JP3625038B2 - ディスクチェンジャー - Google Patents

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    • G11B15/68Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements
    • G11B15/682Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements with fixed magazines having fixed cassette storage cells, e.g. in racks

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  • Automatic Disk Changers (AREA)
  • Automatic Tape Cassette Changers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装着されたディスクマガジンのタイプ判別を行うことで無駄な判別処理を行うことなく迅速なシステムセットアップを可能にすることができるディスクチェンジャーに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、ディスクチェンジャーにおける複数枚のディスクを収めるディスクマガジンは、十分なロック機構を有していない。例えば、板バネでディスクを押さえているに過ぎない。
【0003】
そのため、オフライン即ちディスクチェンジャー外にディスクマガジンを取り出した場合において、ディスクマガジンに強い衝撃が加わるとディスクがディスクマガジンから落下するおそれがある。また、ディスクマガジンをディスクチェンジャーから取り外した状態では、誰でも容易にディスクの入れ替えができることになる。
【0004】
しかし、そのようなディスクの脱落や差し替え等が生じた場合は、ディスクマガジンをディスクチェンジャーに再挿入した際にそのディスクマガジン内の各ディスクに対してディスクの有無の検出、ディスクの部分的再生等を行ってデータベースを再構築しなければならない。
【0005】
このデータベースの再構築には多大な時間を必要とし、しかもその時間は収納されるディスク枚数が増加するほど増大するから、システムの運用開始までに膨大な時間を要する。
【0006】
本発明は、システムの運用開始までの時間を短縮することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、異なるタイプのディスクマガジン(6a,6b)が同一のスロット(4)ヘ収納が可能なディスクチェンジャーにおいて、上記ディスクマガジン(6a,6b)のタイプ及び識別番号を認識する手段(38,42)と、上記ディスクマガジン(6a,6b)内のディスク(1)の情報を読み取る手段(7)と、上記ディスクマガジン(6a,6b)のタイプ及び識別番号並びに上記ディスクマガジン(6a,6b)内のディスク(1)の有無に関する情報を含むデータテーブルを記憶する手段(39)とを有し、上記異なるタイプのディスクマガジン(6a,6b)が、ディスクチェンジャー外でディスク(1)を自在に着脱することができないロックタイプのディスクマガジン(6b)と、ディスクチェンジャー外でアンロックすることでディスク(1)を着脱することができるノーマルタイプのディスクマガジン(6a)とを含んでいるディスクチェンジャーを採用する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0010】
図1及び図2に示すように、このディスク1(図3参照)を自動交換するディスクチェンジャーは、そのフロント部に20枚ハイパーマガジン用のスロット2、メールスロット3を各1ケ所に有し、50枚ディスクマガジン用スロット4を7ケ所に有している。また、リア部には、50枚ディスクマガジンとディスクドライブ類(CD‐ROM、CD‐R、DVD‐ROM、DVD‐R等)の共用スロット5が設けられている。50枚ディスクマガジン6は最大8台、ディスクドライブ類7は最大16台の装着が可能である。
【0011】
また、ディスクチェンジャー内には図示しないディスク搬送装置が設けられている。ディスク搬送装置によりディスク1がディスクマガジン6,8とディスクドライブ類7との間を往復移動可能である。
【0012】
また、ディスクチェンジャーのフロント部とリア部には共にドア9,10が設けられ、電源ON時のみオープンが可能である。20枚ハイパーマガジン8、メールスロット3のロード、アンロードはモータードライブで行なわれるため、電源ONの時にのみロード、アンロードが可能である。
【0013】
本発明では、ディスクマガジン6,8からのディスク1の脱落を防止するため各ディスクマガジン6,8にロック手段が設けられている。また、ロック手段の相違する二つのタイプのディスクマガジン6a,6bが用意されている。その一つは図3〜図10に示すようなディスクチェンジャー外でアンロックすることでディスク1を着脱することができるノーマルタイプであり、他の一つは図11〜図14に示すようなディスクチェンジャー外でディスク1を自在に着脱することができないロックタイプである。
【0014】
いずれのディスクマガジン6a,6bにも、メモリ42(図21参照)が設けられており、各メモリ42にはロックタイプ又はノーマルタイプのいずれに該当するかが書き込まれている。
【0015】
最初にノーマルタイプのディスクマガジン6aについて図3〜図10、図15〜図18に基づいて説明する。
【0016】
図3〜図6に示すように、ノーマルタイプのディスクマガジン6aの筐体は三方に配置された背壁11と両側壁12,13とを有する。筐体内には、多数の棚溝14aを備えたディスクラック14が固定されている。この実施の形態では棚溝14aが50段に亘って形成され、各棚溝14aにディスク1がスライド可能に差し込まれる。
【0017】
一方の側壁12とディスクラック14との間の空洞内には、各棚溝14aに対応してディスクホルダー15が設けられている。ディスクホルダー15は、ディスク1の端縁に当接する当接片15aを細片15bの先に有した合成樹脂の一体成形部材であり、細片15bの個所でディスクラック14に固定されている。ディスクホルダー15には板バネ16が当てられており、ディスクホルダー15の当接片15aはこの板バネ16による付勢力でディスク1の端縁に当接してディスク1を棚溝14a内に弾力的に保持し、上記図示しないディスク搬送装置によりディスク1が棚溝14a内に対し出入りする時はバネ片16及び細片15bの個所が弾性変形することでディスク1の通過を許容する。
【0018】
ディスクホルダー15に対してはロック状態とアンロック状態との間で切り換え可能なロック手段が設けられている。ロック状態はディスクホルダー15の変位を阻止することで棚溝14aからのディスク1の離脱を禁止した状態であり、アンロック状態はディスクホルダー15の変位を許容することで棚溝14aからのディスク1の離脱を可能にした状態である。
【0019】
ロック手段は、一方の側壁12の内面側に設けられたロック体17と、該側壁12の外面側に設けられたリリースノブ18とを有する。
【0020】
ロック体17は図16に示すような板部材であり、全ディスクホルダー15の当接片15aに対応する凸部17aを有する。ロック体17には前後方向に伸びるようにスリット19が形成され、該スリット19に図15に示す側壁12上の突起20が挿入される。突起20がスリット19により案内されることで、ロック体17は側壁12の内面に沿った前後方向へのスライド運動のストロークが規制され、図3及び図4に示すロック位置又は図5及び図6に示すアンロック位置に停止可能である。ロック体17がロック位置にあるときはその凸部17aがディスクホルダー15の当接片15aの背後に対峙しディスクホルダー15の変位を阻止する。このため、全ディスク1はディスクラック14から脱出不能になる。ロック体17がアンロック位置にあるときはその凸部17aがディスクホルダー15の当接片15aの背後から逃れディスクホルダー15の変位を許容する。このため、各ディスク1はディスクラック14に対し出入り可能になる。
【0021】
リリースノブ18は、図4及び図6に示すように、側壁12にその外面から当てられる円盤体18aを有する。円盤体18aの内面には、その中心に軸18bが突設され軸18bを両側から挟むように二本のピン18c,18dが突設される。軸18bは図15に示す側壁12に形成された軸孔21に挿入され、各ピン18c,18dは軸孔21の回りに形成された二つの円弧溝22a,22b内に嵌まり込んでいる。円弧溝22a,22bは約90度の角度で形成されているので、円盤体18aも90度の範囲内で回転可能であり、二つの位置間で選択的に停止可能である。一方の位置がロック位置に対応し、他方の位置がアンロック位置に対応する。円盤体18aの外面には、円盤体18aがロック位置にあるときの水平な直径線上を通るように凸条18eが形成されている。
【0022】
また、リリースノブ18のピン18c,18dは側壁12の円弧溝22a,22bからロック体17の方へと貫通している。ロック体17には図16に示すようにリリースノブ18のピン18c,18dの旋回領域を含むような切欠状の穴23が形成され、該穴23の縁には上記ロック位置に対応して一方のピン18cに当接する当接縁23aが形成されている。ロック体17は、その係止片24と側壁12に形成された係止片25との間に掛け渡されたスプリング26により図15に示すロック位置へと常時付勢されている。これにより、リリースノブは図3及び図4に示すロック位置と図5及び図6に示すアンロック位置との間で選択的に切り換え可能であり、スプリング26による引っ張り力でいずれかの位置に停止する。そしてこれに対応しロック体17はディスクホルダー15をロックし又はアンロックする。
【0023】
筐体の左側壁12の外面には、図17に示すようなスライダ27が固定される。このスライダ27に対応してディスクチェンジャーの内部には図18に示すようなガイドレール28が固定される。また、筐体の右側壁13の外面には他のスライダ29が固定され、このスライダ29に対応してディスクチェンジャーの内部には図1に示すようなガイドレール30が固定される。これにより、ノーマルタイプのディスクマガジン6aは左右のガイドレール28,30に案内されつつディスクチェンジャー内に挿入され又はディスクチェンジャー外に取り出される。
【0024】
リリースノブ18側の側壁12に対応するガイドレール28には、図7、図8、図18に示すように、ノーマルタイプのディスクマガジン6aがディスクチェンジャー内に挿入される時にアンロック状態にあるリリースノブ18の凸条18eに当たってリリースノブ18をロック位置へと戻すための傾斜したカム部31が形成されている。このカム部31によりロック位置へと戻されたリリースノブ18はディスクマガジン6aがディスクチェンジャー外に取り出された後もロック位置を保持する。また、ディスクマガジン6aがディスクチェンジャー内に挿入された時はロック手段はアンロック状態に置かれなければならないので、リリースノブ18がロック位置にある状態であってもロック体17をディスクホルダ15の当接片15aから離反させアンロック状態を形成することができるように、図9、図10、図16、図18に示すように、ガイドレール28のディスクチェンジャー入り口側の端には突起32が形成され、ロック体17には該突起32に入り口側から当たる突片33が形成されている。
【0025】
ここで、上記構成のノーマルタイプディスクマガジン6aの作用について場合分けして説明する。
【0026】
(1)ディスクチェンジャー外でロック状態にある場合
ディスクマガジン6aはディスクチエンジャーから脱却された後は、図3及び図4に示すロック状態になっている。ロック状態では、ロック体17がスプリング26のバネ力により常にロック側(図面中左方向)へ付勢され、ロック体17の凸部17aがディスクホルダ15の回動を阻止するため、ディスク1をディスクラック14の棚溝14aから抜くことができない。
【0027】
このロック体17のリリースノブ18がロック状態にある場合は、ディスクマガジン6aはそのリリースノブ18がガイドレール28のカム部31に当たることなくそのままディスクチェンジャー内に挿入される。
【0028】
図9及び図10に示すように、ディスクマガジン6aがディスクチェンジャー内に完全に挿入されると、ガイドレール28の突起32がロック体17の突片33を押し戻すごとく押圧する。このため、ロック体17はスプリング26のバネ力に抗してアンロック側(図面中右方向)へ移動する。
【0029】
これにより、ディスクチェンジャー内でディスクホルダ15が回動可能となり、ディスク1の搬送が可能となる。
【0030】
(2)ディスクチェンジャー外でアンロック状態にある場合
図5及び図6に示すように、ディスクチェンジャー外でリリースノブ18をアンロック側へ回すと、ロック体17はスプリング26のバネ力に抗してアンロック側(図面右方向)へ移動する。そして、ロック体17を引っ張るスプリング26のバネ力によりリリースノブ18はアンロック状態に保持される。アンロック状態では、ディスクホルダ15が回動可能となりディスク1のディスクマガジン6aに対する脱却、追加が可能となる。
【0031】
なお、リリースノブ18をロック側へ回すと、ロック体17がアンロック側(図面中左方向)へ移動するので、再びディスクホルダ15の回動が阻止される。
【0032】
このアンロック状態にあるディスクマガジン6aをディスクチェンジャー内に挿入すると、図7及び図8に示すように、挿入途中でガイドレール28のカム部31がリリースノブ18の凸条18eを押圧し、リリースノブ18をロック側へ回転させる。これにより、ディスクマガジン6aが次にディスクチェンジャーから脱却された際はリリースノブ18は必ずロック状態にある。
【0033】
ディスクマガジン6aのディスクチエンジャー内への挿入を完了すると、図9及び図10に示すように、ガイドレール28の突起32がロック体17の突片33を押し戻すごとく押圧する。このため、ロック体17はスプリング26のバネ力に抗してアンロック側(図面中右方向)へ移動する。
【0034】
これにより、ディスクチェンジャー内でディスクホルダ15が回動可能となり、ディスク1の搬送が可能となる。
【0035】
次に、ロックタイプのディスクマガジン6bについて図11〜図14、図19、図20に基づいて説明する。
【0036】
このロックタイプのディスクマガジン6bにおけるロック手段は、一方の側壁12の内面側に設けられたロック体17と、該ロック体17に保持されるロックアーム34とを備えており、ノーマルタイプディスクマガジン6aの場合のリリースノブ18は有していない。
【0037】
ロック体17は、図16に示すようにノーマルタイプの場合と同様な板部材であるが、その凸部17aの背後の凹部内にロックアーム34を保持している。
【0038】
ロックアーム34は、図19及び図20に示すように、上端に水平軸34aを有し、水平軸34a下に板部を介して突出片34bを有する。また、板部内にはバネ片34cが形成され、該バネ片34cの下端に突出片34bと反対側に突出する突起34dが形成されている。ロックアーム34はその水平軸34aが図16に示すロック体17側の軸孔17bに挿入されることでロック体17の凸部17aの背後に保持され、バネ片34cの突起34dが凸部17aの背面に当たることで突出片34bが筐体の図15に示す側壁12の貫通穴35に弾性的に係合している。これにより、図11及び図12に示すように、ディスクマガジン6bがディスクチェンジャー外に脱却された場合は、ロック体17は常にロック状態に保持される。
【0039】
ディスクマガジン6bがディスクチェンジャー内に挿入された時はロック手段はアンロック状態に置かれなければならず、ロック体17をディスクホルダ15の当接片15aから離反させアンロック状態を形成しなければならない。このため、スライダ27の溝27a内へと上記突出片34bの先端が貫通孔35から突出している。そして、このスライダ27に対応するディスクチェンジャーの内部のガイドレール28には、図18に示すように、ディスクマガジン6bがディスクチェンジャー内に挿入される時にロックアーム34の突出片34bに当たって突出片34bを貫通孔35外に離脱させるための凸部36が形成されている。また、図11〜図14に示すように、ガイドレール28のディスクチェンジャー入り口側の端には突起32が形成され、ロック体17には該突起32に入り口側から当たる突片33が形成されている。
【0040】
ここで、上記構成のロックタイプのディスクマガジン6bの作用について説明する。
【0041】
ディスクマガジン6bはディスクチエンジャー外において、図11及び図12に示すようにロック状態になっている。
【0042】
ロック状態では、ロック体17はスプリング26のバネ力により常にロック側(図面中左方向)へ付勢されている。仮にロック体17をアンロック側(図面中右方向)へ移動しようと試みてもロック体17上のロックアーム34の突起34bが筐体の側壁12の貫通孔35に嵌合しているため移動できない。従って、ロック体17の凸部17aがディスクホルダ15の回動を阻止する結果、ディスク1をディスクラック14の棚溝14aから抜くことができない。
【0043】
図13及び図14に示すように、ディスクマガジン6bがディスクチェンジャー内に完全に挿入されると、ガイドレール28の突起36がロックアーム34の突起34bを貫通孔35外へと押し戻し突起34bと側壁12との嵌合を解除する。また、ガイドレール28の突部32がロック体17の突片33を押し戻すように押圧するので、ロック体17はスプリング26のバネ力に抗してアンロック側(図面中右方向)へ移動する。
【0044】
これにより、ディスクチェンジャー内ではディスクホルダ15が回動可能となり、ディスク1の搬送が可能となる。
【0045】
上記構成のディスクチェンジャーは、図21に示すように、外部のホストコンピュータ37に繋がれることによりシステム化される。
【0046】
ディスクチェンジャーは、ディスクマガジン6a,6bのタイプ及び識別番号を認識する手段と、ディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無を検出する手段と、ディスクマガジン6a,6b内のディスク1の情報を読み取る手段と、ディスクマガジン6a,6bのタイプ及び識別番号並びにディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無に関する情報を含むデータテーブルを記憶する手段とを有する。より具体的には、図21に示すように、20枚ハイパーマガジン用のスロット2(図1参照)に挿入する20枚ハイパーマガジン8、メールスロット3、50枚ディスクマガジン用のスロット4(図1参照)に挿入する50枚ディスクマガジン6a,6b、ディスクドライブ7のほか、制御部38、メモリ39、操作部40、ホストコンピュータ37との間のインターフェース41等を備えている。
【0047】
制御部38は、ディスクマガジン6a,6bのタイプ及び識別番号を認識する手段を構成し、メールスロット3をコントロールするほか、次のようなディスクチェンジャーのセットアップ操作を行う。すなわち、マガジンインターフェースにより、20枚ディスクマガジン8、50枚ディスクマガジン6a,6bに設けられた例えばEEPROMからなるメモリ42からデータを読み出しすことによりディスクマガジン6a,6bの識別番号、ディスクマガジン6a,6bのタイプ、ディスク1(図3参照)の有無情報等を含むデータテーブルを作成し、他のメモリ39に記憶させる。この他のメモリ39は、ディスクマガジン6a,6bのタイプ及び識別番号並びにディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無に関する情報を含むデータテーブルを記憶する手段として機能する。
【0048】
また、制御部38は、ドライブインターフェースによって、ディスクドライブ7を認識し、また、各ディスクマガジン8,6a,6bから、ディスク1をディスクドライブ7へ搬送するためのディスク搬送装置(図示せず)もコントロールする。
【0049】
ディスクドライブ7はディスクマガジン6a,6b内のディスク1の情報を読み取る手段として機能するもので、後述するようなDVD−Rドライブで構成される。また、ディスクドライブ7はディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無を検出する手段としても機能する。例えば、ディスク1の再生時に後述するピックアップ44がディスク1の存在を検知するか否かによりディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無を検出することができる。その他、ディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無を検出する手段としては、上記図示しないディスク搬送装置を用いることもできる。ディスク搬送装置がディスク1の存在を認識するか否かによってディスクマガジン6a,6b内のディスク1の有無を検出するのである。
【0050】
メモリ42は上記制御部38と共にディスクマガジン6a,6bのタイプ及び識別番号を認識する手段を構成するもので、例えばEEPROMを用いることができる。EEPROMは電気的に消去、書き込み、読み込みが可能である。近年ボタン型のパッケージにEEPROMを収め、外部からGROUND線とDATA線の合計二本のラインの接続で、データの読み書きができるメモリー素子が知られており、このメモリー素子が次のようにしてディスクマガジンにセットされる。すなわち、ディスクマガジンをディスクチェンジャーに装着した際に、ディスクチェンジャーのスロットに設けられた二個の導電部とディスクマガジンに設けられたメモリー素子の二個の端子(GROUNDとDATA)が夫々接触する様に、メモリー素子がディスクマガジンに設けられる。ディスクチェンジャーの制御部38はマガジンインターフェースにより各々のディスクマガジンのメモリー素子からディスクマガジンの識別番号を読み取る。すなわち、制御部38は二本のライン(GROUNDとDATA)を各スロットに設けられた二個の伝導部ヘ順番に接続を切り替え、ディスクマガジンに設けられたメモリー素子から識別番号を読み取る。
【0051】
なお、ディスクマガジンのメモリー素子には、あらかじめ(例えば、製造時に)識別番号がデータ化されて記録されており、この識別番号はディスクマガジン間で重複することはない。
【0052】
このディスクチェンジャー内の制御部38及び各ディスクドライブ7は夫々、例えばSCSI(small computer system interface)仕様のインターフェース41によって、外部のホストコンピュータ37に接続されている。
【0053】
ディスクチェンジャーはホストコンピュータ37の制御下に置かれ、ディスクチェンジャーのセットアップによって作成された各ディスクマガジン8,6a,6bのデータテーブルやディスク1から読み取った情報データの処理もこのホストコンピュータ37により行われる。
【0054】
ディスクチェンジャーシステムとしては、システムの稼動の前に、必ずディスクチェンジャーに装着された全てのディスクマガジン8,6a,6b内の、全てのディスク1・・・に対するデータベースを構築する必要が有る。これをシステムセットアップと呼ぶ。システムセットアップは、処理の内容として、ディスクチェンジャーセットアップとホストコンピュータセットアップとに分かれている。
【0055】
最初に、ディスクチェンジャーセットアップについて、図21及び図22を参照しつつ説明する。
【0056】
ディスクチェンジャーの制御部38は操作部40からの指示により、ディスクチェンジャーセットアップを開始する(ステップS1)。
【0057】
まず、どのようなディスクドライブ7が装着されているのかを知るために、ドライブ認識を行う(ステップS2)。続いて複数有るスロット2,3,4の最初のスロットにディスクマガジンインターフェースを接続する(ステップS3)。
【0058】
そして、EEPROMよりなるメモリ42へのアクセスを行う(ステップS4)。このアクセスに対して応答が有るか無いかによって、そのスロット2,3又は4にディスクマガジン8,6a又は6bが装着されているか否かを判別する(ステップS5)。応答が有った場合、即ちディスクマガジン8,6a又は6bが装着されていた場合にはEEPROMよりなるメモリ42のDATAを続み込む(ステップS6)。そして、このDATAからディスクマガジン8,6a,6bの識別番号、ディスクマガジン6a,6bのタイプ、ディスクマガジン8,6a,6b内の各ディスクラック14におけるディスク1の有/無/不明等の情報を含んだデータテーブルDTを作成する(ステップS7)。
【0059】
以上の処理を全てのスロット2,3,4に対して行い、装着されているすべてのディスクマガジン8,6a,6bに対するデータテーブルを作成し終わると(ステップS8,S9)、ホストコンピュータ37に対して、ディスクチェンジャーがセットアップを終了したことをSCSI41を介しホストコンピュータ37に通知する(ステップS10)。
【0060】
次に、ホストコンピュータセットアップについて、図21及び図23を参照しつつ説明する。
【0061】
ホストコンピュータ37はディスクチェンジャーからディスクチェンジャーセットアップの終了通知を受け取ると、ホストコンピュータ37のセットアップを開始する(ステップS11)。
【0062】
まず、ディスクチェンジャーから、ディスクチェンジャーセットアップによって作成された全てのディスクマガジン8,6a,6bのデータテーブルを取得する(ステップS12)。
【0063】
そして、そのデータテーブルから、ディスクマガジン8,6a,6bのタイプを識別し、さらにディスクマガジン8,6a,6b内の各ディスクラック14におけるディスク1の有/無/不明の情報に基づいて、ディスク1のVOLUME ID、ディレクトリ構成、ファイル名をリードする命令をディスクチェンジャーに発し、その結果を取得して、ディスクマガジン8,6a,6bのデータベースを構築する。このデータベースの構築処理を全てのディスクマガジン8,6a,6bに対して行うことにより、ディスクチェンジャー内の全てのディスク1に対するデータベースが構築されることになり、これをもってホストコンピュータセットアツプ、ひいてはディスクチェンジャーシステムのセットアップが終了する(ステップS13,14,15,16,17,18,19,20)。
【0064】
ここで、ステップS13からステップS20において、ディスクマガジンがロックタイプマガジン6bであると判別した場合(ステップS15)、ディスクマガジンの識別番号は全てのディスクマガジンにおいて重複することのないユニークな番号が書き込まれているので、そのディスクマガジンの識別番号が過去に一度でも検出されているかどうかを判別して(ステップS19)、過去に検出されたものであれば、そのディスクマガジン6bのデータベースは、ホストコンピュータ37の記憶装置に保存されているので、保存されているデータベースをそのまま採用する(ステップS20)。これにより、ディスクマガジン内のディスク1をディスクドライブ7に搬送しディスク1の情報を読み取るという動作が省略可能になり、セットアップに要する時間が大幅に短縮できる。
【0065】
以上のようにしてディスクチェンジャーシステムのシステムセットアップが完了し、全てのディスク1・・・に対するデータベースが構築されると、ディスクドライブ7によりディスク1の読み取りが開始される。
【0066】
ここで、情報記録再生装置であるディスクドライブ7についてDVD−Rドライブを例にとって説明する。
【0067】
図24に示すように、DVD−Rディスク1のディスクドライブ7は、ピックアップ44と、スピンドルモータ45と、スピンドルドライバ46と、レーザ駆動回路47と、パワー制御回路48と、エンコーダ49と、再生増幅器50と、デコーダ51と、プロセッサ(CPU)52と、回転制御のための基準クロック信号を発生する基準クロック発生器53と、プリピット信号デコーダ54と、回転制御信号を発生する位相比較器55と、記録用クロック信号発生装置56及び、外部のホストコンピュータ37との間で記録情報、再生情報等のデータのやりとりを行うインターフェース41とで構成される。記録用クロック信号発生装置56は一般的にはPLL回路で構成される。
【0068】
次に、このDVD−Rドライブの動作について説明する。
【0069】
ピックアップ44は、図示しないレーザダイオード、偏光ビームスプリッタ、対物レンズ、光検出器等を含み、記録動作の際は、レーザ駆動回路47から供給される、記録情報データに基づいたレーザ駆動信号に応じて変化する出射パワーで光ビームBをDVD−R43の情報記録面に照射して記録情報データの記録を行うと共に、読取り動作の際は、一定の出射パワー(読取パワー)で光ビ−ムBをDVD−R43に照射して、その反射光を光検出器で受光する。
【0070】
また、ピックアップ44は情報記録面に照射した光ビームBのかかる情報記録面からの反射光を光検出器で受光し、これを電気信号に変換して、例えばラジアルプッシュプル方式に基づく演算処理を施すことにより記録情報データ等を担う検出信号SDTを生成し、再生増幅器50に出力する。
【0071】
再生増幅器50は、ピックアップ44から出力された検出信号SDTを増幅し、プリピット信号及びウォブル信号を含むプリ情報信号SPPを記録用クロック信号発生装置56に出力すると共に、読取り動作の際には、既に記録されている記録情報データに対応する増幅信号Sをデコーダ51に出力する。
【0072】
デコーダ51は、入力された増幅信号Sに対して8/16復調及びデインターリーブを施すことにより当該増幅信号Sをデコードして復調信号SDMを生成し、この復調信号SDMをCPU52に出力する。
【0073】
また、プリピット信号デコーダ54は、DVD−R43上のアドレス情報を含むプリ情報を復号してCPU52に出力する。
【0074】
記録用クロック信号発生装置56は記録用クロック信号SCRをエンコーダ49並びにパワー制御回路48に出力する。
【0075】
一方、位相比較器55は、記録用クロック信号発生装置56から入力される抽出ウォブル信号SWBと基準クロック発生器53から供給されるDVD−R43の回転速度の基準周波数成分を担う基準クロック信号SREFとの位相比較を行い、その差信号を回転制御信号としてスピンドルドライバ46を介してスピンドルモータ45に供給する。これによりスピンドルサーボが構成されDVD−R43は、所定の回転数で回転せしめられる。
【0076】
インターフェース41は、CPU52の制御の下、ホストコンピュータ37から送信されてくる記録情報データSRRに対して、これを情報記録装置に取り込むためのインターフェース動作を行い、当該記録情報データをエンコーダ49に送る。また再生時には、ディスク1の記録情報データをホストコンピュータ37へ送る働きもする。
【0077】
エンコーダ49は記録用クロック信号SCRをタイミング信号として、ECC処理、8/16変調処理並びにスクランブル処理を施し、変調信号SREを生成してパワー制御回路48に出力する。
【0078】
パワー制御回路48は、ディスク1上に形成される記録ピットの形状を良好にするべく、クロック信号発生装置56から出力される記録用クロック信号SCRに基づいて、変調信号SREの波形変換(いわゆるライトストラテジ処理)を行い、記録信号Sとしてレーザ駆動回路47に出力する。
【0079】
レーザ駆動回路47は、ピックアップ44における図示しないレーザダイオードを実際に駆動して、供給された記録信号Sに応じた出射パワーで光ビームBを出射せしめるためのレーザ駆動信号を出力する。
【0080】
CPU52は、記録動作の際は、プリピット信号デコーダ54から供給されるプリ情報からアドレス情報を取得し、当該アドレス情報に対応するDVD−R43上の位置に記録情報データを記録する様にディスクドライブ7全体を制御する。また再生動作の際は、CPU52は、復調信号SDMからディスク1に記録されている記録情報データを取得し、かかる記録情報データをインターフェース41を介して外部のホストコンピュータ37に出力する様に、ディスクドライブ7全体を制御する。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、異なるタイプのディスクマガジンが同一のスロットヘ収納が可能なディスクチェンジャーにおいて、ディスクマガジンのタイプ及び識別番号を認識する手段と、ディスクマガジン内のディスクの有無を検出する手段と、ディスクマガジン内のディスクの情報を読み取る手段と、ディスクマガジンのタイプ及び識別番号並びにディスクマガジン内のディスクの有無に関する情報を含むデータテーブルを記憶する手段とを有することから、再収納されたディスクマガジンのタイプが或る所定タイプの場合にはセットアップの処理を行うが、他の所定タイプのディスクマガジンであった時は、そのディスクマガジンが最初にセットアップされたときのデータを採用することでセットアップ処理を省略することが可能となる。従って、運用開始に要する時間が大幅に短縮され、迅速なシステムセットアップが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクチェンジャーをフロント側から見た斜視図である。
【図2】図1に示したディスクチェンジャーをリヤ側から見た斜視図である。
【図3】ディスクチェンジャー外でロック状態にあるノーマルタイプのディスクマガジンの平面図である。
【図4】図3に示すノーマルタイプのディスクマガジンの側面図である。
【図5】ディスクチェンジャー外でアンロック状態にあるノーマルタイプのディスクマガジンの平面図である。
【図6】図5に示すノーマルタイプのディスクマガジンの側面図である。
【図7】アンロック状態のノーマルタイプのディスクマガジンをディスクチェンジャー内に挿入しつつある状態で示す平面図である。
【図8】図7に示すノーマルタイプのディスクマガジンの側面図である。
【図9】アンロック状態のノーマルタイプのディスクマガジンをディスクチェンジャー内に挿入し終わった状態で示す平面図である。
【図10】図9に示すディスクマガジンの側面図である。
【図11】ディスクチェンジャー外でロック状態にあるロックタイプのディスクマガジンを示す平面図である。
【図12】図11に示すディスクマガジンの側面図である。
【図13】ディスクチェンジャー内に挿入されアンロック状態とされたロックタイプのディスクマガジンを示す平面図である。
【図14】図13に示すディスクマガジンの側面図である。
【図15】ディスクマガジンの側壁の側面図である。
【図16】ロック体の側面図である。
【図17】スライダの側面図である。
【図18】ガイドレールの側面図である。
【図19】ロックアームの側面図である。
【図20】図19中XX−XX線矢視断面図である。
【図21】ディスクチェンジャーシステムを示すブロック図である。
【図22】ディスクチェンジャーセットアップの手順を示すフローチャートである。
【図23】ホストコンピュータセットアップの手順を示すフローチャートである。
【図24】ディスクドライブを示すブロック図である。
【符号の説明】
1…ディスク
4…スロット
6a…ノーマルタイプディスクマガジン
6b…ロックタイプディスクマガジン
7…ディスクドライブ
38…制御部
39…メモリ
42…メモリ

Claims (5)

  1. 異なるタイプのディスクマガジンが同一のスロットヘ収納が可能なディスクチェンジャーにおいて、
    上記ディスクマガジンのタイプ及び識別番号を認識する手段と、
    上記ディスクマガジン内のディスクの情報を読み取る手段と、
    上記ディスクマガジンのタイプ及び識別番号並びに上記ディスクマガジン内のディスクの有無に関する情報を含むデータテーブルを記憶する手段と
    を有し、上記異なるタイプのディスクマガジンが、当該ディスクチェンジャー外でディスクを自在に着脱することができないロックタイプのディスクマガジンと、当該ディスクチェンジャー外でアンロックすることでディスクを着脱することができるノーマルタイプのディスクマガジンとを含んでいることを特徴とするディスクチェンジャー。
  2. ディスクマガジン内のディスクの有無を検出する手段を有することを特徴とする請求項1に記載のディスクチェンジャー。
  3. 上記認識する手段は、当該ディスクチェンジャーのセットアップを行う制御部と上記ディスクマガジンに設けられたメモリ部とからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディスクチェンジャー。
  4. 上記検出する手段は、上記ディスクマガジン内のディスクを駆動するディスク駆動部、又は上記ディスクマガジンと当該ディスク駆動部との間で上記ディスクを搬送する搬送部からなることを特徴とする請求項2に記載のディスクチェンジャー。
  5. 上記読み取る手段は、上記ディスクマガジン内のディスクを駆動するディスク駆動部からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディスクチェンジャー。
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