JP3624374B2 - 力覚呈示装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔にある物体や、計算機内部に構築した仮想物体を、操作者の指先にあたかもその物体が実在しているかのように感じさせる力覚呈示装置に関し、さらに、本発明は、人間が実際に物に触れたときの力覚データや物体のインピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を記録・再生できる力覚呈示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人間の手指に力覚を呈示する装置として、小型マニピュレータの先端に指を挿入し、マニピュレータの駆動により力を呈示するもの(例えば岩田ほか: [力感覚に対応した人工現実感ー多次元力感覚帰還装置の開発]、 第5回ヒューマンインターフェイスシンポジウム、1989、やSensAble Technologies社 PHANToM)、指先に取付けた部材をワイヤーで牽引することにより力覚を呈示するもの(例えば佐藤ほか:「空間インターフェイス装置SPIDARの提案」、電子情報通信学会論文誌、 D−ll、 Vol. J74−D−ll、 No.7、 1991 、や Virtual Technologies 社CyberGrasp)、指の腹面に風船状の空気圧ポンプを埋め込み、指に圧覚を呈示するもの(例えば伊福部:「触覚のテレイグジスタンスに関する研究」ロボット、 Vol. 77、 1990)が開発されている。
【0003】
また、本発明者は、「指装着型6軸力覚センサ」(特願平11−193719)、「把握データ入力装置」(特願2000−126400)において、すでに、本発明に関連する発明を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
遠隔にある物体や、計算機内部に構築した仮想物体を、操作者の指先にあたかもその物体が実在しているかのように力覚を呈示できれば、遠隔にある物体の質感を確かめながらロボットを遠隔操作したり、仮想データを用いてロボットによる把握操作を教示したり、外科手術などの指操作をシミュレーションすることができる。
【0005】
また、力覚呈示装置に、人間が実際に物に触れた時の指先に作用する力覚データや物体のインピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を記録・再生する機能をもたせれば、計算機内部によりリアルな仮想世界を構築したり、手作業を主とする職人の手指の感覚を記録・再生し、職人技能の伝承や技能訓練に用いることができる。
【0006】
これまで、人間の手指に力覚を呈示する装置として、小型マニピュレータの先端に指を挿入し、マニピュレータの駆動により力を呈示する装置(例えば岩田ほか: [力感覚に対応した人工現実感ー多次元力感覚帰還装置の開発]、 第5回ヒューマンインターフェイスシンポジウム、1989、やSensAble Technologies 社 PHANToM)が開発されている。
【0007】
これらの装置は、マニピュレータの先端に目標の力が発生できるようフィードフォワード制御により関節トルクを制御し、力覚を呈示するものである。この方式の場合、マニピュレータの慣性力や重力、関節やトルク伝達系の摩擦が力覚呈示装置の精度に影響を与えるため、マニピュレータを軽量化し、関節の摩擦が無視できるほど小さくなるように設計しなければならないといった問題がある。
【0008】
SensAble Technologies 社の PHANToM は、この問題をクリアし、高感度で力覚を呈示することに成功している。しかしながら、この装置には、マニピュレータに力覚センサを装備していないため、人間の指が実際に物に触れた時の力覚データを記録する機能はない。
【0009】
また、手指に装着した部材を1本のワイヤーで牽引することにより力覚を呈示する装置としてVirtual Technology 社 はCyberGrasp を開発している。しかし、この装置で呈示できる力は、手指に装着した部材と連結したワイヤー方向の1方向のみである。
【0010】
この欠点を補うため、指にはめたキャップに4本のワーヤーを取付け、ワイヤーを張力制御することにより力覚を呈示する装置が開発されている(佐藤ほか:「空間インターフェイス装置SPIDARの提案」、 電子情報通信学会論文誌、D−ll、 Vol. J74−D−ll、 No.7、1991)。しかし、この装置は大掛かりになるといった問題があり、しかも人間が実際に物に触れた時の力覚データを記録する機能はない。
【0011】
更に、指の腹面に風船状の空気圧ポンプを埋め込み、指に圧覚を呈示するもの(例えば伊福部:「触覚のテレイグジスタンスに関する研究」ロボット、 Vol. 77、 1990)が開発されているが、呈示できる感覚は圧力感覚のみである。
【0012】
力覚呈示装置に、人間の指先に作用する力覚データの記録・再生機能をもたせるためには、人間の指先に装置することのできる力覚センサが必要となる。
【0013】
本発明の目的は、上記従来の問題点を考慮し、人間の指先に装着できる6軸力覚センサとリンク機構、アクチュエータ、角度検出センサから構成され、人間が実際に物に触ったときの力覚データを記録・再生できる力覚呈示装置を提供することを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、指に装着できる力覚センサ、マニピュレータ、ベースおよび制御装置を備えた力覚提示装置であって、上記ベースは、外部固定部材に固定可能又は上記力覚提示装置の使用者の手に装着可能であり、上記マニピュレータは、アクチュエータと角度検出センサから成る能動関節、角度検出センサのみから成る受動関節、およびリンクを備えており、上記アクチュエータおよび角度検出センサは、夫々リンク機構を構成するリンクとリンクの枢支部および上記リンクとベースの枢着部に選択的に取り付けられており、上記角度検出センサにより上記リンク機構の動きを計測することにより手指の3次元運動を計測できるとともに、上記力覚センサにより人間の指先の接触力を計測することができ、上記アクチュエータは、指先に呈示しようとする力覚と上記力覚センサの出力値との差に基づいて上記制御装置で制御され、力覚を指先に呈示することを特徴とする力覚呈示装置を提供する。
【0015】
上記アクチュエータは、直流電動モータ又は交流電動モータとしてもよい。又、上記角度検出センサは、ポテンショメータ又はエンコーダとしてもよい。
【0016】
上記ベースは、手袋に固着されており、該手袋を人間が着用することで、上記ベースは人間の手に装着可能とする構成としてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。図1は、本発明の力覚呈示装置の基本構成である。図1に示すとおり、本力覚呈示装置は、人間の指にはめることのできる力覚センサ1、小型マニピュレータ2、ベース3から構成される。
【0018】
図2に、本発明の力覚呈示装置で使用する力覚センサ1の構成を示す。力覚センサ1は、図2に示すとおり、指サック20、弾性構造体21、指カバー22、リンク結合部23から構成される。
【0019】
弾性構造体21は、特定の力覚成分に対して歪み易い構造をもっている。図3に弾性構造体21の一例を示す。これは、基部30と周辺リング31を3本のビーム32を介して連結したもので、ビーム32の各面には歪みゲージ33が貼られている。
【0020】
この弾性構造体21に外力がはたらくと、外力成分に応じてビーム32が歪む。この歪みを歪みゲージ33により電気信号に変換することにより、力覚成分を歪みゲージ33の電気信号として取り出すことができる。
【0021】
弾性構造体21に作用する6軸力(3方向の力とモーメント)と各ビームの歪みゲージの出力の関係を表す歪みスティフネス行列は予めキャリブレーションにより求められている。歪みスティフネス行列とは、各ビームの歪みゲージの出力を力覚に変換する行列である。歪みスティフネス行列を用い、歪みゲージの出力信号から、弾性構造体21に作用する6軸力を計算により求めることができる。
【0022】
弾性構造体21の構造は、6軸の力覚が検出できれば、上記構造にとらわれることなく、どのような構造でも良い。指サック20は、人間の指12を挿入する部分で、弾力性のある部材(例えばエンジニアリングプラスチック、リン青銅、バネ鋼など)でつくられており、指の大きさの個人差に対応できるよう、切り込み25が入れられている。指サック20は弾性構造体21の基部30と連結している。
【0023】
指カバー22は、実際に物体と触れる部分で、取付けブロック24を介して弾性構造体21の周辺リング31と連結している。リンク結合部23は、指カバー22と連結しており、力覚呈示装置の小型マニピュレータ2と連結する。
【0024】
本力覚呈示装置の小型マニピュレータ2は、能動関節および受動関節の少なくとも能動関節を有する。ここで、「能動関節」とは、アクチュエータ4(DCモータやACモータなどの電動機)と角度検出センサ5(エンコーダまたはポテンショメータ)の組から成る関節をいう。「受動関節」とは、角度検出センサ5のみから成る関節をいう。
【0025】
小型マニピュレータ2の終端部は力覚センサ1およびベース3と連結する。ベース3は人間の手に固定しても、外部の部材に固定しても良い。人間の手に固定する場合は、ベース3を手袋に固着し、この手袋を人間が着用することで、ベース3を人間の手に装着可能とする。
【0026】
指先に力覚を呈示するためには、能動関節の数は呈示したい力覚成分と同数以上必要となる。従って、指先に3軸の力のみを呈示する場合には、必要な能動関節の数は3以上となり、6軸力全てを呈示する場合には、必要な能動関節の数は6以上となる。
【0027】
能動関節の自由度の配置は、小型マニピュレータ2の先端が呈示したい力覚成分の全ての方向に運動が生成できるように配置される。受動関節は、小型マニピュレータ2の先端が能動関節の自由度のみで人間の指の運動に追従できないときに必要となる。受動関節の数は、人間の指の自由度の数と、人間の指の自由度と一致する能動関節の数の差となる。
【0028】
そして、これらの能動関節、受動関節によって、リンク機構を構成するリンク6を連結している。
【0029】
本発明の力覚呈示装置の基本原理は以下の通りである。本力覚呈示装置の力覚センサ1の指サック20に指12を挿入し、小型マニピュレータ2を駆動すると、能動関節の数に応じて人間の指先12に力を加えることができる。この小型マニピュレータ2が指先12に加えた力は、指先に装着した6軸力覚センサにより検出される。
【0030】
計算機内部に構築した仮想モデルに基づき、計算機8により与えられる目標力と、小型マニピュレータ2により人間の指先12に加えられる力が等しくなるように、6軸力覚センサ1の出力をフィードバックしながら小型マニピュレータ2を制御することで、人間の指先12に力覚を呈示することができる。
【0031】
図4に、本力覚呈示装置の制御原理を説明する図を示す。力覚呈示装置の6軸力覚センサ1の力覚データおよび小型マニピュレータ2の角度検出センサ5の角度データは、周期的に計算機8に取り込まれている。
【0032】
力覚呈示装置の指先位置および指先速度は、小型マニピュレータ2の各リンク6のパラメータが既知であることから、角度検出センサ5の角度データを用いて計算することができる。
【0033】
計算機8の内部には、仮想物体10と、その仮想物体10を操作する仮想的な指9(以後、仮想指と呼ぶ)が構築されている。仮想指9は、力覚呈示装置の指先の運動に応じて計算機内部の仮想世界を自由に運動することができる。
【0034】
人間は、力覚呈示装置の力覚センサ1に指を挿入し、指を動かす。このとき、小型マニピュレータ2の角度検出センサ5の角度データを用い、指先位置・指先速度が計算される。その指先位置・指先速度のデータに応じて仮想指9は計算機内部の仮想空間内を運動する。その結果、仮想指9は力覚呈示装置を装着した人間の指12によって操られる。
【0035】
計算機8は、仮想指9が仮想世界を運動したり、仮想物体10を操作しているときに、仮想指9に作用する力覚を計算する。この計算された力覚は、小型マニピュレータ2の力制御の目標値として与えられる。
【0036】
計算機8により計算された目標力は、力覚呈示装置の6軸力覚センサ1の力覚データと比較され、その差がゼロとなるように、小型マニピュレータ2のアクチュエータ4に与える指令値が計算機8により計算される。計算された指令値は、計算機8からアクチュエータ4のサーボドライバ11に出力され、指先の6軸力覚センサ1の力覚データが目標力に収束するようアクチュエータ4が駆動される。
【0037】
これより、指の運動により計算機内部の仮想指9を操り、計算機8は仮想指9の運動に応じて仮想指9に作用する力覚を計算し、その力覚を目標力として小型マニピュレータ2を力制御することで、操作者の指先にあたかも仮想物体が実在し、操作しているかのように感じさせることができる。
【0038】
例えば、仮想指9が自由空間を運動しているときには、目標力をゼロとすることで、人間の指12は物に触れていないことを感じる。仮想指9が仮想物体10の表面上にあるときは、指の運動に対して、仮想物体表面上の垂直抗力や摩擦力を目標力として与えることで、人間はその仮想物体10をなぞっているかのように感じることができる。
【0039】
また、指が仮想物体10を押し込む方向に動かしたとき、
Δf=KΔx・・・・・(1)
(ここで、Δfは力の増分、Kは物体のバネ係数、Δxは指の変位である。)
となるよう目標力を与えることで、人間の指は物体の剛性(バネ特性)を感じる。
【0040】
そして、指が仮想物体10を押し込む方向に動かしたとき、
f=μv・・・・・(2)
(fは力、μは物体のダンピング係数、vは指の速度である。)
となるよう目標力を与えることで、人間の指は物体の粘性(ダンピング特性)を感じることができる。
【0041】
このように、物体の重さや摩擦力、インピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を呈示することにより、物体の質感を指先に呈示することができる。
【0042】
また、アクチュエータ4のトルクをゼロとして、小型マニピュレータ2が自由に動ける状態で指を動かし、物体に触ったときの力覚データや指先位置、指先速度のデータを計測し記録することにより、その物体の重さや摩擦力、インピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を記録することができる。
【0043】
こうして記録された力覚データや物体のインピーダンス特性は、先に示したように小型マニピュレータ2を力制御することで人間の指先に再び呈示することができる。
【0044】
図5は、呈示する力覚成分を3軸の力とし、ベース3を環境に固定した場合の一実施例である。この実施例では、原理をより明確にするため、人指し指のみで実施した例について述べる。他の指についても同様に実施でき、5本指全てに力覚を呈示することも可能である。
【0045】
図5に示すとおり、本力覚呈示装置は、人間の指に装着できる力覚センサ1、アクチュエータ4a〜4c、角度検出センサ5a〜5d、リンク6、ベース3から構成されている。
【0046】
本力覚呈示装置では、呈示する力覚成分を3軸の力としているので、必要な能動関節の数は3であり、その自由度の配置は、小型マニピュレータ2の運動により、小型マニピュレータ2の先端の指先位置が三軸方向に運動できるように配置している。
【0047】
人間の人指し指には、中手指節関節(指根本の関節)に内転・外転運動および屈伸運動の2自由度、近位指節間関節(指中心の関節)に屈伸運動の1自由度、遠位指節間関節(指先端の関節)に屈伸運動の1自由度の合計4自由度ある(カパンディ「関節の生理学」医歯薬出版)。
【0048】
三つの屈伸運動の自由度のうち、二つの自由度は屈伸運動面上の指先位置の運動に、一つの自由度は屈伸方向の指先姿勢の運動に関与している。(屈伸運動を行う三つの関節のうち、どの関節が指先位置の運動に関与し、どの関節が指先姿勢の運動に関与しているかは分離できないが、ここで述べているのは、指先位置の運動を行うためには、屈伸運動と同一の自由度の方向に二つの自由度が必要であるという意味)。
【0049】
これより、人間の指は、内転・外転運動の自由度と二つの屈伸運動の自由度により、指先位置の三軸方向の運動を行っており、本実施例でも、能動関節の自由度の方向は、内転・外転運動の自由度の方向に一つ(4a、5a)、屈伸運動の自由度の方向に二つ(4b、5b)、(4c、5c)設定している。
【0050】
能動関節のアクチュエータ4と角度検出センサ5は、一体で取付けてもトルク伝達機構を介して取付けても良い。本実施例の場合、アクチュエータ4aと角度検出センサ5aは一体で取付けられており、能動関節の回転軸は、アクチュエータ4aおよび角度検出センサ5aの回転軸と一致している。
【0051】
一方、アクチュエータ4b、4cと角度検出センサ5b、5cは歯車7a、7b、タイミングベルト7cからなるトルク伝達機構を介して取付けられており、能動関節の回転軸は、それぞれ角度検出センサ5b、5cの回転軸と一致している。
【0052】
また人間の指には、屈伸方向の指先姿勢の運動に関与する一つの屈伸自由度がある。従って、力覚呈示装置の指先が人間の指先の運動に追従するためには、屈伸運動の自由度と一致した一つの受動関節が必要となる。本力覚呈示装置では、屈伸運動の自由度と一致する方向に受動関節を設け、角度検出センサ5dを取付けている。
【0053】
これにより、力覚呈示装置の指先が人間の指先の運動に追従することができ、指先位置や指先速度を関節角センサ4a、4b、4c、4d の出力から計算することができる。
【0054】
指先の力覚センサ1の出力をフィードバックしながら、能動関節に取付けたアクチュエータ4a、4b、4cを駆動し、小型マニピュレータ2を力制御することで、人間の指先12に3軸の力を呈示することができる。
【0055】
また、(1)、 (2)式に示すように、関節角センサ4a、4b、4c、4dの出力を用いて計算される指先位置や指先速度に応じて目標力を設定し、指先の力覚センサ1の出力をフィードバックしながら、小型マニピュレータ2を力制御することで、人間の指先12に物体のインピーダンス特性を呈示することができる。
【0056】
また、アクチュエータ4a、4b、4cのトルクをゼロとし、小型マニピュレータ2が自由に動ける状態で指を動かして、物体に触ったときの力覚データを力覚センサ1の出力から、指先位置と指先速度のデータを角度検出センサ4a、4b、4c、4dの出力から計算し記録すれば、人間が物に触れたときの力覚データおよび物体のインピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を記録することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上の構成による本発明によれば、人間の指先に装着できる6軸力覚センサ、アクチュエータと角度検出センサとリンク機構からなる小型マニピュレータによって、人間の指先に力覚や物体のインピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を呈示することができる力覚呈示装置が可能である。
【0058】
また、本力覚呈示装置を、親指を含む複数の指について実施することで、物体を把持したり操っている時の指の感覚を人間の指先に呈示することができる。
【0059】
さらに、本装置を指に装着し、小型マニピュレータが自由に動ける状態に制御して、指で物体に触れることで、その時の力覚データや物体のインピーダンス特性(バネ特性、ダンピング特性)を記録することができる。
【0060】
こうして記録した力覚データを再生することで、計算機内部にリアルな仮想世界を構築することができる。また、本装置を用い、手作業を主とする職人の手指の力覚データを記録・再生することで、職人技能の伝承や技能訓練に用いることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる力覚呈示装置の基本構成を示す図である。
【図2】本発明に係わる指装着型6軸力覚センサの基本構成であり、図2(a)は正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図を示す。
【図3】本発明に係わる力覚センサ弾性構造体の一例を示す図である。
【図4】本発明に係わる力覚呈示装置の制御原理を示す図である。
【図5】本発明に係わる力覚呈示装置の一実施例を説明する図である。
【符号の説明】
1 指装着6軸力覚センサ
2 小型マニピュレータ
3 ベース
4 アクチュエータ
4a アクチュエータ
4b アクチュエータ
4c アクチュエータ
5 角度検出センサ
5a 角度検出センサ
5b 角度検出センサ
5c 角度検出センサ
5d 角度検出センサ
6 リンク
7a トルク伝達機構歯車
7b トルク伝達機構 歯車
7c トルク伝達機構 タイミングベルト
8 計算機
9 仮想指
10 仮想物体
11 アクチュエータ サーボドライバ
12 人間の指
20 指サック
21 弾性構造体
22 指カバー
23 力覚センサ リンク結合部
24 取付けブロック
25 指サック切り込み
30 弾性構造体 基部
31 弾性構造体 周辺リング
32 ビーム
33 歪みゲージ

Claims (5)

  1. 人間の指に装着できる6軸力覚センサ、小型マニピュレータ、ベース、及び制御装置を備えた力覚提示装置であって、
    上記ベースは、外部固定部材に固定可能又は上記力覚提示装置の使用者の手に装着可能であり、
    上記6軸力覚センサは、人間の指を挿入する指サック、物体に触れる指カバー、及び上記指サックと上記指カバーの間にある歪みゲージの貼られた弾性構造体を備え、上記小型マニピュレータを介してベースに連結しており、
    上記小型マニピュレータは、アクチュエータと角度検出センサから成る能動関節、角度検出センサのみから成る受動関節、及びリンクを備えており、
    上記アクチュエータ及び角度検出センサは、夫々リンク機構を構成するリンクとリンクの枢支部及び上記リンクとベースの枢着部に選択的に取り付けられており、
    上記小型マニピュレータの角度検出センサから人間の指先の3次元運動を計測できるとともに、上記6軸力覚センサにより人間の指先に作用する力覚を計測することができ、指先に呈示しようとする力覚と上記6軸力覚センサの出力値との差に基づいて上記アクチュエータを駆動することで、人間の指先に力覚を呈示することを特徴とする力覚呈示装置
  2. 上記小型マニピュレータの能動関節に作用するトルクがゼロとなるように上記アクチュエータを制御し、上記小型マニピュレータが自由に動ける状態で指を動かして、実際に物に触ったときの力覚データおよび指先の運動データを計測し、それを記録することを特徴とする請求項1記載の力覚呈示装置。
  3. 上記アクチュエータは、直流電動モータ又は交流電動モータであることを特徴とする請求項1又は2記載の力覚呈示装置。
  4. 上記角度検出センサは、ポテンショメータ又はエンコーダであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の力覚呈示装置。
  5. 上記6軸力覚センサと小型マニピュレータから成る組は、1組から最大5組上記ベースに支持されているとを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の力覚呈示装置。
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