JP3623784B2 - 汚染土壌改良装置及び汚染土壌改良工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌改良装置及び汚染土壌改良工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、汚染された地盤の汚染土壌を改良処理する汚染土壌改良装置の一形態として、掘削軸体の下部周面に撹拌翼体を取り付けると共に、同掘削軸体の下端部に掘削刃体を取り付け、掘削軸体の下端部である掘削刃体の中央部ないしは掘削軸体の下部外周面に改良材吐出部を設けたものがある。
【0003】
そして、かかる汚染土壌改良装置では、掘削軸体を介して掘削刃体を回転させることにより、同掘削刃体により地盤を掘削しながら地盤中に掘進させると共に、上記掘削刃体と一体的に回転する撹拌翼体により掘削土を攪拌し、かつ、改良材吐出部より改良材を吐出して、掘削土と改良材とを混練するようにしている。
【0004】
ここで、改良材としては、セメントミルク等の固化材を使用して、地盤を改良するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した汚染土壌改良装置では、改良材吐出部を掘削軸体の下端部である掘削刃体の中央部ないしは掘削軸体の下部外周面に設けているために、かかる改良材吐出部から吐出された改良材が、撹拌翼体により撹拌されているにもかかわらず、掘削刃体により掘削された掘削面の外周縁部まで改良材が行き届き難いという不具合がある。
【0006】
そのため、理想的には掘削土と改良材とが均質に混練されて柱状の汚染処理土が形成されるはずであるが、地中において掘削土と改良材とを撹拌するには制約があり、現実的には均質に汚染処理がなされていない土柱が形成されているという不具合がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出する土壌排出手段と、同土壌排出手段により地上に排出された土壌を改良処理する土壌改良処理手段と、上記土壌排出手段により地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理する地下水浄化処理手段と、同地下水浄化処理手段により浄化処理された地下水が滞留する竪穴内に、前記土壌改良処理手段により改良処理された土壌を埋め戻す埋め戻し手段とを具備することを特徴とする汚染土壌改良装置を提供するものである。
【0008】
そして、本発明では、埋め戻し手段は、改良処理された土壌を竪穴の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練することにも特徴を有する。
【0009】
また、本発明では、汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出すると共に、同土壌を地上にて改良処理する一方、地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理し、その後、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻すことを特徴とする汚染土壌改良工法を提供するものである。
【0010】
そして、本発明では、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻す際には、改良処理された土壌を竪穴内の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練することにも特徴を有する。
【0011】
なお、本発明においては、改良処理の概念の中には、汚染・有害物質を含有する土壌を浄化材により浄化処理することも、また、セメントミルク等の固化材により固化処理することも含まれるものであり、さらには、浄化処理の概念の中には、汚染・有害物質を浄化する以外に、無害化する中和の概念をも含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
すなわち、本発明に係る汚染土壌改良装置は、汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出する土壌排出手段と、同土壌排出手段により地上に排出された土壌を改良処理する土壌改良処理手段と、上記土壌排出手段により地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理する地下水浄化処理手段と、同地下水浄化処理手段により浄化処理された地下水が滞留する竪穴内に、前記土壌改良処理手段により改良処理された土壌を埋め戻す埋め戻し手段とを具備している。
【0014】
そして、埋め戻し手段は、改良処理された土壌を竪穴の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練するようにしている。
【0015】
また、本発明に係る汚染土壌改良工法は、汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出すると共に、同土壌を地上にて改良処理する一方、地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理し、その後、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻すようにしている。
【0016】
そして、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻す際には、改良処理された土壌を竪穴内の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練するようにしている。
【0017】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0018】
[第1実施例としての汚染土壌改良装置の説明]
図1は、本発明に係る第1実施例としての汚染土壌改良装置Aによる汚染土壌改良工法の工程説明図である。
【0019】
そして、第1実施例としての汚染土壌改良装置Aは、図1に示すように、汚染された地盤Gに建て込む筒状のケーシング体1と、同ケーシング体1内の汚染された土壌(以下「汚染土壌」という)g1を削孔して地上に排出する土壌排出手段2と、同土壌排出手段2により地上に排出された汚染土壌g1を改良処理する土壌改良処理手段3と、上記土壌排出手段2により地盤Gに削孔・形成された竪穴H内に汚染された地下水(以下「汚染地下水」という)W1を滞留させ、同竪穴H内にて汚染地下水W1を浄化処理する地下水浄化処理手段4と、同地下水浄化処理手段4により浄化処理された地下水(以下「処理済地下水」という)W2が滞留する竪穴H内に、前記土壌改良処理手段3により改良処理された土壌(以下「処理済土壌」という)g2を埋め戻す埋め戻し手段5と、同埋め戻し手段5により処理済土壌g2を埋め戻しながら、若しくは、ケーシング体1内に処理済土壌g2を埋め戻した後に、同ケーシング体1を地盤Gから引き抜く引き抜き手段6とを具備している。
【0020】
ケーシング体1は、上下方向に伸延する円筒状に形成している。なお、ケーシング体1の形状は、円筒状に限らず、例えば、四角形筒状に形成することもできる。
【0021】
そして、ケーシング体1は、改良処理すべき地盤Gの所定の位置に建て込み装置(図示せず)により建て込むようにしている。なお、ケーシング体1を建て込む必要性がない場合には、同ケーシング体1を建て込むことなく汚染された地盤Gの改良処理作業を行うこともできる。
【0022】
ケーシング体1は、改良処理すべき地盤Gの所定の位置に建て込み装置(図示せず)により建て込むようにしている。
【0023】
土壌排出手段2は、図1(a)に示すように、ベースマシン10に削孔体11を着脱自在に取り付けている。
【0024】
そして、ベースマシン10は、自走可能なベースマシン本体12に上下方向に伸延するリーダ13を設け、同リーダ13にモータ支持体14を昇降自在に取り付け、同モータ支持体14に駆動用モータ15を搭載し、同駆動用モータ15に上下方向に伸延する掘削軸体16の上端部を二重反転歯車機構17を介して着脱自在に取り付け、同掘削軸体16の下端部に削孔体11を取り付けている。
【0025】
また、掘削軸体16は、図2にも示すように、上下方向に伸延させて形成した筒状の内側軸18と、同内側軸18の外周を囲繞する状態に上下方向に伸延させて形成した筒状の外側軸19とから内外側二重軸構造に構成しており、内側軸18と外側軸19は、駆動用モータ15により二重反転歯車機構17を介して同一軸芯廻りに相互に反対方向に回動するようにしている。
【0026】
しかも、図2及び図3に示すように、内側軸18内に処理済土壌供給路20を形成して、同内側軸18の下端開口部を処理済土壌吐出部21となすと共に、同内側軸18の外周面と外側軸19の内周面との間に浄化材供給路22を形成して、同外側軸19の下端部に浄化材供給路22と連通する複数の浄化材吐出部23,23を設けている。
【0027】
さらには、内・外側軸18,19は、図2に示すように、それぞれ三段階に伸縮するいわゆる竹の子シリンダ状に形成して軸線方向に伸縮自在となしている。19aは第1外側軸形成片、19bは第2外側軸形成片、19cは第3外側軸形成片である。
【0028】
また、図2及び図3に示すように、内側軸18の先端部18aを第3外側軸形成片19cよりも下方へ延設して、同先端部18aに内側軸取付攪拌翼24を放射方向(半径方向)に突設して、同内側軸取付攪拌翼24を削孔体11内に配置している。
【0029】
そして、図2に示すように、外側軸19の先端部である第3外側軸形成片19cの外周面には、複数の外側軸取付攪拌翼25を第3外側軸形成片19cの軸線方向に間隔を開けて放射方向(半径方向)に突設している。
【0030】
このようにして、内側軸18の回動に連動して、内側軸取付攪拌翼24を削孔体11内にて回動させると共に、同内側軸18とは反対方向に回動する外側軸19の回動に連動して、外側軸取付攪拌翼25を上記内側軸取付撹拌翼24よりも上方位置にて回動させるようにしている。
【0031】
削孔体11は、図2及び図3にも示すように、円筒状の削孔本片26と、同削孔本片26の下端縁部に枢支体39を介して開閉自在に取り付けた底部形成片27とを具備しており、同底部形成片27には掘削刃28と掘削土壌取込口29とを形成している。
【0032】
そして、削孔体11は、前記した第3外側軸形成片19cの先端部(下端部)の外周面に取付アーム30,30,30を介して削孔本片26を取り付けて、同削孔本片26を外側軸19の軸線を中心に、同外側軸19と一体的に回動させることができるようにしている。
【0033】
このようにして、地盤Gに建て込んだケーシング体1内の汚染土壌g1の直上方位置に削孔体11を配置し、同削孔体11を駆動用モータ15により掘削軸体16を介して回動させることにより、同ケーシング体1内の汚染土壌g1を掘削刃28により掘削すると共に、掘削した汚染土壌g1を掘削土壌取込口29から削孔本片26内に取り込むことができるようにしている。
【0034】
そして、削孔本片26内に所定量の汚染土壌g1を取り込んだところで、竹の子シリンダ状の掘削軸体16を収縮作動させると共に、必要量だけ上昇移動させることにより、同掘削軸体16の下端部に取り付けた削孔体11を地上に引き上げて、同削孔体11の底部形成片27を開放することにより、削孔本片26内から汚染土壌g 1を排出することができる。
【0035】
従って、かかる土壌排出作業を繰り返し行うことにより、図1(b)に示すように、ケーシング体1内の汚染土壌g1を排出して竪穴Hを形成することができる。
【0036】
ここで、図1(b)に示すように、汚染土壌g1を排出したケーシング体1内には、下方より汚染地下水W1が浸入して滞留する。
【0037】
土壌改良処理手段3は、土壌排出手段2により地上に排出された汚染土壌g1を改良処理するものであり、図1(d)に示すように、排出された汚染土壌g1を貯留する排出土壌貯留槽31と、汚染土壌g1を改良する改良材を供給する改良材供給槽32と、改良材と汚染土壌g1とをミキシングして混練するミキサー33と、同ミキサー33により混練して改良処理した処理済土壌g2を貯留する処理済土壌貯留槽34と、同処理済土壌貯留槽34内の処理済土壌g2を圧送する圧送ポンプ35とを、地上においてそれぞれ近接させて配置している。
【0038】
このようにして、排出された汚染土壌g1を、一旦、排出土壌貯留槽31内に貯留し、同排出土壌貯留槽31内の汚染土壌g1をミキサー33内に供給すると共に、改良材供給槽32内の改良材をミキサー33内に供給して、同ミキサー33により汚染土壌g1と改良材とを混練して、汚染土壌g1を改良処理して処理済土壌g2となし、同処理済土壌g2を処理済土壌貯留槽34内に貯留しておき、同処理済土壌貯留槽34内の処理済土壌g2を、必要に応じて圧送ポンプ35により供給するようにしている。
【0039】
ここで、改良材としては、汚染・有害物質を含有する土壌を浄化処理する浄化材を使用することも、また、汚染・有害物質を含有する土壌を固化処理するセメントミルク等の固化材を使用することもできるが、本実施例では、浄化材を使用する場合について説明する。
【0040】
地下水浄化処理手段4は、図1(c)に示すように、改良材供給槽32(本実施例では、浄化材を収容している)に、浄化材供給配管37を介して掘削軸体16内に形成した前記浄化材供給路22を連通連結している。
【0041】
このようにして、汚染地下水W1の水面近傍に削孔体11を配置した状態にて、浄化材材供給路22と連通する複数の浄化材吐出部23,23より浄化材を汚染地下水W1中に吐出させながら、掘削軸体16を介して削孔体11を回動させると共に、竪穴Hの底部位置まで沈降移動させる。
【0042】
この際、掘削軸体16の内側軸18に突設した内側軸取付攪拌翼24と外側軸19に突設した外側軸取付攪拌翼25とがそれぞれ相互に反対方向に回動して、汚染地下水W1を撹拌するため、同汚染地下水W1中に浄化材を均一に溶解させることができて、同汚染地下水W1を浄化処理ないしは無害化することができる。その結果、汚染地下水W1を処理済地下水W2となすことができる。
【0043】
埋め戻し手段5は、図1(d)に示すように、圧送ポンプ35に処理済土壌供給配管36を介して掘削軸体16内に形成した前記処理済土壌供給路20を連通連結して構成している。
【0044】
このようにして、処理済土壌貯留槽34内に貯留されている処理済土壌g2を、圧送ポンプ35により処理済土壌供給配管36を介して掘削軸体16内に形成した前記処理済土壌供給路20内に圧送・供給して、処理済土壌吐出部21より吐出させるようにしている。
【0045】
この際、処理済土壌吐出部21からの処理済土壌g2の吐出は、図1(d)に示すように、削孔体11を竪穴Hの底部に位置させた状態、すなわち、汚染地下水W1の浄化処理作業が終了した状態から、図1(e)に示すように、引き続き削孔体11を上方へ向けて漸次回動・移動させながら行って、処理済土壌g2を竪穴H内に埋め戻すと共に、同処理済土壌g2と処理済地下水W2とを混練するようにしている。
【0046】
このように、汚染地下水W1の浄化処理作業と処理済土壌g2の埋め戻し作業を効率良く連続的に行うことができる。
【0047】
この際、竪穴Hの底部より徐々に処理済土壌g2を埋め戻しながら、処理済地下水W2と混練することにより、処理済地下水W2を竪穴Hからオーバーフローさせることなく、埋め戻された処理済土壌g2と確実に混練させることができる。
【0048】
従って、処理済地下水W2が竪穴Hからオーバーフローした場合には、オーバーフローした処理済地下水W2を処理しなければならないが、そのような作業の手間を省くことができ、その結果、汚染土壌改良処理作業を効率良く行うことができる。
【0049】
引き抜き手段6は、図1(f)に示すように、ベースマシン10に吊り下げワイヤ38を介してケーシング体1を連結することにより、同ベースマシン10によりケーシング体1を地盤Gより上方へ引き抜くことができるようにしている。
【0050】
この際、ケーシング体1の引き抜き作業は、前記したように埋め戻し手段5により処理済土壌g2を埋め戻しながら、若しくは、ケーシング体1内に処理済土壌g2を埋め戻した後に行うことができる。
【0051】
[第1実施例としての汚染土壌改良工法の説明]
次に、上記のように構成した第1実施例としての汚染土壌改良装置Aにより汚染土壌改良作業を行う汚染土壌改良工法について、図1を参照しながら説明する。
【0052】
すなわち、第1実施例としての汚染土壌改良工法は、〔建て込み工程〕と〔土壌排出工程〕と〔土壌改良処理工程〕と〔地下水浄化処理工程〕と〔埋め戻し工程〕と〔引き抜き工程〕とからなる。
【0053】
(1)〔建て込み工程〕
建て込み工程は、地盤Gに筒状のケーシング体1を建て込む工程であり、ケーシング体1は、改良すべき地盤Gの所定の位置に建て込み装置(図示せず)により建て込むようにしている(図1(a)参照)。
【0054】
(2)〔土壌排出工程〕
土壌排出工程は、ケーシング体1内の汚染土壌g1を排出する工程であり、図1(a)に示すように、地盤Gに建て込んだケーシング体1内の汚染土壌g1の直上方位置に削孔体11を配置し、同削孔体11を駆動用モータ15により掘削軸体16を介して回動させることにより、同ケーシング体1内の汚染土壌g1を掘削刃28により掘削すると共に、掘削した汚染土壌g1を掘削土壌取込口29を通して削孔体11内に取り込み、同削孔体11内に所定量の汚染土壌g1を取り込んだところで、掘削軸体16を収縮作動させると共に、削孔体11を地上面よりも上方に位置させるのに必要な高さまで上昇移動させることにより、同掘削軸体16の下端部に取り付けた削孔体11を地上に引き上げて、同削孔体11内から汚染土壌g1を排出するようにしている。
【0055】
(3)〔土壌改良処理工程〕
土壌改良処理工程は、地上に排出された汚染土壌g1を改良処理する工程であり、図1(a)(d)に示すように、排出された汚染土壌g1を、一旦、排出土壌貯留槽31内に貯留し、同排出土壌貯留槽31内の汚染土壌g1をミキサー33内に供給すると共に、改良材供給槽32内の改良材(本実施例では浄化材)をミキサー33内に供給して、同ミキサー33により汚染土壌g1と改良材とを混練して改良処理することにより処理済土壌g2となし、同処理済土壌g2を処理済土壌貯留槽34内に貯留するようにしている。
【0056】
そして、処理済土壌貯留槽34内の処理済土壌g2は、必要に応じて圧送ポンプ35により供給するようにしている。
【0057】
(4)〔地下水浄化処理工程〕
地下水浄化処理工程は、ケーシング体1内の汚染土壌g1を排出して形成された竪穴H内に滞留している汚染地下水W1を、浄化処理する工程である。
【0058】
すなわち、地下水浄化処理工程では、図1(c)に示すように、汚染地下水W1の水面近傍に削孔体11を配置した状態にて、浄化材供給路22と連通する複数の浄化材吐出部23,23より浄化材を汚染地下水W1中に吐出させながら、掘削軸体16を介して削孔体11を回動させると共に、竪穴Hの底部位置まで沈降移動させるようにしている。
【0059】
この際、掘削軸体16の内側軸18に突設した内側軸取付攪拌翼24と外側軸19に突設した外側軸取付攪拌翼25とがそれぞれ反対方向に回動して、汚染地下水W1を撹拌するため、同汚染地下水W1中に浄化材を均一に溶解させることができて、同汚染地下水W1を確実に浄化処理ないしは無害化することができる。その結果、汚染地下水W1を処理済地下水W2となすことができる。
【0060】
(5)〔埋め戻し工程〕
埋め戻し工程は、竪穴H内に処理済土壌g2を埋め戻して、処理済地下水W2と混練する工程である。
【0061】
すなわち、埋め戻し工程は、処理済土壌貯留槽34内に貯留されている処理済土壌g2を、圧送ポンプ35により処理済土壌供給配管36を介して掘削軸体16内に形成した前記処理済土壌供給路20内に圧送・供給して、同処理済土壌供給路20に終端部に連通連設した処理済土壌吐出部21より吐出させる工程である。
【0062】
そして、処理済土壌吐出部21からの処理済土壌g2の吐出は、図1(d)に示すように、削孔体11を竪穴Hの底部に位置させた状態、すなわち、汚染地下水W1の浄化処理作業が終了した状態から、図1(e)に示すように、削孔体11を上方へ向けて漸次回動・移動させながら行って、処理済土壌g2を竪穴H内に埋め戻すと共に、同処理済土壌g2と処理済地下水W2とを混練するようにしている。
【0063】
このようにして、竪穴Hの底部より徐々に処理済土壌g2を埋め戻しながら、処理済地下水W2と混練することにより、処理済地下水W2を竪穴Hからオーバーフローさせることなく、埋め戻された処理済土壌g2と確実に混練させることができる。
【0064】
(6)〔引き抜き工程〕
引き抜き工程は、前記した埋め戻し工程にて処理済土壌g2を埋め戻しながら、若しくは、ケーシング体1内に処理済土壌g2を埋め戻した後に、同ケーシング体1を地盤Gから引き抜く工程である。
【0065】
すなわち、引き抜き工程は、図1(f)に示すように、ベースマシン10に吊り下げワイヤ38を介してケーシング体1を連結することにより、同ベースマシン10によりケーシング体1を地盤Gより上方へ引き抜く工程である。
【0066】
そして、図4に示すように、かかる柱状の処理済土壌g2を地盤G中に連続的に形成することにより、同地盤Gを精度良く効率的に改良することができる。
【0067】
[第1変容例としての汚染土壌改良装置の説明]
図5は、前記した第1実施例としての汚染土壌改良装置Aの第1変容例としての汚染土壌改良装置Aを示しており、同汚染土壌改良装置Aは、第1実施例としての汚染土壌改良装置Aと基本的構造を同じくしているが、削孔体11の構成において異なる。
【0068】
すなわち、第1変容例にかかる削孔体11は、内側軸18の先端部に内側軸取付攪拌翼24を取り付けることなく、削孔本片26の内周面より回動中心方向へ複数の本片取付攪拌翼40を突出させて、同本片取付攪拌翼40を削孔本片26と一体的に回動させるようにしている。
【0069】
このようにして、削孔本片26と一体的に回動する本片取付攪拌翼40により汚染地下水W1を撹拌して、処理材による汚染地下水W1の浄化処理が効率良く行えるようにしている。
【0070】
[第2変容例としての汚染土壌改良装置の説明]
図6は、前記した第1実施例としての汚染土壌改良装置Aの第2変容例としての汚染土壌改良装置Aを示しており、同汚染土壌改良装置Aは、第1実施例としての汚染土壌改良装置Aと基本的構造を同じくしているが、内側軸18の外周面に螺旋状の羽根体41を取り付けて、スクリュウコンベア42を形成している点で異なる。
【0071】
すなわち、内側軸18内に浄化材供給路22を形成して、同内側軸18の下端開口部を浄化材吐出部23となすと共に、同内側軸18の外周面と外側軸19の内周面との間に処理済土壌供給路20を形成して、同外側軸19の下端部に処理済土壌供給路20の終端部と連通する複数の処理済土壌吐出部21,21を設け、処理済土壌供給路20内に螺旋状の羽根体41を配置することにより、外側軸19内にスクリュウコンベア42を形成している。
【0072】
このようにして、スクリュウコンベア42により処理済土壌g2を処理済土壌供給路20内にて円滑かつ確実に搬送することができて、同処理済土壌g2を処理済土壌吐出部21,21より確実に吐出させることができる。
【0073】
従って、処理済土壌g2の粘稠性等によっては、圧送ポンプ35による処理済土壌g2の圧送が困難な場合も考えられるが、このような場合には、スクリュウコンベア42により処理済土壌g2を搬送・供給することにより、同処理済土壌g2を処理済土壌吐出部21,21より吐出させて、同処理済土壌g2を竪穴H内に確実に埋め戻すことができる。
【0074】
[第2実施例としての汚染土壌改良装置の説明]
図7及び図8は、第2実施例としての汚染土壌改良装置Aを示しており、同汚染土壌改良装置Aは、第1実施例としての汚染土壌改良装置Aと基本的構造を同じくしているが、削孔体11の構成において異なる。
【0075】
すなわち、削孔体11は、円筒状に形成した周壁45の上端縁部に天井部形成片46を張設すると共に、同周壁45の下端縁部に底部形成片47を張設して中空箱型に形成している。
【0076】
そして、天井部形成片46の中央部には、内側軸18と外側軸19とから内外側二重軸構造に構成した掘削軸体16の下端部を貫通状態に連設している。
【0077】
また、底部形成片47は、中央部47aを上方へ略星形錘形状に膨出させて形成し、中央部47aの下面にロート状空間Sを形成しており、同中央部47aの頂部には掘削軸体16の内側軸18を連通連設して、同内側軸18内に形成した浄化材供給路22を、内側軸18の下端開口部に形成した浄化材吐出部2 3を介して上記ロート状空間Sに連通させている。
【0078】
しかも、底部形成片47の周縁部47bには、複数(本実施例では五本)の分岐管48を介して外側軸19を連通連設しており、同内側軸18の外周面と外側軸19の内周面との間に土壌排出・供給路49を形成すると共に、各分岐管48内に形成した土壌排出・供給分岐路50の始端部を、上記土壌排出・供給路49と連通させる一方、各土壌排出・供給分岐路50の終端部を、周縁部47bに円周方向に一定の間隔を開けて形成した複数(本実施例では五個)の吐出・吸入部51にそれぞれ連通させている。
【0079】
さらには、底部形成片47の周縁部47bには、複数(本実施例では五個)の掘削片駆動用モータ52を円周方向に一定の間隔を開けて配置すると共に、各掘削片駆動用モータ52より直下方へ向けて駆動軸53を周縁部47bに貫通させ、各駆動軸53の下端部に掘削片54を取り付けている。
【0080】
このようにして、各掘削片駆動用モータ52を駆動させることにより、各駆動軸53を介して各掘削片54を回動させて、各掘削片54により汚染土壌g1を掘削すると共に、同汚染土壌g1を各吐出・吸入部51→各土壌排出・供給分岐路50→土壌排出・供給路4 9→排出土壌貯留槽31内に貯留して、土壌処理工程に従って汚染土壌g1を改良材により改良処理して処理済土壌g2となすことができる。
【0081】
そして、処理済土壌g2を埋め戻す際には、圧送ポンプ35により処理済土壌g2を処理済土壌供給配管36→土壌排出・供給路49→各土壌排出・供給分岐路50→各吐出・吸入部51を通して吐出させることにより竪穴H内に埋め戻すことができる。
【0082】
また、竪穴H内に滞留している汚染地下水W1を浄化する際には、浄化材を、改良材供給槽32→浄化材供給配管37→浄化材供給路22→浄化材吐出部23→ロート状空間S内に吐出させることができる。
【0083】
なお、本実施例では、改良材供給槽32内に改良材としての浄化材を収容しており、同改良材供給槽32内に改良材としての固化材を収容している場合には、別途、浄化材供給槽を用意して、同浄化材供給槽に浄化材供給配管37を接続することができる。
【0084】
このように、本実施例では、削孔体11を逐一地上まで引き上げることなく汚染土壌g1を連続的に排出することができるため、土壌改良処理作業を効率良く行うことができる。
【0085】
しかも、汚染土壌g1を排出する流路と、処理済土壌g2を供給する流路とを土壌排出・供給路49として共用させているため、かかる流路を掘削軸体16内にコンパクトに形成することができる。
【0086】
なお、本実施例では、内側軸18内に浄化材供給路22を形成する一方、内側軸18の外周面と外側軸19の内周面との間に土壌排出・供給路49を形成しているが、これとは反対に、内側軸18内に土壌排出・供給路49を形成する一方、内側軸18の外周面と外側軸19の内周面との間に浄化材供給路22を形成することもできる。
【0087】
[第3実施例としての汚染土壌改良装置の説明]
図9及び図10は、第3実施例としての汚染土壌改良装置Aを示しており、同汚染土壌改良装置Aは、第1実施例としての汚染土壌改良装置Aと基本的構造を同じくしているが、削孔体11の構成において異なる。
【0088】
すなわち、削孔体11は、図9及び図10に示すように、内外側二重軸構造の掘削軸体16の下端部に掘削刃体60を取り付けると共に、同掘削軸体16の外周面に掘削体61を掘削軸体16に沿って上下摺動可能かつ掘削軸体61と一体的に回動可能に構成している。
【0089】
そして、掘削体61は、掘削軸体16の外周面に外接させた四角筒状のガイド体62に四個のガイドローラ63,63,63,63を介してリング状の摺動片64を嵌合し、同摺動片64に支持アーム65を介してリング状支持片66を垂設し、同リング状支持片66に枢支片67,67を介して一対の掘削片68,68の上端部を枢支して、両掘削片68,68を開閉自在に取り付けている。
【0090】
しかも、摺動片64の外周面に攪拌翼69を放射状に突設し、また、リング状支持片66の内周面に攪拌翼70を回動中心へ向けて突設して、浄化材を供給した汚染地下水W1をこれらの攪拌翼69,70により確実に撹拌することができるようにしている。71は、摺動片64に連結した引き揚げ用ワイヤである。
【0091】
このようにして、掘削軸体16と一体的に掘削刃体60を回動させることにより、ケーシング体1内の汚染土壌g1を掘削すると共に、掘削体61を掘削軸体16に沿わせて自重により下降させると共に、一対の掘削片68,68を開放状態から閉塞状態となすことにより、掘削刃体60により掘削された汚染土壌g1を掴み採り、同状態にて引き揚げ用ワイヤ71を介して掘削体61を掘削軸体16に沿わせて地上まで引き上げ、同位置にて掘削体61の掘削片68,68を閉塞状態から開放状態となすことにより、掴み採った汚染土壌g1を地上に排出することができるようにしている。
【0092】
そして、かかる汚染土壌g1の排出作業を繰り返し行うことにより、所要の深さまで削孔して竪穴Hを形成することができる。
【0093】
この際、掘削軸体16は掘削刃体60を回動させて汚染土壌g1を掘削しながら下降させるだけであり、掘削体61だけを掘削軸体16に沿わせて繰り返し昇降させるようにしているため、効率良く汚染土壌g1の排出作業が行える。
【0094】
しかも、処理済土壌g2の埋め戻し作業は、掘削軸体16内に形成した処理済土壌供給路20を通して行うことができ、また、竪穴H内に滞留している汚染地下水W1に浄化材を供給して同汚染地下水W1を浄化処理する作業は、浄化材供給路22を通して行うことができる。
【0095】
この際、一対の掘削片68,68は開放状態となして、掘削体61を上下方向に開口状態となすことにより、リング状支持片66の内周面に突設した攪拌翼70による汚染地下水W1の撹拌を、効率良く行うことができる。その結果、汚染地下水W1の浄化処理を円滑かつ確実に行うことができて、処理済地下水W2となすことができる。
【0096】
[変容例としての汚染土壌改良装置の説明]
図11及び図12は、前記した第3実施例としての汚染土壌改良装置Aの変容例としての汚染土壌改良装置Aを示しており、同汚染土壌改良装置Aは、第3実施例としての汚染土壌改良装置Aと基本的構造を同じくしているが、掘削体61のガイド構造において異なる。
【0097】
すなわち、掘削軸体16の下部外周面に鍔状の下降規制片75を設けると共に、同下降規制片75の直上方に位置する下部外周面に、上下方向に伸延する複数の回動係合片76を掘削軸体16の円周方向に一定の間隔を開けて突設する一方、リング状の摺動片64の内方に、複数の回動被係合片77を円周方向に一定の間隔を開けて設けている。
【0098】
このようにして、掘削体61を掘削軸体16に沿わせて下降させることにより、摺動片64の下端が下降規制片75に当接すると共に、回動被係合片77が回動係合片76に係合した場合には、掘削体61は掘削軸体16と一体的に連動して回動するようにしている。
【0099】
そして、掘削体61を掘削軸体16に沿わせて上昇させることにより、摺動片64の下端が回動係合片76よりも上方に位置すると共に、回動被係合片77が回動係合片76から係合解除された場合には、掘削体61は掘削軸体16とは非連動状態となって、同掘削体61に連動して回動することがないようにしている。
【0100】
従って、掘削体61の一対の掘削片68,68を開放状態から閉塞状態となすことにより、掘削刃体60により掘削された汚染土壌g1を掴み採る際には、同掘削体61を掘削軸体16に連動して回動する状態となし、その後、引き揚げ用ワイヤ71を介して掘削体61を掘削軸体16に沿わせて地上まで引き上げる際には、同掘削体61を掘削軸体16から非連動状態となして、掘削体61の掘削片68,68を閉塞状態から開放状態となすことにより、掴み採った汚染土壌g1を地上に容易に排出することができる。
【0101】
また、汚染地下水W1の浄化作業は、掘削体61を掘削軸体16に連動させた状態にて行うことにより、掘削体61のリング状支持片66の内周面に突設した攪拌翼70を掘削軸体16に連動させて回動させて、同攪拌翼70により汚染地下水W1の撹拌を効率良く行うことができる。その結果、汚染地下水W1の浄化処理を円滑かつ確実に行うことができて、処理済地下水W2となすことができる。
【0102】
なお、本実施例では、汚染地下水W1の浄化処理する地下水浄化処理手段として、汚染地下水W1中に浄化材を吐出すると共に、攪拌翼により撹拌するようにしているが、同地下水浄化処理手段としては、これに限らず、例えば、浄化材を噴射管により汚染地下水W1中に噴射したり、浄化材を汚染地下水W1中にて対流させたりして、汚染地下水W1を効率良く浄化処理することもできる。
【0103】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明に係る汚染土壌改良装置は、汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出する土壌排出手段と、同土壌排出手段により地上に排出された土壌を改良処理する土壌改良処理手段と、上記土壌排出手段により地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理する地下水浄化処理手段と、同地下水浄化処理手段により浄化処理された地下水が滞留する竪穴内に、前記土壌改良処理手段により改良処理された土壌を埋め戻す埋め戻し手段とを具備している。
【0104】
このようにして、土壌排出手段により汚染された土壌は一旦地上に排出して、地中に比べて制約を受けない地上にて改良処理するようにしているため、かかる土壌の改良処理状況の品質管理を確実に行うことができて、所要の改良処理精度を確保することができる。
【0105】
そして、竪穴内に汚染された地下水を滞留させて、この汚染された地下水を竪穴内において地下水浄化処理手段により浄化処理することができ、この際、竪穴内の地下水は、例えば、浄化材を散布して撹拌することにより、簡単にかつ確実に浄化処理することができる。
【0106】
従って、確実に浄化処理された地下水が滞留する竪穴内に、地上にて確実に改良処理された土壌を埋め戻し手段により埋め戻すことにより、汚染された地盤の一部を確実に改良処理することができる。
【0107】
そして、かかる作業を連続的に行うことにより、汚染された地盤の所要の範囲を確実に改良処理することができる。
【0108】
(2)請求項2記載の本発明では、埋め戻し手段は、改良処理された土壌を竪穴の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練するようにしている。
【0109】
このようにして、埋め戻し手段により地下水を竪穴からオーバーフローさせることなく、埋め戻された土壌と確実に混練させることができる。
【0110】
従って、地下水がオーバーフローした場合には、オーバーフローした地下水を処理しなければならないが、そのような作業の手間を省くことができ、その結果、汚染土壌の改良処理作業を効率良く行うことができる。
【0111】
(3)請求項3記載の本発明に係る汚染土壌改良工法では、汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出すると共に、同土壌を地上にて改良処理する一方、地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理し、その後、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻すようにしている。
【0112】
このようにして、汚染された土壌は一旦地上に排出して、地中に比べて制約を受けない地上にて改良処理するようにしているため、かかる土壌の改良処理状況の品質管理を確実に行うことができて、所要の改良処理精度を確保することができる。
【0113】
そして、竪穴内に汚染された地下水を滞留させて、この汚染された地下水を竪穴内において浄化処理することができ、この際、竪穴内の地下水は、例えば、浄化材を散布して撹拌することにより、簡単にかつ確実に浄化処理することができる。
【0114】
従って、確実に浄化処理された地下水が滞留する竪穴内に、地上にて確実に改良処理された土壌を埋め戻すことにより、汚染された地盤の一部を確実に改良処理することができる。
【0115】
そして、かかる作業を連続的に行うことにより、汚染された地盤の所要の範囲を確実に改良処理することができる。
【0116】
(4)請求項4記載の本発明では、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻す際には、改良処理された土壌を竪穴内の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練するようにしている。
【0117】
このようにして、地下水を竪穴からオーバーフローさせることなく、埋め戻された土壌と確実に混練させることができる。
【0118】
従って、地下水がオーバーフローした場合には、オーバーフローした地下水を処理しなければならないが、そのような作業の手間を省くことができ、その結果、汚染土壌の改良処理作業を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例としての汚染土壌改良装置の説明図。
【図2】同汚染土壌改良装置に設けた削孔体の一部切欠正面図。
【図3】同削孔体の断面底面図。
【図4】汚染土壌改良処理状態を示す平面説明図。
【図5】第1変容例としての汚染土壌改良装置の削孔体の一部切欠正面図。
【図6】第2変容例としての汚染土壌改良装置の削孔体の一部切欠正面図。
【図7】第2実施例としての汚染土壌改良装置の削孔体の一部切欠正面説明図。
【図8】同削孔体の底面図。
【図9】第3実施例としての汚染土壌改良装置の削孔体の一部切欠正面説明図。
【図10】同削孔体の断面平面図。
【図11】変容例としての汚染土壌改良装置の削孔体の一部切欠正面説明図。
【図12】同削孔体の断面平面図。
【符号の説明】
A 汚染土壌改良装置
1 ケーシング体
2 土壌排出手段
3 土壌改良処理手段
4 地下水浄化処理手段
5 埋め戻し手段
6 引き抜き手段
Claims (4)
- 汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出する土壌排出手段と、
同土壌排出手段により地上に排出された土壌を改良処理する土壌改良処理手段と、
上記土壌排出手段により地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理する地下水浄化処理手段と、
同地下水浄化処理手段により浄化処理された地下水が滞留する竪穴内に、前記土壌改良処理手段により改良処理された土壌を埋め戻す埋め戻し手段と
を具備することを特徴とする汚染土壌改良装置。 - 埋め戻し手段は、改良処理された土壌を竪穴の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練することを特徴とする請求項1記載の汚染土壌改良装置。
- 汚染された地盤を削孔して汚染された土壌を地上に排出すると共に、同土壌を地上にて改良処理する一方、地盤に削孔・形成された竪穴内に汚染された地下水を滞留させ、同竪穴内にて汚染された地下水を浄化処理し、その後、改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻すことを特徴とする汚染土壌改良工法。
- 改良処理された土壌を竪穴内に埋め戻す際には、改良処理された土壌を竪穴内の底部より上方へ向けて漸次移動させながら埋め戻すと共に、同土壌と浄化処理された地下水とを混練することを特徴とする請求項3記載の汚染土壌改良工法。
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