JP3622892B2 - ラセン導管の補修装置 - Google Patents

ラセン導管の補修装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下水道管、ガス管、或いは各種の流体を搬送する導管の補修装置に関し、さらに詳しくは敷設経路上に存在する障害物等を迂回配管する場合等に好適に用いられるラセン導管の補修装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、道路等には、水道管や下水道或いはガス管、電線ケーブル等の多くの地下施設が埋設されるとともに、例えば清掃用や保守用のために適当な間隔でそれぞれのマンホールが設置されている。したがって、水道管等の配管工事においては、しばしば既設の埋設障害物を迂回して導管を敷設する工事が行われる。また、工場等においては、敷地や建物内を、燃料供給用パイプ、冷却用パイプ、冷暖房用パイプ或いは原材料の搬送パイプ等の各種導管が縦横無尽に敷設されている。したがって、工場等においても、これら導管を新規に配管工事する場合に、既設の設備や配管を迂回して敷設する工事がしばしば行われる。
【0003】
ところで、道路に埋設される地下施設は、原則として地表面から1.2メートル以上の深さ(国道等においては、申請によって0.6メートル以上でも許可されることもある。)に埋設しなければならないとする規則に基づいて敷設工事が行われる。地下施設は、掘削量が深くなることによって工事費や工事期間も増大することから、一般に上述した基準値を最低限クリヤする深さの敷設溝が掘削され、この敷設溝内に埋設されている。このため、地下施設は、互いに輻輳した状態で地中に敷設されることになる。また、敷設溝については、工事費を低減するとともに規則によってその掘削幅も制限されており、限られた条件で水道管等の埋設を行わなければならない。
【0004】
一般に、下水管は、万一漏水があった場合にもその混入の危険性を回避し或いは処理場等までの流れ勾配を確保する等の理由から、例えば水道管に対してより深い位置に埋設されている。そして、下水管には、管内清掃等を行うために、例えば30メートル毎に下水マンホールが設置されている。したがって、水道管の敷設工事に際しては、その経路上に存在する他の既設の地下埋設物ばかりでなく大きなマンホールを迂回配管する工事が頻繁に行われる。
【0005】
出願人は、例えば水道管1の配管工事において、図8に概略構成を示したラセン管3を用いて既設の下水マンホール2を迂回して配管を行う新規な配管方法を提案した。すなわち、水道管敷設工事は、敷設経路に沿って道路に所定幅と所定の深さを以って掘削した敷設溝内に水道管1が敷設される。敷設溝は、敷設経路上に下水マンホール2が存在する場合に、その周囲を所定幅の範囲で拡げて掘削することが許可される。換言すれば、水道管1は、下水マンホール2の周囲に拡張されて掘削された敷設溝の範囲内で後述する迂回配管の工事を行わなければならない。
【0006】
下水マンホール2には、開口部にマンホール蓋4が装着され、底面の近傍に位置する周面の両側に下水管5a,5bがそれぞれ内部空間に臨ませられて接続されている。下水管5a,5bは、水道管1の敷設位置に対してより深い位置に埋設されている。したがって、水道管1は、下水管5a,5bが埋設された部分では埋設溝内において支障なく敷設することが可能であるが、道路面まで達する下水マンホール2に対してこれを迂回した配管工事を行わなければならない。
【0007】
新規な配管方法は、例えば図9に示した構成のラセン管3が用いられ、このラセン管3を下水マンホール2の外周部を迂回するようにして適宜湾曲してその両端部を水道管1の両端部に嵌合する。ラセン管3は、下水マンホール2の周囲を迂回するに充分な長さを有し、図示しないがその両端部に水道管1と嵌合される接続部が形成されている。ラセン管3には、ラセン管本体6の外周部にブレード7や、サビ止めテープや保護テープが巻回されてなる。ラセン管本体6は、例えば機械的特性と防サビ性に優れたステンレス材を素材として滑らかな波形断面が軸方向に連続して形成された管体からなる。ラセン管本体6は、その形状と材料特性とによって可撓性及び伸縮性を有するとともに密閉性を有してなる。
【0008】
新規な配管方法は、ラセン管3を下水マンホール2の周囲に構成された狭い周辺掘削領域内で湾曲させるが、ラセン管3の可撓特性により簡単にかつ自由な形状に湾曲される。新規な配管方法によれば、ラセン管3を用いることによって従来の敷設工事のように複数個の接続部材や接続管を用いることなく下水マンホール2の迂回配管が行われることから、接続部品等の点数或いは接続工数等の低減が図られる。新規な配管方法によれば、上述した方法によって下水マンホール2に対する水道管1の迂回配管を行った後に、掘削した敷設溝に埋土を投入して埋め戻しが行われる。
水道管敷設工事においては、敷設溝に投入した埋土が時間経過に伴って次第にしまることによって地盤沈下の現象を生じる。水道管1は、地盤沈下等によって過大な負荷が加えられると機械的強度が弱い各接合部分に破断等が発生し易い。新規な配管方法は、機械的強度を有しかつ可撓特性及び伸縮特性を有するラセン管3を用いて迂回配管を行うことで、その伸縮特性によって過大な負荷を吸収して各部の損傷の発生を抑制することから強度の大幅な向上が図られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水道管1は、老朽化に伴って破損したり、他の工事等が行われた際にパワーシャベル等の重機械によって誤って破損される等して漏水事故が発生することがあり、その補修が行われる。水道管1は、比較的軽微な破損等の場合には、例えば破損個所を覆うようにして外周面に補修材をあてがってこれを接着や溶接等の適宜の方法によって固定することによってその補修が行われる。また、水道管1は、破損個所が生じた部位を所定の長さで切断した後、補修管を組み付けて補修が行われる。水道管1においては、このように破損個所の部分補修による対応が可能である。
【0010】
一方、新規な配管方法においては、下水マンホール2の迂回部分にラセン管3を用いているが、このラセン管3に破損が生じた場合には上述した外周部が平坦構造の水道管1の補修方法による対応が困難である。すなわち、ラセン管3は、外周部が凹凸構造となっているために、破損個所にあてがわれる補修材との間を密閉することが困難であるといった問題がある。ラセン管3は、可撓性或いは伸縮性を有することから、破損個所が移動して補修材を固定的に取り付けることが困難であるといった問題がある。
【0011】
ラセン管3には、内圧が高く内径が大きなものの場合に、その機械的剛性を向上させるとともに軸長を保持する等のために外周部に金属線等を織ったブレード7が被覆される。ラセン管3においては、補修のためにブレード7を切断した場合に、このブレード7によって内圧によるラセン管本体6の軸方向の伸縮を規制することができなくなるといった問題がある。
【0012】
新規な配管方法においては、水道管1との接続部位において漏水が生じることなく確実にかつ簡易に接続を行い得るようにするために、ラセン管3の端部にいわゆる直管構造の接続部が予め設けられている。したがって、新規な配管方法においては、万一ラセン管3の一部に破損が生じた場合には、このラセン管3を水道管1との接続部分から取り外して全体交換を行う対応が図られる。新規な配管方法においては、このため補修に際してラセン管3の全体を露出させる掘削を行わなければならなかった。
【0013】
上述した問題点は、ラセン管3の固有の構成に基づくものであり、新規な配管方法ばかりでなくラセン管3を用いた種々の配管装置において共通する。換言すれば、各種のラセン導管においては、万一その一部に破損等が生じた場合に、一般に全体交換によってその対応を図らなければならなかった。
【0014】
したがって、本発明は、上述したラセン管の構造に起因する補修の問題点を解決し、その部分補修を極めて簡易にかつ確実に行い得るようにしたラセン導管の補修装置を提供することを目的に提案されたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明にかかるラセン導管の補修装置は、ラセン導管に生じた破損個所等を被覆するに足る長さを有する半筒形の被覆補修部と、この被覆補修部の幅方向の両端外周面に長さ方向の全域に亘ってそれぞれ一体に突設された接合フランジ部と、被覆補修部の長さ方向の両端近傍に位置する内面にそれぞれ突設された少なくとも1個以上の係合凸部と、被覆補修部及び接合フランジ部の内面に設けられたシーリング部とからなる半筒形の一対の補修外筒半体部材によって構成される。
【0016】
以上のように構成された本発明にかかるラセン導管の補修装置によれば、各補修半体部材が、被覆補修部をラセン導管の破損個所を被覆するとともに係合凸部が損傷箇所を挟んだラセン溝にそれぞれ相対係合されてラセン導管の外周部にそれぞれ組み合わされる。ラセン導管の補修装置は、相対接合された接合フランジ部が結合されることによって破損個所等を被覆してラセン導管の外周部に組み付けられる筒状の補修外筒部材を構成する。補修外筒部材は、シーリング部によりラセン導管の外周部を密閉することにより破損個所の補修を行う。
【0017】
また、上述した目的を達成する目的を達成する本発明にかかるラセン導管の補修装置は、筒状の補修外筒部材を構成する半筒形の一対の補修外筒半体部材と、補修外筒部材の内部で筒状のシーリング部材を構成する一対のシーリング半体部材とから構成される。補修外筒半体部材は、ラセン導管に生じた破損個所等を被覆するに足る長さを有する半筒形の被覆補修部と、この被覆補修部の幅方向の両端外周面に長さ方向の全域に亘ってそれぞれ一体に突設された接合フランジ部と、被覆補修部の内面の長さ方向の両端近傍に位置して突設された少なくとも1個以上の係合凸部とからなる。シーリング半体部材は、補修外筒半体部材に対して、被覆補修部の内周面にそれぞれあてがわれる半筒形の外周シーリング部と、この外周シーリング部の幅方向の両端に軸方向の全域に亘ってそれぞれ一体に突設されて接合フランジ部の内面にあてがわれるフランジシーリング部とからなる。
【0018】
以上のように構成された本発明にかかるラセン導管の補修装置によれば、各補修外筒半体部材が内面に各シーリング半体部材をあてがわれた状態でラセン導管に対して破損個所を被覆するようにして外周部に組み合わされる。ラセン導管の補修装置は、相対接合された接合フランジ部が結合されることによって破損個所等を被覆してラセン導管の外周部に組み付けられる筒状の補修外筒部材を構成し、シーリング部によりラセン導管の外周部を密閉することにより破損個所の補修を行う。ラセン導管の補修装置は、係合凸部が損傷箇所を挟んでラセン溝にそれぞれ相対係合することによって、ラセン導管の伸び変形を規制する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の第1の実施の形態として図1及び図2に示した補修装置10は、例えば上述した既設の下水マンホール2に対して水道管1の迂回配管を行うラセン管3に発生した破損個所8を補修する装置である。勿論、補修装置10は、かかる水道管1の下水マンホール2に対する迂回配管ばかりでなく、敷設経路上に埋設された既設のガス管や各種ケーブル及びこれらのマンホール等の埋設障害物を迂回配管するラセン管3の補修にも適用される。また、補修装置10は、水道管1の迂回配管工事ばかりでなく、中水道管や下水管の迂回配管工事に用いられたラセン管3の補修にも適用される。さらに、補修装置10は、上水や下水等の液体が流れる導管ばかりでなく、都市ガスや冷却ガス等の気体或いは粉体、粒体、ゲル状体等の固体からなる流体が流れる導管の迂回配管工事に用いられたラセン管3の補修にも適用される。
【0020】
補修装置10は、ステンレス材のラセン管3の補修用に限定されるものではなく、例えば銅、チタン、アルミニウム合金やその他適宜の金属、或いは合成樹脂材によって形成されたラセン管にも適用される。また、補修装置10は、単山ラセン型として構成されるいわゆるベローズや連続山ラセン型として構成されるいわゆるスパイラル管のいずれのラセン管3にも適用可能であり、またラセン山の形状が円弧形や平型ばかりでなく略円形とされたいわゆるアニュラー型ラセン管にも適用可能である。補修装置10は、要は可撓性及び伸縮性を有するとともに密閉性を有する管材の補修用に好適に用いられる。
【0021】
補修装置10は、比較的大きな内圧や外径の導管用として用いられる、帯状の金属薄板を網目状に織ってなるリボンブレード或いは金属線を網目状に織ってなるワイヤブレード等の種々のブレード7によりラセン管本体6を被覆してなるラセン管3の補修にも適用可能である。ブレード7は、ラセン管本体6の機械的剛性を向上させるとともに、内圧によるラセン管本体6の伸び変形を規制する。補修装置10は、ブレード7が一層或いは多層でラセン管本体6の外周部を巻回したラセン管3の補修にも適用可能である。また、補修装置10は、ブレード7の外層部を構成して防サビテープが巻回されるとともに、その外層部にさらに保護テープが巻回されたラセン管3の補修にも適用可能である。
補修装置10は、図1及び図2に示すように、筒状の補修外筒部材11を構成する半円筒形の一対の補修外筒半体部材12(12a、12b)と、補修外筒部材11の内部で筒状のシーリング部材13を構成する一対のシーリング半体部材14(14a、14b)とから構成される。補修装置10は、詳細を後述するように内面に各シーリング半体部材14があてがわれた状態で補修外筒半体部材12がラセン管3の外周部に組み付けられて補修外筒部材11を構成し、破損個所8を補修する。なお、各補修外筒半体部材12a、12bは、上下対称形の部材であり、特に個別に述べる必要がある場合を除いて補修外筒半体部材12と総称して説明する。同様に、各シーリング半体部材14a、14bについても、上下対称形の部材であり、特に個別に述べる必要がある場合を除いてシーリング半体部材14と総称して説明する。
【0022】
補修外筒半体部材12は、従来水道管1に一般的に用いられている各種の材料と同一の材料、例えばステンレス、鋼鉄、アルミ合金や銅等の金属材料或いは例えば塩化ビニール樹脂やポリエチレン樹脂等の合成樹脂材料によって一体に形成される。補修外筒半体部材12は、図1に示すように被覆補修部15と、一対の接合フランジ部16(16a、16b)と、一対の係合凸部17(17a、17b)とから構成される。
【0023】
被覆補修部15は、ラセン管3の外径よりもやや大きな内径と破損個所8を被覆するに足る軸長とを有する半円筒形を呈した部位である。接合フランジ部16は、被覆補修部15の外周面15aに、その直径方向の両端縁に沿って軸方向の全域に亘って一体に突設された部位である。接合フランジ部16は、水平な板状凸部によって構成され、複数個の取付孔18が互いに等間隔に形成されている。係合凸部17は、被覆補修部15の内周面15bに、その軸方向の両端縁に位置してリブ状に一体に突設された半円形の部位である。
【0024】
係合凸部17は、先端部に面取りが施されており、その厚みがラセン管本体6の外周部に構成されるラセン溝9の自然状態における溝幅(ピッチ)よりもやや幅狭に形成されている。係合凸部17は、後述するように補修外筒半体部材12をラセン管3に組み合わせた状態において、そのラセン管本体6の外周部に構成されるラセン溝9と相対係合する。係合凸部17は、ラセン管1が一般に湾曲配管されて用いられているために内周部と外周部とでラセン溝9の溝幅が異なっているが、上述した厚みの構成によってラセン溝9の幅狭となった部位に対しても相対係合が可能となる。一対の係合凸部17a、17bは、伸縮自在な特性を有するラセン管3に対して破損個所8を挟んだラセン溝9a、9bに相対係合することで、被覆補修部15による被覆部位をその間隔に保持する。
【0025】
なお、補修外筒半体部材12は、被覆補修部15の破損個所8に対応した中央部位をラセン管1の外径よりもより大きな内径に形成した段付き形状に構成してもよい。補修外筒半体部材12は、かかる構成とすることによって、湾曲配管されることにより生じるラセン管1の大きな直径寸法の変形に対しても充分な対応が可能となる。また、補修外筒半体部材12は、被覆補修部15の破損個所8に対応した中央部位を、ラセン管1の大きな変形に対しても内部でその曲がり量を吸収するに足るようにするために可撓性を付与して構成してもよい。
【0026】
シーリング半体部材14は、パッキン材として一般に用いられている例えば合成ゴムによって一体に成形されている。シーリング半体部材14は、図1に示すように外周シーリング部19と、フランジシーリング部20(20a、20b)とから構成される。外周シーリング部19は、ラセン管3の外径とほぼ等しい内径、換言すれば被覆補修部15の内径とほぼ等しい内径と破損個所8を被覆するに足る軸長とを有する半円筒形を呈した部位である。外周シーリング部19は、詳細にはその軸長が補修外筒半体部材12の被覆補修部15の係合凸部17間の間隔とほぼ等しい。外周シーリング部19には、その中央領域に切欠き部21が形成されている。切欠き部21は、後述するように補修外筒半体部材12を介してシーリング半体部材14が曲げ配管されたラセン管3に組み合わされた状態において、直径の変化を生じる曲歪みの逃げ部を構成する。
【0027】
フランジシーリング部20は、外周シーリング部19の直径方向の両端縁に沿って軸方向の全域に亘って一体に突設された水平な板状凸部によって構成された部位である。フランジシーリング部20は、その外形形状が補修外筒半体部材12の接合フランジ部16とほぼ同等とされるとともに、各取付孔18にそれぞれ対応して複数個の取付孔22が互いに等間隔に形成されている。
【0028】
以上のように構成されたシーリング半体部材14は、外周シーリング部19が係合凸部17間に位置されて補修外筒半体部材12の被覆補修部15の内面に接合される。また、シーリング半体部材14は、フランジシーリング部20が接合フランジ部16の内面に全域に亘って接合され、この状態において各取付孔22が対応する各取付孔18にそれぞれ連通状態となる。
【0029】
補修装置10は、上述した構成から内面にそれぞれシーリング半体部材14が接合されてなる一対の補修外筒半体部材12a、12bによって、補修外筒部材11が半割構成されてなる。補修装置10は、破損個所8に対応してブレード7が所定の幅で切断除去されてこの破損個所8を露呈した状態とされたラセン管3に組み付けられる。補修装置10は、図2に示すようにラセン管3に対して一方の補修外筒半体部材12aを組み付けた後に、他方の補修外筒半体部材12bを組み付けてこれらを一体化することにより、破損個所8の周囲を水密状態に保持してラセン管3を補修する。
【0030】
一方の補修外筒半体部材12aは、ラセン管3に対して、その被覆補修部15により破損個所8を被覆するとともに、その内面に形成され一対の係合凸部17a、17bを破損個所8を挟んだラセン管本体6のラセン溝9a、9bにそれぞれ相対係合させて組み付けられる。補修外筒半体部材12aは、図2に示すように被覆補修部15の内面に接合されたシーリング半体部材14aが、ラセン管本体6の上側領域において破損個所8を挟んだ複数条のラセン溝9に跨ってその外周部に圧着される。なお、補修外筒半体部材12aは、係合凸部17によってブレード7の端部をラセン溝9内に挟み込むことによって、このブレード7がラセン管本体6から抜け出すことを防止する。
【0031】
他方の補修外筒半体部材12bは、この状態で一方の補修外筒半体部材12aに対応してラセン管3に対してその下側から、被覆補修部15により破損個所8を被覆するとともに、その内面に形成され一対の係合凸部17a、17bを破損個所8を挟んだラセン管本体6のラセン溝9a、9bにそれぞれ相対係合させて組み付けられる。補修外筒半体部材12bは、被覆補修部15の内面に接合されたシーリング半体部材14bが、ラセン管本体6の下側領域において破損個所8を挟んだ複数条のラセン溝9に跨ってその外周部に圧着される。
【0032】
補修外筒半体部材12aと補修外筒半体部材12bとは、この状態で図2に示すようにラセン管3の直径方向の中央位置において、相対する接合フランジ部16a、16bがそれぞれシーリング半体部材14a、14bのフランジシーリング部20a、20bを介して接合される。補修外筒半体部材12a及び補修外筒半体部材12bは、接合された接合フランジ部16a、16bに形成された上下の取付孔18,18がそれぞれ連通状態となるようにラセン管3に対する取付位置が調整される。
【0033】
補修外筒半体部材12aと補修外筒半体部材12bとは、連通された取付孔18,18にそれぞれ取付ボルト23が挿通され、これらをナット24で締め付けることによって一体化されて、ラセン管3に装着された筒状の補修外筒部材11を構成する。補修外筒部材11は、取付ボルト23とナット24とをより強く締め付けることにより、その内部にシーリング半体部材14a、14bとによって構成されたシーリング部材13がラセン管本体6の外周部をより強く圧着するようになる。補修外筒部材11は、接合フランジ部16における接合部位がシーリング部材13のフランジシーリング部20によってシーリングされてなる。
【0034】
なお、補修装置10は、補修外筒半体部材12aと補修外筒半体部材12bとを取付ボルト23とナット24とによって一体化するようにしたが、かかる構成に限定されるものでは無い。補修外筒半体部材12aと補修外筒半体部材12bとは、例えば一方部材の接合フランジ部16に複数個のフック部材を付設するとともに他方部材の接合フランジ部16に係合部を形成して結合機構を構成するようにしてもよい。
補修装置10は、上述したように一対の補修外筒半体部材12a、12bに半割りされた補修外筒部材11と一対のシーリング半体部材14a、14bに半割りされたシーリング部材13とから構成されることから、ラセン管3を途中で切断すること無くその外周部に組み付けることが可能とされる。補修装置10は、破損個所8を挟んだラセン溝9a、9bに係合凸部17a、17bをそれぞれ相対係合させてこの部分でのラセン管3の伸縮動作を規制することで、補修外筒部材11とシーリング部材13とによる破損個所8のシーリング状態が確実に保持されるようにする。補修装置10は、ラセン管3が曲げ配管されることによって外周部に歪みが生じている場合においても、シーリング部材13の外周シーリング部19に形成した切欠き部21においてその曲歪みが吸収されるようにする。したがって、補修装置10は、曲げ配管されたラセン管3に対して所定の特性を奏して組み付けが可能とされる。
【0035】
補修装置10においては、上述したように一対の補修外筒半体部材12a、12bに半割りされた補修外筒部材11と一対のシーリング半体部材14a、14bに半割りされたシーリング部材13とから構成したが、かかる構成に限定されるものでは無い。補修装置10は、例えば補修外筒部材11自体をゴム等のシーリング作用を奏する材料によって一体に形成することにより、シーリング部材13との一体化が図られて構成されてもよい。また、補修装置10は、補修外筒部材11の内面にシーリング層を形成して構成してもよい。
本発明は、上述した補修装置10に限定されるものではなく、以下に例示する各実施の形態のように展開される。ラセン管3は、ブレード7が例えば金属線を網目状に織り込んでなることから微細な隙間が構成されており、この隙間から水がしみ出て外周部をシーリング部材13によって圧着しても充分なシーリング作用が保持されない虞れがある。上述した補修装置10においては、ブレード7の端部を係合凸部17によってラセン溝9内に挟み込んでラセン管本体6からの抜け出しを防止することにより、内圧等によるラセン管本体6の軸長の伸びを規制する等のブレード7の作用が保持されるようにしている。補修装置10においては、補修外筒部材11を組み付ける際に、ブレード7の端部が内部に大きく入り込むことによってラセン管本体6の外周部にシーリング部材13が直接密着されない状態を呈しないように配慮する必要がある。
【0036】
本発明の第2の実施の形態として図3に示した補修装置30は、シーリング部材13によるシーリング位置とブレード7の保持位置とを別部位で行うように構成することによって、ラセン管3の補修をより確実に行うように構成したことを特徴とする。すなわち、補修装置30は、補修外筒部材31の被覆補修部32の内周面32aに、その軸方向の両端縁に位置して形成される係合凸部33がそれぞれ一対の係合凸部34、35によって構成されてなる。勿論、補修外筒部材31は、半割りされた一対の補修外筒半体部材が組み合わされてなる。
【0037】
係合凸部34、35は、ラセン管本体6の隣り合うラセン溝9a、9bの自然状態のピッチに対してそれぞれ小間隔を以って互いに軸方向に平行に並んで突設された半円弧部凸部からなる。なお、補修装置30は、その他の構成を上述した第1の実施の形態の補修装置10と同様とされる。
【0038】
補修装置30は、図3に示すように補修外筒部材31がラセン管本体6に組み付けられた状態において、外側に形成された第1の係合凸部34によって破損個所8を露呈させるようにラセン管本体6から剥離されたブレード7の切断端部7aをラセン溝9a内に挟み込んで保持する。したがって、第1の係合凸部34は、ブレード7がラセン管本体6から抜け出さないように保持するブレード保持凸部を構成する。補修装置30は、この状態において内側に形成された第2の係合凸部35によってシーリング部材13の端部をラセン溝9b内に挟み込んで保持することによってラセン管3に対する密閉性の向上を図るようにする。したがって、第2の係合凸部35は、シーリング部材13の端部を保持するシーリング保持凸部を構成する。
【0039】
補修装置30は、上述したように一対の係合凸部34、35からなる係合凸部33を有することによりシーリング部材13によるシーリング位置とブレード7の保持位置とを区分する。したがって、補修装置30は、ブレード7の微細な隙間からしみ出る漏水の発生が確実に防止されるようになるとともに、ブレード7の作用が保持されてラセン管本体6の機械的保護或いは伸び規制が確実に保持される。また、補修装置30は、上述したように一対の係合凸部34、35がラセン管本体6の隣り合うラセン溝9a、9bに相対係合することで、破損個所8を挟んだラセン管本体6の部位の伸縮動作がより確実に規制されるようにする。補修装置30は、かかる構成によって補修外筒部材31による破損個所8のシーリング状態が確実に保持されるようにする。なお、補修外筒部材31は、一対の係合凸部34、35の構成に限定されるものではなく、さらに多数個の係合凸部を形成するようにしてもよい。
【0040】
本発明の第3の実施の形態として図4に示した補修装置40は、シーリング部材13によるラセン管本体6に対するシーリング作用とブレード7の保持作用とが、さらに確実に行われるように構成したことを特徴とする。すなわち、補修装置40は、ラセン管3の外周部に組み付けられた補修外筒部材41の両端部の外周部に、さらに保持リング部材42をそれぞれ組み付けて構成してなる。勿論、補修外筒部材41も、半割りされた一対の補修外筒半体部材が組み合わされてなり、これら補修外筒半体部材の内面に、組み合わせ状態でシーリング部材13を構成するシーリング半体部材14が接合されてなる。
補修外筒部材41には、被覆補修部43の内周面43aに、その軸方向の両端部に位置してそれぞれシーリング部材係止凸部44が一体に形成されている。これらシーリング部材係止凸部44は、上述した補修装置30の係合凸部33と同様に、それぞれ互いに軸方向に平行に並んで突設された一対の係止凸部44a、44bによって構成されてなる。係止凸部44a、44bは、それぞれ半円弧状凸部からなり、その間隔がラセン管本体6の隣り合うラセン溝9a、9bの自然状態のピッチとほぼ等しい。係止凸部44a、44bは、補修外筒部材41がラセン管本体6に組み付けられた状態において図4に示すように隣り合うラセン溝9a、9bに相対係合するが、その際にシーリング部材13の端部13aをこれらラセン溝9a、9bに跨って挟み込むようにする。
【0041】
シーリング部材係止凸部44は、上述したように一対の係止凸部44a、44bからなり、これらによりシーリング部材13の端部をラセン溝9に挟み込むことで補修外筒部材41内において確実に保持する。勿論、シーリング部材係止凸部44は、一対の係止凸部44a、44bの構成に限定されるものではなく、例えば1個或いは多数個の係止凸部によって構成してもよい。
【0042】
補修外筒部材41には、被覆補修部43の外周面43bに、シーリング部材係止凸部44に対応する軸方向の両端部に位置して、それぞれブレード係止凸部45が一体に形成されている。これらブレード係止凸部45は、それぞれ互いに軸方向に平行に並んで突設された、楔状を呈する一対の係止凸部45a、45bによって構成されてなる。勿論、ブレード係止凸部45は、一対の係止凸部45a、45bの構成に限定されるものではなく、1個或いは多数個の係止凸部によって構成してもよい。
各保持リング部材42は、詳細を省略するが補修外筒部材41の外径よりもやや大きな内径を有し、詳細を省略するが半円形を呈する保持リング半体部材が組み合わされてなる。保持リング半体部は、その直径方向の両端縁に接合フランジ片が一体に突設されており、補修外筒部材41の外周面を挟み込むようにして組み付けた状態において互いに突き合わされる接合フランジ片を結合することによって保持リング部材42を構成する。
保持リング部材42には、図4に示すようにその内周面42aに、上述した補修外筒部材41のブレード係止凸部45に対応してブレード係止凹部46が形成されている。ブレード係止凹部46は、それぞれ互いに軸方向に平行に並んで凹設された一対の係止凹部46a、46bによって構成されてなる。
【0043】
以上のように構成された補修装置40は、破損箇所8に対応する部位でブレード7を切断してラセン管本体6を外方へと露呈させた状態で補修外筒部材41が組み付けられる。補修外筒部材41は、内部に設けたシーリング部材13がラセン管本体6の外周部に密着して破損箇所8をシーリングするとともに、シーリング部材係止凸部44がラセン溝9に相対係合することによりこの部分でのラセン管3の伸縮動作を規制する。補修装置40は、シーリング部材13がその端部13aをシーリング部材係止凸部44によってラセン溝9に挟み込まれることで、補修外筒部材41内でしっかりと保持されラセン管3を確実にシーリングする。
【0044】
補修装置40は、ラセン管本体6に対して上述したように補修外筒部材41を組み付けた後に、この補修外筒部材41の外周部に切断されたブレード7の端部7aが引き出される。補修装置40は、この状態で補修外筒部材41に保持リング部材42を組み付けることにより、ブレード7の端部7aをブレード係止凸部45とブレード係止凹部46との間で挟み込むようにする。補修装置40は、これによってブレード7がラセン管本体6から抜き出ることを防止する。補修装置40は、補修外筒部材41の内周面側でシーリング部材13を保持することで、シーリングがより確実に保持されたラセン管3の補修を行うようにする。補修装置40は、ブレード係止凸部45とブレード係止凹部46とでブレード7を確実に保持することで、このブレード7によるラセン管本体6の機械的保護や伸び変形をより確実に規制してラセン管3の補修を行うようにする。また、補修装置40は、ブレード7を大きく切断することを不要とする。
【0045】
本発明の第4の実施の形態として図5乃至図7に示した補修装置50は、上述した第1の実施の形態として示した補修装置10と第3の実施の形態として示した補修装置30とを組み合わせた基本形態とされる。補修装置50は、補修装置10と基本構成をほぼ同等に構成された補修装置本体51と、一対の保持リング部材52(52a、52b)と、保持ガイドリング部材58とを組み合わせて構成してなる。補修装置50は、補修装置本体51によってラセン管3の破損個所8を補修するとともに、保持リング部材52によってブレード7を保持する。以下の説明において、補修装置本体51については、その補修装置10の構成部位と対応する部位については同一符号を付すことによってその説明を省略する。なお、補修装置50は、補修装置10に代えて上述した第2の実施の形態の補修装置30を用いてもよいことは勿論である。
【0046】
保持リング部材52は、図5及び図6に示すように、それぞれ補修外筒部材11の被覆補修部15に一体に形成された後述する保持部56の外径よりもやや大きな内径を有する半円形を呈する一対の保持リング半体部材53(53a、53b)を組み合わせてなる。保持リング半体部材53には、その直径方向の両端縁に接合フランジ片54(54a、54b)が一体に突設されている。接合フランジ片54には、図示しないがそれぞれ取付孔が形成されている。保持リング部材52には、図7に詳細を示すようにその内周面にブレード係止凹部55が全周に亘って凹設されている。
【0047】
補修装置本体51には、図5及び図6に示すように、各補修外筒部材11の被覆補修部15の両端部からそれぞれ断面が半円筒形を呈する保持フランジ部56(56a、56b)が軸方向に一体に形成されている。これら保持フランジ部56には、その外周面に保持リング部材52のブレード係止凹部55に対応してブレード係止凸部57(57a、57b)が全周に亘って一体に突設されている。
【0048】
保持ガイドリング部材58は、補修装置本体51の保持部56よりもやや大径とされたリング部材からなる。保持ガイドリング部材58は、詳細を後述するように保持部56に対して後付けされる部材であり、例えば半割りされた一対のリング半体或いは一部を切断されることによって拡径自在とされた弾性リング等によって構成されている。保持ガイドリング部材58は、詳細を後述するが、図6に示すように保持フランジ部56に装着されてブレード7を折り返しガイドするとともに抜け止めを図る作用を奏する。
【0049】
以上のように構成された補修装置50は、ブレード7を切断して破損箇所8を外方に露呈させた状態で、ラセン管本体6に対して補修装置本体51を組み付けることによってこの破損箇所8の補修を行う。補修装置50は、図5に示すように補修装置本体51の両側に位置して保持リング部材52をブレード7の外周部にそれぞれ直接組み付けることによってブレード7の切断端部7a、7bを保持する。保持リング部材52は、ラセン管3に対して、一方の保持リング半体部材53aが上側から組み付けられた後に、他方の保持リング半体部材53bが下側から組み付けられる。補修装置50は、この状態で図6及び図7に示すように保持フランジ部56がブレード7の切断端部によって被覆されるとともに、このブレード7を挟み込むようにして保持ガイドリング部材58がはめ込まれる。
【0050】
ブレード7は、図6及び図7に示すように、切断端部7a、7bがそれぞれ保持ガイドリング部材58において折り返される。補修装置50は、この状態で保持リング半体部材53a、53bが、相対する接合フランジ片54をラセン管3の直径方向の中央位置において互いに突き合わされ、連通された取付孔に取付ボルト56が挿通される。保持リング半体部材53a、53bは、取付ボルト56がナット57によって締め付けられることによって保持リング部材52を構成する。保持リング部材52は、折り返されたブレード7の切断端部7a、7bを保持ガイドリング部材58との間で挟み込むようにする。
【0051】
補修装置50は、ブレード7の切断端部7a、7bを、保持リング部材52のブレード係止凹部55と保持フランジ部56のブレード係止凸部57との間で挟み込むようにする。したがって、補修装置50は、切断されたブレード7の切断端部7a、7bをしっかりと保持してラセン管本体6から抜き出ることを確実に防止する。ラセン管1は、これによってラセン管本体6の伸び変形が規制され、ブレード7による機械的保護も確実に保持される。
【0052】
なお、補修装置50は、保持リング部材52の内面にブレード係止凹部55を凹設するとともに、保持フランジ部56にブレード係止凸部57を一体に形成してブレード7を保持するようにしたが、かかる構成に限定されるものでは無いことは勿論であり、例えば凹部と凸部を逆に形成するようにしてもよい。
【0053】
また、上述した各実施の形態においては、補修外筒部材が互いに独立部材である一対の補修外筒半体部材に半割りされるとともにシーリング部材が互いに独立部材である一対のシーリング半体部材とによって構成されたが、本発明はかかる構成に限定されるものでは無い。補修外筒部材は、例えば半割りされた一対の補修外筒半体部材が一方の接合フランジ部側でヒンジ部を介して開閉自在に連結されて構成されてもよい。補修外筒部材は、補修外筒半体部材を開いた状態でラセン管3に装着され、これらを閉じた後に突き合わされた他方の接合フランジ部において結合されることによってラセン管3に組み付けられる。勿論、シーリング部材についても、同様に一対のシーリング半体部材が一方のフランジシーリング部において一体化されるように構成してもよい。
【0054】
各実施の形態においては、補修外筒部材やシーリング部材が断面円形のラセン管3に合わせて円筒形を呈するように構成されたが、例えば角筒形のラセン管の補修を行う場合には、当然その形状に合わせた筒体となる。補修装置は、例えばラセン管3が断面円形であっても、シーリング部或いはシーリング部材をその形状に適合させることで補修外筒部材を使用条件等によって角筒形等の適宜の形状としてもよい。
【0055】
また、各実施の形態は、下水マンホール2に対して水道管1を迂回配管するラセン管3に発生した破損個所8を補修するために用いたが、本発明はかかる使用例に限定されるものでは無いことは勿論である。
【0056】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかるラセン導管の補修装置によれば、ラセン導管に対して破損個所を被覆するようにして半筒形の一対の補修外筒半体部材を後付けで組み合わせることによって筒状の補修外筒部材を構成し、内部のシーリング部によってラセン導管に発生した破損個所のシーリングを図るとともに係合凸部が破損個所を挟むラセン溝に相対係合してラセン管本体の伸び変形を規制するように構成したことにより、可撓性を有するとともに伸縮自在な特性を有するラセン管の破損個所での部分補修を可能とする。したがって、ラセン導管の補修装置は、従来の補修工事と比較してラセン管の全長に亘る掘削を不要とするとともにラセン導管の全体交換及び再配管工事を不要としてその大幅な合理化を達成する。また、ラセン導管の補修装置は、比較的大径で内圧が大きい場合等に用いられるブレードを被覆したラセン導管の補修についても適用可能であり、破損個所に対応して破断されたブレードの両端部を保持してこのブレードの作用が保持されるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す補修装置の分解斜視図である。
【図2】同補修装置をラセン管に装着した状態を示す一部切欠き要部側面図である。
【図3】第2の実施の形態として示す補修装置をラセン管に装着した状態を示す要部縦側面図である。
【図4】第3の実施の形態として示す補修装置をラセン管に装着した状態を示す要部縦側面図である。
【図5】第4の実施の形態として示す補修装置をラセン管に装着した状態を示す要部斜視図である。
【図6】同補修装置をラセン管に装着した状態を示す一部切欠き要部側面図である。
【図7】同補修装置において、ラセン管のブレード保持部の詳細を示す要部縦断面図である。
【図8】ラセン管を用いて下水マンホールに対して水道管を迂回配管する新規な配管方法の説明図である。
【図9】ラセン管の構成を説明する一部切欠き要部側面図である。
【符号の説明】
1 水道管、2 下水マンホール、3 ラセン管、6 ラセン管本体、7 ブレード、8 破損個所、9 ラセン溝、10 補修装置、11 補修外筒部材、12 補修外筒半体部材、13 シーリング部材、14 シーリング半体部材、15 被覆補修部、16 接合フランジ部、17 係合凸部、18 取付孔、19 外周シーリング部、20フランジシーリング部、21 切欠き部、22 取付孔、23 取付ボルト、24 ナット、30 補修装置、31 補修外筒部材、32 被覆補修部、33 係合凸部、40 補修装置、41 補修外筒部材、42 保持リング部材、43 被覆補修部、44 シーリング部材係止凸部、45 ブレード係止凸部、46 係止凹部、50 補修装置、51 補修装置本体、52 保持リング部材、53 保持リング半体部材、54 接合フランジ片、55 ブレード係止凹部、56 保持フランジ部、57 ブレード係止凸部、58 保持ガイドリング部材

Claims (5)

  1. ラセン導管に発生した破損個所を補修するラセン導管の補修装置において、
    上記破損個所を被覆するに足る長さを有する半筒形の被覆補修部と、この被覆補修部の幅方向の両端外周面に長さ方向の全域に亘ってそれぞれ一体に突設された接合フランジ部と、上記被覆補修部の長さ方向の両端近傍に位置する内面にそれぞれ突設された少なくとも1個以上の係合凸部と、上記被覆補修部及び接合フランジ部の内面に設けられたシーリング部とからなる半筒形の一対の補修外筒半体部材を備え、
    上記各補修外筒半体部材は、上記被覆補修部が上記破損個所を被覆するとともに上記係合凸部が上記損傷箇所を挟んだラセン溝にそれぞれ相対係合されて上記ラセン導管の外周部にそれぞれ組み合わされ、相対接合された上記接合フランジ部が結合されることによって筒状の補修外筒部材を構成して上記破損個所の補修を行うことを特徴とするラセン導管の補修装置。
  2. ラセン導管に発生した破損個所を補修するラセン導管の補修装置において、
    上記破損個所を被覆するに足る長さを有する半筒形の被覆補修部と、この被覆補修部の幅方向の両端外周面に長さ方向の全域に亘ってそれぞれ一体に突設された接合フランジ部と、上記被覆補修部の長さ方向の両端近傍に位置する内面にそれぞれ突設された少なくとも1個以上の係合凸部とからなり、互いに突き合わせ状態で組み合わせて相対する上記接合フランジ部を結合することによって筒状の補修外筒部材を構成する半筒形の一対の補修外筒半体部材と、
    上記各補修外筒半体部材に対して、上記被覆補修部の内周面にあてがわれる半筒形の外周シーリング部と、この外周シーリング部の幅方向の両端に長さ方向の全域に亘ってそれぞれ一体に突設されて上記接合フランジ部の内面にあてがわれるフランジシーリング部とからなり、上記補修外筒半体部材を組み合わせた補修外筒部材の内部で筒状のシーリング部材を構成する一対のシーリング半体部材とを備え、
    上記各補修半体部材及び各シーリング半体部材は、上記ラセン導管に対して上記破損個所を被覆するようにして外周部に組み合わされた状態で上記結合フランジ部が結合されるとともに、上記係合凸部が上記損傷箇所を挟んでラセン溝にそれぞれ相対係合して上記破損個所の補修を行うことを特徴とするラセン導管の補修装置。
  3. 上記ラセン導管は、ラセン管本体の外周部を被覆するブレードを有し、
    上記補修外筒半体部材には、上記被覆補修部の長さ方向の両端近傍の外周面に、上記損傷箇所から剥離して折り返された上記ブレードの端部を保持するブレード保持部が一体に形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラセン導管の補修装置。
  4. 上記補修外筒部材の外径とほぼ等しい内径を有するとともに内面に上記ブレード保持部に対応してブレード保持部が形成された保持部と、この保持部の幅方向の両端外周面にそれぞれ一体に突設された接合フランジ部とからなり、互いに突き合わせ状態で組み合わせることによって結合リング部材を構成する半リング形の一対の結合リング半体部材を備え、
    これら結合リング半体部材を上記補修外筒部材の外周部に組み合わすことにより、上記ブレード保持部との間で上記ブレードの端部を挟み込んで保持することを特徴とする請求項3に記載のラセン導管の補修装置。
  5. 上記シーリング半体部材には、上記外周シーリング部に、曲げ配管されることによって生じる上記ラセン導管の曲歪みの逃げ部を構成する切欠き部が形成されたことを特徴とする請求項2に記載のラセン導管の補修装置。
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