JP3621485B2 - 写真フィルムにおける非接触干渉縞の制御システム - Google Patents

写真フィルムにおける非接触干渉縞の制御システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、非接触干渉縞(non−contact interferece fringe)の制御、特に偏光する照射放射線光源を備えた写真光学システムと干渉縞を形成することなく撮像可能な写真フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
非接触干渉縞は、フィルム構造における背面や他の境界面からの反射光が、フィルムのハロゲン化銀乳剤層にて人工構造物質(artifacts )を生成する場合に形成される。乳剤層が十分に混濁していれば、光散乱によって人工的物質を検出し得ない程度まで減少させることができる。ところが、ハロゲン化銀のサイズが小さく、また、例えばレーザプリンタのような画像形成システムの場合のように照射放射線(exposing radiation)がコヒーレントであるフィルムにおいては、非接触干渉縞は、美的観点からだけでなく、干渉縞による濃度歪によって損なわれる実質的な情報損失という点でも、かなりの程度画質を劣化させる。
【0003】
写真フィルムにおける非接触干渉縞をなくするための1つの方法では、ハロゲン化銀を高濃度にコーティングすることによって乳剤の混濁度を増加させる。しかしながら、このように銀濃度を増加させると、フィルムコストが高くなるばかりか、微細粒子乳剤を用いる利点が無駄になってしまう。
【0004】
グリズコイヤック氏(Grzeskowiak )等の米国特許第4,711,838号には、非接触干渉縞の形成を防ごうとする幾つかのアプローチが開示されている。例えば、写真部材は、拡散透過上被層(diffuse transmitting topcoat layer)又は拡散反射(diffuse reflecting)もしくは吸収背面層(absorbing backing layer )を備えている。これらの上被層及び背面層の拡散特性は、それらの表面の微細な粗面化処理によって、或いは、バインダや、高反射率粒子、例えば減感したハロゲン化銀、を含有させることによって実現することができる。選択的には、写真部材に、照射光源の波長範囲で吸収能を有するダイを含んだ背面もしくは下塗層(subbing layer )を含ませてもよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、グリズコイヤック氏等によって提案される非接触干渉縞を除去するための種々のアプローチ同様に、ハロゲン化銀を付加する手法では、なお、これらの手法は組合わせて用いるよう提示されているが、追加のコーティング成分や製造工程が必要になり、これはフィルムの製造工程を実質的に増加させる。特にレーザプリンタのような画像形成装置において露光される微細粒子フィルムにおいて、非接触干渉縞の除去に対する経済的な解決方法が必要とされている。この発明はこのような要求を達成させるためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、写真フィルムにおける非接触干渉縞を実質的に除去するための写真光学システムであって、(a)波長と入射偏光角とにより特徴付けられ偏光された電磁気放射線の光源と、(b)前記光源と光学的に結合すると共に前記放射線の一部を透過或いは反射し、複屈折支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有し、前記支持体が、厚さと乳剤層境界面と空気境界面と前記放射線の波長に依存する複屈折率とに特徴を有している写真フィルムと、を含み、前記放射線波長、前記入射偏光角、前記支持体の厚さ及び前記複屈折率は、前記フィルムを貫通して前記空気境界面から反射する放射線が、前記入射偏光角に対して実質的に直交する角度で偏光されて、前記乳剤層境界面で前記支持体から射出するように選択されており、前記写真フィルムは、非接触干渉縞を実質的に形成することなく、偏光された前記電磁気放射線光源によって撮像されることを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明の写真光学システムによれば、フィルム製造時に追加の成分もしくはコーティング工程を必要とすることなく、非接触干渉縞を制御することができる。特別な層や光吸収ダイ、或いは高い銀濃度等をもはや必要としない。放射線の入射偏光角及び波長と伴に、支持体の製造に用いられる2,3のパラメータを調整するだけでよい。これにより本発明は、非接触干渉縞の問題に対して簡便で低コストな解決方法を提供するものである。更に、この分野のレーザプリンタにあっては、放射線偏光面を調整することによって、1/2波長板として作用する支持体上にコートされた新たなフィルムを照射するように変更可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
干渉パターンは、物体によって反射又は屈折させられる放射波(radiation waves )が、入射放射波と重なるときに形成される。支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有する写真フィルムでは、非接触フリンジは、支持体、特に乳剤層とは反対側の支持体−空気境界面から反射された放射線による照射放射線の干渉によって生じる。この非接触フリンジは、写真画像の画質を劣化させる。乳剤層内に十分な光散乱があれば、これらのフリンジを視覚で認められない程度まで消散させることができる。ところが、写真材料は、平均直径が0.4μmにも満たず、0.2μm以下程度の極めて微細なハロゲン化銀乳剤粒子を含んでいる。これらは、不十分な光散乱を生じさせ、このためフリンジの問題を悪化させる。
【0009】
乳剤粒子のサイズに加えて、フリンジに影響する他の要素を考慮する必要がある。例えば、これらの微細粒子フィルムを照射するために用いられる装置はしばしば、ダイオードレーザによって形成されるような狭いライン幅(linewedths)を有する光源を使用する。狭いライン幅による特徴としての放射線にあっては、フリンジの問題の過酷性を増大させる。照射光源の波長を可視光領域から赤外線領域にシフトさせると、非接触干渉縞の問題を更に顕著にする。そのため、プリンタ装置における赤外線発光レーザを使用した場合には深刻な問題となる。
【0010】
写真フィルムが複屈折特性を有する透過性支持体を備えていれば、この特性は、偏光される放射線の照射光源の波長及び偏光角、好適には45°により選択することができ、そのため干渉縞を減少或いは除去し、これにより写真画像の画質を維持することができる。
【0011】
本発明によれば、写真光学システムは、赤外線領域において発光する偏光した電磁放射線光源(source of polarized electromagnetic radiation )、即ち好適にはダイオードレーザと、微細粒子のハロゲン化銀乳剤層及び複屈折支持体から成る写真フィルムと、を備えている。ハロゲン化銀乳剤層は、平均直径が約0.4μm以下、好ましくは約0.2μm以下のハロゲン化銀粒子から成り、また複屈折支持体は好適には、約12ないし300μmの厚さと約0.001乃至0.2の範囲の複屈折率を有するポリエステル層から成っている。偏光した放射線に対する写真フィルムの露光、そしてこれに続く写真現像処理によって、実質的に非接触干渉縞のない画像を形成する。
【0012】
フィラデルフィアのソンダーズ大学出版会、サーウェイによる「科学者及び技術者のための物理」1982年、823〜827頁に記述されるように、ここではその開示内容を参照するものとするが、その記述によれば、電磁放射波は、相互に直交すると共に波伝播方向にも直交する電気ベクトルと磁気ベクトルによって特徴付けられる。電子振動によって形成された光源からの光線が、波伝播方向に垂直な平面内ですべての方向に均等な割合で振動すれば、その光は非偏光(unpolarized )と言われる。他方、特定の平面にて唯一の方向にのみ振動が生ずれば、その光は直線偏光(linearly polarized)と言われる。
【0013】
光波の伝播方向がz方向に沿っていて、特定ポイントの電気ベクトルEがx軸に対して角度θとなっていれば、そのベクトルは2つの成分、Ex =Ecos θ及びEy =Esin θで構成される。直線偏光の場合、これらの成分の1つは常に0であり、θは時間的に不変である。あるポイントにおいてEx 及びEy が大きさが等しく、位相が90°ずれていれば、その波は円偏光と言われる。ところが、Ex 及びEy が大きさが異なり、位相差が90°であれば、その波は楕円偏光と言われる。非偏光の場合、Ex 及びEy は平均では等しく、それらの位相差は任意に変化する。
【0014】
等方性媒体においては、光はあらゆる方向に同一速度で進行する、つまりその媒体の特徴として、単一の屈折率である。しかしながら複屈折材料においては、光の速度は全ての方向に同一ではなく、屈折率が光の進行方向によって変化する。通常Jによって表される複屈折率は、速軸(fast axis )に沿って測った屈折率と遅軸(slow axis )に沿って測った屈折率との差で定義される。屈折率は、ニューヨーク、ワイリー「ポリマー科学及び技術事典」;1988年、261頁に記述される手法によって計測することができ、ここではその開示内容を参照するものとする。
【0015】
複屈折率媒体の例としては、ポリマーのような有機材料に他に、例えば無機の水晶、石英及び方解石等を含んでいる。例えば、ポリエチレン・テレフタレイトのような芳香族ポリエステルから成る押出成形フィルムは、長手(装置)方向及び横(装置交差)方向の両方向に延伸される。この技術分野で周知の装置及び方法によって、ポリエステルフィルムは、原寸法の約2〜4倍まで延伸され得る。かかる装置及び方法については、米国特許第3,903,234号に記述されている。
【0016】
本発明に従って1/2波長板として作用するポリエチレン・テレフタレイトの写真フィルム支持体が形成され、それらの複屈折率は、1993年7月27日に出願されたツソー氏等の米国特許出願08/098,488号「ポリエチレン・テレフタレイトの写真フィルムベース」に記述される手法によって測定することができる。ここではその開示内容を参照するものとする。フィルム支持体の複屈折率値は、約0.001乃至0.2、好ましくは約0.005乃至0.05の範囲である。支持体の厚さは、約12乃至300μm(0.5乃至12ミル)、好ましくは約100乃至250μm(4乃至10ミル)、より好ましくは約150乃至200μm(6乃至8ミル)である。
【0017】
上記の延伸に続いて、ポリエステルフィルムは、構造を安定化させるためにアニール処理される。これらの延伸及びアニール処理によりフィルムを硬化させると共に、光学的透明度や厚さの均一性を向上させる。しかして、例えばポリエチレン・テレフタレイト樹脂は、延伸機に給送され、融点以上に加熱され、そしてダイを介して冷却ホイール(quench wheel)にて鋳造される。冷却されたフィルムは、引伸し部(drafting section)のローラを通過して、装置方向に2.0乃至4.0の比率で加熱・延伸される。冷却後、フィルムは張伸し部(tentering section )へ送られ、横方向に2.0乃至4.0の比率で加熱・延伸される。張伸した後、フィルムは、一定の拘束を受けながら(under constant constraint )高温に加熱される。このアニール処理に続いてフィルムは、高温での連続加熱によって所望量だけ横方向に縮まされるが、この場合拘束しないものとする。
【0018】
延伸及びアニール処理によって、複屈折特性を備えた2軸方向性を有するフィルム(biaxially oriented film )が形成される。この複屈折特性によりフィルムを通った光線は、その進行方向に従って異なる速度で進行する。光線が最も速く進行する方向は速軸(F)であり、この軸はほぼ、フィルムの長手(装置)方向に対応する。光線はまた、遅軸(S)方向に最も遅く進行し、速軸に直交すると共に、一般にはフィルムの横(装置交差)方向に対応している。
【0019】
図1において、特定波長を有すると共に、入射平面(光線(A)及び垂直表面によって設定されるx−z平面)において直線偏光された光線(A)が、複屈折フィルム100に入射すると、該光線は2つの成分に分割される。そして、これら2成分光線が同一速度を有していれば、それらは定義上、光軸(O)方向に進行している。しかしながら典型的には、これらの成分は、異なる速度を有しており、つまり遅軸方向に沿って遅く進行し、また速軸方向に沿って速く進行する。これら3軸、即ち光軸、遅軸及び速軸は全て、相互に直交する。複屈折媒体における偏光(polarized radiation )の挙動は、プリンストンNJ、バン・ノースランドのW.A.サークリフ氏及びS.S.バラード氏による「偏光」、42〜49頁に記述されており、ここではその開示内容を参照するものとする。
【0020】
複屈折フィルムにおいて、一方の光線成分の位相は、他方の光線成分に対して、それらが再結合する前にシフトされる。この結果生じる光線は、入射光線に対して偏光される。成分光線が射出する際、遅光線(slow ray)が、速光線(fast ray)よりも正確に1/2波長遅く、即ち180°の位相差で形成されると、結合射出光線(B)は、入射光線(A)とは反対方向に偏光される。従って、光線(A)が偏光角αを有していれば、光線(B)の偏光角は−αとなる。この場合、複屈折フィルムは、サークリフ氏等の「偏光」、55〜58頁に説明されているように1/2波長板或いは180°遅延器として働くが、ここではその開示内容を参照するものとする。1/2波長板として作用する複屈折ポリマーフィルムの性能は、その複屈折特性と同様、厚さに依存しており、前述したようにそれを形成する際に用いられた特に延伸処理の諸条件によって決定される。
【0021】
特定波長を有する直線偏光された光線(A)が、ポイントaで複屈折フィルムの上表面を貫通し、ポイントbにて下表面で反射し、そしてポイントcにて光線(B)としてフィルムから射出すれば、また、フィルム厚さのほぼ2倍に等しいフィルム通過光線の光路長a−b−cが、1/2波長又はオーダナンバ(m)と呼ばれる1/2波長の奇数倍(1,3,5倍等)に等しいならば、この場合にはそのフィルムは1/2波長板として作用し、また光線(B)の偏光角は、光線(A)の偏光角の反対になる。フィルムの厚さ及び複屈折特性はその製造の際、与えられた波長の光に対して1/2波長として働くように制御可能である。厚さ及び複屈折特性ばかりでなく、装置及び横方向に対する速軸及び遅軸の方向についても制御可能であるため、照射装置のレーザ放射光源の固定された配置を実現する。
【0022】
1/2波長板に入射する与えられた波長の直線偏光された光線(A)は、前述のようにそのa−b−c光路長が1/2波長又はその奇数倍に等しく、その光線と速軸によって決まるx−y平面において測定される、速軸(F)に関する入射偏光角φを形成する。このφが45°のとき、反射光線(B)の偏光角は、光線(A)の入射平面に直交し、そのため光線(A)或いはフィルムの前表面から反射する光線(A′)とは干渉し得ない。入射光線と反射光線の干渉は、角度φが45°から変化すれば小さくなるが、この角度φが45°の値のとき干渉が最少化される。
【0023】
図2は、入射光線と表面法線によって設定される入射平面において直線偏光された光の入射光線(A)を表している。この光線は、複屈折ポリエステル支持体202上にハロゲン化銀乳剤層201を有する写真フィルム200に対して空気−乳剤境界面203に入射し、乳剤層−支持層境界面204を貫通する。光の一部、つまり光線(A′)は、双方の境界面203及び204から反射される(乳剤層が支持層の厚さに比べて薄いため、双方の境界面から反射した光は、境界面204から反射する単一光線と考えることができる)。光の一部、つまり光線(B)は、支持体を貫通し、空気−支持体境界面205から反射して支持体及び乳剤層の中を戻っていく。支持体が複屈折であり、また光線が支持体に入射して乳剤層に戻るポイント間で1/2波長の位相変化が生じるような支持体厚さとなっており、更に複屈折支持体から成る波長板の速軸(F)が光線(A)との間で45°をなすならば、このとき境界面205から反射した光線(B)は、入射平面に直交して直線偏光され、光線(A)或いは境界面204から反射する光線(A′)と干渉し得ない。光線(A)及び(A′)は干渉し得るが、境界面204における乳剤層及び支持体間での適切な反射率整合のために、反射光線(A′)は弱く、そして入射光線(A)との干渉もそうなる。
【0024】
同様に、入射光線(A)が右まわりに偏光され(right hand circularly polaraized)、反射光線(B)が左まわりに偏光されて、入射光線に対して180°の位相ずれがあると、入射光線及び反射光線間の干渉は、実質的に除去されることになる。
【0025】
本発明は次の例からも更に説明される。
【0026】
前述のように特定波長の光に1/2波長板として作用するための複屈折フィルムの特性は、その複屈折率と厚さに依存する。つまりフィルム支持体を通る光の光路は厚さの2倍、即ち2tに設定される。
【0027】
本発明によれば、フィルム支持体の遅延率(retardance)(R)は、次の関係式によって定義される。
【0028】
R=2tJ/mλ
ここに、tはフィルム支持体の厚さ、Jはフィルム支持体の複屈折率、mは前述のように定義されるナンバオーダ、λは照射放射線の波長である。1/2波長板を設定する0.5のR値を得るために、フィルム支持体の複屈折率及び厚さの種々の組合せが選択可能である。例えば、厚さ4ミル(102μm)、7ミル(178μm)、10ミル(254μm)で、次の表に与えられる(対応するナンバオーダで示される)複屈折値の複屈折フィルムは、670nm(0.67μm)の放射線照射を行うための1/2波長板として働くことができる。
【0029】
【表1】
Figure 0003621485
上掲の値の厚さ及び複屈折率は、670nmの波長の光に対する1/2波長板としてフィルムが作用するための特性の最適な組合せを提供するが、ほぼ0.5に近い遅延値を形成する他の組合せは、入射光線及び反射光線間の干渉を実質的に減少させることができる。従って、例えば7.85ミル(174μm)の厚さと0.0178の複屈折率を有するポリエチレンテレフタレートフィルムに対しては、ナンバオーダ19で670nmの照射放射線に対する遅延率(R)は、次のように計算される。
【0030】
R=2(174)(0.0178)/19(0.67)
遅延率0.487の複屈折フィルムは、写真支持体として用いられる場合、写真画像を劣化させる非接触干渉フリンジの形成を実質的に抑制することができる。ハロゲン化銀微細粒子を含む乳剤層によって形成された散乱によれば、フリンジを完全に除去するために十分な働きをする。
【0031】
上記の説明において、特定の露光波長と3つの選択された厚さについての計算を示したが、種々の露光光源を用いる写真システムや複屈折支持体が前述の例の値以外の厚さを有する写真フィルムに対しても有効に適用し得るものである。
【0032】
本発明は好適な実施例について説明されたが、本発明の範囲を逸脱しない範囲で当業者によって変更又は変形が可能であるのは勿論である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の写真フィルムにおいて、実質的に構造の追加或いは製造工程の追加を伴うことなく、有効に非接触干渉縞を除去することができる。画像形成装置における非接触干渉縞に起因する問題を極めて低コストで解決することができ、高い経済的効果を得ることができる等利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における偏光入射光線及び反射光線を備えた写真フィルムの斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における写真乳剤層及び複屈折支持体から成る写真フィルムでの偏光された放射光線の入射及び反射を示す概略断面図である。
【符号の説明】
100 複屈折フィルム、200 写真フィルム、201 ハロゲン化銀乳剤層、202 複屈折ポリエステル支持体、203 空気−乳剤境界面、204 乳剤層−支持層境界面、205 空気−支持体境界面。

Claims (1)

  1. 写真フィルムにおける非接触干渉縞を実質的に除去するための写真光学システムであって、
    (a)波長と入射偏光角とにより特徴付けられる偏光された電磁気放射線の光源と、
    (b)前記光源と光学的に結合すると共に前記放射線の一部を透過或いは反射し、複屈折支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有し、前記支持体が、厚さと乳剤層境界面と空気境界面と前記放射線の波長に依存する複屈折率とに特徴を有している写真フィルムと、を含み、
    前記放射線波長、前記入射偏光角、前記支持体の厚さ及び前記複屈折率は、前記フィルムを貫通して前記空気境界面から反射する放射線が、前記入射偏光角に対して実質的に直交する角度で偏光されて、前記乳剤層境界面で前記支持体から射出するように選択されており、
    前記写真フィルムは、非接触干渉縞を実質的に形成することなく、偏光された前記電磁気放射線光源によって撮像されることを特徴とする制御システム。
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