JP3621476B2 - ラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、傾斜部分を有する路面、例えば轍等の凹凸を有する路面を高速走行する際に発生する、ドライバーが予測できないタイヤの複雑な動き、所謂ワンダリングを抑制して直進安定性を向上させたラジアルタイヤに関するものである。特に、直進安定性の向上は、偏平率を小さくした高性能タイヤにおいて必要である。
【0002】
【従来の技術】
ラジアルタイヤは一般に、タイヤ周方向に対して実質的に90度をなして伸びるコードからなるカーカスプライの少なくとも1枚にて形成したカーカスを設け、このカーカスのクラウン部の外周側に、タイヤ周方向に対して15〜30度の角度で、相互に対称的にのびて交差するそれぞれのコードからなるベルト層の少なくとも2層にて形成したベルトを配設している。さらに、車両の高出力化に伴い、旋回時等に生じる遠心力に対抗できる横力を発生するための大きな横剛性を有し、また高速走行時の駆動・制動性能等に優れていることが必要であるため、偏平率を小さくしてタイヤ接地幅を広くしたタイヤ形状を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
高性能タイヤは、平坦な路面では優れた操縦安定性を示すものの、轍の凹凸等のような傾斜部分を有する路面を高速走行するようなときは、路面形状の凹凸に応じた不均一な力が部分的に作用して複雑な挙動をとるようになる。例えば、偏平率を小さくしたタイヤ、特に、偏平率が60%以下の乗用車用タイヤは、図5(a)に示すように傾斜路面23を走行する場合、一般に、傾斜路面23から受けるキャンバースラストFcに起因する大きな横力Fyの作用によって直進安定性が損なわれるのである。
【0004】
即ち、図5(b)に示すように、タイヤは、負荷荷重Wによって、路面の上方側21では、路面23に対して強く押しつけられ、路面23の下方側22では、路面23から浮き気味になる。そのため、タイヤの前記上方側21では、負荷荷重Wにより、サイド部4のたわみ変形に伴う矢印▲1▼方向のカーカスプライの倒れ込み変形が起こり、これに伴って、ベルト6が矢印▲2▼の方向に曲げ変形を生じるため、トレッドゴムに剪断変形が生じる。その結果、タイヤのトレッドゴムには、路面を上昇する方向(矢印▲3▼)への剪断力が発生し、この剪断力の接地面全体における合力がキャンバースラストFcとなる。
【0005】
そこで上記のような傾斜路面を上昇する方向(矢印▲3▼)への力がタイヤに作用すると、ワンダリングを生じて車両の直進性を損なうことになるため、このワンダリングを防止する手段を開発することが必要であった。しかるにワンダリング性能を抑制するする手法としては、例えば特開平6−191220では、ショルダー部におけるトレッド内に比較的硬度の低い環状ゴム部を配置しており、そして、轍乗り越え時にその部分が潰れるため、ショルダー部が轍に追従変形して容易にその上に乗り上げ、ワンダリング性能を向上させている。その他、トレッドパターンの改善によるもの等もあるがさらへの向上が望まれている現状である。そこで本発明の目的は、前記傾斜路面上での直進安定性を向上させてワンダリングを抑制した空気入りタイヤ、特に、偏平率の小さい高性能ラジアルタイヤのワンダリングを抑制することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次の構成を採用したものである。即ち、ビード部に配置された左右一対のビードコアーと、クラウン部からサイドウオール部を経てビード部に至り該ビードコアーに係留されたラジアルカーカスと、該ラジアルカーカスのクラウン部外側に配置され、並列したコードをゴムに埋設してなる複数枚のベルトプライからなるベルト層を具えたラジアルタイヤにおいて、(1)ベルト層は実質上クラウン部全体に渡って延びる広幅プライと、その広幅プライのコードと交差する向きにコードを排列した一対の狭幅プライを有しており、(2)一対の狭幅プライはタイヤ赤道面の両側に、うち一方を広幅プライの半径方向内側に、他方を半径方向外側に配置し、(3)前記一対の狭幅プライ同士は、タイヤ赤道面近傍で互いに重複部分を有しており、重複部分の幅Lは広幅ベルト幅の10%〜30%であり、(4)前記ベルト層の半径方向外側の表面を構成する各ベルトプライ部分のコードによって形成されるVの字状のコードパスの、タイヤ赤道面近傍のVの字の中心部が両端拡開する側に先んじて接地区域に入るように回転方向が指示されている。上記のように、狭幅プライ同士が重複部分を有していると、この部分の剛性が上ることによって内圧充填時及び走行時にタイヤのクラウン部の幅方向中央部のタイヤ半径方向外側への膨らみを抑えることができる。これにより、図4に示すような傾斜路面にタイヤが乗り上げた場合の幅方向中央部の路面に位置するベルト及びトレッド部の矢印○4の曲げ変形量が大きくなり、その結果タイヤには傾斜路面を下降する方向(矢印○5)の力が作用することになり、偏平率の小さい高性能タイヤで特に顕著であった傾斜路面を上昇する方向(矢印○3)の力を打ち消すことができる。
またさらに ベルト層の半径方向外側に形成されるVの字状のコードパスのタイヤ赤道面近傍のVの字の中心部が両端拡開する側に先んじて接地区域に入るような回転方向にしてあれば、傾斜路面に進入角度を持ってタイヤが轍の斜面を乗り越すときタイヤ半径方向の外層ベルトコードが図6に示すように斜面の斜面方向に近い角度となるため、図4の矢印○2の変形方向の剛性が高まり、この部分の変形を抑えることになり結果として矢印○3の力を減じることになり走行安定性が向上する。
なお、上記の○2〜○5は、それぞれこの順に、図4における下記符号に対応するものである。
Figure 0003621476
【0007】
また、正規内圧を充填したタイヤの前記狭幅プライの重複部分のベルト層中心線が、その隣接部からの仮想延長線より半径方向内側にあるようにすると、図4での矢印▲4▼の曲げ変形量が大きくなるので上述したように一層傾斜路面を上昇する方向の力を打ち消すことができるので好ましい。
【0008】
また、狭幅プライ重複部Lの半径方向外側に狭幅のベルト補強層を配すると、図4での矢印▲4▼の曲げ変形量が大きくなるのでさらに、好ましい。
【0010】
また、狭幅プライのうちタイヤ半径外側に位置する狭幅プライ側を車両内側に装着すると、重複部Lによって発生するプライステア(微小な横力)成分が車両の内側に向き、直進安定性を向上させることができるので好ましい。
【0011】
図3には、本発明のベルト層の実施例を示してある。狭幅ベルト補強層9、レイヤー層10、キャップ層11は適宜要求性能に応じて配置してよい。
なお、狭幅プライ同士の重複部分の幅Lを広幅ベルト幅の10%〜30%としたのは、10%以下であるとクラウン中央部の剛性を十分確保することができないためであり、30%以上であるとプライステア成分が大きくなり過ぎて直進安定性が損なわれるためである。また、上記の狭幅プライ同士の重複部分が広くなり過ぎクラウン部の幅方向中央部のタイヤ反径方向外側への膨らみを幅方向両端部に比して十分に抑えることができないからである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施例として試作したタイヤは、図1に示すタイヤで、タイヤサイズは235/45ZR17である。このタイヤに埋没されたベルト6は、タイヤ赤道面12に対して22度の角度で傾斜排列したスチールコードをゴム引きした1層の幅が約220mmの広幅プライ7と、一対の幅が130mmの狭幅プライ8a,8bとがそれぞれ広幅プライ7の半径方向内側と半径方向外側に配置されている。そして8a、と8bは赤道面近傍で40mmの重複部分Lを有している。さらに、重複部分のベルト層中心線は、その隣接部からの仮想延長線より半径内側にある。
【0013】
このベルトの径方向外側に配置されるキャップ層(図1、2には図示せず)11は、タイヤ赤道面に対して微小角にて排列したナイロンコードをゴム引きした層であって幅は236mm、このキャップ層の両端部を覆う一対のレイヤー層10(図1、2には図示せず)は、タイヤ赤道面12に対して微小角にて排列したナイロンコードをゴム引きした層であって幅は45mmである。
さらに、図示しない幅40mmの狭幅ベルト補強層9を重複部L上に配置すると一層ワンダリング性能は向上する。
【0014】
なお、比較のために、図2に示す構造に従う同サイズのタイヤを従来例として試作した。このタイヤは、一対のビード間でトロイド状に延びるカーカスのクラウン部の径方向外側に、2層を積層してなるベルトと、ベルトと同等幅のキャップ層と、このキャップ層の両端部を覆う一対の狭幅のレイヤー層と(キャップ層とレイヤー層は図示せず)、トレッド部とを具えたラジアルタイヤであり、トレッド部は、4本の主溝で区分したリブからなる。この従来例は通常の構造及び形状を有したものである。そして、ベルト、キャップ層及びレイヤー層は実施例において使用したものと同一のものを使用した。
【0015】
試験は、上述した各タイヤを供試タイヤとし、250kPaの規定空気圧にした供試タイヤを、2500ccの後輪駆動式国産乗用車に装着し、2名乗車にて轍路を含む試験路を速度80〜100km/hで走行し、ドライバーのフィーリング評価にて行った。その評価結果を比較例のタイヤのデータを100とした指数表示で表1に示す。表中の回転方向とは請求項4記載の回転方向を正とし、そうでないものを逆とした。なお、今回は全て請求項5のように狭幅プライのうちタイヤ半径外側に位置する狭幅プライ側を車両内側に装着するようにした場合で比較しているが、このようにしない場合では明らかに3ポイント程度評価が下がっていた。なお、表中では数字が大きいほど性能が優れていることを示す。
【0016】
【表1】
Figure 0003621476
【0017】
上記、評価結果から本発明のタイヤは、比較タイヤと比べて高速安定性に優れることが分かる。
【0018】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、本発明によれば、偏平率の小さい高性能ラジアルタイヤの傾斜路面走行時の直進安定性を向上させてワンダリングを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ断面図である。
【図2】従来例を示すタイヤ断面図である。
【図3】本発明のベルトの配置例を示すを示す概略図である。
【図4】タイヤが傾斜路面に部分的に乗り上げた際の作用を説明するための図である。
【図5】(a)は、傾斜路面に接地した状態における従来のタイヤの外形図であり、
(b)は、そのタイヤの幅方向断面を傾斜路面に接地した状態で示した図である。
【図6】タイヤの回転方向と装着位置を示す図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 ビードコアー
3 クラウン部
4 サイドウオール部
5 ラジアルカーカス
6 ベルト層
7 広幅プライ
8 一対の狭幅プライ
8a 狭幅プライ(広幅プライの半径方向内側)
8b 狭幅プライ(広幅プライの半径方向外側)
9 狭幅のベルト補強層
10 レイヤー層
11 キャップ層
12 タイヤ赤道面
13 トレッド
21 タイヤの路面上方側
22 タイヤの路面下方側
23 傾斜路面

Claims (3)

  1. ビード部に配置された左右一対のビードコアーと、クラウン部からサイドウオール部を経てビード部に至り該ビードコアーに係留されたラジアルカーカスと、該ラジアルカーカスのクラウン部外側に配置され、並列したコードをゴムに埋設してなる複数枚のベルトプライからなるベルト層を具えたラジアルタイヤにおいて、(1)前記ベルト層は実質上前記クラウン部全体に渡って延びる広幅プライと、前記広幅プライのコードと交差する向きにコードを排列した一対の狭幅プライを有し、(2)前記一対の狭幅プライはタイヤ赤道面の両側に、うち一方を前記広幅プライの半径方向内側に、他方を半径方向外側に配置し、(3)前記一対の狭幅プライ同士は、タイヤ赤道面近傍で互いに重複部分を有し、前記重複部分の幅は広幅ベルト幅の10%〜30%であり、(4)前記ベルト層の半径方向外側の表面を構成する各ベルトプライ部分のコードによって形成されるVの字状のコードパスの、タイヤ赤道面近傍のVの字の中心部が両端拡開する側に先んじて接地区域に入るように回転方向が指示されていることを特徴とするラジアルタイヤ。
  2. 前記狭幅プライ重複部の半径方向外側に狭幅のベルト補強層を配したことを特徴とする請求項1記載のラジアルタイヤ。
  3. 前記狭幅プライのうちタイヤ半径外側に位置する狭幅プライ側を車両内側に装着するよう指示されていることを特徴とする請求項1もしくは2記載のラジアルタイヤ。
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