JP3620774B2 - 基地局アンテナ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は移動通信における基地局アンテナ装置に利用され、水平面内での指向特性ビーム(以下単にビームと記す)幅をほぼ60°とした指向性を有するアンテナ装置と、それとは異なる周波数帯を利用した水平面内ビーム幅をほぼ120°とした指向性を有するアンテナ装置を、その構成空間を共有することにより、アンテナ基板を増設せず、1つのアンテナ装置で60°のセクタゾーンと、120°のセクタゾーンの無線ゾーンを提供できる基地局アンテナ装置に関し、ビームの中心は同一方向であるので、例えば見通しのよい一本道や一方向に限られた狭い範囲などの無線ゾーンを提供する基地局に効果的に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来は、利用する周波数帯ごとにアンテナ装置が設計され、基地局に設置する際に、アンテナの数は各周波数帯ごとに必要な数だけ設置されていた。例えば水平面内ビーム幅が120°のアンテナ装置では必要なアンテナの数は3基であり、水平面内ビーム幅が60°のアンテナ装置では6基である。さらに通信品質改善のため、スペースダイバーシチ方式を採用すると、アンテナの数は上記の2倍となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
アンテナ装置は鉄塔またはビル屋上に設置されることから、アンテナ基地局の増設は望ましくない。異なる周波数帯を使用した移動通信を提供するに際して、地理的有効利用およびアンテナ荷重の軽減、設置空間の削減のため、アンテナ装置の構造空間を共有することにより必要アンテナの数を削減することが重要な検討課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、1つの平面上の反射板の一側にこの反射板に平行に反射板から距離D1だけ離れたところに互いに平行な2つの第1ダイポールアンテナが配され、第1ダイポールアンテナと同一側で反射板に平行に反射板から距離D2だけ離れたところに1つの第2ダイポールアンテナが配され、上記2つの第1ダイポールアンテナは、同振幅・同位相で給電され、水平面内ビーム幅がほぼ60°とされ、上記1つの第2ダイポールアンテナは、水平面内ビーム幅がほぼ120°とされ、更に反射板の両側縁に反射板と垂直に同一の側面反射板が設けられる。
【0005】
この構成により、構造空間を共有して、1つのアンテナ装置で、60°ビームと120°ビームの両方の無線ゾーンを提供することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明の実施例を示す。1つの方形反射板1が垂直に設けられ、この反射板1からそれぞれ距離D1だけ離れて反射板1と対向して互いに平行し、それぞれ垂直に延長した2つのダイポールアンテナ31,32が設けられる。2つのダイポールアンテナ31,32と同一側で反射板1から距離D2だけ離れて対向し、垂直に延長した1つのダイポールアンテナ33が設けられる。
【0007】
反射板1の両側縁にダイポールアンテナ31,32側で反射板1と垂直な側面反射板21,22が設けられる。側面反射板21,22の幅Tは同一とされる。2つのダイポールアンテナ31,32の給電は同相・同振幅で行われ、水平面内ビーム幅はほぼ60°とされ、1つのダイポールアンテナ33の水平面内ビーム幅はほぼ120°とされる。ダイポールアンテナ31,32,33をそれぞれ反射板1に投影した時、ダイポールアンテナ33はダイポールアンテナ31,32の中心線41上にあればよい。
【0008】
2つのダイポールアンテナ31,32の水平間隔Sは約70mm(約0.466波長)、反射板1との距離D1は約37.5mm(約0.25波長)、1つのダイポールアンテナ33と反射板1の距離D2は約70mm(約0.466波長)であり、上記反射板への投影したものが、反射板の縦の中心線上に位置するように設けられている。なお、波長の単位は2GHzの場合であり、以下も同様である。
【0009】
2つのダイポールアンテナ31,32と1つのダイポールアンテナ33との垂直間隔Hは0以上であり、アンテナの規模により自由に設定できる値である。
反射板1の幅W、側面反射板21,22の幅Tは、モーメント法による計算値を用いて所望の水平面内ビーム幅を有するように各パラメータを決定することができる。
【0010】
モーメント法とは、アンテナを微少区間に分割し、その微少区間に流れる電流を境界条件から求め、アンテナの電流分布を知ることにより、アンテナの作る電磁界、アンテナの入出力インピーダンスなどを導く方法である。
この実施例では、最適な値として、反射板の幅Wは約120〜130mm(約0.8〜0.866波長)、側面反射板21,22の幅Tは約20mm(約0.133波長)とすればよい。
【0011】
以下に上記の数値が最適であることを説明する。
2つのダイポールアンテナ31,32は、同相・同振幅で給電し、水平面内ビーム幅をほぼ60°とする。2GHz帯に適用することから、測定は1.920GHz〜2.160GHzの周波数で行った。
図2は側面反射板21,22の幅T=10mm(約0.066波長)で一定としたときの、反射板1の幅Wに対する水平面内ビーム幅をプロットした図である。図より、反射板1の幅Wは130mm(約0.866波長)で所望のビーム幅を満足することがわかる。
【0012】
図3は側面反射板21,22の幅T=20mmで一定としたときの、反射板1の幅Wに対する水平面内ビーム幅をプロットした図である。図より、反射板1の幅Wは120〜130mmで所望のビーム幅を満足することがわかる。
図4は側面反射板21,22の幅T=30mm(0.2波長)で一定としたときの、反射板1の幅Wに対する水平面内ビーム幅をプロットした図である。図より、反射板1の幅Wは130mmで所望のビーム幅を満足することがわかる。
【0013】
次に1つのダイポールアンテナ33について検討する。ダイポールアンテナ33は、水平面内ビーム幅をほぼ120°とする。800MHz帯と1.5GHz帯の2周波共用アンテナ(800MHz付近と1.5GHz付近において水平面内ビーム幅が120°)に適用することから、測定は0.8GHz〜1.6GHzの周波数で行った。
【0014】
図5は側面反射板21,22の幅T=10mm(約0.066波長)で一定としたときの、反射板1の幅Wに対する水平面内ビーム幅をプロットした図である。図より、高い周波数においてビームが大きくなりすぎることから、側面反射板21,22の幅T=10mmでは所望の120°ビームアンテナは得られないことがわかる。
【0015】
図6は側面反射板21,22の幅T=20mmで一定としたときの、反射板1の幅Wに対する水平面内ビーム幅をプロットした図である。図より、反射板1の幅Wは120〜130mmにおいて、0.8GHzでも1.5GHzでもほぼ120°ビームが得られることがわかる。
図7は側面反射板21,22の幅T=30mmで一定としたときの、反射板1の幅Wに対する水平面内ビーム幅をプロットした図である。図より、周波数を高くしたときに水平面内ビーム幅は120°に達しないことから、側面反射板21,22の幅T=30mmでは所望の120°ビームアンテナは得られないことがわかる。
【0016】
以上をまとめると、側面反射板21,22の幅Tは約20mmであり、反射板1の幅Wは約120〜130mmにおいて、2GHz帯では60°ビームが、800MHz/1.5GHz帯では120°ビームが得られる。尚、各ダイポールアンテナ31,32,33は非常に細い導体線を用いており、周波数帯も十分異なることから、お互いに影響や干渉を与えることはない。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、同一の反射板1と側面反射板21,22で、2GHz帯においては60°ビームを、800MHzと1.5GHzの2周波共用については120°ビームが実現でき、異なる周波数帯の移動通信の提供においても、別個にアンテナを設置することなく、必要アンテナ装置数の軽減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるアンテナ装置の実施例を示す斜視図。
【図2】側面反射板の幅T=10mmのときの、反射板の幅Wに対する水平面内ビーム幅の関係を示す図(2GHz帯)。
【図3】側面反射板の幅T=20mmのときの、反射板の幅Wに対する水平面内ビーム幅の関係を示す図(2GHz帯)。
【図4】側面反射板の幅T=30mmのときの、反射板の幅Wに対する水平面内ビーム幅の関係を示す図(2GHz帯)。
【図5】側面反射板の幅T=10mmのときの、反射板の幅Wに対する水平面内ビーム幅の関係を示す図(800MHzおよび1.5GHz帯)。
【図6】側面反射板の幅T=20mmのときの、反射板の幅Wに対する水平面内ビーム幅の関係を示す図(800MHzおよび1.5GHz帯)。
【図7】側面反射板の幅T=30mmのときの、反射板の幅Wに対する水平面内ビーム幅の関係を示す図(800MHzおよび1.5GHz帯)。
Claims (1)
- 1つの平面上の反射板と、
上記反射板の一方の側でこれと平行に反射板から距離D1だけ離れて設けられ、互いに平行な2つの第1ダイポールアンテナと、
上記反射板に対し上記第1ダイポールアンテナと同一側で、この反射板と、平行に反射板から距離D2だけ離れて設けられた1つの第2ダイポールアンテナと、
上記反射板の両側縁に、上記ダイポールアンテナと同一側で、上記反射板と垂直にそれぞれ設けられ、それぞれ幅Tの側面反射板とを備え、
上記2つの第1ダイポールアンテナは、同振幅・同位相で給電されて、水平面内指向特性ビーム幅がほぼ60°であり、
上記1つの第2ダイポールアンテナは、水平面内指向特性ビーム幅がほぼ120°であり、
上記1つの第2ダイポールアンテナは第1及び第2周波数帯に対する2周波共用アンテナであり、
上記第1ダイポールアンテナは、上記第1及び第2周波数帯よりも高い第3周波数帯であり、
上記第3周波数帯の中心周波数の波長を単位として、上記反射板の幅Wは0.8〜0.866波長、上記側面反射板の幅Tは0.133波長、上記2つの第1ダイポールアンテナ間の間隔Sは、0.46波長、上記2つの第1ダイポールアンテナと上記反射板との距離D1は0.25波長、上記第2ダイポールアンテナと上記反射板との距離D2は0.466波長であることを特徴とする基地局アンテナ装置。
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