JP3620585B2 - 歯科医療業務支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、歯科医師及び患者の間のコミュニケーションを円滑にするとともに、より良い治療計画を患者に容易に提供するための歯科医療業務支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで歯科医師は、自己の経験と知識に照らして患者を診断し、治療方針を決め、これを患者に提示していた。従来、個別の治療方針は歯科医師個人の特性の影響を受け易くさまざまであり、その治療方針が客観的に見て最良のものかどうか患者は判断できなかった。いきおい、患者は費用や治療期間の観点から治療方針を選択・了承していた。しかし、それが最良の治療方針であるとは限らない。例えば、保険の範囲内の治療であれば費用は安く抑えられるが、その結果根本的な治療は行われず、万一再発することを考えれば結果として費用を安くできたのかどうか疑問である。そして患者の歯の状態は悪化をたどり、高齢者になったとき健康な歯を維持できないことも考えられる。一般的に、わが国において患者の再診率は高く、一度治療した歯が再び悪化しても同じ治療を繰り返し、再度悪化と再診を繰り返す傾向があるといわれている。このような傾向は良いことであるといいがたい。むしろ、初期の悪化していない状態で完全に治療を施し、再発を防止することこそ歯の健康を維持する最良の方法であると考えられる。
【0003】
また、従来、歯科医師は自己の経験的判断に頼って患者固有の生体抵抗力を評価していた。患者固有の生体抵抗力は最良の治療方針を選択するための重要な要素である。
【0004】
また、歯科医師は、従来の経験的判断に基づき治療方針を決定している。しかし、その長期の経過に関しては、必ずしも安定した状態であるとは言えなかった。
【0005】
また、従来の歯科医療サービスでは、患者は専門家である医師の診断に基づいた治療方法を理解して受け入れなければならず、自らが治療方法の選択に関与することは困難であった。
【0006】
また、歯科医療機関もIT化の流れを受け、患者への情報伝達の方法としてホームページを開設しつつある。しかしながら、歯科医院ごとにホームページを開設しようとした場合、そのコストや煩雑さから断念する場合も多く認められる。さらに、開設されたホームページも、内容が更新されるケースは少なく、有効性の低い情報伝達媒体となっている。
【0007】
また、患者が転勤などにより同一診療所での治療を受診できなくなった場合、今までは新規の歯科医院において、新たな検査から治療計画の立案までを行う必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は以上の状況をふまえてなされたもので、歯科医師及び患者の間のコミュニケーションを円滑にするとともにより良い治療計画を患者に容易に提供できる歯科医療業務支援システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る歯科医療業務支援システムは、患者の口腔内のデータを受けて当該患者の歯の年齢を算出する歯の年齢算出部と、前記患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢を取り込んで歯の年齢に関する統計的データを更新し、かつこれを記録する歯の年齢データベースと、前記患者の歯の年齢、当該患者の実年齢、及び前記歯の年齢データベースに基づき治療の評価のための情報を生成する評価情報生成部と、を備え、
前記歯の年齢算出部は、プロセッサと、前記プロセッサに所定の処理を実行させるためのソフトウェア命令を格納する記憶手段とを備え、
前記所定の処理は、全歯28本の各々の歯牙組織の状態および歯周組織の状態に関する点数であって予め定められた評価基準に従った各歯に対する点数を含む前記患者の口腔内のデータを受け取る第1のステップと、前記患者の口腔内のデータを受けて、前記各歯に対する点数の総点数に応じた前記患者の歯の年齢を算出する第2のステップと、を備えるものである。
【0010】
この発明は歯科医師医療業務支援システムであって、このシステムがコンピュータネットワークに接続され、クライアントコンピュータから前記患者の口腔内のデータを受けて処理を行い、かつ、生成された前記治療の評価のための情報を前記クライアントコンピュータに送信することを特徴とする。
【0011】
好ましくは、さらに、前記患者の口腔内のデータを受けてその症状を分析する症状分析部と、症状ごとに治療実例を予め記録する治療実例データベースと、前記患者の症状に基づき前記治療実例データベースを検索して適切な修復方法および/または物を抽出する修復方法および/または物検索部と、を備える。
【0012】
好ましくは、さらに、治療の種類ごとにタイムスケジュールを予め記録する所要期間データベースと、治療計画に関するデータを受けて前記所要期間データベースを検索し、前記治療計画に関するタイムチャートを生成するタイムチャート生成部と、を備える。
【0013】
好ましくは、さらに、診療所ごとに治療実例を予め記録する治療実例データベースと、診療所を指定するデータを受けて前記治療実例データベースを検索し、前記診療所で実績のある治療実例を抽出する抽出部と、を備える。
【0014】
好ましくは、前記評価情報生成部は、
前記歯の年齢データベースに基づき平均的悪化傾向の情報を生成する平均的傾向シミュレーション部と、
前記患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢に基づきシミュレーションの開始点を定め、前記開始点及び前記歯の年齢データベースに基づき治療しない場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測を生成する第1個別シミュレーション部と、
担当歯科医師ごとに治療結果のデータを予め記録している歯科医師治療結果データベースと、
前記患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢に基づきシミュレーションの開始点を定め、前記開始点及び前記歯科医師治療結果データベースに基づき治療した場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測を生成する第2個別シミュレーション部と、
前記平均的悪化傾向の情報、前記治療しない場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測、および前記治療した場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測を合成する合成部と、を備える。
【0015】
好ましくは、前記評価情報生成部は、
前記患者の歯の年齢と当該患者の実年齢との交点をプロットする個別データプロット部と、
前記歯の年齢データベースに基づき平均的悪化傾向の情報を生成する平均的傾向シミュレーション部と、
前記交点及び前記平均的悪化傾向の情報を合成する合成部と、を備える。
【0016】
好ましくは、前記平均的傾向シミュレーション部とは別の平均的傾向シミュレーション部をさらに備え、
前記別の平均的傾向シミュレーション部は、前記平均的悪化傾向の情報から標準偏差だけ離れた悪化傾向の情報を作成する。
【0017】
好ましくは、前記評価情報生成部は、
患者ごとに算出された歯の年齢、過去に計算されデータベースに記録された当該患者の歯の年齢、及び当該患者の実年齢に基づき当該患者ごとの経年変化を算出する患者ごとの経年変化算出部と、
前記患者ごとの経年変化を受けて情報を生成する第1プロット部と、
前記患者ごとの経年変化を受けて、歯科医院ごとの平均的経年変化を算出する平均経年変化算出部と、
前記歯科医院ごとの平均的経年変化を受けて情報を生成する第2プロット部と、
前記第1プロット部により生成された情報と、前記第2プロット部により生成された情報とを合成する合成部と、を備える。
【0018】
好ましくは、前記歯科医院ごとの平均的経年変化に基づき、前記患者の歯の年齢と当該患者の実年齢との交点を始点として、当該患者の治療後の状態をシミュレーションした情報を生成する平均的傾向シミュレーション部と、を備える。
【0019】
好ましくは、前記評価基準は、残存歯に関して歯牙組織及び歯周組織の夫々に最悪状態を5点とするようにし、かつ、既失歯については10.7点を与えるように予め定められたものである。
【0020】
好ましくは、前記第2のステップは、前記各歯に対する点数の総点数を求め、その後、該総点数を3で割ることにより、前記歯の年齢を求めるものである。
【0021】
好ましくは、前記第2のステップは、前記各歯に対する点数を3で割った値を、順々に加算していく処理を全歯について繰り返すことにより、前記歯の年齢を求めるものである。
【0022】
好ましくは、前記所定の処理は、
実年齢が同じである所定数のサンプルから得られた歯の年齢の分布を正規分布とみなし、当該歯の年齢の平均値及び標準偏差を算出し、各実年齢における当該歯の年齢の平均値を通る基準線を作成するステップと、
前記基準線から前記各実年齢における標準偏差だけ離れた値を通る2つの線を作成するステップと、
前記基準線から前記各実年齢における標準偏差の2倍だけ離れた値を通る2つの線を作成するステップと、
これら5本の線により区切られた6領域を規定する相対評価フォーマットデータを作成するステップと、
前記患者の歯の年齢と当該患者の実年齢との交点を、前記相対評価フォーマットデータ上に合成するステップと、を、更に備える。
【0023】
この発明に係る歯科医療業務支援システムは、クライアントコンピュータおよび歯科医療業務支援サーバを含み、
前記クライアントコンピュータは、
コンピュータネットワークを介して、患者の口腔内のデータおよび当該患者の実年齢を前記歯科医療業務支援サーバに送信し、かつ、治療の評価のための情報を当該歯科医療業務支援サーバから受け取り、
前記歯科医療業務支援サーバは、
前記クライアントコンピュータから前記患者の口腔内のデータを受けて当該患者の歯の年齢を算出する歯の年齢算出部と、当該患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢を取り込んで歯の年齢に関する統計的データを更新し、かつこれを記録する歯の年齢データベースと、当該患者の歯の年齢、当該患者の実年齢、及び当該歯の年齢データベースに基づき前記治療の評価のための情報を生成する評価情報生成部とを備え、かつ、当該治療のための情報を当該クライアントコンピュータに送信し、
前記歯の年齢算出部は、プロセッサと、前記プロセッサに所定の処理を実行させるためのソフトウェア命令を格納する記憶手段とを備え、
前記所定の処理は、全歯28本の各々の歯牙組織の状態および歯周組織の状態に関する点数であって予め定められた評価基準に従った各歯に対する点数を含む前記患者の口腔内のデータを受け取る第1のステップと、前記患者の口腔内のデータを受けて、前記各歯に対する点数の総点数に応じた前記患者の歯の年齢を算出する第2のステップと、を備える。
【0024】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態に係るシステム/方法は以下の機能及びそのための装置/プログラムを備える。これらの詳細については後述する。
(1)歯の年齢算出のためのデータ入力
(2)患者への歯の年齢の報告書出力
(3)患者固有の生体抵抗力の相対的評価グラフ出力
(4)患者の口腔内情報のデータ入力
(5)患者への検査結果報告書出力
(6)治療計画立案のための治療症例検索・閲覧サービス
(7)患者が自分にとってベストな治療方法を選択できる仕組み
(8)治療計画書及び見積書作成のためのデータ入力
(9)患者への治療計画書及び見積書の出力
(10)タイムチャート作成のためのデータ入力
(11)患者へのタイムチャートの出力
(12)治療計画の安定性及び治療のクオリティの評価
(13)ホームページの共有化
(14)歯科医師相互の伝言板サービス
(15)患者のデータ転送サービス
【0025】
説明の便宜上、まず、本システム/方法において用いられる「歯の年齢(デンタルエージ)」及びこれを算出するための口腔内状況判定補助装置(「歯の年齢算出部」とも記すことがある)について説明する。
【0026】
歯の年齢(デンタルエージ)
本発明の実施の形態による口腔内状況判定補助装置は、図1に示されるように、CPU(又はプロセッサ)10、主記憶20、補助記憶30、入力部40及び表示部50を備えている。
【0027】
主記憶20は、例えば、DRAMで構成され、補助記憶30は、例えば、HDDやCD−ROMなどで構成される。また、入力部30は、例えば、キーボード及びマウスなどで構成され、表示部40は、例えば、CRTや、液晶ディスプレイなどで構成される。
【0028】
詳しくは、補助記憶30には、CPU10に対して、本実施の形態による口腔内状況判定補助方法を実行させるためのソフトウェア命令が格納されている。このソフトウェア命令は、主記憶20上に展開され、CPU10は、この主記憶20上に展開されたソフトウェア命令に従って動作する。また、主記憶20上には、CPU10が当該ソフトウェア命令に従って動作している間に生成したデータ及びCPU10により利用されるデータが一時的に記憶される。なお、現在のコンピュータテクノロジによれば、コンピュータシステム上で本発明を実現する場合、上記したように主記憶20と補助記憶30とを分ける構成が主として採用されるが、概念的には両者を一の記憶手段として捉えることも可能である。
【0029】
このような構成を備える口腔内状況判定補助装置において、歯の年齢の算出及び表示は、上述したようにして、主記憶20上に展開された(格納された)ソフトウェア命令をCPU10が実行することにより、概略、図2に示されるようにして行われる。
【0030】
まず、以下に説明する本実施の形態における口腔内状況判定補助方法が行われるにあたって、補助記憶30内には、予め固有抵抗力の相対評価フォーマットデータ(図5参照:後述)が格納されている。この相対評価フォーマットデータは、以下に示す口腔内状況判定補助方法を所定数のサンプル(受診者)に対して実行し得られた統計に基づいて作成された折れ線グラフのデータある。
【0031】
また、本実施の形態における口腔内状況判定補助方法を実施する実施者には、予め各歯の点数を付けるために用いられる評価基準が通知されているものとする。この評価基準は、残存歯に関して歯牙組織及び歯周組織の夫々に最悪状態を5点とするようにした評価を規定したものであり、歯牙組織及び歯周組織の双方とも最悪な状態であれば、計10点が付されるものである。また、上記の評価基準においては、既失歯に対して10.7点を与えるように規定されている。
【0032】
このような状態の下、まず、表示部50上に、全歯28本の各々に関する点数を入力するための入力画面が表示される(ステップS1)。この入力画面は、各歯毎に、歯牙組織及び歯周組織の夫々の点数入力欄と当該歯が既失である場合にチェックを付されるべきチェック欄とを表示してなるものである。この入力画面が表示部50上に表示されると、操作者は、上述した評価基準に従って、受診者の各歯に関する点数の入力を行う。
【0033】
操作者により各歯について点数が入力され若しくはチェックが付されると、それら入力された各歯についての点数は、主記憶20上に保持される(ステップS2)。詳しくは、各歯毎に入力画面におけるチェック欄にチェックが付されているか否かを判断し、チェックが付されている場合には10.7点を当該歯の点数として主記憶20上に保持する一方、チェックが付されていない場合には、歯牙組織及び歯周組織の夫々の点数入力欄に入力された点数の総点を当該歯の点数として主記憶20上に保持する。
【0034】
次いで、これらの各歯についての点数に基づいて歯の年齢が算出される(ステップS3)。本実施の形態においては、全ての歯について点数が入力され又はチェックが付された後に、主記憶20上に保持された各歯についての点数を読み出して、各歯に対する点数の総点数を求め、その総点数を3で割った値を歯の年齢として算出する。各歯についての点数が入力されるたびに、随時3で割り、その3で割ったものを順々に加算し、その都度、歯の年齢として算出することとしても良い。その場合であっても、本来の意の歯の年齢は、全ての歯について点数が入力された後に表示されることとなる。なお、本実施の形態においては、コンピュータシステムにおける計算を考慮して、"3"ではなく、"2.996"で割ることとした。
【0035】
このようにして算出された歯の年齢は、0才から100才までの間の年齢となり、表示部50上に表示される(ステップS4)。これにより、操作者は、口腔内状況の判定をする際に有効な補助情報として、歯の年齢を知ることができる。また、病気が全く無く健康な状態であれば0才となり、全ての歯を失った状態であれば100才となるように、口の健康状態を年齢で表現したことから、表示された歯の年齢を受診者に対して通知することにより、専門知識を有しない受診者自身も、口腔内の状況についてイメージしやすいという利点もある。
【0036】
なお、ステップS4において表示部50上に算出した歯の年齢を表示した後は、一旦イベント待ち状態に入る。その後、相対評価の希望を表すイベントが生じた場合、前述の相対評価フォーマットデータを補助記憶30から読み出して、そのデータ上に算出した歯の年齢を合成して、相対評価フォーマットデータで示される折れ線グラフ上に歯の年齢をプロットしたグラフ図表を、表示部50上に表示させる(ステップS5)。
【0037】
以下、図3乃至図5をも用いて、口腔内状況判定補助方法の一例について、より具体的に説明する。
【0038】
図3は、本実施の形態における評価基準を示す表であり、この表は、予め口腔内状況判定補助方法を実施する実施者に配布されている。図3を参照すれば理解されるように、評価基準においては、歯牙組織及び歯周組織について夫々1点〜5点の5段階評価基準が設定されている。また、抜歯については、10.7点が設定されている。なお、歯牙組織が無傷の場合、0点が与えられる。同様に、歯周組織が無傷の場合にも0点が与えられる。この評価に従えば、例えば、神経を抜かれた歯であって、歯根膜の喪失面積が2/3以下の歯については、4+4で計8点が与えられる。
【0039】
かかる評価基準に従って各歯に点数を付すことにより、受診者の訴える症状だけでなく、医師の専門知識に基づいた判断をも反映させることができる。また、上記のような評価基準を規定したことにより、一定の診断能力と算定基準とを理解している歯科医師が点数をつけた場合には、それにより算出される歯の年齢はほぼ一定の数値になり、信頼性の高い指標を得ることができる。
【0040】
かかる評価基準を有する操作者により、図4に示されるような入力画面が表示される。図4においては、上下左右の境界位置を原点とし、第1乃至第4象現に夫々左上、右上、右下、及び左下の各7本の点数入力欄が描かれている。左上の第1乃至第7の歯(第1象現)及び右上の第1乃至第7の歯(第2象現)については、上から失歯チェック用のチェックボックス、歯牙組織評価点を入力するための点数入力欄、歯周組織評価点を入力するための点数入力欄が設けられており、一方、右下の第1乃至第7の歯(第3象現)及び左下の第1乃至第7の歯(第4象現)については、下から失歯チェック用のチェックボックス、歯牙組織評価点を入力するための点数入力欄、歯周組織評価点を入力するための点数入力欄が設けられている。
【0041】
図4に示されるような入力画面に対して各歯の点数を入力し又はチェックボックスへのチェックを付すことにより、上述したようにして歯の年齢が算出され、図5に示されるように、紙面右上に示される空欄に算出された歯の年齢が表示される。
【0042】
このようにして歯の年齢が算出された後、相対評価希望ボタン(図示せず)を押下すると、相対評価希望イベントが発生する。この相対評価希望イベントの発生が検出されると、相対評価フォーマットデータ上に算出された歯の年齢を合成する処理が行われる。
【0043】
ここで、本実施の形態における相対評価フォーマットデータは、次のようにして得られる。まず、実年齢が同じであるような所定数のサンプルから得られた歯の年齢の分布を正規分布とみなし、その歯の年齢の平均値と標準偏差とを算出する。各実年齢における歯の年齢の平均値を通るような線を基準線(本実施の形態においては折れ線グラフとなっている)として、基準線から各実年齢における標準偏差だけ離れた値を通るような2つの線(折れ線グラフ)と、基準線から各実年齢における標準偏差の2倍だけ離れた値を通るような2つの線(折れ線グラフ)とを用い、それら5本の線により区切られた計6領域を規定する。このようにして作成された相対評価フォーマットデータ中の夫々の領域は、本実施の形態において、歯の年齢の小さい方から順に、Excellent(優秀)、Good(良好)、Fair(悪くない)、Mean(平均以下)、Doubt(疑わしい)、Poor(貧弱)と名づけられている。このようにして得られた相対評価フォーマットデータは、図6に示されている。
【0044】
本実施の形態において、相対評価フォーマットデータ上への歯の年齢の合成は、複数の折れ線グラフ上にプロットすることにより行われる。換言すると、プロットされた歯の年齢は、複数の折れ線グラフで区分けされた計6領域の内、いずれかの領域内に属することとなる。
【0045】
かかる相対評価フォーマットとプロットされた歯の年齢との関係を視認することにより、操作者は、受診者の固有の生体抵抗力が強いか否かを判断する材料を得ることができ、効果的な治療計画を立てることができる。
【0046】
上述の実施の形態においては、本発明の理解を助けるべく、具体的な例を掲げ説明してきたが、本発明の概念は、これに制限されるものではない。
【0047】
例えば、上述した実施の形態においては、最も健康な状態の歯の年齢を0才とし、全ての歯が抜けてしまった場合の歯の年齢を100才として、0才から100才までのいずれかの年齢をとるものとして説明してきたが、上記のようにして算出された歯の年齢を100から減算することにより、残り寿命として表示することとしても良い。また、年齢という形態ではなく、%表示を採用しても良い。以上説明したように、本発明によれば、健全な口を維持するために必要とされる計28本の永久歯を対象とし、各々の歯に対して、歯牙組織と歯周組織の状態に関する2つの評価から点数を算定し、それらを加算することにより、総合的な口の健康状態を歯の年齢として表現することとすると共に、当該歯の年齢の算出を実現するためのハードウェア資源の用い方について提示したことから、口腔内の状況を判定する際における有効な補助情報を得ることができる。
【0048】
歯科医療業務支援システム
次に、この発明の実施の形態に係る歯科医療業務支援システムについて説明する。
【0049】
図7は歯科医療業務支援システム(ASP)の利用形態の説明図であり、本ASPサーバ1はコンピュータネットワーク5に接続され、利用者である歯科医院6のクライアントからデータの入力を受けるとともに、クライアント6に対してデータ処理結果を送信する。
【0050】
図8及び図9はASPサーバ1の機能ブロック図である。歯の年齢算出部11は患者のデータ(その詳細は前述した)を受けて歯の年齢を計算し、その結果を個人別口腔内状況データベース(DB)2及び歯の年齢DB3に記録するとともに、報告書作成部12及び評価グラフ生成部(評価情報生成部)17に送る。個人別口腔内状況DB2は、治療を受けた患者の経年変化、例えば治療後の歯の年齢の推移のデータなどを記録する。歯の年齢DB3は、ひとりひとりの歯の年齢に基づきその平均、分散、実年齢との関係などのデータを算出して記録する。歯の年齢DB3では、患者個別のデータは管理しない。
【0051】
症状分析部13は、患者の口腔内データを受けてその症状を分析し、その結果を報告書作成部14及び修復方法/物検索部(修復方法および/または物検索部)15に送る。修復方法/物検索部15は患者の症状に基づき治療実例DB4を検索し、適切な修復方法/物を抽出し、患者に提示する。患者は提示された修復方法/物のうち自分にとって最適と思われるものを選択する。患者が選択する際に基準が必要である。修復方法/物検索部15はそのための説明・コストなどの比較情報も併せて患者に提示する。治療実例DB4は、このような比較情報、例えば修復方法/物ごとのコスト、治療後の状況、治療の実績、治療の期間、担当医師がどの修復方法/物を得意にしているかなどの情報を記録している。
【0052】
タイムチャート生成部16は、選択された治療計画に基づき所要期間DB18を検索し、対応する治療期間データを読み出し、治療タイムチャートを作成して患者に提示する。
【0053】
評価グラフ生成部17は、選択された治療計画の評価するためのグラフ(情報)を生成する。詳しくは後述する。
【0054】
また、このシステムは図9に示すように、診療所ごとの治療の実例及び実績を抽出することができる。さらに、歯科医師及び患者の間のコミュニケーションを図るための伝言板(掲示板)を提供する。また、患者が転院するときに当該患者の治療に関するデータを転院先の診療所へ転送する。
【0055】
次に、各機能について個別に説明する。
【0056】
(1)歯の年齢算出のためのデータ入力
患者から採取したデータを、インターネット上の歯の年齢ファイルに入力し、サーバ1にアクセスすることで、患者の歯の年齢が算出される。歯科医師は、その場で患者の歯の年齢を知ることができる。入力されたデータは日本人における歯の年齢の平均的悪化傾向についての基礎データとして取り込まれ、逐次更新される。歯の年齢は歯の年齢算出部11により求められ、歯の年齢DB3に格納される。詳細な算出方法は前述した。例えば、図4、図5のようなフォーマットで逐次、例えば初診時、リコール時にデータが入力される。
【0057】
(2)患者への歯の年齢の報告書出力
患者は、自らの歯の年齢がプロットされたグラフにより、自分自身の固有の生体抵抗力を知ることができる。図11の報告書出力例を示す。図11において、この患者は実年齢35歳であるが、その歯の年齢は60才である。この患者は実際の年齢よりも歯の年齢が高い。つまり、他の人たちと比較してこの患者の歯の健康状態は悪い。図11のグラフにより、この患者は日本人の平均よりも自分自身の口腔の健康状態は悪化しやすいということが容易に認知できる。
【0058】
そして、今日までの管理方法を継続した場合、将来がどのように変化するかも予測できる。また、担当歯科医固有の治療結果の経年的データ(悪化率)を適用することで、患者は、この歯科医師の治療を受診するとどのように健康状態が推移するかも知ることができる(図11において、グラフB:治療しなかったときの将来予測、グラフC:治療したときの将来予測)。
【0059】
本機能に係る評価グラフ生成部のブロック図を、図10に示す。平均的傾向シミュレーション部31は、歯の年齢DB3に基づき日本人の平均的悪化傾向のグラフAを生成する。個別シミュレーション部(治療しない場合;第1個別シミュレーション部)32は、歯の年齢算出部11の出力、つまりある特定の患者の歯の年齢を開始点として、治療しない場合の将来の歯の年齢の変化をシミュレーションしてグラフBを生成する。個別シミュレーション部(治療する場合;第2個別シミュレーション部)33は、歯の年齢算出部11の出力及び歯科医師治療結果DB34の出力に基づき、治療した場合の将来の歯の年齢の変化をシミュレーションしてグラフCを生成する。歯科医師治療結果DB34は、担当歯科医師ごとに治療結果のデータを記録している(後述の「(12)治療計画の安定性及び治療のクオリティの評価」及び図20参照)。シミュレーション部31乃至33の出力は合成部35で合成され、表示装置36に表示される。あるいはコンピュータネットワークを通じてクライアントへ送信される。
【0060】
(3)患者固有の生体抵抗力の相対的評価グラフ出力
システム1に歯の年齢のデータを入力することにより治療計画を立案する上で必ず配慮されるべき患者固有の生態抵抗力の相対的評価を入手できる。提供されるグラフは図13のようなものである。患者Aの場合、35歳で歯の年齢が65才という結果から、患者A固有の生体抵抗力は、標準偏差SD1の範囲を超えてDoubtのレベルにある。この場合、平均的日本人よりも固有の生体抵抗力は悪いと判断でき、治療計画立案にあたってはリスクを伴う歯の保存治療は避けることが望ましい。
【0061】
それに対し、患者Bの場合は55歳で歯の年齢40才という結果から、標準偏差SD1の範囲を超えてGoodのレベルにある。この場合、逆に平均的日本人よりも固有の生体抵抗力は良いと判断でき、治療計画立案にあたっては、いくらかのリスクを伴う歯であったとしても積極的な保存治療を選択できる。このように、これまで歯科医師は、経験的判断に頼っていた患者固有の生体抵抗力の評価について、一定の基準における判断基準を持つことができる。
【0062】
本機能に係る評価グラフ生成部のブロック図を図12に示す。個別データプロット部41は図13の患者A,Bの歯の年齢をプロットする。シミュレーション部42乃至46は、それぞれグラフE乃至Iを生成する。プロット部41及びシミュレーション部42乃至46の出力は合成部47で合成され、表示装置48に表示される。あるいはコンピュータネットワークを通じてクライアントへ送信される。
【0063】
(4)患者の口腔内情報のデータ入力
患者から採取される詳細なデータをインターネット上の画面に入力し、サーバにアクセスすることで、自動的にデータが集計及び分析される。入力フォーマットの例を図14乃至図16に示す。
【0064】
(5)患者への検査結果報告書出力
歯科医師は、患者に対して確実なインフォームドコンセントを行うために活用できる、口腔内の情報をわかりやすく解説した報告書をプリントアウトすることができる。
【0065】
(6)治療計画立案のための治療症例検索・閲覧サービス
歯科医師は、従来の経験的判断に基づき治療方針を決定している。しかし、その長期の経過に関しては、必ずしも安定した状態であるとは言えない。ここで提供される治療症例のデータベースは、さまざまな状況に応じて対処され、安定した結果を得られた症例の記録である。この症例を参考にすることで、歯科医師はよりよい治療計画を立案するために参考となる資料を手に入れることができる。
【0066】
図17にこの処理のフローチャートを示す。
S10、S11:歯科医師は症例の特徴を入力する。
S12、S13:入力された特徴(キーワード)に基づき治療実例DB4を検索する。
S14:検索結果を画面に表示する。
S15:検索結果のうち該当する症例番号を選択する。
S16:選択された症例の報告画面を表示する。
【0067】
(7)患者が自分にとってベストな治療方法を選択できる仕組み
実際にはひとつの問題点を解決するにしても、さまざまな治療方法があり、患者がそのメリット・デメリットを十分に理解した上で、自らに適した治療方法を選択する権利を持っている。このシステムでは、患者に生じた問題点をスタートラインとし、患者と医師双方が共同作業において、治療方法を決定していくことが可能となる。
【0068】
図18にこの処理のフローチャートを示す。
S20、S21:歯科医師が診察し、診断し、その結果を患者に報告するとともに、コンピュータにより対応する修復方法を検索する。
S23:コンピュータ上に修復方法の内容説明を表示する。
S24:患者が希望修復方法を選択し、選択結果をコンピュータ内に記録する。
S25:コンピュータ上に修復物の種類と特徴の説明を表示する。
S26:患者が希望修復物を選択し、選択結果をコンピュータ内に記録する。
S27:コンピュータがコストを算出し、提示する。
【0069】
(8)治療計画書及び見積書作成のためのデータ入力
歯科医師は、確定した治療計画をインターネットの画面から入力することで、容易に治療計画書及び見積書を作成することができる。
見積書は、あらかじめ歯科医師ごとに登録された治療費のデータベースにより作成される。
【0070】
(9)患者への治療計画書及び見積書の出力
作成された治療計画書及び見積書は、患者に理解しやすい書式で出力される。
【0071】
(10)タイムチャート作成のためのデータ入力
歯科医師は、確定した治療計画を実行するためのスケジュールをインターネットの画面から入力することで、容易にタイムチャートを作成することができる。
タイムチャートは、予め歯科医師ごとに登録された治療時間のデータベースに基づいて作成される。
【0072】
(11)患者へのタイムチャートの出力
作成されたタイムチャートは、患者に理解しやすい書式で出力される。患者は、このタイムチャートにより、全体の治療の流れを予測しながら計画的・効率的に治療を受信することができる。
【0073】
(12)治療計画の安定性及び治療のクオリティの評価
患者ごとの歯の年齢の経年的変化を入力することにより、蓄えられたデータからある歯科医師が治療した患者の歯の年齢の悪化率が算出される。この悪化率はグラフ上では、一定の傾きとして表現することができ、平均的日本人の悪化傾向、すなわち平均的な日本の歯科医療の治療結果と比較した、その歯科医師独自の治療結果の評価ができる。
【0074】
図20に「悪化率比較グラフ」を示す。X歯科医院で治療した複数の患者の悪化率が実年齢ごとに平均した値でグラフKに示されている。つまりグラフKは治療後の患者の平均的経年変化を示す。これらのグラフKを総合的に分析して、X歯科医院固有の経年変化を求めることができる。それがグラフLである。グラフLは平均Jよりも悪化率が低く、当該X歯科医院の治療後の経過は良好であると判断される。
【0075】
本機能に係る評価グラフ生成部のブロック図を図19に示す。歯の年齢算出部11は個別の患者データに基づき歯の年齢を算出する。患者ごとの経年変化算出部51は患者ごとに算出された歯の年齢及び過去に計算されDBに記録された歯の年齢に基づき経年変化を算出する。この出力を受けて、プロット部(第1プロット部)52はグラフKを生成する。平均経年変化算出部53は、多数の患者ごとの経年変化データを受けて、当該歯科医院の平均的経年変化(平均の悪化率)を算出する。この出力を受けて、プロット部(第2プロット部)54はグラフLを生成する。このとき、特定の患者の歯の年齢を始点としてグラフを生成すれば、その患者の治療後の状態をシミュレーションすることができる。平均的傾向シミュレーション部55はグラフJを生成する。プロット部52、54及びシミュレーション部55の出力は合成部56で合成され、表示装置57に表示される。あるいはコンピュータネットワークを通じてクライアントへ送信される。
【0076】
(13)ホームページの共有化
歯科医療機関はIT化の流れを受け、患者への情報伝達の方法としてホームページを開設しつつある。しかしながら、歯科医院ごとにホームページを開設しようとした場合、そのコストや煩雑さから断念する場合も多く認められる。また、開設されたホームページも、内容が更新されるケースは少なく、有効性の低い情報伝達媒体となっている。ここでは、一定のホームページのコンテンツを定期的に更新しながらWWWにおいてASPに所属する歯科医院を紹介するとともに、個々の歯科医院では、端末を待合室に設置し、患者が自由に端末から情報を入手できるようになる。特に、この待合室で見ることができる画面には、その診療所独自のコンテンツであるように見える表現が加えられるため、患者に対する差別化戦略となる。例えば、個々の診療所のロゴなど独自のコンテンツに見える表現がなされる。
【0077】
(14)歯科医師相互の伝言板サービス
ASPに所属する歯科医院の緩やかなネットワークを確保するため、参加者相互の情報交換の場を提供する。
【0078】
(15)患者のデータ転送サービス
患者が転勤などにより同一診療所での治療を受診できなくなった場合、今までは新規の歯科医院において、新たな検査から治療計画の立案までを行う必要があった。本システムによれば、ネットワーク診療所間でのデータの交換が容易に行える。
【0079】
この発明の実施の形態のシステム/方法には、次のような特徴がある。
(1)本来定量化できない患者固有の抵抗力を算出し、指標化できる。
(2)経年的な変化から歯科医師の治療のクオリティ、診断と治療計画の適切さ、管理プログラムのレベルを評価できる。
【0080】
そして、この発明の実施の形態のシステム/方法によれば、次のような効果を奏する。
(1)歯の年齢をインターネットを介して配信することにより、利用者からは随時歯の年齢の入力データが届けられる。このことは歯の年齢の根幹をなす日本人の平均的悪化率を随時更新させる効果を生み出し、常に最新のデータと標本数により、データを更新し続けるとともにその精度を維持することができる。
(2)よりよい歯科医療の普及は消費者である国民に多大な利益を与えるが、現行の医療制度においてはその抜本的改革は困難であるといえる。しかしながら、インターネットを介して配信される情報により、今まで開示されなかった、あるいは開示されたとしても消費者にはわかりにくかった医療の質を評価できる指標がすばやく提供されることになり、医療の質の向上が望める。
【0081】
(3)電子カルテに代表されるような医療における個々の患者の情報の共有化においては、診断やクオリティの基準が個別の医者の裁量にゆだねられているために標準化しにくかったが、一定の基準をベースとしたネットワークが構築される今回のビジネスモデルでは、データの共有化が容易となる。
(4)元来、ホームページとは個別の事業者が独自のブラウザを開設するものであるが、クライアントである歯科医師が自分の所有する診療所の待合室などに端末を設置し、パスワードによってアクセスすることで、その端末に配信されるブラウザには内容がクライアント共通のものであるにもかかわらず、カスタマイズされたものとして表現される。このことは診療所の利用者である歯科医師においてはホームページ開設コスト、維持更新に関わるコストの削減効果を生み出す。
(5)ASPの一般的な特徴であるが、患者への情報開示に効果をもたらす歯科情報開示用、あるいはレセプト請求用のソフトウェアの普及を効果的に行える。
【0082】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0083】
また、本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による口腔内状況判定補助装置のシステム構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における口腔内状況判定補助方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における評価基準を示す図である。
【図4】各歯についての点数を入力するための入力画面を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における口腔内状況判定補助方法により算出された歯の年齢を表示した画面を示す図である。
【図6】相対評価フォーマットデータを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るサービスシステム(ASP)の全体図である。
【図8】ASPサーバの機能ブロック図である。
【図9】ASPサーバの機能ブロック図である(続き)。
【図10】歯の年齢(デンタルエージ)の将来予測のための評価グラフ生成部のブロック図である。
【図11】歯の年齢(デンタルエージ)の将来予測のためのグラフの例である。
【図12】固有生体抵抗力の相対的評価のための評価グラフ生成部のブロック図である。
【図13】固有生体抵抗力の相対的評価のためのグラフの例である。
【図14】患者の口腔内情報のデータ入力のフォーマットの例である。
【図15】患者の口腔内情報のデータ入力のフォーマットの例である。
【図16】患者の口腔内情報のデータ入力のフォーマットの例である。
【図17】治療計画立案のフローチャートである。
【図18】治療方法選択のフローチャートである。
【図19】悪化率比較のための評価グラフ生成部のブロック図である。
【図20】悪化率比較グラフの例である。
Claims (15)
- 患者の口腔内のデータを受けて当該患者の歯の年齢を算出する歯の年齢算出部と、
前記患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢を取り込んで歯の年齢に関する統計的データを更新し、かつこれを記録する歯の年齢データベースと、
前記患者の歯の年齢、当該患者の実年齢、及び前記歯の年齢データベースに基づき治療の評価のための情報を生成する評価情報生成部と、
を備え、
前記歯の年齢算出部は、
プロセッサと、前記プロセッサに所定の処理を実行させるためのソフトウェア命令を格納する記憶手段とを備え、
前記所定の処理は、
全歯28本の各々の歯牙組織の状態および歯周組織の状態に関する点数であって予め定められた評価基準に従った各歯に対する点数を含む前記患者の口腔内のデータを受け取る第1のステップと、
前記患者の口腔内のデータを受けて、前記各歯に対する点数の総点数に応じた前記患者の歯の年齢を算出する第2のステップと、
を備える歯科医療業務支援サーバ。 - 請求項1記載の歯科医師医療業務支援サーバであって、
コンピュータネットワークに接続され、クライアントコンピュータから前記患者の口腔内のデータを受けて処理を行い、かつ、生成された前記治療の評価のための情報を前記クライアントコンピュータに送信することを特徴とする歯科医療業務支援サーバ。 - さらに、前記患者の口腔内のデータを受けてその症状を分析する症状分析部と、
症状ごとに治療実例を予め記録する治療実例データベースと、
前記患者の症状に基づき前記治療実例データベースを検索して適切な修復方法および/または物を抽出する修復方法および/または物検索部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。 - さらに、治療の種類ごとにタイムスケジュールを予め記録する所要期間データベースと、
治療計画に関するデータを受けて前記所要期間データベースを検索し、前記治療計画に関するタイムチャートを生成するタイムチャート生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。 - さらに、診療所ごとに治療実例を予め記録する治療実例データベースと、
診療所を指定するデータを受けて前記治療実例データベースを検索し、前記診療所で実績のある治療実例を抽出する抽出部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。 - 前記評価情報生成部は、
前記歯の年齢データベースに基づき平均的悪化傾向の情報を生成する平均的傾向シミュレーション部と、
前記患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢に基づきシミュレーションの開始点を定め、前記開始点及び前記歯の年齢データベースに基づき治療しない場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測を生成する第1個別シミュレーション部と、
担当歯科医師ごとに治療結果のデータを予め記録している歯科医師治療結果データベースと、
前記患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢に基づきシミュレーションの開始点を定め、前記開始点及び前記歯科医師治療結果データベースに基づき治療した場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測を生成する第2個別シミュレーション部と、
前記平均的悪化傾向の情報、前記治療しない場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測、および前記治療した場合の将来の歯の年齢の変化の将来予測を合成する合成部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。 - 前記評価情報生成部は、
前記患者の歯の年齢と当該患者の実年齢との交点をプロットする個別データプロット部と、
前記歯の年齢データベースに基づき平均的悪化傾向の情報を生成する平均的傾向シミュレーション部と、
前記交点及び前記平均的悪化傾向の情報を合成する合成部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。 - 前記平均的傾向シミュレーション部とは別の平均的傾向シミュレーション部をさらに備え、
前記別の平均的傾向シミュレーション部は、前記平均的悪化傾向の情報から標準偏差だけ離れた悪化傾向の情報を作成することを特徴とする請求項7記載の歯科医療業務支援サーバ。 - 前記評価情報生成部は、
患者ごとに算出された歯の年齢、過去に計算されデータベースに記録された当該患者の歯の年齢、及び当該患者の実年齢に基づき当該患者ごとの経年変化を算出する患者ごとの経年変化算出部と、
前記患者ごとの経年変化を受けて情報を生成する第1プロット部と、
前記患者ごとの経年変化を受けて、歯科医院ごとの平均的経年変化を算出する平均経年変化算出部と、
前記歯科医院ごとの平均的経年変化を受けて情報を生成する第2プロット部と、
前記第1プロット部により生成された情報と、前記第2プロット部により生成された情報とを合成する合成部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。 - 前記歯科医院ごとの平均的経年変化に基づき、前記患者の歯の年齢と当該患者の実年齢との交点を始点として、当該患者の治療後の状態をシミュレーションした情報を生成する平均的傾向シミュレーション部と、をさらに備えることを特徴とする請求項9記載の歯科医療業務支援サーバ。
- 前記評価基準は、残存歯に関して歯牙組織及び歯周組織の夫々に最悪状態を5点とするようにし、かつ、既失歯については10.7点を与えるように予め定められたものであることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。
- 前記第2のステップは、前記各歯に対する点数の総点数を求め、その後、該総点数を3で割ることにより、前記歯の年齢を求めるものであることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。
- 前記第2のステップは、前記各歯に対する点数を3で割った値を、順々に加算していく処理を全歯について繰り返すことにより、前記歯の年齢を求めるものであることを特徴とする請求項1記載の歯科医療業務支援サーバ。
- 前記所定の処理は、
実年齢が同じである所定数のサンプルから得られた歯の年齢の分布を正規分布とみなし、当該歯の年齢の平均値及び標準偏差を算出し、各実年齢における当該歯の年齢の平均値を通る基準線を作成するステップと、
前記基準線から前記各実年齢における標準偏差だけ離れた値を通る2つの線を作成するステップと、
前記基準線から前記各実年齢における標準偏差の2倍だけ離れた値を通る2つの線を作成するステップと、
これら5本の線により区切られた6領域を規定する相対評価フォーマットデータを作成するステップと、
前記患者の歯の年齢と当該患者の実年齢との交点を、前記相対評価フォーマットデータ上に合成するステップと、
を、更に備えることを特徴とする請求項11記載の歯科医療業務支援サーバ。 - クライアントコンピュータおよび歯科医療業務支援サーバを含む歯科医療業務支援システムであって、
前記クライアントコンピュータは、
コンピュータネットワークを介して、患者の口腔内のデータおよび当該患者の実年齢を前記歯科医療業務支援サーバに送信し、かつ、治療の評価のための情報を当該歯科医療業務支援サーバから受け取り、
前記歯科医療業務支援サーバは、
前記クライアントコンピュータから前記患者の口腔内のデータを受けて当該患者の歯の年齢を算出する歯の年齢算出部と、当該患者の歯の年齢及び当該患者の実年齢を取り込んで歯の年齢に関する統計的データを更新し、かつこれを記録する歯の年齢データベースと、当該患者の歯の年齢、当該患者の実年齢、及び当該歯の年齢データベースに基づき前記治療の評価のための情報を生成する評価情報生成部とを備え、かつ、当該治療のための情報を当該クライアントコンピュータに送信し、
前記歯の年齢算出部は、
プロセッサと、前記プロセッサに所定の処理を実行させるためのソフトウェア命令を格納する記憶手段とを備え、
前記所定の処理は、
全歯28本の各々の歯牙組織の状態および歯周組織の状態に関する点数であって予め定められた評価基準に従った各歯に対する点数を含む前記患者の口腔内のデータを受け取る第1のステップと、
前記患者の口腔内のデータを受けて、前記各歯に対する点数の総点数に応じた前記患者の歯の年齢を算出する第2のステップと、
を備える歯科医療業務支援システム。
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