JP3620204B2 - Magnetic head and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも一方に薄膜コイルが形成された一対の磁気コア半体が接合一体化され、接合面に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドの製造方法に関し、詳しくは、作動ギャップのデプスを確認するためのマーカーが形成された磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビデオカセットレコーダ(VCR)用の磁気ヘッドとして、単結晶フェライト等からなる一対の磁気コア半体のそれぞれの磁気ギャップ形成面に金属磁性膜を成膜し、この一対の磁気コア半体を磁気ギャップ形成面を突き合わせ面として接合一体化してなるいわゆるメタル・イン・ギャップ(MIG)型の磁気ヘッドや、非磁性セラミック基板で金属磁性膜を挟み込んだ形のいわゆる積層型磁気ヘッドが提案され、実用化されている。
【0003】
しかしながら、磁気記録の分野においては高密度記録化やデジタル化が進んでおり、こうした流れに対応するために、磁気ヘッドにおいてもより高周波帯域で良好な電磁変換特性を示すことができるものが望まれている。また、VCR用の磁気ヘッドとしては、小さなドラムに複数個搭載できるように小型化が望まれている。
【0004】
上述したMIG型の磁気ヘッドは、インピーダンスが大きく高周波帯域での使用に適さない。また、積層型の磁気ヘッドは、高密度記録化によるトラック幅の減少にともない磁路を構成する金属磁性膜の膜厚を減少させる必要があるため、再生効率が低下する上に、ヘッドの小型化にもある程度の限界がある。
【0005】
そこで、高周波帯域で良好な電磁変換特性を示すことのできる磁気ヘッドとして、上述したMIG型の磁気ヘッドや積層型の磁気ヘッドよりも金属磁性膜で構成される磁路を小さくすると共に、コイルを薄膜形成工程によって形成した磁気ヘッド(以下、バルク薄膜型磁気ヘッドという。)が提案されている。
【0006】
このバルク薄膜型磁気ヘッドは、非磁性基板に磁気コアとして金属磁性膜が形成されてなる一対の磁気コア半体が低温金属拡散接合にて接合一体化され、接合面間に磁気ギャップが形成されている。そして、このバルク薄膜型磁気ヘッドは、一対の磁気コア半体のうち少なくとも一方の磁気コア半体の接合面にコイル形成用凹部が形成され、このコイル形成用凹部内に薄膜コイルが形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、磁気ヘッドにおいて磁気ギャップのデプスは、ヘッド特性を決める重要な要素の一つとなっており、一対の磁気コア半体を接合一体化した後に、媒体摺動面を研磨することにより、この磁気ギャップのデプス寸法を調節するようにしている。
【0008】
そして、磁気ギャップのデプス寸法Dを確認する手段として、例えば上述したMIG型の磁気ヘッド100においては、図16(A),図16(B)に示すように、磁気ヘッド100の一方の側面側から光を照射し、この光が磁気ヘッド100のガラス充填部分101を透過することにより映し出される画像を、磁気ヘッド100の他方の側面側で、金属顕微鏡102等を用いて確認する方法が一般的に用いられている。
【0009】
しかしながら、バルク薄膜型磁気ヘッド103は、上述したように一対の磁気コア半体を低温金属拡散接合により接合一体化するようにしているので、図17(A),図17(B)に示すように、接合面に形成される金属膜104により光の透過が遮断されてしまい、この方法によっては磁気ギャップ103のデプス寸法Dの確認ができない。
【0010】
磁気ギャップのデプス寸法を算出する方法としては、図18(A),図18(B)に示すように、磁気コア半体の接合面に、フォトリソ技術を用いてフロントギャップGのデプス寸法Dと等しい高さ寸法を有し所定の頂角を有する断面三角形のマーカーを、その底辺Lが媒体摺動面に露出するように形成し、この媒体摺動面から露出するマーカー105の底辺部分Lの長さを測定する方法も知られている。
【0011】
この方法は、媒体摺動面側から露出するマーカー105の底辺部分Lの長さを測定することによってフロントギャップGのデプス寸法Dを算出するようにしているので、バルク薄膜型磁気ヘッドのようにヘッド側面からフロントギャップGのデプス寸法Dを確認することが困難な場合であっても適用できる。
【0012】
しかしながら、この方法は、マーカー105の先端部をフロントギャップGの端部に合わせるのが非常に難しく、フロントギャップGのデプス寸法Dの確認を正確に行うことが困難であるとの問題点を有している。すなわち、このマーカー105は、フォトリソ技術を用いてエッチングによって磁気コア半体の接合面に形成されるが、パターニングのばらつきやエッチングのばらつきによってその形成位置に±2μm程度の誤差が生じる可能性がある。そして、この誤差によりフロントギャップGのデプス寸法Dの確認が正確に行えず、媒体摺動面の研磨によるフロントギャップGのデプス寸法Dの調節を高精度に行うことが困難となっている。
【0013】
そこで、本発明は、バルク薄膜型磁気ヘッドのようにヘッド側面からの光を遮断してしまう構造であっても、容易に磁気ギャップのデプスを確認することができるとともに、磁気ギャップのデプス寸法の調節を高精度に行うことができる磁気ヘッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る磁気ヘッドは、一対の磁気コア半対が接合一体化され、接合面間に作動ギャップが形成されるとともに、少なくとも一方の磁気コア半体の接合面にコイル形成用凹部が形成され、この凹部内に薄膜コイルが形成されてなる磁気ヘッドにおいて、磁気コア半体の少なくとも一方の接合面に作動ギャップのデプス零位置を決める溝部が媒体摺動面と略平行になるように形成され、この溝部が磁気コア半体の側面に臨みギャップ深さ確認用マーカーとされていることを特徴としている。
【0015】
この磁気ヘッドは、ギャップ深さ確認用マーカーとなる溝部が磁気コア半体の側面に臨むように形成されているので、目視により容易に作動ギャップのデプスを確認することができる。
【0016】
また、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法は、少なくとも一方の磁気コア半体の接合面にコイル形成用凹部を形成する凹部形成工程と、この凹部内に薄膜コイルを形成する薄膜コイル形成工程と、一対の磁気コア半体を接合一体化し、接合面間に作動ギャップを形成する磁気コア半体接合工程とを有し、一対の磁気コア半体を接合一体化する前に、作動ギャップのデプス零位置を決める溝部を媒体摺動面と略平行となり、かつ、磁気コア半体の側面に臨むように形成することを特徴としている。
【0017】
この磁気ヘッドの製造方法によれば、作動ギャップのデプス零位置を決める溝部が磁気コア半体の側面に臨みギャップ深さ確認用マーカーとなるように形成されるので、このマーカーの位置を読み取ることにより、作動ギャップのデプス寸法の確認を容易に行うことができる。
【0018】
また、この溝部は、作動ギャップのデプス零位置を決める溝であるので、この溝部を基準として媒体摺動面を研磨することにより、作動ギャップのデプス寸法の調節を高精度に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
バルク薄膜型磁気ヘッド1は、図1(A)に全体斜視図で、図1(B)に図1(A)におけるA部の拡大斜視図で示すように、非磁性基板2に磁気コアとなる金属磁性膜3がスパッタリング等によって形成された一対の磁気コア半体4,5が、低温金属拡散接合によって接合一体化され、接合面間に磁気ギャップGが形成されてなる。そして、このバルク薄膜型磁気ヘッド1は、一対の磁気コア半体4,5のうち少なくとも一方の磁気コア半体4の接合面に、励磁用又は誘導起電圧検出用の薄膜コイル6及び作動ギャップのデプス零位置を決める溝部7が形成されている。
【0021】
非磁性基板2は、摺動特性、摩耗特性が良好で機械化構成に優れた材料が用いられ、例えば、チタン酸カルシウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、アルミナ、アルミナチタンカーバイト、CaO―TiO2 ―NiO混合焼結材、MnO―NiO混合焼結材、Znフェライト、結晶化ガラス、高硬度ガラス等が用いられる。本例のバルク薄膜型磁気ヘッド1は、非磁性基板2としてMnO―NiO混合焼結材を用いている。
【0022】
金属磁性膜3は、高飽和磁化かつ高透磁率であり、薄膜化が容易な材料が用いられ、例えば、センダスト(Fe―Al―Si系合金)、Fe―Al系合金、Fe―Si―Co系合金、Fe―Ga―Si系合金、Fe―Ga―Si―Ru系合金、Fe―Al―Ge系合金、Fe―Ga―Ge系合金、Fe―Si―Ge系合金、Fe―Co―Si―Al系合金、Fe―Ni系合金等の結晶質合金、Fe―Ta+N2 等のFe系微結晶膜等が用いられる。あるいは、金属磁性膜3は、Fe,Co,Niのうちの1以上の元素とP,C,B,Siのうちの1以上の元素とからなる合金、またはこれを主成分としAl,Ge,Be,Sn,In,Mo,W,Ti,Mn,Cr,Zr,Hf,Nb等を含んだ合金等に代表されるメタル−メタロイド系アモルファス合金や、Co,Hf,Zr等の遷移金属と希土類元素を主成分とするメタル−メタル系アモルファス合金等の非晶質合金からなるようなものであってもよい。
【0023】
また、金属磁性膜3は、上述した金属磁性材料の単層膜であってもよいが、より高周波領域において高感度を持たせるために、非磁性層3bにより金属磁性材料を複数の層に分断する積層構造とする方が好ましい。このように、金属磁性膜3を金属磁性層3aと非磁性層3bとの積層構造とすることにより、渦電流損失を低減させることができる。また、この場合、非磁性層3bの厚さは最低限絶縁効果の得られる厚み以上が必要であるが、疑似ギャップとして作用してしまわない程度の厚みとする。本例のバルク薄膜型磁気ヘッド1は、厚さ約5μmのセンダストからなる金属磁性層3a、厚さ約0.15μmのアルミナからなる非磁性層3bを交互に積層し、3層の磁性層を有するようにしている。
【0024】
この金属磁性膜3は、非磁性基板2の接合面に対し所定の角度を有するように斜めに形成されている。このため、一対の磁気コア半体4,5が接合されたときに、磁気コアは、磁気記録媒体の摺動方向に対して斜めに配されることとなる。
【0025】
なお、接合面における金属磁性膜3が形成された個所以外の個所には、低融点ガラスが充填8されている。
【0026】
また、金属磁性膜3が形成された一対の磁気コア半体4,5の接合面には、金属磁性膜3の接合面側の一部を分離するように、巻線溝9が形成されている。したがって、磁気ギャップGは、この巻線溝9によって作動ギャップであるフロントギャップ10とバックギャップ11とに分離されている。
【0027】
また、一対の磁気コア半体4,5の接合面には、薄膜コイル6を形成するための図示しないコイル形成用凹部が設けられている。そして、このコイル形成用凹部内に、励磁用又は誘導起電圧検出用の薄膜コイル6が形成されている。なお、本例のバルク薄膜型磁気ヘッド1は、一対の磁気コア半体4,5のそれぞれの接合面にコイル形成用凹部を設け、両方の磁気コア半体4,5に薄膜コイル6を形成するようにしているが、薄膜コイル6は、一対の磁気コア半体4,5のうち一方の磁気コア半体4にのみ形成するようにしてもよい。
【0028】
薄膜コイル6は、電解メッキ法等の薄膜形成方法により形成される。本例のバルク薄膜型磁気ヘッド1の薄膜コイル6は、Cu電解メッキにより4μmのCuメッキを成長させることにより形成されている。そして、薄膜コイル6は、この薄膜コイル6上に形成されたAl2 O3 等からなる図示しないコイル保護膜により保護されている。
【0029】
また、一対の磁気コア半体4,5の接合面には、図2に示すように、磁気コア半体4,5の一方の側面(スライシング面)から他方の側面(スライシング面)に亘って、薄膜コイル6の端子を引き出すための端子溝12が形成され、この端子溝12に、導電材料13が充填されている。
【0030】
上述した薄膜コイル6は、その一端部がこの端子溝12に充填された導電材料13と電気的に接続されるように、磁気コア半体4,5の接合面上に形成される。
【0031】
また、一対の磁気コア半体4,5の接合面には、上述した巻線溝9のフロントギャップ10側の端部上に、フロントギャップ10のデプス零位置を決める溝部7が形成されている。なお、本実施の形態においては、一対の磁気コア半体4,5の両方の接合面に溝部7を形成した例について説明するが、この溝部7は、一対の磁気コア半体4,5のうち一方の磁気コア半体4の接合面にのみ形成するようにしてもよい。
【0032】
上述したように、磁気ギャップGは、巻線溝9によってフロントギャップ10とバックギャップ11とに分離されているので、この巻線溝9のフロントギャップ10側の端部に溝部7を形成することにより、この溝部7の端部がフロントギャップ10のデプス零位置となる。
【0033】
また、この溝部7は、媒体摺動面と略平行となるように、磁気コア半体4,5の一方の側面(スライシング面)から他方の側面(スライシング面)に亘って形成され、フロントギャップ10のデプス寸法を確認するためのマーカー14とされている。すなわち、このバルク薄膜型磁気ヘッド1は、マーカー14の位置を確認することで、フロントギャップ10のデプス寸法を確認することができる。
【0034】
また、この溝部7内には、非磁性材料15が充填されていることが好ましい。これは、溝部7が空隙のままであると、ヘッド使用時の摩耗によりフロントギャップ10のデプスがなくなって媒体摺動面に溝部7が表出したときに、媒体摺動面上に鋭利なエッジが形成されてしまい、媒体摺動面上を摺動する媒体を傷つけてしまうおそれがあるからである。
【0035】
この非磁性材料15としては、溝部7と接合面の低融点ガラス8との境界を識別可能とするために、低融点ガラス8とは異なる材料を用いる。具体的には、例えばAl2 O3 、SiO2 、Ta2 O5 Cr2 O3 、TiO2 等の酸化物、Cr、Pr、Au、Ag等の金属等が用いられる。本例においては、Al2 O3 がスパッタリングにより溝部7内に充填されている。なお、非磁性材料15は、スパッタリングによらなくても、例えばフォトリソ技術を用いて、メッキ等により溝部7内に充填させるようにしてもよい。
【0036】
また、一対の磁気コア半体4,5の接合面には、磁気ギャップGを構成する金属接合膜16がスパッタリング法等の薄膜形成方法により所定の形状に形成されている。この金属接合膜16は、低温金属拡散接合により一対の磁気コア半体4,5を接合するものであるので、その材料としては、Au,Ag,Pt,Cu,Al等の金属が好ましい。本例においては、金属接合膜16として、膜厚が約0.1μmのAu膜が形成されている。
【0037】
そして、バルク薄膜型磁気ヘッド1は、一対の磁気コア半体4,5の金属接合膜16同士を突き合わせて低温金属拡散接合を行うことにより一体化されている。
【0038】
以上のように構成されるバルク薄膜型磁気ヘッド1は、例えばVCR等に搭載され、フロントギャップ10側の媒体摺動面を磁気記録媒体が摺動することにより、磁気記録媒体に対して信号を記録し又は信号磁界を再生する。
【0039】
このバルク薄膜型磁気ヘッド1は、一対の磁気コア半体4,5が低温金属拡散接合により接合一体化されているので、接合面の金属接合膜16に遮られてヘッド側面からの光の照射によるフロントギャップ10のデプスの確認は行えないが、一対の磁気コア半体4,5の接合面に形成された溝部7が、磁気コア半体4,5の側面に臨み、ギャップ深さ確認用マーカー14として機能するので、このマーカー14の位置を読み取ることによりフロントギャップ10のデプスの確認が容易に行える。
【0040】
また、このバルク薄膜型磁気ヘッド1は、溝部7が、フロントギャップ10とバックギャップ11とを隔てる巻線溝9のフロントギャップ10側の端部上に形成されている。したがって、このバルク薄膜型磁気ヘッド1は、この溝部7のフロントギャップ10側の端部によってフロントギャップ10のデプス零位置が決定されるので、この溝部7をギャップ深さ確認用マーカー14として媒体摺動面を研磨することにより、フロントギャップ10のデプス寸法の調節を高精度に行うことができる。
【0041】
次に、バルク薄膜型磁気ヘッド1の製造方法について、詳細に説明する。
【0042】
このバルク薄膜型磁気ヘッド1は、複数個の磁気コア半体が同一基板上に形成される。そして、バルク薄膜型磁気ヘッド1は、この基板を一対貼り合わせ、個々のヘッドごとに切り離すことにより形成される。
【0043】
まず、図3に示すように、MnO―NiO混合焼結材からなる一対の略平板状の非磁性基板材20,21が準備される。この非磁性基板材20,21は、最終的に切り離されて上述したバルク薄膜型磁気ヘッド1の非磁性基板2となるものであり、MnO―NiO混合焼結材ではなく先に列挙した非磁性材料を用いるようにしてもよい。この非磁性基板材20,21は、例えば、厚さが約2mmとされ、長さ及び幅が約30mmとされる。
【0044】
そして、図4に示すように、この一対の非磁性基板材20,21のそれぞれの主面20a,21a上に、この主面20a,21aに対し所定の角度をもって傾斜する傾斜面22aを有する磁気コア形成用溝22が複数列形成される。この磁気コア形成用溝22の傾斜面22aの角度は25度から60度の範囲内で設定されるが、疑似ギャップやトラック幅精度を考慮すると、この傾斜面22aの角度は、35度から50度程度であることが望ましい。本例においては、非磁性基板材20,21の主面20a,21aに対し45度の角度をもって傾斜する傾斜面22aを有し、その深さが約130μm、幅が約150μmとなる磁気コア形成用溝22を形成する。この磁気コア形成用溝22は、片面を斜めに成形した砥石を用いて形成される。
【0045】
次に、図5に示すように、磁気コア形成用溝22の傾斜面22a上に、厚さ約5μmのセンダストからなる金属磁性層と、厚さ約0.15μmのアルミナからなる非磁性層を交互に3層に積層した金属磁性膜23が、マグネトロンスパッタリング法等のPVD法又はCVD法等の薄膜形成方法により均一の膜厚となるように形成される。この金属磁性膜23は、最終的に上述したバルク薄膜型磁気ヘッド1の磁気コアを構成する金属磁性膜3となるものであり、センダストとアルミナの積層膜の他に、先に列挙した金属磁性材料を用いる用にしてもよい。また、これらの金属磁性材料と非磁性材料との積層構造としてもよい。
【0046】
次に、図6に示すように、それぞれの非磁性基板材20,21の主面20a,21a上に、磁気コア形成用溝22と直交する方向に、分離溝24及び巻線溝25が交互に複数列形成される。
【0047】
分離溝24は、金属磁性膜23を磁気的に分離して磁気コアを形成し、最終的にバルク薄膜型磁気ヘッド1となったときの閉磁路を構成するためのものである。したがって、分離溝24は、金属磁性膜23を確実に分断するだけの深さが必要であるが、その形状には制限はない。本例においては、磁気コア形成用溝22の底辺より約150μm深く、すなわち、約280μmの深さを有し、断面略コの字状の溝として形成する。
【0048】
また、この分離溝24は、図6の例示では2本形成されているが、形成される磁気コア半体4,5の列の数だけ設ける必要がある。
【0049】
巻線溝25は、後述する工程で形成される薄膜コイル6の巻き線に供するとともに、最終的にバルク薄膜型磁気ヘッド1となったときに、フロントギャップ10とバックギャップ11とを分離するものであり、金属磁性膜23を切断しない程度の深さ寸法で形成される必要がある。そして、この巻線溝25は、その形状がフロントギャップ10及びバックギャップ11の長さ寸法に応じて決定されるが、ここでは、幅が約140μm程度とされ、フロントギャップ10の長さが約300μmとなり、バックギャップ11の長さが約85μmとなるように形成される。なお、この巻線溝25は、金属磁性膜23を切断することのない程度の深さ寸法でよいが、深すぎると磁路長が大きくなって磁束伝達の効率が低下する虞れがある。本例においては、この巻線溝25を約25μmの深さを有するように形成する。
【0050】
また、この巻線溝25は、最終的にバルク薄膜型磁気ヘッド1となったときにフロントギャップ10側の端部が鋭角に絞り込まれた形状となっている方が、磁束を集中させ、ヘッドの記録感度を向上させることができる。したがって、この巻線溝25は、フロントギャップ10側が傾斜した形状に形成することが望ましく、本例においては、フロントギャップ10側の壁面が45度の傾斜面となるように形成する。
【0051】
次に、図7に示すように、磁気コア形成用溝22、分離溝24及び巻線溝25が形成された非磁性基板材20,21の主面20a,21a上に、溶融した低融点ガラス26が充填される。そして、低融点ガラス26が充填された非磁性基板材20,21の主面20a,21aの表面がポリッシング等により平坦化される。
【0052】
次に、図8に示すように、平坦化された非磁性基板材20,21の主面20a,21a上に、砥石等を用いた研削加工により端子溝27が形成される。この端子溝27は、上述した分離溝24の直上に位置し、その幅及び深さが約100μmとなるように形成される。そして、この端子溝27内に、Cu等の導電材料28が電解メッキ法等により充填され、表面が平坦化される。
【0053】
次に、平坦化された非磁性基板材20,21の主面20a,21a上に、薄膜コイル6を形成するためのコイル形成用凹部29と、フロントギャップ10のデプス零位置を決める溝部30を形成する。
【0054】
このコイル形成用凹部29及び溝部30を形成するには、まず、図9(A),図9(B),図9(C)に示すように、非磁性基板材20,21の主面20a,21a上の薄膜コイル6形成個所及び巻線溝25のフロントギャップ10側の端部上を除いた部分に、例えばフォトリソ技術によりレジスト層32を形成する。なお、図9(A)は、レジスト層32が形成された非磁性基板材20(21)の要部平面図を示し、図9(B)は、図9(A)におけるA―A断面図を示し、図9(C)は、図9(A)におけるB―B断面図を示している。
【0055】
そして、図10に示すように、このレジスト層32をマスクとして、イオンエッチング等の手法により、レジスト層32の形成されていない個所、すなわち、薄膜コイル6形成個所及び巻線溝25のフロントギャップ10側の端部上の低融点ガラス26をエッチングし、コイル形成用凹部29と溝部30とを形成する。
【0056】
このコイル形成用凹部29と溝部30は、その深さ寸法が薄膜コイル6の厚さよりも若干大となるように形成する。本例においては、コイル形成用凹部29と溝部30を約5μmの深さを有するように形成する。
【0057】
なお、図10(A)は、コイル形成用凹部29と溝部30とが形成された非磁性基板材20(21)の要部平面図を示し、図10(B)は、図10(A)におけるA―A断面図を示し、図10(C)は、図10(A)におけるB―B断面図を示している。
【0058】
溝部30は、最終的に切断されて磁気ヘッドとなるときに、ヘッド側面(スライシング面)に露出して、その露出部がフロントギャップ10のデプス寸法を確認する為のマーカー14となる。したがって、この溝部30は、図11(A),図11(B)に示すように、巻線溝25のフロントギャップ10側の端部からずれた位置に形成されると、マーカー14により測定されるデプス寸法D1が、現実のデプス寸法D2と一致しなくなり、フロントギャップ10のデプス寸法調整精度の劣化する。そこで、この溝部30は、巻線溝25のフロントギャップ10側の端部上に、すなわち、金属磁性膜23に若干食い込むように形成する。これにより、この溝部30のフロントギャップ10側の端部がフロントギャップ10のデプス零位置となり、マーカー14により測定されるデプス寸法が正確な値となる。
【0059】
なお、以上は、コイル形成用凹部29と溝部30とをイオンエッチングにより形成する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、イオンエッチングの代わりに、化学ビームエッチングやパウダービームエッチング等を用いるようにしてもよい。
【0060】
また、以上は、溝部30をコイル形成用凹部29と同時に形成する例について説明したが、溝部30はこの例に限定されるものではなく、後述する磁気コア半体ブロック40,41を接合する前であり、かつ、低融点ガラス26を充填した後であればよく、例えば、上述した端子溝27を形成する際に形成するようにしてもよい。
【0061】
また、この溝部30内には、非磁性材料31が充填されていることが好ましい。この非磁性材料31としては、溝部30と接合面の低融点ガラス26との境界を識別可能とするために、低融点ガラス26とは異なる材料を用いる。具体的には、例えばAl2 O3 、SiO2 、Ta2 O5 Cr2 O3 、TiO2 等の酸化物、Cr、Pt、Au、Ag等の金属等が用いられる。本例においては、スパッタリングによりAl2 O3 を溝部30内に充填するようにしている。なお、非磁性材料31は、スパッタリングによらなくても、例えばフォトリソ技術を用いて、メッキ等により溝部30内に充填させるようにしてもよい。
【0062】
次に、図12(A),図12(B)に示すように、バックギャップ11を中心として、薄膜コイル6が形成される。なお、図12(A)においては、薄膜コイル6の螺旋形状は省略している。この薄膜コイル6は、Cu等の導電材料を用い電解メッキ等の手法を用いて上述したコイル形成用凹部29内に形成される。
【0063】
本例においては、Cu電解メッキにより約4μmのCuメッキを成長させて薄膜コイル6を形成する。このとき、薄膜コイル6は、その一端部が、上述した端子溝27内に充填された導電材料28と電気的に接続するように形成する。なお、この薄膜コイル6は、電解メッキ法によらなくても、スパッタリングや蒸着法等の薄膜形成を用いて形成するようにしてもよい。
【0064】
次に、薄膜コイル6上に、この薄膜コイル6を外気との接触から保護するための図示しないコイル保護層が形成される。このコイル保護層はAl2 O3 等からなり、上述したコイル形成用凹部29内に埋め込まれるように形成される。その後、コイル保護層が形成された表面に対してポリッシング等にて鏡面加工処理が行われる。
【0065】
次に、図13に示すように、上述のように同時に形成された複数個の磁気コア半体が横方向に一列に並ぶように、非磁性基板材20,21が切断され、磁気コア半体ブロック40,41が作成される。
【0066】
その後、図示は省略するが、一対の磁気コア半体ブロック40,41の接合面に、磁気ギャップGを構成する金属接合膜16がスパッタリング法等の薄膜形成方法により所定の形状に形成される。この金属接合膜16は、低温金属拡散接合により一対の磁気コア半体ブロック40,41を接合するものであるので、その材料としては、Au,Ag,Pt,Cu,Al等の金属が好ましい。本例においては、金属接合膜16として、膜厚が約0.1μmのAu膜を形成している。
【0067】
そして、図14に示すように、一対の磁気コア半体ブロック40,41の金属接合膜16同士が突き合わされて低温金属拡散接合が行われ、磁気コア半体ブロック40,41が接合一体化される。
【0068】
次に、図15に示すように、一対の磁気コア半体ブロック40,41を貼り合わせることにより得られた磁気コアブロック42を、図14中A1−A2,B1―B2で示す線に沿って切断し、個々のバルク薄膜型磁気ヘッド1に分離する。
【0069】
そして、図示しないが、このバルク薄膜型磁気ヘッド1の媒体摺動面が円筒形を呈するように、この媒体摺動面に円筒研磨加工が施される。この媒体摺動面の円筒研磨加工により、フロントギャップ10のデプス寸法が決定される。そこで、この円筒研磨加工を施す際に、マーカー14によりフロントギャップ10のデプス寸法を確認しながら研磨し、最適のデプス寸法を求めるようにする。
【0070】
そして、媒体摺動面上に、磁気記録媒体との当たり特性を良好なものとなるための当たり規制溝が、磁気記録媒体の摺動方向に対して略平行となるように形成され、バルク薄膜型磁気ヘッド1が完成する。
【0071】
以上説明したように、この磁気ヘッドの製造方法によれば、フロントギャップ10のデプス零位置を決める溝部30がヘッド側面に臨みマーカー14とされるので、このマーカー14の位置を読み取ることにより、製造されるバルク薄膜型磁気ヘッド1のフロントギャップ10のデプス寸法の確認を容易に行うことができる。
【0072】
また、この溝部30は、フロントギャップ10のデプス零位置を決める溝であり、この溝部30を基準として媒体摺動面を研磨するようにしているので、製造されるバルク薄膜型磁気ヘッド1のフロントギャップ10のデプス寸法の調節を高精度に行うことができる。
【0073】
【発明の効果】
本発明に係る磁気ヘッドは、一対の磁気コア半体の接合面に形成された溝部が、磁気コア半体の側面に臨み、ギャップ深さ確認用マーカーとして機能するので、このマーカーの位置を読み取ることにより作動ギャップのデプスの確認が容易に行える。
【0074】
また、この磁気ヘッドは、ギャップ深さ確認用マーカーとなる溝部が、フロントギャップのデプス零位置を決定しているので、ギャップ深さ確認用マーカーを基準に媒体摺動面を研磨することにより、作動ギャップのデプス寸法の調節を高精度に行うことができる。
【0075】
また、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法によれば、作動ギャップのデプス零位置を決める溝部がヘッド側面に臨み、ギャップ深さ確認用マーカーとされるので、このマーカーの位置を読み取ることにより、磁気ヘッドの作動ギャップのデプス寸法の確認を容易に行うことができる。
【0076】
また、この磁気ヘッドの製造方法によれば、ギャップ深さ確認用マーカーとなる溝部が、作動ギャップのデプス零位置を決定するように形成されるので、このマーカーを基準として媒体摺動面を研磨することにより、磁気ヘッドの作動ギャップのデプス寸法の調節を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルク薄膜型磁気ヘッドを示す図であり、(A)はバルク薄膜型磁気ヘッドの全体斜視図であり、(B)は(A)におけるA部を拡大して示す要部概略斜視図である。
【図2】同バルク薄膜型磁気ヘッドの分解斜視図である。
【図3】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、一対の非磁性基板材の斜視図である。
【図4】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、磁気コア形成用溝が形成された一対の非磁性基板の斜視図である。
【図5】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、金属磁性膜が形成された一対の非磁性基板の斜視図である。
【図6】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、ギャップ分離溝及び巻線溝が形成された一対の非磁性基板の斜視図である。
【図7】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、低融点ガラスが充填された一対の非磁性基板の斜視図である。
【図8】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、端子溝が形成された一対の非磁性基板の斜視図である。
【図9】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、(A)はレジスト層が形成された非磁性基板材の要部平面図であり、(B)は(A)におけるA―A断面図であり、(C)は(A)におけるB―B断面図である。
【図10】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、(A)はコイル形成用凹部及び溝部が形成された非磁性基板材の要部平面図であり、(B)は(A)におけるA―A断面図であり、(C)は(A)におけるB―B断面図である。
【図11】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、(A)はコイル形成用凹部及び溝部が形成された非磁性基板材の要部断面図であり、(B)は同非磁性基板材を接合して製造された磁気ヘッドの要部側面図である。
【図12】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、(A)は薄膜コイルが形成された一対の非磁性基板材の全体斜視図であり、(B)は同非磁性基板材の要部拡大斜視図である。
【図13】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、一対の磁気コアブロック半体の全体斜視図を示している。
【図14】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、一対の磁気コアブロック半体を貼り合わせる状態を示す斜視図である。
【図15】バルク薄膜型磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、磁気コアブロックの全体斜視図を示している。
【図16】従来のMIG型の磁気ヘッドにおける作動ギャップのデプス測定方法を説明する図であり、(A)は作動ギャップのデプスを測定している状態を示す要部平面図であり、(B)は顕微鏡により確認される作動ギャップ部の拡大図である。
【図17】従来のバルク薄膜型磁気ヘッドにおける作動ギャップのデプス測定方法を説明する図であり、(A)は作動ギャップのデプスを測定している状態を示す要部平面図であり、(B)は顕微鏡により確認される作動ギャップ部の拡大図である。
【図18】従来のバルク薄膜型磁気ヘッドにおける作動ギャップのデプス測定方法を説明する図であり、(A)はバルク薄膜型磁気ヘッドの要部平面図であり、(B)は(A)におけるA―A線断面図である。
【符号の説明】
1 バルク薄膜型磁気ヘッド、2 非磁性基板、3 金属磁性膜、4,5 磁気コア半体、6 薄膜コイル、7 溝部、10 フロントギャップ、14 マーカー、20,21 非磁性基板材、23 金属磁性膜、30 溝部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a magnetic head in which a pair of magnetic core halves each having a thin film coil formed at least on one side are joined and integrated, and a magnetic gap is formed on a joined surface. The present invention relates to a magnetic head on which a marker for confirmation is formed and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a magnetic head for a video cassette recorder (VCR), a metal magnetic film is formed on each magnetic gap forming surface of a pair of magnetic core halves made of single crystal ferrite or the like, and the pair of magnetic core halves A so-called metal-in-gap (MIG) type magnetic head in which a magnetic gap forming surface is joined and integrated, and a so-called laminated magnetic head in which a metal magnetic film is sandwiched between nonmagnetic ceramic substrates have been proposed. Has been put to practical use.
[0003]
However, in the field of magnetic recording, high-density recording and digitization are progressing, and in order to cope with such a trend, a magnetic head that can exhibit good electromagnetic conversion characteristics in a higher frequency band is desired. ing. Further, as a magnetic head for VCR, it is desired to reduce the size so that a plurality of magnetic heads can be mounted on a small drum.
[0004]
The MIG type magnetic head described above has a large impedance and is not suitable for use in a high frequency band. In addition, the laminated magnetic head needs to reduce the film thickness of the metal magnetic film constituting the magnetic path as the track width is reduced due to the high density recording. There is a certain limit to the conversion.
[0005]
Therefore, as a magnetic head capable of exhibiting good electromagnetic conversion characteristics in a high frequency band, a magnetic path made of a metal magnetic film is made smaller than the above-described MIG type magnetic head and laminated type magnetic head, and a coil is used. A magnetic head formed by a thin film forming process (hereinafter referred to as a bulk thin film type magnetic head) has been proposed.
[0006]
In this bulk thin film type magnetic head, a pair of magnetic core halves formed by forming a metal magnetic film as a magnetic core on a nonmagnetic substrate are bonded and integrated by low-temperature metal diffusion bonding, and a magnetic gap is formed between the bonding surfaces. ing. The bulk thin film type magnetic head has a coil-forming recess formed on a joint surface of at least one of the pair of magnetic core halves, and a thin-film coil is formed in the coil-forming recess. Yes.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the depth of the magnetic gap in the magnetic head is one of the important factors that determine the head characteristics. After the pair of magnetic core halves are joined and integrated, the magnetic surface of the medium is polished by polishing. The depth of the gap is adjusted.
[0008]
As a means for confirming the depth dimension D of the magnetic gap, for example, in the MIG type
[0009]
However, since the bulk thin film
[0010]
As a method of calculating the depth dimension of the magnetic gap, as shown in FIGS. 18 (A) and 18 (B), the depth dimension D of the front gap G is applied to the joint surface of the magnetic core half body using a photolithographic technique. A triangular marker having an equal height dimension and a predetermined apex angle is formed so that the bottom L thereof is exposed to the medium sliding surface, and the bottom portion L of the
[0011]
In this method, since the depth dimension D of the front gap G is calculated by measuring the length of the bottom portion L of the
[0012]
However, this method has the problem that it is very difficult to align the tip of the
[0013]
Therefore, the present invention can easily check the depth of the magnetic gap even if it has a structure that blocks the light from the side of the head, such as a bulk thin film magnetic head, and can also determine the depth of the magnetic gap. It is an object of the present invention to provide a magnetic head that can be adjusted with high accuracy and a method of manufacturing the same.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In the magnetic head according to the present invention, a pair of magnetic core halves are joined and integrated, an operating gap is formed between the joined surfaces, and a coil forming recess is formed on the joined surface of at least one of the magnetic core halves. In the magnetic head in which the thin film coil is formed in the recess, the groove for determining the depth zero position of the working gap is formed substantially parallel to the medium sliding surface on at least one of the joint surfaces of the magnetic core half. The groove portion faces the side surface of the magnetic core half and serves as a gap depth confirmation marker.
[0015]
Since this magnetic head is formed so that the groove portion serving as a gap depth confirmation marker faces the side surface of the magnetic core half, the depth of the working gap can be easily confirmed visually.
[0016]
The magnetic head manufacturing method according to the present invention includes a recess forming step of forming a coil forming recess on the joint surface of at least one magnetic core half, and a thin film coil forming step of forming a thin film coil in the recess. A magnetic core half joining step for joining and integrating the pair of magnetic core halves and forming an operating gap between the joining surfaces, and before joining and integrating the pair of magnetic core halves, The groove for determining the zero position is formed so as to be substantially parallel to the medium sliding surface and to face the side surface of the magnetic core half.
[0017]
According to this method of manufacturing a magnetic head, the groove for determining the depth zero position of the working gap is formed so as to face the side surface of the magnetic core half and serve as a gap depth confirmation marker. Thus, the depth of the working gap can be easily confirmed.
[0018]
Further, since this groove portion is a groove for determining the depth zero position of the working gap, the depth dimension of the working gap can be adjusted with high accuracy by polishing the medium sliding surface based on this groove portion.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0020]
The bulk thin film type
[0021]
The
[0022]
The metal
[0023]
The metal
[0024]
The metal
[0025]
Note that a portion other than the portion where the metal
[0026]
In addition, a winding
[0027]
Further, a coil forming recess (not shown) for forming the
[0028]
The
[0029]
Further, as shown in FIG. 2, the joining surface of the pair of magnetic core halves 4 and 5 extends from one side surface (slicing surface) to the other side surface (slicing surface). A
[0030]
The
[0031]
In addition, a groove portion 7 that determines the depth zero position of the
[0032]
As described above, since the magnetic gap G is separated into the
[0033]
The groove 7 is formed from one side surface (slicing surface) to the other side surface (slicing surface) of the magnetic core halves 4 and 5 so as to be substantially parallel to the medium sliding surface. 10 is a
[0034]
Further, the groove 7 is preferably filled with a
[0035]
As the
[0036]
Further, a
[0037]
The bulk thin film
[0038]
The bulk thin film type
[0039]
In this bulk thin film type
[0040]
Further, in the bulk thin film
[0041]
Next, a method for manufacturing the bulk thin film
[0042]
In this bulk thin film
[0043]
First, as shown in FIG. 3, a pair of substantially flat
[0044]
And as shown in FIG. 4, the magnetic which has the inclined surface 22a which inclines with a predetermined angle with respect to this main surface 20a, 21a on each main surface 20a, 21a of this pair of nonmagnetic board |
[0045]
Next, as shown in FIG. 5, on the inclined surface 22a of the magnetic
[0046]
Next, as shown in FIG. 6, the
[0047]
The
[0048]
Further, although two
[0049]
The winding
[0050]
The winding
[0051]
Next, as shown in FIG. 7, molten low melting point glass is formed on the main surfaces 20a and 21a of the
[0052]
Next, as shown in FIG. 8,
[0053]
Next, a
[0054]
In order to form the
[0055]
Then, as shown in FIG. 10, by using the resist
[0056]
The
[0057]
10A shows a plan view of the main part of the non-magnetic substrate material 20 (21) in which the coil-forming
[0058]
When the
[0059]
The example in which the
[0060]
Further, the example in which the
[0061]
Further, the
[0062]
Next, as shown in FIGS. 12A and 12B, the
[0063]
In this example, a
[0064]
Next, a coil protection layer (not shown) for protecting the
[0065]
Next, as shown in FIG. 13, the
[0066]
Thereafter, although not shown, the
[0067]
Then, as shown in FIG. 14, the
[0068]
Next, as shown in FIG. 15, the
[0069]
Although not shown, the medium sliding surface is subjected to cylindrical polishing so that the medium sliding surface of the bulk thin film
[0070]
Further, on the medium sliding surface, a contact regulating groove for improving the contact characteristic with the magnetic recording medium is formed so as to be substantially parallel to the sliding direction of the magnetic recording medium, and the bulk thin film The
[0071]
As described above, according to this method of manufacturing a magnetic head, the
[0072]
Further, the
[0073]
【The invention's effect】
In the magnetic head according to the present invention, the groove formed on the joint surface between the pair of magnetic core halves faces the side surface of the magnetic core half and functions as a gap depth confirmation marker. This makes it easy to check the working gap depth.
[0074]
Further, in this magnetic head, the groove serving as the gap depth confirmation marker determines the depth zero position of the front gap, so by polishing the medium sliding surface based on the gap depth confirmation marker, The depth dimension of the working gap can be adjusted with high accuracy.
[0075]
Further, according to the method of manufacturing a magnetic head according to the present invention, the groove portion that determines the depth zero position of the working gap faces the side of the head, and is used as a gap depth confirmation marker.By reading the position of this marker, The depth dimension of the working gap of the magnetic head can be easily confirmed.
[0076]
In addition, according to this magnetic head manufacturing method, the groove serving as a gap depth confirmation marker is formed so as to determine the depth zero position of the working gap, so that the medium sliding surface is polished using this marker as a reference. By doing so, the depth dimension of the working gap of the magnetic head can be adjusted with high accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a bulk thin film type magnetic head according to the present invention, (A) is an overall perspective view of the bulk thin film type magnetic head, and (B) is an enlarged view of a portion A in (A). It is a principal part schematic perspective view.
FIG. 2 is an exploded perspective view of the bulk thin film magnetic head.
FIG. 3 is a diagram illustrating a manufacturing process of a bulk thin film magnetic head, and is a perspective view of a pair of nonmagnetic substrate materials.
FIG. 4 is a perspective view of a pair of nonmagnetic substrates on which magnetic core forming grooves are formed, illustrating a manufacturing process of a bulk thin film type magnetic head.
FIG. 5 is a diagram illustrating a manufacturing process of a bulk thin film magnetic head, and is a perspective view of a pair of nonmagnetic substrates on which a metal magnetic film is formed.
FIG. 6 is a diagram illustrating a manufacturing process of a bulk thin film type magnetic head, and is a perspective view of a pair of nonmagnetic substrates on which gap separation grooves and winding grooves are formed.
7 is a perspective view of a pair of nonmagnetic substrates filled with low-melting glass, illustrating a manufacturing process of a bulk thin film magnetic head. FIG.
FIG. 8 is a diagram for explaining a manufacturing process of the bulk thin film magnetic head, and is a perspective view of a pair of nonmagnetic substrates formed with terminal grooves.
FIGS. 9A and 9B are diagrams illustrating a manufacturing process of a bulk thin film magnetic head, FIG. 9A is a plan view of a main part of a nonmagnetic substrate material on which a resist layer is formed, and FIG. -It is A sectional drawing, (C) is BB sectional drawing in (A).
FIGS. 10A and 10B are diagrams illustrating a manufacturing process of a bulk thin film magnetic head, FIG. 10A is a plan view of a main part of a nonmagnetic substrate material on which a coil forming recess and a groove are formed, and FIG. It is AA sectional drawing in A), (C) is BB sectional drawing in (A).
11A and 11B are diagrams for explaining a manufacturing process of a bulk thin film type magnetic head. FIG. 11A is a cross-sectional view of a main part of a nonmagnetic substrate material on which a coil forming recess and a groove are formed, and FIG. It is a principal part side view of the magnetic head manufactured by joining a nonmagnetic board | substrate material.
12A and 12B are views for explaining a manufacturing process of a bulk thin film type magnetic head, wherein FIG. 12A is an overall perspective view of a pair of nonmagnetic substrate materials on which a thin film coil is formed, and FIG. It is a principal part expansion perspective view of a board | plate material.
FIG. 13 is a diagram for explaining a manufacturing process of the bulk thin film type magnetic head, and shows an overall perspective view of a pair of magnetic core block halves.
FIG. 14 is a diagram for explaining a manufacturing process of a bulk thin film magnetic head, and is a perspective view showing a state in which a pair of magnetic core block halves are bonded together.
FIG. 15 is a diagram for explaining the manufacturing process of the bulk thin film type magnetic head, and shows an overall perspective view of the magnetic core block.
16A and 16B are diagrams for explaining a working gap depth measuring method in a conventional MIG type magnetic head, and FIG. 16A is a plan view of a main part showing a state in which the working gap depth is measured; ) Is an enlarged view of the working gap portion confirmed by a microscope.
FIG. 17 is a diagram for explaining a working gap depth measuring method in a conventional bulk thin film type magnetic head; FIG. 17 (A) is a plan view of a main part showing a state in which the working gap depth is measured; ) Is an enlarged view of the working gap portion confirmed by a microscope.
18A and 18B are diagrams for explaining a working gap depth measuring method in a conventional bulk thin film type magnetic head. FIG. 18A is a plan view of a main part of the bulk thin film type magnetic head, and FIG. It is an AA line sectional view.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (7)
上記磁気コア半体の少なくとも一方の接合面に上記作動ギャップのデプス零位置を決める溝部が媒体摺動面と略平行になるように形成され、この溝部が磁気コア半体の側面に臨みギャップ深さ確認用マーカーとされていることを特徴とする磁気ヘッド。A pair of magnetic core halves are joined and integrated, an operating gap is formed between the joining surfaces, and a coil forming recess is formed on the joining surface of at least one of the magnetic core halves, and a thin film coil is formed in the recess. In the magnetic head formed,
A groove for determining the depth zero position of the working gap is formed on at least one joint surface of the magnetic core half so as to be substantially parallel to the medium sliding surface. A magnetic head, characterized by being a marker for confirmation.
上記凹部内に薄膜コイルを形成する薄膜コイル形成工程と、
一対の磁気コア半体を接合一体化し、接合面間に作動ギャップを形成する磁気コア半体接合工程とを有し、
上記一対の磁気コア半体を接合一体化する前に、作動ギャップのデプス零位置を決める溝部を媒体摺動面と略平行となり、かつ、磁気コア半体の側面に臨むように形成することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。A recess forming step of forming a coil forming recess on the joint surface of at least one of the magnetic core halves;
A thin film coil forming step of forming a thin film coil in the recess;
A magnetic core half joining step in which a pair of magnetic core halves are joined and integrated, and an operating gap is formed between the joining surfaces;
Before joining and integrating the pair of magnetic core halves, the groove that determines the depth zero position of the working gap is formed so as to be substantially parallel to the medium sliding surface and face the side surface of the magnetic core half. A method of manufacturing a magnetic head.
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