JP3619898B2 - セメント分含有汚泥の減容化方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、セメント系固化材を使用する工法から発生するセメント分を含む汚泥を減容化処理する方法に関し、さらに詳しくはそのような汚泥を常法により脱水し、その一部分を固化させ、粉砕して水分調整材として機能する粉体を得て、これを残部の未固化部分の一部または全部と混合して自由水含有率がほぼ17〜25重量%の範囲である混合物となし、これを高速混合機中での高速剪断及び衝突作用に付して、高密度、小径の易流動性の顆粒となすことを特徴とする上記汚泥の減容化する方法に関する。ここにセメント分含有汚泥の減容化に伴って得られる顆粒は、道路や建築物などの地盤材、コンクリートの細骨材として応用しうる人工砂として適切な機械的、物理的特性を示す。さらには本発明により得られる顆粒は、適度な透水性を示すので植栽用培土材、重粘質土壌の透水性改善材、水耕栽培用倍土代替物等として農業、園芸等の分野においても有用であることが判明した。
【0002】
【従来の技術】
セメント系固化材を使用する工法から発生排出される多量のセメント分及び多くの場合には同伴される土砂をも含む汚泥はその処分が面倒である。従来そのような汚泥は、減容化や輸送のために凝集剤の添加または無添加状態で、脱水処理され(例えばベルトプレス脱水設備で)、残留ケーキは最終処分場へ送出され処分されるのが一般的であり、現在もそのように処分されることが多い。この理由は、そのような汚泥を脱水処理して残るケーキを放置すると、主にセメント分の凝結反応(結晶水含有化合物生成)のために数時間以内で固化してしまい、生成する固化塊状物が不均一なため何らかの材料として有効に利用する用途を見出すことが難しかったためである。
【0003】
セメント分を含む汚泥を発生するセメント系固化材使用工法の例としては、ジエットグラウト工法、SMW工法、JSJ工法、スーパージエット工法、ロージンジエット工法等を挙げることができ、これらの工法の改変ないし改良工法、ならびに同等諸工法がある。
【0004】
従来掘削汚泥等については、再資源化の試みがなされたこともあった。例えば、含水率が高いので、外部から石灰系もしくは高分子系の吸水材を添加して流動性を抑えて埋め戻し材とすること、あるいは常法による脱水処理後に何らかの水分調整材と、強度を発現させるためにセメント等の結合材とを加えて再資源化すること等が代表的なものである。しかしながら前者の例では減容化が達成されず、また後者の例では一旦脱水処理により減容化した後に新に外部から添加剤を導入することによる増量のために減容化が相当に相殺されてしまう。また両方の場合共に外部からの添加剤を用いることによりコスト増となる。
【0005】
さらに、より優れた二次製品を得ようとするために、焼成処理を採用することも提案されているものの、焼成には可成りの熱エネルギーを必要とし、この提案は実用的でないことが明かである。
【0006】
従って、セメント系固化材使用工法から発生し、排出されるセメント分含有汚泥の処分については、減容化ならびに再資源化において容易に実用できる低コストかつ有効な方法手段が未だ提案されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、セメント系固化材を使用する工法から発生し、排出される汚泥に、外部からセメント等の結合材や新たな水分調整材あるいは吸水材等を加えることにより増量(増容)せず、また熱エネルギーを要する焼成等を伴なわずに、該汚泥を減容化し、それによって優れた機械的、物理的特性を示す再資源化可能固化物を得る有効かつ経済的な方法手段を提供することを主たる目的としている。
【0008】
本発明のさらに具体的な一目的は、そのような方法によって、道路や建築物などの地盤材やコンクリートの細骨材として殊に有用な人工砂として適当な高強度、小粒径のほぼ球状の固化養生物品を得ることである。
【0009】
本発明のその他の目的、効果は以下の説明から明かとなる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、セメント系固化材使用工法由来のセメント分含有汚泥の処分の方法ならびに有効再利用の可能性につき鋭意検討、研究した結果、そのような汚泥を従来法によって、例えばベルト・プレス脱水装置により処理することにより得られるケーキ(自由水の含有率は一般に約25〜60%程度の範囲で変りうる)を数時間放置してセメント分の凝結反応を進行させて固化させると、この固化物は脆くて簡単に粉砕して粉体となすことが可能であること;この粉体は凝結反応により生じた結晶水含有化合物類からなるが、自由水含量が少なくなっており、従って水分調整材としての使用可能性があると認められるので、この粉体の適量を、前記のような脱水処理後の未固化状態のケーキと混合して、この混合物を固化せしめるとかなり緊密な固化物を生じることが判明した。
【0011】
しかしながら、この単純な混合から得られる固化物は、形状が不規則であり粒度が不揃いな塊状物であり、しかも機械的強度が不充分であり、再資源(例えば人工砂)として有利に利用できるものではないことが認められた。
【0012】
そこでさらに検討、研究を発展させて混合方法を工夫し、上記ケーキ固化物粉体と未固化ケーキとの混合物を、高速剪断及び高速衝突を与える条件下で混合すると、そのような強力混合とその間に進行するセメント分の凝結反応との総合的な結果として形状の揃った(概略球状)、小粒径(例えば約5mm以下)の易流動性の固化物顆粒が形成されること、そして該混合物の初期自由水含有率を約17〜25%とするよう相対割合でケーキ固化物粉体と未固化ケーキとならなる混合物を強力混合に付すべきこと、さらにはそのような強力混合条件は例えば高速回転チョッパーを備えた高速混合機で都合よく達成されること、を見出し、セメント分含有汚泥の減容化及び再資源化を経済的に達成する本発明を完成するに至った。
【0013】
なお汚泥の脱水処理に先立って、汚泥に対して凝集剤を添加して、セメント分等の固形分を凝集して固液分離を容易化、効率化できることは周知であり、本発明においてもそのような凝集剤の使用は必要に応じてあるいは所望により行なうことができる。
【0014】
かくして、本発明は、
(a)セメント系固化材を使用する工法から排出されるセメント分含有汚泥を、凝集処理しまたは凝集処理せずに自由水含有率25〜60重量%にまで常法で脱水し、
(b)得られたケーキの一部を放置して固化せしめ、これを粉砕して粉体状の水分調整材(A)を得、
(c)上記粉体状の水分調整材(A)と、(a)で得られたケーキの未固化残部(B)とを、自由水含有率を17〜25重量%に調節された混合物を得るような(A):(B)相対割合で混合し、
(d)この混合物を高速剪断及び衝突作用を与える高速混合機中での高速混合処理に付して、高密度、小径の易流動性の顆粒となす、
ことからなるセメント系固化材使用工法排出セメント分含有汚泥の減容化方法、を提供する。
【0015】
水分調整材(A)を得るための脱水ケーキと未固化ケーキ(B)とは同一の排出源から得られるものでなくてもよく、また(A)及び(B)を得るための脱水処理は同時に進行しなくてもよい。このような場合に、余り好ましくはないが、脱水処理をしない汚泥を(A)と混合して、混合工程に付すことが可能である。もちろんこのようにしても所望の顆粒物が得られるが、減容化の達成度がやや低くなる。
【0016】
かくして、本発明の別異の一態様によれば、
(a)セメント系固化材を使用する工法から排出されるセメント分含有汚泥を凝集処理し、または凝集処理しないで自由水含有率25〜60重量%に常法で脱水し、次いで放置、固化せしめ、これを粉砕して粉体状の水分調整材(A)を得、
(b)セメント系固化材を使用する工法から排出されるセメント分含有汚泥を凝集処理し、または凝集処理しないで常法で脱水しまたは脱水しないで、その自由水含有率を25〜70重量%の範囲となし、
(c)(a)の水分調整材(A)と、(b)の脱水あるいは非脱水汚泥(B’)とを、自由水含有率を17〜25重量%に調節された混合物を得るような(A):(B’)相対割合で混合し、
(d)この混合物を高速剪断及び衝突作用を与える高速混合機中での高速混合処理に付して、高密度、小径の易流動性の顆粒となす、
ことからなるセメント系固化材使用工法排出セメント分含有汚泥の減容化方法、をも提供する。
【0017】
本発明方法において生成される高密度顆粒は、養生により、一層高い機械的強度を発現し、建築材、殊に人工砂等として有効に再利用されうる。
【0018】
例えば、ジエットグラウト工法等の施工現場から排出されるセメント分含有汚泥は、概略75重量%程度に及ぶ高含水率(自由水)を示し、従来廃棄処分される場合には、最終処分場への輸送の前に、輸送に便宜なコンシステンシーとするために、そして副次的には減容化のため脱水処理されほぼ25〜60重量%の範囲、典型的には35重量%前後の含水率とされてから、輸送、投棄処分されてきた。従来は、このような脱水汚泥は含水率(自由水)が高く、造粒が困難であると考えられ、また固化しても機械的強度が不充分なため有効な再利用の途が見出されていなかった。従来、脱水汚泥に乾粉(水分調整材)を加えて水分含有率を調整し、そして低強度を補充増加するために結合材(セメント)をさらに添加して再利用することも提案されたが、外部からの水分調整材及び結合材の添加により、脱水で達成された減容化効果が相殺されてしまい、しかもこれら外部添加材料によるコストの増加が必至であった。
【0019】
本発明では、上記のように従来法での脱水汚泥を用いてこれを外部添加物なしで有用資材として減容化し、かつ再資源化を可能とするものである。
【0020】
本発明におけるセメント分含有汚泥の脱水は、この目的のために従来用いられてきている簡単な機構のベルトプレス脱水装置で都合よく実施できる。所望により、遠心分離機、フィルタープレス、オリバーフィルター等の公知装置も使用できるが、特定の脱水あるいはフィルター装置に限定されるものではなく、汚泥を所要の含水率(自由水)にまで効率よく脱水しうるものであればよい。なお脱水に先立って汚泥に対して凝集剤を添加して固形物を凝集させて濾過効率を上げることは公知であり、本発明でも、所望によりこのような凝集処理を採用しうる。
【0021】
本発明の最初の態様の減容化方法における脱水処理は自由水含有率約25〜60重量%のケーキを得るように実施される。
【0022】
次いでこのケーキの一部を放置し、含まれているセメント分の凝結反応を生じさせてケーキを固化させる。この固化は通常数日間行なわせる。この固化によってケーキ中の水分は顕著に減少してくる。
【0023】
このように固化されたケーキは、次いで水分調整材(A)となすために、適当な粉砕手段により粉砕されて粉状となされる。この固化ケーキは一般に脆いので、簡単な粉砕機で容易に粉砕できる。
【0024】
放置、固化処理に付されない残部の未固化状態のケーキ(B)は、前記の粉状の水分調整材(A)と混合され、この混合物(A+B)が、例えば高速回転チョッパーにより高速剪断及び衝突作用を与える高速混合機中での強力な混合処理に付されると、そのような物理的作用の下で未反応セメント分の凝結反応を起こす混合物は、充分に締め固めされ(高密度化)、形状の揃った(概略球状)、小径(例えば細骨材として有用な約5mm以下)の顆粒に変る。この顆粒は養生によりその機械的強度を増大する。
【0025】
高速混合機での造粒性、高密度化(締め固め)、整粒性等の観点ならびに養生顆粒の機械的強度等の観点から、高速混合処理に付される混合物(A+B)の初期自由水含有率(主に未固化ケーキからもたらされる)は約17〜25重量%、好ましくは約19〜24重量%、さらに好ましくは約22重量%前後であることが判明した。
【0026】
上記のような混合物であれば、一般的に要求される水準の機械的強度を示す顆粒養生物(例えば人工砂)を与えるが、要求される機械的強度がさらに高い場合には、必要に応じて外部からの適当な混和剤や硬化性樹脂を混合物(A+B)に添加使用し、そのような要求に応えることができる。このような場合も本発明の範囲内である。
【0027】
本発明方法により得られる顆粒は、普通は個々の粒子がほぼ球状を呈し、直径が小さい(例えば数mm以下)ので、すぐれた流動性を示し、取扱い性が良好である。さらには本発明により得られる顆粒は、密な充填を可能とする粗/細粒が良好にバランスした粒度分布を示す。
【0028】
本発明で得られる顆粒は、その高い機械的強度のために人工砂として好ましく再利用されるが、この顆粒がセメントの凝結化合物類を主成分としているために、その人工砂に対して後で配合されるセメントと化学的組成の類似性及び化学的親和性により強固に結合すると信じられる。
【0029】
既述のように、本願発明方法におけるセメント分含有汚泥の脱水及び放置、固化及び粉砕による水分調整材(A)の製造工程と、その水分調整材と混合されるべき未固化脱水汚泥ケーキ(B)の製造工程とは、同時に進行しなくても良く、また同じ場所の汚泥を用いて実施される必要もない。脱水汚泥ケーキ(B)の代りに、脱水しない汚泥を水分調整材(A)と混合して次の強力混合工程を実施することもできる。このような変形態様は本発明方法に柔軟性を与える。ただし、この場合は汚泥を脱水しないことによる減容効果の低下、あるいは加工度の高い水分調整材の使用量が相対的に増加する不利を伴なうことがありうる。
【0030】
本発明方法では、混合工程における混合物の自由水含有率や組成以外に高速混合機の運転パラメーター、例えば回転数、チョッパー径、混合時間等を調節することにより、生成顆粒の物理的特性(形状、寸法、粒度分布、流動性等を含む)をある範囲内で制御でき、個々の場合の最適条件は試行錯誤法により設定できる。なお元のセメントミルク自体の配合組成や使用状態によっても、本発明方法の操作条件は影響を受ける。
【0031】
以上のように本発明によれば、比較的簡単な設備手段を用いて、セメント分含有汚泥の効率的な減容化が達成され、しかも外部からの熱エネルギーや添加剤の投入を実質的に必要とせずに有用な再資源回収が達成され、かくして従来、再利用や処分が厄介であったセメント分含有汚泥の低コスト再資源化が容易となる。
【0032】
以下本発明を実施例及び比較例によりさらに説明する。
【0033】
[実施例1]
あるジエットグラウト工法現場より排出されたセメント分含有汚泥(スライムと称されることがある)を採取し、ベルトプレス脱水装置内を通して自由水含有率34.8%(重)まで脱水してケーキを得た。このケーキの約70%の部分を常温で120時間放置し、セメント凝固反応により固化せしめ、この固化物を破砕機中で粉砕し、粉体状の水分調整材(A)を得た。この水分調整材(A)自体の自由水含有率は16.5%(重)であった。
【0034】
同現場より採取し脱水処理して得られた自由水含有率34.7%の未固化脱水ケーキ(B)1000重量部と上記水分調整材(A)2000重量部との混合物(自由水含有率:約22.6%)を高速混合機(日本アイリッヒ株式会社製アイリッヒ逆流式高速混合機RO2)において、下記の回転数及び混合時間を用いて高速混合剪断及び衝突処理に付して微細顆粒状物を得た。すなわち2870rpmで1分間、次いで1722rpmで4分間、さらに852rpmで2分間混合し上記混合及び造粒化を終了した。次いで生成顆粒物を物性試験に付した。この顆粒状物の比重は、JIS A 1134法で測定し、1.94であり、またその粒度分布をJIS A 1102法により測定したときろ、下記の表1に示すふるい分け試験結果を得た。
【0035】
【表1】
[実施例2]
実施例1と同様の操作を行ったが、本例では、高速混合機に対して自由水含有率21.0%(重)の水分調整材(A)2250重量部及び自由水含有率29.5%(重)の未固化脱水ケーキ(B)1125重量部と共にさらに高炉セメントB種(新日鉄化学製:自由水0%)を180重量部仕込んだ。混合物の自由水含有率は22.6%(重)であった。この混合物を1250rpmで30秒間、次いで2500rpmで2分30秒間、さらに1250rpmで1分間高速混合した。得られた顆粒状物の比重は1.96であり、また粒度分布は下記の表2の通りであつた。
【0036】
【表2】
[比較例1(従来法)]
実施例1と同様に、採取した汚泥をベルトプレス脱水装置内を通して自由水含有率31.3%(重)まで脱水してケーキを得た。このケーキ200重量部に高炉セメントB種(自由水0%)1000重量部を加え、この自由水含有率20.9%(重)の混合物を高速混合機内で細粒状物とした。多量のセメントを必要とするこの従来法による細粒状物は実施例1及び2のものとほぼ同様な粒形であった。
【0037】
[比較例2(水分過多)]
実施例1の操作を繰り返したが、この比較例では、水分調整材(A)1500重量部、ケーキ(B)1500重量部を一緒にした自由水含有率25.6%(重)の混合物を高速混合機中で混合し、造粒したが、得られた顆粒状物は外観上密でなく、その粒径(最大粒径9〜10mm程度)も大きく、人工砂として利用するのには明かに不適当であった。
【0038】
[比較例3(水分過多)]
比較例2の操作を繰り返したが、この比較例では、水分調整材(A)1000重量部及びケーキ(B)4000重量部を一緒にした自由水含有率31.1%(重)の混合物を用いたが、固結が困難で、不揃いな大きな脆い塊状物となり、人工砂として利用するには全く不適当であった。
【0039】
[比較例4(水分過少)]
実施例1と同様な操作を繰り返したが、この比較例では、ケーキを25.7%(重)の自由水含有率まで脱水し、またケーキ固化物、すなわち水分調整材(A)の自由水含水率は10.9%(重)であった。この水分調整材2000重量部と未固化ケーキ1000部との混合物(自由水含有量15.8%)を実施例1と同様に高速混合機で混合、造粒処理したが、混合物は粒状にはならず、粉体状であった。
【0040】
顆粒状物のモルタル用細骨材としての使用
上記各実施例で得られた顆粒状物をモルタル用の細骨材として使用し、JISR 5201に準拠して、材令7日及び28日においてモルタルの圧縮強さ及び曲げ強さを測定した。
【0041】
モルタルは、それぞれの顆粒状物(細骨材)1350gに普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製)を450g混合し、フロー値が概略220mmとなるような量の水(水道水)(約60w/c%)として配合した。
【0042】
曲げ強さ(kgf/cm2)及び圧縮強さ(kgf/cm2)の測定結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【効果】
セメント系固化材使用工法現場から大量に排出されるセメント汚泥の回収再利用を図るために、排出セメント汚泥を、部分乾燥、湿分調整及び高速混合を含む処理工程に付すことにより、実質的に外部から補充剤その他の添加材(剤)を導入することなく、殊に骨材用人工砂として有用な顆粒状製品を回収し得る新規な方法が提供され、従来処理が厄介であったセメント汚泥の有効な減容化ならびに再資源化が達成される。
Claims (2)
- (a)セメント系固化材を使用する工法から排出されるセメント分含有汚泥を凝集処理しまたは凝集処理せずに自由水含有率25〜60重量%にまで常法で脱水し、
(b)得られたケーキの一部を放置して固化せしめ、これを粉砕して粉体状の水分調整材(A)を得、
(c)上記粉体状の水分調整材(A)と、(a)で得られたケーキの未固化残部(B)とを自由水含有率を17〜25重量%に調節された混合物を得るような(A):(B)相対割合で混合し、
(d)この混合物を、高速剪断及び衝突作用を与える高速混合機中での高速混合処理に付して、高密度、小径の易流動性の顆粒となす、
ことからなるセメント系固化材使用工法排出セメント分含有汚泥の減容化方法。 - (a)セメント系固化材を使用する工法から排出されるセメント分含有汚泥を凝集処理し、または凝集処理しないで、自由水含有率25〜60重量%に常法で脱水し、次いで放置固化せしめ、これを粉砕して粉体状の水分調整材(A)を得、
(b)セメント系固化材を使用する工法から排出されるセメント分含有汚泥を凝集処理し、または凝集処理しないで、常法で脱水しあるいは脱水しないで、その自由水含有率25〜75重量%の範囲となし、
(c)(a)の水分調整材(A)と、(b)の脱水あるいは非脱水汚泥(B’)とを、自由水含有率を17〜25重量%に調節された混合物を得るような(A):(B’)相対割合で混合し、
(d)この混合物を高速剪断及び衝突作用を与える高速混合機中での高速混合処理に付して、高密度、小径の易流動性の顆粒となす、
ことからなるセメント系固化材使用工法排出セメント分含有汚泥の減容化方法。
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