JP3619175B2 - ファクシミリ装置及びその制御方法並びに制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マークアップ言語を解析し表示可能なファクシミリ装置及びその制御方法並びに制御プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及が進み、Webブラウザが搭載され、Webデータの閲覧が可能なファクシミリ装置も一般的に知られるようになってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のファクシミリ装置に搭載されたWebブラウザは、公衆回線を通じてインターネットに接続し、サーバ内に置かれているホームページ等のコンテンツを表示するのみである。即ち、インターネットのコンテンツではなく、ファクシミリ装置内に持つアプリケーションの一部としての表示画面を表示するためのプログラムは、C言語などのプログラム言語にて記述が行われている。
【0004】
ところが、このような表示プログラムは、C言語等のプログラム言語そのものの性質により、作成難易度が高く実際の機器を使わなければ作成を行いにくいという問題があった。また、C言語などのプログラム言語による機器開発の手法においては、プログラミングプロダクトと、それに内容一致するドキュメントプロダクト(開発ドキュメントや、サービス向けドキュメント、市場ユーザに対しての取り扱い説明書、など)という複数のプロダクトを作成しなければならず、手続が煩雑であった。
【0005】
その結果、機器開発における設計自由度・効率化の低下を招き、装置自体の生産性を向上する際の障害となっていた。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、より生産性の高いファクシミリ装置及びその制御方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るファクシミリ装置は、
マークアップ言語で記述された登録メニュー表示データを記憶する第1記憶手段と、
ユーザが操作する操作手段と、
マークアップ言語で記述された表示データを解析して表示する表示手段と、
前記登録メニューに対してファクシミリ装置の設定に関する設定情報を入力するための入力手段と、
前記登録メニューに対して入力された設定情報を記憶する第2記憶手段と、
前記登録メニューに対して入力された前記設定情報に基づいて、前記ファクシミリ装置を制御する制御手段と、
インターネットに接続する通信手段と、
を有し、
前記表示手段は、
前記操作手段に対してユーザから登録メニューの表示指示があった場合には、前記第1記憶手段から前記登録メニュー表示データを解析して登録メニューを表示し、前記操作手段に対してユーザからインターネットへの接続指示があった場合には、前記通信手段によってインターネットから表示データをダウンロードしてインターネット上のページを表示することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素の相対配置、表示画面等は、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本明細書中、ローカルプログラムとは、ファクシミリ装置が接続されているネットワーク上のプログラム以外の、内部記憶手段に格納されたプログラムを指すものであり、ブラウザに付随するJAVA script 等のプログラムやHTMLデータは含まれない。また、HTMLデータとは、HTMLで記述され、ブラウザが解釈できる全てのデータを含む。
(一実施形態)
本発明の一実施形態として、インターネット通信機能を有するファクシミリ装置(以下ファックスと称す)について説明する。
【0009】
<概要>
本実施の形態としてのファックスは、その各種設定情報(例えば、ユーザ名、現在時刻、留守電設定、留守録転送、画像読取濃度/解像度、等)の登録を、HTMLやCTMLやXMLなどのマークアップ言語を解釈できるブラウザから行うものである。ここでは、登録操作用のGUIインターフェイスの表示、及び、ユーザからの設定値の取得を、HTMLで記述されたプログラムにて実現する。
【0010】
本ファックスに用意されたブラウザは、表示ソースとしてのHTMLデータの中から、ある特定のローカルプログラムの実行指示があるかどうか判断する。具体的には、HTMLデータのFORM等のタグ中にあるURLが、予めブラウザに設定されている特定のURLと同じかどうかを判定し、同じ場合は、そのファックス中にある、特定のローカルプログラムを実行させる。更には、そのローカルプログラムに、ユーザによりブラウザを介して入力された情報を渡す。異なる場合は、一般的なブラウザが行うように、そのフォームタグ中にあるURLを割当てられたWebサーバをネット上で検索し、見つかったWebサーバ宛てにユーザ入力情報を送信する。
【0011】
ここでのローカルプログラムは、ユーザの入力情報が適当な内容か否かを判断するものであり、適当な内容であると判断した場合は、前記装置内の保存可能なメモリエリアに対しての登録処理を行う。判断の結果、登録を行うのに不具合を生ずるデータの場合は、保存可能なメモリエリアに対しては登録処理を行わずに、ユーザメッセージとして「・・のため入力をしなおしてください」というメッセージ表示を行う。
【0012】
このようにすることで、ブラウザ上で表示可能なコンテンツから、ユーザが入力した適当な登録内容を機器内での登録情報として設定することを可能とするものである。
【0013】
<具体的構成>
以下、本実施形態のブラウザ付きファックスの具体的構成について図面を参照して説明する。
【0014】
図2は本実施形態のブラウザ付きファックスの内部構成を示すブロック図である。
【0015】
図2において、本ファックスは、装置全体を制御するための中央演算処理部(CPU)100と、ブラウザプログラム等の各種プログラムおよび固有データを記憶するROM101と、個人データや電話帳、ユーザ設定スイッチなどのバックアップ用のデータを格納する不揮発性RAM102と、CPUワークデータ、HTMLデータ、表示用データ、記録用データなどを一時的に記憶するDRAM103とを含む。
【0016】
そして、更に、受信したデータや装置の状態、ブラウザ画面などを表示する表示部105、テンキー(ダイヤル)などから構成される操作部106、受信した画像やテキストを記録する記録部(プリンタ)107、回線109を接続し外部と通信するためのモデムなどから構成される通信部108、を含む。また、各処理部はシステムバス110で接続される。
【0017】
図3は、表示部105の構成図である。表示部105は、表示データを記憶するVRAM200と、VRAM200の内容をドットマトリクスLCD202に出力させるためのLCDドライバ201と、を備える。
【0018】
図4は、DRAM103の内部構成を示すメモリマップであり、DRAM103は、CPU100が各種プログラムを実行する際に用いられるCPUワークエリア、受信したHTMLデータを記憶するHTMLデータ格納エリア、表示データを記憶する表示用データ格納エリア、プリントデータを記憶する記録用データ格納エリア、およびその他のデータを記憶するその他のデータ格納エリアを含む。
【0019】
図5は、本ファックスの操作部106の外観構成図であり、LCD202、電話番号などを入力するためのテンキー402、機能設定などに用いる登録キー403、マルチな入力に用いる4つのファンクションキー404、および設定入力キーであるセットキー405と、表示部のカーソル移動などに用いる左右上下方向キー406とを含む。
【0020】
<インターネットブラウジング動作>
本ファックスにおいて、HTMLデータをインターネットから受信し表示を行う通常のブラウジング動作について説明する。
【0021】
まず、通信部108を用いて、既知の方法で回線109と接続状態にする。この状態で、回線109および通信部108を通じてHTMLデータを受信し、この受信したHTMLデータはDRAM103のHTMLデータ格納エリアへ記憶される。次に、ROM101内にあるブラウザプログラムが、DRAM103のHTMLデータ格納エリアに記憶されたHTMLデータのタグを解析し、表示情報としてのイメージデータに展開して、再度DRAM103の表示用データエリアに記憶する。さらに、この表示用データエリアに記憶されたデータの中で、表示が必要なデータが、表示部105のVRAM200ヘ送られ、LCDドライバ201でドライブされ、ドットマトリクスLCD202で表示される。
【0022】
この時、受信したHTMLデータのFORM等のタグ中に、URL(或はIPアドレス)があれば、そのようなIPアドレスを有するWebサーバをネット上で検索し、そのサーバ内のCGIプログラムに、ユーザがブラウザに対して入力した情報を渡すことができる。サーバ内のCGIプログラムは、ユーザの入力情報を用いて、例えばネット上での文字検索や、掲示板への書込みや、チャットなどを行う。
【0023】
<登録動作>
次に、HTMLで記述された表示画面からの登録方法について図1を用いて説明する。
【0024】
まず、ステップS1で登録メニューを表示するため、ユーザが操作部106の登録キー403を押下すると、CPU100は、不揮発性RAM102に登録されている登録キーの状態を示すフラグ(不図示)をOFFからONに変更し、登録モードに移行する。
【0025】
次に、CPU100は、HTMLデータ変更プログラムを実行し、不揮発性RAM102の登録データ記憶エリアに格納されている設定内容を読出して(S2)、ROM101に格納された登録メニュー表示用のデフォルトHTMLデータを設定内容に応じて変更した後(S3)、登録メニュー表示用HTMLデータとしてDRAM103のHTMLデータ格納エリアに展開する(S4)。
【0026】
図6は、登録メニュー用のデフォルトHTMLデータの例であり、その表示画面は図7のようになる。登録キー403が押された時点で、中尾という名前が登録されている場合には、HTMLデータ変更プログラムは、その設定情報を読みだして、図8のようなHTMLデータを生成する。つまり、「value=”中尾”」の記述801をデフォルトのHTMLデータに追加する。こうすれば、装置内に記憶された情報(たとえば、時刻データ、ユーザの名前、各種制御スイッチ、音声登録情報、など)を反映させた状態でHTMLのコンテンツとして表示することができる。
【0027】
なお、登録メニューの表示画面としては、図7に限らず、図1の表示部105に示すように、画面上に、更に、電話番号の入力エリアや、留守録転送をするかしないかのチェックボックスなどを設けても良い。又、現在の日付と時刻を入力させるため、年、月、日、時、分を入力するエリアをそれぞれ設けても良い。
【0028】
そして、次に、ステップS5で、その登録メニューが展開されているDRAM103のHTMLデータ格納エリアの先頭アドレスをブラウザへ引き渡してブラウザの起動処理を開始する。ブラウザは、通常のインターネットコンテンツを表示する場合と同様に、ステップS6で、登録メニュー用のHTMLデータを解析し、図9のような登録画面を表示部105のLCDに表示する。
【0029】
なお、何の設定情報も登録していない場合には、図8の801のような記述は追加されず、図7のような登録画面が表示される。
【0030】
ブラウザは、特定のスキーム名(ここではlocal_regist.cgi)がURLとして指定されており、かつ、ファックスの状態が登録モード(登録キーの状態を示すフラグがON)の場合はインターネット上へのアクセスを行わずに、端末内に用意された所定のローカルプログラム(ここでは入力チェックプログラム)を実行するように設定されている。
【0031】
従って、ステップS7で、ユーザが登録画面に対し、名前、現在時刻等の登録情報を入力し、登録ボタンを選択すると、ステップS8に進み、登録キーの状態がONであることを確認し、かつ、図6や図8のように、FORMタグの中の属性actionの値が、ブラウザに予め設定されていた「local_regist.cgi」であれば、このURLに対応してROM101に格納されている入力チェックプログラムを起動する。そして、ユーザが入力した名前等の値が、入力チェックプログラムに渡される。即ち、ローカルに存在する入力チェックプログラムが、まるでWebサーバ上のCGIプログラムかのように動作する。
【0032】
登録キーの状態がONで、指定URLが特定のスキームでない場合には、Webサーバを探しに行く。即ち、登録キーがONの場合でもネット上の個人の管理エリアを書き換えるようなシステム構成であってもよい。
【0033】
一方、登録キーがOFFの場合には、ローカルプログラムを探しには行かない。ネットからダウンロードしたコンテンツ内に偶然(または悪意で)ローカルのURLと同じものが書かれていた場合に外部から装置内の情報を操作できてしまい危険だからである。
【0034】
そして、ステップS9に進み、入力チェックプログラムによるチェックの結果、設定登録情報が、適当な値であると判断された場合には、その情報が、不揮発性RAM102の登録データ格納エリアに格納される。
【0035】
<入力チェック動作>
次に、ユーザが入力した情報のチェック処理について詳しく説明する。
【0036】
図7に示した登録メニューの場合、「現在の年」に入力可能なものは数字であり、数字の桁数と、入力可能な数字の範囲には装置仕様に適した値をユーザが入力する必要がある。
【0037】
しかし、ユーザが実際に入力した値が装置の時計IC(不図示)などで扱える年の範囲外の値であった場合は、時計ICに対する数値の設定をキャンセルして、「年の入力が間違っています」という旨をユーザに知らしめる必要がある。
【0038】
HTMLデータの記述によって、ブラウザに対して、「数字であり」「何桁まで入力可能」という情報を引き渡すことは可能となるが、「何桁ならば入力確定しない」「ある範囲なら入力確定しない」という条件を、HTMLデータによって設定することが出来ない。
【0039】
そこで、ブラウザが値を吐き出した後、装置に設定内容を反映させる前に、登録内容のチェックを行うため、入力チェックプログラムが必要となる。
【0040】
図10は入力チェックプログラムによる入力チェック処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
まず、ステップS901において、登録メニューを表示した状態でのユーザの操作によって入力された情報が、DRAM103のデータ格納エリアに吐き出される。そして、ステップS902で、DRAM103に吐き出された情報中、ユーザ入力された入力値や文字列などが入力チェックプログラムに渡される。DRAM103に展開されたデータのフォーマットは、Webサーバに送信されるデータのフォーマットと同じものであるため、DRAM103に展開されたデータから、必要な部分の情報のみを取り出してグローバル変数へ値をセットする必要がある。例えば、図7の「あなたの名前」欄に「Nakao」と入力され、「現在の年」欄に「2000」と入力された場合には、グローバル変数「 year 」に「 2000 」、「 name[] 」に「 ”Nakao” 」という文字列をセットする。
【0042】
次に、ステップS903では「 year 」の桁数と年範囲のチェックを行い、装置が入力可能な西暦の条件を満たしている場合は次のステップS910へ進む。西暦の条件を満たしていない場合は一旦、登録メニューのページを抜けてステップS904で「年の入力をやり直してください」という表示をユーザに対して行う。
【0043】
そしてステップS906で変更前の登録内容を不揮発性RAM102から読み出してユーザが年の入力を行う前の登録内容を読み出し、再度、図1のS2〜S6と同様の手順で登録メニューを表示しなおす。つまり、ユーザから入力があると、まずブラウザの登録メニューから一旦抜け、グローバル変数へ値をセットして、値の妥当性をチェックし、値が不正なものであった場合には、ブラウザではない表示プログラム(例えばCなどで記述されたプログラム)によって値の不正をユーザに表示する。そして、ユーザがその値の不正を確認したと判断した場合には、再度変更前の登録状態で登録メニューの表示をブラウザでやり直すという動作となる。
【0044】
ここでは、値が不正である旨のメッセージは、ブラウザではない表示プログラム(例えばCなどで記述されたプログラム)によって表示することとしたが、HTMLデータによってブラウザに表示させてもかまわない。登録のためのブラウズ→ローカルプログラム起動→ブラウザクローズ→装置の待機状態という流れであれば、このメッセージをブラウザ以外のソフトウェアで表示する方が好ましいし、登録処理の終了後更にブラウズする場合には、ローカルプログラムで、このメッセージのHTMLデータを吐出すと同時に、ブラウザを起動する方法が好ましい。
【0045】
次に、ステップS910ではユーザ入力された名前のチェックを行う。名前として入力された値は、グローバル変数 name[]に、セットされている。ここではname[]の内容に、装置仕様に不適切となる文字コードが含まれていないかどうかを判断する。装置仕様に不適切となる文字コードとは、標準的なアスキーコードに含まれない文字コードである。
【0046】
ファックスは、一般的に、通信手順において、ユーザの名前をアスキーコードで送信することになっている。その場合、標準的な文字コード以外のコードを送信してしまうとファックスを受信した側で判読できない文字となってしまうことがあるため、登録メニューにおいて、標準的な文字コード以外のコードの入力を制限することが望ましい。そこで、ステップS910では、文字コードをチェックし、ユーザに再入力を促す。
【0047】
なお、再入力を促すのではなく、不適切な文字コードの場合に、内容的に同じ意味を持つ別の文字コードに自動変換して装置に登録を行っても良い。また、更に、半角のカタカナが入力された場合に、全角のカタカナに変換するなどの処理を行ってもよい。これは標準的なブラウザには具備されていない機能であり、いったんブラウザからデータが吐き出された後のチェック処理の段階で変換処理を行えば、ブラウザで入力可能な文字種の制約を少なくするという効果を有することができる。
【0048】
そして、ステップS910で、文字コードの条件を満たしていない場合は一旦、ブラウザを終了して、ステップS911に進み、「名前を入力しなおしてください」という表示をユーザに対して行い、ステップS906に進む。
【0049】
ステップS910で、名前のチェックに通った場合には、ステップS920に進み、グローバル変数として一時的に記憶されていた、「 year 」と「 name[] 」の値を、不揮発性RAM102に登録データとして上書きする。
【0050】
以上、本実施形態によれば、登録メニュー等を表示させるのに、シミュレーション環境で作成を行いやすいHTMLデータを使用することが可能となり、ホームページ形式で、好適な装置自身の登録画面の作成を容易に行うことが可能となる。従って、作成難易度が高く実際の機器を使わなければ作成を行いにくいC言語などのプログラム言語を用いて登録画面をプログラムしていた従来のファックスに比べ、登録画面の作成難易度が低く作成時間も短くてすみ、設計自由度・効率化の低下を防ぐことが可能となり、結果的にはコストパフォーマンスの高い装置の提供が可能となる。
【0051】
また、従来のC言語などのプログラム言語による機器開発の手法においては機器ソフトウエアとソフトウエア仕様書などの複数のプロダクトを作成しなければならなかったが、HTMLによって機器制御のプログラミングが可能となれば機器制御ソフトウエアと仕様書を一つのものとすることが可能となり、より開発効率を向上させることが可能となる。
【0052】
上記実施形態では、デフォルトのHTMLデータを読出して、登録データ格納エリアに登録された設定内容に応じて変形しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、デフォルトのHTMLデータを用意せずに、始めからHTMLデータを生成する構成でもよい。
【0053】
更に、上記実施形態では、予め用意されたHTMLデータに、ローカルプログラムへのURLを埋込んでいたが、インターネットなどの外部ネットワーク上に用意されたHTMLデータに同様のURLを埋込んでおき、ファックス内のローカルプログラムを起動する目的でそのホームページにアクセスしてもよい。即ち、ユーザがファックスのメーカーのホームページにアクセスして、ホームページ上で所定の識別情報を入力すれば、自動的にユーザのファックス内のローカルプログラムが立上がり、ROMや不揮発性RAMの内容が上書きされるような構成としてもよい。そうすれば、例えば、所定のホームページにアクセスするだけで、ファックスの設定(着信音や色調整用プロファイルなど)を変更することが可能となる。
【0054】
また、上記実施形態では、ブラウザからローカルプログラムを起動して、入力された設定情報をチェック/登録することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ローカルプログラムにより、電話サービス会社の提供するサービスである自動回線選択(ACR機能)などのユーザ登録やネット上のセンター登録内容の変更などを行う構成としてもよい。また、本発明を応用すれば、デバイス、メカトロ制御など従来マークアップ言語からの制御を直接行うことができなかった機構的な動きを伴う動作の設定や動作トリガーをローカルCGIプログラムで制御することでマークアップ言語からのメカトロ制御が可能となる。例えば、ブラウザ上でファクシミリ送信操作を行うことも可能となる。
【0055】
(他の実施形態)
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0056】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0057】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図1及び/又は図10に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、より生産性の高いファクシミリ装置及びその制御方法並びに制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのファクシミリの動作を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのファクシミリの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのファクシミリの表示部の構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態としてのファクシミリの記憶部の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態としてのファクシミリの操作部の構成を示した図である。
【図6】本発明の一実施形態としてのファクシミリで表示可能な登録メニューのHTMLデータを示す図である。
【図7】図6のHTMLデータに基づいて表示される登録メニュー例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態としてのファクシミリで表示可能な登録メニューのHTMLデータを示す図である。
【図9】図8のHTMLデータに基づいて表示される登録メニュー例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態としてのファクシミリで実行される入力チェックプログラムの処理手順を説明するためのフローチャートである。
Claims (15)
- マークアップ言語で記述された登録メニュー表示データを記憶する第1記憶手段と、
ユーザが操作する操作手段と、
マークアップ言語で記述された表示データを解析して表示する表示手段と、
前記登録メニューに対してファクシミリ装置の設定に関する設定情報を入力するための入力手段と、
前記登録メニューに対して入力された設定情報を記憶する第2記憶手段と、
前記登録メニューに対して入力された前記設定情報に基づいて、前記ファクシミリ装置を制御する制御手段と、
インターネットに接続する通信手段と、
を有し、
前記表示手段は、
前記操作手段に対してユーザから登録メニューの表示指示があった場合には、前記登録メニュー表示データを解析して登録メニューを表示し、前記操作手段に対してユーザからインターネットへの接続指示があった場合には、前記通信手段によってインターネットから表示データをダウンロードしてインターネット上のページを表示することを特徴とするファクシミリ装置。 - 前記設定情報は、前記ファクシミリ装置のユーザを識別する情報であることを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
- 前記設定情報は、日付及び/又は時刻に関する情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
- 前記制御手段は、
前記入力手段によって入力された前記設定情報が、前記ファクシミリ装置の設定情報として適当かどうかを判定し、判定の結果、前記設定情報が、前記ファクシミリ装置の設定情報として適当であれば、前記第2記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。 - 前記マークアップ言語はHTMLであって、
前記制御手段は、前記登録メニュー表示データ中でCGIプログラムとして扱われる制御プログラムを実行するプロセッサであることを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。 - 前記第2記憶手段に記憶された前記設定情報に基づいて、前記登録メニュー表示データを生成する表示データ生成手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 前記表示データ生成手段は、デフォルトの表示データを、前記設定情報に基づいて変更し、前記登録メニュー表示データを生成することを特徴とする請求項6に記載のファクシミリ装置。
- マークアップ言語で記述された表示データを解析して表示する表示手段を備えたファクシミリ装置の制御方法であって、
ユーザからの操作を受け付ける操作受付工程と、
前記操作受付工程でユーザから登録メニューの表示指示を受け付けた場合に、前記表示手段を用いて、マークアップ言語で記述された登録メニュー表示データを解析し、登録メニューを表示する表示工程と、
前記登録メニューに対する入力を受付ける入力工程と、
前記登録メニューに対して入力された情報を設定情報として記憶する記憶工程と、
前記登録メニューに対して入力された前記設定情報に基づいて、前記ファクシミリ装置を制御する制御工程と、
前記操作受付工程でユーザからインターネットへの接続指示を受け付けた場合に、前記表示手段を用いて、インターネットから表示データをダウンロードして解析し、インターネット上のページを表示するインターネット接続工程と、
を有することを特徴とするファクシミリ装置の制御方法。 - 前記設定情報は、前記ファクシミリ装置のユーザを識別する情報であることを特徴とする請求項8に記載のファクシミリ装置の制御方法。
- 前記設定情報は、日付及び/又は時刻に関する情報であることを特徴とする請求項8又は9に記載のファクシミリ装置の制御方法。
- 前記制御工程は、
前記入力工程で入力された前記設定情報が、前記ファクシミリ装置の設定情報として適当かどうかを判定し、判定の結果、前記設定情報が、前記ファクシミリ装置の設定情報として適当であれば、前記記憶工程で記憶することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のファクシミリ装置の制御方法。 - 前記設定情報に基づいて、前記登録メニュー表示データを生成する表示データ生成工程を更に有することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のファクシミリ装置の制御方法。
- 前記表示データ生成工程は、デフォルトの表示データを、前記設定情報に基づいて変更し、前記登録メニュー表示データを生成することを特徴とする請求項12に記載のファクシミリ装置の制御方法。
- ファクシミリ装置を制御するための制御プログラムであって、
ファクシミリ装置に備えられたプロセッサに、
ユーザからの操作を受け付ける操作受付工程と、
前記操作受付工程でユーザから登録メニューの表示指示を受け付けた場合に、マークアップ言語で記述された登録メニュー表示データを解析する解析工程と、
前記解析工程での解析結果を用いて、登録メニューを表示する表示工程と、
前記登録メニューに対する入力を受付ける入力工程と、
前記登録メニューに対して入力された情報を設定情報として記憶する記憶工程と、
前記登録メニューに対して入力された前記設定情報に基づいて、前記ファクシミリ装置を制御する制御工程と、
前記操作受付工程でユーザからインターネットへの接続指示を受け付けた場合に、インターネットから表示データをダウンロードしてインターネット上のページを表示する表示工程と、
を実現させることを特徴とするファクシミリ装置の制御プログラム。 - 請求項14に記載の制御プログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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