JP3618843B2 - バーコードリーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーコードリーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、バーコードリーダは小型化の要請が強い。バーコードリーダには、投光と受光の光路が一部重なる同軸型と投光と受光の光路が重ならない非同軸型とがある。該非同軸型のバーコードリーダの一例を図6に示す。
【0003】
図6において、レーザ(発光部)100から出射されたレーザ光Lは、ポリゴンミラー(走査手段)101によって反射されると共に走査されて、バーコードBに照射される。バーコードBで反射された反射光L1は、集光レンズ102によって集光されて、PD(ホトダイオード)のような受光部103に入射する。かかる非同軸型のバーコードリーダは、レーザ100からバーコードBへ向かうレーザ光Lの光路と、バーコードBから受光部103へ向かう反射光L1の光路とが異なり、同軸型に比べ、光路に起因するデッドゾーンが小さいことから、小型になるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来技術では、集光レンズ102によって反射光L1を集光させるので、図7に示すように、集光レンズ102の後方から20〜30mm離して受光部103を配置する必要がある。そのため、バーコードリーダを十分に小型化することができない。
【0005】
本発明は前記従来の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、バーコードリーダの更なる小型化を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のバーコードリーダは、受光面を窓から離れた位置に窓に対向させて配置し、かつ、受光面と窓との間に集光レンズを設けていないことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、受光部の受光面と窓との間に集光レンズを設けていないから、従来よりも、受光面を窓に近づけることができる。したがって、バーコードリーダの小型化を図り得る。
【0008】
本発明は、受光部の受光面を入射窓と同様な形状で、かつ、同程度の大きさの長方形に設定すると共に、前記受光面を入射窓から離れた位置に入射窓に対向して配置するのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜図3は、第1実施形態を示す。
図1において、非同軸型のバーコードリーダのケース1には、出射窓2および入射窓3が並列に設けられている。図2に示すように、前記出射窓2は、図示しないレーザ(投光部)から出射されて、ポリゴンミラー101で走査されたレーザ光Lを通過させるもので、フィルタ2aを備えている。一方、前記入射窓3は、バーコードBで反射された反射光L1を通過させてケース1内に導くもので、バンドパスフィルタ3aを備えている。
【0010】
前記入射窓3の奥には、バンドパスフィルタ3aから若干離れた位置に受光部4が対向して配置されている。該受光部4は、たとえばPDのような受光素子を多数並べて配置したもので、その受光面4aが図1のように入射窓3とほぼ同一形状で、かつ、ほぼ同一の大きさの長方形に設定されている。前記入射窓3と受光面4aとの間には集光レンズが設けられていない。なお、入射窓3は、外乱光の影響を抑え、かつ、反射光L1を受光面4aに入射させる大きさに設定されている。その他の構成は、図6の従来例と同様であり、その詳しい説明を省略する。
【0011】
このように、本バーコードリーダは、入射窓3と受光面4aとの間に集光レンズを設けていないので、反射光L1を集光させる必要がないから、従来よりも、受光面4aを入射窓3に近づけて配置し得る。したがって、バーコードリーダの小型化を図り得る。
【0012】
ところで、本発明は、集光レンズを設けておらず、一方、受光面4aが大きいので、図3の一点鎖線で示すように、外乱光L2が大きな角度θの範囲で受光面4aに入射する。そのため、S/N比の低下を招くおそれがあるので、これを防止すべく、受光面4aを入射窓3から離れた位置に配置する。たとえば、ケース1の前面1aから受光面4aまでの距離Dを10mm程度に設定する。これにより、角度θが小さくなって、外乱光L2が受光面4aに入射しにくくなるので、S/N比の低下を防止することができる。
【0013】
かかる観点に立てば、図4に示すように、入射窓3における出射窓2と反対側に庇部3bを突出して形成し、外乱光L2が入射し得る角度θを小さくして、外乱光L2の入射を抑制するのが好ましい。
【0014】
ところで、本発明において、受光面4aは入射窓3とほぼ同一の形状で、かつ、ほぼ同一の大きさに設定されている必要はなく、入射窓3の形状に対応した長方形に形成されていればよく、たとえば、入射窓3と同様な形状で、かつ、同程度の大きさの長方形に設定されていればよい。また、図5(a)のように、受光面4aは入射窓3よりも大きくしてもよく、また、この場合には、受光面4aと入射窓3とは形状も若干異なる(相似形でない)。
【0015】
すなわち、本発明における「入射窓3の形状・大きさに対応した長方形」とは、「入射窓3と同様な形状で、かつ、同程度の大きさの長方形」を含み、図1の入射窓3の幅W3 および高さH3 に対して、受光面4aの幅W4 および高さH4 が下記の(1),(2) 式の双方を満足し、かつ、集光レンズを設けていないものは、少なくとも、請求項3の発明の範囲に含まれる。
0.5W3 ≦W4 ≦2.0W3 …(1)
0.5H3 ≦H4 ≦2.0H3 …(2)
【0016】
また、請求項4の発明において、「入射窓3と同様な形状で、かつ、同程度の大きさの長方形」とは、下記の(3),(4) 式の双方を満足するものを、少なくとも含むという意味である。
0.8W3 ≦W4 ≦1.2W3 …(3)
0.8H3 ≦H4 ≦1.2H3 …(4)
【0017】
また、前記図2の実施形態では、受光部4を入射窓3の真後に設けたが、図5(b)のように、受光部4は入射窓3の若干斜め後方に設けてもよい。また、受光面4aと入射窓3のバンドパスフィルタ3aとは、必ずしも互いに平行に設ける必要はなく、図5(c)のように、受光面4aを若干傾けて設けてもよい。さらに、フィルタ3aの代わりにフィルタ付の集光レンズを設けたり、あるいは、フィルタ3aと受光面4aとの間に集光レンズを設けても請求項2の発明の範囲に含まれる。たとえば、集光レンズによる反射光の減衰分以上に集光効果が得られれば、同等以上の性能が得られる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、バーコードからの反射光を受光する受光面を大きくしたから、前記反射光を集光レンズによって集光させる必要がないので、受光部の受光面を入射窓に近づけることができ、したがって、バーコードリーダの小型化を図ることができる。
【0019】
また、入射窓における出射窓と反対側に、外乱光の入射を抑制する庇部を突出して形成すれば、S/N比の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すバーコードリーダの斜視図である。
【図2】要部を示す断面図である。
【図3】外乱光の入射状況を示す同断面図である。
【図4】第2実施形態を示す断面図である。
【図5】更に他の実施形態を示す断面図である。
【図6】従来のバーコードリーダを示す概略構成図である。
【図7】集光レンズおよびPDの断面図である。
【符号の説明】
2:出射窓
3:入射窓
4:受光部
4a:受光面
100:投光部(レーザ)
101:走査手段(ポリゴンミラー)
L:光
L1:反射光
Claims (5)
- 光を出射する投光部と、該投光部からの光を走査してバーコードに照射する走査手段と、前記バーコードで反射した反射光を通過させる窓と、該窓を通過した反射光を受光して光電変換する受光部とを備えたバーコードリーダにおいて、
前記受光部の受光面が、前記窓から離れた位置に窓に対向して配置され、かつ、前記受光面と窓との間には集光レンズが設けられていないことを特徴とするバーコードリーダ。 - 請求項1において、
前記バーコードリーダは、外乱光が入射し得る角度を小さくして外乱光の入射を抑制する庇部が突出して形成されているバーコードリーダ。 - 光を出射する投光部と、該投光部からの光を走査してバーコードに照射する走査手段と、前記バーコードで反射した反射光を通過させる入射窓と、該入射窓を通過した反射光を受光して光電変換する受光部とを備えたバーコードリーダにおいて、
前記受光部の受光面が、前記入射窓の形状・大きさに対応した長方形に設定されていると共に、前記入射窓から離れた位置に入射窓に対向して配置され、かつ、前記受光面と入射窓との間には集光レンズが設けられていないことを特徴とするバーコードリーダ。 - 光を出射する投光部と、該投光部からの光を走査してバーコードに照射する走査手段と、前記バーコードで反射した反射光を通過させる入射窓と、該入射窓を通過した反射光を受光して光電変換する受光部とを備えたバーコードリーダにおいて、
前記受光部の受光面が、前記入射窓と同様な形状で、かつ、同程度の大きさの長方形に設定されていると共に、前記入射窓から離れた位置に入射窓に対向して配置され、前記受光面と入射窓との間には、集光レンズが設けられていないバーコードリーダ。 - 請求項3もしくは4において、
前記バーコードリーダは、前記走査手段からバーコードへ向かう光を通過させる出射窓が、前記入射窓と並列に配置され、前記入射窓における出射窓と反対側に、外乱光の入射を抑制する庇部が突出して形成されているバーコードリーダ。
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