JP3618570B2 - 操作スイッチを有する内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は操作スイッチを有する内視鏡、特に観察距離を可変にするレンズ等を駆動させるための操作スイッチ等の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡では、挿入部の根元側に手で把持できる太さの操作部が配置され、この操作部に先端部を曲げ操作するアングル操作ツマミ(回転部材)や送気/送水スイッチ、撮影スイッチ等の操作スイッチが配置される。そして、使用者は例えば左手で操作部を持ちながら、その指で上記のアングル操作ツマミや各種操作スイッチを操作するようになっている。
【0003】
また、最近では、挿入先端部に例えば観察距離を変更するための変倍駆動機構を組み込み、この変倍駆動機構の構成部材である可動レンズをモータによって駆動することが提案されている。即ち、これは上記モータの回転駆動力を線状の伝達部材、例えば多重コイルバネ部材を用いて変倍駆動機構部へ伝達し、ここで回転運動を直線運動に変換して所定の可動レンズを前後移動させ、変倍動作を実行するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような変倍駆動機構等の変倍操作スイッチも、他の操作スイッチと同様に上記の操作部に配置されることになるが、この操作部にどのように取り付けるべきであるかが問題となる。即ち、この変倍のためのスイッチ操作は上記のアングル操作ツマミの操作と関連して行われることが多く、例えばアングル操作ツマミで内視鏡の先端部を曲げながら目的とする被観察部を映し出し、この観察部を拡大したり縮小したりする操作が行われる。従って、操作者の例えば親指がアングル操作ツマミと変倍スイッチとを往復し易いような配置にすることが求められる。
【0005】
また、このような操作スイッチは、操作部を手で把持しながらその指で操作することになるので、操作部を掴んだ手をずらしたり、持ち替えたりすることなく、容易に操作できることが必要となる。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作スイッチがアングル操作ツマミとの関係で操作し易く、また操作部を把持する手の指で容易に操作可能となる操作スイッチを有する内視鏡を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る操作スイッチを有する内視鏡は、先端部を曲げ操作するためのアングル操作ツマミと、駆動部を動作させるための操作スイッチとを操作部に配置した内視鏡において、上記操作スイッチは上記操作部の後端部で内視鏡軸に略垂直な方向に突出配置すると共に、その垂直軸を上記アングル操作ツマミの取付け面に平行な面に置いた位置から当該スイッチ上部操作面が上記アングル操作ツマミ側へ傾くように配置し、かつこの垂直軸を更に内視鏡先端側へ傾けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、上記操作スイッチは操作捍を有するトグルスイッチからなり、この操作捍の操作方向を内視鏡軸方向から上記アングル操作ツマミ側へ傾けたことを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、例えば操作部を把持した手の親指側に位置するように、変倍駆動機構等の操作スイッチが操作部後端側に配置され、この操作スイッチはアングル操作ツマミ側に傾斜して取り付けられる。
また、操作スイッチが内視鏡先端側へも傾斜するように配置される。従って、この操作スイッチはアングル操作ツマミに置いた親指の位置に近くなり、アングル操作ツマミと操作スイッチとの間の親指の移動又は操作部を把持した親指の操作スイッチへの移動がスムーズに行われる。
更に、請求項によれば、トグルスイッチとしたときのスイッチの往復操作がスムーズになるという利点がある。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3には、実施形態の第1例に係る操作スイッチを有する内視鏡の構成が示され、図4には可動レンズの駆動部に関する全体構成が示されており、まずこの全体構成から説明する。図4(A)は内視鏡操作部10であり、この図左側に図4(B)の先端部11を含む挿入部が配置され、操作部10は下側のケーブル12を介して光源装置やプロセッサ装置に接続される。この操作部10の後側に、送気/送水釦14、吸引釦15、フリーズ操作スイッチ16A、設定倍率に画像を拡大する拡大スイッチ16B、VTRスイッチ16C、そして詳細は後述するが変倍操作スイッチ17、アングルツマミが設けられる。
【0010】
また、この操作部10の前側に鉗子口19が設けられ、この鉗子口19は内部の吸引管20の前側で連結される処置具挿通チャンネルに管接続される。その他にも、ライトガイド、送気/送水管、信号ケーブル等が配置され、内部を中間部で仕切るように設けられたシャーシ(基台)22に、取付け部材24を介して上記変倍スイッチ17によって動作する駆動するモータ25、変速ギヤ部26、多重コイルバネ等からなる線状伝達部材27、そしてこの線状伝達部材27の外周には軟性の保護チューブ28が設けられる。
【0011】
図4(B)に示されるように、先端部11では対物レンズ30、変倍動作を実行する可動レンズ31、プリズム32が配置され、このプリズム32にカバーガラス33を介して固体撮像素子であるCCD34が光学的に接続される。上記可動レンズ31の保持部材36は、その上部に雌ネジ部を有し、この雌ネジ部に雄ネジ部を螺合する回転駆動体37が配置され、この回転駆動体37に上記線状伝達部材27が連結される。従って、この線状伝達部材27がモータ25によって回転駆動すると、回転駆動体37と保持部材36の螺合結合によって可動レンズ31が前後移動し、これによって変倍動作が行われることになる。
【0012】
図1及び図2には、上記変倍操作スイッチ17の配置構成が示されており、図1に示されるように、上記図4で裏面となる取付け面100に上下アングルツマミ38A及び左右アングルツマミ38Bが設けられる。このアングルツマミ38A,38Bは、操作部10の上記取付け面100に垂直な回転軸101を中心に回転するように取り付けられており、上記上下アングルツマミ38Aにより内部ワイヤを介して先端部11が上下に曲げ操作でき、また左右アングルツマミ38Bにより先端部11が左右に曲げ操作できることになる。
【0013】
そして、上述した変倍操作スイッチ17は、図1に示されるように、操作部10の後端部の取付け補助部39において、内視鏡軸(内視鏡挿入方向)102に略垂直な方向に突出すると共に、上記アングルツマミ38A,38Bの取付け面100に平行な面100’から、当該スイッチ17の垂直軸103をこのアングルツマミ38A,B側へ角度αだけ傾けるように配置される。また、図2に示されるように、この変倍操作スイッチ17の垂直軸103を内視鏡軸102に垂直な線104から内視鏡先端側へ角度βだけ傾ける。これらの構成により、変倍操作スイッチ17の上記操作面側がアングルツマミ38A,38Bを操作する指の近くに配置されることになる。
【0014】
当該例では、上記の変倍操作スイッチ17を操作捍を有するトグルスイッチとしており、この操作捍の操作方向(図2のS1 )が例えば内視鏡軸102の方向(回転軸101の方向でもよい)に一致する。
図3に示されるように、この操作スイッチ17は、ケース体40内にモーメンタリートグルスイッチ部材41を有し、このトグルスイッチ部材41の上側に操作桿42が配置される。この操作桿42は、矢示の内視鏡軸102の方向に往復操作することにより、変倍の調整が可能となる。
【0015】
また、この操作桿42の先端部を嵌合させ、操作部分を覆う軟質合成樹脂製のカバー体44が上記ケース体40に取り付けられ、このカバー体44の内部には、上記操作桿42の操作方向(矢示102)に垂直な方向に沿って壁体45が形成され、この壁体45の係合穴Hに操作桿42の先端が係合配置される。この壁体45は、操作方向以外の方向への操作負荷となり、操作方向を案内する役目をする。更に、図3(B)に示されるように、このカバー体44の上部操作面の傾斜面に、親指等での操作を容易とするためにくの字状の突起帯46が形成される。
【0016】
上記第1例の構成によれば、例えば図1に示すように、アングルツマミ38A,38Bと変倍操作スイッチ17の上部操作面が近くなるので、操作する親指等を両者間において素早くかつスムーズに移動させることができる。そして、図2に示されるように、親指等によりカバー体44の突起帯46を介して操作桿42を往復操作させれば、撮像倍率が変わることになる。即ち、モータ25の回転駆動力が線状伝達部材27を介して先端側に伝達され、先端側の回転駆動体37によって可動レンズ31が前後に動かされ、これにより撮像倍率を変化させることができる。なお、上記実施形態例では、変倍機能に用いる操作スイッチ装置を説明したが、その他の駆動部の操作スイッチとして本発明を適用することが可能である。
【0017】
図5には、実施形態の第2例の構成が示されており、この第2例は、変倍操作スイッチの操作方向をアングルツマミ38側へ傾けたものである。図5(B)に示されるように、変倍操作スイッチ57の往復の操作方向S2 が内視鏡軸102の方向(第1例では操作方向S1 がこの102に一致する)から角度γだけアングルツマミ38(回転軸101)の方向へ傾けている。
【0018】
即ち、第1例と同様にして、トグルスイッチからなる変倍操作スイッチ57の垂直軸103を上記角度αでアングルツマミ38へ傾け、かつ角度βで内視鏡先端側へ傾けた上で、このスイッチ57を少し回転させて配置し、図5に示されるように操作捍(42)の操作方向S2 を角度γ、アングルツマミ38側へ傾ける。
この第2例によれば、アングルツマミ38から離した親指によって変倍操作スイッチ57の往復操作を自然かつスムーズに行うことができるという利点がある。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、駆動部を動作させるための操作スイッチを、内視鏡操作部の後端部で内視鏡軸に略垂直な方向に突出配置すると共に、その垂直軸をアングル操作ツマミの取付け面に平行な面に置いた位置から当該スイッチ上部操作面がアングルツマミ側へ傾くように配置し、かつこの垂直軸を内視鏡先端側へも傾けたので、操作スイッチがアングル操作ツマミとの関係で操作し易くなり、また操作部を把持する手の指での操作が容易となる。
【0020】
また、請求項2の発明では、トグルスイッチからなる上記操作スイッチの操作方向を内視鏡軸方向からアングル操作ツマミ側へ傾けたことにより、操作スイッチの操作が更に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の第1例に係る操作スイッチを有する内視鏡の操作部の構成を示し、この操作部を後端部側から見た図である。
【図2】図1の内視鏡操作部を側面側から見た断面図である。
【図3】実施形態例の変倍操作スイッチの構成を示し、図(A)は壁体配置方向の断面図、図(B)は上面図、図(C)は図(A)のC−C切断断面(90度回転)図である。
【図4】実施形態例の内視鏡の全体構成を示す図である。
【図5】実施形態の第2例における内視鏡操作部の構成を示し、図(A)はこの操作部を後端部側から見た図、図(B)はこの操作部を図(A)の下側から見た図である。
【符号の説明】
10 … 内視鏡操作部、
17,57 … 変倍操作スイッチ、
38A,38B … アングルツマミ、
41 … トグルスイッチ部材、 42 … 操作桿、
100 … アングルツマミの取付け面、
100’ … 取付け面に平行な面、
102 … 内視鏡軸、
103 … 変倍操作スイッチの垂直軸、
200 … スイッチ操作方向。

Claims (2)

  1. 先端部を曲げ操作するためのアングル操作ツマミと、駆動部を動作させるための操作スイッチとを操作部に配置した内視鏡において、
    上記操作スイッチは上記操作部の後端部で内視鏡軸に略垂直な方向に突出配置すると共に、その垂直軸を上記アングル操作ツマミの取付け面に平行な面に置いた位置から当該スイッチ上部操作面が上記アングル操作ツマミ側へ傾くように配置し、かつこの垂直軸を更に内視鏡先端側へ傾けたことを特徴とする操作スイッチを有する内視鏡。
  2. 上記操作スイッチは操作捍を有するトグルスイッチからなり、この操作捍の操作方向を内視鏡軸方向から上記アングル操作ツマミ側へ傾けたことを特徴とする上記請求項1記載の操作スイッチを有する内視鏡。
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