JP3617961B2 - 側溝蓋被覆板の取付構造 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
道路や歩道脇に埋設されている側溝の上面に、古タイヤから生成したゴム製側溝蓋被覆板を取付ける取付構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、道路や歩道の側溝を閉じる蓋にはコンクリート製の蓋体が用いられているが、降雨時や冬時期の凍結により歩行者の足元が滑って転倒して怪我をするなど非常に危険であった。また最近では、道路や歩道の舗装が色彩豊かにデザイン化される傾向にあり、周囲との景観のマッチングという点でもコンクリート製の蓋ではそぐわない場合があるという問題があった。
【０００３】
そこで、側溝の開口部を閉じる蓋体として、ＦＲＰ廃材の破砕片やゴムチップからなる板体や熱可塑性樹脂製からなる板体などが使用されるようになったが、上記板体を側溝の蓋として使用すると、コストもかかり、また、それまで使用されていたコンクリート製の蓋体が廃棄物となってしまい無駄になってしまう。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、側溝の開口部を閉じるのに用いられているコンクリート製の蓋体の上面に、低コストでかつ作業が容易である古タイヤを再利用して生成されたゴム製の側溝蓋用被覆板の取付構造を提供しようとするものである。このとき、隣接する道路や歩道と段差ができないような構造とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために、本発明は、請求項１及び２においては蓋体を一部切欠することで路面との段差をなくすようにする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面を参照して説明する。
【０００７】
【実施例】
図１及び図４は、それぞれ請求項１記載の実施例を示した斜視図及び断面図であり、側溝の溝枠１は道路や歩道に埋設されるＵ型側溝であり、互いに接続された複数のプレキャストコンクリート製、または、現場打ちのコンクリート製で構成されている。
【０００８】
溝枠１の開口部上部には仕切り突堤４と蓋受面５からなる段差が形成されており、蓋受面５上に蓋体を戴置することで側溝開口部が閉じられる。
【０００９】
蓋体２ａは、蓋体を仕切り突堤４及び蓋受面５からなる段差に係合するように下面両端部から、横方向に蓋受面の幅分、上方向に側溝蓋被覆板である後記ゴム製のプレート状ラバーテックの厚さ分だけ切欠して成形されている。
【００１０】
上記のように蓋体２ａの下面両端部が切欠されているため、溝枠１を蓋体２ａで閉じたときに、仕切り突堤４上面の高さに較べて蓋体２ａ上面の高さは、プレート状ラバーテック３ａの厚さ分だけ低いために、蓋体２ａ上面にプレート状ラバーテック３ａを戴置すると仕切り突堤４上面とプレート状ラバーテック３ａ上面の高さが一致している。
【００１１】
このとき、蓋体２ａ上面又はプレート状ラバーテック３ａ下面には接着材が塗布されるか又は両面テープが貼られて互いに接着固定されている。
【００１２】
図２及び図５は、それぞれ請求項２記載の実施例を示した斜視図及び断面図であり、上記構成の側溝の溝枠１の蓋受面上に、蓋体をゴム製のプレート状ラバーテック３ｂの厚さ分薄くした蓋体３ａを戴置することで側溝開口部が閉じられる。
【００１３】
上記蓋体２ｂはプレート状ラバーテック３ｂの厚さ分薄く成形されているため、該蓋体３ａ上面にプレート状ラバーテック３ｂを取付けると、プレート状ラバーテック３ｂ上面と仕切り突堤４上面の高さが同じになる。
【００１４】
使用される廃タイヤから生成されたラバーテックは、形状は異なるが同性質のものであり、透水性、弾力性、吸音性に優れ、また、施行場所によって色彩を変えることができるので景観を壊すこともない。
【００１５】
また、図６に示すように、側溝の蓋体とラバーテックとの間に特願２００１−１０９５１９記載の融雪ヒータ（メッシュヒータ）を設置することで、プレート体上に積雪した雪を融解すことが可能となり、除雪をするがなく、自動的に融雪することが可能となる。
【００１６】
上記融雪ヒータは、光熱反射シート８上に複数本の金属棒７からなる格子状の枠体を接着固定して、該枠体にコードヒータ９を取付け一体化した構成をしている。
【００１７】
さらに、夜行塗料を混入した上記側溝蓋被覆板・ラバーテックを用いれば、夜間の安全性においても非常に有効である。
【００１８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の側溝蓋用被覆板の取付構造は、既存の蓋体を一部切欠し、該蓋体上にプレート状ラバーテックを取付けることで、路面との段差がない面一な路面を容易に形成することができ、尚且つ低コストで取付けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】請求項１の実施例を示す図である。
【図２】請求項２の実施例を示す図である。
【図３】図１のＰ−Ｐ′線断面図である。
【図４】図２のＱ−Ｑ′線断面図である。
【図５】従来埋設されている側溝の斜視図である。
【図６】請求項３の実施例を示す図である。
【符号の説明】
１ 溝枠体
２ａ 蓋体Ａ
２ｂ 蓋体Ｂ
３ａ プレート体Ａ
３ｂ プレート体Ｂ
４ 仕切り突堤
５ 蓋受面
６ コンクリート製蓋体
７ 金属棒
８ 光熱反射シート
９ コードヒータ

Claims (3)

1. Ｕ型側溝と開口部を塞ぐ蓋体と該蓋体の上面に取付けられた古タイヤから再生して生成された略長四角形状の側溝蓋被覆板の取付構造であって、蓋体の下面両端部を側溝の段差に係合するように切欠して段差をつくることにより仕切り突堤上面に較べ蓋体上面の高さを低くすることで幅が蓋体と同じで側溝蓋被覆板を嵌合する空間が形成され、該空間に側溝蓋被覆板を嵌合し、かつ接着剤や両面テープを用いて蓋体上面に固着することを特徴とするプレート状側溝蓋被覆板の取付構造。
2. 蓋体の厚さを上記側溝蓋被覆板の厚さ分だけ薄くすることで、仕切り突堤上面に較べ蓋体上面の高さが低くなり、該側溝蓋被覆板を蓋体上面に取付ける空間が形成され、該空間に側溝蓋被覆板を嵌合かつ接着剤や両面テープを用いて蓋体上面に固着することを特徴とする請求項１に記載のプレート状側溝蓋被覆板の取付構造。
3. 請求項１又は２記載の側溝蓋取付構造において、蓋体とプレート体との間に、光熱反射シート上に複数本の金属棒からなる格子状の枠体が戴架され、該枠体にコードヒータが取付けられて一体化された融雪ヒータを敷設したことを特徴とする側溝蓋被覆板の取付構造。

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