JP3617922B2 - ガラス割れ体験装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラスの性能を、そのガラスを割ってもらうことで体験するようになされた装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、住宅建物の窓に使用されているガラスとしては、合わせガラス、補強ガラス、網入りガラスなどの各種ガラスが使用される。これらのガラスの違いは、住宅建物のカタログに紹介したり、展示住宅に訪れた購入予定者に、口頭で説明したりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際の窓に使用されているガラスは、外観上は略同じであるため、その性能の違いは、カタログに紹介したり、口頭で説明したりしても、実感することができないといった不都合を生じることとなる。
【0004】
また、カタログに紹介したり、口頭で説明したりする場合、容易に理解してもらいにくく、説明に時間がかかって煩わしくなる。
【0005】
さらに、カタログの紹介や口頭での説明の場合、単に強度の違いなどを数値で把握するだけになってしまうので、それぞれのガラスの違いを印象づけることができないといった不都合を生じることとなる。
【0006】
本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、ガラスの違いを容易に把握でき、その違いを印象づけることができるガラスの割れ体験装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のガラスの割れ体験装置は、回収室と展示室とに仕切られた箱形状に形成され、回収室にガラスの破片を回収する回収部が設けられる一方、展示室の少なくとも前面が透明の保護壁によって覆われてなる装置本体と、展示室内に設けられ、ガラス片を装着するようになされたガラス装着部と、ガラス装着部に装着されたガラス片に衝突するようにバネ部材によって付勢されたハンマーと、装置本体の外側に設けられ、ハンマーに連動するレバーとを具備し、バネ部材の付勢力に抗してレバーを引っ張った後に手を離すことによってハンマーをガラスに衝突させてガラスの割れ具合を体験するとともに、破損したガラスの破片を、回収部で回収するようになされたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0009】
図1ないし図4はガラス割れ体験装置1の全体構成の概略を示し、図5は同ガラス割れ体験装置1の使用状態を示している。
【0010】
すなわち、このガラス割れ体験装置1は、装置本体2と、ガラス装着枠3と、ハンマー4と、レバー5とを具備している。
【0011】
装置本体2は、箱形状に形成されており、底部および背面部を構成する回収室21と、前面上部を構成する展示室22とに仕切られている。
【0012】
回収室21は、その底部に引き出し23が設けられ、この引き出し23内にガラスの破片を回収できるようになされている。また、回収室21の背面部にも、この引き出し23へとガラスの破片が落下するのを案内するダストカバー24が設けられている。また、回収室21の背面部の上方は、蓋25によって開閉するようになされている。
【0013】
展示室22は、前面に、ポリカーボネートなどの強化プラスチック材料で形成された透明の保護壁26が設けられている。また、展示室22の底板27には、回収孔27aが設けられ、ガラスの破片を、この回収孔27aから引き出し23に落下させて回収することができるようになされている。さらに、展示室22の背面板28には、開口部20が形成され、この開口部20にガラス片6を装着するガラス装着枠3が設けられている。
【0014】
このガラス装着枠3は、前記背面板28の開口部20の裏面にガラス片6を当接した状態で、このガラス片6の底辺を受ける支承部31と、ガラス片6の四隅近傍を支持する支持片32とによって形成されている。このガラス装着枠3へのガラス片6の装着は、回収室21の蓋25を開けて開口部20の裏面と支持片32との間にガラス片6を差込み支承部31に支承させることによって行われる。
【0015】
ハンマー4は、回動軸41から直交して延設された支軸42の先端に設けられている。この回動軸41は、底板27上に回動可能に装着されている。ハンマー4は、この回動軸41を支点として、開口部20を貫通する軌跡Aで回動可能となされている。回動軸41には、バネ部材43が設けられ、このバネ部材43の付勢力によって、ハンマー4は、常に開口部20の方向に付勢するようになされている。
【0016】
レバー5は、装置本体2の外側まで突出された回動軸41の突出端部に、この回動軸41に直交するように取り付けられている。
【0017】
次に、このガラス割れ体験装置1の使用方法について説明する。
図5(a)および(b)に示すように、まず、使用するに当り、ガラス装着枠3にガラス片6を装着しておく。
【0018】
ついで、図5(c)および(d)に示すように、バネ部材43の付勢力に抗してレバー5を手前に引き、手を離す。すると、レバー5の引き具合に応じた衝撃力で、ハンマー4がガラス片6に衝突する。
【0019】
この際、レバー5を引っ張る時の抵抗力で、どの程度の衝撃力でハンマー4がガラス片6に衝突するかといったことがある程度予測できるので、どの程度の衝撃力でガラス片6が割れるかといったことを見極めることで、ガラス片6の強度を実感することができる。
【0020】
また、装着するガラス片6の違いによっては、ちょっとした衝撃力で割れたり、逆に相当な衝撃力でも割れなかったりすることとなるので、ガラス片6の種類毎の強度の違いを実感することができる。
【0021】
ハンマー4によってガラス片6に衝撃力を加える場合、ガラス片6は、透明の保護壁26によって被覆されているので、安全に行うことができる。
【0022】
また、破損したガラス片6の破片は、ダストカバー24に案内されて引き出し23内に落下して回収される。また、展示室21内に飛散したガラス片6の破片についても、回収孔27a内に掃き込むことで、引き出し23内に回収することができる。したがって、ガラス片6の破片の処理も、引き出し23内にたまったガラス片6の破片を捨てるだけで簡単に行うことができる。
【0023】
このガラス割れ体験装置1は、展示住宅内の部屋に設置しておき、展示住宅に訪れた人に体験してもらうことで、ガラスの種類の違いによって強度がどのように異なるかを身をもって知ってもらうことができる。
【0024】
なお、本実施の形態において、ガラス装着部3は、背面板28の開口部20の裏面と支持片32との間にガラス片6を差込み、このガラス片6を支承部31で支承するようになされているが、このガラス片6を装着する手段としては、背面板28の開口部に面してガラス片6を装着することができれば、特に限定されるものではなく、背面板28の開口部20の裏面と、ダストカバー24との間に突っ張り棒(図示省略)のようなものを設け、この突っ張り棒によって、背面板28の開口部20の裏面にガラス片6を当接するようにしたものであっても良い。
【0025】
また、本実施の形態では、ハンマー4は、レバー5の引き具合によって、ガラス片6に衝突する衝撃力が調節されることとなるが、このレバー5を引っ張る時の抵抗力から、どの程度の衝撃力でハンマー4がガラス片6に衝突するかといったことを表示するようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によると、レバー操作によってハンマーをガラスに衝突させ、その時、どの程度の衝撃力でガラスが割れるかといったことからガラスの強度を実感することができる。また、装着するガラス片の違いによっては、ちょっとした衝撃力でガラスが割れたり、逆に相当な衝撃力でもガラスが割れなかったりすることとなるので、ガラスの種類毎の強度の違いも実感することができる。
【0027】
また、ガラスの破損時には、透明の保護壁によって覆われているので、安全で、かつ、破損したガラスの破片は、破損ガラス回収部で回収することができるので、安全にガラスの強度などを確かめることがてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラス割れ体験装置の全体構成の概略を示す正面図である。
【図2】ガラス割れ体験装置の全体構成の概略を示す平面図である。
【図3】ガラス割れ体験装置の全体構成の概略を示す側面図である。
【図4】ガラス割れ体験装置の垂直側断面図である。
【図5】(a)ないし(d)はガラス割れ体験装置の使用状態を示す工程図である。
【符号の説明】
1 ガラス割れ体験装置
2 装置本体
21 回収室
22 展示室
23 引き出し(回収部)
26 保護壁
3 ガラス装着枠(ガラス装着部)
4 ハンマー
5 レバー
6 ガラス片

Claims (1)

  1. 回収室と展示室とに仕切られた箱形状に形成され、回収室にガラスの破片を回収する回収部が設けられる一方、展示室の少なくとも前面が透明の保護壁によって覆われてなる装置本体と、
    展示室内に設けられ、ガラス片を装着するようになされたガラス装着部と、
    ガラス装着部に装着されたガラス片に衝突するようにバネ部材によって付勢されたハンマーと、
    装置本体の外側に設けられ、ハンマーに連動するレバーとを具備し、
    バネ部材の付勢力に抗してレバーを引っ張った後に手を離すことによってハンマーをガラスに衝突させてガラスの割れ具合を体験するとともに、破損したガラスの破片を、回収部で回収するようになされたことを特徴とするガラス割れ体験装置。
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