JP3615819B2 - 厚肉金属材焼付塗装方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、厚肉の鋼材等の厚肉金属材に焼付塗装を施すための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属材焼付塗装方法としては図2に示すものや、図3に示すものなどがある。
図2に示す焼付塗装方法では、粉体塗料を付着された被加熱物6が、放射板11からの遠赤外線等の放射熱によって加熱されるようになっており、そのための装置は、加熱炉10と、その内部の放射板11とをそなえるほか、放射板11に配管13を介して熱媒を供給する加熱器12をそなえて構成されている。
【0003】
そして、加熱炉10内に送入される被加熱物6は、放射板11に対向する位置に置かれ、加熱器12では電気的加熱手段あるいは燃料の燃焼による加熱手段等によって熱媒の加熱が行なわれる。加熱された高温の熱媒は配管13を通り放射板11を加熱するので、加熱された放射板11はこれと対向して置かれた被加熱物6を加熱し、粉体塗料を焼付ける。
【0004】
また図3に示す焼付塗装方法は、燃焼ガスによって被加熱物6を加熱し、塗料の焼付を行なうものであり、その装置は、燃焼ガス発生炉21と加熱炉20とをそなえるとともに、煙突23をそなえて構成されている。そして、送風機22から燃焼用空気の供給を受け、加熱ガス発生炉21で燃料を燃やして、発生した燃焼ガスは加熱炉20へ供給されるようになっている。
このようにして、燃焼ガスは加熱炉20で被加熱物6を加熱し、塗料焼付のあと、煙突23から装置外へ排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような焼付塗装方法では、加熱時の被加熱物6への入熱量が、塗料の耐熱性で制限されるので、あまり大きくとれない。したがって、従来の焼付塗装方法は、家電製品や什器類など薄肉鋼板で作られた製品、すなわち、製品の熱容量の小さなものに適用される場合がほとんどで、同方法を大型の機械・装置における厚肉の鋼板等の焼付塗装に適用することは困難とされている。
【0006】
また、遠赤外線などの熱放射や燃焼ガスによる対流伝熱などによって加熱する手段が大型機械装置に適用される場合は、加熱熱量の制御をゆるやかにしか行なえない。すなわち被加熱物6の熱的な応答が悪いので、加熱に要する時間が長くなり、塗装効率の低下を招くほか、加熱手段の大型化の点で問題があり、重量物としての被加熱物6の取扱いの点でも問題がある。
【0007】
本発明は、上述の諸問題の解消をはかろうとするもので、特に厚肉の金属材において、同金属材自体に通電してジュール熱による加熱を行なうことにより、効率よく適切に焼付塗装を行なえるようにするとともに、同金属材の加熱位置での移動調整も簡便に行なえるようにした厚肉金属材焼付塗装方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため、本発明の厚肉金属材焼付塗装方法は、厚肉の金属材の焼付塗装方法において、予め粉体塗料を施された上記金属材を、所要の相互間隔に調整可能の複数の金属製ローラとしての中央ローラと同中央ローラの前方および後方にそれぞれ配設された前方ローラおよび後方ローラとに載置し、上記の前方ローラおよび後方ローラにアースを接続して、上記中央ローラに所要の電位を与えることを特徴としている。
【0009】
【作用】
上述の本発明の厚肉金属材焼付塗装方法では、焼付塗装を施される厚肉金属材に、同金属材を支持する複数の金属製ローラを介して通電が行なわれ、その通電によるジュール熱で上記金属材の加熱が行なわれるようになる。
また、上記ローラの相互間隔を調整することにより、上記ローラ間の電位差や同ローラに支持された上記金属材の送り速度の調整と相まって、最適加熱温度や最適加熱時間の制御が可能になる。
【0010】
さらに、上記複数のローラとして、電位をかけられる中央ローラと、その前方および後方に配置されてアースに接続された前方ローラおよび後方ローラとを用いることにより、中央ローラの電位のみを調整して、厚肉金属材に対する最適の加熱温度および加熱時間の制御が簡便に行なわれるようになる。
【0011】
【実施例】
以下、図面により本発明の一実施例としての厚肉金属材焼付塗装方法について説明すると、図1は上記方法に用いられる装置の概略構成を模式的に示す側面図である。
【0012】
図1に示すように、厚肉の金属材(鋼材)6aの焼付塗装のために、金属材6aを載置して移動させる複数の金属製ローラ1〜3が設けられ、同ローラ1〜3の各軸受1a〜3aは図示しない電気絶縁材を介し鋼製固定フレーム8の溝8aに嵌合して、位置調整可能に固定されるようになっている。このようにしてローラ間隔調整機構が構成されており、中央ローラ1と、その前方および後方の前方ローラ2および後方ローラ3との相互間隔は所要の間隔に調整できるようになっている。
【0013】
そして、電源9にスイッチ7を介し接続された給電手段としてのトランス5の出力端に、各ローラ1〜3が接続されて、前方ローラ2および後方ローラ3はさらにアース4に接続されており、このようにして中央ローラ1にのみ電位が与えられるようになっている。
【0014】
本実施例の厚肉金属材焼付塗装方法では、焼付塗装を施される厚肉の金属材6aに、予め粉体塗料を施してから、同金属材6aを支持する金属製ローラ1〜3を介して通電が行なわれ、その通電によるジュール熱で金属材6aの加熱が行なわれて、これに伴い焼付塗装が同金属材6aに施されるようになる。
【0015】
そして、厚肉金属材6aはローラ1〜3で支持されているため、その加熱位置での移動調整も容易に行なえる。
また、各ローラ1〜3の相互間隔が調整されることにより、中央ローラ1と前方ローラ2および後方ローラ3との間の電位差の調整(トランス5による中央ローラ1の電位調整)や同ローラ1〜3に支持された厚肉金属材6aの送り速度の調整と相まって、最適加熱温度や最適加熱時間の制御が行なわれる。
【0016】
さらに、厚肉の金属材6aを支持するローラとして、電位をかけられる中央ローラ1と、その前方および後方に配置されてアース4が接続された前方ローラ2および後方ローラ3とを用いるので、中央ローラ1の電位のみを調整して最適の加熱温度および加熱時間の制御が簡便に行なわれるようになる。
このようにして、本実施例の厚肉金属材焼付塗装方法によれば従来の加熱炉(図2,3の符号10,20参照)を用いた加熱手段と比べて、厚肉金属材6の通電加熱の際に必要部分のみが順次高温化するようになり、熱効率の向上が期待される。
【0017】
また本発明の方法に、適宜の移動手段を組み合わせることによって、厚肉金属材6aの焼付塗装の連続操作が可能になる利点もある。
さらに、厚肉金属材6aへの通電による加熱手段を用いた本発明の方法では、負荷応答性に優れるので、粉体塗料の焼付許容温度内に厚肉金属材6aの温度を制御することが容易になる効果もある。
【0018】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の厚肉金属材焼付塗装方法によれば次のような効果が得られる。
(1) 予め粉体塗料を施された厚肉の金属材に、同金属材を支持する前後に離隔した複数の金属製ローラを介して通電が行なわれるので、その通電によるジュール熱で上記金属材の焼付塗装が適切に行なわれるようになる。
(2) 焼付塗装を施される厚肉金属材がローラで支持されているため、同金属材の加熱位置での移動調整が容易になる。
(3) 厚肉金属材を支持する通電用ローラの相互間隔が調整可能とされることにより、上記ローラ間の電位差や同ローラに支持された上記金属材の送り速度の調整と相まって、上記金属材に対する最適加熱温度や最適加熱時間の制御が行なわれる。
(4) 厚肉金属材を支持する通電用ローラとして、電位をかけられる中央ローラと、その前方および後方に配置されてアースに接続された前方ローラおよび後方ローラとが用いられるので、中央ローラの電位のみを調整して最適の加熱温度および加熱時間の制御が簡便に行なわれるようになる。
(5) 従来の加熱炉を用いた加熱手段と比べて、本発明の通電加熱方式では焼付塗装を施される厚肉金属材の必要部分のみが順次高温化するようになり、熱効率の向上が期待される。
(6) 焼付塗装を施される厚肉金属材がローラで移動可能に支持されるので、本発明の方法に適宜の移動手段を組み合わせることによって、厚肉金属材の焼付塗装の連続操作が可能になる。
(7) 特に厚肉の金属材への通電による加熱手段を用いた本発明の焼付塗装方法では、負荷応答性に優れるので、粉体塗料の焼付許容温度内に上記金属材の温度を制御することが容易になる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての厚肉金属材焼付塗装方法に用いられる装置を模式的に示す側面図である。
【図2】従来の金属材焼付塗装方法に用いられる装置の一例を模式的に示す断面図である。
【図3】従来の金属材焼付塗装方法に用いられる装置の他の例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 中央ローラ
1a 軸受
2 前方ローラ
2a 軸受
3 後方ローラ
3a 軸受
4 アース
5 トランス
6a 金属材
7 スイッチ
8 固定フレーム
8a 溝
9 電源
Claims (1)
- 厚肉の金属材の焼付塗装方法において、予め粉体塗料を施された上記金属材を、所要の相互間隔に調整可能の複数の金属製ローラとしての中央ローラと同中央ローラの前方および後方にそれぞれ配設された前方ローラおよび後方ローラとに載置し、上記の前方ローラおよび後方ローラにアースを接続して、上記中央ローラに所要の電位を与えることを特徴とする、厚肉金属材焼付塗装方法。
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JP02760795A JP3615819B2 (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 厚肉金属材焼付塗装方法 |
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JPH08196971A JPH08196971A (ja) | 1996-08-06 |
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Family Applications (1)
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JP02760795A Expired - Fee Related JP3615819B2 (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 厚肉金属材焼付塗装方法 |
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1995
- 1995-01-24 JP JP02760795A patent/JP3615819B2/ja not_active Expired - Fee Related
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