JP3613975B2 - 液化不活性ガス充填システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化不活性ガス充填システム、特に液化不活性ガスの容器への充填量のバラツキが少なく精度良く充填することができる液化不活性ガス充填システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶詰製造ラインにおいて、フィラーとシーマとの間の缶搬送コンベヤの上方に液化不活性ガス充填装置を設置して、内容物充填後の缶に液化不活性ガス(以下、単に液化ガスという)を流下充填して、密封後の液化ガスの気化膨脹により缶内圧を発生させて缶強度を高めて、缶材の薄肉化を図るようにすることは広く行われている。従来、液化不活性ガス充填装置から定量の液化ガスを得るのに、液化不活性ガス貯留タンク(以下、単に貯留タンクという)の内圧を一定に保つように制御するか(例えば、特公昭59−24932号公報)、貯留タンク内の液化ガス液面高さを一定に保つように制御する(例えば、特開昭58−184396号)か何れかの方法、あるいは両方を制御することによって行っている。
【0003】
しかしながら、液化ガスは沸点が非常に低い(例えば、液体窒素は−196℃)ため、貯留タンクへの送液中に気化が起こり、貯留タンクには気液混合状態で供給される。そのため、気液の割合によって例えば貯留タンクの液化ガス液位は一定であっても流下圧力が変化し、逆に貯留タンク内の圧力は一定であっても液化ガス液位が変化し、常に液化ガスの一定の流下状態を維持することは困難であった。しかも、送液中の気液の比率は、装置の運転状況により異なり、ライン速度が遅い場合は、送液量が減少するため気化ガスの比率が多くなり、逆にライン速度が早くなると気化ガスの比率が低下し、ライン速度の変化によって、貯留タンク内の圧力・液位が変動し、これらの変化に追従して流下量が変動する。また、従来は貯留タンクの液位制御と圧力制御は別々に行っていたため、例えば急激に多量の液化ガスが貯留タンク内に充填された場合は、それに応じて大量の気化ガスも急激に供給されることになり、排気弁で圧力制御を行っていても貯留タンク内のガスを外部に逃がすのが追いつかずに、一時的に貯留タンク内圧が上昇して液化ガスの流下量が一時的に増大してしまう問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来技術では極超低温である液化ガスを高速移動する容器に安定して定量充填することは困難であり、液化ガス充填量のバラツキが大きかった。その上、缶詰の場合、缶内に液化ガスを充填後、缶は巻締時に高速で自転及び公転するために、内容物上に添加された液化ガスが缶外に飛散してしまうことがあり、密封時に缶内への残留量にもバラツキが生じ易かった。そのため、従来の液化ガス充填方法は、多少の缶内圧のバラツキがあっても問題がない陽圧缶詰には好適に適用されているが、微小な内圧変動が缶詰特性に影響を及ぼす低陽圧缶詰への適用は困難であった。この問題点を解決する方策として、液化ガスを微小液滴状態にして缶に充填することによって、慣性力の影響よりも粘性の影響が支配的となり巻締時の缶の公転・自転による飛散が少なくなることが見出されている。この場合、確実に微小液滴を得るには、特に、液化ガスをより精度良く所定圧力・流量で噴霧ノズルに供給すること、及び気液分離が確実に行われていることがより重要である。しかしながら、従来の充填システムでは、上記のように貯留タンク内の圧力と液位を別々に制御しているため、常に一定の圧力・流量で噴霧ノズルに供給することは困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、従来の液化不活性ガス充填方法における上記問題点を解消しようとするものであって、貯留タンク内の液位と圧力を常に所定値に制御でき、常に一定量の液化ガスを容器内に安定して流下充填又は噴霧充填することができ、従来の液化不活性ガス充填方法で得ることが困難であった低陽圧缶詰の製造にも容易に適用できるような液化不活性ガス充填システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の液化不活性ガス充填システムは、貯留タンクから容器内に液化ガスを一定量充填する液化不活性ガス充填システムにおいて、貯留タンクの液化ガスを一定量に保つように給液制御弁を制御する給液制御手段と、前記貯留タンク内の圧力を一定に保つように排気制御弁を制御する圧力制御手段とを有し、前記給液制御手段と前記圧力制御手段はそれぞれの制御出力が互いに相手の制御手段からの信号により補正可能に結合されていることを特徴とするものである。
【0007】
前記給液制御手段は、液面検出信号と液面設定値により給液弁開度を演算し、且つ前記圧力制御手段からの貯留タンクの圧力情報を受け取り、該圧力情報により、前記給液弁開度の演算値を増減する補正を行うように構成することができる。また、前記圧力制御手段は、圧力検出信号と圧力設定値により排気弁開度を演算し、且つ前記給液制御手段からの給液弁開度情報を受け取り、該給液弁開度情報により、排気弁開度の演算値を増減する補正を行うように構成することができる。そして、該圧力制御手段は、ライン停止後の再稼動時には排気弁開度を増す補正を行うことによって、気化ガス比率が高まっているライン停止後の再稼動時の貯留タンク内圧の上昇を未然に防ぐことができる。
【0008】
容器内への液化ガスの充填は、従来と同様に流下ノズルにより流下して行う場合であっても、従来と比較してより安定して一定量の液体窒素を充填できるが、液化ガスを噴霧ノズルにより微小粒子化して行うことによって、密封後の容器内圧がよりバラツキの少ない密封容器を得ることができ、低陽圧缶詰の製造に好適に適用できる。液化ガスを噴霧ノズルにより微小粒子(微小粒滴)化して行うと共に、液化ガスを流下ノズルにより流下して行うことによって、流下ノズルだけで行う場合よりもより内圧が安定し且つ不活性ガス置換率の高い陽圧缶詰を得ることができる。そして、貯留タンクへの液化ガスの送給は、貯留タンク又は液化不活性ガスボンベから気液分離器を介して行なうことによって、給液中に発生した気化ガスが分離され貯留タンク内圧の急激な変動を防止するのに有効である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る液化不活性ガス充填システムの概略図であり、図2は缶詰製造ラインに適用した場合のブロック線図である。
本実施形態は、缶に液化ガス(液体窒素)を微小粒子化にして(即ち、ミスト状に噴霧にして)充填することによって低陽圧缶詰を製造する場合を示しており、図1に示す装置が図2の製造ラインにおけるミスト充填機3に相当する。図2に示す低陽圧缶詰製造ラインにおいて、缶は、フイラー1で調合設備2から供給された内容物が充填され、シーマへの搬送中に搬送路の上方に配置したミスト充填機3によりミスト状の液体窒素が充填され、シーマ4でエンドデパレタイザ5からエンドアンラッパ6を介して1枚づつ供給される蓋が巻締られて密封される。ミスト充填機3への液体窒素は、液体窒素タンク7又は液体窒素ボンベ10から気液分離器8を介して供給することにより、気化ガスを分離して外部に逃がして圧力を降下させてからミスト充填器に供給している。それによりミスト充填機3では、安定して液体窒素を微小粒子化することができる。また、タンク7から気化器9を介して気化ガスをシーマに供給して、アンダーカバーガッシングの不活性ガスに利用している。
【0010】
次に、ミスト充填機の全体構成及び本発明のシステムを図1乃至図3に基づき詳細に説明する。本実施形態のミスト充填機3は、貯留タンク11に2個の噴霧ノズル(ミスト発生手段)12、12を設置している場合を示している。貯留タンク11は、真空断熱の二重壁構造になっており、内壁14と外壁15との間が真空状態になって真空断熱構造となっており、その外周部をさらに適宜の外周壁13で囲っている。貯留タンク11の下端部の開口部16に、ノズル組立体17が開口を一致させて固定されている。ノズル組立体17は、図3に拡大して示すように、ノズルボディ18と該ノズルボディの下端部に固定されたノズルチップ19からなる噴霧ノズルを備えている。ノズルボディ18は、貯留タンク11の底壁に形成された開口部16に合致する内径を有する円筒状外壁20を有し、その底壁を貫通して液体窒素通路を構成するパイプ22が設けられている。従って、ノズルボディの円筒状外壁20とパイプ22は二重構造になって、円筒状外壁20とパイプ22の間には、貯留タンク11から液体窒素が直に流入して貯溜されるので、パイプ22はその外周部を常に液体窒素で冷却され、外部からの熱の流入を阻止する断熱構造となっている。
【0011】
パイプ22の上端開口部は貯留タンク11の開口部16に臨み、真空断熱タンクである貯留タンク内の液体窒素が直に作用するようになっており、その入口部には噴霧ノズルへの液体窒素の供給を制御する開閉弁としてのニードルバルブの弁座24が設けられている。該弁座に対向して上下動可能に設けられる弁体27の弁棒28は貯留タンク11内を貫通して、貯留タンク上部に突出して弁開閉手段30に連結され、外部より、弁の開閉制御ができるようになっている。弁開閉手段として、ソレノイド、モータ等適宜の手段が採用できる。弁棒28を貯留タンク内を貫通して設けることにより、該弁棒は常に液体窒素で冷却されて弁棒を介してバルブ部へ熱が流入するのを阻止し、パイプ入口での液体窒素の沸騰を防止している。本実施例では、ニードルバルブは開閉弁として構成しているが、その開度も制御できるように構成することも可能である。
【0012】
パイプ22のノズルボディ底壁から下方に突出した部分に細孔25を有するノズルチップ19が固定されている。なお、23はノズルボディの円筒状外壁20とパイプ22との間に貯溜されている液体窒素が気化して発生した気泡がパイプ内に侵入するのを阻止するためにパイプ上端部に設けられた気泡偏向部材である。また、ノズル組立体17には、乾燥ガス雰囲気にするためのパージフード31及び必要に応じてカバー32が設けられている。パージフードで囲われた空間に、貯留タンクの気相部と連通しているパージガス管43が連通して、貯留タンク11の気化ガスを供給して、ノズル部に霜が付着するのを防止するパージガス(乾燥ガス)として利用している。なお、カバー32の外周部にはヒータ48、温度検出手段49が設けられ、ノズル部に霜が付着したとき、或いは作業中にカバーが所定温度以下に冷えてノズル部に霜が付着する恐れがあるとき等にヒータ48を作動させてそれらの不都合を解消できるようになっている。
【0013】
本実施形態のミスト充填機は、以上のように構成され、貯留タンク11の底部開口16−弁座24の弁孔−パイプ22を経て貯留タンク11からノズルチップの細孔25までの液体窒素供給経路を形成している。ノズル組立体17の外周部は、真空断熱構造となっていないが、パイプ22はその外周部が液体窒素で冷却されて外部からの熱の流入が阻止されているので、貯留タンク11からノズル細孔25までの液体窒素供給経路は断熱経路となっている。しかしながら、完全な断熱構造ではないので、ノズルボディ及びノズルチップへの外気熱の流入は完全に阻止されず、パイプ22を通過する液体窒素は熱流入の影響を受け温度が次第に上昇し、ノズル細孔まで温度勾配が生じる。該温度勾配を利用することによって、ノズルの細孔25を通過する液体窒素を噴霧圧での沸点近くまで上昇させることが可能であり、細孔25から放出する液体窒素を効果的に微小粒子化することができる。即ち、沸点温度近くまで温度上昇した液体窒素は、細孔25から外部に放出されるとその一部が瞬時に気化して、その気化膨脹圧により未だ液体状態にある残りを微小粒子化させる。その物理的現象により、液体窒素のミスト化、即ち噴霧が良好に行われる。液体窒素は、沸点が大気圧下で−196℃と極低温であるため、通常の液体の噴霧のように単に加圧下で放出することによってミストは形成されず、温度、圧力、流量等の物理的条件が揃って初めて良好な噴霧が達成される。
【0014】
次に、上記構造のミスト充填機の液位及び貯留タンク内圧(以下単に圧力という)を所定値に制御するためのシステム構成について説明する。図中、40は貯留タンク11に液体窒素タンク7(図2)から液体窒素を給送するための給液管であり、その途中に給液制御弁41が設けられている。42は貯留タンク11の気化ガスを外部に逃がすための気化ガス排管であり、排気ガスの一部をミスト発生手段のパージガスとして利用するためにその途中からパージガス管43が分岐している。分岐部の下流に排気制御弁44が設けられている。また、貯留タンク11には貯留タンク内の液体窒素の液位を検出する液面検出手段45としての液面計、及び貯留タンク内圧を検出する圧力検出手段46としての圧力計が設けられている。なお、47はパージガス管43に設けられたパージガス流量調節手段である。
【0015】
前記給液制御弁41は、液面設定手段51に予め設定された設定値と液面検出手段45からの入力信号に基づきその開度が給液制御手段50で演算され、且つその演算値を圧力制御手段52からの信号に基づき補正して、該補正値に基づきその開度が制御される。また、排気制御弁44は、圧力設定手段53に予め設定された設定値と圧力検出手段46からの入力信号に基づき圧力制御手段52で圧力が演算され、且つ該演算値が給液制御手段50から信号に基づき補正され、排気制御手段54で排気制御弁44の開度が演算されて、該演算値により排気制御弁44を制御するようになっている。従って、本発明では、貯留タンク内の液化ガスを一定量に保つ給液制御手段と、貯留タンク内の圧力を一定に保つ圧力制御手段とが、互いに相手の制御出力を知り得るように結合された制御システムとなっている。なお、上記の給液制御手段50、圧力制御手段52及び排気制御手段54は、具体的にはマイクロコンピュータのCPUで構成される。
【0016】
本発明の液化ガス充填システムは、以上のように構成され、該システムによって、貯留タンクの液位制御と圧力制御、及び弁制御は、それぞれ図4〜図5に示すフローチャートに示す手順で行われる。
【0017】
給液制御
給液制御は、液面検出手段45(液量検出手段)から得られる信号により給液制御弁41を比例制御することにより行っている。図のフローチャートにおいて、液面検出手段45から得られる液面検出信号を読み込み(S1)、予め設定されている液面設定値と比較してその差を基に弁開度を演算する(S2)。次に圧力制御手段から圧力検出手段が検出した圧力情報を受取り(S3)、該圧力が予め設定されている圧力より高いか否か比較し(S4)、高ければステップS2で演算した弁解度を負補正する(S5)。さらに、設定圧力より低いか否か比較し(S6)、低ければ弁解度正補正を行う(S7)。このうよにして、弁解度を圧力検出値に基づいて補正を行い、該補正値に基づいて給液弁開度出力を給液制御弁41に行う(S8)。以下、その繰り返しで給液制御を行う。それによって、給液により貯留タンク内圧が異常に上昇することが防げ、常に良好に一定量の液体窒素を流下又は噴霧することが可能となる。
【0018】
圧力制御
圧力制御は、圧力検出手段から得られる信号により排気制御弁を比例制御することにより行う。圧力制御のフローチャートが図5に示されている。該フローチャートから明らかなように、貯留タンクの圧力を圧力検出手段46から得られる信号と圧力設定手段53で設定された圧力設定値により弁開度を演算するが、このとき給液制御手段50から給液制御弁開度情報を受け取り、弁開度が所定値より大きい場合には、排気制御弁の開度を増す補正をかけ、貯留タンク内に流入する気化ガスを速やかに排出し、貯留タンクの圧力上昇を未然に防ぐ。また、ライン停止後の再稼動時には給液配管40内の気化ガス比率は定常運転時に比較し多くなっている。給液が開始されると定常時に行っている弁開度では排気が間に合わず貯留タンク内圧が上昇してしまう。そのため、ライン停止後の再稼動時に排気制御弁44の開度を増す補正をかけ、貯留タンク内圧の上昇を未然に防ぐようにしている。
【0019】
開閉弁制御
貯留タンク11の開閉弁制御のフローチャートは図6に示されている。該フローチャートから明らかなように、ラインの運転が稼動されると速度検出手段55によりライン速度を検出し、予め設定してある弁制御手段56により設定速度と比較する。ライン速度設定速度よりも遅いと開閉弁を閉にして、所定速度に達するまで液化ガスの噴霧充填を行わない。それによって、内圧不良缶の発生を防止する。一方、ライン速度が設定速度と等しいか速い場合は、缶検出手段57の缶検出信号を読み込んで缶の有無を判断する。缶がある場合は、「開」の信号を弁開閉手段30に出力し、液体窒素の噴霧充填を開始する。一方、缶がない場合は、「閉」の信号を弁開閉手段30に出力し、開閉弁を閉じた状態にして液体窒素の噴霧を行わない。以下、その繰り返しを行うことにより、稼動開始時やライン速度の変化時の内圧不良缶の発生を未然に防止することができる。
【0020】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。上記実施形態では、缶に液体窒素を噴霧充填する場合について説明したが、本発明は、例えば図2において、ミスト充填機に代えて液化ガス(一般的には液体窒素)を流下充填又は滴下する液体窒素充填機60を設置することによって、通常の陽圧缶詰の製造ラインに適用できる。また、本発明は、缶詰製造ラインの場合、シーマへの搬送路上で液体窒素を充填する場合に限らず、シーマでのアンダーカバーガッシング装置での液化ガス充填システムにも適用することができる。さらに、本発明は缶詰の製造ラインに限らず、その他の密封容器への液化ガス充填にも適用できることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、貯留タンクの給液制御手段と圧力制御手段とが、互いに相手の制御出力を知り得るように結合されているため、例えば急激に多量の液化ガスを貯留タンクに供給する場合には、それに合わせて事前に排気バルブの開度が大きくなるように制御することができ、貯留タンク内圧の急激な上昇による液体窒素の流下量の変動を防ぐことができ、又は噴霧充填の不良を解消することができ、常に安定して一定量の液化ガスを容器に流下又は噴霧充填することができる。それにより、従来困難であった液体窒素の噴霧充填が良好にできるようになり、内圧のバラツキがより少ない密封容器を得ることができ、低陽圧缶詰の製造に効果的である。
【0022】
特に、給液制御手段が、貯留タンクの圧力情報により、給液弁開度の演算値を増減する補正を行うように構成することによって、また、圧力制御手段が、給液弁開度情報により、排気弁開度の演算値を増減する補正を行うように構成することによって、貯留タンク内圧及び液位の変化による流下流量又は噴霧流量の変化を未然に防ぐことができ、液化ガスの安定した定量充填ができる。さらに、圧力制御手段は、ライン停止後の再稼動時には排気弁開度を増す補正を行うようにすることによって、気化ガス比率が高まっているライン停止後の再稼動時の貯留タンク内圧の上昇を未然に防ぐことができる。
【0023】
液化ガスを噴霧ノズルにより微小粒子化して行うと共に、液化ガスを流下ノズルにより流下して行うことによって、流下ノズルだけで行う場合よりもより内圧の安定した、及び不活性ガス置換率の高い陽圧缶詰を得ることができる。また、貯留タンクへの液化ガスの送給は、気液分離器を介して行なうことによって、給液中に発生した気化ガスが分離され貯留タンク内圧の急激な変動を防止するのに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る液化不活性ガス充填システムの模式図である。
【図2】缶詰製造ラインに適用した場合のブロック線図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】給液制御のフローチャートである。
【図5】圧力制御のフローチャートである。
【図6】開閉便制御のフローチャートである。
【符号の説明】
11 液化不活性ガス貯留タンク(貯留タンク)
12 噴霧ノズル 17 ノズル組立体
18 ノズルボディ 23 気泡偏向部材
24 弁座 27 弁体
30 弁開閉手段 31 パージフード
40 給液配管 41 給液制御弁
42 気化ガス排管 43 パージガス管
44 排気制御弁 45 液面検出手段(液面計)
46 圧力検出手段(圧力計) 47 パージガス流量調節手段
48 ヒータ 49 温度検出手段

Claims (8)

  1. 液化不活性ガス貯留タンクから容器内に液化不活性ガスを一定量充填する液化不活性ガス充填システムにおいて、液化不活性ガス貯留タンクの液化不活性ガスを一定量に保つように給液制御弁を制御する給液制御手段と、前記液化不活性ガス貯留タンク内の圧力を一定に保つように排気制御弁を制御する圧力制御手段とを有し、前記給液制御手段と前記圧力制御手段はそれぞれの制御出力が互いに相手の制御手段からの信号により補正可能に結合されていることを特徴とする液化不活性ガス充填システム。
  2. 前記給液制御手段は、液面検出信号と液面設定値により給液弁開度を演算し、且つ前記圧力制御手段からの液化不活性ガス貯留タンクの圧力情報を受け取り、該圧力情報により、前記給液弁開度の演算値を増減する補正を行うことを特徴とする請求項1記載の液化不活性ガス充填システム。
  3. 前記圧力制御手段は、圧力検出信号と圧力設定値により排気弁開度を演算し、且つ前記給液制御手段からの給液弁開度情報を受け取り、該給液弁開度情報により、排気弁開度の演算値を増減する補正を行うことを特徴とする請求項1記載の液化不活性ガス充填システム。
  4. 前記圧力制御手段は、ライン停止後の再稼動時には排気弁開度を増す補正を行うことを特徴とする請求項3記載の液化不活性ガス充填システム。
  5. 前記容器内への液化不活性ガスの充填は、液化不活性ガスを噴霧ノズルにより微小粒子化して行う請求項1〜4何れか記載の液化不活性ガス充填システム。
  6. 前記容器内への液化不活性ガスの充填は、液化不活性ガスを流下ノズルにより流下して行う請求項1〜4何れか記載の液化不活性ガス充填システム。
  7. 前記容器内への液化不活性ガスの充填は、液化不活性ガスを噴霧ノズルにより微小粒子化して行うと共に、液化不活性ガスを流下ノズルにより流下して行う請求項1〜4何れか記載の液化不活性ガス充填システム。
  8. 前記液化不活性ガス貯留タンクへの液化不活性ガスの送給は、液化不活性ガスタンク又は液化不活性ガスボンベから気液分離器を介して行われる請求項1〜7何れか記載の液化不活性ガス充填システム。
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