JP4600625B2 - 液体窒素充填装置及びその充填ノズル組立体 - Google Patents

液体窒素充填装置及びその充填ノズル組立体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶飲料等への液体窒素充填装置とそのノズル組立体、特に1台の装置で液体窒素の流下充填と噴霧充填が兼用できるようにした液体窒素充填装置とそのノズル組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶飲料等の容器包装体の陽圧化のために容器に液体窒素を充填することが広く行われている。その場合、容器への液体窒素の充填は、タンクから大気圧下で、充填ノズルを介して自重によって流下させて充填する方式(以下、流下充填方式という)が一般的であるが、該方式による液体窒素充填では容器への充填量の微細なコントロールが困難であるため、正確な内圧精度が要求される微細陽圧缶詰を安定して得ることはできない問題点がある。その問題を解決する方策として、本出願人は、液体窒素を微細粒化して充填することを発明し(特開平11−292018号公報、特開2000−128122号公報)、微細な内圧制御ができ低陽圧缶詰を得ることに成功した。液体窒素を微細粒化して充填する方式(以下、噴霧充填方式という)の場合、適正な微細粒を得るのにタンクを加圧してタンク内圧を微細にコントロールする必要がある。そのため、流下充填方式と噴霧充填方式とではタンクの構造が異なっている。また、ノズルの構造も流下充填方式と噴霧充填方式とでは全く異なっている。従って流下充填方式と噴霧充填方式を同一の液体窒素充填装置で行うことはできず、それぞれ専用の液体窒素充填装置を必要とする。
【0003】
流下充填方式は、果汁飲料やスポーツドリンク、無糖の茶飲料等,主に充填後の内圧平均値が70〜300KPa程度と比較的高く設定する場合に用いられる。一般にこの方式では、液体窒素量を自在に制御できるように、ニードルバルブを上下動させることで開度が可変となる機構を有した装置が使用されている。一方、噴霧充填方式は、ミルクコーヒーやミルクティ等ミルク入り低酸性飲料のように内圧平均値が50KPa以下程度で、バラツキが±10KPa程度の低圧且つ精密充填の場合に有効な方式である。これにより、陽圧缶でありながら、打検装置によって内圧検査を行うことが可能となり品質保証性に優れ、低酸性飲料等の腐敗し易い内容液を肉圧の薄い2ピース缶に充填することが可能となった。
【0004】
一方、飲料の商業生産ラインでは通常、充填される内容物や容器サイズは単一でなく、品種切り替えをしながら稼働率を上げている。このため、両方式をどちらも使用できるようにするには、装置を2種類設置するか、または、ひとつのタンクにそれぞれ両方式のノズル組立体を複数個装着した複合装置を設置する必要がある。
【0005】
しかし,2種類の装置を設置するのは、設置スペースに制限があることや、設備費用がかさむこと、装置の稼動準備が煩雑となるなどの問題点があった。一方、複合装置の場合では,装置自体が大型となるため、設置スペースに制限があることや、液体窒素の蒸発量が増加すること、装置自体の製作費用が高額となるなどの問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、一台の液体窒素充填装置で、僅かな部品の取付け、取外しだけで流下充填方式と噴霧充填方式の何れにも切り替え使用することができ、装置が小型化できて設置スペース、設備コストの低減化を図ることができ、且つ装置の稼働準備が容易である流下充填・噴霧充填兼用の液体窒素充填装置、及びその充填ノズル組立体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の液体窒素充填装置は、液体窒素を貯留する液体窒素貯留タンク、該液体窒素貯留タンクから容器に液体窒素を充填するノズル組立体、前記液体窒素貯留タンクに液体窒素を供給する給液管、前記液体窒素貯留タンク内で気化した気化ガスを外部に排気する排気管からなり、前記排気管が第1排気管と第2排気管とを備え、前記第1排気管が流下充填の際の前記液体窒素貯留タンクを大気圧下に開放する大気開放用排気管であり、前記第2排気管が噴霧充填の際の液体窒素貯留タンクの内圧調節用排気管であり、液体窒素の流下充填と噴霧充填の兼用ができるようにしてなることを特徴とするものである。
【0008】
前記排気管を、前記液体窒素貯留タンクに取り付けられた排気基管、該排気基管に取り付けられたマニホールド基管、該マニホールド基管に取り付けられた前記第1排気管と前記第2配管とから構成し、前記給液管が前記排気基管の内部を貫通して配置され、給液管の少なくともタンク近傍外周部を液体窒素の気化ガスで冷却するようにすることが望ましい。それにより給液パイプ内での液体窒素の沸騰による気化ガスの発生を防ぎ、貯留タンクへの給液をスムーズに行うことができ、また充填ノズルへの泡の噛み込み現象を減少させることができる。そして、前記ノズル組立体は、流下ノズルと噴霧ノズルを交換可能に装着できる装着手段を備え、1つのノズル組立体で流下充填方式と噴霧充填方式の両方式を選択できる兼用ノズル組立体とする。
【0009】
本発明の充填ノズル組立体は、ニードル、バルブシート、該バルブシートに装着される流下ノズル、及び噴霧ノズルの組合せからなり、前記バルブシートに流下ノズルと噴霧ノズルを交換可能に装着できる装着手段を備え、前記バルブシートに流下ノズルと噴霧ノズルの何れかを選択して装着することによって、一つの充填ノズル組立体で流下方式による充填と噴霧方式による充填とを両方式による充填を兼用ができるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
前記ニードルは、バルブシートと対向して液体窒素の流量を制御する先端部の形状が2段形状で、先端に近い方が鋭角となっていることを特徴とするものであり、具体的構成としては先端が鋭角部となり、それに続く部分が鈍角部となっておればよく、境界部でテーパー面が屈曲する形状或いは曲線的に変化する形状の何れでもよい。また、前記バルブシートは、前記ニードルと対向する上端部にすり鉢状孔が形成され、該すり鉢状孔に続いて流下ノズル取付孔、噴霧ノズル取付孔が順次形成されていることが望ましい。そして、より望ましくは前記流下ノズル取付孔及び噴霧ノズル取付孔には、それぞれ流下ノズル及び噴霧ノズルを螺合する内ねじが形成されていることである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明では、単一の液体窒素充填装置で流下充填方式による液体窒素の充填、噴霧充填方式による流下充填方式の充填を可能とするために、主に▲1▼ノズル組立体の構成、▲2▼タンク配管の構成を特に工夫したので、これらの工夫点を中心に説明する。
【0012】
〈▲1▼ノズル組立体の構成〉
本実施形態の液体窒素充填装置は、単一のノズル組立体でありながら、開度可変機構を有した流下充填方式と噴霧充填方式の両方が、僅かな部品の取り付け、取り外しだけで使用でき、しかもそのサイズは従来の流下充填方式と同等となるようなノズル組立体であり、以下図面を基に詳細に説明する。
【0013】
図6(a)及び(b)は、本実施形態のノズル組立体21を示し、(a)は流下充填方式によって液体窒素を充填する場合の断面模式図、(b)は噴霧充填方式によって液体窒素を充填する場合の断面模式図である。図中、1は兼用のニードルであり、2は兼用のバルブシートである。バルブ開閉を行うニードル1は、図7に示すように、その先端が二段形状となっており,先端に近い方が鋭角部3、該鋭角部3に続く上部がテーパー角度が大きい鈍角部4となっており、本実施形態では鋭角部3と鈍角部4とは境界で屈曲して変化しているが、例えば図7(b)に示すように、先端の鋭角部から鈍角部に曲線的に滑らかに連なった形状に構成してもよい。
【0014】
一方、上記兼用のニードル1を受けるバルブシート2は、上端部にニードル1の鈍角部4に対応する形状のすり鉢状孔18が形成され、該すり鉢状孔18の下端部が前記鋭角部3の基部(即ち境界部5)よりも大径の流下ノズル取付孔6が形成され、該流下ノズル取付孔6の下部はさらに径大になって内ねじ7が形成され流下ノズルが螺着できるようになっている。さらにその下端に前記流下ノズル取付孔6よりもさらに径大になっている噴霧ノズル取付孔8が形成され、その内周面は噴霧ノズルを螺着するための内ねじ9が形成されている。
【0015】
また、本実施形態で使用する流下ノズル10は、図9(a)に示すように、液体窒素が流下する流下ノズル孔11を有し、その下方部外周部に兼用バルブシートに形成された内ねじ7に螺合する外ねじ12が形成されている。一方、噴霧ノズル15は、その中央部に前記流下充填方式の流下ノズル孔11より細孔からなる噴霧ノズル孔16が形成され、且その外周部にバルブシートに形成された内ねじ9に螺合する外ねじ17が形成されている。本実施形態では流下ノズル及び噴霧ノズルとも外ねじが形成されている部分をリング状の別部材で構成して一体化してあるが、もちろん同一部材で構成してもよい。
【0016】
本実施形態のノズル組立体は、以上のように形成され、流下充填方式で液体窒素を充填する場合は、図6(a)に示すように、流下ノズル取付孔6に流下ノズル10を嵌合して内ねじ7と外ねじ12を螺合することにより取り付ける。それにより、ノズル組立体21は、流下充填方式のノズルとなる。その場合、ニードル1の鋭角部3先端が流下ノズル10の液体窒素流下孔11の上部に入り込み、鋭角部3のテーパー面と流下ノズル10の上端内縁13との隙間量によって液体窒素の流下量が制御される。流下充填の場合は、一定量の液体窒素を連続流下させるが、流下する液体窒素量はノズル開口量と液面高さによって決まるので、ニードルの先端部を鋭角にすることによって、ノズル開口量を微細に変化させることができ、より微細に液体窒素流下量を調整することができる利点がある。
【0017】
また、噴霧充填方式で充填する場合は、流下ノズル10を取り外して、噴霧ノズル15を噴霧ノズル取付け孔8に螺合して取り付ける。それにより、ノズル組立体21は、噴霧充填方式のノズルとなる。その場合、ニードル1の鋭角部3は流下ノズル取付孔6内に完全に遊嵌合し、鈍角部4のテーパー面がバルブシート2のすり鉢状部17と対向し、すり鉢状孔内面と鈍角部4のテーパー面との隙間量によって噴霧ノズルに流入する液体窒素量が制御される。噴霧充填の場合、ニードルバルブは、主に噴霧ノズルへの液体窒素の流入を制御する開閉機能を果たすものであるので、図のように、バルブの開閉機能を鈍角部で果たすことにより、開閉の際のニードルのストローク量を少なくすることができ、タンク上部に設置れるニードル駆動部を小型化することができると共に、開閉の高速化を図ることができる利点がある。
【0018】
〈▲2▼タンク配管〉
次に、本発明に係る液体窒素充填装置の他の特徴点であるタンク配管の実施形態について説明する。
図2は本実施形態に係る液体窒素充填装置の要部正面図である。図中、20が真空断熱構造の液体窒素貯留タンク(以下、単にタンクという)であり、図3に示すように、ノズル組立体21の中心部がちょうど缶をフィラーからシーマへ搬送する缶搬送コンベヤの搬送方向中心線上に位置し、缶高に応じてノズル位置を調節でるように、スタンド22に高さ位置調節可能に取り付けられている。23はバルブの開度を制御するニードル駆動部であり、ニードルバルブのバルブステム(ニードル)の先端部と係合して、ニードルを上下に変位駆動するモーター等を有する従来のバルブ駆動装置が採用できる。タンク20の上部壁には該タンクに液体窒素を供給する給液管と、該タンク内で液体窒素の気化により発生した気化ガスを外部に排気する排気管が設けられるが、本実施形態においては、図3〜図5に示すように、給液管25が排気管26の内部を貫通して2重構造に構成され、給液管25を液体窒素の気化ガスで冷却することによって外部からの熱の流入を阻止し、給液管内を通過する液体窒素の気化や突沸現象の発生を防止して、タンク内の液体窒素が気化して泡が発生するのを防止し、それにより特に貯留タンクへの給液をスムーズに行うことができ、噴霧ノズルへの泡の噛み込みによる噴霧への悪影響を防止するようにしてある。
【0019】
上記構成を図3〜図5により詳細に説明する。
図中、30は液体窒素貯留タンク(二重構造の内壁)上部に開口された排気口に取り付けられた排気基管であり、図示のようにエンドプレート31(図5)で端部が封鎖された外管28と内管29の二重構造となっており、その先端部がマニホールド基管32に連結されている。そして、該マニホールド基管32から第1排気管33と第2排気管34とが分岐して配置されている。これらの管は、何れも内管と断熱のための外管の二重構成となっている。第1排気管33は、流下充填方式充填に際してタンク内で沸騰した窒素ガスを外部に排気するための大気開放用排気管であり、電動ボール弁35を開くことにより、タンク内が大気に開放され、タンク内の圧力上昇を抑え、液体窒素は大気圧下でその自重で流下し、流下ノズルからの流量は、ニードル弁の開度と液面レベルによって制御される。一方、第2排気管34は、噴霧充填方式による充填に際して、タンク内圧を所定圧(例えば、10KPa)にコントロールするための内圧調整用排気管であり、オリフィス径を小さくして細かい圧力調整が可能のようにしてある。36は、該第2排気管34の管路に設けられた圧力調整用の電動制御弁である。
【0020】
一方、排気基管30を貫通して設けられた給液管25は、図4に示すように、マニホールド基管32の内部を通って、第1排気管33と第2排気管34の中間部から突出して電動制御弁37(図3)を介して液体窒素タンクへと繋がっている。前記第1排気管33、第2排気管34、給液管25とも、マニホールド基管を出た後も所定区間は外管の中を貫通して外気との断熱を図っている。
【0021】
前記第2排気管34に設けられる電動制御弁36は、図1に示すように、タンク内圧を圧力計38で計測して圧力調節器39の出力により制御されるものであり、タンク内が常に設定圧力を維持するように制御され、圧力が設定値を超えると電動制御弁36が開き気化ガスを外部に放出する。給液管25に設けられた電動制御弁37は、タンク内の液面計40でコントロールされるものであり、液面計40により液面高さを監視し、液面調節器41が設定された所定の液面高さを維持するように電動制御弁37を制御し,液面高さが設定値よりも下がると自動的に電動制御弁37を開き、設定高さになるまでタンク内に液体窒素を供給し、液面レベルを常に一定に保つようにする。
【0022】
図1において、45は気体窒素供給管であり、上流端部の気体窒素接続口から順に、レギュレータ46、流量計を兼ねる流量調節弁47、ガスヒータ48、電磁弁49を介して給液管27に接続されている。給液管27の上流端の液体窒素給液口のすぐ下流には、電磁弁49が設けられており、液体窒素供給時には電磁弁49を閉じ、電磁弁50が開いている。逆に気体窒素供給時には、電磁弁50を閉じ電磁弁49を開く。液体窒素は、タンク内が空の状態時で、タンク内に液体窒素を供給する前にタンク内を窒素雰囲気にするためのものである。
【0023】
また、タンク20には、図3では図示は省略されているが、図1に示すようにノズル組立体21にパージガスを供給するためのパージガス供給管路51が設けられている。パージガス供給管路51には、電磁弁52と絞り弁53が並列に設けられ、両方でタンク内の気化ガスをノズル組立体側に流して、シールガスとして使うようになっており、液体窒素の流下流又は噴霧流の外周部を気化ガスで囲って外気の流入を防止すると共に、ノズル組立体の霜付きを防止する。
【0024】
本発明の液体窒素充填装置は、以上のように構成され、流下充填方式で液体窒素を充填する場合は、ノズル組立体21のバルブシート22の流下ノズル取付孔6に流下ノズル10を螺着するのみで、流下充填方式で充填するための構造的な型替えが終了する。そして、図示しないコントロールパネルにおいて、液体窒素充填方式を切り替えスイッチで流下充填方式に切り替えることによって、第1排気管33の電動ボール弁35が全開し、タンクが開放状態となり、タンク内に大気圧が作用する。以上のような設定のもとで、ラインの稼働が開始すると、ノズル組立体21のニードル1がニードル駆動部23により駆動されて、図6(b)に示すように、鋭角部3の外周部と流下ノズル10の流下ノズル孔11との隙間が所定の流量を得るように調節され、タンク内の液体窒素がその液面高さに対応する自重により連続的に自然流下して、その下方を連続的に通過する内容液充填済み缶のヘッドスペースに所定量の液体窒素が充填される。
【0025】
一方、ミルクコーヒー、ミルクティ等のミルク入り低酸性飲料等の製造ラインにおいては、低陽圧缶詰を得る等の目的で、噴霧充填方式で液体窒素を充填する場合は、前記バルブシート2から流下ノズル10を取外し、噴霧ノズル取付孔8に噴霧ノズル15を螺着する。そして、コントロールパネルで、充填方式を噴霧充填方式に切り替えることによって、第1排気管33の電動ボール弁35が全閉状態となり、タンク内圧は第2排気管34に設けられた電動制御弁36の開度によって制御されることになる。電動制御弁36は、タンク内圧が流下充填方式の気化量によって変動するが、常に圧力計38によりタンク内圧を監視し、タンク内圧が設定圧力を超えると圧力調節器39から電動制御弁36に信号を送られて、電動制御弁36の開度が制御され、タンク内の圧力が常に設定圧力となるようにコントロールされる。液体窒素は所定の圧力で噴霧ノズルの細孔からなる噴霧ノズル孔を通過することによって、前記公開公報に記載されている原理により、微細粒化されて所定量が容器内に精密充填されて、内圧バラツキのない陽圧缶詰を得ることができ、低陽圧缶詰を得ることができる。
【0026】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、上記実施形態では1個のタンクにノズル組立体が1個設けられている場合について説明したが、複数のノズル組立体を設けることも可能である。その場合、各ノズルからの充填量を少なくして複数のノズルで充填するようにすることによって、充填精度をより高めることができ、あるいは複数のノズルの充填量を制御することによって一度に多量の液体窒素を充填することも可能である。また、複数のノズル組立体は必ずしも、本発明の兼用のノズル組立体ばかりでなく、例えば流下ノズル組立体と組み合わせても良く、その場合流下充填の場合は全てのノズル組立体を使用し、噴霧充填する場合は、流下ノズル組立体の作動を停止すればよい。また、バルブシートへの流下ノズル及び噴霧ノズルの取付けは、螺着の場合に限らず、ビスや他のブラケットを介しての装着でもよく、その装着手段は特に限定されない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液体窒素充填装置によれば、僅かな部品の取付け、取外しだけで、1つの装置で流下充填と噴霧充填を行うことができるので、設備費が削減でき、設置スペースも節約できる。また、噴霧充填と流下充填の切り替えも簡単であるので、煩雑な稼働準備が必要でなく、稼働効率を高めることができる。また、排気管を排気基管−マニホールド基管−第1排気管・第2排気管とすることによって、タンクに直接複数の排気管を設ける必要がなく、タンクの断熱構造が簡単となると共に、断熱効率を高めることができる。さらに、給液管を、排気基管の内部を貫通して配置して、給液管を液体窒素の気化ガスで冷却するようにすることによって、タンクに供給される液体窒素が給液管内で気化して泡が発生することが防止でき、泡が噴霧ノズルに巻き込まれて噴霧に悪影響を与えることが防止でき、確実な噴霧充填ができる。
【0028】
また、本発明のノズル組立体によれば、一つのノズル組立体でありながら、開度可変機構を有した流下方式と加圧噴霧方式の両方が、僅かな部品の取り付け、取外しだけで簡単に使用可能であり、しかもそのサイズは従来流下充填ノズル又は噴霧充填ノズルと同等の大きさとすることができるので、設備費及び設置スペースが特段に節約できる。また、ニードル先端部を鋭角部と鈍角部の二段構造にすることによって、1本のニードルでそれぞれの方式にもっとも適合したニードル形状を得ることができ、且つストローク量を小さくすることができるので、小型化、高速化、精密充填化に寄与することができる。さらに、バルブシートに流下ノズル取付孔及び噴霧ノズル取付孔を設けることによって、別々に構成した噴霧ノズル又は流下ノズルを簡単に装着することができる。さらに、それらを螺合式にすることにより、より簡単に装着することができ、切り替え作業がごく短時間でできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る液体窒素充填装置の配管模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る液体窒素充填装置を缶詰製造ラインに取り付けた状態の要部正面図である。
【図3】その平面図である。
【図4】その排気管部の一部破断平面図である。
【図5】図4のA−A断面矢視図である。
【図6】本発明の実施形態に係るノズル組立体の断面を示し、(a)は流下ノズルを装着した場合、(b)は噴霧ノズルを装着した場合である。
【図7】(a)及び(b)は本発明の実施形態に係るノズル組立体の異なるニードル先端形状を示している。
【図8】バルブシートの断面図である。
【図9】(a)は流下ノズル、(b)は噴霧ノズルの正面断面図である。
【符号の説明】
1 ニードル 2 バルブシート
3 鋭角部 4 鈍角部
6 流下ノズル取付孔 7、9 内ねじ
8 噴霧ノズル取付孔 10 流下ノズル
15 噴霧ノズル 16 噴霧ノズル孔
20 液体窒素貯留タンク 21 ノズル組立体
23 ニードル駆動部 25 給液管
26 排気管 30 排気基管
32 マニホールド基管 33 第1排気管
34 第2排気管 35 電動ボール弁
36、37 電動制御弁 39 圧力調節器
41 液面調節器 45 気体窒素供給管

Claims (8)

  1. 液体窒素を容器に充填する液体窒素充填装置であって、液体窒素を貯留する液体窒素貯留タンク、該液体窒素貯留タンクから容器に液体窒素を充填するノズル組立体、前記液体窒素貯留タンクに液体窒素を供給する給液管、前記液体窒素貯留タンク内で気化した気化ガスを外部に排気する排気管からなり、前記排気管が第1排気管と第2排気管とを備え、前記第1排気管が流下充填の際の前記液体窒素貯留タンクを大気に開放する大気開放用排気管であり、前記第2排気管が噴霧充填の際の液体窒素貯留タンクの内圧調節用排気管であり、液体窒素の流下充填と噴霧充填の兼用ができるようにしてなることを特徴とする液体窒素充填装置。
  2. 前記排気管が、前記液体窒素貯留タンクに取り付けられた排気基管、該排気基管に取り付けられたマニホールド基管、該マニホールド基管に取り付けられた前記第1排気管と前記第2排気管とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体窒素充填装置。
  3. 前記給液管は、前記排気基管の内部を貫通して配置され、給液管を液体窒素の気化ガスで冷却するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の液体窒素充填装置。
  4. 前記ノズル組立体が、流下ノズルと噴霧ノズルを交換可能に装着できる装着手段を備え、1つのノズル組立体で流下充填方式と噴霧充填方式の両方式が選択できる兼用ノズル組立体であることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の液体窒素充填装置。
  5. 液体窒素を容器に充填する液体窒素充填装置における充填ノズル組立体であって、ニードル、バルブシート、該バルブシートに装着される流下ノズル、及び噴霧ノズルの組合せからなり、前記バルブシートに流下ノズルと噴霧ノズルを交換可能に装着できる装着手段を備え、前記バルブシートに流下ノズルと噴霧ノズルの何れかを選択して装着することによって、一つの充填ノズル組立体で流下方式による充填と噴霧方式による充填を兼用できるようにしたことを特徴とする充填ノズル組立体。
  6. 前記ニードルは、先端が2段形状で、先端に近い方が鋭角となっていることを特徴とする請求項5記載の充填ノズル組立体。
  7. 前記バルブシートは、前記ニードルと対向する上端部にすり鉢状孔が形成され、該すり鉢状孔に続いて流下ノズル取付孔、噴霧ノズル取付孔が順次形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の充填ノズル組立体。
  8. 前記流下ノズル取付孔及び噴霧ノズル取付孔には、それぞれ流下ノズル及び噴霧ノズルを螺合する内ねじが形成されていることを特徴とする請求項7に記載の充填ノズル組立体。
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