JP3613126B2 - テープレコーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、テープレコーダに係り、特にテープレコーダの回転伝達を効率良く行えるテープレコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テープレコーダにあっては省電力化の要望は著しいものがあり、様々な改良が加えられてきている。ところで、テープレコーダにおける従来の回転伝達機構は、例えば図21に示すように、モータ31の回転をベルト32を介してギアプーリ33に伝達するに際し、複数(図21に示す実施例では3つ)の第1,第2のフライホイール34a,34b及びアイドルプーリ34cを介在させてベルト32に必要な張力を付与しているものが一般的である。
【0003】
ところで、テープレコーダでは、早送りや巻き戻しの時にモータに作用する負荷が一番大きく、これにあわせてベルトの張力を設定しているが、図21に示すような回転伝達機構では、モータの正逆回転による早送り時や巻き戻し時に、モータ31からギアプーリ33に伝達する際にベルトの張り側と緩み側の長さのバランスが異なるので、張り側が長い方の図21でのモータ31の反時計方向の回転での伝達力で前記必要な張力となるように設定している。例えば早送り時の伝達力が巻き戻し時の伝達力よりも小さい時には、早送り時の張力が前記必要な張力となるように設定するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したようにしてベルトの張力を設定した場合には、張力の大きい方、例えば上記した例では巻き戻し時のベルトの張力が必要以上の大きさとなり、ベルトの回転負荷及びモータ31,ギアプーリ33,第1,第2のフライホイール34a,34bに加わる側圧が大きくなり、回転負荷が大きくなって回転伝達効率が悪くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、モータの回転をギアプーリに伝達するベルトの張力を必要最低限に抑えて回転効率の良いテープレコーダを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明のテープレコーダは、正転再生又は反転再生が可能なように第1,第2のキャプスタン及び第1,第2のフライホイールを備えたテープレコーダであって、磁気テープ巻き取り用の第1のリール,第2のリールと同軸にそれぞれ設けられたリールギアを回転させるべく設けられたギア機構と、前記ギア機構にモータの回転を伝えると共に前記第2のキャプスタン及び第2のフライホイールと同軸に設けられたギアと噛合する中継ギアプーリと、モータの回転を前記第2のフライホイール及び前記中継ギアプーリに伝達する第1のベルトと、前記第2のフライホイール及び中継ギアプーリの回転を第1のキャプスタンと同軸の第1のフライホイールに伝達する第2のベルトとを備え、前記モータの正転又は反転の回転を、前記第1のベルトと中継ギアプーリ及びギア機構を介して第1のリール又は第2のリールに伝達し、正・反転再生及び正・反転高速回転に対応して、前記第1のリール又は第2のリールを回転させるように構成したものである。
【0007】
【作用】
本発明のテープレコーダは、モータの正逆回転による早送り時や巻き戻し時にも、モータの回転を第1のベルトのみを介し、更に中継ギアプーリ及びギア機構を介してリールを駆動するので、ベルトの張り側と緩み側の長さが同じとなり、必要最低限の張力に設定し、ベルトの回転負荷が小さくなって回転伝達効率が良くることとなる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明のテープレコーダを図1〜図20に示す実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施例におけるテープレコーダの要部の外観を示す平面図、図2は同テープカセットの背面から見た状態を示す磁気ヘッド部の正面図、図3は同裏面図、図4は同早送りレバーを規制した停止時の状態を示す略平面図、図5は同停止状態からモータを反転させて第1の制御レバーによる早送りレバーの規制を解除する動作状態を示す略平面図、図6は同解除する瞬間の状態を示す略平面図、図7は同解除後の状態を示す略平面図、図8は同巻き戻し時の状態を示す略平面図、図9は同早送り時の状態を示す略平面図、図10は同停止時又は巻き戻し時の状態から正転再生時への移行時の状態を示す略平面図、図11は同正転再生時の状態を示す略平面図、図12は同反転再生時の状態を示す略平面図、図13は主としてギア等の回転部品の状態を示すもので、早送りレバーの規制を解除後の停止状態を示す略平面図、図14は同正転再生時の状態を示す略平面図、図15は反転再生時の状態を示す略平面図、図16は同早送り時の状態を示す略平面図、図17は同巻き戻し時の状態を示す略平面図、図18(a)は主としてピンチローラ,磁気ヘッド等の動作状態を示すもので、早送り時,巻き戻し時,停止時の状態を示す略平面図、(b)は(a)図の制御ロッド,ピンチローラアーム制御軸等の動作状態を示す部分平面図、図19(a)は同正転再生時の状態を示す略平面図、(b)は(a)図の部分平面図、図20(a)は同反転再生時の状態を示す略平面図、(b)は(a)図の部分平面図である。
【0010】
図面において、1aは磁気テープTを正転再生走行させる第1のキャプスタン、1bは前記第1のキャプスタン1aと回転方向が異なる反転再生走行用の第2のキャプスタンであり、これら第1及び第2のキャプスタン1a,1bにはそれぞれ第1のフライホイール2aと第2のフライホイール2bが一体的に回転すべく同軸に取り付けられている。
【0011】
3は正転,反転のいずれにも回転可能なモータであり、このモータ3の回転は第1のベルト4aを介して前記第2のフライホイール2b及び第2のキャプスタン1bに伝達される。そして、この第2のフライホイール2bに伝えられた回転は、この第2のフライホイール2bと一体的に回転すべく同軸に取り付けられた大径ギア2baに噛合する大径ギア5aを設けた中継ギアプーリ5に伝達され、この中継ギアプーリ5から第2のベルト4bを介して前記第1のフライホイール2a及び第1のキャプスタン1aに伝達され、第1のフライホイール2aと第2のフライホイール2bを反対方向に回転させる。
【0012】
6は磁気テープ巻き取り用の正転リール7a又は反転リール7bに前記モータ3の回転を伝達するギア機構であり、以下のような構成となされている。
【0013】
6aは前記大径ギア5aに噛合する大径ギア6aaと小径ギア6abを同軸に取り付けた回転自在な第1の中継ギアで、この小径ギア6abはメインギア6bに噛合している。このメインギア6bは、フリクションプーリ6cに圧入保持されたフリクションギア6d(図13〜17参照)の軸部に回転自在に取り付けられ、例えば圧縮ばねによりフェルトを介して前記フリクションプーリ6cに圧接するように構成されている。
【0014】
6e(図13〜17参照)は前記フリクションギア6dに噛合するプレイギアであり、軸8を中心として回動するプレイレバー9に立設した軸9aに回転自在に設けられている。このプレイギア6eは、プレイレバー9の前記回動によって、後述する正転リールギア6h或いは反転リールギア6jにその回転力を伝達したり、またこれら両者に伝達しなかったりする。6fは回転自在に設けられたアイドルギアであり、前記プレイギア6eと噛合可能に構成されている。6gは回転自在に設けられた正転リール駆動ギアであり、前記アイドルギア6fの回転を正転リール7aと同軸に設けられた正転リールギア6hに伝えるべく噛合している。6iは回転自在に設けられた反転リール駆動ギアであり、前記プレイギア6eと噛合可能に構成され、プレイギア6eとの噛合時、プレイギア6eの回転を反転リール7bと同軸に設けられた反転リールギア6jに伝えるよう反転リールギア6jに噛合している。
【0015】
6kaは前記メインギア6bに噛合可能な第1の早送りギア、6kbは前記正転リール駆動ギア6g及び反転リール駆動ギア6iに噛合可能な第2の早送りギアであり、これらは同軸にかつ一体的に、圧縮ばねによって回転負荷を付与された状態で回転自在なように早送りレバー10に取り付けられている。この早送りレバー10には、第2の制御レバー11の先端に設けた軸11aに係合する円弧状長孔10aと、軸12に係合する円弧状長孔10bが設けられ、図3,図4,図13に示すように、第1の早送りギア6kaがメインギア6bに噛合した状態で前記軸11a,12に案内されて所定角度回動し、前記第2の早送りギア6kbが正転リール駆動ギア6g或いは反転リール駆動ギア6iに噛合したり、またこれら両者に噛合しなかったりするように構成されている(図8,9及び図16,17参照)。
【0016】
13は磁気テープTの走行方向を切り換えるべく前記ギア機構6の噛合状態を変更するモード切り換え機構であり、以下のように構成されている。
【0017】
13aは前記メインギア6bに噛合する大径ギア13aa及びこれと同軸の小径ギア(図示省略)を一体となした第2の中継ギア、13bはこの第2の中継ギア13aの小径ギア(図示省略)に噛合する大径ギア13ba及びこれと同軸の小径ギア13bbを一体となした第3の中継ギアで、この第3の中継ギア13bの小径ギア13bbに噛合するようにカムギア13cが設けられている。このカムギア13cには、そのギア部に、第1,第2,第3の欠歯部13ca,13cb,13ccが形成されるとともに、さらに表裏面側には溝状に形成された第1のカム13cdと第2のカム13ceを、また表面側の外周部に形成された第3カム13cfと第4のカム13cgを備えている。
【0018】
13dはソレノイドで、非通電状態では永久磁石(図示省略)により吸着片13daが吸着部13dbに吸着され、通電すると永久磁石による吸着片13daの吸着が解除されるようになっている。13eはばね13fによって吸着片13daを吸着部13dbから引き離す方向に付勢されたソレノイドアームであり、その一端に前記吸着片13daが取り付けられ、また他端の軸部13ea(図4参照)は前記第2のカム13ceに当接し案内されて係止するように構成されている。
【0019】
13gは軸18に回動自在に設けられた切り換えレバーであり、一端のカム軸13gaは前記第1のカム13cdに係合し、他端のレバー軸13gbは制御ロッド13hに係合されている。この制御ロッド13hには、図2及び図18〜20に示すように、第1,第2のピンチローラアーム制御軸13ha,13hbがそれぞれアーム13heに保持された状態で取り付けられている。すなわち、アーム13heは制御ロッド13hに立設した軸13hfに回動自在に保持され、かつばね13hgにより第1,第2のピンチローラ17a,17b側に付勢されており、その付勢力は突起13hhで規制されるようになっている。そして、これら第1,第2のピンチローラアーム制御軸13ha,13hbは、ホルダー本体15に、軸16aa,16baを支点として回動自在に取り付けられた第1,第2のピンチローラアーム16a,16bに形成された制御部16ab,16bbに当接し、これら第1,第2のピンチローラアーム16a,16bに取り付けられた第1,第2のピンチローラ17a,17bを前記第1,第2のキャプスタン1a,1bに圧接及び離間させるように制御する。
【0020】
本実施例では、これら第1,第2のピンチローラアーム16a,16bをどちら側の回動方向にも付勢せずに回転自在となすとともに、再生及び録音時のみ第1又は第2のピンチローラ17a又は17bが第1又は第2のキャプスタン1a又は1bに圧接し、早送り及び巻き戻し時には第1又は第2のピンチローラ17a又は17bが第1又は第2のキャプスタン1a又は1bと非圧接となるように構成している。なお、14a,14bはホルダー本体15を回動自在に支持する第1,第2のホルダー支持台である。
【0021】
13iは軸19を支点として回動自在な中継レバーであり、一端は前記制御ロッド13hの軸13hcに係合され、他端に設けた軸13iaは前記プレイレバー9に設けた長孔9bに係合されている。
【0022】
20は前記ホルダー本体15に軸20aを支点として回動自在に取り付けたヘッドアームであり、その前面側中央部には磁気ヘッド21が、また後面側には制御部20bが設けられている。このヘッドアーム20はばね22によって常時は磁気テープTから離反する方向に付勢されており、再生,録音時には前記制御ロッド13hに立設したヘッドアーム制御軸13hdが前記制御部20bを押し、ヘッドアーム20をばね22の付勢力に抗して磁気テープT側に押し出す。本実施例では、このヘッドアーム制御軸13hdを、図18〜図20の(b)に示すように、樹脂ばねで構成し、磁気ヘッド21が一定量以上磁気テープT側に入り込まないように反磁気テープT側に逃げるようにしたものを開示している。
【0023】
23は第1の制御レバーであり、基端が前記第3のカム13cfに係合し、この第3のカム13cfとの係合によって中央部を支点23aとして回動するものであって、その先端の軸部23bに前記早送りレバー10に設けた凹溝10cが嵌合したり、また凹溝10cが離脱したりすることで、早送りレバー10の位置を規制したり、また位置を解除し、その解除によって早送り時と巻き戻し時とのモード変更時に第1の早送りギア6kaにメインギア6bの回転を伝達し、この第1の早送りギア6kaの早送りレバー10に対する回転負荷で早送りレバー10を移動させることにより第2の早送りギア6kbの噛合位置を変えて正転リール駆動ギア6g又は反転リール駆動ギア6iに噛合するようにしている。
【0024】
また、前記第2の制御レバー11は、第1の制御レバー23と同じ回動支点23aを中心として回動可能であり、基端が前記第4のカム13cgに係合し、その先端に設けた軸11aの近傍にラックギア11bを設けている。このラックギア11bは、第2の制御レバー11の軸11aに長孔10aが係合された早送りレバー10の回動動作に応じて、第2の早送りギア6kbに噛合するようになっている。そして、第2の制御レバー11の基端が第4のカム13cgに係合して、軸11a及びラックギア11bがメインギア6b側に振られた状態で、第1の早送りギア6kaがメインギア6bに噛合可能である。その噛合動作は、後述する早送りレバー10の動きを第1の制御レバー23の軸部23bによって規制している停止状態からその早送りレバー10の規制を解除する際と、規制を解除した後における早送り状態から巻き戻し状態への切り換え時と、その逆の切り換え時とにおいてそれぞれ行われるようになっている。このラックギア11bに対する第2の早送りギア6kbの添接噛合により、早送りレバー10は当該早送りレバー10に対する第1,第2の早送りギア6ka,6kbの回転負荷に関係なく、メインギア6bに噛合する第1の早送りギア6kaの回転力が早送りレバー10に伝達されることとなる。なお、25は第1の制御レバー23及び第2の制御レバー11の基端を、第3,第4のカム13cf,13cgに摺接する方向に付勢するばねである。
【0025】
本発明のテープレコーダは以上説明したように構成されており、以下、その動作について説明する。
【0026】
先ず、各モードの動作を説明する前に、カムギア13cの作用について説明する。このカムギア13cは、各欠歯部13ca,13cb,13ccが第3の中継ギア13bの小径ギア13bbと対向している状態で各モードの保持状態であり、欠歯部13caが対向する状態が正転再生、欠歯部13cbが対向する状態が反転再生、欠歯部13ccが対向する状態が停止と早送り及び巻き戻し状態である。また、そのカムギア13cの回転位置に対応して、各々のカム13cd〜13cgも各モードに対応した働きをしている。第1のカム13cdは、切り換えレバー13gの一端カム軸13gaを制御するもので、各モードに応じて切り換えレバー13gを介して制御ロッド13hの位置を決定するものである。また、第2のカム13ceは、ソレノイド13dの作用によりカムギア13cにモード切り換えのトリガを与えるもので、通電により吸着片13daの吸着が解除されると、ソレノイドアーム13eの先端の軸部13eaが当該第2のカム13ceの傾斜部に当接し、この際、カムギア13cはわずかに時計方向に回転してギア部が小径ギア13bbと噛み合う状態となり(図10参照)、モータ3による第3の中継ギア13bの回転によりカムギア13cは次の欠歯部まで回転することになる。次に、第3のカム13cfは、第1の制御レバー23の基端が係合され、モードに応じて当該第1の制御レバー23の先端の軸部23bの位置が制御される。更に、第4のカム13cgは、第2の制御レバー11の基端が係合され、モードに応じて、早送りレバー10すなわち第1,第2の早送りギア6ka,6kbのメインギア6bに対する位置を制御するものである。
【0027】
〔停止時(図4,18参照)〕
停止時は図4に示すように、第3の中継ギア13bの小径ギア13bbの噛合位置に、カムギア13cの第3の欠歯部13ccを位置させた状態である。この停止位置では、前記第1のカム13cdの作用によって切り換えレバー13gを介して制御ロッド13hは中立位置に位置して、図18に示すように、第1,第2のピンチローラアーム制御軸13ha,13hbは第1,第2のピンチローラアーム16a,16bの制御部16ab,16bbを押さず、第1,第2のピンチローラ17a,17bは第1,第2のキャプスタン1a,1bと非接触状態となる。この時、中継レバー13i,プレイレバー9を介してプレイギア6eは反転リール駆動ギア6i及びアイドルギア6fとの噛合が解除されている。また、ヘッドアーム制御軸13hdはヘッドアーム20の制御部20bの押圧が解除され(図18参照)、磁気ヘッド21を取り付けたヘッドアーム20はばね22の付勢力によって後退し、磁気ヘッド21は磁気テープTと浅く接触している。この図4の状態は、停止モードになった直後であり、モータ3の正転によりメインギア6bと噛合する第1の早送りギア6kaが回転状態にあっても、早送りレバー10の凹溝10cが第1の制御レバー23の軸部23bに嵌合しているため、早送りレバー10の移動が規制されており、第2の早送りギア6kbは反転リール駆動ギア6iに噛合することはなく、反転リール7bは回転せず、従ってこの停止時への移行時における磁気テープTの独走を阻止することができる。
【0028】
〔早送りレバー規制解除(図5〜7,図13参照)〕
図4の停止状態は、早送りレバー10の規制を解除することにより、カムギア13cの状態を変えることなく、巻き戻し状態及び早送り状態に移行することができる。すなわち、前記停止規制状態からモータ3を反転方向に回転させることにより、図5〜7に示すように、先ずメインノア6bの反転によりこれと噛合している第1の早送りギア6kaが回転し、この第1の早送りギア6kaと早送りレバー10との間の回転負荷により、早送りレバー10は軸11a,12に案内されて時計方向へ回動し(図5の状態)、この回動により第2の早送りギア6kbはラックギア11bに噛合し、この両早送りギア6ka,6kbの回転力が回転負荷に無関係に早送りレバー10に伝達されて当該早送りレバー10を更に時計方向へ回動することとなる。これにより、第1の制御レバー23の軸部23bが早送りレバー10の凹溝10cから外れて早送りレバー10の規制を解除することになるが、その解除の瞬間が図6であり、このとき第1の制御レバー23の軸部23bは凹溝10cの端部に設けた凸部10caから外れ、図7に示す解除後の状態となるもので、図13はこの図7に示す早送りレバー10規制状態解除後の停止状態である。また、この停止状態における第1の制御レバー23の基端は、第3のカム13cfの凹部に対向し、図4の規制状態及び図5,6の解除の瞬間までは非接触状態にあり、図6に示す解除によりばね25の付勢力で当該第1の制御レバー23は時計方向に回動して、その基端は第3のカム13cfに当接し、図7に示す係合状態となる。
【0029】
〔巻き戻し時(図8,17,18参照)〕
前記図7,13の規制解除の状態から、モータ3を正転駆動させることにより、メインギア6bは反時計方向に回転する。この時、第2の制御レバー11は第4のカム13cgに係合して軸11aにより早送りレバー10をメインギア6b方向に振っており、第1の早送りギア6kaとメインギア6bは噛合状態にある。この第1の早送りギア6kaとメインギア6bの噛合により、第2の早送りギア6kbを反転リール駆動ギア6iに噛合させ、反転リールギア6jを介して反転リール7bを高速で回転させ、巻き戻しを行う。この巻き戻し時には、第1,第2のピンチローラ17a,17bは第1,第2のキャプスタン1a,1bと非接触状態であり、磁気ヘッド21を取り付けたヘッドアーム20はばね22の付勢力によって磁気テープTとは浅く接触していることは停止時と同様である。
【0030】
〔早送り時(図9,16,18参照)〕
前記巻き戻し状態又は図7,13の状態からモータ3を反転方向に回転させることにより、メインギア6bは時計方向に回転し、第1の早送りギア6kaとメインギア6bの噛合により、早送りレバー10を時計方向に回動する。この早送りレバー10の回動途中において、第2の早送りギア6kbはラックギア11bと噛合し、その添接駆動により早送りレバー10は拘束に移動することになり、図9,16に示すように、第2の早送りギア6kbを正転リール駆動ギア6gに噛合させ、正転リールギア6hを介して正転リール7aを高速で回転させ、早送りを行う。この早送り時にも、第1,第2のピンチローラ17a,17bは第1,第2のキャプスタン1a,1bと非接触状態であり、磁気ヘッド21を取り付けたヘッドアーム20はばね22の付勢力によって磁気テープTとは浅く接触していることは停止時と同様である。
【0031】
〔正転再生時(図11,14,19参照)〕
以上の停止,巻き戻し,早送りの各状態においてはカムギア13cの欠歯部13ccが第3の中継ギア13bの小径ギア13bbに対向した状態であるが、この状態からソレノイド13dに通電して永久磁石による吸着片13daの吸着を解除することにより、ソレノイドアーム13eの軸部13eaの第2のカム13ceへの作用によってカムギア13cをわずかに時計方向に回転させる。その状態が図10であり、この時カムギア13cは小径ギア13bbと噛合する状態となっており、モータ3を正転方向に回転させることによりメインギア6bの反時計方向の回転力を第2,第3の中継ギア13a,13bを介して伝達し、カムギア13cを時計方向に回転させることができる。この状態からモータ3を更に正転方向に回転させ、第3の中継ギア13bの小径ギア13bbの噛合位置に、カムギア13cの第1の欠歯部13caを停止させた状態が図11,14に示す正転再生状態である。この正転再生への移行時、第2の制御レバー11は第4のカム13cgの作用で、図10の状態から一旦反時計方向に回動し、第1の早送りギア6kaがメインギア6bと噛合することにより早送りレバー10を反時計方向に回動すると共に、第3のカム13cfの作用で第1の制御レバー23が反時計方向に回動するので、その先端軸部23bが早送りレバー10の凹溝10cに嵌入してゆき、早送りレバー10を規制しつつ図11,14に示す正転再生状態となる。この時、第2の制御レバー11は第4のカム13cgの作用により、早送りレバー10を第1の早送りギア6kaがメインギア6bより離脱する方向に振っており、メインギア6bの回転は第1,第2の早送りギア6ka,6kbに伝達されず、その回転負荷もモータ3の回転力の負荷になることもない。この正転再生位置では、前記第1のカム13cdの作用によって切り換えレバー13gを介して制御ロッド13hが停止時の中立位置から第1のキャプスタン1a側に移動して、図19に示すように、第1のピンチローラアーム制御軸13haが第1のピンチローラアーム16aの制御部16abを押し、第1のピンチローラ17aを第1のキャプスタン1aに押しつけるとともに、制御ロッド13hの前記移動によって中継レバー13i,プレイレバー9を介してプレイギア6eをアイドルギア6fに噛合させ、正転リール駆動ギア6g,正転リールギア6hを介して正転リール7aを正転させ、正転再生を行う。この時、ヘッドアーム制御軸13hdでヘッドアーム20の制御部20bを押し(図19参照)、磁気ヘッド21を取り付けたヘッドアーム20をばね22の付勢力に抗して磁気テープT側に押し出す。
【0032】
〔反転再生時(図12,15,20参照)〕
上記正転再生状態でソレノイド13dに通電して永久磁石による吸着片13daの吸着を解除することによりカムギア13cを第3の中継ギア13bに噛合させた後、正転再生時から更にモータ3を正転方向に回転させ、第3の中継ギア13bの小径ギア13bbの噛合位置に、カムギア13cの第2の欠歯部13cbを停止させた状態が図12,15に示す反転再生状態である。この反転再生位置では、前記第1のカム13cdの作用によって切り換えレバー13gを介して制御ロッド13hが第1のキャプスタン1a側の位置から停止時の中立位置を介して第2のキャプスタン1b側に移動して、図20に示すように、第2のピンチローラアーム制御軸13hbが第2のピンチローラアーム16bの制御部16bbを押し、第2のピンチローラ17bを第2のキャプスタン1bに押しつけるとともに、制御ロッド13hの前記移動によって中継レバー13i,プレイレバー9を介してプレイギア6eを反転リール駆動ギア6iに噛合させ、反転リールギア6jを介して反転リール7bを反転させ、反転再生を行う。この時、ヘッドアーム制御軸13hdでヘッドアーム20の制御部20bを押し(図20参照)、磁気ヘッド21を取り付けたヘッドアーム20をばね22の付勢力に抗して磁気テープT側に押し出す。
【0033】
なお、この反転再生状態で、ソレノイド13dに通電して吸着片13daの吸着を解除すると、ソレノイドアーム13eの先端の軸部13eaが第2のカム13ceに作用することによりカムギア13cが時計回り方向にわずかに回転し、小径ギア13bbと噛合し、モータ3の正転方向の回転により当該小径ギア13bbによりカムギア13cは回転して、第3の欠歯部13ccが小径ギア13bbに対向する位置(すなわち図4の停止状態)で停止する。この停止状態で、第2の制御レバー11が第4のカム13cgにより反時計方向に回動して第1の早送りギア6kaがメインギア6bと噛合する状態となっても、早送りレバー10は凹溝10cが第1の制御レバー23の軸部23bが嵌合されているため、第2の早送りギア6kbが反転リール駆動ギア6iに噛合することなく、従って磁気テープTの独走を阻止することができる構成となっている。
【0034】
以上、本実施例のテープレコーダのギア機構6及びモード切り換え機構13の構成とその動作について詳細に説明したが、これらの駆動力はその全てがモータ3の回転力を第1のベルト4aより第2のフライホイール2bの大径ギア2baを介して駆動される中継ギアプーリ5の大径ギア5a−第1の中継ギア6a−メインギア6bを中継して伝達されるものである。このように、第1のキャプスタン1aを同軸に取り付けた第1のフライホイール2a以外の駆動系の駆動力を、中継ギアプーリ5から伝達することにより、第2のベルト4bの張力を非常に小さくすることができる。このことは、前記駆動系の駆動力を第2のフライホイール2bと同軸の大径ギア2baから直接伝達する構成としても同様である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のテープレコーダは、正転再生又は反転再生が可能なように第1,第2のキャプスタン及び第1,第2のフライホイールを備えたテープレコーダであって、磁気テープ巻き取り用の第1のリール,第2のリールと同軸にそれぞれ設けられたリールギアを回転させるべく設けられたギア機構と、前記ギア機構にモータの回転を伝えると共に前記第2のキャプスタン及び第2のフライホイールと同軸に設けられたギアと噛合する中継ギアプーリと、モータの回転を前記第2のフライホイール及び前記中継ギアプーリに伝達する第1のベルトと、前記第2のフライホイール及び中継ギアプーリの回転を第1のキャプスタンと同軸の第1のフライホイールに伝達する第2のベルトとを備え、前記モータの正転又は反転の回転を、前記第1のベルトと中継ギアプーリ及びギア機構を介して第1のリール又は第2のリールに伝達し、正・反転再生及び正・反転高速回転に対応して、前記第1のリール又は第2のリールを回転させるように構成したものであり、モータの正逆回転による早送り時や巻き戻し時にも、モータの回転を第1のベルトのみを介し、更に中継ギアプーリ及びギア機構を介してリールを駆動するので、ベルトの張り側と緩み側の長さが同じとなり、必要最低限の張力に設定し、ベルトの回転負荷が小さくなって回転伝達効率が良くなり、テープレコーダの省電力化が可能となる非常に有利な効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるテープレコーダの要部の外観を示す平面図
【図2】同テープカセットの背面から見た状態を示す磁気ヘッド部の正面図
【図3】同裏面図
【図4】同早送りレバーを規制した停止時の状態を示す略平面図
【図5】同停止状態からモータを反転させて第1の制御レバーによる早送りレバーの規制を解除する動作状態を示す略平面図
【図6】同解除する瞬間の状態を示す略平面図
【図7】同解除後の状態を示す略平面図
【図8】同巻き戻し時の状態を示す略平面図
【図9】同早送り時の状態を示す略平面図
【図10】同停止時又は巻き戻し時の状態から正転再生時への移行時の状態を示す略平面図
【図11】同正転再生時の状態を示す略平面図
【図12】同反転再生時の状態を示す略平面図
【図13】主としてギア等の回転部品の状態を示すもので、早送りレバーの規制を解除後の停止状態を示す略平面図
【図14】同正転再生時の状態を示す略平面図
【図15】反転再生時の状態を示す略平面図
【図16】同早送り時の状態を示す略平面図
【図17】同巻き戻し時の状態を示す略平面図
【図18】(a)は主としてピンチローラ,磁気ヘッド等の動作状態を示すもので、早送り時,巻き戻し時,停止時の状態を示す略平面図
(b)は(a)図の制御ロッド,ピンチローラアーム制御軸等の動作状態を示す部分平面図
【図19】(a)は同正転再生時の状態を示す略平面図
(b)は(a)図の部分平面図
【図20】(a)は同反転再生時の状態を示す略平面図
(b)は(a)図の部分平面図
【図21】従来のテープレコーダにおける要部の外観を示す背面図
【符号の説明】
1a 第1のキャプスタン
1b 第2のキャプスタン
2a 第1のフライホイール
2b 第2のフライホイール
2ba 大径ギア
3 モータ
4a 第1のベルト
4b 第2のベルト
5 中継ギアプーリ
5a 大径ギア
6 ギア機構
6a プレイギア
7a,7b リール
9 プレイレバー
10 早送りレバー
13 モード切り換え機構
T 磁気テープ

Claims (1)

  1. 正転再生又は反転再生が可能なように第1,第2のキャプスタン及び第1,第2のフライホイールを備えたテープレコーダであって、
    磁気テープ巻き取り用の第1のリール,第2のリールと同軸にそれぞれ設けられたリールギアを回転させるべく設けられたギア機構と、
    前記ギア機構にモータの回転を伝えると共に前記第2のキャプスタン及び第2のフライホイールと同軸に設けられたギアと噛合する中継ギアプーリと、
    モータの回転を前記第2のフライホイール及び前記中継ギアプーリに伝達する第1のベルトと、
    前記第2のフライホイール及び中継ギアプーリの回転を第1のキャプスタンと同軸の第1のフライホイールに伝達する第2のベルトとを備え、、
    前記モータの正転又は反転の回転を、前記第1のベルトと中継ギアプーリ及びギア機構を介して第1のリール又は第2のリールに伝達し、正・反転再生及び正・反転高速回転に対応して、前記第1のリール又は第2のリールを回転させるように構成したことを特徴とするテープレコーダ。
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