JP3612280B2 - 薄膜形成法とその薄膜及びそれを用いた平面表示装置 - Google Patents

薄膜形成法とその薄膜及びそれを用いた平面表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ装置等に用いられる透明導電膜、金属酸化物膜の形成方法及びその薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属酸化物膜の中でも、錫をドープした酸化インジウム(ITO:Indium Tin Oxide)膜、酸化錫膜は、可視光透過率及び電気伝導度が高いため、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、太陽電池、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、タッチパネル、センサー等の透明導電膜として用いられている。
【0003】
これら透明導電膜、金属酸化物の簡便な形成法の一つに塗布形成法がある。ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス83巻 No.4,2139頁、同83巻 No.5 2631頁には、インジウムのアルコキシドや無機塩を含有する有機溶液をコーティング後、焼成する形成法が示されている。
【0004】
また、特開平11−106935号公報には、金属アルコキシド及び/または金属塩を含む塗膜を形成後、加熱乾燥し、さらに、好ましくは還元雰囲気で紫外線もしくは可視光を照射する形成法が示されている。
【0005】
また、特開平11−283445号公報には、無機導電性微粒子を含む塗膜を形成後、電磁波照射、荷電粒子線照射する形成法が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来技術では、有機溶媒に含有させた金属化合物を塗布形成後に、500〜600℃で30分〜1時間と云う長時間の焼成が必要があった。このため、融点の低いガラス基板やプラスチック基板を用いることは困難であり、他の素子への熱ダメージを抑制するためにはどうしても低温化が必要である。
【0007】
また、荷電粒子線を照射する場合には、処理膜の帯電により荷電粒子線の効率的な照射が困難なために処理が十分に行われず、比抵抗が高くなってしまっていた。ITO透明導電膜は酸素欠損型のn型半導体であるため、ITO膜形成後の還元雰囲気熱処理は有効であるが、塗布形成した塗膜からITO膜を形成する際は、形成工程,脱酸素工程など複数の工程を長時間行う必要があった。
【0008】
本発明の目的は、低抵抗,高透過率の透明導電膜を低温,短時間で形成する薄膜形成法、並びに、該形成法により形成した薄膜を提示することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、該塗膜に電子ビームを照射する処理室にガスを導入する工程と、電子ビーム源と処理室との間に配置された両者を分離する伝送路を介し電子ビームを処理室へ導入する工程と、電子ビームを前記塗膜へ照射する工程及び前記電子ビームの照射による前記ガスの電離により生成したプラズマを前記塗膜に照射する工程を有する薄膜形成法にある。
【0010】
また、塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に電子ビームを照射する処理室にガスを導入する工程と、電子ビーム源と処理室との間に配置された処理室のガス圧力よりも低圧力の減圧室を伝送して電子ビームを処理室へ導入する工程と、電子ビームを前記塗膜へ照射する工程及び電子ビームの照射による前記ガスの電離により生成したプラズマを前記塗膜に照射する工程を有する薄膜形成法にある。
【0011】
また、塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に電子ビームを照射する処理室にガスを導入する工程と、電子ビーム源と処理室との間に配置された両者を分離する前記処理室のガス圧力よりも低圧力の減圧室を通して電子ビームを処理室へ導入する工程と、電子ビームを塗膜へ照射する工程及び電子ビームの照射による前記ガスの電離により生成したプラズマを前記塗膜に照射する工程とからなる薄膜形成法にある。
【0012】
前記ガスには、少なくとも窒素、希ガス、酸素の何れかを含むガスを用いる。
【0013】
前記塗布液には、少なくとも有機金属化合物、金属塩、金属酸化物微粒子、金属微粒子の何れかを含有する塗布液を用いる。
【0014】
前記の薄膜形成法においては、以下の要素を付加することができる。電子ビームを発生する工程は、電界レンズにより電子ビームを収束させる工程と、減圧室内に配置された磁界レンズによる前記電界レンズを通過した電子ビームを収束させる工程を備えていてもよい。
【0015】
また、電子ビームを発生する工程は、電界レンズにより電子ビーム収束させる工程と、隣接して配置された複数からなる前記減圧室内に配置された磁界レンズによって、前記電界レンズを通過した電子ビームまたは他の減圧室内を通過した電子ビームを収束させる工程を備えていてもよい。
【0016】
また、電子ビームを発生する工程は、パルス信号に応答してアーク放電を発生させると共に、熱電子を放出してプラズマを生成する容器内の一対の電極に、印加する前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔を調整する工程と、前記容器にガスを貯留する工程と、電圧の印加により前記容器内から電子ビームを引き出す複数の引出電極に印加する電圧を調整する工程を備えていてもよい。
【0017】
また、電子ビームの照射に伴う前記基板上の試料の帯電量を調整する工程と、前記処理室内のプラズマに含まれる正イオンの前記基板上の試料への流入による中和量を調整する工程を備えていてもよい。
【0018】
また、前記処理室内のプラズマを、前記試料の周囲に形成した磁場によって前記試料の被処理面側に閉じ込める工程を備えていてもよい。
【0019】
前記の手段によれば、電子ビームによる膜近傍の加熱と、電子ビーム照射及び電子ビームの照射により周辺ガスが電離生成したプラズマ照射によって、膜や基板の帯電が無いため、低抵抗,高透過率の透明導電膜を低温,短時間で形成することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0021】
〔実施例 1〕
インジウムアセチルアセトナートと錫アセチルアセトナートの、インジウムに対する錫の原子数濃度が3at%の混合物を溶質とし、アセチルアセトンとエタノールの混合溶液(アセチルアセトンに対するエタノール濃度20vol%)を溶媒とし、インジウムと錫の総量が10mol/lとなる塗布溶液Aを調製した。
【0022】
次に、塩化インジウムと塩化第一錫の混合物(インジウムに対する錫の原子数濃度3at%)を溶質とし、前記塗布溶液Aで用いた混合溶液を溶媒に用い、インジウムと錫の総量が10mol/lの塗布溶液Bを調製した。
【0023】
さらに、インジウムに対する錫の原子数濃度が3at%,平均粒径50nmの錫ドープ酸化インジウム微粒子を溶質とし、前記塗布溶液Aで用いた混合溶液を溶媒に用い、インジウムと錫の総量が10mol/lの塗布溶液Cを調製した。次いで、コーニング1737ガラス基板(コーニング社製、歪点667℃)上に、750rpm、45秒でスピンコートし、塗膜を形成し、120℃の恒温炉中で10分の乾燥を行った。
【0024】
図1は本実施例の薄膜を形成した薄膜処理装置の模式断面図である。該薄膜処理装置は、電子ビーム源10、減圧室12、処理室14を備え、処理室14上に減圧室12を介して電子ビーム源10が配置されている。
【0025】
電子ビーム源10は、プラズマ生成室を構成する容器16を有し、該容器16は軸方向の一端が閉塞され、他端が開口された箱型形状に形成されている。この容器16の上部側にはガス導入口18が形成されており、このガス導入口18から容器16内にプラズマ生成用のガスが導入される。
【0026】
ガス導入口18の両側の壁には、複数の絶縁材20が壁を貫通して固定されており、各絶縁材20には、タングステンからなるカソード(マイナスの電極)22が挿入されている。各カソード22は熱フィラメントとしてマイナスの直流電源に接続されており、各カソード22からは熱電子が放出されるようになっている。
【0027】
また容器16の内壁面にはアノード(プラスの電極)24が設けられており、このアノード24はプラスの直流電源に接続されている。そしてアノード24とカソード22との間に直流電源から直流電圧が印加されると、各電極間にアーク放電が発生し、容器16内にプラズマが形成されるようになっている。
【0028】
また、容器16の外周側には磁性体として複数の永久磁石26が配置されている。各永久磁石26はN極とS極が交互になるように、即ち、相隣接する他の永久磁石26の磁極が互いに異なるように配置され、各永久磁石26により多極磁界が形成される。そして、この多極磁界によって、容器16内に形成されたプラズマが容器16内に閉じ込められるようになっている。
【0029】
一方、容器16の開口端側には複数の引出電極28、30が互いに離れて、例えば、1〜5mm程度の絶縁距離を保って配置されている。引出電極28はマイナスの直流電源に接続され、引出電極30は接地されており、各引出電極28、30には複数の引出電極孔32が形成されている。引出電極孔32は、例えば、直径が3mmのものが300個形成されている。そして、容器16内にプラズマが生成された状態で、引出電極28、30間に直流電圧が印加されると、プラズマから電子ビーム34が引き出されるようになっている。
【0030】
この場合、各引出電極孔32から電子ビーム34が引き出されることにより、容器16内のプラズマから300本の電子ビーム34が引き出される。引き出される電子ビーム34のエネルギーは、例えば、約1keVであり、300本の電子ビーム34によって、1000mAの出力電子ビーム量を有する電子ビーム34が減圧室12内に引き出される。
【0031】
減圧室12は、電子ビーム源10と反応室14との間に配置されて両者を分離すると共に電子ビーム源10からの電子ビーム34を、反応室14に導く電子ビーム伝送路を形成する分離手段として、直方体形状に形成され、排気口36が真空ポンプに接続されている。
【0032】
即ち、減圧室12は、反応室18のガス圧よりも圧力が低い空間部として、真空ポンプにより処理室14のガス圧の1/10程度に圧力が保たれている。また減圧室12と処理室14との境界となる隔壁38には、直径3mmの電子ビーム通過孔40が300個形成されており、300本の電子ビーム34が各電子ビーム通過孔40を介して処理室14に導入される。
【0033】
また、隔壁38に各電子ビーム通過孔40を形成には、機械加工によって形成も可能であるが、処理室14と減圧室12との差圧を大きくすることで、真空ポンプの負担を小さくするためには、隔壁38に直径1mm以下の孔を300個開けることが望ましい。
【0034】
しかし、300本の電子ビーム34を全て偏芯させずに確実に各電子ビーム通過孔40を通過させるには、機械加工によるアライメントでは困難である。
【0035】
そこで、本実施例では、処理室14、減圧室12、電子ビーム源10を組み立てた後、平板上の隔壁38に向けて、電子ビーム源10からの電子ビーム34を照射し、この電子ビーム34により電子ビーム通過孔40を穿孔した。この方法を採用することで、電子ビーム通過孔40の直径を電子ビーム34のビーム径とほぼ同じにできると共に、電子ビーム34の偏芯をゼロにすることができる。
【0036】
一方、処理室14は、高さ50cm×横80cm×奥行き80cmの直方体の部屋に構成されており、処理室14の底部側にはガス導入口42と排気口44が形成されている。
【0037】
そして処理室14内に、ガス導入口42から処理ガスとして少なくとも酸素、希ガス、窒素の何れかを含む処理ガスを導入する。反応室14内のガスの一部は排気口44から排出されるようになっている。この排気口44は真空ポンプに接続されている。また、処理室14のほぼ中央部には基板ホルダ46が固定されており、基板47上の薄膜48と共に処理室14内にガスを満たし、この雰囲気中に300本の電子ビーム34が導入されるとガスが電離し、プラズマ50が生成される。
【0038】
つまり、電子ビーム34は薄膜48に照射されると共にガスにも照射され、電子ビームによってプラズマ50が生成される。なお、電力の投入は電子ビーム対して行われる。電子は負の電荷を持ち、電子ビーム照射により薄膜や基板は負に帯電するが、正の電荷を持つプラズマ50の中のイオン照射によって、電子ビーム照射による負に帯電が打ち消されるため、荷電粒子である電子やイオンは薄膜に効率的に照射される。
【0039】
表1に、窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン、窒素と酸素の混合ガス(酸素10%)を処理ガスに用いた場合の、ITO膜の比抵抗値を示す。なお、膜厚は約100nmであった。
【0040】
【表1】
Figure 0003612280
【0041】
塗布溶液Aの場合の、処理ガスが圧力3500Paの窒素で照射時間70、80、100secの際の、X線回折パターンを図2に示す。
【0042】
塗膜を550℃で1時間焼成した場合の結果も併せて示した。この結果から焼成した場合、(222)回折ピークの半価幅、結晶子サイズが、それぞれ1.25°、60nmであるのに対し、電子ビーム照射及び電子ビーム照射でガスが電離したプラズマを照射したITO膜の場合には、それぞれ約2.0〜3.0°,約15〜50nmであった。
【0043】
図3は、処理ガスが3500Paの窒素で照射時間100secの場合の走査型電子顕微鏡の断面像である。塗膜を550℃で1時間焼成した場合の結果も併せて示した。
【0044】
焼成した場合は結晶粒が大きいのに対し、電子ビーム照射及び電子ビーム照射でガスが電離したプラズマを照射したITO膜では、微細な結晶粒からなることが分かる。電子ビーム照射及び電子ビーム照射でガスが電離したプラズマを照射したITO膜の場合、膜表面のラフネスは約1〜2nm以下であった。
【0045】
処理ガスが3500Paの窒素で、電子ビーム照射時間100secのITO膜の可視光550nmの透過率は、ガラス基板を含めて87%であった。また、ガス圧力が100Pa以上では、処理基板とガスとの熱交換により基板冷却の効果がある。
【0046】
このように、塗布形成後に、電子ビーム照射と電子ビーム照射により酸素,窒素ガスが電離生成したプラズマを照射する本発明の薄膜形成法を用いることにより、処理容器や基板等を加熱せずに、処理時の薄膜の有効温度を上昇させることができ、基板温度が低温のままで低抵抗な透明導電膜を、長時間の焼成なしで形成可能となる。
【0047】
ガラス基板としては、コーニング7059ガラス基板(コーニング社製、歪点593℃)、AN635ガラス基板(旭硝子社製、歪点635℃)、AN100ガラス基板(旭硝子社製、歪点670℃)や、ASソーダライムガラス基板(旭硝子社製、歪点511℃)、AWホワイトクラウンガラス基板(旭硝子社製、歪点670℃)などの青板ガラス等を用いることができる。
【0048】
プラスチック基板としてポリカーボネート基板を用い、その上に3500Paの窒素中で電子ビームを100sec照射した場合は、X線(222)回折ピークの半価幅、結晶子サイズは、それぞれ約2.5°,約30nmであった。
【0049】
また、膜厚、比抵抗は、それぞれ約100nm、0.6mΩcmで、膜表面のラフネスは約1nm以下であった。
【0050】
プラスチック基板としては、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエポキシ、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート等を用いることができる。
【0051】
塗布溶液の溶媒,添加剤には、アセチルアセトンを含むケトン類、エタノールを含むアルコール類、酢酸ブチル等のエステル類、エーテル類,アミン類を含む脂肪族化合物、フェノール類を含む芳香族化合物、これらの混合物を用いることができる。
【0052】
溶質には、インジウムに対する錫の原子数濃度が1〜10at%の金属セッケン、キレート化合物、アセチルアセトネート塩、2−エチルヘキサン錯体、酢酸塩、硝酸塩、イソブロボキシド、ブトキシド、水酸化ゾル、塩化物、酸化物、トルイル酸塩、プロポキシド、オクチル酸塩、インジウム酸化物微粒子、錫酸化物微粒子等の混合物を用いることができ、インジウムに対する錫の原子数濃度は、好ましくは2.5〜6.0at%である。
【0053】
塗布方法としては、スピンコート法以外に、ディップ法、スプレー法、ロール法、印刷等の方法も可能である。また、基板には、ガラス基板やプラスチック基板以外に、石英基板、シリコン基板等の使用も可能である。
【0054】
なお、電子ビーム源52は、図1に示す熱フィラメント方式に限定されるものではなく、図4に示すマイクロ波方式による電子ビーム源52を用いことも可能である。他の構成は図1と同様であるので、電子ビーム源52の構成についてのみ説明する。
【0055】
電子ビーム源52は、カソード22の代わりに、容器16の上部側にマイクロ波導波管54が接続されて構成されている。このマイクロ波導波管54には、マイクロ波電源(図示省略)からマイクロ波が導入される。容器16内に導入されたプラズマ生成用ガスにマイクロ波が照射されると、容器16内にプラズマが生成される。そして、このプラズマは引出電極28、30によって電子ビームとして減圧室12に引き出されるよう構成されている。
【0056】
〔実施例 2〕
次に、本実施例を図5に基づき説明する。塗布材料の作製法、塗布膜の形成法は実施例1と同様である。本実施例のプラズマ処理装置は、電子ビーム源56、減圧室58,60を備え、処理室の中に基板ホルダ46と、その上の基板に薄膜48が配置されている。
【0057】
電子ビーム源56は、タングステンフィラメント64が設けられ、下部には電界レンズ66が配置されている。
【0058】
この電子ビーム源56は、内壁に設けられたアノードとフィラメント64との間に直流電圧が印加されると共に、該電子ビーム源56内にプラズマ生成ガスが導入され、電子ビーム源56内に単一のプラズマを生成し、電界レンズ66によってプラズマから単一の電子ビーム34を引き出すと共に、電子ビーム34のビーム径を絞るように構成されている。
【0059】
減圧室58,60は、電子ビーム34を伝送するための電子ビーム伝送路を形成しており、各減圧室58、60には、それぞれ磁界レンズ26が電界レンズ66と同心状に配置されている。
【0060】
各磁界レンズは、例えば、ソレノイドコイルで構成されており、ソレノイドコイルから発生する磁場を電子ビーム34に与えて、電子ビーム34のビーム径を絞るように構成されている。そして電子ビーム34は、永久磁石26を用いた磁界レンズでビーム径が絞られた状態で、ビーム通過孔76を通過して、基板上の薄膜48上に照射される。
【0061】
また、各減圧室58,60は、それぞれ排気口82,84を介して真空ポンプに接続されており、各真空ポンプの作動により、減圧室58,60は指定のガス圧に維持されている。本実施例において、減圧室58、60内のガス圧を順次大気圧よりも低くすることができる。なお、薄膜48を1気圧程度のガス雰囲気中で処理することも可能となる。
【0062】
表2に窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン、窒素と酸素との混合ガス(酸素10%)を処理ガスに用いた場合のITO膜の比抵抗値を示す。
【0063】
【表2】
Figure 0003612280
【0064】
処理ガスが圧力1013hPaの窒素で、電子ビーム照射時間10secのITO膜の可視光550nmの透過率は、ガラス基板を含めて72%であった。このように、塗布形成後に電子ビーム照射と、電子ビーム照射によりガスが電離生成したプラズマを照射する本発明の薄膜形成法を用いることにより、処理容器や基板等を加熱せずに、処理時の薄膜の有効温度を上昇させることができ、基板温度を低温のままで低抵抗な透明導電膜を長時間の焼成なしで形成可能となる。
【0065】
〔実施例 3〕
次に、本実施例を図6に基づき説明する。塗布材料の作製法、塗布膜の形成法は実施例1と同様である。
【0066】
パルス電子ビーム源86から単一または300本のパルス電子ビーム88を発生させると共に、基板47の背面側に、複数の永久磁石90を相対向させて配置し、各永久磁石90によってマグネトロン磁場91を形成し、処理室14内のプラズマを基板47の被処理面側(表面側)に閉じ込めるようにしたものである。
【0067】
パルス電子ビーム源86は、単一のパルス電子ビームを発生するときには電子ビーム源56(図5参照)を用い、複数のパルス電子ビームを発生させるときには電子ビーム源10(図1参照)を用いて構成することができる。この場合、電界レンズまたはアノード24とカソード22間に100〜200V程度のパルス信号を周期的に印加し、周期的にパルスアーク放電を発生させる。
【0068】
そして、パルス信号発生器のパルス幅とパルス間隔をパルス信号発生器のパルス信号調整手段によって調整する。即ち、電界レンズ66やアノード24、カソード22に印加されるパルス信号の印加時間は、パルス電子ビーム88のパルス幅になる。
【0069】
あるパルス信号の印加時間と次のパルス信号の印加時間の間隔は、パルス電子ビーム88のパルス間隔となるため、パルス信号発生器から発生するパルス信号のパルス幅とパルス信号の発生間隔を、例えば、電源の入り切りのタイミングや電源オン時間等で調整する。
【0070】
また、電界レンズ66またはアノード24とカソード22に印加するパルス信号の電圧を調整することで、パルス電子ビーム88のエネルギーを調整する。
【0071】
さらに、ガス供給容器95から処理ガスとして少なくとも酸素,窒素の何れかを含有する処理ガス94を導入する。処理室14内のガス流量を調整すると共ともに、排気系を調整することで処理室14内のガス圧を調整する。
【0072】
本実施例において、処理室14内の圧力を大気圧よりも減圧することができると共に、マグネトロン磁界91により基板上の薄膜48の表面のプラズマ密度を高め、パルス電子ビーム88とによる帯電を減らすことができる。
【0073】
表3に、窒素を処理ガスとして用いた場合のITO膜の比抵抗値を示す。なおパルス幅は1secである。
【0074】
【表3】
Figure 0003612280
【0075】
次に、表4に窒素を処理ガスに用いた場合の、ITO膜の比抵抗値を示す。なお、パルス幅は900nsec、パルス周波数は100Hzである。
【0076】
【表4】
Figure 0003612280
【0077】
処理ガスが圧力3500Paの酸素で、パルス幅1secの電子ビーム照射の時間合計が60secのITO膜の可視光550nmの透過率は、ガラス基板を含めて82%であった。処理ガスが圧力3500Paの酸素で、パルス幅900nsec、パルス周波数100Hzの電子ビーム照射の時間合計が60secのITO膜の可視光550nmの透過率は、ガラス基板を含めて86%であった。
【0078】
このように、塗布形成後に、パルス電子ビーム照射と、電子ビーム照射により酸素、窒素ガスが電離生成したプラズマや、ラジカルを照射する本発明の薄膜形成法を用いることにより、処理容器や基板等を加熱せずに処理時の薄膜の有効温度を上昇させることができる。よって、基板温度が低温のままで低抵抗な透明導電膜を長時間の焼成なしで形成可能となる。
【0079】
〔実施例 4〕
本発明を液晶表示装置に適用した例を図面に基づき説明する。図7は、周辺駆動回路とTFTアクティブマトリックスを同一基板上に集積した、表示装置全体の等価回路である。
【0080】
TFT151と画素部152と、これを駆動する垂直走査回路153、一走査線分のビデオ信号を複数のブロックに分割して時分割的に供給するための水平走査回路154、ビデオ信号データを供給するデータ信号線Vdr1,Vdg1,Vdb1,…、ビデオ信号を分割ブロック毎に画素部へ供給するスイッチマトリックス回路155、ゲート配線156、および、ドレーン配線157からなる。
【0081】
図8,図9に、本実施例のTFTアクティブマトリックス部の単位画素の平面図と断面図を示す。図8中A−A’で示した点線部での断面構造が図9に対応する。
【0082】
アクティブマトリックスは、ガラス基板上に形成したゲート配線156と、これに交差するように形成されたドレーン電極157と、これらの電極の交差部付近に形成されたTFT151と、該TFTのソース電極158に保護絶縁膜159に設けたコンタクトホール160とを介して接続された画素電極161とから構成される。
【0083】
画素電極161の他端は、保護絶縁膜に設けたコンタクトホール160を介して容量電極162に接続され、容量電極162は隣接するゲート電極86との間で付加容量を形成している。
【0084】
A−A’断面は下側からガラス基板168、バッファ層169、真性半導体層100、低抵抗n型半導体層102、高抵抗n型半導体層103、ゲート絶縁膜104、スルーホール部105、ソース電極158、ドレーン配線157、層間絶縁膜106、コンタクトホール160、第一のゲート電極107、第二のゲート電極108からなる。
【0085】
図10は、液晶表示装置の駆動回路に使用されるCMOS型TFTの断面図である。図中左側はCMOS周辺駆動回路のn型TFTを、右側はCMOS駆動回路に用いられるp型TFTを示す。
【0086】
TFTは、ガラス基板110上に形成されたバッファ絶縁膜111の上に形成されている。バッファ層111はSiO膜であり、ガラス基板110からの不純物の拡散を防止する役割を持つ。
【0087】
バッファ層111上に、真性多結晶Si(poly−Si)膜120が形成され、その真性poly−Si膜120に一対の高抵抗のn型poly−Si層121および一対の高抵抗p型poly−Si層122が接している。
【0088】
さらにこれら一対の高抵抗poly−Si層121、122のそれぞれに低抵抗のn型poly−Si層123およびp型poly−Si層124が接している。
【0089】
これら一連のpoly−Si層の上にはSiOからなるゲート絶縁膜125を介して、Alからなる第1のゲート配線126が形成されており、この第1のゲート配線を被覆するようにNbからなる第2のゲート電極127が形成されている。
【0090】
上記部材全部を被覆するように、SiOからなる層間絶縁膜128が形成され、層間絶縁膜に設けたコンタクトホールを介してドレイン電極およびソース電極130が前記低抵抗poly−Si層123、に接続されている。
【0091】
素子全体はSiからなる保護絶縁膜131によって被覆されている。前記一対の高抵抗poly−Si層121あるいは122は第1のゲート配線126のパターンに対して自己整合的に形成されている。即ち、真性poly−Si層120と高抵抗poly−Si層121あるいは122の境界と第1のゲート電極126のパターン端の位置が一致している。
【0092】
また、前記第2のゲート電極127の一部と前記高抵抗poly−Si層121、122の一部はゲート絶縁膜を介して重畳されている。
【0093】
このように、ゲート電極の一部と高抵抗poly−Si層121、121の一部を重畳し高抵抗poly−Si層121、122の抵抗をゲート電極により低下させることにより高抵抗poly−Si層121、122の横方向電界を緩和し素子の信頼性が向上する。また、本実施例では第1のゲート電極126に抵抗の低いAlを用いたので、配線抵抗に起因する信号遅延を小さくでき表示装置の大面積化、高精細化を達成できる。さらに、Alを高融点金属であるNbで被覆することにより、熱処理工程によるAlのヒロック成長を抑制できるので上層配線との短絡不良を防止できる効果がある。
【0094】
〔実施例 5〕
図11は、液晶表示装置の駆動回路に使用されるCMOS型TFTの他の例の断面図である。
【0095】
本実施例は、実施例4とほぼ同様な構成を有するが、第2のゲート電極127が第1のゲート電極126の側面にのみ形成され、側面でコンタクトしている点が実施例4とは異なる。
【0096】
また、本実施例では第1のゲート電極にNbを、第2のゲート電極にNbNを用いた。
【0097】
このように側面にのみ電極を形成することは、基板全面にNbNを形成後、これを異方性の強いリアクティブイオンエッチング法によりエッチングすることにより達成される。
【0098】
機能的には、第2のゲート電極127が第1のゲート電極126に接続されている点は、前記の実施例と同様であるので高抵抗poly−Si層121、122内の横方向電界を緩和し、素子の信頼性が向上する効果がある。
【0099】
また、本実施例の構造では第2のゲート電極127を加工するためのホトレジスト形成工程が不要である。アルカリ金属等の不純物はTFT特性に悪影響を及ぼすが、特に、液晶表示装置の製造においてはガラス基板が大きいため、基板の洗浄不足等で、基板表面に付着した不純物が素子部に拡散混入し易い。
【0100】
酸化シリコン膜の密度が約2.3であるのに対し、窒化シリコン膜の密度は約3.0であり、この緻密な窒化シリコン膜を下地層に用いれば、ガラス基板からの不純物の拡散が防止できる。
【0101】
下地層の構成は、窒化シリコン膜単層、酸化シリコン膜上層/窒化シリコン膜下層、窒化シリコン膜上層/酸化シリコン膜下層、窒化シリコン膜上層/酸化シリコン膜中間層/窒化シリコン膜下層とすることができる。
【0102】
図12,図13は、それぞれ窒化シリコン膜上層200/酸化シリコン膜下層201、窒化シリコン膜上層202/酸化シリコン膜中間層203/窒化シリコン膜下層204の場合の素子の模式断面図である。
【0103】
〔実施例 6〕
図14は、本実施例で作製した液晶表示装置の1つ画素とその周辺部分の平面パターンを示す図である。
【0104】
図においては、ゲート配線301、データ配線303、遮光膜331、透明画素電極332、TFT305を示す。
【0105】
図15は図14の切断線A−A’の模式断面図である。表示パネルはTFTガラス基板306の一方の表面に、ゲート配線下層307、ゲート配線中間層308、ゲート配線上層309、ゲート絶縁膜313、真性半導体314、N型半導体315、データ配線303、保護膜316、透明画素電極332、配向膜317を形成したものと、対向ガラス基板318の一方の表面にカラーフィルタ319、対向基板保護膜321、共通透明電極333、対向基板配向膜322を形成したものと、TFTガラス基板306と対向ガラス基板318に挟持された液晶層323と、偏向板324と、対向偏向板325で構成される。
【0106】
先ず、TFTガラス基板306の片側全面上に、DCスパッタ法で200nmのCr膜からなるデータ配線303を形成する。基板温度は130℃、Ar圧力は0.3Paである。
【0107】
第1ホト工程(ホトレジストを塗付し、マスクを用いた選択パターン露光を行い、パターン現像までの工程:これを以下ホト工程と呼ぶ)をCr膜上に行い、その後、硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液(15wt%、40℃)によってCr膜の選択エッチングを行い、ゲート配線301及び遮光膜331のパターンを形成する。
【0108】
次に、TFTガラス基板306上のゲート配線301及び遮光膜331パターンの上に、SiNゲート絶縁膜313(厚さ200nm)、真性半導体314(非晶質Si、厚さ200nm)、N型半導315(非晶質Si、厚さ35nm)をプラズマCVD装置により、基板温度300℃として連続形成する。
【0109】
ここで、第2ホト工程を行い、真性半導体314、N型半導体315をドライエッチング(CClとO混合ガス使用)でパターン加工する。次いで、厚さ200nmのCr膜を、DCスパッタ法にて基板温度130℃とし形成する。
【0110】
第3ホト工程を行い、その後、硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液(15wt%、40℃)によってCr膜の選択エッチングを行い、データ配線303を形成し、データ配線パターンをマスクとして、N型半導体315をドライエッチング(CCl3とO2混合ガス使用)でパターン加工する。
【0111】
さらに、プラズマCVD装置を用いてSiN保護膜316(厚さ500nm)を形成する。
【0112】
第4ホト工程により保護膜316をドライエッチングし、スポット上にデータ配線303を露出させるスルーホールを形成する。ここで、錫添加酸化インジウム(ITO)透明画素電極332を形成する。
【0113】
第5ホト工程により、透明画素電極332をHBrを用い30℃でエッチングし所定パターンを形成する。
【0114】
上記一連の工程により、液晶表示装置のTFT基板が作製される。
【0115】
図16は、表示パネル周辺部の概略を示す平面図である。表示パネルを作製する場合は、TFTガラス基板306と対向ガラス基板318を貼り合わせたシールパターン326の開口部327から液晶を封入する。
【0116】
画面部328に対し、ゲート端子群329とドレーン端子群330が図に示したように配置される。
【0117】
TFT基板306には互いに平行な複数のゲート配線301(走査信号線または水平信号線)と、ゲート配線301と交差して形成された互いに平行なデータ配線303(映像信号線または垂直信号線)が形成されている。
【0118】
隣接する2本のゲート配線301と、隣接する2本のデータ配線303で囲まれた領域が画素領域で、ほぼ全面に透明画素電極332が形成されている。
【0119】
前記の平面表示装置には、液晶表示装置、有機発光ダイオード表示装置、プラズマ表示装置等がある。
【0120】
本発明の透明導電膜は、液晶表示装置の構成部材と同様、他の平面表示装置である有機発光ダイオード表示装置やプラズマ表示装置等の構成部材として用いることができる。また、本発明の透明導電膜は、帯電防止膜、電磁波遮蔽膜としても用いることができる。
【0121】
【発明の効果】
本発明の塗布形成膜に電子ビーム照射、及び、電子ビーム照射によりガスが電離生成したプラズマを照射する薄膜形成法によれば、処理容器や基板等を加熱せずに処理時の薄膜の有効温度を上昇させることができ、基板温度が低温のままで低抵抗な透明導電膜を長時間の焼成なしで形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す薄膜処理装置の縦断面図である。
【図2】ITO膜のX線回折パターン図である。
【図3】ITO膜の断面走査型電子顕微鏡写真像である。
【図4】本発明における電子ビーム源の要部模式断面図である。
【図5】本発明の実施例を示す薄膜処理装置の模式縦断面図である。
【図6】本発明の実施例を示す要部模式図である。
【図7】液晶表示装置の全体構成図である。
【図8】液晶表示装置の画素の平面図である。
【図9】液晶表示装置の画素の模式断面図である。
【図10】液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタの模式断面図である。
【図11】液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタの模式断面図である。
【図12】液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタの模式断面図である。
【図13】液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタの模式断面図である。
【図14】液晶表示装置の画素とその周辺部分の平面図である。
【図15】図14のA−A’の模式断面図である。
【図16】液晶表示装置の概略平面図である。
【符号の説明】
10…電子ビーム源、12…減圧室、14…反応室、18…ガス導入口、22…カソード、24…アノード、26…永久磁石、28…引出電極、30…引出電極、34…電子ビーム、40…通過孔、42…ガス導入口、46…基板ホルダ、48…薄膜、50…プラズマ、52…電子ビーム源、54…マイクロ波導波管、56…電子ビーム源、58…減圧室、60…減圧室、64…フィラメント、66…電界レンズ、86…パルス電子ビーム源、88…パルス電子ビーム、89…パルス電子ビーム容器、90…永久磁石、91…マグネトロン磁界、92…2次電子ビーム、93…イオン、94…ガス供給、95…ガス供給容器、100…真性半導体層、102…低抵抗n型半導体層、103…高抵抗n型半導体層、104…ゲート絶縁膜、105…スルーホール部、106…層間絶縁膜、107…第一のゲート電極、108…第二のゲート電極、110…ガラス基板、111…バッファ絶縁膜、120…真性多結晶Si(poly−Si)膜、121…高抵抗n型poly−Si層、122…高抵抗p型poly−Si層、123…低抵抗n型poly−Si層、124…低抵抗p型poly−Si層、125…ゲート絶縁膜、126…第1のゲート配線、127…第2のゲート電極、128…層間絶縁膜、130…ドレイン電極およびソース電極、131…保護絶縁膜、151…TFT、152…画素部、153…垂直走査回路、154…水平走査回路、155…スイッチマトリックス回路、156…ゲート配線、157…ドレーン配線、158…ソース電極、159…保護絶縁膜、160…コンタクトホール、161…画素電極、162…容量電極、168…ガラス基板、169…バッファ層、200…窒化シリコン膜上層、201…酸化シリコン膜下層、202…窒化シリコン膜上層、203…酸化シリコン膜中間層、204…窒化シリコン膜下層、301…ゲート配線、303…データ配線、305…薄膜ランジスタ(TFT)、306…TFTガラス基板、308…ゲート配線、313…ゲート絶縁膜、314…真性半導体、315…N型半導体、316…保護膜、317…配向膜、318…対向ガラス基板、319…カラーフィルタ、322…対向基板配向膜、323…液晶層、324…偏向板、325…対向偏向板、326…シールパターン、327…開口部、328…画面部、329…ゲート端子群、330…データ端子群、331…遮光膜、332…透明画素電極、333…共通画素電極。

Claims (18)

  1. 塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に電子ビームを照射する処理室にガスを導入する工程と、電子ビーム源と処理室との間に配置された両者を分離する伝送路を通して電子ビームを処理室へ導入する工程と、電子ビームを前記塗膜へ照射する工程、及び、前記電子ビームの照射による前記ガスの電離により生成したプラズマを前記塗膜に照射する工程により薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成法。
  2. 塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に電子ビームを照射する処理室にガスを導入する工程と、電子ビーム源と処理室との間に配置された処理室のガス圧力よりも低圧力の減圧室を伝送して電子ビームを処理室へ導入する工程と、電子ビームを前記塗膜へ照射する工程、及び、電子ビームの照射による前記ガスの電離により生成したプラズマを前記塗膜に照射する工程により薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成法。
  3. 塗布液を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に電子ビームを照射する処理室にガスを導入する工程と、電子ビーム源と処理室との間に配置された両者を分離する前記処理室のガス圧力よりも低圧力の減圧室を通して電子ビームを処理室へ導入する工程と、電子ビームを塗膜へ照射する工程、及び、電子ビームの照射による前記ガスの電離により生成したプラズマを前記塗膜に照射する工程により薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成法。
  4. 前記ガスが、窒素、希ガス、酸素の少なくとも何れかを含有する請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  5. 前記ガスの圧力範囲が、100Pa〜1520hPaである請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜形成法。
  6. 前記電子ビームを発生する工程が、電界レンズにより電子ビーム径を絞って単一の電子ビームを発生する工程と、減圧室内に配置された磁界レンズによる前記電界レンズを通過した電子ビーム径を絞る工程とからなる請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  7. 前記電子ビームを発生する工程が、電界レンズによる電子ビーム径を収束して電子ビームを発生する工程と、減圧室内に隣接して配置された複数の磁界レンズによって、前記電界レンズを通過した電子ビーム、または、他の減圧室内を通過した電子ビームを収束する工程を含む請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  8. 前記電子ビームを発生する工程が、パルス信号に応答してアーク放電を発生させると共に熱電子を放出してプラズマを生成するプラズマ生成室内の一対の電極に印加する前記パルス信号がパルス幅とパルス間隔を調整するパルス信号を調整する工程と、生成室にガスを貯留する工程と、電圧の印加により生成室内から電子ビームを引き出す複数の引出電極に印加する電圧を調整する工程を含む請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  9. 前記電子ビームの照射に伴う前記基板上の試料の帯電量を調整する工程と、前記処理室内のプラズマに含まれる正イオンの前記基板上の試料への流入による中和量を調整する工程を有する請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  10. 前記処理室内のプラズマを試料の周囲に形成した磁場によって前記試料の被処理面側に閉じ込める工程を有する請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  11. 前記塗布液が金属化合物を含有する請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  12. 前記塗布液が少なくとも有機金属化合物、金属塩、金属酸化物微粒子、金属微粒子の何れかを含有する請求項1,2または3に記載の薄膜形成法。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の薄膜形成法により形成されたこと特徴とする薄膜。
  14. 前記薄膜が、抵抗率0.5〜30mΩcm、X線回折の結晶子径15〜50nmの錫添加酸化インジウム薄膜である請求項13に記載の薄膜。
  15. 前記薄膜が、抵抗率0.5〜30mΩcm、X線回折の半価幅1.5〜3.0°の錫添加酸化インジウム薄膜である請求項13に記載の薄膜。
  16. 前記薄膜が、表面ラフネス2nm以下である請求項13,14または15に記載の薄膜。
  17. 請求項14,15または16に記載の錫添加酸化インジウム薄膜がプラスチック基板上、または、歪点670℃以下のガラス基板上に形成されていることを特徴とする薄膜。
  18. 請求項14〜17のいずれかに記載の錫添加酸化インジウム薄膜を表示装置の表示面に形成したことを特徴とする平面表示装置。
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