JP3612007B2 - 自動車のエアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のエアバッグ装置、例えば助手席側のエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のインストルメントパネルには、エアバッグモジュールが設置されている(類似技術として、特開平7−69162号公報参照)。このエアバッグモジュールは、長手方向の一端部にガス噴射口を有するインフレータを、インフレータの長手方向に沿った長方形状の開口を有するハウジング内に収納し、該ハウジングの開口に、同様の長方形状をしたエアバッグのガス導入口を取付けた構造になっている。ガス導入口の開口に対する取付けは、ガス導入口の周辺部を、ハウジングにおける開口の周辺部に、概略矩形リング状のプレートで押さえ付けることによりなされる。そして、衝突時にインフレータの長手方向端部に形成されたガス噴射口より吹き出された高温・高圧のガスにより、エアバッグを車室内側へ展開させて乗員を保護するようになっている。
【0003】
インフレータは、薬剤の化学反応(燃焼)によって瞬時に大量のガスをエアバッグ内に噴出する構造になっており、とりわけ、助手席用のエアバッグは、ステアリングホイールに取付けられる運転者用のものよりも、より大量のガスを発生させる高出力のものが採用されている。従って、ガス発生時の熱による影響も運転者用のものよりも大きい。そのため、従来は、エアバッグのガス導入口が、熱によるダメージを受けて開口から外れないようにするため、特にインフレータのガス噴射口がある方の長手方向端部に耐熱樹脂などをコートした特殊な防炎布を重ね合わせたり、或いはガスの向きを変えてガス導入口に直接当たらないようにするためのデフレクタ構造を設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、ガスの熱による影響を回避して、ガス導入口が開口から外れないようにするために、エアバッグのガス導入口に特殊な防炎布を重ね合わせたり、ガスの向きを変えるデフレクタ構造を設けたりする必要があるため、装置全体の構造の複雑化及びコストの増加を招いている。そのため、ガスの熱に対する耐熱対策をしなくても、エアバッグのガス導入口が外れにくいエアバッグ装置の提案が待たれている。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、耐熱対策をしなくても、エアバッグのガス導入口が外れにくい自動車のエアバッグ装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、長手方向の一端部又は両端部にガス噴射口を有するインフレータと、該インフレータの長手方向に沿った長方形状の開口を有すると共に該インフレータを収納してなるハウジングと、該ハウジングの開口に略相応する形状のガス導入口が形成されてなるエアバッグと、該エアバッグのガス導入口の周辺部を前記ハウジングの開口の周辺部に押さえ付けて取付けが可能なる概略矩形リング状のプレートとよりなる自動車のエアバッグ装置であって、前記エアバッグのガス導入口における前記インフレータのガス噴射口に対応する方の長手方向端部には、該長手方向端部の角部付近をガス導入口内に延ばした延設部を形成して、該長手方向端部の幅を長手方向中央部よりも狭くし、前記延設部の端末が傾斜辺で、前記ガス導入口の長手方向端部の幅が端部へ向けて漸次狭くなっている。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、エアバッグのガス導入口におけるインフレータのガス噴射口に対応する方の長手方向端部に延設部を形成して、該長手方向端部の幅を長手方向中央部よりも狭くしたため、ガス導入口の長手方向端部が広がる方向へ変形しづらく、ガスの熱を直接受けても、エアバッグのガス導入口が開口から外れにくい。従って、従来の防炎布やデフレクタ構造による耐熱対策が不要になり、装置全体の構造の簡略化及びコストの低減を図ることができる。また、ガス導入口の長手方向端部の幅が端部へ向けて漸次狭くなっているため、ガス導入口の長手方向端部において、広がり方向への変形をより広範囲において防止することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、延設部の傾斜辺同士の間に、両傾斜辺同士を滑らかに連続させる湾曲辺を形成した。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、延設部の傾斜辺同士の間に両傾斜辺同士を滑らかに連続させる湾曲辺を形成したため、延設部の傾斜辺間において局所的な応力集中が発生せず、ガス導入口の長手方向端部における広がり方向への変形をより効果的に防止することができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、延設部の各傾斜辺と、ガス導入口の各側辺との間に、両者を滑らかに連続させる湾曲辺を形成した。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、延設部の各傾斜辺とガス導入口の各側辺との間に両者を滑らかに連続させる湾曲辺を形成したため、各側辺と各斜辺と間において局所的な応力集中が発生せず、ガス導入口の長手方向端部における広がり方向への変形をより効果的に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。符号1は、自動車のインストルメントパネルで、その上方にはフロントウィンドウパネル2が位置している。インストルメントパネル1の上面内にエアバッグモジュール3が設置されている。
【0015】
エアバッグモジュール3は、主に、ハウジング4と、エアバッグ5と、インフレータ6と、カバー7とから構成されている。ハウジング4は、自動車の進行方向に対して左右に長い円筒形状で、上部に長方形状の開口8を有し、開口8の周囲に上部が開いた角筒状のフランジ9を一体的に備えており、図示せぬステアリングメンバに対して強固に固定されている。フランジ9の前後には、フック10が形成されており、このフック10にカバー7の脚部7aが係合している。カバー7は、オレフィン系エラストマ(TPO)を射出成形したもので、裏面には薄肉状の開裂部11が形成されている。
【0016】
前記インフレータ6は、前記ハウジング4内に収納されていて、該インフレータ6は、自動車の進行方向に対して左右方向に配される長尺状をなし、その右端(一端部)に高温・高圧のガスを噴出する複数のガス噴射口12が形成されている。また、インフレータ6の右端面には、ボルト13が立てられ、ハウジング4の外側からナット14により固定されている。
【0017】
前記エアバッグ5は、前記ハウジング4の上部のフランジ9内に収納されている。該エアバッグ5は、前記ハウジング4の開口8に相応する進行方向の左右に長い形状のガス導入口15が形成されている。このガス導入口15の形状は、前記開口8に合致した長方形状における右端部に、該右端部の角部付近をガス導入口15内に延ばした延設部16の端末がそれぞれ直線状の傾斜辺になっており、右端に向けてガス導入口15の幅が漸次狭くなっている。
【0018】
そして、該ガス導入口15の傾斜辺同士の間には、両傾斜辺同士を滑らかに連続させる湾曲辺17が形成され、また前記延設部16の各傾斜辺と、ガス導入口15の各側辺との間にも、両者を滑らかに連続させる別の湾曲辺18が形成されている。
【0019】
該ガス導入口15の周辺部には、該周辺部と同じ形状の補強布19が2枚重ね合わせてあり、幅方向で互いに向かい合う3個づつの取付孔20が計6個形成されている。この補強布19は、エアバッグ5と同じ材質で、特別に耐熱処理が施されたものではない。
【0020】
補強布19が重ね合わされたガス導入口15の周辺部は、基本的に長方形のリング形状で、複数の吹出口が形成されたプレート21により、ハウジング4の開口8の周辺部へ、ボルト22とナット23により取付けられる。従って、エアバッグ5のガス導入口15は、その取付孔20にボルト22が貫通すると共に、プレート21と開口8の周辺部との間に挟まれることにより確実に取付けられる。
【0021】
このように取付けられたエアバッグ5は、折りたたまれた状態で、十字形状のラッピング24により包まれている。そして、自動車が衝突するなど急減加速度が生じると、インフレータ6の右端のガス噴射口12から高温・高圧のガスが噴射され、そのガスが開口8からエアバッグ5のガス導入口15内に入り込む。そして、エアバッグ5がエアバッグモジュール3内において内圧が十分に高まり、カバー7を開裂させるのに必要な高圧状態にまで達すると、カバー7が開裂部11から開裂し、車室内側に展開して、前倒れする乗員を受け止めて保護する。
【0022】
インフレータ6からのガスがエアバッグ5のガス導入口15内に噴出される際、特にガス噴射口12に対応する右端には熱が直接加わるが、ガス導入口15の右端に延設部16を形成して幅を狭くしたため、ガス導入口15が広がる方向へ変形しづらく、エアバッグ5のガス導入口15が開口8から外れにくい。従って、従来の防炎布やデフレクタ構造による耐熱対策が不要になり、装置全体の構造の簡略化及びコストの低減を図ることができる。
【0023】
また、延設部16の傾斜辺同士の間や、側辺との間に、湾曲辺17、18を形成したため、局所的な応力集中が発生せず、ガス導入口15の右端における広がり方向への変形をより効果的に防止することができる。
【0024】
尚、この実施形態では、インフレータ6の右端だけにガス噴射口12が形成されている例を示したが、両端にガス噴射口12が形成されていても良い。そして、その場合は、ガス導入口15の長手方向における両端部に延設部16が形成される。
【0025】
【発明の効果】
この発明によれば、エアバッグのガス導入口におけるインフレータのガス噴射口に対応する方の長手方向端部に延設部を形成して、該長手方向端部の幅を長手方向中央部よりも狭くしたため、ガス導入口の長手方向端部が広がる方向へ変形しづらく、ガスの熱を直接受けても、エアバッグのガス導入口が開口から外れにくい。従って、従来の防炎布やデフレクタ構造による耐熱対策が不要になり、装置全体の構造の簡略化及びコストの低減を図ることができる。また、ガス導入口の長手方向端部の幅が端部へ向けて漸次狭くなっているため、ガス導入口の長手方向端部において、広がり方向への変形をより広範囲において防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るエアバッグ装置を示す断面図。
【図2】図1のエアバッグ装置の分解斜視図。
【図3】図2のエアバッグのガス導入口付近を示す平面図。
【符号の説明】
4 ハウジング
5 エアバッグ
6 インフレータ
8 開口
12 ガス噴射口
15 ガス導入口
16 延設部
17、18 湾曲辺
21 プレート
Claims (3)
- 長手方向の一端部又は両端部にガス噴射口を有するインフレータと、該インフレータの長手方向に沿った長方形状の開口を有すると共に該インフレータを収納してなるハウジングと、該ハウジングの開口に略相応する形状のガス導入口が形成されてなるエアバッグと、該エアバッグのガス導入口の周辺部を前記ハウジングの開口の周辺部に押さえ付けて取付けが可能なる概略矩形リング状のプレートとよりなる自動車のエアバッグ装置であって、
前記エアバッグのガス導入口における前記インフレータのガス噴射口に対応する方の長手方向端部には、該長手方向端部の角部付近をガス導入口内に延ばした延設部を形成して、該長手方向端部の幅を長手方向中央部よりも狭くし、
前記延設部の端末が傾斜辺で、前記ガス導入口の長手方向端部の幅が端部へ向けて漸次狭くなっていることを特徴とする自動車のエアバッグ装置。 - 請求項1記載の自動車のエアバッグ装置であって、
前記延設部の傾斜辺同士の間に、両傾斜辺同士を滑らかに連続させる湾曲辺を形成したことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。 - 請求項2記載の自動車のエアバッグ装置であって、
前記延設部の各傾斜辺と、ガス導入口の各側辺との間に、両者を滑らかに連続させる湾曲辺を形成したことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。
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