JP3611627B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、画像や文字の表示手段として液晶パネルを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、小型携帯テレビ等に見られる如く小型で携帯性が利便な液晶表示装置が各方面で利用されている。このような状況の中で各種液晶表示装置が提案されて来た。
例えば、特開昭64−515公報には液晶テレビジョン受信装置が示されている。このテレビジョン受信装置は上枠(上ケース)と下枠(下ケース)で構成された枠体に、画像表示用の液晶パネルと、液晶パネル直下に蛍光管を配設した直下型の照明ブロックと、受信回路と、液晶パネル制御回路と、アンテナと、電池収納ボックス等を収納した構成を成している。
すなわち液晶パネルと受動素子としての機能しかもたない液晶パネルに対し液晶パネル上に表示される画像を鮮明に表示するための照明ブロックとビデオ信号等に代表される液晶表示装置に外部信号源から入力又は受信される電気的信号を処理する受信回路基板と液晶パネルを駆動する信号に変換するパネル回路基板とを枠体に収納した構成をなしている。
前記従来例は、1つの枠体に液晶パネルから受信回路までを収納した構成をなしており、廻動可能なフードが取り付けられた同様な従来例が特開昭59−27686公報に詳細に説明がなされている。
【0003】
他方、携帯液晶テレビジョン受像機の他の外観構成としては見開き型と称する2つの枠体をヒンジを用いた連結部で継合させた構成を成すことで、液晶表示装置の画像を見ないときには2つの枠体を閉じた状態として携帯性を向上させ、液晶表示装置の画像を見るときには連結部を軸に回転して2つの枠体の対向面を開放し、一方の対向面に配設された操作釦を操作し、他の対向面に配設された液晶パネルを見るという構成を成す液晶表示装置がある。この見開き型の液晶表示装置を詳しく説明したものとして実開平2−51475公報や本願出願人が先に提案した特開昭60−214684公報がある。
上記公報に説明されている見開き型の液晶表示装置にさらにパネル後方に照明ブロックを配設した従来技術を以下図面により説明する。
【0004】
図5は、従来技術であるところの見開き型の液晶テレビジョン受像機の外観図である。
図5は、大きく分けてパネルブロック100と受信ブロック200に分けることができ、各ブロックは開閉機構により連結しており、この連結部を構成しているヒンジにより継合されている。
受信ブロック200は、下枠220と上枠210の内部に受信回路、操作回路、ビデオ信号処理回路、音声回路、スイッチ及びスピーカ等を収納した構成を成している。
液晶表示装置の低面の下枠には、携帯で液晶表示装置(ラジオ含む)を動作させるための電池収納部が配設されている。上枠210の上面にはスピーカ放音孔201が設けられており、スピーカ放音孔201直下であり上枠210の内部にはスピーカが配設されている。
またラジオ選局ツマミの側部にはキャッチャ操作部202が配設されており、キャッチャ操作部202を操作することでパネルブロック100を受信ブロック200から開くことが出来る。
【0005】
また図6は、図5のパネルブロック100と受信ブロック200を分離した状態の部分分解図であり、分離するために下枠220から上枠210を外した状態が示されている。
図6によるパネルブロック100と受信ブロック200とは、回転軸と回転力調整バネと回転アーム310等により構成されている連結部300により継合されている。また連結部300に備えられている回転アーム310が下枠220の下枠アーム受部248に挿入された後、回転アーム310と下枠220がネジにより固定されており、下枠220が回転アーム248を介して連結部300の回転軸の周りを回転する。連結部300の回転軸はパネル上枠110に固定されているため、連結部300を介してパネル上枠と下枠の節度を持って開閉動作が行える構成となっている。前記節度は連結部300を構成する回転力調整バネにより得られる。
また図6によれば、パネルブロック100からは配線部材130と照明回路に電源を供給するための照明配線部材132の端子がでている。
【0006】
一方下枠220には、携帯でも液晶表示を見ることができるために電池収納部230が配設されると共にテレビ信号を受信するためのチューナ246等の回路や液晶を制御するための回路や配線部材130と接続するための配線部材コネクタ242や照明配線部材132と接続するための照明コネクタ244が実装された受信回路基板240が配設されている。この受信回路基板240の基板の上に配設された照明コネクタ244とパネルブロック100の照明配線部材132が接続され、受信回路基板240上の配線部材コネクタ242とパネルブロック100の配線部材130が接続された構成を成している。
【0007】
テレビ信号を受信するためのダイポールアンテナが配設されているが液晶表示装置の背面に配設されているため図示はされていない。
受信回路基板240は、テレビジョン信号を受信するチューナ等を配設した従来例を示したが、携帯液晶表示装置であるモニター等もチューナ関係を除いた基本構成は上記従来例の構成からの大きな差はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図6のパネルブロック100を左斜めから見た図を図7に示す。
図7に於いて従来はパネル上枠110に配設されたヒンジ軸受部124にヒンジ301の軸を挿入し、図の如くヒンジ固定ネジ320によりヒンジ301の軸をパネル上枠110に固定していた。図7は左斜めから見ているがパネルブロック100の右側のヒンジも右方向から左方向にヒンジ固定ネジを挿入して右側のヒンジの軸をパネル上枠110に固定していた。このため左右のヒンジ固定ネジのネジ頭が外観で目視され外観品質を落としていた。従来技術であるの図5に部材を付けてヒンジ固定ネジのネジ頭を隠すにも、従来技術ではヒンジ隠し部材の形状及び該部材との干渉を逃げるために枠部材が複雑になる問題を有していた。
【0009】
上記問題点に鑑み、本発明の目的は簡易なヒンジ固定方法でありながら外観品質が良い液晶表示装置とその開閉機構を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、少なくとも液晶パネルを有する第1ブロックと少なくとも電気信号処理回路を有する第2ブロックをヒンジにより連結し、該第1ブロックと該第2ブロックを開閉可能とした液晶表示装置に於いて、前記ヒンジは一方の端部に回転軸固定部を有する回転軸と回転力調整バネと回転軸が挿入される回転アームとを有しており、前記第1ブロックにはヒンジ軸受け部が該第1ブロックの側面より内側に所定の寸法で配設されており、前記第2ブロックにはアーム受部が前記第1ブロックに配設された前記ヒンジに対応して所定の位置に配設されており、前記回転軸固定部が前記ヒンジ軸受け部に前記第1ブロックの前記側面側より挿入され且つ前記第1ブロックの中央側よりネジにより前記第1ブロックに固定され、前記回転アームが前記アーム受部に挿入されさらにネジにより前記第2ブロックに固定されたことを特徴とする。
また、前記第2ブロックは、少なくとも下枠と上枠が係合した枠体よりなり前記下枠には前記アーム受け部が設けられており、前記上枠には少なくとも前記回転力調整バネを覆うヒンジカバーが前記上枠と一体成型されて設けられていることを特徴とする。
【0011】
【作用】
上記の如く、ヒンジ固定ネジの頭を中央側にネジ部を外側にくるように配したのでヒンジカバーの構造が簡単になり、またヒンジカバーを用いて外観品質も向上する。
【0012】
【実施例】
以下図面により本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例である図3に於ける連結部の分解部分斜視図であり、図2は本発明の実施例である図1のヒンジ周辺の拡大分解図である。
図3は本発明の実施例を示す液晶表示装置である液晶テレビジョン受像機の画像表示部を開いた状態を示す外観斜視図であり、図4は図3に於ける液晶表示装置の画像表示部を閉じた状態を示す外観斜視図である。
【0013】
まずパネルブロック10を組み込んだ図3と図4を用いて本発明の実施例である液晶テレビジョン受像機の外観機能を説明すると、画像を表示するための液晶パネルと照明ブロックと蛍光管などの照明源を駆動する照明駆動回路や液晶パネルに実装された液晶駆動回路のためのデータや制御信号を発生するための制御回路を実装したパネル回路基板と音声を出すスピーカとをパネル上枠15とパネル下枠16に収納したパネルブロック10と、受信回路やビデオ信号処理回路や液晶表示装置全体のための電源回路や電池収納部を上枠25と下枠26に内蔵した受信ブロック20とが開閉機構である連結部30において継合している。
【0014】
また連結部30はヒンジにより主な構成をなし、連結部を中心に受信ブロック20とパネルブロック10とを閉じたり開いたりできる構成を成している。
図4の如く受信ブロック20に対してパネルブロック10を閉じたときには、搬送時にもパネルブロックと受信ブロックが開いてしまわないようにキャッチャ14とフック24とが掛合する。
また第1対向面11に配設された凸部12と第2対向面に配設されて凹22部が嵌合し閉じた状態でパネルブロック10と受信ブロック20とが左右方向にズレない機能を持たせている。
さらに第1対向面11と第2対向面21と接触することで擦り合い傷が付くことがないように凸部23が第2対向面に配設されている。前記の如く閉じた状態で、間隙90からスピーカ70の音が放音される構成を成している。
閉じた状態の間隙90は、第1対向面11に配設された凸部12の凸高さ寸法と、凸部12に対向し、はめあう第2対向面21の凹部22のへこみ深さ寸法を適宜決めることでも最適な間隙90を得ることが出来る。
【0015】
図3に於いて、パネルブロック10を受信ブロック20に閉じたとき自動的に照明ブロック17の照明が消える機能を持たすためにパネルブロック10には照明スイッチ19が配設されている。従来は照明スイッチが第1対向面11の面より突出されて第2対向面との接触で照明スイッチをオフとしているが、本願は図3に示す如く略凹形状の中に照明スイッチを設けている。本願のように照明スイッチを設けることで、第2対向面21に配設された凸部23により照明スイッチを押し、前記のごとく照明スイッチ19をオフとしている構成を成している。
【0016】
図4の如くパネルブロック10と受信ブロック20とが閉じた状態から図3の如く開いた状態にするときには、開く側であるパネルブロック10に配設されたキャッチャ操作部13を操作しながら同じ手でパネルブロック10を上方に開放することができる構成になっている。
受信ブロック20内でありラジオ選局ツマミ216の左側部には、携帯状態でも液晶表示装置である液晶テレビジョン受像機及び内蔵ラジオを見たり聞いたりするための電源である電池収納部が配設されている。
【0017】
開くときには、キャッチャ操作部13を操作してフック24からキャッチャ14を開放する。第1対向面11の中央には画像表示部があり、画像表示部の左または右にはスピーカが配設されており音声を聞くことができる。ステレオ放送とするときにはスピーカを左右に配設する。
閉じた状態でも開いた状態でもラジオ選局ツマミ216を操作してラジオを聞けるが、画像表示を見るときには受信ブロック20からパネルブロック10を開き、第2対向面21上のプッシュスイッチ27を操作してテレビの選局を行う。第2対向面21に於けるフック24の近傍にはラジオ選局ツマミに連動したラジオの選局の表示が配設されている。
【0018】
本発明の実施例である液晶表示装置の開閉機構に関して、図1と図2を用いてさらに詳しく説明する。
図1はヒンジ31をパネル上枠15にヒンジ固定ネジでネジ止めし、さらにヒンジ31の回転力調整バネ35を覆う如く上枠25のヒンジカバー40が配設された状態の分解図である。上枠25に配設されたヒンジカバー40は、上枠と一体成形されている。
【0019】
図2はヒンジ31の取付状態を示しており、回転軸32の一方の端部に回転軸固定部33を有する回転軸32に、回転アーム34と回転力調整バネ35が取り付けられている。回転軸32を中心に回転する回転アーム34は、回転力調整バネ35により回転軸固定部33に押しつけられている。この回転力調整バネ35による押しつけ力で回転アーム34の回転摩擦が決まり、パネルブロック10の開閉力が決まる。
【0020】
また、パネル上枠15に配設されたヒンジ軸受部37に回転軸固定部33を挿入し、回転軸固定部33を挿入した反対側であるところのパネル上枠15の中央部方向から、ヒンジ軸受部37にヒンジ固定ネジ36を挿入して回転軸固定部33をパネル上枠15に固定をする。この時ヒンジ回転軸32がヒンジ軸受部37内で回転しないように、回転軸固定部33とヒンジ軸受部37の内部とにはスリップ止めなる平らな面加工がされている。
【0021】
上記の如くしてパネル上枠15に固定されたヒンジ31は、図2の如く下枠26に配設された下枠アーム受部39と継合される。
下枠26には下枠アーム受部39なる溝を有しており、溝を構成する枠の側部にはネジ挿入用の穴が配設されている。
該下枠アーム受部39にパネル上枠15に取り付けたヒンジ31の回転アーム34を挿入する。回転アーム34には図2の如くタップが配設されており、前記ネジ挿入用の穴から挿入されたアーム固定ネジ38により回転アーム34が下枠26に固定される。
【0022】
上枠25、下枠26、パネル上枠15、パネル下枠16としては、ABS材やPC材や炭素繊維強化樹脂(CFRP、例えばトレカ)材や液晶ポリマー(LCP)材等の樹脂材やアルミニュウムや鉄板や銅板等の金属材料からなる。
【0023】
上記の実施例の説明では、ラジオ内蔵型液晶テレビジョン受信機に本願を実施した説明をしたが、受信回路を有しないモニターにも、上記実施例と同様に本発明を実施でき同様な効果が得られる。
【0024】
【発明の効果】
上記の如く、ヒンジ固定ネジの頭を中央側にネジ部を外側にくるように配したので、ヒンジを覆う如く枠体と一体成形されたヒンジカバーを用いることができヒンジカバーの構造が簡単にできるうえ、ヒンジカバーにより液晶表示装置の開閉機構の外観品質も向上する。
このように本発明によれば簡易なヒンジ固定方法でありながら外観品質が向上した液晶表示装置とその開閉機構を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である図3に於ける連結部の分解部分斜視図である。
【図2】本発明の実施例である図1のヒンジ周辺の拡大分解図である。
【図3】本発明の実施例を示す液晶表示装置の画像表示部を開いた状態を示す外観斜視図である。
【図4】図3に於ける液晶表示装置の画像表示部を閉じた状態の外観斜視図である。
【図5】従来技術である見開き型の液晶表示装置の外観図である。
【図6】従来技術のパネルブロックと受信ブロックを分離した部分分解図であり、分離するために下枠から上枠を外した状態が示されている。
【図7】従来技術のパネルブロックを左斜めから見た斜視図である。
【符号の説明】
10 パネルブロック
11 第1対向面
15 パネル上枠
16 パネル下枠
20 受信ブロック
21 第2対向面
25 上枠
26 下枠
30 連結部
31 ヒンジ
32 回転軸
33 回転軸固定部
34 回転アーム
35 回転力調整バネ
36 ヒンジ固定ネジ
37 ヒンジ軸受部
38 アーム固定ネジ
39 下枠アーム受部
40 ヒンジカバー
Claims (2)
- 少なくとも液晶パネルを有する第1ブロックと少なくとも電気信号処理回路を有する第2ブロックをヒンジにより連結し、該第1ブロックと該第2ブロックを開閉可能とした液晶表示装置に於いて、
前記ヒンジは一方の端部に回転軸固定部を有する回転軸と回転力調整バネと回転軸が挿入される回転アームとを有しており、前記第1ブロックにはヒンジ軸受け部が該第1ブロックの側面より内側に所定の寸法で配設されており、前記第2ブロックにはアーム受部が前記第1ブロックに配設された前記ヒンジに対応して所定の位置に配設されており、前記回転軸固定部が前記ヒンジ軸受け部に前記第1ブロックの前記側面側より挿入され且つ前記第1ブロックの中央側よりネジにより前記第1ブロックに固定され、前記回転アームが前記アーム受部に挿入されさらにネジにより前記第2ブロックに固定されたことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記第2ブロックは、少なくとも下枠と上枠が係合した枠体よりなり前記下枠には前記アーム受け部が設けられており、前記上枠には少なくとも前記回転力調整バネを覆うヒンジカバーが前記上枠と一体成型されて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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JP07557495A JP3611627B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07557495A JP3611627B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
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JPH08272310A JPH08272310A (ja) | 1996-10-18 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP07557495A Expired - Fee Related JP3611627B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 液晶表示装置 |
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