JP3611586B2 - 改良された速硬性外部用塗料 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は貯蔵安定性であり、早期ウォッシュアウト抵抗性と吸塵抵抗性及び長期耐久性を与える水性の速硬性外部用塗料及び水性の速硬性外部用塗料の早期ウォッシュアウト抵抗性と吸塵抵抗性を改良する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
外部絶縁/仕上げ系(“EIFS”)は建造物、その他の野外構造物の外面に絶縁、保護及び美観を与えるために設られる多層複合材料系である。建造物、その他の野外構造物の外表面はコンクリート、シンダーブロック、石材、煉瓦、木材、石膏板等から構成することができる。典型的には、例えば発泡、押出成型されたポリスチレンのような材料の中実シート又は発泡シートの形をした材料層が建造物、その他の野外構造物の外表面に適用され、メッシュで強化された下塗り即ちベースコート、次いで仕上げ塗り即ちトップコートで被覆される。ベースコートは耐候性、可撓性、靭性、機械的強力及び衝撃強力をEIFS系に与える。トップコートはEIFS系の表面に、例えば色及び表面組織のような美的特徴を与える。
【0003】
請負業者は仕事場でEIFSを層状に設けるが、そのようなものとしてのそれらの設置工率は各層又は塗膜が硬化又は乾燥するに要する時間によって制限される。加えて、速乾性の外部用塗料はそのように塗布された後に吸塵に対して、及び雨、雪、風等によって洗い落とされることに対して抵抗性となることが必要とされる。乾燥が遅いことと関連するこれらの諸問題はある種特定の環境条件、特に冷たく、濡れた又は湿った条件の下で悪化する。
【0004】
配合技術者は塗料の硬化時間を短縮すべく塗料処方物中の水の水準を下げることを試みた。しかし、このことは塗布するには粘稠に過ぎる塗料処方物をもたらす。
【0005】
また、路面ペイント用には、それらペイントが雨で洗い落されないように、又はタイヤが当たった後直ぐにタイヤトレッドの模様が付かないように速硬性塗料が必要とされる。溶液型ペイントは速やかに乾燥するが、それらは重大な安全上、健康上及び環境上の問題をもたらす。通常の水性ペイントは、特に冷たく、濡れた又は湿った条件の下では十分速やかには乾燥しない。この乾燥問題を取り除く試みは多工程塗布と貯蔵安定性問題をもたらした。
【0006】
例えば、欧州特許出願第200,249号明細書には、ポリマーの水性分散液を道路に塗布し、次いでその組成物を水溶性の塩を含有する第二の処理剤と接触させることによって塗膜を速やかに乾燥させ、かつ塗布5分後のにわか雨による洗い落としに耐えるようにすることが開示される。
【0007】
欧州特許出願第0,066,108号明細書には、バインダーが純アクリル樹脂とカルボキシル化スチレン/フマル酸ジブチルコポリマーと高分子多官能性アミン、例えばポリプロピレンイミンとの混合物である水性の路面標識用組成物が開示される。この組成物は48時間を越えると貯蔵安定性を失い、その後活性を回復するには多官能性アミンを更に加えなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の1つの目的は、従来の塗料に通常関連する問題を貯蔵安定性でかつ容易に塗布され、しかも早期ウォッシュアウト抵抗性及び吸塵抵抗性を与える水性の速硬性外部用塗料を提供することによって解決することである。
【0009】
本発明の更にもう1つの目的は水性速硬性外部用塗料の早期ウォッシュアウト抵抗性と吸塵抵抗性を改良する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明の概要
本発明は従来の外部用塗料組成物(exterior coating composition)が遭遇した問題を早期ウォッシュアウト抵抗性、吸塵抵抗性及び貯蔵安定性を有する水性の速硬性外部用塗料組成物を提供することによって解決するものである。本発明はまた水性速硬性外部用塗料の早期ウォッシュアウト抵抗性と吸塵抵抗性を改良する方法を提供するものである。
【0011】
本発明の水性速硬性外部用塗料組成物は4種の成分、即ち
(1)陰イオン性を有するフィルム形成性ラテックスポリマー;
(2)少なくとも20重量%のアミン官能基含有モノマーから形成されたアミン含有ポリマー;
(3)揮発性塩基;及び
(4)多価金属イオン
を必要とする。
【0012】
本発明の水性速硬性外部用塗料の早期ウォッシュアウト抵抗性と吸塵抵抗性を改良する方法は
【0013】
(1)次の成分:
(a)陰イオン性を有するフィルム形成性ラテックスポリマー;
(b)アミン含有ポリマー;
(c)揮発性塩基;及び
(d)多価金属イオン
【0014】
を含有する塗料組成物を形成し;そして
【0015】
(2)この塗料を支持体に塗布する
工程を含む。
【0016】
1つの態様において、本発明は水性の路面又は舗道用標識付与ペイントを提供する。このペイントは骨材充填剤又は表面仕上げを有し又は有しない種々の材料、例えばアスファルト、ビチューメン、コンクリート等から作られた道路、駐車場、歩道等に線を引き又は符号を付けるために使用することができる。
【0017】
もう1つの態様において、本発明は多層外部絶縁/仕上げ系(“EIFS”)のベースコート又はトップコートとして有用な水性の速硬性外部用塗料を提供する。
【0018】
発明の詳しい説明
本発明の水性塗料組成物は
(1)陰イオン性を有するフィルム形成性ラテックスポリマー;
(2)アミン含有ポリマー;
(3)揮発性塩基;及び
(4)多価金属イオン
を必要とする。
【0019】
本発明の水性塗料組成物は早期ウォッシュアウト抵抗性、吸塵抵抗性及び貯蔵抵抗性を与える。本明細書において用いられている“早期”なる用語は塗膜が依然として濡れている期間を意味する。本明細書において用いられている“ウォッシュアウト(washout)抵抗性”とは雨、雪、その他の厳しい天候条件により軟かくなり、傷が付き、かつ洗い落とされてしまうことに抗し、そして一体になった傷が付いていない塗膜を残すことに抗する塗膜の能力を意味する。本明細書において用いられている“吸塵(dirt pick−up)抵抗性”とは、特に塗膜がまだ濡れているときに汚染に抗する塗膜の能力を意味する。
【0020】
本明細書において用いられている“ガラス転移温度”又は“Tg”とはフォックス(Fox)の式[Bulletin of American Physics Society、1、3、第123頁(1956年)]:
【数1】
【0021】
で計算されるポリマーのガラス転移温度を意味する。コポリマーについては、w1 及びw2 は2種のコモノマーの重量分率を意味し、そしてTg(1) 及びTg(2) は2種の対応するホモポリマーのガラス転移温度を意味する。
【0022】
フィルム形成性ポリマー
本発明の水性速硬性塗料組成物は陰イオン性を有するフィルム形成性ラテックスポリマーを必要とする。本明細書で用いられている“ラテックス”とは、例えば乳化重合のような常用の重合技術で製造することができる水不溶性のポリマーを意味する。ラテックスポリマーは塗布条件下でフィルムを形成する水不溶性のラテックスポリマーを生成させる任意のモノマー又はモノマー混合物から形成される。
【0023】
ラテックスポリマーのTgは塗料組成物の使用されるべき特定の用途によってのみ制限される。例えば、塗料を暑い夏の天候の下で野外で塗布すべき場合は、ラテックスポリマーの組成は塗料を冷たい冬の天候の下で野外で塗布すべき場合よりも高いTgをもたらすように選択することができる。一般的に言えば、ラテックスポリマーのTgは約−50〜約50℃である。Tgが−50℃より低いラテックスポリマーを含有する塗料は塗料用途には軟らか過ぎかつ粘着性に過ぎるので、一般的には有用でない。Tgが50℃より高いラテックスポリマーを含有する塗料は外囲温度より高い温度においてもフィルムを形成するには硬過ぎるので、一般的には有用でない。約−15〜約10℃のTgを有するポリマーが好ましい。約−10〜約5℃のTgを有するポリマーが最も好ましい。
【0024】
本発明はまたもっと複雑な形態、例えば芯−殻粒子のポリマーを用いても実施することができる。これらの複雑なポリマー形態のものは通常多重Tgを示す。これらポリマーはその多重Tgの1つとして約−50〜約50℃の範囲を外れるTg値を示してもよいが、ポリマーの平均Tg又は有効Tgは約−50〜約50℃でなければならない。
【0025】
フィルム形成性ラテックスポリマーの陰イオン性は幾つかの方法のいずれかで得られるが、最も一般的な方法は乳化重合の際に陰イオン性の界面活性剤又は分散剤を安定剤として使用する方法か、又は重合後にそれら界面活性剤又は分散剤をエマルジョンに添加する方法である。非イオン性界面活性剤もこれらの陰イオン的に安定化されたラテックスの重合中又は重合後にラテックスに存在していることができる。有用な界面活性剤及び分散剤に次のものがある:脂肪ロジンとナフテン酸との塩類、ナフテンスルホン酸と低分子量のホルムアルデヒドとの縮合生成物、適切な親水性−親油性バランスを持つカルボン酸ポリマー及び同コポリマー、ラウリル硫酸ナトリウムのような高級アルキルサルフェート、ドデシルベンゼンスルホネートのようなアルキルアリールスルホネート、イソプロピルベンゼンスルホン酸又はイソプロピルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩又は同カリウム塩、ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウムのようなスルホスクシネート、高級アルキルスルホ琥珀酸アルカリ金属塩、例えばオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム、ナトリウム N−メチル−N−パルミトイルタウレート(palmitoyltaurate)、オレイルイセチオン酸ナトリウム、アルキルアリールポリエトキシエタノール硫酸又は同スルホン酸のアルカリ金属塩、例えば1〜5個のオキシエチレン単位を有するt−オクチルフェノキシ−ポリエトキシエタノール硫酸ナトリウム及びこの技術分野で周知の種々の他の陰イオン界面活性剤及び同分散剤。
【0026】
陰イオン性を有するラテックスポリマーのもう1つのタイプはポリマーに少量の酸性基を含めることの結果として得られるものである。ここで、酸性基は塩の形、例えばアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であることができる。このような酸性基の例は組み込まれた開始剤の断片、マレイン酸、ビニルスルホン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等に由来するものである。
【0027】
陰イオン性を有するラテックスポリマーの第三の有用なタイプは、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド等のような中和された塩基性モノマーを含むラテックスポリマーである。
【0028】
ラテックスポリマーの陰イオン性は1つのタイプより多くてもよい。
【0029】
陰イオン性を有するラテックスポリマーは公知の方法で製造することができる。このような公知の方法はワイレー社(Wiley)が1975年に刊行した、D.C.ブラックレイ(D.C.Blackley)著・乳化重合:理論と実際(Emulsion Polymerization:Theory andPractice)及びインターサイエンス パブリシャーズ社(Interscience Publishers)が1965年に刊行したF.A.ボベー(F.A.Bovey)等著・乳化重合(Emulsion Polymerization)等のこの主題に関するテキストにおいて明らかにされている。ラテックスポリマーは、一般に、例えば次のモノマー類から製造されたポリマー又はコポリマーである:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、スチレン、ブタジエン、エチレン、酢酸ビニル、“バーサティック(Versatic)”酸(鎖長C9 、C10及びC11の第三モノカルボン酸)のビニルエステル[このビニルエステルは“バーサティック酸ビニル(vinyl versatate)”としても知られている]、塩化ビニル、ビニルピリジン、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、クロロプレン、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマル酸。α、β−エチレン性モノマー及びそれらのエステル、特にアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのポリマー及びコポリマーが好ましく、それらは米国、ペンシルバニア州(Pennsylvania)、フィラデルフィア(Philadelphia)のローム アンド ハース社(Rohm and Haas Company)が1966年5月に刊行した“アクリルモノマーの乳化重合(Emulsion Polymerization of Acrylic Monomers)”に示される方法で製造するのが好ましい。この文献を本明細書で引用、参照するものとする。
【0030】
アミン含有ポリマー
本発明の水性速硬性塗料組成物は少なくとも20重量%のアミン官能基含有モノマーから形成されたアミン含有ポリマーを必要とする。少なくとも50重量%のアミン官能基含有モノマーを有するポリマーが好ましい。また、この水溶性又は水分散性アミン含有ポリマーの平均分子量は約5,000〜約100,000であるのが好ましい。
【0031】
アミン官能基を含有するモノマーの例に次のものがある:
【0032】
1.アルキル基が直鎖型でも、或いは分枝鎖型でもよく、かつ2〜3個の炭素原子を有する、そして窒素原子が第一窒素原子でも、第二窒素原子でも、或いは第三窒素原子でもよいアミノアルキルビニルエーテル又は同スルフィド(米国特許第2,879,178号明細書)。後者の例において、残っている水素原子の1個はアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアルコキシアルキル基で置換されていてもよく、またそのアルキル成分は炭素原子を1〜4個、好ましくは1個だけ有していることができる。
【0033】
具体例に次のものがある:β−アミノエチルビニルエーテル;β−アミノエチルビニルスルフィド;N−モノメチル−β−アミノエチルビニルエーテル又は同スルフィド;N−モノエチル−β−アミノエチルビニルエーテル又は同スルフィド;N−モノブチル−β−アミノエチルビニルエーテル又は同スルフィド;及びN−モノメチル−3−アミノプロピルビニルエーテル又は同スルフィド。
【0034】
2.アクリルアミド又はアクリル酸エステル、例えば式IIのもの:
【化1】
【0035】
上記式IIにおいて、
RはH又はCH3 であり;
nは0又は1であり;
XはO又はN(H)であり;
【0036】
nがゼロのとき、AはO(CH2 )x (ただし、xは2〜3である)であるか、又は(O−アルキレン)y (ただし、(O−アルキレン)y は分子量範囲が88〜348であるポリ(オキシアルキレン)基であり、個々のアルキレン基は同一又は異なるエチレン又はプロピレンのいずれかである)
であり;そして
【0037】
nが1のとき、Aは2〜4個の炭素原子を有するアルキレン基であり;
R*はH、メチル又はエチルであり;
R1 はH、メチル又はエチルであり;そして
R0 はH、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、シクロヘキシル又は(C 1 −C6 アルキルである。
【0038】
式IIの化合物の例に次のものがある:ジメチルアミノエチルアクリレート又は同メタクリレート;β−アミノエチルアクリレート又は同メタクリレート;N−β−アミノエチルアクリルアミド又は同メタクリルアミド;N−(モノメチルアミノエチル)−アクリルアミド又は同メタクリルアミド;N−(モノ−n−ブチル)−4−アミノブチルアクリレート又は同メタクリレート;メタクリロキシエトキシエチルアミン;及びアクリロキシプロポキシプロピルアミン。
【0039】
3.N−アクリロキシアルキル−オキサゾリジン及びN−アクリロキシアルキルテトラヒドロ−1,3−オキサジン、並びに“アルキル”結合がアルコキシアルキル及びポリ(アルコキシ−アルキル)で置換されている上記オキサゾリジン及びオキサジンに対応する化合物。これらの化合物は全て下記の式IIIに包含される:
【化2】
【0040】
上記の式IIIにおいて、
RはH又はCH3 であり;
mは2〜3の値を有する整数であり;
【0041】
R’は、それがR2 に直接結合していないとき、水素、フェニル基、ベンジル基及び(C1 −C12)アルキル基より成る群から選択され;
【0042】
R2 は、それがR’に直接結合していないとき、水素及び(C1 −C4 )アルキル基より成る群から選択され;
【0043】
R’及びR2 は、それらが一緒に結合しているとき、上記式中の環の結合炭素原子と5−〜6−炭素環を形成しており、即ちR’及びR2 は、それらが一緒に結合しているとき、ペンタメチレン及びテトラメチレンより成る群から選択され;
【0044】
A’はO(Cm H2m)−か、又は(O−アルキレン)n である。ただし、(O−アルキレン)n は分子量範囲が88〜348であるポリ(オキシアルキレン)基であり、個々のアルキレン基は同一又は異なるエチレン又はプロピレンのいずれかである。
【0045】
式IIIの化合物は色々な条件下で第二アミンに加水分解することができる。加水分解で下記の式IVを有する化合物が生成する:
【化3】
【0046】
前記式IIIの化合物は本願と共通の譲受人の所有に係る米国特許第3,037,006号及び同第3,502,627号明細書、並びにそれらの対応する外国特許出願及び特許の明細書に開示され、そしてこれら明細書に開示されるモノマー化合物は全て本発明の組成物に使用されるべきコポリマーを製造する際に使用することができる。
【0047】
式IIIの化合物の例に次のものがある:オキサゾリジニルエチルメタクリレート;オキサゾリジニルエチルアクリレート;3−(γ−メタクリル−オキシプロピル)−テトラヒドロ−1,3−オキサジン;3−(β−メタアクリロキシエチル)−2,2−ペンタメチレン−オキサゾリジン;3−β−メタアクリロキシエチル−2−メチル−2−プロピルオキサゾリジン;N−2−(2−アクリロキシエトキシ)エチル−オキサゾリジン;N−2−(2−メタアクリロキシエトキシ)エチル−オキサゾリジン;N−2−(2−メタアクリロキシエトキシ)エチル−5−メチル−オキサゾリジン;N−2−(2−アクリロキシエトキシ)エチル−5−メチル−オキサゾリジン;3−[2−(2−メタアクリロキシエトキシ)エチル]−2,2−ペンタメチレン−オキサゾリジン;3−[2−(2−メタアクリロキシエトキシ)エチル]−2,2−ジメチル−オキサゾリジン;及び3−[2−(2−メタアクリロキシエトキシ)エチル]−2−フェニル−オキサゾリジン。
【0048】
4.加水分解でアミンを容易に生成させるモノマーのポリマーはアミン含有成分として、又はこのバインダー組成物のアミン含有成分のポリマーを生成させるのに有用である。このようなモノマーの例は下記の式V及びVIのもののようなアクリロキシ−ケチミン及び−アルジミンである:
【化4】
【0049】
上記の式V及びVIにおいて、
RはH又はCH3 であり;
【0050】
Qは
【化5】
【0051】
より成る群から選択され;
【0052】
R6 はHであるか、又は1個のCHR6 単位においてはメチルであってもよく;
【0053】
R5 は(C1 −C12)−アルキル基及びシクロヘキシル基より成る群から選択され;
【0054】
R4 は(C1 −C12)−アルキル基及びシクロヘキシル基より成る群から選択され;
【0055】
R3 はフェニル基、ハロフェニル基、(C1 −C12)−アルキル基、シクロヘキシル基及び(C1 −C4 )アルコキシフェニル基より成る群から選択され;
【0056】
A″は(C1 −C12)アルキレン基であり;
【0057】
A0 、B及びDは同一又は異なる式−OCH(R7 )−CH(R7 )(ただし、R7 はH、CH3 又はC2 H5 である)を有するオキシアルキレン基であり;
【0058】
xは4〜5の値を有する整数であり;
n0 は1〜200の値を有する整数であり;
n′は1〜200の値を有する整数であり;
n″は1〜200の値を有する整数であり;そして
n0 −1、n′−1及びn″−1は2〜200の値を有する。
【0059】
式V及びVIの例示化合物は次の通りである:2−[4−(2,6−ジメチルヘプチリデン)−アミノ]−エチルメタクリレート;3−[2−(4−メチルペンチリジン)−アミノ]−プロピルメタクリレート;β−(ベンジリデンアミノ)−エチルメタクリレート;3−[2−(4−メチルペンチリデン)−アミノ]−エチルメタクリレート;2−[4−(2,6−ジメチルヘプチリデン)−アミノ]−エチルアクリレート;12−(シクロペンチリデン−アミノ)−ドデシルメタクリレート;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(2−メタクリロキシエトキシ)−エチルアミン;N−(ベンジリデン)−メタクリロキシエトキシエチルアミン;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(2−アクリロキシエトキシ)−エチルアミン;及びN−(ベンジリデン)−2−(2−アクリロキシエトキシ)エチルアミン。
【0060】
式V及びVIの化合物は酸性、中性又はアルカリ性の水性媒体中で加水分解してこれら式の基−N=QがNH2 及びO=Qとなっている対応する第一アミン又はその塩を生成させる。式V及びVIの化合物は米国特許第3,037,969号及び同第3,497,485号明細書に開示され、そしてこれら明細書に開示されるモノマー化合物は全て本発明の組成物の水溶性ポリマー部分において使用されるべきコポリマーの製造に際して使用することができる。
【0061】
本発明の好ましい群のアミン含有ポリマーは水溶性のものである。水溶性とはポリマーが遊離塩基形、中性形又は塩の形のいずれかで完全に可溶性であることを意味する。この可溶性は全てのpHにおいて、特にpH約4〜10の範囲において存在するのが好ましい。上記より好ましさが少ない群の水溶性アミン含有ポリマーは一般に高pHにおいて不溶性であり、酸性pH値、特にpH約4〜約7の範囲において可溶性又は一部可溶性である。一部可溶性とはポリマーの一部が水に可溶性である状況、並びにポリマー全体が個々の分子のミセル又は凝集体、一般的には水で高度に膨潤した凝集体として溶解する状況の両状況を意味する。後者はコロイド溶液と称されることが多い。ポリマーの大部分が酸性のpH値で可溶性であるのが好ましい。本発明の水溶性アミン含有ポリマーは直前に記載したように完全に可溶性のポリマーと一部可溶性のポリマーの両ポリマーを包含する。
【0062】
有用であるが、好ましさがなお少ない群のアミン含有ポリマーは水不溶性であるが、以下に記載されるように対応する水溶性ポリマーの分子量範囲の低い方の分子量に相当する分子量を有するものである。これらの水不溶性アミン含有ポリマーは水溶性ポリマーと同じ機能を奏する。これらの水不溶性ポリマーを水溶性ポリマーの代わりに用いるときは、陰イオン的に安定化されたラテックスポリマーの早期凝集強度が改善される。ただし、その改善の程度は通常水溶性ポリマーによって得られる改善ほど大きくはない。
【0063】
一般に、少なくとも20重量%の前記カテゴリー1、2、3及び4のモノマーのアミン含有ポリマーは求められる特定のポリマーに依存して中性か、アルカリ性か、又は酸性の水性媒体中での溶液重合により得ることができる。一般的に言えば、この重合は少量の有機又は無機の酸、例えば酢酸又は塩酸を含有する水性媒体中で行われる。アミン含有ポリマーは最大で80重量%の1種又は2種以上のモノマー、例えばアクリル酸メチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、及びアミンモノマー由来の4級アンモニウム塩、例えば2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマーを包含する。少量の比較的不溶性のコモノマーも水溶性ポリマーを得るのに使用することができる。不溶性ポリマーはこれらのコモノマーをもっと大量に含有していてもよい。このようなモノマーに、例えば(C1 〜C18)アルコールとのアクリル酸エステル及び1〜18個の炭素原子を有するアルコール、特に(C1 〜C4 )アルカノールとのメタクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、置換スチレン、ブタジエン、置換ブタジエン、エチレン、並びにアクリル酸又はメタクリル酸のニトリル及びアミドがある。所定のアミン含有ポリマーを製造する際に使用される特定のモノマー又はモノマー類はこのコポリマーを製造する際に使用されるアミン含有モノマーの割合に依存する。好ましくは、比較的高い水中溶解度を有するコモノマーが水溶性ポリマーを製造するのに専ら使用される。これらのポリマーは従って陽イオン性の、及び所望によっては非イオン性のビニルモノマーのポリマー又はコポリマーである。陽イオン性モノマーの例はアミン、イミン及び4級アンモニウム塩である;記載された他のモノマーは非イオン性である。従って、これらの水溶性コポリマーは使用モノマー中の不純物に起因して、或いは合成、貯蔵又は使用の際に起こる幾らかの加水分解に起因して存在するだろう痕跡量の酸基を除けばそれ以外の酸基は含有していない。
【0064】
不溶性のアミン含有ポリマーの粘度平均分子量は約5,000〜約100,000であり、そして約15,000〜90,000の範囲が好ましい。水溶性ポリマーの分子量は広い範囲に及ぶことができる。典型的には、その粘度平均分子量は約5,000〜約300,000であり、そして約40,000〜約100,000の範囲が好ましい。アミン含有ポリマーの量は陰イオン性ラテックスポリマー及びアミン含有ポリマーの総重量の約0.1〜約20重量%の範囲であることができ、そして1〜8%の範囲が好ましい。
【0065】
水溶性アミン含有ポリマーは完全に可溶性のポリマーと一部可溶性のポリマーの両者を包含する。水溶性アミン含有ポリマーなる用語は遊離塩基形か、中性形か、又は塩の形のいずれかで完全に可溶性であるポリマーを記載するものである。ある種のポリマーは全pHで可溶性であるが、他のポリマーは、例えば約5〜10のpH範囲で可溶性である。他のアミン含有ポリマーは高いpHでは一般に不溶性であるが、酸性のpH値、特に約5〜約7のpH範囲では可溶性又は一部可溶性である。一部可溶性とは、ポリマーの一部が水に可溶性である状況及びポリマー全体が個々の分子のミセル又は凝集体、一般的には水で高度に膨潤した凝集体の形で溶解している状況の両状況を意味する。後者はコロイド溶液と称されることが多い。ポリマーの大部分が酸性のpH値で可溶性であるのが好ましい。
【0066】
アミン含有ポリマーは、一般に、この技術分野で一般的に知られている通り、例えば米国特許第4,119,600号明細書に教示されるように、求められる特定のポリマーに依存して中性か、アルカリ性か、又は酸性の水性媒体中での溶液重合により得ることができる。一般的に言えば、この重合は少量の有機又は無機の酸、例えば酢酸又は塩酸を含有する水性媒体中で行われる。アミン含有ポリマーは最大で80重量%の1種又は2種以上のモノエチレン性不飽和モノマー、例えばアクリル酸メチル、アクリルアミド及びメタクリルアミドとのコポリマーを包含する。少量の比較的不溶性のコモノマーも水溶性ポリマーを得るのに使用することができる。不溶性ポリマーはこれらのコモノマーをもっと大量に含有していてもよい。このようなモノマーに、例として挙げると、(C1 〜C18)アルコールとのアクリル酸エステル及び1〜18個の炭素原子を有するアルコール、特に(C1 〜C4 )アルカノールとのメタクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、置換スチレン、ブタジエン、置換ブタジエン、エチレン、並びにアクリル酸又はメタクリル酸のニトリル及びアミドがある。所定のアミン含有ポリマーを製造する際に使用される特定のコモノマー又はコモノマー類はこのコポリマーを製造する際に使用されるアミン含有モノマーの割合に依存する。これらのポリマーは従って陽イオン性の、及び所望によっては非イオン性のビニルモノマーのポリマー又はコポリマーである。陽イオン性モノマーの例はアミン及びイミンである;記載された他のモノマーは非イオン性である。従って、これらの水溶性コポリマーは使用モノマー中の不純物に起因して、或いは合成、貯蔵又は使用の際に起こる幾らかの加水分解に起因して存在するだろう痕跡量の酸基を除けばそれ以外の酸基は含有いない。
【0067】
揮発性塩基
本発明の水性速硬性塗料組成物は揮発性塩基を必要とする。使用される揮発性塩基のタイプと量はこの組成物のpHをアミン含有ポリマーのアミン官能基が非イオン化(脱プロトン化)される点まで、典型的には少なくともpH5、好ましくはpH7〜9まで上昇させて、この接着剤組成物中の陰イオン的に安定化されたラテックスポリマー、その他の陰イオン性成分との相互作用を避けるようにするのに十分なものでなければならない。
【0068】
出発点に達するのに要する揮発性塩基の量のこの出発点の概算値はラテックス中の酸基(即ち、共重合したカルボン酸保有モノマー、界面活性剤又は開始剤からの酸基)とアミン塩基の共役酸を全て中和するのに必要とされる塩基の当量数から計算することができる。アミンが十分に脱プロトン化されない場合には、エマルジョンは時間を問わず不安定性の観察可能な徴候、例えば粘度増加及び顕微鏡で観察可能な“粒子の浮き上がり(rafting)”、即ち早い段階の凝集/ゲル化を示す。1当量の揮発性塩基(ラテックス酸及びポリアミンの滴定量基準)は通常安定な系を生成させるに十分である。ただし、長期の安定性にはそれより高い水準の揮発性塩基(〜3〜4当量)が必要となろう。本発明の精神から逸脱しない範囲でもっと多量の揮発性塩基を使用することもできるが、その場合は塗料の“速乾性”が低下することがある。この製造法で使用される装置が、揮発性塩基が加えられたときから製品が密封容器に包装された後までの任意の段階において蒸発で揮発性塩基を失わせる機会を与える場合は、その製造装置に加えられる揮発性アミンの量をその損失を相殺するように増加させるべきである。
【0069】
塗布後に、揮発性塩基は蒸発し、組成物のpHを下げる。組成物のpHがアミン官能基のプロトン化が起こり始める点まで下がると、アミン官能基は陽イオン性となる。この速やかな乾燥は陰イオン的に安定化されたエマルジョンポリマーの存在下でのアミン官能基の陽イオン状態へのこの転化によって開始されると考えられるが、この速乾性を生む正確な機構は確立されてはおらず、従って本発明者はその速乾性を正確な機構の理論で縛りたいとは思わない。
【0070】
適当な塩基には、限定する訳ではないが、アンモニア、モルホリン、アルキルアミン、2−ジメチルアミノエタノール、N−メチルモルホリン、エチレンジアミン及びそれらの混合物がある。アンモニアが好ましい。
【0071】
多価金属
本発明の水性速硬性塗料組成物はまた水溶性又は水分散性の多価金属を金属のイオン、塩、錯体又は酸化物の形で含有する。カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、バリウム、ストロンチウム等のような多価金属イオンを使用することができる。多価金属イオンの錯体、例えば亜鉛ヘキサアンモニア、重炭酸亜鉛アンモニウム等、及び多価金属イオンと対イオン、例えば塩化物イオン、酢酸イオン、重炭酸イオンとの塩も使用することができる。亜鉛が好ましい多価金属である。
【0072】多価金属のイオン、塩、錯体又は酸化物はラテックスのポリマー固形分の重量基準で約0.5〜約10重量%の水準で有用である。
【0073】
加えて、例えば顔料、バインダー、ビヒクル、エキステンダー、分散剤、界面活性剤、合体剤、湿潤剤、レオロジー変成剤、増粘剤、乾燥遅延剤、消泡剤、着色剤、ワックス、防腐剤、熱安定剤、溶剤、皮張り防止剤、乾燥剤等のような常用の塗料成分も本発明において使用することができる。
【0074】
添加剤のタイプと量を選択する際には塗料組成物のpHが貯蔵安定性を阻害する程度まで変えられ、或いは塗布後にpHがポリアミンのプロトン化を開始させるほどには十分に下がらない程度までpH調整が行われなくなることを避けるように注意しなければならない。例えば、比較的低いpKaを持つポリアミンと充填剤としては量の多過ぎる炭酸カルシウムを用いて製造された接着剤は許容できないほど長い硬化時間を示すだろう。
【0075】
本発明の水性速硬性塗料組成物は、典型的には、約10〜約75重量%の範囲の固形分含量と約50,000〜約300,000センチポイズの粘度を有する。
【0076】
本発明の水性速硬性塗料組成物は砂、炭酸カルシウム等のような充填剤を含有していることができる。この塗料はこて、噴霧等で、典型的には、約1/32インチから約1/8インチまでの厚さで塗布することができる。
【0077】
本発明の方法は水性の速硬性塗料の早期ウォッシュアウト抵抗性と吸塵抵抗性を改良するのに有用である。この方法は:
【0078】
(1)次の成分:
(a)陰イオン性を有するフィルム形成性ラテックスポリマー;
(b)少なくとも20重量%のアミン官能基含有モノマーから形成されたアミン含有ポリマー;
(c)揮発性塩基;及び
(d)水溶性又は水分散性の多価金属
【0079】
を含有する水性速硬性塗料を形成し;そして
【0080】
(2)この水性速硬性塗料を支持体に塗布する
ことを含む。
【0081】
支持体はコンクリート、セメント、煉瓦、シンダーブロック、木材、石膏板、パーチクルボード、アスファルト、ビチューメン等から形成することができる。
【0082】
【実施例】
次の実施例は本発明の幾つかの局面を例証するものであり、従って発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の項に記載される本発明の範囲を限定するものと解してはならない。
【0083】
実施例1 塗料処方物の調製
塗料は次の処方に従って、表1.1に粉砕用成分として挙げられる成分を一緒に粉砕し、次いで各塗料処方物の残りの低下、即ちレットダウン(letdown)用の成分を添加することによって調製した。
【0084】
表1.1
【表1】
【0085】
実施例2 硬化時間
上記の塗料処方物についてそれらが完全に硬化するのにどれくらいの時間がかかるかを調べる試験を行った。試験標本は各塗料処方物をテフロン(Teflon:登録商標)が塗被されたガラスの上に厚さ約1/32〜約1/16インチでキャスティングすることによって作成した。
【0086】
試験は温度72°F及び相対湿度32.8%で行った。作成したばかりの各試験標本の上にガードナー(Gardner)硬化時間レコーダーを配置した。レコーダーのプローブは1回転/時で塗膜を貫通し又はその上面を移動する。硬化時間は分で示され、それは接着剤表面に何んらの痕跡も付けずにその表面を完全に移動したときと定めめられた。短い硬化時間が、接着剤が早期に凝集を確立し、接着強度を増すことを示しているので望ましい。結果を表2.1に示す。
【0087】
【表2】
【0088】
この硬化時間の試験で、本発明の塗料(塗料1)はアミン含有ポリマー及び多価金属を含有しない塗膜(比較例1)と比較して、またアミン含有ポリマーは含有するが、多価金属は含有しない塗料(比較例2)と比較してそれより短い部分的及び完全な硬化時間を与えることが証明された。
【0089】
実施例3 早期ウォッシュアウト抵抗性
前記の塗料処方物について早期ウォッシュアウト抵抗性試験を行った。試験標本は各塗料処方物を発泡ポリスチレン板に厚さ1/16インチでキャスティングすることによって作成した。
【0090】
次に、試験標本を次の条件で硬化させた。
【0091】
【表3】
【0092】
試験標本を次に流量180ガロン/時で流れている冷水の流れの下、45℃で保持した。塗膜の浸蝕が初めて認められた時点において不合格とした。ウォッシュアウトまでの時間が長いほどウォッシュアウト抵抗性は良好である。結果を表3.1に示す。
【0093】
表3.1
【表2】
【0094】
この早期ウォッシュアウト抵抗性試験で、本発明の塗料(塗料1)は全ての硬化条件の下でアミン含有ポリマー及び多価金属を含有しない塗料(比較例3)と比較して、またアミン含有ポリマーは含有するが、多価金属は含有しない塗料(比較例4)と比較してより良好なウォッシュアウト抵抗性を与えることが証明された。
【0095】
実施例4 吸塵抵抗性
前記の塗料処方物について吸塵抵抗性試験を行った。試験標本は各塗料処方物をASTM D−2486に従って3−1/4×17インチのスクラブ(scrub)試験パネルに厚さ1/16インチでキャスティングすることによって作成した。試験標本を次いで外囲条件下で24時間硬化させた。
【0096】
試験法1
褐色の酸化第二鉄をスラリーの形成がスムースに行われるようになるまで脱イオン水と機械的に混合した。この酸化第二鉄のスラリーを各パネルの半分にはけ塗りし、次いで室温で3時間乾燥した。各パネルを次に流れている水道水の下で完全に洗浄し、チーズクロスで拭いて過剰の酸化第二鉄を除去した。各パネルを更に2時間乾燥した。
【0097】
次いで、メノーター(Menotar)C231比色計を用いて各パネルを試験し、汚染した半分と汚染されなかった半分の反射率を読み取った。吸塵度を反射率の保持率(%)として示す:
【数2】
【0098】
反射率の保持率(%)が高いほど吸塵抵抗性は良好である。結果を表4.1に示す。
【0099】
試験法2
約1〜2グラムのASTMによる標準人工土壌(soil)をスクッゾメーター(SCUZZOMETER)汚染(soiling)試験機を用いて、硬化したパネルにロールで付けた。また、1〜2グラムの標準土壌をローラー及びそのローラーの試験パネル上の軌条に均一に振り掛けた。汚染試験機を次に各パネルについて同じサイクル数(20サイクル−−試験法2Aと表示、又は100サイクル−−試験法2Bと表示)走行させた。走行サイクル中に、標準土壌を時々ローラーの軌条にはけで戻した。走行サイクルの終点でパネルを清潔な薄葉紙でしっかり拭って付着していない土壌を全て除去した。
【0100】
次いで、各パネルをメノーターC231比色計を用いて試験し、汚染した半分と汚染されなかった半分の反射率を読み取った。吸塵度を反射率の保持率(%)として示す:
【数3】
【0101】
反射率の保持率(%)が高いほど、吸塵抵抗性は良好である。結果を表4.1に示す。
【0102】
【表5】
【0103】
この吸塵抵抗性試験で、本発明の塗料(塗料1)は試験法の全てで測定して、アミン含有ポリマー及び多価金属を含有しない塗料(比較例1)と比較して、また多価金属は含有するが、アミン含有ポリマーは含有しない塗料(比較例2)と比較してより良好な抵抗性を与えることが証明された。
Claims (5)
- (a)少なくとも2つの層を有する多層複合材料系を形成する工程;および
(b)該層を支持体に適用する工程であって、該層の少なくとも1つが
(1)陰イオン性を有するフィルム形成性ラテックス組成物、
(2)少なくとも20重量%のアミン官能基含有モノマーから形成された水溶性又は水分散性のポリマー、
(3)該組成物のpHを該アミン官能基が本質的に全て非イオン性状態となるのに充分に高い点まで上昇させるのに有効な量の揮発性塩基、及び
(4)水溶性又は水分散性多価金属イオン
を含む塗料組成物を含有する工程
を含む、外部絶縁および仕上げ系を提供する方法。 - 水溶性又は水分散性ポリマーが少なくとも50重量%のアミン官能基含有モノマーから形成されたものである、請求項1に記載の方法。
- 少なくとも20重量%のアミン官能基含有モノマーから形成された水溶性又は水分散性ポリマーがN−アクリロキシアルキル−オキサゾリジンである、請求項1に記載の方法。
- 揮発性塩基がアンモニアである、請求項1に記載の方法。
- 水溶性又は水分散性多価金属イオンが亜鉛イオンである、請求項1に記載の方法。
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