JP3611005B2 - 4輪駆動車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、前輪及び後輪が共に駆動される4輪駆動車に係り、特にトランスファ装置を有した4輪駆動車の駆動制御に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
4輪駆動車では、通常、エンジンの駆動力を前輪側と後輪側とに分配する差動装置を有したトランスファ装置を備えている。
この種のトランスファ装置では、切換え機構を介して駆動モードを2輪駆動(2WD)、フルタイム4輪駆動(フルタイム4WD)、及び直結4輪駆動(直結4WD)の何れかに切換え可能とされている。詳しくは、複数のクラッチギヤをカップリングスリーブによって掴み換えることによって所望の駆動モードを得るようにしている。
【0003】
そして、最近では、上記駆動モードの切換えを車両の走行状態に応じて自動的に行うことが考えられており、例えば、特開平1−168527号公報には、エンジン負荷に応じて駆動モードを切換え可能な装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に開示された装置のように、エンジン負荷にのみ応じて駆動モードの切換えを行うようにすると、例えば、車両が走行抵抗(走行負荷)の大きな路面を走行しているような場合であって、駆動モードを2輪駆動状態から4輪駆動状態に切換えた方が走行性能が向上する場合であっても、エンジン負荷による切換条件が成立しない限りは、駆動モードが切り換わらないという問題がある。
【0005】
このように、駆動モードが走行負荷に応じて切り換わらないことになると、運転者は違和感を感じることになり、車両の走行性能が損なわれる虞がある。
本発明は上述した事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、駆動モードの切換えを走行抵抗に応じて適正に実施可能な4輪駆動車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、4輪駆動車は、エンジン駆動力と空気抵抗、加速抵抗、転がり抵抗及び勾配抵抗との差に基づく車両の走行負荷抵抗が所定値より大きいとき、つまり、車両に作用する種々の負荷量が大きいとき、駆動状態が好適に2輪駆動状態から4輪駆動状態とされる。これにより、タイミングよく車両の駆動性能、走行性能が向上する。
【0007】
また、請求項2の発明では、4輪駆動車は、エンジン駆動力と空気抵抗、加速抵抗、転がり抵抗及び勾配抵抗との差に基づく車両の走行負荷抵抗が所定値より大きいとき、つまり、車両に作用する種々の負荷量が大きいときに、差動装置が直結状態とされる。即ち、駆動状態が、差動により駆動力が第1車輪及び第2車輪に適正に配分されて伝達される4輪駆動状態(フルタイム4WD状態)から直結4輪駆動状態(直結4WD状態)とされる。これにより、請求項1の場合と同様にタイミングよく車両の駆動性能、走行性能が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、フロントエンジン後輪駆動(FR)タイプの4輪駆動の車両が概要的に示され、図2を参照すると、その制御ブロック図が示されており、先ずこれらの図を参照して本発明の適用される4輪駆動車の駆動系について説明する。
【0010】
図1に示すように、この車両はエンジン2を備えており、エンジン2は変速機4を介して4WD用のトランスファ装置6、つまり、その入力軸8に接続されている。トランスファ装置6の詳細は後述するが、トランスファ装置6は入力軸8の駆動力が伝達される後輪側出力軸10及び前輪側のトランスファスプロケット12を有しており、後輪側出力軸10はリアプロペラシャフトを介して後輪デファレンシャル装置(後輪デフ)14に接続されている。後輪デフ14からは左右一対の後車軸が延び、これら後車軸に左右の後輪RW(第1車輪)がそれぞれ接続されている。一方、トランスファスプロケット12からはフロントプロペラシャフト16が延びており、フロントプロペラシャフト16は前輪デファレンシャル装置(前輪デフ)18に接続されている。前輪デフ18からは左右一対の前車軸が延び、これら前車軸に左右の前輪FW(第2車輪)がそれぞれ接続されている。
【0011】
図1でみて、右前車軸はその途中にて分割され、この分割された部分にはフリーホイールハブ機構(HAB)19が設けられている。フリーホイールハブ機構19では、分割端のそれぞれにクラッチギヤ20,22が取り付けられている。図1に示す状態では、クラッチギヤ20,22はカップリングスリーブ24により相互に連結されている。つまり、カップリングスリーブ24はその内周面にクラッチギヤ20,22と噛み合い可能な内歯が形成され、その内歯がクラッチギヤ20,22の双方と噛み合っている。この場合、分割された右前車軸は一体にして回転することができる。
【0012】
カップリングスリーブ24は車体側の図示しない支持部材に対し、右前車軸の軸線方向に摺動自在に支持されている。カップリングスリーブ24のフォーク溝にはシフトフォーク26のフォーク先端が嵌合されており、シフトフォーク26の基端はバキュームアクチュエータ28の出力ロッド30に連結されている。バキュームアクチュエータ28はそのハウジング内を負圧室32と大気室とに区画するダイヤフラムを備えており、このダイヤフラムに出力ロッド30が接続されている。負圧室32には、図示しない電磁切換えバルブにより大気又は負圧が選択的に供給可能となっており、また、負圧室32には復帰ばね34が収容されている。負圧室32に大気が供給されているとき、復帰ばね34はダイヤフラムを介して出力ロッド30を一方向に付勢しており、カップリングスリーブ24を通常のロック(LOCK)位置、つまり、クラッチギヤ20,22を相互に連結する位置に位置付けている。これに対し、負圧室32に負圧が供給されると、この負圧は復帰ばね34の付勢力に抗してダイヤフラムを引き付け、出力ロッド30を図1でみて左側に押し出す。従って、カップリングスリーブ24はロック(LOCK)位置からフリー(FREE)位置にシフトされ、クラッチギヤ20,22間の接続が断たれる結果、右前輪FWは前輪デフ18から分離される。なお、バキュームアクチュエータ28の負圧室32には、負圧がエンジン2の吸気系から前述した電磁切換えバルブを介して供給される。
【0013】
また、図中符号25はフリーホイールハブ機構19の状態、即ちロック(LOCK)状態、フリー(FREE)状態を検出するフリーホイールハブエンゲージスイッチである。
次にトランスファ装置について説明する。
図3を参照するとトランスファ装置6の実際の構造が断面で示されており、以下この図3をも参照して本発明に係るトランスファ装置6の構成を説明する。
【0014】
トランスファ装置6は、変速機4の出力軸に接続された入力軸8と、この入力軸8と同軸上に位置した中間軸36とを備えている。入力軸8及び中間軸36はトランスファ装置6のトランスファケース側に互いに独立して回転自在に支持されている。入力軸8と中間軸36との間には副変速機構38が配置されている。詳しくは、副変速機構38は一対のクラッチギヤ40及びクラッチギヤ42を有しており、これらクラッチギヤ40,42は入力軸8及び中間軸36の互いに対向する端部にそれぞれ取り付けられている。クラッチギヤ40,42は入力軸8及び中間軸36とそれぞれ一体に回転する。また、中間軸36はクラッチギヤ44を回転自在に支持しており、クラッチギヤ44にはローギヤ46が同軸且つ一体にして備えられている。ローギヤ46はカウンタギヤ48に噛み合っており、カウンタギヤ48はカウンタシャフト50の一端に取り付けられている。カウンタシャフト50は入力軸8及び中間軸36と並列にして配置され、トランスファケース側に回転自在に支持されている。カウンタシャフト50の他端は、一対のギヤ52及びギヤ54を介して入力軸8に接続されている。従って、入力軸8の回転は、一対のギヤ52,54、カウンタシャフト50及びカウンタギヤ48を介してローギヤ46に伝達される。この際、ローギヤ46の歯数はカウンタギヤ48の歯数よりも多く設定されているため、ローギヤ46はカウンタシャフト50の回転より減速して回転される。故に、入力軸8の回転は、ギヤ52、カウンタシャフト50、カウンタギヤ48を介して減速して中間軸36側に伝達可能とされている。
【0015】
クラッチギヤ40,42,44の外側には、前述したカップリングスリーブ24と同様に構成されたカップリングスリーブ56が配置されており、カップリングスリーブ56は、入力軸8及び中間軸36に沿って摺動自在に支持されている。図1及び図3に示す状態では、カップリングスリーブ56はクラッチギヤ40,42に噛み合い、これらクラッチギヤ40,42を相互に連結した位置(ハイギヤ位置)としている。この場合、入力軸8はクラッチギヤ40,42を介して中間軸36に接続され、入力軸8の回転は中間軸36に直接的に伝達される。これに対し、カップリングスリーブ56がハイギヤ位置から図1でみてクラッチギヤ44側にシフトされると、カップリングスリーブ56はクラッチギヤ42,44を相互に連結する位置(ローギヤ位置)に位置付けられる。つまり、カップリングスリーブ56は、ローギヤ位置ではクラッチギヤ40,42間の接続を断つ一方、クラッチギヤ42,44に噛み合い、これらクラッチギヤ42,44間を相互に接続する。この場合、入力軸8の回転は、上述したように、カウンタシャフト50側からカウンタギヤ48、ローギヤ46、クラッチギヤ44,カップリングスリーブ56およびクラッチギヤ42を介して中間軸36に減速して伝達される。
【0016】
カップリングスリーブ56にはシフトフォーク58が係合されており、このシフトフォーク58は電動型のシフトアクチュエータ60により往復動可能となっている。シフトアクチュエータ60に関しては後述する。
また、中間軸36は、遊星歯車機構からなるセンタデファレンシャル装置(センタデフ:差動装置)62を介して後輪側出力軸10に接続されている。詳しくは、センタデフ62はリングギヤからなるデフケース(第1出力要素)64と、このデフケース64に複数の遊星ギヤ66を介して噛み合うサンギヤ68と、遊星ギヤ66を回転自在に支持するキャリア(入力要素)70とを備えており、このキャリア70には中間軸36の他端が同軸にして連結されている。そして、デフケース64から後輪側出力軸10が同軸にして延びている。センタデフ62のサンギヤ68は、インナスリーブ軸(第2出力要素)72の一端に取り付けられており、このインナスリーブ軸72は中間軸36上に回転自在に支持されている。センタデフ62は、中間軸36からの回転入力つまり駆動力を前輪FWへの出力部材であるインナスリーブ軸72及び後輪RWへの出力部材であるデフケース64にそれぞれ伝達することかでき、この場合、センタデフ62のギヤ比は、駆動力配分を前輪FW側が30%、後輪RW側が70%となるように設定されている。
【0017】
センタデフ62のインナスリーブ軸72は入力軸8に向けて延び、その他端にはクラッチギヤ74が取り付けられている。さらに、インナスリーブ軸72上にはアウタスリーブ軸76が回転自在に支持されており、アウタスリーブ軸76はセンタデフ62側からインナスリーブ軸72のクラッチギヤ74に向けて延びている。クラッチギヤ74側に位置したアウタスリーブ軸76の端部にはクラッチギヤ78が形成されており、また、中間軸36にはクラッチギヤ78との間にインナスリーブ軸72のクラッチギヤ74を挟むようにしてクラッチギヤ80が取り付けられている。
【0018】
クラッチギヤ74,78,80の外側には、カップリングスリーブ(連結手段)82が配置されており、カップリングスリーブ82は中間軸36の軸線方向に摺動自在にして支持されている。カップリングスリーブ82はその内周面に周溝を有し、故にその内歯は図1に示すように2つの部分82a,82bに分離されている。
【0019】
図1及び図3に示す状態にあるとき、カップリングスリーブ82はクラッチギヤ74,78に噛み合い、これらクラッチギヤ74,78を互いに連結した位置(フルタイム4WD位置、非直結状態)に位置付けている。このとき、クラッチギヤ80はカップリングスリーブ82の上記周溝内に位置しており、これらクラッチギヤ80とカップリングスリーブ82との間の噛み合いは解除されている。カップリングスリーブ82がフルタイム4WD位置からクラッチギヤ80側にシフトしてクラッチギヤ74,80に噛み合う位置(2WD位置)に位置付けられると、これらクラッチギヤ74,80を互いに連結する一方、クラッチギヤ74,78間の連結を断つ。これに対し、カップリングスリーブ82がフルタイム4WD位置から逆方向にシフトしてクラッチギヤ74,78,80の全てに同時に噛み合う位置(直結4WD位置、直結状態)に位置付けられると、これら全てを相互に連結する。カップリングスリーブ82もまたシフトフォーク84に係合されており、このシフトフォーク84もシフトアクチュエータ(切換手段)60により往復動される。
【0020】
前述したアウタスリーブ軸76には前輪FW側へ駆動力を伝達する出力スプロケット85が取り付けられており、出力スプロケット85と前述したトランスファスプロケット12との間に駆動チェーン86が掛け回されている。
さらに、アウタスリーブ軸76とセンタデフ62のデフケース64との間には、油圧多板クラッチ88が配設されており、油圧多板クラッチ88は調圧通路190(図3参照)を介して電磁バルブ(図示せず)を内蔵したバルブボディ90に液圧的に接続されている。故に、油圧多板クラッチ88はバルブボディ90から供給される油圧、即ち、クラッチ圧の大きさに応じてアウタスリーブ軸76とデフケース64との間の接続を断続するとともに、デフケース64からアウタスリーブ軸76へのトルク伝達を可変することが可能とされている。バルブボディ90には、前述したカウンタシャフト50の端部に接続されてカウンタシャフト50の回転により油圧を発生するオイルポンプ92が管路127,129を介して液圧的に接続されており(図3参照)、これにより、バルブボディ90の電磁バルブの開閉度合に応じて油圧が油圧多板クラッチ88に供給可能とされている。
【0021】
ここでシフトアクチュエータ60について説明する。
図1に示すように、シフトアクチュエータ60はモータユニット202を備えており、モータユニット202はユニットケース内に正逆回転可能な電動モータ204を有している。シフトアクチュエータ60の電動モータ204は、図2に示すように、電子コントロールユニット(ECU)94に電気的に接続され、ECU94からの制御信号を受けて、その駆動及び回転方向が制御される。電動モータ204の出力軸にはピニオン206が取り付けられており、ピニオン206はラック208に噛み合わされている。ラック208は、前述したトランスファ装置6の軸線と平行に延び、ユニットケースに摺動自在に支持されている。
【0022】
また、ラック208は、モータユニット202のユニットケースから突出してメインシフトレール210に一体に連結されている。そして、メインシフトレール210の近傍には、メインシフトレール210と平行にして一対のサブシフトレール212,214が配置されている。これらサブシフトレール212,214は互いに同軸上に位置し且つ所定の間隔を存して離間されている。一方のサブシフトレール212には前述したシフトフォーク58が取り付けられており、他方のサブシフトレール214にはシフトフォーク84が取り付けられている。なお、メインシフトレール210及び一対のサブシフトレール212,214は、トランスファ装置6のトランスファケース内にて、複数のレール受け(図示せず)に摺動自在に支持されている。
【0023】
メインシフトレール210とサブシフトレール212,214間には、それぞれピニオン232,234が配置されており、これらピニオン232,234は上記レール受けに設けた軸受部(図示せず)に回転自在に支持されている。
サブシフトレール212にはラック部236が形成されており、このラック部236はピニオン232に常時噛み合っている。また、サブシフトレール214にも同様にラック部238が形成されており、このラック部238もまたピニオン234に常時噛み合っている。一方、メインシフトレール210には、ピニオン232,234とそれぞれ協働するようにして一対のラック部240,242がメインシフトレール210の軸線方向に離間して形成されている。なお、これらラック部240,242は、これらの間にもラック歯を形成した一つの連続ラック部であってもよい。
【0024】
図1の状態(フルタイム4WD状態)にあるとき、メインシフトレール210のラック部240はピニオン232とは噛み合っておらず、図1でみてピニオン232の下側に位置付けられている。一方、ラック部242は図1でみてその中央部にてピニオン234と噛み合っている。
図2に示すように、ECU94の入力側には、各種のセンサ、スイッチやインジケータ等が電気的に接続されている。センサとしては、車体の前後加速度(前後G)Gxを検出する前後Gセンサ96、エンジン2におけるスロットルバルブの開度(スロットル開度)θTHを検出するスロットル開度センサ98、ステアリングハンドルのハンドル角θHを検出するハンドル角センサ100及び回転速度センサ102、104,106等がある。
【0025】
一方、ECU94の出力側には、上記バルブボディ90の電磁バルブ、バキュームアクチュエータ28のための電磁切換えバルブ及びシフトアクチュエータ60の電動モータ204等の装置が接続されており、これらの装置は、当該ECU94により上記各種センサ等からの信号に応じて作動制御される。
回転速度センサ102について説明すると、図1及び図3に示すように、後輪側出力軸10の外側には同心にして且つ外周面にねじ歯車122の形成されたリング部材120が設けられており、回転速度センサ102は、この後輪側出力軸10と一体的に回転するリング部材120の回転速度を検出するようにされている。詳しくは、回転速度センサ102には、ねじ歯車124の形成された検出軸とこの検出軸に同軸にして同期回転可能なリング多極マグネット(図示せず)とがさらに設けられており、回転速度センサ102は、上記ねじ歯車122とねじ歯車124との噛み合いによって検出軸と同期回転するリング多極マグネットの回転を磁気抵抗素子によって検出し、この検出信号をECU94に出力することで後輪側出力軸10、即ちリヤプロペラシャフトの回転速度を検出可能となっている。
【0026】
また、回転速度センサ104は、右前輪FW近傍の右前車軸に取り付けた検出用ギヤ110の回転数から右前輪FWの回転速度を検出するものであり、回転速度センサ106はトランスファスプロケット12の回転数からトランスファ装置6の出力回転速度、即ちフロントプロペラシャフト16の回転速度を検出するものである(図1参照)。
【0027】
ECU94に接続されるスイッチとしては、ブレーキペダルに設けられたブレーキスイッチ112、シフトアクチュエータ60の作動状態を検出するトランスファポジションスイッチ(T/Fポジションスイッチ)114(図1参照)、駆動モード切換スイッチ115、変速機4のセレクト位置(パーキングレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジ等)を検出するインヒビタスイッチ108や上記フリーホイールハブエンゲージスイッチ25等がある。駆動モード切換スイッチ115は、車室のインストルメントパネルに配置された手動型のトランスファ装置6の駆動モード切換用のロータリスイッチであり、2WDを示す2H位置、オートモードを示すAUTO位置、フルタイム4WDを示す4H位置、ハイギヤ位置での直結4WD、即ちハイ直結4WDを示す4HLc位置及びローギヤ位置での直結4WD、即ちロー直結4WDを示す4LLc位置の5つの切換位置Pswを有し、その切換位置に対応した指令信号をEUC94に出力する。さらに、図2に示すように、インストルメントパネルには駆動モード切換スイッチ115の近傍に4WDインジケータ116が組み込まれており、4WDインジケータ116はトランスファポジションスイッチ114により検出された駆動状態に対応したトランスファ装置6の駆動モードを表示可能となっている。
【0028】
さらに、ECU94にはエンジン2の出力情報も供給されており、このエンジン出力情報は、エンジン2の回転速度Ne、スロットル開度θTH及び燃料の供給量等に基づき算出されるものである。
以下、このように構成された4輪駆動車のトランスファ装置6及びフリーホイールハブ機構(HAB)19の作動制御の制御手順、即ち2WD、フルタイム4WD、ハイ直結4WD、ロー直結4WD間の駆動切換制御の制御手順を図4乃至図15に基づき説明する。
【0029】
図4乃至図6は、駆動切換制御のメインルーチンを示すフローチャートであり、以下、当該メインルーチンに沿って説明する。
ステップS2では、先ず、各種パラメータ値の初期化、即ちイニシャライズを行う。そして、ステップS4において、当該ルーチンの実行周期タイマTMAが所定周期TA(例えば、16msecに応じた値)となったか否かを判別する。そして、この判別結果が偽(No)で未だ所定周期TAに達していない場合には、ステップS5で実行周期タイマTMAをカウントアップし、実行周期タイマTMAが所定周期TAとなるのを待つ。一方、判別結果が真(Yes)で所定周期TAに達した場合には、次にステップS6に進み、上記各種センサ類からの入力情報を取り込む。
【0030】
次のステップS8では、駆動モード切換スイッチ115の切換位置Pswが2H位置であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で切換位置Pswが2H位置(Psw=2H)である場合には、次にステップS10に進む。
ステップS10では、切換位置Pswに基づく駆動モード、即ち駆動モード指令を2WDモード(MODE=2H)として記憶し、セレクトモードをマニュアルモード(SELECT=MANU)として記憶する。なお、セレクトモードは、切換位置PswがAUTO位置でない場合には全てマニュアルモード(SELECT=MANU)とされる。
【0031】
ステップS8の判別結果が偽である場合には、ステップS12において切換位置PswがAUTO位置であるか否かを判別する。判別結果が真である場合には、ステップS13において、セレクトモードをオートモード(SELECT=AUTO)として記憶する。なお、本システムでは、イグニションがオンとされた時点でセレクトモードがオートモードとされている場合には、駆動モードを先ずフルタイム4WDモードに設定するように設計されており、故にイグニションオン直後にあっては、駆動モード指令を4WDの初期状態、即ちフルタイム4WDモード(MODE=4H)として記憶することになる。
【0032】
ステップS12の判別結果が偽である場合には、ステップS14において切換位置Pswが4H位置であるか否かを判別する。判別結果が真である場合には、ステップS15において、駆動モード指令をフルタイム4WDモード(MODE=4H)として記憶し、セレクトモードを上記ステップS10の場合と同様にマニュアルモード(SELECT=MANU)として記憶する。
【0033】
ステップS14の判別結果が偽である場合には、ステップS16において切換位置Pswが4HLc位置であるか否かを判別する。判別結果が真である場合には、ステップS18において、駆動モード指令をハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)として記憶し、セレクトモードを上記ステップS10の場合と同様にマニュアルモード(SELECT=MANU)として記憶する。
【0034】
ステップS16の判別結果が偽である場合には、ステップS20において切換位置Pswが4LLc位置であるか否かを判別する。判別結果が真である場合には、ステップS22において、駆動モード指令をロー直結4WDモード(MODE=4LLc)として記憶し、セレクトモードをやはりマニュアルモード(SELECT=MANU)として記憶する。
【0035】
図5のステップS24では、上記のようにして記憶されたセレクトモードがオートモード(SELECT=AUTO)であるか否かを判別する。上記ステップS12を経てステップS13が実行された場合には、当該ステップS24の判別結果は真(Yes)であってセレクトモードはオートモードであり、この場合には、次にステップS26に進む。
【0036】
駆動モード切換スイッチ115の切換位置PswがAUTO位置で、セレクトモードがオートモードである場合には、上記駆動モード指令はフルタイム4WDモード(MODE=4H)の他、2WDモード(MODE=2H)、ハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)に自動的に切換え可能とされている。そこで、ステップS26では、オートモードでの現在の駆動モード指令が先ず2WDモードであるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS28に進む。
【0037】
駆動モード指令が2WDモードである場合には、ステップS28において、2WD解除条件が成立したか否か、つまり2WDモードを抜けて4WDモードに切換わる条件が成立したか否かの判定を行う。ここでは、実際には、図7及び図8に示す2WD解除条件のサブルーチン(駆動切換指令手段)が実行される。
2WD解除条件のパラメータとしては、車速(車体速)V、リアプロペラシャフトとフロントプロペラシャフト16との回転速度差(以下、ペラ回転差という)の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv、悪路度合akuro及びスポーティ度合sportがあり、これらのパラメータに基づいて2WD解除条件が成立したか否かが判別される。
【0038】
なお、2WDモードでの走行時には、フロントプロペラシャフト16は回転していないため、右前輪FWの回転速度より仮想のフロントプロペラシャフト16の回転速度を検出し、この仮想回転速度とリヤプロペラシャフトとの回転速度差に基づいてペラ回転差の絶対値|ΔVc|は算出される。また、4WDモードでの走行時には、フロントプロペラシャフト16とリヤプロペラシャフトとの実回転速度差に基づいてペラ回転差の絶対値|ΔVc|は算出される。
【0039】
図7のステップS50では、先ず駆動モード指令が2WDモード(MODE=2H)であるか否かを改めて判別する。判別結果が真(Yes)で駆動モード指令が2WDモードである場合には、次にステップS52に進む。
ステップS52では、車速(車体速)Vが所定値V1(例えば、100km/h)より大か否かを判別する。なお、車速(車体速)Vは、前後Gセンサ96によって検出される車体の前後加速度Gxに基づいて推定演算されるが、算出方法は公知であり、ここでは説明を省略する。また、所定値V1(例えば、100km/h)は、高速走行安定性を考慮して設定されている。
【0040】
ステップS52の判別結果が真(Yes)で車速Vが所定値V1(例えば、100km/h)を超えている場合には、次にステップS54に進み、車速Vが所定値V1を超えていることを制御変数であるフラグF2H4Hに値1を設定して記憶する。
ステップS52の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS56において、上記回転速度センサ102からのリアプロペラシャフトの回転速度情報と回転速度センサ104,106からのフロントプロペラシャフト16の回転速度情報とに基づき検出されるペラ回転差の絶対値|ΔVc|がΔVc1(例えば、30rpm)より大か否かを判別する。ΔVc1(例えば、30rpm)は、2WDモードから4WDモードへの切換えを必要とする路面状態や走行状態であると思われるような値に設定されており、また、路面外乱やタイヤ空気圧不整等で簡単に4WDモードへ切り換わることのない程度に設定されている。判別結果が真(Yes)で絶対値|ΔVc|がΔVc1(例えば、30rpm)を超えている場合には、次にステップS58に進み、絶対値|ΔVc|がΔVc1を超えていることを上記フラグF2H4Hに値2を設定して記憶する。
【0041】
ステップS56の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS60において、走行負荷抵抗fvが所定値fv1(例えば、300kgf)より大であるか否かを判別する。
なお、ここに、走行負荷抵抗fvは次式(1)に基づき算出される(走行負荷抵抗算出手段)。
【0042】
fv=fe−rl−ra−rr−rc …(1)
ここに、feはエンジン駆動力を示しており、次式(2)により算出される(エンジン駆動力算出手段)。
fe=K1・ne・tt・atk・γt・γd/Rw …(2)
但し、K1は所定の補正係数、neは上記エンジン出力情報から求まるエンジントルク、ttはストールトルク比、atkは変速機4の伝達効率、γtは変速機4のギヤ比、γdは後輪デフ14の減速比、Rwはタイヤの動半径である。
【0043】
(2)式中、rlは空気抵抗(抵抗力)を示しており、次式(3)により算出される(抵抗力算出手段)。
rl=ρa・Cd・V・K2/2.0 …(3)
但し、ρaは空気密度、Cdは空気抵抗係数、Vは車速、K2は所定の補正係数である。
【0044】
また、raは加速抵抗(抵抗力)を示しており、次式(4)により算出される(抵抗力算出手段)。
ra=Wmax・Gx+dW・Gv …(4)
ここに、Wmaxは最大車両重量(積車重量)、Gxは前後Gセンサ96により検出される前後加速度、Gvは車速Vに基づき算出され推定される車両の加速度であり、dWは次式(5)に基づき算出される値である。
【0045】
dW=Wmin・(Kmt+Kme)・(γt・γd)…(5)
但し、Wminは空車重量、Kmtはタイヤ回転部分相当重量比、Kmeはエンジン回転部分相当重量比であり、γt、γdはそれぞれ上記変速機4のギヤ比、後輪デフ14の減速比である。
また、rrは転がり抵抗(抵抗力)を示しており、次式(6)により算出される(抵抗力算出手段)。
【0046】
rr=K3・Wmax+Cr …(6)
ここに、K3は転がり抵抗係数、Wmaxは最大車両重量であり、Crは次式(7)から算出される。
Cr=(Wf・Gy/2.0)・2.0/Cf
+(WR・Gy/2.0)・2.0/Cf …(7)
但し、Wfは前輪分担荷重、WRは後輪分担荷重、Gyは車速Vやハンドル角θH等に基づき算出される計算横加速度、Cfはコーナリングフォースである。
【0047】
また、rcは勾配抵抗(抵抗力)を示しており、次式(8)により算出される(抵抗力算出手段)。
rc=Wmax・sin(slope)/K4 …(8)
但し、Wmaxは上記最大車両重量であり、K4は所定の係数であり、slopeは道路の勾配であって次式(9)に基づき算出される。
【0048】
slope=tan−1(Gx−Gv)・K5/g …(9)
但し、Gxは前後Gセンサ96により検出される前後加速度、Gvは上記車速Vに基づき算出され推定される車両の加速度、K5は所定の係数、gは重力加速度である。
なお、この走行負荷抵抗fvは、インヒビタスイッチ108からの情報により、変速機4のセレクト位置がパーキングレンジ(Pレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)である場合、或いは車速Vが小さく例えば5km/h以下である場合、車速Vが大きく例えば100km/h以上である場合には値0とされる。
【0049】
実際には、当該fvの値は、最終的にフィルタ処理(ローパスフィルタ処理)されて出力されることになるが、ここではその詳細についての説明は省略する。
また、所定値fv1(例えば、300kgf)は、砂地路走行、牽引走行等の2WDモードから4WDモードへの切換えを必要とする路面状態や走行状態を考慮して設定されている。
【0050】
ステップS60の判別結果が真(Yes)で走行負荷抵抗fvが所定値fv1(例えば、300kgf)を超えている場合には、次にステップS62に進み、走行負荷抵抗fvが所定値fv1を超えていることをフラグF2H4Hに値3を設定して記憶する。
ステップS60の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS64において、悪路度合akuroが所定値akuro1より大か否かを判別する。この悪路度合akuroは、前後加速度Gxの大きさに基づき算出され、例えば前後加速度Gxの振動成分の大きさと変化量等が大であるほど悪路度合akuroが大きいと判定されるパラメータであるが、ここではその詳細については説明を省略する。なお、所定値akuro1は、ダート路走行時において2WDモードから4WDモードへ迅速に切換わることを可能にする一方、センタライン上の反射ブロック等では容易に4WDモードへ切換わらない程度に設定されている。
【0051】
ステップS64の判別結果が真(Yes)で悪路度合akuroが所定値akuro1を超えている場合には、次にステップS66に進み、悪路度合akuroが所定値akuro1を超えていることをフラグF2H4Hに値4を設定して記憶する。
ステップS64の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS68において、スポーティ度合sportが所定値sport1より大か否かを判別する。このスポーティ度合sportは、次式(10)に基づき算出される。
【0052】
sport=(K6・Gy+K7・dθH/dt+K8・θTH+K9・dθTH/dt)/4 …(10)
ここに、K6、K7、K8、K9はそれぞれ所定の係数であり、Gyは車速Vやハンドル角θH等に基づき算出される計算横加速度、dθH/dtはハンドル角θHに基づき算出されるハンドル角速度、θTHはスロットル開度、dθTH/d
tはスロットル開速度である。
【0053】
即ち、スポーティ度合sportは、計算横加速度Gy、ハンドル角速度dθH/dt、スロットル開度θTH、スロットル開速度dθTH/dtが大きいほど、つまりドライバがきびきびした運転を好んでいるほど大きいものとされるパラメータである。
なお、所定値sport1は、少なくとも速いレーンチェンジ時やワインディングロード等でのハード走行時に2WDモードから4WDモードへ迅速に切換わるよう設定されている。
【0054】
ステップS68の判別結果が真(Yes)でスポーティ度合sportが所定値sport1を超えている場合には、次にステップS70に進み、スポーティ度合sportが所定値sport1を超えていることをフラグF2H4Hに値5を設定して記憶する。
ステップS68の判別結果が偽(No)の場合には、2WD解除条件が不成立とみなすことができ、この場合には、ステップS72において、フラグF2H4Hに値0を設定し記憶する。
【0055】
ステップS74では、上記のように設定されたフラグF2H4Hが値0でないことを判別する。判別結果が真(Yes)、つまり、車速V、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv、悪路度合akuro、スポーティ度合sportのいずれか一つでも上記所定の閾値を超えている場合であってフラグF2H4Hが値0ではない場合には、次にステップS76に進む。
【0056】
ステップS76では、フラグF2H4Hが値2であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS78に進む。
ステップS78では、フラグF2H4Hが値2に設定されてからの計時を行うタイマTM2(2off)が所定時間T10(例えば、50msecに応じた値)以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でフラグF2H4Hに値2を設定してから未だタイマTM2(2off)が所定時間T10に達していない場合には、ステップS80において、タイマTM2(2off)をカウントアップする。
【0057】
また、ステップS76の判別結果が偽(No)でフラグF2H4Hが値2でない場合には、次のステップS82において、今度はフラグF2H4Hが値5であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS84に進む。ステップS84では、フラグF2H4Hが値5に設定されてからの計時を行うタイマTM5(2off)が所定時間T11(例えば、500msecに応じた値)以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でフラグF2H4Hに値5を設定してから未だタイマTM5(2off)が所定時間T11に達していない場合には、ステップS86において、タイマTM5(2off)をカウントアップする。
【0058】
また、ステップS82の判別結果が偽(No)でフラグF2H4Hが値0でも値2でも値5でもない場合、即ちフラグF2H4Hが値1、値3、値4のいずれかである場合には、次のステップS88において、フラグF2H4Hがこれらの値に設定されてからの計時を行うタイマTM(2off)が所定時間T12(例えば、1secに応じた値)以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でフラグF2H4Hに値1、値3、値4のいずれかを設定してから未だタイマTM(2off)が所定時間T12に達していない場合には、ステップS90において、タイマTM(2off)をカウントアップする。
【0059】
上記ステップS78、ステップS84及びステップS88の判別結果が偽(No)で、タイマTM2(2off)が所定時間T10に達した場合、タイマTM5(2off)が所定時間T11に達した場合、或いはタイマTM(2off)が所定時間T12に達した場合には、2WD解除条件、即ち2WDモードを抜けて4WDモードに切換わる条件が外乱等なく完全に成立したとみなすことができ、この場合には、次にステップS92に進み、駆動モード指令を4WDモードの初期状態であるフルタイム4WDモード(MODE=4H)に設定する。
【0060】
一方、ステップS74の判別結果が偽(No)でフラグF2H4Hが値0である場合には、2WD解除条件が成立していないと判定することができる。この場合には、ステップS94に進み、上述のようにフラグF2H4Hが値0でない場合に使用されるタイマTM2(2off)、タイマTM5(2off)、タイマTM(2off)をリセット状態とする。
【0061】
図5のステップS26の判別結果が偽(No)で駆動モード指令が2WDモード(MODE=2H)でない場合には、ステップS30において、現在フルタイム4WDモード(MODE=4H)であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS31に進む。
駆動モード指令がフルタイム4WDモードである場合には、ステップS31において、T/Fポジションスイッチ114からの情報に基づく実際の駆動モード(実駆動モード)が2WDモード(実MODE=2H)またはフルタイム4WDモード(実MODE=4H)とされているか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS32に進む。
【0062】
駆動モード指令がフルタイム4WDモード(MODE=4H)であり、且つ実駆動モードが2WDモード(実MODE=2H)またはフルタイム4WDモード(実MODE=4H)である場合には、当該ステップS32において、2WD突入条件が成立し、4WDモードを抜けて2WDモードに切換わる条件が成立したか否かの判定を行う。ここでは、実際には、図9及び図10に示す2WD突入条件のサブルーチン(駆動切換指令手段)が実行される。
【0063】
2WD突入条件のパラメータとしては、上述の2WD解除条件のところで使用した車速V、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv、悪路度合akuro及びスポーティ度合sportの他に上記勾配slopeがあり、これらのパラメータに基づいて2WD突入条件が成立したか否かが判別される。
図9のステップS100では、先ず駆動モード指令がフルタイム4WDモード(MODE=4H)であるか否かを改めて判別する。判別結果が真(Yes)で駆動モード指令がフルタイム4WDモードである場合には、次にステップS102に進む。
【0064】
ステップS102では、車速Vが所定値V2(例えば、80km/h)以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で車速Vが所定値V2(例えば、80km/h)以上である場合には、次にステップS104に進み、車速Vが所定値V2以上となってからの計時を行うべくタイマTM1(2on)をカウントアップする。そして、ステップS106では、当該タイマTM1(2on)が所定時間T21(例えば、1secに応じた値)を超えたか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でタイマTM1(2on)が所定時間T21を超えたと判定される場合には、次のステップS108において、車速Vが所定値V2以上であることを制御変数であるフラグF4H2Hに値1を設定して記憶する。
【0065】
ステップS102の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS110において、勾配slopeが所定値slope1(例えば、5deg)以上であるか否かを判別する。
当該ステップS110の判別結果が真(Yes)で勾配slopeが所定値slope1(例えば、5deg)以上である場合には、次にステップS112に進み、勾配slopeが所定値slope1となってからの計時を行うべくタイマTM2(2on)をカウントアップする。
【0066】
そして、ステップS114では、当該タイマTM2(2on)が所定時間T22(500msecに応じた値)を超えたか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でタイマTM2(2on)が所定時間T22を超えたと判定される場合には、次のステップS116において、勾配slopeが所定値slope1(例えば、5deg)以上であることをフラグF4H2Hに値2を設定して記憶する。
【0067】
ステップS110の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS118において、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|がΔVc2(例えば、15rpm)以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で絶対値|ΔVc|がΔVc2(例えば、15rpm)以上である場合には、次にステップS120に進み、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|がΔVc2以上となってからの計時を行うべくタイマTM3(2on)をカウントアップする。
【0068】
そして、ステップS122では、当該タイマTM3(2on)が所定時間T23(例えば、100msecに応じた値)を超えたか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でタイマTM3(2on)が所定時間T23を超えたと判定される場合には、次のステップS124において、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|がΔVc2以上であることをフラグF4H2Hに値3を設定して記憶する。
【0069】
ステップS118の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS126において、走行負荷抵抗fvが所定値fv2(例えば、250kgf)以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で走行負荷抵抗fvが所定値fv2(例えば、250kgf)以上である場合には、次にステップS128に進み、走行負荷抵抗fvが所定値fv2以上となってからの計時を行うべくタイマTM4(2on)をカウントアップする。
【0070】
そして、ステップS130では、当該タイマTM4(2on)が所定時間T24(例えば、2secに応じた値)を超えたか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でタイマTM4(2on)が所定時間T24を超えたと判定される場合には、次のステップS132において、走行負荷抵抗fvが所定値fv2以上であることをフラグF4H2Hに値4を設定して記憶する。
【0071】
ステップS126の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS134において、悪路度合akuroが所定値akuro2(akuro2<akuro1)以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で悪路度合akuroが所定値akuro2以上である場合には、次にステップS136に進み、悪路度合akuroが所定値akuro2以上となってからの計時を行うべくタイマTM5(2on)をカウントアップする。
【0072】
そして、ステップS138では、当該タイマTM5(2on)が所定時間T25(例えば、1secに応じた値)を超えたか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でタイマTM5(2on)が所定時間T25を超えたと判定される場合には、次のステップS140において、悪路度合akuroが所定値akuro2以上であることをフラグF4H2Hに値5を設定して記憶する。
【0073】
ステップS134の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS142において、スポーティ度合sportが所定値sport2(sport2<sport1)以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でスポーティ度合sportが所定値sport2以上である場合には、次にステップS144に進み、スポーティ度合sportが所定値sport2以上となってからの計時を行うべくタイマTM6(2on)をカウントアップする。
【0074】
そして、ステップS146では、当該タイマTM6(2on)が所定時間T26(例えば、100msecに応じた値)を超えたか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でタイマTM6(2on)が所定時間T26を超えたと判定される場合には、次のステップS148において、スポーティ度合sportが所定値sport2以上であることをフラグF4H2Hに値6を設定して記憶する。
【0075】
ステップS142の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS150において、フラグF4H2Hに値0を設定し記憶する。
ところで、ステップS106の判別結果が偽(No)である場合には、ステップS114が実行され、ステップS114の判別結果が偽(No)である場合には、ステップS122が実行され、以下ステップS130、ステップS138についても同様に実行される。そして、最終的にステップS146の判別結果が偽(No)である場合には、上記ステップS142の判別結果が偽(No)である場合と同様にしてステップS150において、フラグF4H2Hに値0を設定し記憶することになる。
【0076】
なお、当該2WD突入条件で用いられる上記各パラメータの閾値は、先の2WD解除条件での条件判別とハンチングを起こさないように設定されている。
ステップS152では、上記のように設定されたフラグF4H2Hが値0であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)、即ち上記ステップS102、ステップS110、ステップS118、ステップS126、ステップS134、ステップS142の全ての判別結果が偽(No)でフラグF4H2Hが値0である場合、つまり、車速V、勾配slope、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv、悪路度合akuro、スポーティ度合sportのいずれか一つでも所定の閾値を超えていないような場合や、これら全てのパラメータが閾値を超えてからの時間が所定時間を超えていない場合には、次にステップS154に進む。
【0077】
ステップS154では、車速Vが所定車速V3(例えば、5km/h)より大か否かを判別する。判別結果が偽(No)で車速Vが所定車速V3(例えば、5km/h)以下である場合には、必要以上に駆動モードが4WDモードから2WDモードへ切換わることを防止すべく、また駆動モードの切換が困難で異音が発生したりシフトアクチュエータ60等が破損することを防止すべく、何もせず当該ルーチンを抜ける。
【0078】
一方、ステップS154の判別結果が真(Yes)で車速Vが所定車速V3(例えば、5km/h)より大である場合には、次にステップS156に進む。
ステップS156では、フラグF4H2Hが値0とされたと同時に計時を開始するタイマTM(2on)が所定時間T27(例えば、3min)を超えたか否かを判別する。判別結果が偽(No)で未だタイマTM(2on)が所定時間T27(例えば、3min)に達していない場合には、次のステップS158においてタイマTM(2on)をカウントアップする。
【0079】
一方、当該ルーチンが繰り返し実行され、ステップS156の判別結果が真(Yes)でタイマTM(2on)が所定時間T27を超えたと判定された場合には、フラグF4H2Hが値0であって、2WD突入条件、即ち4WDモードを抜けて2WDモードに切換わる条件が完全に成立したとみなすことができ、この場合には、次にステップS160に進み、駆動モード指令を2WDモード(MODE=2H)に設定する。
【0080】
一方、ステップS152の判別結果が偽(No)でフラグF4H2Hが値0でない場合、即ち上記ステップS102、ステップS110、ステップS118、ステップS126、ステップS134、ステップS142のいずれか一つの判別結果が真(Yes)である場合、つまり、車速V、勾配slope、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv、悪路度合akuro、スポーティ度合sportのいずれか一つでも所定の閾値を超えている状態が所定時間継続しているような場合には、2WD突入条件が成立していないと判定することができ、この場合には、ステップS162に進み、上述のようにフラグF4H2Hが値0でない場合に使用されたタイマTM1(2on)〜タイマTM6(2on)、タイマTM(2on)をリセット状態とする。
【0081】
図5のステップS31の判別結果が偽(No)の場合、或いは、ステップS32において2WD突入条件のサブルーチンが実行された後には、ステップS33において、T/Fポジションスイッチ114からの情報に基づく実際の駆動モード(実駆動モード)がフルタイム4WDモード(実MODE=4H)またはハイ直結4WDモード(実MODE=4HLc)とされているか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS34に進む。
【0082】
駆動モード指令がフルタイム4WDモード(MODE=4H)であり、且つ実駆動モードがフルタイム4WDモード(実MODE=4H)またはハイ直結4WDモード(実MODE=4HLc)である場合には、当該ステップS34において、直結4WD突入条件が成立し、フルタイム4WDモードを抜けてハイ直結4WDモードに切換わる条件が成立したか否かの判定を行う。ここでは、実際には、図11に示す直結4WD突入条件のサブルーチン(駆動切換指令手段)が実行される。
【0083】
直結4WD突入条件のパラメータとしては、上述した車速V、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fvの他、リアプロペラシャフト及びフロントプロペラシャフト16の回転速度のうちの大きい方(セレクトハイ値)と車速Vをプロペラシャフトの回転速度に換算した際の換算値との差、即ちセレクトハイ回転速度差ΔVtがあり、これらのパラメータに基づいて直結4WD突入条件が成立したか否かが判別される。
【0084】
図11のステップS170では、先ず駆動モード指令がフルタイム4WDモード(MODE=4H)であって且つ実駆動モードもフルタイム4WDモード(実MODE=4H)であるか否かを改めて判別する。判別結果が真(Yes)である場合には、次にステップS172に進む。
ステップS172では、車速Vが所定値V4(例えば、20km/h)以下であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)で車速Vが所定値V4(例えば、20km/h)より大きい場合には、何もせず当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)で車速Vが所定値V4(例えば、20km/h)以下である場合には、次にステップS174に進む。
【0085】
ステップS174では、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|がΔVc3(例えば、500rpm)より大であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で絶対値|ΔVc|がΔVc3(例えば、500rpm)を超えている場合には、次にステップS176に進み、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|がΔVc3以上であることをフラグF4H4Lに値1を設定して記憶する。
【0086】
ステップS174の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS178において、走行負荷抵抗fvが所定値fv3(例えば、400kgf)より大であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で走行負荷抵抗fvが所定値fv3(例えば、400kgf)以上である場合には、次にステップS180に進み、走行負荷抵抗fvが所定値fv3以上であることをフラグF4H4Lに値2を設定して記憶する。
【0087】
ステップS178の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS182において、車速Vが所定値V5(例えば、5km/h)以下であり且つ上記セレクトハイ回転速度差ΔVtが所定値ΔVt1(例えば、100rpm)より大であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で、車速Vが所定値V5(例えば、5km/h)以下であり且つ上記セレクトハイ回転速度差ΔVtが所定値ΔVt1(例えば、100rpm)より大である場合には、次にステップS184に進み、フラグF4H4Lに値3を設定して記憶する。この判別は、即ち車両がスタック(一輪スタック、対角スタック)状態にあるか否かの判別を意味している。
【0088】
ステップS182の判別結果が偽(No)である場合には、次にステップS186に進み、フラグF4H4Lに値0を設定して記憶する。
以上のようにしてフラグF4H4Lが設定されたら、ステップS188において、フラグF4H4Lが値0でないことを判別する。判別結果が真(Yes)でフラグF4H4Lが値1乃至値3であって値0でない場合には、次にステップS190に進む。
【0089】
ステップS190では、フラグF4H4Lがそれぞれ設定されてからの計時を行うタイマTM(ron)が所定時間T30(例えば、1secに応じた値)以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でタイマTM(ron)が所定時間T30以下である場合には、ステップS192において、タイマTM(ron)をカウントアップする。
【0090】
一方、ステップS190の判別結果が偽(No)でタイマTM(ron)が所定時間T30に達したと判定された場合には、直結4WD突入条件が成立したとみなすことができ、この場合には、次にステップS196に進み、駆動モード指令をハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)に設定する。
つまり、ここでは、車両が低速走行であって急坂路や砂地路等を走行しているような場合に、フルタイム4WDモードからハイ直結4WDモードに切換えるようにしており、さらには、車両がスタック(一輪スタック、対角スタック)状態にある場合にもフルタイム4WDモードからハイ直結4WDモードに切換えるようにしている。
【0091】
一方、ステップS188の判別結果が偽(No)でフラグF4H4Lが値0である場合、即ち上記ステップS174、ステップS178、ステップS182の全ての判別結果が偽(No)である場合には、直結4WD突入条件が成立していないと判定することができ、この場合には、ステップS194に進み、上述のようにフラグF4H4Lが値0とされない場合に使用されるタイマTM(ron)をリセット状態とする。
【0092】
図5のステップS30の判別結果が偽(No)の場合には、ステップS38において、現在の駆動モード指令がハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)とされているか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS40に進む。
駆動モード指令がハイ直結4WDモードである場合には、ステップS40において、直結4WD解除条件が成立し、ハイ直結4WDモードを抜けてフルタイム4WDモードに切換わる条件が成立したか否かの判定を行う。ここでは、実際には、図12に示す直結4WD解除条件のサブルーチンが実行される。
【0093】
直結4WD解除条件のパラメータとしては、上述した車速V、走行負荷抵抗fv、勾配slope、悪路度合akuroの他、スロットル開度θTHやブレーキスイッチ112からのオンオフ情報があり、これらのパラメータに基づいて直結4WD解除条件が成立したか否かが判別される。
図12のステップS200では、先ず駆動モード指令がハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)であるか否かを改めて判別する。判別結果が真(Yes)である場合には、次にステップS202に進む。
【0094】
ステップS202では、車速Vが所定値V6(例えば、30km/h)以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で車速Vが所定値V6(例えば、30km/h)以上である場合には、次にステップS204に進む。
ステップS204では、走行負荷抵抗fvが所定値fv4(例えば、300kgf)より小であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で走行負荷抵抗fvが所定値fv4(例えば、300kgf)より小である場合には、次にステップS206に進む。
【0095】
ステップS206では、勾配slopeが所定値slope2(例えば、15deg)より小であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で勾配slopeが所定値slope2(例えば、15deg)より小である場合には、次にステップS208に進む。
ステップS208では、スロットル開度センサ98からの情報に基づき、スロットル開度θTHが所定値θTH1(例えば、5%)より大であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でスロットル開度θTHが所定値θTH1(例えば、5%)より大である場合には、次にステップS210に進む。
【0096】
ステップS210では、ブレーキペダルが踏み込まれておらず、ブレーキスイッチ112からオフ信号が出力されており、つまりブレーキ信号brkがOFFであるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でブレーキ信号brkがOFFである場合には、次にステップS212に進む。
ステップS212では、悪路度合akuroが所定値akuro3より小であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で悪路度合akuroが所定値akuro3(=akuro2)より小である場合には、次にステップS214に進む。
【0097】
ステップS214では、上記ステップS202乃至ステップS212の全ての判別結果が真(Yes)とされてからの計時を行うタイマTM(roff)が所定時間T40(例えば、5secに応じた値)以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でタイマTM(roff)が所定時間T40以下である場合には、ステップS216において、タイマTM(roff)をカウントアップする。
【0098】
一方、ステップS214の判別結果が偽(No)でタイマTM(roff)が所定時間T40に達したと判定された場合には、直結4WD解除条件が成立したとみなすことができ、この場合には、次にステップS218に進み、駆動モード指令をフルタイム4WDモード(MODE=4H)に設定する。
つまり、ここでは、車両が急坂路、砂地路等を走行していないような場合に、ハイ直結4WDモードからフルタイム4WDモードに切換えるようにしている。
【0099】
一方、上記ステップS202乃至ステップS212のうちのいずれかの判別結果が偽(No)である場合には、直結4WD解除条件が成立していないと判定することができ、この場合には何もせずに当該ルーチンを抜ける。
ところで、ステップS28の2WD解除条件のルーチンを実行した場合には、ステップS29において2WD解除条件のルーチン中で使用したタイマTM(2off)等以外のタイマ、即ち2WD突入条件、直結4WD突入条件、直結4WD解除条件等の他の条件判別で使用されるタイマをリセットしておく。これにより、次回2WD突入条件、直結4WD突入条件、直結4WD解除条件等の他の条件判別が実施される場合に備えられる。同様に、ステップS33の判別結果が偽(No)の場合、或いはステップS34の直結4WD突入条件のルーチンを実行した場合には、ステップS35において2WD突入条件及び直結4WD突入条件のルーチン中で使用したタイマTM(2on)、タイマTM(ron)等以外のタイマ、即ち2WD解除条件、直結4WD解除条件等の条件判別で使用されるタイマをリセットしておく。さらに、ステップS40の直結4WD解除条件のルーチンを実行した場合には、ステップS41において直結4WD解除条件のルーチン中で使用したタイマTM(roff)以外のタイマ、即ち2WD解除条件、2WD突入条件、直結4WD突入条件等の他の条件判別で使用されるタイマをリセットしておく。
【0100】
また、図5のステップS24の判別結果が偽(No)で、セレクトモードがオートモード(SELECT=AUTO)ではなくマニュアルモード(SELECT=MANU)である場合には、ステップS25において、上記オートモードの各条件判別で使用したタイマを全てリセットしておく。これにより、次回ステップS24の判別結果が真(Yes)とされ、オートモードでの条件判別が実施される場合に備えられる。
【0101】
以上のようにして、駆動モード指令が決定されたら、次にステップS42において、車速Vが所定車速V0(例えば、2km/h)より小であるか否かを判別する。つまり、ここでは、車両が略停止状態にあるか否かを判別する。
ステップS42の判別結果が偽(No)で車速Vが所定車速V0(例えば、2km/h)以上であって、車両が走行状態にある場合には、次にステップS44に進む。
【0102】
ステップS44では、#1モータ制御が実施される(切換手段)。この#1モータ制御は、即ち、車両が走行状態にある場合の上記シフトアクチュエータ60のモータユニット202、即ち電動モータ204の制御を意味している。実際には、#1モータ制御では、図13乃至図15に示す#1モータ制御ルーチンのフローチャートが実行され、以下、図13乃至図15に基づき説明する。
【0103】
図13のステップS250では、駆動モード指令が2WDモード(MODE=2H)であって且つ実駆動モードも2WDモード(実MODE=2H)であるか否かを判別する。
ステップS250の判別結果が偽(No)の場合には、次にステップS254に進み、駆動モード指令が2WDモード(MODE=2H)であって且つ実駆動モードが2WDモードとフルタイム4WDモードとの中間(実MODE=2Hー4H)或いはフルタイム4WDモード(実MODE=4H)であるか否かを判別する。なお、実駆動モードが2WDモードとフルタイム4WDモードとの中間である場合とは、シフトアクチュエータ60が2WD位置とフルタイム4WD位置との間で作動途中となっている場合を意味している。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS256に進む。
【0104】
ステップS256では、駆動モード指令に基づき2WD突入処理を行う。この2WD突入処理では、別途設けられた2WD突入処理ルーチンが実行される。
これにより、電動モータ204が作動してシフトフォーク84によりカップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,80を相互に連結するように作動し、実駆動モードが2WDモードとされる。
【0105】
ステップS254の判別結果が偽(No)の場合には、次にステップS258が実行され、駆動モード指令が2WDモード(MODE=2H)であって且つ実駆動モードがフルタイム4WDモードとハイ直結4WDモードとの中間(実MODE=4Hー4HLc)或いはハイ直結4WDモード(実MODE=4HLc)であるか否かを判別する。なお、実駆動モードがフルタイム4WDモードとハイ直結4WDモードとの中間である場合とは、上記同様にシフトアクチュエータ60がフルタイム4WD位置とハイ直結4WD位置との間で作動途中となっている場合を意味している。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS260に進む。
【0106】
ステップS260では、駆動モード指令に基づき直結4WD解除処理を行う。つまり、ここでは、トランスファ装置6の2WD位置とハイ直結4WD位置との間にはフルタイム4WD位置が存在するため、一旦実駆動モードをフルタイム4WDモードとすべくハイ直結4WDモードを解除する。この直結4WD解除処理では、別途設けられた直結4WD解除処理ルーチンが実行される。
【0107】
これにより、電動モータ204が作動してシフトフォーク84によりカップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,78を相互に連結するように作動し、実駆動モードがフルタイム4WDモードとされる。
一方、ステップS250の判別結果が真(Yes)の場合、つまり、シフトアクチュエータ60の電動モータ204の作動により、シフトフォーク84が入力軸8側に移動し、図16に示すように、カップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,80を相互に連結する位置(2WD位置)とされ、駆動モード指令と実駆動モードとが一致した場合には、ステップS251において、フリーホイールハブ機構19を、図16に示すように、分離状態、即ちフリー状態(HAB=FREE)とする。そして、上記2WD突入処理で作動させた電動モータ204をもはや作動させる必要はなく、ステップS252においてモータ停止処理を行い、電動モータ204を停止状態に保持する。これにより、車両は2WD状態とされる。
【0108】
図14のステップS270では、駆動モード指令がフルタイム4WDモード(MODE=4H)であって且つ実駆動モードもフルタイム4WDモード(実MODE=4H)であるか否かを判別する。
ステップS270の判別結果が偽(No)の場合には、次にステップS274に進み、駆動モード指令がフルタイム4WDモード(MODE=4H)であって且つ実駆動モードが2WDモード(実MODE=2H)或いは上記同様に実駆動モードが2WDモードとフルタイム4WDモードとの中間(実MODE=2Hー4H)であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS276に進む。
【0109】
ステップS276では、駆動モード指令に基づき2WD解除処理を行う。この2WD解除処理では、やはり別途設けられた2WD解除処理ルーチンが実行される。
これにより、電動モータ204が作動してシフトフォーク84によりカップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,78を相互に連結するように作動し、実駆動モードがフルタイム4WDモードとされる。
【0110】
ステップS274の判別結果が偽(No)の場合には、次にステップS278に進み、駆動モード指令が4WDモード(MODE=4H)であって且つ実駆動モードがフルタイム4WDモードとハイ直結4WDモードとの中間(実MODE=4Hー4HLc)或いはハイ直結4WDモード(実MODE=4HLc)であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS280に進み、上記直結4WD解除処理を行う。
【0111】
一方、ステップS270の判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS272においてモータ停止処理を行う。つまり、シフトアクチュエータ60の電動モータ204の作動により、シフトフォーク84が後輪側出力軸10側に移動し、図1に示すように、カップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,78を相互に連結する位置(フルタイム4WD位置)とされ、駆動モード指令と実駆動モードとが一致した場合には、上記2WD解除処理、直結4WD解除処理で作動させた電動モータ204をもはや作動させる必要はなく、電動モータ204を停止状態に保持する。
【0112】
ステップS282では、フリーホイールハブ機構19がフリー状態(HAB=FREE)であるか否かを判別する。実際には、駆動モード指令が4WDモード(MODE=4H)であって且つ実駆動モードも(実MODE=4H)である場合には、フリーホイールハブ機構19はロック状態(HAB=LOCK)とされている。従って、ここでの判別は、確認的なものである。判別結果が真(Yes)でフリーホイールハブ機構19がフリー状態(HAB=FREE)である場合には、ステップS284においてHAB制御を行う。このHAB制御では、やはり別途設けられたHAB制御ルーチンが実行される。これにより、車両はフルタイム4WD状態とされる。
【0113】
図15のステップS286では、駆動モード指令がハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)であって且つ実駆動モードもハイ直結4WDモード(実MODE=4HLc)であるか否かを判別する。
ステップS286の判別結果が偽(No)の場合には、次にステップS290に進み、駆動モード指令がハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)であって且つ実駆動モードが2WDモード(実MODE=2H)或いは上記同様に実駆動モードが2WDモードとフルタイム4WDモードとの中間(実MODE=2Hー4H)であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS292に進み、上記2WD解除処理を行う。
【0114】
ステップS290の判別結果が偽(No)の場合には、次にステップS294に進み、駆動モード指令がハイ直結4WDモード(MODE=4HLc)であって且つ実駆動モードがフルタイム4WDモード(実MODE=4H)或いはフルタイム4WDモードとハイ直結4WDモードとの中間(実MODE=4Hー4HLc)であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS296に進む。
【0115】
ステップS296では、直結4WD突入処理を行う。この直結4WD突入処理では、やはり別途設けられた直結4WD突入処理ルーチンが実行される。
これにより、電動モータ204が作動してシフトフォーク84によりカップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,78,80を相互に連結するように作動し、実駆動モードがハイ直結4WDモードとされる。
【0116】
一方、ステップS286の判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS288においてモータ停止処理を行う。つまり、シフトアクチュエータ60の電動モータ204の作動により、シフトフォーク84が後輪側出力軸10側に移動し、図17に示すように、カップリングスリーブ82がクラッチギヤ74,78,80の全てを相互に連結する位置(直結4WD位置)とされ、駆動モード指令と実駆動モードとが一致した場合には、上記2WD解除処理、直結4WD突入処理で作動させた電動モータ204をもはや作動させる必要はなく、電動モータ204を停止状態に保持する。これにより、車両はハイ直結4WD状態とされる。この状態では、入力軸8からの駆動力がセンタデフ62による差動なく後輪側出力軸10とトランスファスプロケット12とに等配分(略5:5)されて伝達される。
【0117】
そして、図6のステップS47では、上記実行周期タイマTMAを値0にリセットする。
ところで、上記図6のステップS42の判別結果が真(Yes)で車速Vが所定車速V0(例えば、2km/h)未満である場合には、次にステップS45に進む。
【0118】
ステップS45では、#2モータ制御が実施される。この#2モータ制御は、即ち、車両が略停止状態にある場合の上記シフトアクチュエータ60の電動モータ204の制御を意味している。なお、#2モータ制御では、別途設けられた上記#1モータ制御ルーチンと同様のサブルーチンを実行することになるが、ここでは説明を省略する。
【0119】
以上、説明したように、本発明の4輪駆動車では、駆動モード指令を2WDモードからフルタイム4WDモードに切換える際、車速(車体速)V、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv、悪路度合akuro及びスポーティ度合sportのパラメータに基づいてフルタイム4WDモードへの移行が可能か否の判別を行うようにしている(図7参照)。特に、本発明では、走行負荷抵抗fvを判別条件としたことにより、例えば、車両が走行抵抗の大きな路面を走行しているような場合において、車両の走行状態に応じた駆動モード指令の2WDモードからフルタイム4WDモードへの切換えが可能とされている。従って、実駆動モードが良好に2WDモードからフルタイム4WDモードにレスポンスよく切換わることになり、極めて良好な駆動性能、走行性能が得られることになる。
【0120】
また、同様に、駆動モード指令をフルタイム4WDモードから直結4WDモードに切換える際も、ペラ回転差の絶対値|ΔVc|、走行負荷抵抗fv等に基づいて直結4WDモードへの移行が可能か否の判別を行うようにしている(図11参照)。これにより、上記2WDモードからフルタイム4WDモードへの切換の場合と同様に、車両の走行状態に応じて実駆動モードが良好にフルタイム4WDモードから直結4WDモードにレスポンスよく切換わることになり、やはり極めて良好な駆動性能、走行性能が得られることになる。
【0121】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、請求項1の4輪駆動車によれば、エンジン駆動力と空気抵抗、加速抵抗、転がり抵抗及び勾配抵抗との差に基づく車両の走行負荷抵抗が所定値より大きいとき、つまり、車両に作用する種々の負荷量が大きいときに、駆動状態を好適に2輪駆動状態から4輪駆動状態に切換えることが可能とされ、タイミングよく車両の駆動性能、走行性能を向上させることができる。
【0122】
また、請求項2の4輪駆動車によれば、エンジン駆動力と空気抵抗、加速抵抗、転がり抵抗及び勾配抵抗との差に基づく車両の走行負荷抵抗が所定値より大きいとき、つまり、車両に作用する種々の負荷量が大きいときに、差動装置を直結状態にできる。即ち、駆動状態を、差動により駆動力が第1車輪及び第2車輪に適正に配分されて伝達される4輪駆動状態(フルタイム4WD状態)から直結4輪駆動状態(直結4WD状態)にすることができる。従って、この場合にも、請求項1の場合と同様にタイミングよく車両の駆動性能、走行性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4輪駆動車の駆動系を示す概略構成図である。
【図2】4輪駆動車の制御系を示す制御ブロック図である。
【図3】図1に示す実施例1のトランスファ装置の断面図である。
【図4】駆動切換制御のメインルーチンを示すフローチャートの一部である。
【図5】図4のフローチャートに続く、駆動切換制御のメインルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図6】図5のフローチャートに続く、駆動切換制御のメインルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図7】図5中の2WD解除条件ルーチンを示すフローチャートの一部である。
【図8】図7のフローチャートに続く、2WD解除条件ルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図9】図5中の2WD突入条件ルーチンを示すフローチャートの一部である。
【図10】図9のフローチャートに続く、2WD突入条件ルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図11】図5中の直結4WD突入条件ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図5中の直結4WD解除条件ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】図6中の#1モータ制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。
【図14】図13のフローチャートに続く、#1モータ制御ルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図15】図14のフローチャートに続く、#1モータ制御ルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図16】2WD状態を示す図である。
【図17】ハイ直結4WD状態を示す図である。
【符号の説明】
6 トランスファ装置
8 入力軸
10 後輪側出力軸
14 後輪デファレンシャル装置
16 フロントプロペラシャフト
18 前輪デファレンシャル装置
36 中間軸
38 副変速機構
40 クラッチギヤ
42 クラッチギヤ
44 クラッチギヤ
56 カップリングスリーブ
60 シフトアクチュエータ(切換手段)
62 センタデフ(差動装置)
64 デフケース(第1出力要素)
70 キャリア(入力要素)
72 インナスリーブ軸(第2出力要素)
74 クラッチギヤ
76 アウタスリーブ軸
78 クラッチギヤ
80 クラッチギヤ
82 カップリングスリーブ(連結手段)
85 出力スプロケット
94 電子コントロールユニット(ECU)
96 前後Gセンサ
98 スロットル開度センサ
100 ハンドル角センサ
102 回転速度センサ
106 回転速度センサ
108 インヒビタスイッチ
112 ブレーキスイッチ
114 トランスファポジションスイッチ
115 駆動モード切換スイッチ
202 モータユニット
204 電動モータ

Claims (2)

  1. 車両の走行状態に応じ、2輪駆動状態と4輪駆動状態との切換指令を出力する駆動切換指令手段と、前記駆動切換指令手段からの切換信号に基づき、車両の駆動状態を前記2輪駆動状態または前記4輪駆動状態に切換える切換手段とを備えた4輪駆動車において、
    前記駆動切換指令手段は、エンジン駆動力を算出するエンジン駆動力算出手段と、該エンジン駆動力と空気抵抗、加速抵抗、転がり抵抗及び勾配抵抗との差から車両の走行負荷抵抗を算出する走行負荷抵抗算出手段を有し、該走行負荷抵抗が所定値より大きいとき駆動状態を前記4輪駆動状態とする切換指令を出力することを特徴とする4輪駆動車。
  2. エンジンからの駆動力が入力される入力要素と前記駆動力を前輪または後輪の一方である第1車輪に向け出力する第1出力要素と前輪または後輪の他方である第2車輪に向け出力する第2出力要素とを有し、前記第1出力要素と前記第2出力要素との差動を許容して前記第1車輪及び前記第2車輪にそれぞれ駆動力を配分して伝達する差動装置と、
    前記入力要素及び前記第1及び第2出力要素のいずれか2つの連結操作により前記差動装置を直結状態と非直結状態とに切換え可能な連結手段と、
    車両の走行状態に応じ、前記連結手段を連結状態または非連結状態に切換えるべく切換信号を出力する駆動切換指令手段と、
    前記駆動切換指令手段からの切換信号に基づき前記連結手段を前記連結状態と前記非連結状態とに切換える切換手段とを備えた4輪駆動車において、
    前記駆動切換指令手段は、エンジン駆動力を算出するエンジン駆動力算出手段と、該エンジン駆動力と空気抵抗、加速抵抗、転がり抵抗及び勾配抵抗との差から車両の走行負荷抵抗を算出する走行負荷抵抗算出手段を有し、該走行負荷抵抗が所定値より大きいとき前記差動装置を前記直結状態とする切換指令を出力することを特徴とする4輪駆動車。
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