JP3610819B2 - Sheet speed prediction method in rolling. - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板材の圧延に関し、特に熱間圧延に好適に用いることのできる、圧延機出側に板速度計を設置することなく板速度を高精度に予測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
板材の圧延において、圧延機出側の板速度を高精度に予測することが重要である。タンデム圧延機の場合や、圧延に引き続いて被圧延材を巻取機により巻き取る場合や、被圧延材をシヤーカットする切断設備が圧延機に引き続いて設置されている場合には、圧延機間あるいは圧延機とこれに引き続き設置された設備間の同期を図るために、圧延機出側の板速度を正確に知ることが必要となる。
【0003】
圧延機出側の板速度の予測を誤ると、タンデム圧延機の場合にはスタンド間で被圧延材のたるみあるいは異常な引張が生じ、圧延上のトラブルを招くおそれがある。スタンド間で板のたるみが発生すると、次スタンドで板が重なった状態(だぶりこみ状態)で圧延される場合があり、スタンド間の張力が異常に高くなると、板幅が大きく縮んだり、極端な場合は板が破断する場合もある。圧延機の出側に巻取機が設置されている場合も同様に圧延機出側の板速度の推定を誤ると圧延機と巻取機間の速度の同期がとれず、被圧延材のたるみあるいは引張が生じる。また、圧延機出側に切断機が設置されている場合には、圧延機出側の板速度の推定を誤ると、被圧延材の切断長さ、切断位置が所望のものとならなくなる。このように、圧延機出側の板速度を正確に求めることは、圧延操業の安定性および製品の寸法品質の向上のために重要である。
【0004】
圧延機出側の板速度を求めるために多くの検討がなされており、たとえば特開平8−71623 号公報には、被圧延材に接触することなく板速度を測定する板速度計を用いた圧延機出側速度の測定方法が示されている。この方法では被圧延材の板速度を測定する装置を設置する必要があり、設備費がかさむという欠点がある。また、被圧延材の速度が測定できるのは当然ながら圧延中のみであり、圧延前に圧延機出側の板速度を予測し、圧延機および圧延機に隣接する設備の運転速度を設定する際には実測の板速度を用いることができないという欠点を有する。
【0005】
また、特開平6−246318号公報には、先進率(ロール周速に対する圧延機出側の板速度の増加割合)を予測する手法が示されている。特開平6−246318号公報に記載の技術は、Simsの式、Orowanの微分方程式、玉野・柳本の式等の熱間圧延に関する圧延理論をもとにして先進率を予測する際に、直接測定できない項目(たとえば摩擦係数)を他の手段で推定することにより先進率の予測精度を向上させようとするものである。
【0006】
しかし、圧延理論のみに依存して先進率を予測する従来法によるのでは、圧延条件によっては十分な予測精度が得られない場合があり、たとえば硬質材・薄物材の強圧下圧延などでは先進率の予測精度が低下するという問題点があった。
そこで先に、本発明者等は、特願平10−159167 において圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論式により扁平ロール半径および先進率を計算し、該先進率をロール扁平比(前記扁平ロール半径/ロール半径)に基づいて補正することを特徴とする圧延における板速度予測方法を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、前記板速度予測方法を改良し、あるいは前記板速度予測方法とは異なった、板速度計の設置を必要とせず、硬質材・薄物材の強圧下圧延においても圧延機出側の板速度を良好な精度で予測し得る圧延における板速度予測方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1発明は、板材を圧延機により圧延するに際し先進率から圧延機出側の板速度を予測する方法において、少なくとも、入側および出側板厚、ロール半径を用いて、圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論により扁平ロール半径および先進率を計算し、該先進率をロール扁平比(前記扁平ロール半径/前記ロール半径)に基づいて、前記ロール扁平比が1以上、所定値未満の範囲と前記所定値以上、20以下の範囲とで異なるようにして補正することを特徴とする圧延における板速度予測方法である。
【0009】
本発明では、ロール扁平比が20以下の範囲とするのはこの値を超えると圧延が不可能となるからである。
また、前記板速度予測方法で補正した補正後の先進率と前記入側および出側板厚から求めた圧下率との比が、所定の比率を超えたときには、前記補正後の先進率を前記圧下率と前記所定の比率との積とすることを特徴とする圧延における板速度予測方法である。
【0010】
第2発明は、板材を圧延機により圧延するに際し先進率から圧延機出側の板速度を予測する方法において、少なくとも、入側および出側板厚、ロール半径を用いて、圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論により扁平ロール半径を計算し、前記入側および出側板厚から求めた圧下率を、ロール扁平比(前記扁平ロール半径/ロール半径)に基づいて補正して先進率を求めることを特徴とする圧延における板速度予測方法である。
【0011】
また、第1発明または第2発明の圧延における板速度予測方法を、圧延前の設定計算に適用するのが好ましい。その際には、第1発明または第2発明に記載の入側および出側板厚、ロール半径を設定値とし、さらに加えて入側および出側張力の設定値、変形抵抗および摩擦係数の設定値、ロールのヤング率を用いるとよい。
【0012】
また、第1発明または第2発明の圧延における板速度予測方法を、圧延中のダイナミック制御に適用することが好ましい。その際には、第1発明または第2発明に記載の入側および出側板厚を予測値、または測定値とし、ロール半径を測定値とし、さらに加えてロールの回転速度および圧延荷重の測定値、ロールのヤング率の測定値を用いるとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前記目的を達成するために、図2に例示した実際の熱間圧延設備における仕上げ圧延機出側の板速度の実態を調査した。この熱間圧延設備は、熱間圧延機として3基の粗ミル1および7基タンデム配列の仕上げ圧延機2を備え、仕上げ圧延機2の下流にはコイラ3を有する。また、コイラ3の上流には板を切断するためのストリップシヤー7を有する。
【0014】
コイラ3の入側には、被圧延材をコイラ3に安定誘導するためのピンチロール4が設置されている。ピンチロール4は定常圧延部通過時には無負荷回転となるように制御されており、板速度と同じ周速で回転していると考えられる。従って、ピンチロールの回転速度および仕上げ圧延機最終スタンド(仕上げ最終スタンド)のロール回転速度を実測することによって、当該スタンドにおける実測先進率を求めることができる。
【0015】
また、仕上げ最終スタンドの入側および出側にはX線板厚計5が設置され、当該スタンドにおける圧下率を正確に測定することが可能である。また、仕上げ全スタンドには圧延荷重を測定するロードセル(荷重計)6が組み込まれている。
ここで、ロール周速と圧延機入・出側の板速度との関係について説明する。
被圧延材は上下のロール間隙を通過し減厚される。その際、被圧延材の速度は体積一定の条件より板厚減少量に応じて増加する。通常、ロールと被圧延材の接触域(ロールバイト)中に、被圧延材の速度とロール周速が一致する点が存在し、中立点と呼ばれる。中立点を境としてロールバイト入側部ではロール周速よりも被圧延材の速度の方が遅く、ロールバイト出側部ではロール周速よりも被圧延材の速度の方が速くなる。中立点位置は、ロールバイト内の力の釣り合いを基礎とする圧延理論式によって計算することができる。中立点位置が判れば、ロールの幾何学的な形状から中立点での板厚がわかり、体積速度一定の条件から圧延機出側および入側の被圧延材の速度がわかる。圧延理論式としては、熱間圧延に関し、Simsの式、Orowanの微分方程式、玉野・柳本の式等が知られており、たとえば「板圧延の理論と実際:日本鉄鋼協会編」の第2章など、圧延理論に関する教科書に詳説されている。
【0016】
まず、従来の圧延理論式から計算される計算先進率の精度を検証するために、計算先進率と実測先進率の比較を行った。従来の計算先進率は、圧延理論式としては前述したもののうち玉野・柳本の式(たとえば日本鉄鋼協会編、「板圧延の理論と実際」、P37 〜38)を用いた。
その式中の直接測定することのできない摩擦係数を0.2 と仮定して、圧延理論式(圧延荷重式)を用いて変形抵抗を逆算し、仮定した摩擦係数と逆算した変形抵抗を用いて先進率を計算した。
【0017】
図3は、従来法による先進率の予測精度を示す計算先進率と実測先進率の相関図である。計算値と実測値とはよく一致している場合も多いが、実測値が計算値よりも非常に大きい場合もある。このように不一致程度の大きい事態がいかなる場合に生じるかを見るために、実測先進率と計算値先進率の差(先進率誤差=予測誤差)と各種圧延要因との関係を調査し、図4に示す。圧延要因として(a)出側板厚、(b)変形抵抗、(c)ロール材質(ロールヤング率)、および(d)ロール径を採用した。出側板厚が薄いほど、変形抵抗が大きいほど、ロールヤング率が小さいほど、また、ロール径が大きいほど、先進率誤差が大きくなる傾向がある。このように、従来の圧延理論では、実際の先進率を精度良く予測できない場合がある。また、計算先進率を各種圧延要因で単純に補正しようにも、予測誤差の大きい領域では同一条件下での誤差のばらつきも大きいため、そのような単純補正は困難である。
【0018】
そこで本発明者らは、基本に立ち返り、従来の圧延理論から計算される計算先進率と実際の先進率の差をもたらす原因について考察した。そもそも従来の圧延理論はいくつかの仮定の下でのロールバイト内の力の釣り合いを表す微分方程式がその基本形であり、前述の玉野・柳本の圧延理論における主な仮定は、
(A) 被圧延材は剛塑性体とする(被圧延材の弾性変形は無視)。
【0019】
(B) ロールは弾性体とし、材料からの荷重により扁平変形する。ただし扁平後のロール形状(周方向の表面形状=ロール径方向の断面形状)は円弧状と仮定する(ヒッチコックの扁平ロール半径式を用いる)。
(C) ロールバイト内で摩擦係数は一定とする。ただしロールと被圧延材間の剪断応力は材料の剪断降伏応力を超えないものとする。
【0020】
等である。
他の条件が同じでもロールのヤング率が小さい場合に実測先進率と計算先進率の差が大きくなる傾向にあることから、実際の圧延においては上記仮定の(B) が成立しなくなる圧延条件があるという仮説を立てた。
すなわち、図5にその概念図を示すように、ロールバイト内では入側から中立点に向かって圧延圧力が増大し、中立点から出側に向けては圧延圧力が減少するいわゆる「フリクションヒル」形状の圧延圧力分布となる。フリクションヒルが小さい場合にはロールの扁平変形は比較的均一であり、扁平後のロール形状(ロール扁平形状)も円弧状に保たれる(図5(a))。しかし、フリクションヒルが大きい場合にはフリクションヒルのピーク位置である中立点近傍でのロール扁平が非常に大きくなり、ロール扁平形状はもはや円弧状とはかけ離れた形状になる(図5(b))可能性があり、かかる状況下では円弧状ロール扁平(図5(a))の場合よりも中立点での板厚が厚くなり、先進率が増大すると考えられる。
【0021】
前記圧延実験の結果によれば、▲1▼板厚が薄い場合、▲2▼変形抵抗が大きい場合、▲3▼ロール径が大きいほど、▲4▼ロールのヤング率が小さいほど、先進率の予測誤差が大きくなっている。▲1▼〜▲3▼はいずれもフリクションヒルが大きくなる条件であり、▲4▼はロールの扁平変形が大きくなる条件であることに照らせば、ロール扁平形状が非円弧状となることによって先進率が大きくなると考えると前記実験結果を矛盾なく説明できる。すなわち、薄物、硬質材の熱間圧延においては従来の圧延理論の仮定のなかで(B) が成立しない条件があるものと推定される。
【0022】
かかる仮説の妥当性を数値計算によって検証した。図6は、ロールバイト内のフリクションヒルによるロール扁平形状を弾性理論に則り忠実に計算し、さらにそのロール扁平形状を用いてロールバイト内の力の釣り合い式を解くという繰り返し計算によって求めた圧延方向のロールギャップ形状を示すものであり、上記仮説のように、中立点近傍の扁平変形量が大きくなっていることが分かる。また、これに対応する先進率の計算値(図示省略)は従来の圧延理論モデル式(この場合は玉野・柳本の式)の値に比べて非常に大きく、実測の先進率に近い値となった。
【0023】
このように、非円弧変形を考慮したロール扁平形状の厳密解を用いれば先進率の予測精度が向上するという知見が得られたのであるが、かかる厳密解の先進率(非円弧変形を考慮した計算先進率)は、前記のように繰り返し計算法で求めるために相当の計算時間を要するので、オンラインでの設定計算やダイナミック制御にその解決法をそのまま適用することはできない。
【0024】
そこで、圧延条件から簡単に算出できるパラメータにより、先進率の予測精度を向上することを考えた。上記のように、フリクションヒルが大きく、ロールの扁平が大きくなるときに先進率が大きくなることから、ロールの扁平の程度を表すロール扁平比(扁平後のロール半径/扁平前のロール半径)をパラメータとして、非円弧変形を考慮した計算先進率と従来モデル(ロール扁平形状が円弧状と保つとするヒッチコックの扁平ロール半径式を使用)による計算先進率の比(先進率比と称する)を整理し、図7(a)に示した。
【0025】
この結果から、先進率比はロール扁平比でバラツキが小さくなるように整理できるとともに、先進率比とロール扁平比の関係がロール扁平比の3〜4の範囲の所定値を境に、ロール扁平比の小さい範囲と大きい範囲とで異なることが判明した。
そこで、従来モデルによる計算先進率を、ロール扁平比に基づいて1以上、所定値未満の範囲と所定値以上、20以下の範囲とで異なるようにして補正すると、圧延機出側板速度をバラツキが小さく正確に予測することができる。特に、従来モデルによる計算先進率に、1以上、所定値未満の範囲と所定値以上、20以下の範囲とで異なる、ロール扁平比の一次式で表現される、先進率比を乗じたものを板速度予測に用いる先進率とすることが好ましい。
【0026】
第1発明は、かかる知見に立脚して完成されたものである。
第1発明によれば、図7(a)に示したような関係を用いるので、オンラインでの設定計算およびダイナミック制御において、板速度を精度良く算出することが可能となる。
また、非円弧変形を考慮した計算先進率と圧下率との比(非円弧変形を考慮した計算先進率/圧下率)と上記のロール扁平比との関係を整理したところ図7(b)に示すようになった。ここで、圧下率は入側および出側板厚から求められる。
【0027】
この結果から、非円弧変形を考慮した計算先進率/圧下率は、ロール扁平比でバラツキが小さくなるように整理できるとともに、非円弧変形を考慮した計算先進率/圧下率とロール扁平比の関係が、ロール扁平比の3〜4の範囲の所定値を境に、ロール扁平比の小さい範囲と大きい範囲とで異なることがわかる。
そこで、入側および出側板厚から求めた圧下率を、ロール扁平比(前記扁平ロール半径/ロール半径)に基づいて補正して先進率を求めると、圧延機出側板速度をバラツキが小さく正確に予測することができる。また、ロール扁平比が1以上、所定値未満と所定値以上、20以下の範囲とで異なるようにして補正するのがよい。特に、入側および出側板厚から求めた圧下率に、ロール扁平比が1以上、所定値未満と所定値以上、20以下の範囲とで異なる、ロール扁平比の一次式で表現される、非円弧変形を考慮した計算先進率と圧下率との比を乗じたものを、板速度予測に用いる先進率とすることが好ましい。
【0028】
第2発明は、かかる知見に立脚して完成されたものである。
第2発明によれば、図7(b)に示したような関係を用いるので、オンラインでの設定計算およびダイナミック制御において、板速度を精度良く算出することが可能となる。
ところで、図7(b)に示した非円弧変形を考慮した計算先進率/圧下率とロール扁平比との関係は、ロール扁平比が4を超えると非円弧変形を考慮した計算先進率/圧下率が0.7 〜0.8 程度で一定となっている。この理由は、中立点がロールバイト出側に位置するときには中立点以後の圧下率が零となるので先進率が零となり、中立点がロールバイト入側に位置するときには中立点以後の圧下率が入側および出側板厚から求めた圧下率に等しくなるので先進率は入側および出側板厚から求めた圧下率と一致する。すなわち、先進率/圧下率は、0以上1以下の値となるべきものである。実際には中立点がロールバイト入側点に位置した場合のロール扁平形状のために、どのような圧延条件であっても0.7 〜0.8 程度の比率が上限となり、この所定の比率を超えることがないものと推定される。
【0029】
そこで、第1発明の補正後の先進率と、入側および出側板厚から求めた圧下率との比が、所定の比率を超えたときには、補正後の先進率を圧下率と所定の比率との積とすることによって、補正後の計算先進率が大きくなりすぎて、圧延上のトラブルが発生することを防止できるのである。
第1発明に係る板速度予測手順のフロー図を図1に示す。図1の(a)は圧延前の設定計算に対応し、(b)は圧延時のダイナミック制御に対応する。
【0030】
第1発明の圧延前の設定計算においては、図1(a)に示すように、入・出側板厚、入・出側張力、変形抵抗、摩擦係数、ロール径、ロールヤング率などの設定値を基に、圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論式とロール扁平式によって圧延荷重、扁平ロール半径および先進率を算出する。ここで算出された先進率は従来理論によるもので、前述のように、圧延条件によっては実測値との誤差が大きくなるものである。前記扁平ロール半径が計算されているので、ロール扁平比(前記扁平後のロール半径/扁平前のロール半径)を計算することができる。前記先進率を、このロール扁平比を基に図7(a)の関係より、ロール扁平比の小さい範囲と大きい範囲とで異なるようにして補正し、該補正した先進率を用いてロール周速から板速度を算出する。
【0031】
一方、第1発明の圧延時のダイナミック制御においては、図1(b)に示すように、入・出側板厚、圧延荷重の実測値を基に圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論式により扁平ロール半径および先進率を計算する。ここで、入・出側板厚については、圧延機の入・出側に板厚計がある場合はその板厚計による実測板厚を用いるのが好ましく、板厚計がない場合は、圧下位置、圧延荷重およびミル剛性から計算されるゲージメータ板厚などの計算板厚を用いるのが良い。扁平ロール半径が求まるとロール扁平比(扁平ロール半径/ロール半径)を計算することができ、前記先進率を、このロール扁平比を基に図7(a)の関係より、ロール扁平比の小さい範囲と大きい範囲とで異なるようにして補正し、該補正した先進率を用いてロール周速から板速度を算出する。前記補正の際には、ロール扁平比の小さい範囲と大きい範囲とで異なる、ロール扁平比の一次式で補正するのが好ましい。また、補正後の先進率と入側および出側板厚から求めた圧下率との比が、所定の比率を超えたときには、補正後の先進率を圧下率と所定の比率との積とするのが好ましい。
【0032】
図8は、第1発明による先進率の予測精度を示す計算−実測相関図である。本発明の計算先進率は、補正後の先進率と入側および出側板厚から求めた圧下率との比が、所定の比率を超えたときには、補正後の先進率を圧下率と0.8 (所定の比率を0.8 とした。)の積とした。従来法による図3と比較して明らかなように、第1発明によれば、先進率の予測精度が格段に向上する。
【0033】
ところで、図8で予測した先進率には、ロールの扁平形態が大きい場合に、補正後の先進率/圧下率が0.9 となっていたが、補正後の先進率を圧下率と0.8 の積としていたので、圧延上のトラブルが発生することもなく圧延できた。
第2発明の圧延前の設定計算においては、入・出側板厚、入・出側張力、変形抵抗、摩擦係数、ロール径、ロールヤング率などの設定値を基に、圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論式とロール扁平式によって圧延荷重、扁平ロール半径を算出する。この扁平ロール半径からロール扁平比(前記扁平後のロール半径/扁平前のロール半径)を計算し、圧下率を入・出側板厚から計算する。この圧下率をロール扁平比を基に図7(b)の関係より補正して先進率を求め、この先進率を用いてロール周速から板速度を算出する。
【0034】
一方、第2発明の圧延時のダイナミック制御においては、入・出側板厚、圧延荷重の実測値を基に圧延時のロール扁平形状が円弧とした圧延理論式により扁平ロール半径を計算する。ここで、入・出側板厚については、圧延機の入・出側に板厚計がある場合はその板厚計による実測板厚を用いるのが好ましく、板厚計がない場合は、圧下位置、圧延荷重およびミル剛性から計算されるゲージメータ板厚などの計算板厚を用いるのが良い。前記扁平ロール半径からロール扁平比(扁平ロール半径/ロール半径)を計算できる。そして、入・出側板厚から求めた圧下率を前記ロール扁平比を基に図7(b)の関係より補正して先進率を求め、この先進率を用いてロール周速から板速度を算出する。図7(b)の関係より先進率を求める際には、予め定めたロール扁平比の小さい範囲と大きい範囲とで異なる、ロール扁平比の一次式で補正するのが好ましい。
【0035】
【実施例】
図2に示した熱間圧延設備(板速度計は配置されていない)における圧延条件の設定に第1発明の出側板速度予測法を適用し、ダイナミック制御に第2発明の出側板速度予測法を適用した際の効果を述べる。
第1発明の出側板速度予測法を適用し、予測された出側板速度に基づいて各スタンドの圧延速度、出側テーブルロール速度、コイラ速度の設定を行った。
【0036】
玉野・柳本の式から求めた従来の計算先進率は、図3に示したように先進率を実測よりも過小評価する場合があり、結果として仕上げ圧延機での先端通板時に被圧延材がだぶり込む事故が発生する場合があった。また、仕上げ出側ではテーブルロール上で板がだぶついたり、コイラにおいては巻き付き不良が発生する場合があった。
【0037】
仕上げ圧延機での通板トラブルの発生率およびコイラでの巻き付き不良トラブルの発生率を、第1発明による設定計算の適用前後で比較し、図9に示す。図示のように、第1発明の適用後ではかかるトラブルが激減した。
また、ダイナミック制御に第2発明を適用した効果は、トラッキング精度により評価した。被圧延材の任意位置に設けた追跡点が仕上げ最終スタンドを起点として時間とともにどこまで移送されたかを表すトラッキングは、最終スタンドのロール周速と先進率から求める板速度を基に計算されている。一方、トラッキングの実測は、ストリップシヤーにより切断されたコイルの切断位置を実測することにより行った。この実測値と前記計算値の差であるトラッキング誤差を、第2発明の適用前後で比較し、図10に示す。図示のように、第2発明の適用後ではトラッキング誤差が平均値、標準偏差とも大幅に低減(すなわちトラッキング精度が大幅に向上)し、製品歩留りが向上した。
【0038】
なお、本実施例では熱間圧延への適用例を示したが、本発明は冷間圧延にも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
かくして本発明によれば、板速度の予測精度が向上するので、先端部の通板トラブル、コイラでの巻き付きトラブル、出側テーブル上でのだぶりのトラブルなどを防止できるという優れた効果を奏する。また、板速度予測精度の向上に伴い仕上げ圧延機各スタンドのロール周速を適切に設定できるようになるので、過張力による幅不良、厚み不良などが軽減するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る板速度予測手順を示すフロー図である。
【図2】本発明の実施に好適な熱間圧延設備の一例を示す配置図である。
【図3】従来法による先進率の予測精度を示す計算−実測相関図である。
【図4】従来の先進率計算誤差と各種圧延要因の関係を示すグラフである。
【図5】ロールの扁平変形に及ぼすフリクションヒルの影響を示す模式図である。
【図6】フリクションヒルによるロール扁平変形を考慮して計算した圧延方向のロールギャップ形状を示すグラフである。
【図7】(a)は、先進率比とロール扁平比の関係を示すグラフである。(b)は、非円弧変形を考慮した計算先進率/圧下率とロール扁平比の関係を示すグラフである。
【図8】本発明による先進率の予測精度を示す計算−実測相関図である。
【図9】本発明適用前後のトラブル発生率を示すグラフである。
【図10】本発明適用前後のトラッキング誤差を示すグラフである。
【符号の説明】
1 粗ミル
2 仕上げ圧延機
3 コイラ
4 ピンチロール
5 X線板厚計
6 ロードセル(荷重計)
7 ストリップシヤー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to rolling of a plate material, and more particularly to a method for predicting a plate speed with high accuracy without installing a plate speed meter on the delivery side of the rolling mill, which can be suitably used for hot rolling.
[0002]
[Prior art]
In rolling plate materials, it is important to predict the plate speed on the exit side of the rolling mill with high accuracy. In the case of a tandem rolling mill, when the material to be rolled is wound up by a winder subsequent to rolling, or when a cutting facility for shear-cutting the material to be rolled is subsequently installed in the rolling mill, In order to synchronize between the rolling mill and the equipment installed subsequently, it is necessary to accurately know the plate speed on the outlet side of the rolling mill.
[0003]
If the plate speed on the exit side of the rolling mill is incorrectly predicted, in the case of a tandem rolling mill, slack of the material to be rolled or abnormal tension occurs between the stands, which may cause trouble in rolling. If slack of the plate occurs between the stands, it may be rolled in the state where the plates overlap in the next stand (sloppy state). If the tension between the stands becomes abnormally high, the plate width may be greatly reduced or extreme In some cases, the plate may break. Similarly, when a winder is installed on the exit side of the rolling mill, if the plate speed on the exit side of the rolling mill is incorrectly estimated, the speed between the rolling mill and the winder cannot be synchronized, and the slack of the material to be rolled Or tension occurs. In addition, when a cutting machine is installed on the exit side of the rolling mill, if the estimation of the plate speed on the exit side of the rolling mill is mistaken, the cutting length and cutting position of the material to be rolled do not become desired. Thus, accurately obtaining the sheet speed on the delivery side of the rolling mill is important for improving the stability of the rolling operation and improving the dimensional quality of the product.
[0004]
Many studies have been made in order to obtain the sheet speed on the exit side of the rolling mill. For example, JP-A-8-71623 discloses rolling using a sheet speed meter that measures the sheet speed without contacting the material to be rolled. A method for measuring the speed at the exit side is shown. In this method, it is necessary to install a device for measuring the plate speed of the material to be rolled, and there is a disadvantage that the equipment cost is increased. Of course, the speed of the material to be rolled can be measured only during rolling, and the plate speed on the exit side of the rolling mill is predicted before rolling, and the operation speed of the equipment adjacent to the rolling mill and the rolling mill is set. Has the disadvantage that the measured plate speed cannot be used.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-246318 discloses a method for predicting the advance rate (the rate of increase in the sheet speed on the rolling mill exit side with respect to the roll peripheral speed). The technique described in Japanese Patent Laid-Open No. 6-246318 is directly measured when predicting the advanced rate based on the rolling theory related to hot rolling such as the Sims equation, the Orowan differential equation, the Tamano / Yanamoto equation, etc. It is intended to improve the accuracy of predicting the advanced rate by estimating the impossible items (for example, friction coefficient) by other means.
[0006]
However, with the conventional method that predicts the advanced rate depending only on the rolling theory, sufficient prediction accuracy may not be obtained depending on the rolling conditions. For example, the advanced rate is required for rolling under high pressure on hard and thin materials. There has been a problem that the prediction accuracy of.
Therefore, the present inventors first calculated the flat roll radius and the advanced rate according to the rolling theoretical formula in which the flat shape of the roll at the time of rolling is an arc in Japanese Patent Application No. 10-159167, and the advanced rate is calculated as the roll flat ratio (above-mentioned). A plate speed prediction method in rolling is proposed, which is corrected based on (flat roll radius / roll radius).
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to improve the plate speed prediction method, or different from the plate speed prediction method, and does not require the installation of a plate speed meter, and is also used in the high-pressure rolling of hard materials and thin materials. Provided is a plate speed prediction method in rolling which can predict a delivery side plate speed with good accuracy.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The first invention is a method of predicting the sheet speed on the delivery side of the rolling mill from the advanced rate when rolling the plate material with a rolling mill, and at least using the entry side and exit side sheet thicknesses and the roll radius, the roll flat shape during rolling The flat roll radius and the advanced rate are calculated based on the rolling theory with the arc as the arc, and the advanced rate is calculated based on the roll flat ratio (the flat roll radius / the roll radius). It is a sheet speed prediction method in rolling, characterized in that correction is made so as to differ between a range and a range of not less than the predetermined value and not more than 20.
[0009]
In the present invention, the roll flatness ratio is set to a range of 20 or less because if this value is exceeded, rolling becomes impossible.
Further, when the ratio between the corrected advanced rate corrected by the plate speed prediction method and the reduction rate obtained from the inlet side and outlet side plate thickness exceeds a predetermined ratio, the corrected advanced rate is reduced to the reduction rate. It is a plate speed prediction method in rolling, characterized in that the product of the rate and the predetermined ratio.
[0010]
The second invention is a method of predicting the sheet speed on the delivery side of the rolling mill from the advanced rate when rolling the sheet material with a rolling mill, and at least using the entry side and exit side sheet thicknesses and the roll radius, the roll flat shape during rolling The flat roll radius is calculated based on the rolling theory with a circular arc, and the advance rate is obtained by correcting the rolling reduction obtained from the inlet and outlet plate thicknesses based on the roll flat ratio (the flat roll radius / roll radius). This is a method for predicting the plate speed in rolling.
[0011]
Moreover, it is preferable to apply the plate speed prediction method in the rolling of the first invention or the second invention to the setting calculation before rolling. In that case, the entry side and exit side plate thicknesses and roll radii described in the first invention or the second invention are set as set values, and in addition, set values for entry and exit side tensions, set values for deformation resistance and friction coefficient. The Young's modulus of the roll may be used.
[0012]
Moreover, it is preferable to apply the plate speed prediction method in rolling according to the first invention or the second invention to dynamic control during rolling. In that case, the entry side and exit side plate thicknesses described in the first invention or the second invention are used as predicted values or measured values, the roll radius is used as a measured value, and additionally, the measured values of the rotational speed and rolling load of the roll. The measured value of the Young's modulus of the roll may be used.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to achieve the above object, the present inventors investigated the actual state of the plate speed on the exit side of the finish rolling mill in the actual hot rolling facility exemplified in FIG. This hot rolling equipment includes three rough mills 1 and a seven tandem
[0014]
A
[0015]
In addition, an
Here, the relationship between the roll peripheral speed and the plate speed on the entry / exit side of the rolling mill will be described.
The material to be rolled passes through the upper and lower roll gaps and is reduced in thickness. At that time, the speed of the material to be rolled increases according to the thickness reduction amount under the condition of a constant volume. Usually, in the contact area (roll bite) between the roll and the material to be rolled, there is a point where the speed of the material to be rolled and the peripheral speed of the roll coincide with each other, which is called a neutral point. The speed of the material to be rolled is slower than the roll peripheral speed at the roll bite entry side at the neutral point, and the speed of the material to be rolled is higher than the roll peripheral speed at the roll bite exit side. The neutral point position can be calculated by a rolling theoretical formula based on the balance of forces in the roll bite. If the position of the neutral point is known, the plate thickness at the neutral point can be found from the geometric shape of the roll, and the speed of the material to be rolled on the delivery side and the entry side of the rolling mill can be seen from the condition of constant volume velocity. As the theoretical rolling formula, the Sims formula, Orowan differential equation, Tamano / Yanamoto formula, etc. are known for hot rolling. For example,
[0016]
First, in order to verify the accuracy of the calculated advanced rate calculated from the conventional rolling theory, the calculated advanced rate was compared with the measured advanced rate. As the conventional calculation advance rate, the formula of Tamano and Yanagimoto (for example, edited by Japan Iron and Steel Institute, “Theory and Practice of Plate Rolling”, P37-38) among the above-described theoretical formulas for rolling was used.
Assuming that the coefficient of friction that cannot be directly measured in the equation is 0.2, the deformation resistance is calculated backward using the rolling theory equation (rolling load equation), and the deformation resistance calculated backward from the assumed friction coefficient is used. Advanced rate was calculated.
[0017]
FIG. 3 is a correlation diagram between the calculated advanced rate and the measured advanced rate indicating the prediction accuracy of the advanced rate according to the conventional method. In many cases, the calculated value and the actually measured value coincide well, but the actually measured value may be much larger than the calculated value. In order to see when such a situation with a large degree of discrepancy occurs, we investigated the relationship between the difference between the measured advanced rate and the calculated advanced rate (advance rate error = prediction error) and various rolling factors. Shown in As rolling factors, (a) outlet side plate thickness, (b) deformation resistance, (c) roll material (roll Young's modulus), and (d) roll diameter were adopted. The advance rate error tends to increase as the exit side plate thickness decreases, the deformation resistance increases, the roll Young's modulus decreases, and the roll diameter increases. Thus, in the conventional rolling theory, the actual advanced rate may not be accurately predicted. Further, even if the calculation advance rate is simply corrected by various rolling factors, such a simple correction is difficult because an error variation under the same condition is large in a region where the prediction error is large.
[0018]
Therefore, the present inventors went back to the basics and examined the cause of the difference between the calculated advanced rate calculated from the conventional rolling theory and the actual advanced rate. In the first place, the conventional rolling theory is the basic form of the differential equation representing the balance of forces in the roll bite under some assumptions. The main assumptions in the above Tamano and Yanagimoto rolling theory are:
(A) The material to be rolled is a rigid plastic body (elastic deformation of the material to be rolled is ignored).
[0019]
(B) The roll is an elastic body and deforms flatly by a load from the material. However, the roll shape after flattening (circumferential surface shape = cross-sectional shape in the roll radial direction) is assumed to be an arc shape (the flat roll radius formula of hitchcock is used).
(C) The friction coefficient is constant in the roll tool. However, the shear stress between the roll and the material to be rolled should not exceed the shear yield stress of the material.
[0020]
Etc.
Even if the other conditions are the same, when the Young's modulus of the roll is small, the difference between the measured advanced rate and the calculated advanced rate tends to increase. Therefore, in actual rolling, there is a rolling condition in which the above assumption (B) is not satisfied. I hypothesized that there is.
That is, as shown in the conceptual diagram of FIG. 5, the rolling pressure increases from the entry side toward the neutral point in the roll bite, and the rolling pressure decreases from the neutral point toward the exit side. It becomes the rolling pressure distribution of the shape. When the friction hill is small, the flat deformation of the roll is relatively uniform, and the roll shape after flattening (roll flat shape) is also maintained in an arc shape (FIG. 5A). However, when the friction hill is large, the roll flatness near the neutral point, which is the peak position of the friction hill, becomes very large, and the roll flat shape is no longer an arc shape (FIG. 5B). There is a possibility, and in such a situation, the plate thickness at the neutral point becomes thicker than in the case of the arc-shaped roll flat (FIG. 5A), and it is considered that the advance rate increases.
[0021]
According to the results of the rolling experiment, (1) when the plate thickness is thin, (2) when the deformation resistance is large, (3) the larger the roll diameter, (4) the smaller the Young's modulus of the roll, The prediction error is large. (1) to (3) are all conditions that increase the friction hill, and (4) is a condition that increases the flat deformation of the roll. If the rate is considered to be large, the experimental results can be explained without contradiction. That is, in the hot rolling of thin and hard materials, it is presumed that there is a condition that (B) does not hold in the assumption of the conventional rolling theory.
[0022]
The validity of this hypothesis was verified by numerical calculation. FIG. 6 shows the rolling direction obtained by iterative calculation in which the roll flat shape by the friction hill in the roll bite is faithfully calculated according to the theory of elasticity, and the balance formula of the force in the roll bite is solved using the roll flat shape. It can be seen that the amount of flat deformation near the neutral point is large as in the above hypothesis. In addition, the calculated value of advanced rate (not shown) corresponding to this is much larger than the value of the conventional rolling theory model formula (in this case, Tamano and Yanagimoto formula), and is close to the measured advanced rate. It was.
[0023]
In this way, the knowledge that the prediction accuracy of the advanced rate can be improved by using the exact solution of the roll flat shape considering non-arc deformation is obtained, but the advanced rate of such exact solution (considering non-arc deformation) As described above, since the calculation advance rate requires a considerable calculation time to be obtained by the iterative calculation method, the solution cannot be applied as it is to online setting calculation or dynamic control.
[0024]
Therefore, we considered improving the prediction accuracy of the advanced rate using parameters that can be easily calculated from the rolling conditions. As described above, since the advance rate increases when the friction hill is large and the roll flattened, the roll flatness ratio (roll radius after flattening / roll radius before flattening) representing the degree of flattening of the roll is calculated. As a parameter, the ratio of the calculated advanced rate considering the non-arc deformation and the calculated advanced rate based on the conventional model (using the hitchcock flat roll radius formula that keeps the roll flat shape arc) (referred to as the advanced rate ratio) They are organized and shown in FIG.
[0025]
From this result, the advanced rate ratio can be arranged so that the variation becomes smaller with the roll flatness ratio, and the relationship between the advanced rate ratio and the roll flatness ratio becomes a boundary between the roll flatness ratios at a predetermined value in the range of 3 to 4 of the roll flatness ratio. It was found that the range with a small ratio was different from that with a large range.
Therefore, if the calculation advance rate according to the conventional model is corrected to be different between a range of 1 or more and less than a predetermined value and a range of more than or equal to a predetermined value and 20 or less based on the roll aspect ratio, the rolling mill delivery side plate speed may vary. Small and accurate predictions can be made. In particular, the calculation advanced rate according to the conventional model is multiplied by the advanced rate ratio expressed by a linear expression of the roll flat ratio, which is different between the range of 1 or more and less than the predetermined value and the range of the predetermined value or more and 20 or less. It is preferable to use the advanced rate used for plate speed prediction.
[0026]
The first invention has been completed based on such knowledge.
According to the first invention, since the relationship as shown in FIG. 7A is used, it is possible to accurately calculate the plate speed in the online setting calculation and dynamic control.
FIG. 7B shows the relationship between the ratio of the calculated advanced rate and rolling reduction considering non-arc deformation (calculated advanced rate / rolling rate considering non-arc deformation) and the above roll flatness ratio. Came to show. Here, the rolling reduction is obtained from the inlet side and outlet side plate thicknesses.
[0027]
From these results, the calculated advanced rate / rolling rate considering non-arc deformation can be arranged so that the variation is reduced by the roll flatness ratio, and the relationship between the calculated advanced rate / rolling rate and roll flatness ratio considering non-arc deformation However, it turns out that it is different in the range with a small roll flat ratio, and the large range on the boundary of the predetermined value of the range of 3-4 of roll flat ratio.
Therefore, when the rolling reduction ratio obtained from the inlet and outlet sheet thicknesses is corrected based on the roll flatness ratio (the flat roll radius / roll radius) to obtain the advanced ratio, the rolling mill outlet side plate speed is accurate with small variations. Can be predicted. Further, it is preferable that the roll flatness ratio is corrected to be different between a range of 1 or more and less than a predetermined value and a range of a predetermined value or more and 20 or less. In particular, the roll reduction ratio obtained from the inlet and outlet plate thicknesses is expressed by a linear expression of the roll flat ratio, which is different in a roll flat ratio of 1 or more and less than a predetermined value and greater than or equal to a predetermined value and 20 or less. It is preferable that a product obtained by multiplying a ratio of a calculated advance rate and a reduction rate in consideration of arc deformation to be an advance rate used for plate speed prediction.
[0028]
The second invention has been completed based on such knowledge.
According to the second aspect of the invention, since the relationship as shown in FIG. 7B is used, it is possible to accurately calculate the plate speed in online setting calculation and dynamic control.
By the way, the relationship between the calculated advance rate / rolling rate considering the non-arc deformation shown in FIG. 7B and the roll flat ratio is calculated when the roll flat ratio exceeds 4, the calculated advanced rate / rolling considering the non-arc deformation. The rate is constant at about 0.7 to 0.8. The reason for this is that when the neutral point is located on the roll bite exit side, the reduction rate after the neutral point is zero, so the advance rate becomes zero, and when the neutral point is located on the roll bite entry side, the reduction rate after the neutral point is Since the reduction ratio is equal to the reduction ratio obtained from the entry side and exit side plate thicknesses, the advance rate coincides with the reduction ratio obtained from the entry side and exit side plate thicknesses. That is, the advanced rate / reduction rate should be 0 or more and 1 or less. Actually, because of the flat shape of the roll when the neutral point is located at the entry point of the roll bite, the upper limit is about 0.7 to 0.8 regardless of the rolling conditions. It is estimated that it will not exceed.
[0029]
Therefore, when the ratio between the advanced rate after correction of the first invention and the reduction rate obtained from the inlet and outlet side plate thickness exceeds a predetermined ratio, the corrected advanced rate is determined as the reduction rate and the predetermined ratio. By using this product, it is possible to prevent the calculation advance rate after correction from becoming too large and causing trouble in rolling.
A flow chart of the plate speed prediction procedure according to the first invention is shown in FIG. 1A corresponds to the setting calculation before rolling, and FIG. 1B corresponds to the dynamic control during rolling.
[0030]
In the setting calculation before rolling according to the first invention, as shown in FIG. 1A, set values such as input / output side plate thickness, input / output side tension, deformation resistance, friction coefficient, roll diameter, roll Young's modulus, etc. Based on the above, the rolling load, the flat roll radius and the advanced rate are calculated by the rolling theoretical formula and the roll flat formula in which the roll flat shape at the time of rolling is an arc. The advanced rate calculated here is based on the conventional theory, and as described above, an error from the actually measured value increases depending on the rolling conditions. Since the flat roll radius is calculated, the roll flat ratio (the roll radius after flattening / the roll radius before flattening) can be calculated. Based on the roll flatness ratio, the advance rate is corrected so as to be different between a range where the roll flatness ratio is small and a large range based on the relationship shown in FIG. 7A, and the roll peripheral speed is corrected using the corrected advance rate. The plate speed is calculated from
[0031]
On the other hand, in the dynamic control at the time of rolling according to the first invention, as shown in FIG. 1 (b), the rolling theory that the roll flat shape at the time of rolling is an arc based on the measured values of the entry / exit side plate thickness and rolling load is shown. The flat roll radius and advanced rate are calculated by the formula. Here, with regard to the inlet / outlet side thickness, when there is a thickness gauge on the inlet / outlet side of the rolling mill, it is preferable to use the measured thickness by the thickness gauge, and when there is no thickness gauge, the reduction position It is preferable to use a calculated plate thickness such as a gauge meter plate thickness calculated from the rolling load and the mill rigidity. When the flat roll radius is obtained, the roll flat ratio (flat roll radius / roll radius) can be calculated, and the advance ratio is smaller than the relation of FIG. 7A based on this roll flat ratio. Correction is made so as to differ between the range and the large range, and the plate speed is calculated from the roll peripheral speed using the corrected advance rate. In the correction, it is preferable to correct with a linear expression of a roll flat ratio that is different between a range where the roll flat ratio is small and a large range. In addition, when the ratio between the corrected advanced rate and the reduction rate obtained from the inlet and outlet plate thickness exceeds a predetermined ratio, the corrected advanced rate is the product of the reduced rate and the predetermined ratio. Is preferred.
[0032]
FIG. 8 is a calculation-measurement correlation diagram showing the prediction accuracy of the advanced rate according to the first invention. The calculated advanced rate of the present invention is calculated as follows: when the ratio between the corrected advanced rate and the reduction rate obtained from the inlet and outlet side plate thickness exceeds a predetermined ratio, the corrected advanced rate is set to 0.8%. (The predetermined ratio was 0.8). As apparent from the comparison with FIG. 3 according to the conventional method, according to the first invention, the prediction accuracy of the advanced rate is remarkably improved.
[0033]
By the way, in the advanced rate predicted in FIG. 8, when the flat form of the roll is large, the advanced rate / rolling rate after correction was 0.9, but the advanced rate after correction was set to 0. Since the product of 8 was used, rolling was possible without causing any trouble in rolling.
In the setting calculation before rolling according to the second aspect of the invention, the roll flat shape at the time of rolling is based on the set values such as input / output side thickness, input / exit side tension, deformation resistance, friction coefficient, roll diameter, roll Young's modulus, etc. The rolling load and the flat roll radius are calculated by the rolling theoretical formula and the roll flat formula. The roll flat ratio (roll radius after flattening / roll radius before flattening) is calculated from the flat roll radius, and the rolling reduction is calculated from the input / output side plate thickness. The reduction rate is corrected from the relationship of FIG. 7B based on the roll flatness ratio to obtain the advance rate, and the plate speed is calculated from the roll peripheral speed using this advance rate.
[0034]
On the other hand, in the dynamic control at the time of rolling according to the second aspect of the invention, the flat roll radius is calculated by a rolling theoretical formula in which the flat shape of the roll at the time of rolling is an arc, based on the measured values of the inlet / outlet side plate thickness and rolling load. Here, for the inlet / outlet plate thickness, when there is a plate thickness meter on the inlet / outlet side of the rolling mill, it is preferable to use the measured plate thickness by the plate thickness meter. It is preferable to use a calculated plate thickness such as a gauge meter plate thickness calculated from the rolling load and the mill rigidity. The roll flatness ratio (flat roll radius / roll radius) can be calculated from the flat roll radius. Then, the reduction rate obtained from the inlet / outlet plate thickness is corrected from the relationship of FIG. 7B based on the roll flatness ratio to obtain the advanced rate, and the plate speed is calculated from the roll peripheral speed using this advanced rate. To do. When calculating the advance rate from the relationship of FIG. 7B, it is preferable to correct by a linear expression of the roll flat ratio, which is different between a predetermined range with a small roll flat ratio and a large range.
[0035]
【Example】
The exit side plate speed prediction method of the first invention is applied to the setting of rolling conditions in the hot rolling equipment (plate speed meter is not arranged) shown in FIG. 2, and the exit side plate speed prediction method of the second invention is applied to dynamic control. The effect when applying is described.
The exit plate speed prediction method of the first invention was applied, and the rolling speed, exit table roll speed, and coiler speed of each stand were set based on the predicted exit plate speed.
[0036]
As shown in Fig. 3, the conventional calculation advanced rate obtained from Tamano and Yanagimoto's formula may underestimate the advanced rate from the actual measurement. There was a case where an accident occurred. In addition, on the finishing delivery side, the plate may bump on the table roll, or the coiler may have a winding failure.
[0037]
FIG. 9 shows a comparison of the occurrence rate of the sheet passing trouble in the finish rolling mill and the occurrence rate of the winding failure trouble in the coiler before and after the application of the setting calculation according to the first invention. As shown in the figure, such troubles drastically decreased after the application of the first invention.
The effect of applying the second invention to dynamic control was evaluated by tracking accuracy. Tracking indicating how far the tracking point provided at an arbitrary position of the material to be rolled has been transferred with time from the finishing final stand is calculated based on the plate speed obtained from the roll peripheral speed and the advanced rate of the final stand. On the other hand, the actual tracking was measured by actually measuring the cutting position of the coil cut by the strip shear. A tracking error, which is the difference between the actually measured value and the calculated value, is compared before and after applying the second invention, and is shown in FIG. As shown in the figure, after the application of the second invention, the tracking error is greatly reduced in both the average value and the standard deviation (that is, the tracking accuracy is greatly improved), and the product yield is improved.
[0038]
In addition, although the present Example showed the application example to hot rolling, this invention is applicable also to cold rolling.
[0039]
【The invention's effect】
Thus, according to the present invention, since the accuracy of predicting the plate speed is improved, it is possible to prevent the trouble of passing through the tip portion, the trouble of winding in the coiler, the trouble of bleeding on the delivery side table, and the like. Moreover, since the roll peripheral speed of each stand of the finish rolling mill can be appropriately set as the plate speed prediction accuracy is improved, there is an effect of reducing the width defect and the thickness defect due to over tension.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing a plate speed prediction procedure according to the present invention.
FIG. 2 is a layout diagram showing an example of hot rolling equipment suitable for carrying out the present invention.
FIG. 3 is a calculation-measurement correlation diagram showing the prediction accuracy of the advanced rate according to the conventional method.
FIG. 4 is a graph showing the relationship between a conventional advanced rate calculation error and various rolling factors.
FIG. 5 is a schematic diagram showing the influence of friction hills on the flat deformation of a roll.
FIG. 6 is a graph showing a roll gap shape in a rolling direction calculated in consideration of roll flat deformation caused by friction hills.
FIG. 7A is a graph showing a relationship between an advanced rate ratio and a roll flat ratio. (B) is a graph showing the relationship between the calculated advance rate / rolling rate and roll flatness ratio in consideration of non-arc deformation.
FIG. 8 is a calculation-measurement correlation diagram showing the prediction accuracy of the advanced rate according to the present invention.
FIG. 9 is a graph showing a trouble occurrence rate before and after applying the present invention.
FIG. 10 is a graph showing tracking errors before and after applying the present invention.
[Explanation of symbols]
1
7 Strip shear
Claims (3)
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