JP3610231B2 - 反応場アレー、反応場アレーの製造方法、反応場アレーを用いた反応方法及び反応場アレーを用いた試料溶液中の物質の定量方法 - Google Patents

反応場アレー、反応場アレーの製造方法、反応場アレーを用いた反応方法及び反応場アレーを用いた試料溶液中の物質の定量方法 Download PDF

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    • B01J2219/00659Two-dimensional arrays

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は治療薬等の薬剤のスクリーニング、遺伝子のフィンガープリンティング、ハイブリダイゼーションによる遺伝子の塩基配列の決定(SBH:equencing ybridization)、被検物質の同時多項目検出等に用いられる、微量で、複数の反応を同時に取り扱う、いわゆる、コンビナトリアルケミストリーに用いることのできる、反応場を複数個備えた反応場アレー、その製造方法、該反応場アレーを用いた反応方法及び反応場アレーを用いた試料溶液中の物質の定量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、治療薬等の薬剤のスクリーニング等のために、例えば、スクリーニングされるべき薬剤との相互作用が予想される複数種のオリゴペプチドを用意し、スクリーニングされるべき薬剤を含む複数種の薬剤との相互作用を解析し、結果として必要とされる薬剤を特定する等の、いわゆるコンビナトリアルケミストリーが注目されるようになってきている。それは、やみくもに薬剤を設計する手法が効率が悪く、また、設計合成された薬剤を動物実験等によって評価するにも、多くの時間と費用を必要とするために、代替手段としてのコンビナトリアルケミストリーが必要とされてきているためである。
【0003】
そのようなコンビナトリアルケミストリーのプローブとしては上記のオリゴペプチドプローブを第一に挙げることができる。また、このようなプローブを固相表面に結合する手段として、プローブと結合可能な官能基を表面に有しているラテックス粒子も市販されている(Calbiochem−Novabiochem 社)。また、米国特許公報5,143,854には光分解性の保護基とフォトリソグラフィープロセスを併用したオリゴペプチドアレーの作製方法が示されている。
【0004】
一方、特定の塩基配列を有する標的核酸をそれに対する核酸プローブのハイブリダイゼーションを利用して検出する方法として従来からのコンベンショナルないわゆるサザーンハイブリダイゼーション等にかわって、近年、固相基板上に複数種の核酸プローブを配置して、これに対して標的核酸を含む検体試料をハイブリダイズさせ、コンビナトリアルケミストリーの一形態によって検出する方法が提案されてきている。
【0005】
例えば、特表平3−505157にはサポート表面に固定化された特定長さのオリゴヌクレオチドの完全セットの全体、または、特定部分からなるポリヌクレオチド配列の分析装置が提案されている。また、米国特許第5,202,231号公報には、このような方法によるポリヌクレオチドの塩基配列の分析方法(sequencing by hybridizition)が提案されている。また、米国特許第5,424,186公報には光分解性の保護基と、フォトリソグラフィープロセスを併用した固相基板上への核酸プローブアレーの作製方法が開示されている。
【0006】
一方、酵素免疫法等において、同時多項目、または、同時多検体の反応、検出に際しては、最大96穴のマイクロプレートにおいて反応を行い、その結果をマイクロプレートリーダーで読み取る方法が一般的に行われているが、多量の検体を迅速に処理するには限界があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
コンビナトリアルケミストリーの主たる狙いの一つは、如何に多種、多量(数として)の反応種を効率よく反応場に供給するか、ということになる。言い換えれば、如何に多種、少量(液量として)を、隣接する反応場間等におけるクロスコンタミネーションが起こることなく、効率的に反応場に供給するかということである。そういう見方からすると上述のマイクロプレートリーダーを用いた方法は、近年ロボット化による高速、多量処理が進んできているとはいえ、原理的に限界がある。また、ひとつのウェルで扱う液量も20μlから100μl程度と比較的大量であるという問題点を有する。
【0008】
また、上記米国特許第5,143,854号公報や、同5,424,l86号公報に記載の光分解性保護基とフォトリングラフィーを用いた固相上へのプローブアレーの合成方法では、多種のプローブを、基板上へ配列することは可能であるが、各プローブは同一平面内にあるので、プローブと反応させるべき物質は、プローブ全体に供給されるので、個別に反応の種類を替えることはできない。また、プローブとして固相上に逐次合成された、例えば、オリゴペプチド、オリゴヌクレオチドをそのまま使用するので、プローブの合成の確認をすることができないうえに、原理的に合成時に含まれる副産物(目的の長さより短いオリゴマー)を除くことができないという問題点を有する。
【0009】
これらの問題点を解決する手段のひとつとして、すでに合成、精製した反応種をマイクロディスペンサーを用いて反応場へ供給する方法が提案されている。
【0010】
例えば、Khrapkoらはポリアクリルアミドゲル上に、マイクロピペットをもちいてDNA溶液をスポットすることにより、DNAプローブアレーを作製する方法を紹介している(DNA Suqeuncing 1,675−388,1991)。この方法では、比較的少量のDNA溶液を供給することができるが、供給する面積を特定できないので、定量性に問題があり、また、プローブ供給の際に隣接するスポット間でのクロスコンタミネーションのおそれもある。また、他方の反応種を供給する際にも同様の問題がある。
【0011】
さらに反応種の供給量を少量とし、多種、多量の反応を可能とするためにインクジェット法を用いた、主として多孔質の固相法での、核酸プローブの逐次合成も提案されている(国際公開WO 95/25116)。この方法には上記のように、プローブの逐次合成という問題点、また、供給する領域を特定できないという問題点がある。
【0012】
これらの反応種の供給領域を特定できないという問題点を解決する手段がいくつか提案されている。
【0013】
例えば、Chriseyらは基板上に塗布したしかるべき官能基を坦持したシランカップリング剤をパターニングし、ここに、DNAプローブ溶液をスポットしDNAプローブアレーを作成する方法を紹介している(Nucleic Acid Research,Vol.24,No.15,3040−3047,1996)。
【0014】
また、Lemmoらは表面に多数のウェルをもつ、モールド成形したポリプロピレンのシート(板)の各ウェルにマイクロディスペンサーを用いて試薬物質を供給する手段を紹介している(Anal.Chem.,69,543−551,1997)。ここには、48×48個のウェルを有するポリプロピレン樹脂のウェル中にマイクロディスペンサーにより、各々、8μl程度の試薬溶液を供給する方法が記載されている。ウェルの大きさは直径約3mm、深さ約2mm程度と推察され、モールド成形されたプレートの大きさは8.5インチ×11インチとの記載がある。モールド成形では上記のように、現実的に形成可能なウェルサイズは数ミリメートル程度なので、全体のプレートのサイズを勘案すると、アレーを形成するウエルの数も、48×48と制限され、さらに、プレート全体としてのサイズも比較的大きなものとなってしまう。実際にはコンビナトリケミストリーを用いる際には、より多数の種類のプローブ種の存在が望ましいし、また、プレートのサイズも、より小さいことが望まれる。また、上記のポロプロピレンで成形されたプレートを用いる場合、全体が撥水性なので、特に、一般的に用いられる、核酸等の生体物質の水系の溶液を微小なウェル中に供給する際には困難を伴うし、また、同時に隣のウェルの溶液との望ましくないコンタミネーションを引き起こす恐れもある。
【0015】
更に、特表平7−508831号公報にはシリコン基板をパターニングした部分にマイクロディスペンサーを用いて核酸プローブ溶液を供給する手段が開示されている。この方法によれば、プローブ種、アレーサイズとも必要なものが得られると考えられるが、プローブを供給する際の、または、個別に検体を供給する際のクロスコンタミネーションの問題は依然として残る。
【0016】
一方、国際特許出願WO95/35505には、例えば、非水浸透性のフィルムで裏打ちされたニトロセルロースフィルターをシリコンラバーで区画し、その中にDNAプローブ溶液をアレー状に供給し非共有結合でDNAアレーを作製する方法が開示されている。この、シリコンラバーで区画されている部分を基板上に複数配置することにより、複数の検体をクロスコンタミネーションを防ぎながら調べる方法が開示されているが、個別のDNA反応領域に関する具体的な記載はない。
【0017】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点、すなわち、プローブの逐次合成を用いる場合のプローブの合成の確認が難しく、更に副産物の除去ができないという問題点、プローブを含む反応種を供給する際のクロスコンタミネーションという問題点、更には個別の反応領域の面積を必要十分に小さくできないという問題点等を解決することにある。
【0018】
本発明の他の目的は反応領域における反応の結果を、反応領域が微小である場合においても高感度に光学的に検出できる技術を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の反応場アレーの製造方法は、液媒体中で2種以上の物質を反応させるための複数個の反応場が、該液媒体に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成され、また各々の該反応場は前記液媒体に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す第2の領域によって互いに隔離されている反応場アレーの製造方法であって、
前記液媒体に対して所定の親和性を示す基板表面に、該基板表面が前記液媒体に対して示す所定の親和性と比較して低い親和性を有する、該基板表面に対して凸状のマトリクスパターンを形成して、該マトリクスパターンに対応して露出してなる該基板表面を第1の領域となし、該マトリクスパターンを第2の領域となすことを特徴とする。
【0020】
本発明野の反応場アレーは、液媒体中で2種以上の物質を反応させるための反応場を複数個有し、各々の反応場を互いに隔離して配列した反応場アレーであって、
該反応場が前記液媒体に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成され、また、該反応場は、前記液媒体に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す、該第1の領域に対して凸状の第2の領域によって互いに隔離されていることを特徴とする。
【0021】
本発明の物質の反応方法は、液媒体中で2種以上の物質を反応させるための複数の反応場が互いに隔離して配列されている反応場アレーの各々の反応場に該物質を供給し、該反応場において前記物質を反応させる方法において、
該反応場アレーが、該反応場が前記液媒体に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成され、また該反応場は前記液媒体に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す、該第1の領域に対して凸状の第2の領域によって互いに隔離されていることを特徴とする。
【0022】
本発明の物質の定量方法は、試料溶液中に含まれる第1の物質の定量を行なう方法において、
(a)該試料溶液に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成されている複数個の反応場を備え、該反応場は該試料溶液に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す凸状の第2の領域によって互いに隔離されている反応場アレーを用意する工程;
(b)該試料溶液を該反応場アレーの各々の反応場に供給する工程;
(c)該第1の物質との相互作用によって該第1の物質を定量的に検出可能な信号を提供する試薬を該反応場アレーの各々の反応場に供給する工程;及び
(d)該第1の物質と該試薬との相互作用を定量的に検出する工程、
を有することを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、例えば、基板上にマトリクス状に配置された反応場としての凹部を、その底面に反応系を構成する液媒体に対して親和性を有する基板面を露出させ、更にその周壁を構成する凸部の表面を液媒体に対して非親和性として形成したことで、液媒体に反応性物質を含有させた溶液を供給する際に、凹部内への溶液の供給がスムーズに行われ、凸部表面は溶液に対して非親和性なので溶液の凸部上での拡散が制限され、隣接する凹部間でのクロスコンタミネーションを効果的に防止できる。この凹部への良好な溶液供給は、例えば凹部の容積の約数十倍の溶液量まで可能である。
【0024】
更に、本発明によればかかる機能を有する反応場アレーを効率良く、高精度で製造可能である。
【0025】
凹部のマトリクスパターンは後述するように微細なパターニング技術を用いて形成することができるので、十分に面積の小さく、かつ、多数の反応場を、例えば、1cm×1cmのチップ上に形成することができる。
【0026】
本発明において、基板表面の有する液媒体の親和性には、液媒体自体に対する親和性に加えて、液媒体が、反応させるべき物質の1以上、反応に対して補助的に必要な物質、更には定性や定量を行う場合における試薬等、更には、反応生成物等の1以上を含んだ状態にある場合に対する親和性も含まれ、凸部表面が非親和性である場合についても同様である。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1(A)は、本発明の一実施態様にかかる反応場アレーの平面図であり、図1(B)はそのAA断面図である。この反応場アレーは、基板1上にマトリクス状に配置された反応場としての第1の領域3を複数個有している。この各々の第1の領域は、該第1の領域の面に対して凸状のマトリクスパターン2によって互いに離間された構造を有している。第1の領域3は、基板1の表面4が露出しているものであり、基板1の表面は、例えば2種の物質が反応する際の液媒体に対して親和性を有するような表面に形成されている。一方、凸状マトリクスパターン2の表面(第2の領域)は、該液媒体に対して、該第1の領域に比較して非親和性の表面に形成されている。
【0028】
具体的には、反応系を構成する液媒体が水系(水、または水を主体とする液媒体)である場合には、基板1の表面を親水性、マトリクスパターンの凸部表面を疎水性とするのが好ましい。また、液媒体が非水系の場合には、基板1の表面を親油性に、マトリクスパターンの表面を非親油性に形成するのが好ましい。
【0029】
より具体的には、液媒体が水系の場合には、基板1を、ガラス、金属、シリコンウェハー、あるいは、表面を親水化処理したガラス、金属、シリコンウェハー、樹脂、樹脂フィルム、または、親水層をコーテイングして親水性の表面を形成したガラス、金属、シリコンウェハー、樹脂、樹脂フィルム等から形成し、マトリクスパターン2を疎水性表面を構成できる樹脂材料から形成することができる。
【0030】
他方、液媒体が非水系である場合には、例えば、基板1を親油性表面を構成できる樹脂から、マトリクスパターン2を親水性表面を構成できる金属、ガラス等から、形成することができる。
【0031】
反応を光学的に検出する場合に用いる基板としては、光学的に透明な基板、また、場合によっては光学的に黒色の基板が望ましい。このような望ましい基板としては、合成石英、溶融石英等のガラス基板、シリコンウェハー、また、アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、塩化ビニール等の樹脂基板、また、これらに黒色の顔料、染料を混入した基板が利用できる。黒色の顔料としては、カーボンブラック、あるいは、有機黒色顔料を用いることができる。
【0032】
また、マトリクスパターン2を微細加工技術によりパターニングする際には、マトリクスパターンを形成する樹脂が感光性の樹脂であり、該感光性樹脂を露光、現像処理することによりマトリクスパターンを容易に形成することができる。
【0033】
本発明においては、前記第1の領域と第2の領域との液媒体に対する親和性の差が大きければ大きいほど望ましく、例えば、液媒体が水系の場合には、基板表面がより高い親水性を有し、マトリクスパターン凸部の表面がより高い疎水性を有することが望ましい。この際、液媒体が水系の場合、露光、現像処理されたマトリクスパターンをベーキングすることにより、該マトリクスパターンの疎水性を増強することが可能なので、この方法は、本発明の望ましい形態のひとつといえる。同様に、形成されたマトリクスパターンをマスクとして、パターン状に露出した基板表面をドライエッチングすることにより、第1の領域の親水性を増強することも可能である。
【0034】
本発明に用いるマトリクスパターンの構成材料としては、本発明の要件を満たすものであればよい。例えば、クロム、アルミ、金等の金属であっても構わない。特にブラッククロムの場合は遮光性が高いので、透明基板との組合せにおいて光学的検出を行う場合におけるの信頼性の面からみると望ましい。ただし、金属の場合には、どちらかといえば親水性が高く、また、膜厚等の均一性を考慮して、蒸着等の手段で成膜する際には、数千オングストロームの膜厚が一般的なので、この点を考慮して利用するとよい。
【0035】
反応系溶液が水系の場合には、第1の領域は親水性であるので、マトリクスパターン材料としては、基板に比較して相対的に疎水性が高く、かつ、1μm程度以上の膜厚を確保できる材料が好適であり、例えば、アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリイミド、アクリル酸モノマー、ウレタンアクリレート、テフロン等の樹脂材料を好適なものとして挙げることができる。
【0036】
この場合、マトリクスパターンを形成する一つの方法としては基板表面にコートした樹脂上にフォトレジストをコートしパターニングの後に樹脂をエッチング等の工程によりパターニングする方法があげられる。また、感光性の樹脂であれば、樹脂そのものをフォトマスクを用いたフォトリソグラフィーのプロセスによりパターニングすることも可能となる。そのような感光性の樹脂としてはUVレジスト、DEEP−UVレジスト、紫外線硬化樹脂等を用いることができる。UVレジストとしては、環化ポリイソプレン−芳香族ビスアジド系レジスト、フェノール樹脂−芳香族アジド化合物系レジスト等のネガレジスト、ノボラック樹脂−ジアゾナフトキノン系レジスト等のポジレジストをあげることができる。
【0037】
DEEP−UVレジストとしては、ポジ型レジストとして、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリメチレンスルホン、ポリヘキサフルオロブチルメタクリレート、ポリメチルイソプロペニルケトン、および、臭化ポリ1−トリメチルシリルプロピン等の放射線分解型ポリマーレジスト、コール酸−0−ニトロベンジルエステル等の溶解抑制剤系レジスト等をあげることができ、ネガ型レジストとして、ポリビニルフエノール−3,3’−ジアジドジフェニルスルホン、および、ポリメタクリ酸グリシジル等をあげることができる。
【0038】
紫外線硬化樹脂としては、ベンゾフェノン、および、その置換誘導体、ベンゾイン、および、その置換誘導体、アセトフェノン、および、その置換誘導体、ベンジルオキシム等のオキシム系化合物等のなかから選ばれる、1種、または、2種以上の光重合開始剤を2−10重量%程度含有した、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、および、ウレタンアクリレート等をあげることができる。
【0039】
マトリクスパターンを形成する材料は、前述のように、光学的な検出、例えば、蛍光法を用いる場合には、その検出の感度、信頼性の向上を考慮すると遮光性を有するものが望ましく、そのような材料としては、前述のように金属、あるいは、黒色の樹脂、あるいは、黒色の感光性樹脂があげられる。黒色の樹脂、あるいは、黒色の感光性樹脂としては、上述の樹脂、あるいは、感光性の樹脂に黒色の染料、あるいは、黒色の顔料を含有させたものがあげられる。黒色の顔料としては、カーボンブラックや黒色有機顔料を用いることができる。このような黒色のマトリクスパターンをブラックマトリクスと呼ぶ。
【0040】
また、第1の領域の形状は、形成する際の容易性、取扱性、検出を行う場合には検出における操作性等を考慮して選択することができ、各種多角形状、楕円形等など限定されないが、図1に示すような単純な形状が望ましい。また、第1の領域の配列形態は、図1のように平面図における上下方向で等間隔で配置する態様、隣り合う列で第1の領域の位置をずらして配置する態様等所望に応じて適宜変更可能である。
【0041】
マトリクスパターンによって区画される各々の第1の領域のサイズとしては、反応種の数、アレー全体のサイズを考慮した場合、その最長幅が300μm以下が望ましい。例えば、図1に示すように、凹状のマトリクスパターンとともに形成される断面形状を正方形とする場合にはその1辺の長さを200μm以下とすることができる。また、断面形状を長方形とする場合には、その長辺を200μm以下、円形とする場合はその直径を200μm以下とするのがより望ましい。その大きさの下限は例えば1μm程度とすることができる。
【0042】
隣接する第1の領域の間の距離は、アレー全体のサイズ等とクロスコンタミネーションや、各種溶液の供給の際における操作性等を考慮すると、最も隣接する第1の領域の距離が、第1の領域の最長幅の1/2〜2倍の範囲にあることが望ましい。また、マトリクスパターンの厚さ(基板表面からの高さ)は、マトリクスパターンの形成方法や第1の領域の容量、供給する反応系溶液の量等を勘案し、また、特にマトリクスパターンをフォトリソグラフィーで形成する場合には、20μm以下であることが望ましい。その下限は、1μm程度とすることができる。
【0043】
この範囲とすることで、相当数の反応場を備え、且つコンビナトリアルケミスリにおける2種以上の物質の反応の際に第1の領域への液媒体の付与をインクジェット記録方法を用いて行う場合、後述する様にピコリットル〜ナノリットルのオーダーとなるが、吐出条件等の変動により吐出量は必ずしも常に一定ではない。その様な場合でも第1の領域を1μm以上の高さを有する凸状のマトリクスパターンで互いに離間させることで、隣接する第1の領域でのクロスコンタミネーションの発生を抑えることができる。
【0044】
平面形状が正方形の第1の領域を200μm×200μm×20μmのサイズで形成した場合、その容積は800plとなる。また、図1の構成で各第1の領域の間の距離xを200μmとすると625個/cmの微小反応場密度となる。すなわちオーダーとして10個/cm以上のアレーは本発明の発明の範囲となりうる。また、第1の領域を5μm×5μm×4μmのサイズで形成し、隣接する第1の領域の間の距離も5μmとすると、各第1の領域の容積は0.1plとなり、その反応場密度は1,000,000個/cmとなる。5μm×5μm×4μmのパターニングは現在の微細加工技術では現実的なサイズであるのでオーダーとして10個/cm以上のアレーも本発明の発明の範囲となりうる。
【0045】
次に、これまで述べてきた反応場アレーを用いた反応について説明する。
【0046】
本発明においては、上述した構成の反応場アレーの複数の第1の領域の所定部において、液媒体中で少なくとも2種の物質を反応させることができる。この場合、各第1の領域間では同じ反応を、あるいは異なる反応(反応系を構成する反応性物質が異なる場合や反応性物質が同じでも濃度が異なる場合等を含む)を併行して行わせることができる。
【0047】
第1の領域内での反応系の形成は、通常行われている方法を用いることができ、例えば、2種の物質を反応さる場合には、所定の第1の領域内に一方の物質を含む溶液をまず供給してから、他方の物質を含む溶液をこれに混合して反応を開始させる方法が利用できる。更に、3種の場合には、1種ずつ所定の第1の領域内に加えて混合する方法、これらのうちの2種を含む溶液と残りの1種を含む溶液を所定の第1の領域内に供給して混合する方法等が利用できる。
【0048】
この際、第1の領域を微小領域として形成した場合、例えば反応系溶液の量がサブplからサブnlと少量となる場合、反応条件に供給された溶液の蒸発、気散を防ぐ方法を併用することが望ましい。例えば、反応系溶液が水溶液系の場合、アレーが置かれる条件が必要な恒温、恒湿状態であることが望ましいといえる。
【0049】
本発明における反応の際に供給される溶液の量は、上述した例の場合、第1の領域の容積とほぼ同量とする際には、上記の計算から概ね0.1plから1nlとなる。また、本発明ではマトリクスパターンが供給される溶液に対して非親和性であるので、液種によっては、その表面張力により凹部の容積を上回る量の液が凹部開口上に盛り上がってそこに留まることが可能となる。そのような場合、例えば、凹部容積の10倍から数10倍の液量を供給することができる。すなわち、上記の例の場合では、数plから数10nlの液を供給することになる。いずれの場合にも、このような少量の液を一般的なマイクロディスペンサーやマイクロピペットで位置精度と供給量精度を良好に供給することには困難がともなう場合が多い。そこで、このような揚合には本発明ではインクジェット法を用いて反応系溶液を凹部に供給するのが好ましい。
【0050】
インクジェット法による反応系溶液の供給には、例えば、インクジェットプリンターに用いられているインクジェットヘッドを用いることができる。インクジェットプリントではμmオーダーで高精度に位置決をしてインクを吐出するので、本発明の微小反応領域アレーへの反応系溶液の供給にはきわめて適しているといえる。また、吐出されるインクの量は一般的に約1plから数nlであるので、同様に本発明の反応系溶液の供給に適しているといえる。インクジェットヘッドは半導体製造技術を用いて製作されているので、さらに吐出量を調整して所望の量とすることも可能である。
【0051】
このようなインクジェット法を用いたDNAプローブアレーの逐次合成法に関しては上述のように、国際公開WO 95/25116に記載があるが、該公開に記載の基板は単なるガラス、もしくは、多孔質のガラスであって、単なるガラスの場合には、液の広がる面積を制御できず、また、クロスコンタミネーションも問題となる。多孔質のガラスの場合には、液滴の広がりはある程度制御できるものの定量的ではく、クロスコンタミネーションの問題は相変わらず残る。さらには、インクジェット法の場合、ヘッドから液滴が吐出する際に、その方向が一定程度乱れるという問題もあるが、単なるガラス、あるいは、多孔質ガラスでは、その乱れがそのままアレーの配置となってしまう問題点もある。一方、本発明の方法によれば、液適の広がりは、凸状のマトリクスパターンにより定量的に制御され、また、吐出の方向に乱れがあっても第1の領域内、あるいは、第1の領域をある程度外れてもマトリクスパターンの吐出液に対する非親和性によって所望の第1の領域内供給可能となる。
【0052】
このような本発明の反応系溶液を供給可能なインクジェット法にはピエゾジェット法、あるいは、熱的な発泡を利用するバブルジェット法が利用できる。
【0053】
次に、本発明の反応場アレーを用いた反応に好適な反応種について述べる。本発明ではアレーに配列した第1の領域内で反応可能であるものはどのようなものでも構わない。ただし、反応系溶液の液媒体が水系の場合には第1の領域が親水性であり、凸状マトリクスパターンの表面が疎水性であることが必要であり、また、溶媒が有機溶媒系の場合には第1の領域は親油性であり、凸状マトリクスパターンの表面は非親油性であることが必要となる。また、二種以上の溶液を第1の領域のうちの1つに供給するときは、それぞれの溶液を形成する溶媒は相溶的であることが望ましい。
【0054】
本発明で用いる反応種の例としては、リガンドと該リガンドに対するレセプター、特定のアミノ酸配列を有するオリゴ、または、ポリペプチドとこれらのペプチドと親和性を有する物質、酵素と該酵素に対する基質、抗原と該抗原に対する抗体、特定塩基配列を有する核酸、あるいは、修飾核酸と、該核酸、あるいは、修飾核酸の特定塩基配列に対して相補的な塩基配列を有する核酸、あるいは、修飾核酸等をあげることができる。これら核酸、修飾核酸としては、DNA、RNA、あるいは、バックボーンがペプチドで構成されているPNA(protein nucleic acid)等を例にあげることができる。
【0055】
また、本発明では、反応すべき物質の少なくとも一種が凹部内に結合している形態も、本発明の形態のひとつとする。このような反応種の形態としては、固定化酵素、固定化抗体、固定化核酸プローブ、固定化ペプチドプローブ等を例としてあげることができる。反応種の少なくとも一種が固定化されていれば、その後の他の反応種の供給が簡便になると共に、洗浄等も容易に行うことができるという利点もある。
【0056】
以下に、透明ガラス基板を用い、黒色の感光性樹脂をマトリクスパターン材料とした場合の反応場アレーの一連の製造工程、また、同アレーにおける反応方法の一例について説明する。
(1)透明なガラス基板を適宜洗浄、乾燥し、黒色の感光性樹脂を塗布する。塗布の方法は、スピンコート、ダイコーターによる方法、ディップコート等、さまざまな方法を用いることができる。
(2)塗布された層を、例えば、ホットプレート等で仮硬化する。その後、感光性樹脂組成物の分光感度に合致した波長を有する露光装置と、所定のパターンを有するフォトマスクを用いて露光する。
(3)現像を行うことにより、仮に、ネガ型感光性樹脂組成物とすると、露光時にマスクで遮光された部分が現像液で溶出し、基板面が露出し、露光部分がブラックマトリクスとして残る。引き続き、現像液を洗い流すためにリンスを行い、乾燥する。
(4)再度ホットプレート等で硬化させ、必要な撥水性を付与する。
(5)ブラックマトリクスをマスクとしてドライエッチングして、マトリクスパターン内の凹部を必要な清浄度とする。
(6)バブルジェット法により反応すべき物質の溶液(この場合には水系の溶液)を所望の位置のマトリクスパターン内に凹部に供給する。
(7)基板を所定の反応条件に置く。
(8)必要な検出操作を行う。
【0057】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
【0058】
実施例1
[ブラックマトリクスによる微小反応場アレーの作製(水系反応溶液用)]
合成石英基板を、2%水酸化ナトリウム水溶液を用いて超音波洗浄し、ついで、UVオゾン処理した後、カーボンブラックを含有したDEEP−UVレジスト(新日鉄化学株式会社 ブラックマトリクス用ネガ型レジスト BK−739P)を、スピンコーターで硬化後の膜厚が5μmになるように塗布した。この基板をホットプレートで80℃で5分間加熱し硬化させた。
【0059】
DEEP−UV露光装置を使用し、ブラックマトリクスパターン幅(図1における凹部間距離:x、以下同様)が200μm、200μm×200μmの正方形の凹部に対応する所定のパターンマスクを用いてプロキシミティー露光し、ついで、無機アルカリ水溶液の現像液で、スピン現像機を用いて現像してブラックマトリクスを形成し、さらに、純水でリンス処理し、現像液を完全に除去し、その後、スピン乾燥機を用いて簡単に乾燥した後、クリーンオーブン中で、180℃、30分加熱し、ブラックマトリクスを本硬化させた。
【0060】
次に、ブラックマトリクスをマスクとして基板表面に対してプラズマアッシング処理をすることにより基板表面を清浄化した。この時点で、ブラックマトリクス表面の水に対する接触角を測定したところ87゜と濡れにくい状態であり、また、基板表面の水に対する接触角は22゜と濡れやすい状態であった。
【0061】
実施例2
[ブラッククロムによる微小反応場アレーの作製(非水系反応溶液用)]
アクリル樹脂(旭化成工業 デラグラス)基板を、2%水酸化ナトリウム水溶液を用いて超音波洗浄し、ついで、UVオゾン処理した後、通常のフォトリソグラフィー工程により、実施例1と同じ第1の領域の配置に対応したパターンをレジストにより形成した。なお、レジストは硬化後の厚さが1μmとなるように塗布し、100℃で30分ポストベークを行った。次に、基板表面にブラッククロム膜を2000オングストロームの厚さに成膜した後、レジスト剥離液を用いて、クロム膜の第1の領域に相当する部分をリフトオフ法により除去した。適宜洗浄を行い、乾燥の後、実施例1と同様にプラズマアッシングにより基板表面を清浄化した。これによりマトリクスパターンがブラッククロム、第1の領域がアクリル樹脂で形成された微小反応場アレーを得た。なお、この時点で、ブラッククロム表面の水に対する接触角を測定したところ25゜と濡れやすい状態であり、また、第1の領域の水に対する接触角は93°と濡れにくい状態であった。
【0062】
実施例3
[インクジェット法による微小反応場アレーへの水系溶液の供給I]
実施例1と同様の方法によりガラス基板上のおよそ1cm×1cmの領域に、100μmブラックマトリクスパターン幅、100μm×100μmの正方形の第1の領域を2500個有する微小反応場アレーを形成した。次いで、10μMのローダミンB水溶液を、インクジェット装置により、各々の第1の領域に、市松パターン(ひとつおき)に、第1の領域の容積と等量の50pl供給した。なお、用いたインクジェット装置の吐出位置決め精度は±2.5μmである。次に、別のインクジェットヘッドから10μMのアミノFITCの水溶液50plを他の第1の領域に供給した。ローダミンB、アミノFITCを用いたのは、水溶性であること、また、蛍光により供給された液の状態、クロスコンタミネーションの状態を観察するためである。
【0063】
ニコン蛍光顕微鏡にG励起フィルター(ローダミンB用)、B励起フィルター(アミノFITC用)を装着し、100倍にて、供給された各水溶液の状態を蛍光にて観察した。各水溶液とも、液滴を形成することなく第1の領域内に均一に供給されていた。また、それぞれの色素が供給されるべき第1の領域からは他の色素の蛍光は観察されず、各々の第1の領域へのクロスコンタミネーションのない水溶液の供給が可能であった。
【0064】
実施例4
[インクジェット法による微小反応場アレーへの水系溶液の供給II]
実施例3と全く同様の方法によって、各第1の領域に、ローダミンB、アミノFITC水溶液を、第1の領域1つの容積の10倍量である500pl供給した。蛍光顕微鏡を用いて観察したところ、各第1の領域には、撥水性のマトリクスパターンによって阻止された、各色素の水溶液が液滴状に供給されていた。また、実施例3と同様にクロスコンタミネーションは観察されなかった。
【0065】
実施例5
[インクジェット法による微小反応場アレーへの非水系溶液の供給]
実施例2と同様の方法によりアクリル基板上のおよそ1cm×1cmの領域に、100μmブラッククロムパターン幅、100μm×100μmの正方形の第1の領域を2500個有する微小反応場アレーを形成した。次いで、10μMのローダミンBのDMSO溶液を、インクジェット装置により、各第1の領域に、市松パターン(ひとつおき)に、第1の領域の1つの容積の50倍量にあたる50pl供給した。次に、別のインクジェットヘッドから10μMのFITCのDMSO溶液を残りの第1の領域に供給した。蛍光顕微鏡を用いて観察したところ、各第1の領域には、非親油性のマトリクスパターンによって阻止された、各色素のDMSO溶液が盛り上がった形状(液適を形成するほどの供給量ではないので)供給されていた。また、実施例3と同様にクロスコンタミネーションは観察されなかった。
【0066】
実施例6
[インクジェット法による微小反応場アレーへの2種の水系溶液の供給のモデル]
実施例3と全く同様の方法によって、各第1の領域に、第1番目の反応種のモデルとして、ローダミンB、アミノFITC水溶液を、第1の領域の1つの容積の5倍量である250pl供給した。次いで、第2番目の反応種のモデルとして、同じくローダミンB、アミノFITC水溶液を、第1の領域の1つの容積の5倍量である250plを同じ位置に供給した。蛍光顕微鏡を用いて観察したところ、各第1の領域には、撥水性のマトリクスパターンによって阻止され、かつ、2回目液の供給による液の飛沫等もなく、各色素の水溶液が液適状に供給されていた。また、クロスコンタミネーションも観察されなかった。
【0067】
実施例7
[インクジェット法による微小反応場アレーへの2種の水系溶液の供給と反応]
実施例3と同様の方法によって、各第1の領域に、ソニケーションにより断片化したsalmon testes DNAの塩基対として40μMのTE(pH7.5)緩衝液溶液を50pl供給した。次に、エチジウムブロマイド(EB)の10μMのTE(同上)緩衝液溶液を50pl供給し、25℃、湿度100%の恒温恒湿槽に5分間おき、その後、蛍光を蛍光顕微鏡(G励起フィルター)により観察したところ、各第1の領域よりEB由来の蛍光が観察された。これは、第1の領域においてEBと二本鎖核酸が反応し、インターカレートしたEBからの蛍光が観察されたことを示す。なお、対照としてEBのみを供給した第1の領域からはごく弱い蛍光が観察されたのみであった。
【0068】
実施例8
[インクジェット法による微小反応場アレーへの2種の水系溶液の供給と反応、および、反応後の蛍光の定量I]
実施例7と同様の方法によって、8個の第1の領域に、塩基対として0μM、2μM、5μM、10μM、20μM、40μM、100μM及び200μMのDNA溶液50plを供給した。次いで、10μMのEB溶液を50plずつ各々の第1の領域に供給し、実施例7と同様に恒温恒湿槽においた後、蛍光顕微鏡から、ICCDカメラ(浜松ホトニクス C2400−87)で画像を取り込み、画像処理装置(浜松ホトニクス Argus50)によって光量を定量した。なお、Argus50の信号増幅レベルは適宜設定した。結果を図2に示す。図2より本発明の微小反応場アレーにおける反応が進行し、定量性よく検出されたことがわかる。なお、蛍光強度が飽和状態に至るのは、DNAとEBの量比によるものである。
【0069】
実施例9
[インクジェット法による微小反応場アレーへの2種の水系溶液の供給と反応、および、反応後の蛍光の定量II]
エステラーゼの蛍光性基質である、カルボキシフルオロセインジアセテート(モレキュラープローブ社、C−369)の40μMのTE緩衝液溶液(pH7.5)を、実施例3と同様に作製した微小反応場アレーの7個の第1の領域に、インクジェット法により、各々、50pl供給した。次いで、コリンエステレース(和光純薬)の2ユニット/1のTE緩衝液溶液(同上)を、反応時間が、0分間、5分間、10分間、15分間、20分間、25分間及び30分間となるように時間差をつけて供給した。その間、反応は温度25℃、湿度100%の恒温恒湿槽内で行った。その後、60℃で五分間処理し、酵素を失括させた後、蛍光顕微鏡(B励起フィルター)+ICCD+Argusにより、酵素消化によって生成したカルボキシフルオロセインからの蛍光を観察、定量した。なお、Argus50の信号増幅レベルは実施例8と同じである。結果を図3に示す。図3より本発明の微小反応場アレーにおける酵素反応が進行し、定量性よく検出されたことがわかる。なお、蛍光強度が飽和状態に至るのは、酵素と基質の量比によるものである。
【0070】
実施例10
[さらに微小な反応場アレーの作製、および、インクジェット法による水系溶液の供給]
実施例1と同様の方法によりガラス基板上のおよそ1cm×1cmの領域に、5μmブラックマトリクスパターン幅(膜厚2μm)、5μm×5μmの正方形の第1の領域を1,000,000個有する微小反応場アレーを形成した。次いで、実施例3と同様に、10μMのローダミンB水溶液を、インクジェット装置により、各第1の領域に、市松パターンに1pl供給した。なお、用いたインクジェット装置の吐出位置決め精度は±0.5μmである。次に、別のインクジェットヘッドから10μMのアミノFITCの水溶液1plを残りの第1の領域に供給した。
【0071】
ニコン蛍光頭微鏡にG励起フィルター(ローダミンB用)、B励起フィルター(アミノFITC用)を装着し、400倍にて、供給された各水溶液の状態を蛍光にて観察した。各水溶液とも、各色素の水溶液が実施例4と同様、液適状に供給されていた。また、クロスコンタミネーションは観察されなかった。
【0072】
【発明の効果】
本発明により、多種、多量の反応を基板上の、例えば、1cm×1cmの領域で行うための、反応種溶液の供給に適した微小反応場アレーの作製が可能となった。また、インクジェット法を併用することにより、本発明の微小反応場アレーに対しての反応種溶液の供給ど反応、さらには、必要によっては反応の検出、定量が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における反応場アレーの構造の一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は縦断面図である。
【図2】実施例8の蛍光定量結果を示す図である。
【図3】実施例9の蛍光定量結果を示す図である。
【符号の説明】
1 基板
2 マトリクスパターン
3 第1の領域
4 基板表面

Claims (79)

  1. 液媒体中で2種以上の物質を反応させるための複数個の反応場が、該液媒体に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成され、また各々の該反応場は前記液媒体に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す第2の領域によって互いに隔離されている反応場アレーの製造方法であって、
    前記液媒体に対して所定の親和性を示す基板表面に、該基板表面が前記液媒体に対して示す所定の親和性と比較して低い親和性を有する、該基板表面に対して凸状のマトリクスパターンを形成して、該マトリクスパターンに対応して露出してなる該基板表面を第1の領域となし、該マトリクスパターンを第2の領域となし、
    前記第1の領域の前記液媒体に対する親和性と前記第2の領域の前記液媒体に対する親和性の差によって、前記第1の領域に付与された液媒体が前記第2の領域としての凸状の部分よりも盛り上がって留まることができる
    ことを特徴とする反応場アレーの製造方法。
  2. 前記基板の表面が親水性であって、前記マトリクスパターン表面が疎水性である請求項1記載の反応場アレーの製造方法。
  3. 前記基板の表面が親油性であって、前記マトリクスパターン表面が非親油性である請求項1記載の反応場アレーの製造方法。
  4. 該マトリクスパターンを樹脂材料で形成する請求項1または2記載の反応場アレーの製造方法。
  5. 該マトリクスパターンをフォトリソグラフィー法を用いて形成する請求項1記載の反応場アレーの製造方法。
  6. 該フォトリソグラフィー法が、該基板表面に樹脂層を形成し、該樹脂層上にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層を該マトリクスパターンに対応するようにパターン状に露光・現像してフォトレジストのパターンを該樹脂層上に形成する工程;及び
    該フォトレジストのパターンをマスクとして該樹脂層をパターニングした後、該フォトレジストのパターンを除去して該パターンを形成する工程、
    を有する請求項5記載の反応場アレーの製造方法。
  7. 該フォトリソグラフィー法が、該基板表面に感光性樹脂を形成し、該感光性樹脂層を該マトリクスパターンに対応する様にパターン状に露光し、現像して該パターンを形成する工程を有する請求項5に記載の反応場アレーの製造方法。
  8. 該感光性樹脂層のパターニングによって形成した該パターンを、更にポストベークして撥水性を向上させる請求項7に記載の反応場アレーの製造方法。
  9. 前記基板の表面が親水性であり、該第1の領域を構成している基板表面を該第2の領域をマスクとしてエッチングして該第1の領域の親水性を増強する請求項2記載の反応場アレーの製造方法。
  10. 前記基板が光学的に透明であり、前記第2の領域が遮光性である請求項1記載の反応場アレーの製造方法。
  11. 前記第2の領域が黒色である請求項10記載の反応場アレーの製造方法。
  12. 該第2の領域の高さが1〜20μmである請求項1記載の反応場アレーの製造方法。
  13. 互いに隣接する第1の領域の間の距離が、該第1の領域の最長幅の1/2〜2倍である請求項1記載の反応場アレーの製造方法。
  14. 液媒体中で2種以上の物質を反応させるための反応場を複数個有し、各々の反応場を互いに隔離して配列した反応場アレーであって、
    該反応場が前記液媒体に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成され、また、該反応場は、前記液媒体に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す、該第1の領域に対して凸状の第2の領域によって互いに隔離されており、
    前記第1の領域の前記液媒体に対する親和性と前記第2の領域の前記液媒体に対する親和性の差によって、前記第1の領域に付与された液媒体が前記第2の領域としての凸状の部分よりも盛り上がって留まることができる
    ことを特徴とする反応場アレー。
  15. 該反応場の密度が10個/cm以上である請求項14記載の反応場アレー。
  16. 該第2の領域が、該液媒体に対して所定の親和性を有する表面を備えた基板の該表面上にパターン状に形成されている請求項14記載の反応場アレー。
  17. 該第2の領域が、樹脂材料より構成されている請求項14又は16に記載の反応場アレー。
  18. 該第2の領域が、フォトリソグラフィー法によって形成されたものである請求項16記載の反応場アレー。
  19. 該第1の領域が光学的に透明であり、該第2の領域が遮光性である請求項14記載の反応場アレー。
  20. 該基板が光学的に透明であり、該第2の領域が遮光性である請求項14記載の反応場アレー。
  21. 該第2の領域が黒色である請求項20記載の反応場アレー。
  22. 該第1の領域の最長幅が1μm以上200μm以下である請求項14記載の反応場アレー。
  23. 該第2の領域によって隔離されている、互いに隣接する該第1の領域の間の距離がこれら第1の領域の最長幅の1/2〜2倍の範囲である請求項14記載の反応場アレー。
  24. 該第2の領域の高さが1〜20μmである請求項14記載の反応場アレー。
  25. 液媒体中で2種以上の物質を反応させるための複数の反応場が互いに隔離して配列されている反応場アレーの各々の反応場に該物質を供給し、該反応場において前記物質を反応させる方法において、
    該反応場アレーが、該反応場が前記液媒体に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成され、また該反応場は前記液媒体に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す、該第1の領域に対して凸状の第2の領域によって互いに隔離されており、
    前記第1の領域の前記液媒体に対する親和性と前記第2の領域の前記液媒体に対する親和性の差によって、前記第1の領域に付与された液媒体が前記第2の領域としての凸状の部分よりも盛り上がって留った状態で前記反応を行なう
    ことを特徴とする物質の反応方法。
  26. 該反応場の密度が10個/cm以上である請求項25に記載の反応方法。
  27. 該第2の領域が、基板の該液媒体に対して所定の親和性を有する表面上にパターン状に形成されている請求項25に記載の反応方法。
  28. 該第2の領域が、樹脂材料より構成されている請求項25又は27に記載の反応方法。
  29. 該第2の領域が、フォトリソグラフィー法によって形成されたものである請求項25又は27に記載の反応方法。
  30. 該第1の領域が光学的に透明であり、該第2の領域が遮光性である請求項25に記載の反応方法。
  31. 該基板が光学的に透明であり、該第2の領域が遮光性である請求項27に記載の反応方法。
  32. 該第2の領域が黒色である請求項31に記載の反応方法。
  33. 該第1の領域の最長幅が1μm以上200μm以下である請求項25に記載の反応方法。
  34. 互いに隣接する該第1の領域の間の距離がこれら第1の領域の最長幅の1/2〜2倍の範囲である請求項25に記載の反応方法。
  35. 該第2の領域の高さが1〜20μmである請求項25に記載の反応方法。
  36. 前記2種以上の物質に、互いにリガンドとレセプターの関係にあるものが含まれる請求項25記載の反応方法。
  37. 前記2種以上の物質に、特定のアミノ酸配列を有するオリゴペプチド、或いはポリペプチドが含まれている請求項25に記載の反応方法。
  38. 前記2種以上の物質に、蛋白質が含まれている請求項25記載の反応方法。
  39. 前記蛋白質が抗体である請求項38記載の反応方法。
  40. 前記蛋白質が抗原である請求項38記載の反応方法。
  41. 前記2種以上の物質に酵素が含まれている請求項25記載の反応方法。
  42. 前記2種以上の物質に、所定の塩基配列を有する一本鎖核酸、或いは修飾核酸が含まれている請求項25に記載の反応方法。
  43. 前記核酸がオリゴヌクレオチド、或いはポリヌクレオチドである請求項42記載の反応方法。
  44. 前記核酸がDNAである請求項42記載の反応方法。
  45. 前記核酸がRNAである請求項42記載の反応方法。
  46. 前記修飾核酸がプロテイン核酸PNA(Protein Nucleic Acid)である請求項42記載の反応方法。
  47. 該反応場への該物質の供給をインクジェット法を用いて行なう請求項25記載の反応方法。
  48. 該反応場への該物質の供給をバブルジェット法で行なう請求項47記載の反応方法。
  49. 該反応場への該物質の供給をピエゾジェット法で行なう請求項47記載の反応方法。
  50. 試料溶液中に含まれる第1の物質の定量を行なう方法において、
    (a)該試料溶液に対して所定の親和性を示す第1の領域で構成されている複数個の反応場を備え、該反応場は該試料溶液に対して該第1の領域が示す親和性と比較して低い親和性を示す凸状の第2の領域によって互いに隔離されている反応場アレーを用意する工程;
    (b)該試料溶液を該反応場アレーの各々の反応場に供給する工程;
    (c)該第1の物質との相互作用によって該第1の物質を定量的に検出可能な信号を提供する試薬を該反応場アレーの各々の反応場に供給する工程;及び
    (d)該第1の物質と該試薬との相互作用を定量的に検出する工程、
    を有し、
    前記第1の領域の前記試料溶液に対する親和性と前記第2の領域の前記試料溶液に対する親和性の差によって、前記第1の領域に付与された前記試料溶液が前記第2の領域としての凸状の部分よりも盛り上がって留った状態で上記(b)〜(d)の工程を行なう
    ことを特徴とする物質の定量方法。
  51. 前記工程(c)が、該第1の物質と結合可能な第2の物質と該試薬を含む、該第1の領域の所定の親和性を示す液媒体を各々の反応場に供給する工程を有し、また該試薬は該第1の物質及び該第2の物質との結合体と相互作用するものである請求項50記載の定量方法。
  52. 該反応場に供給する該第2の物質が、各々の反応場によって異なる請求項51の定量方法。
  53. 該反応場の密度が10個/cm以上である請求項50記載の定量方法。
  54. 該第2の領域が、該液媒体に対して所定の親和性を有する表面を備えた基板の該表面上にパターン状に形成されている請求項50記載の定量方法。
  55. 該第2の領域が、樹脂材料より形成されている請求項50又は54に記載の定量方法。
  56. 該第2の領域が、フォトリソグラフィー法によって形成されたものである請求項50、54又は55の何れかに記載の定量方法。
  57. 該第1の領域が光学的に透明であり、該第2の領域が遮光性である請求項50記載の定量方法。
  58. 該基板が光学的に透明であり、該第2の領域が遮光性である請求項54記載の定量方法。
  59. 該第2の領域が黒色である請求項57又は58に記載の定量方法。
  60. 該第1の領域の最長幅が1μm以上200μm以下である請求項50記載の定量方法。
  61. 該第2の領域によって隔離されている、互いに隣接する該第1の領域の間の距離が該第1の領域の最長幅の1/2〜2倍の範囲である請求項50記載の定量方法。
  62. 該第2の領域の高さが1μm以上20μm以下である請求項50記載の定量方法。
  63. 該試薬が該試料溶液中に含まれている請求項50記載の定量方法。
  64. 該試薬が該第2の物質を含む液媒体中に含まれている請求項51記載の定量方法。
  65. 前記第1及び第2の物質がリガンドとレセプターの関係にある請求項51記載の定量方法。
  66. 前記第1の物質及び第2の物質の少なくとも一方が、特定のアミノ酸配列を有するオリゴペプチド或いはポリペプチドである請求項51記載の定量方法。
  67. 前記第1の物質及び第2の物質の少なくとも一方が、蛋白質である請求項66記載の定量方法。
  68. 前記蛋白質が抗体である請求項67記載の定量方法。
  69. 前記蛋白質が抗原である請求項67記載の定量方法。
  70. 前記第1の物質及び第2の物質の少なくとも一方が酵素である請求項51記載の定量方法。
  71. 前記第1の物質及び第2の物質の少なくとも一方が、所定の塩基配列を有する一本鎖核酸、或いは修飾核酸を含む請求項51記載の定量方法。
  72. 前記核酸がオリゴヌクレオチド、或いはポリヌクレオチドである請求項71記載の定量方法。
  73. 前記核酸がDNAである請求項71記載の定量方法。
  74. 前記核酸がRNAである請求項71記載の定量方法。
  75. 前記修飾核酸がプロテイン核酸(PNA:Protein
    Nucleic Acid)である請求項71記載の定量方法。
  76. 該反応場への該試料の供給、及び該試薬の供給の少なくとも一方をインクジェット法で行なう請求項50記載の定量方法。
  77. 該反応場への第2の物質を含む液媒体の供給をインクジェット法で行なう請求項51記載の定量方法。
  78. 該インクジェット法がバブルジェット法である請求項76又は77記載の定量方法。
  79. 該インクジェット法がピエゾジェット法である請求項76又は77記載の定量方法。
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