JP3609560B2 - 冷凍装置の検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒圧縮機、凝集器、減圧装置、蒸発器を有する冷凍サイクルを備えた冷凍装置の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気調和装置などの電気機器は、製造の際、組立ラインを終了して組み上がった後に、組立ラインとは別の検査場で性能検査などを行っていた。これは、例えば、空気調和装置の場合には、冷凍サイクルの状態が安定しなければ、空調機器の冷房能力や暖房能力を適切に検査することができず、組立ライン中では、この冷凍サイクルを安定させるための時間的余裕がないためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、空調機器などの電気機器の性能検査を組立ラインとは別系統に行う必要があったため、その検査の工程での時間遅れが長くなり、生産効率が上がらないという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、組立ラインに検査ラインを組み込むことにより製品出荷に要する時間を短縮できる冷凍装置の検査装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷媒圧縮機、凝集器、減圧装置、蒸発器を有する冷凍サイクルを備えた冷凍装置の検査装置において、上記冷凍サイクル中の低圧側の圧力を測定する圧力検出手段と、上記冷媒圧縮機に流れる電流を測定する電流検出手段と、上記冷凍サイクルを低電圧起動で運転開始させたときから一定時間後でかつ上記冷凍サイクルの冷媒圧力状態が安定する以前の圧力および電流をそれぞれ上記圧力検出手段および上記電流検出手段で検出させ、これらの検出値がそれぞれ先に測定された連続する所定数の検出値を元にして得られる所定範囲内か否かによって冷凍サイクルの異常を判断する判断手段を備えるようにしたものである。
【0006】
また、冷媒圧縮機、凝集器、減圧装置、蒸発器、および、冷媒の循環方向を暖房運転と冷房運転とで切換えるための冷媒流路切り換え弁を有する冷凍サイクルを備えた冷凍装置の検査装置において、上記冷凍サイクル中の低圧側の圧力を測定する圧力検出手段と、上記冷媒圧縮機に流れる電流を測定する電流検出手段と、上記冷凍サイクルを低電圧起動で運転開始させたときから一定時間後でかつ上記冷凍サイクルの冷媒圧力状態が安定する以前の圧力および電流をそれぞれ上記圧力検出手段および上記電流検出手段で検出させ、これらの検出値がそれぞれ先に測定された連続する所定数の検出値を元にして得られる所定範囲内か否かによって冷凍サイクルの異常を判断する判断手段と、暖房運転の異常を判断した後に冷房運転の異常を判断するように上記冷媒流路切り換え弁を制御する管理手段を備えたものである。また、前記所定の範囲には、所定の上限値および所定の下限値をあらかじめ設定するようにするとよい。また、先に測定された連続する所定数の物理量の値には、否と判定された値を含まないようにするとよい。また、前記電気機器の動作開始から前記物理量の測定までの時間があらかじめ定めた時間を超える際には、前記所定範囲を二次曲線関数を用いて補正するようにするとよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明の一実施例にかかる空調機器(電気機器)の組立ライン中に設けられる工程の一例を示している。なお、この工程で用いる検査システムは、空調機器として、分離型空気調和機の室外機を検査するものである。また、この場合、複数の能力の異なる機種の室外機について能力検査を行うことができる。
【0009】
同図において、コンベアCVは、複数(この場合には、25台)の台車CDを図の左回り方向にステップ単位で順に搬送するものであり、その搬送態様は、例えば、6秒間移動した後に、12秒間の停止を行うというものである。
【0010】
また、台車CDの下側のコンベアCVの内側には、ダミーの室内機(後述)が搭載されており、この室内機には、厚板状のパレット(図示略)に固定された状態の室外機EXが、台車CDに搭載された後に接続される。このパレットに搭載された室外機EXは、組立ライン(図示略)の前工程から搬送されて、コンベアCVに導かれ、コンベアCVの搬入口の部分で台車CDに搭載される。また、台車CDは、コンベアCVに付設されている摺動子(図示略)を介して電力を得ており、その電力は、室内機および室外機EXに供給される。さらに、室内機と室外機EXは、配管配線装置PDにより、管路および信号線・電力線が接続される。
【0011】
図2は、室外機EX、室内機、および、配管配線装置PDからなる空調機器の構成例を示している。
【0012】
同図において、室外機EXは、コンプレッサMP、四方弁MF、室外熱交換器MX、ファンMM、キャピラリチューブMC、モジュレータ/ストレーナMD、手動弁MV1,MV2、アキュムレータMA、および、制御ユニットMDからなる。
【0013】
また、室内機DMは、室内熱交換器MI、クロスフローファンMK、および、コントローラMSからなる。
【0014】
また、配管配線装置PDは、室内熱交換器MIのEC側を室外機EXの手動弁MV1に接続するための手動弁NV1および大径の配管PM1と、室内熱交換器MIのP側を室外機EXの手動弁MV2に接続するための手動弁NV2および小径の配管PM2と、室外機EXのコントローラMDと室内機DMのコントローラMSを接続するための信号線PLからなる。
【0015】
このように構成された検査ラインで、コンベアCVにより台車CDが搬入口から2ステップ進むと、オペレータOP1の待機するステップに到達し、このオペレータOP1により、台車CDの配線配管装置PDの配管PM1,PM2および配線PLに、室外機EXが接続される。次いで、台車CDがコンベアCVにより搬送されて、1ステップ進むと、最初の検査ステーションST1が配置されたステップに到達する。この検査ステーションST1では、室外機EXの絶縁耐圧試験が行われる。ここで、絶縁耐圧試験とは、所定の高電圧を室外機EXの電力端子(図示略)に印加して、絶縁抵抗および耐電圧を検査する試験である。
【0016】
次に、コンベアCVにより台車CDが2ステップ進むと、台車CDは、2番目の検査ステーションST2が配置されたステップに到達する。この検査ステーションST2では、室外機EXの低電圧起動試験が行われる。ここで、低電圧起動試験とは、例えば、定格電圧の85%程度の電圧を印加して、室外機EXのコンプレッサMPが起動するか否かを試験するものである。なお、このとき、空調機器の運転モードは暖房運転に設定されている。
【0017】
次に、コンベアCVにより台車CDが4ステップ進むと、台車CDは、3番目の検査ステーションST3が配置されたステップに到達する。この検査ステーションST3では、室外機EXの暖房運転開始から60秒後の暖房能力収集が行われる。ここで、暖房能力収集とは、コンプレッサMPの消費電流と、冷媒圧力を測定することをいう。ここで、この検査ステーションST3では、暖房能力収集後に、四方弁MFを切り換え、室外機EXの運転モードを冷房運転に切り換える。このとき、コンプレッサMPを50Hzで同期回転させておくと、コンプレッサMPが停止することなく、円滑に運転モードを暖房運転から冷房運転へと切り換えることができる。
【0018】
次に、コンベアCVにより台車CDが5ステップ進むと、台車CDは、4番目の検査ステーションST4が配置されたステップに到達する。この検査ステーションST4では、室外機EXの冷房運転開始から78秒後における冷房能力収集が行われる。ここで、冷房能力収集とは、コンプレッサの消費電流と、冷媒圧力を測定することをいう。
【0019】
次に、コンベアCVにより台車CDが1ステップ進むと、台車CDは、5番目の検査ステーションST5が配置されたステップに到達する。この検査ステーションST5では、ダミーの室内機MDに流入した室外機EXの冷媒を回収する冷媒回収1が開始される。この冷媒回収1の開始は、冷媒回収用のロボット(図示略)が小径の配管PM2の手動弁NV2を締め、室外熱交換器MXから冷媒を回収するポンプダウンを開始することで実施される。
【0020】
次に、コンベアCVにより台車CDが3ステップ進むと、台車CDは、6番目の検査ステーションST6が配置されたステップに到達する。この検査ステーションST6では、検査ステーションST5に引き続き、行われているポンプダウンを終了させる。すなわち、ロボットが大径の配管PM1を締めて冷媒回収を終了させ、次いで、コンプレッサMPの運転を停止させる。
【0021】
さらに、コンベアCVにより台車CDが2ステップ進むと、台車CDは、オペレータOP2が待機するステップに到達し、オペレータOP2により、総合判定が行われる。次いで、コンベアCVにより台車CDが1ステップ進むと、台車CDは、オペレータOP3が待機するステップに到達し、オペレータOP3により、配線配管装置PDが室外機EXより取り外される。
【0022】
そして、コンベアCVにより台車CDが2ステップ進むと、台車CDは、コンベアCVの搬出口に到達し、台車CDよりパレットとともに室外機EXが取り外されて、組立ラインの次工程に導かれる。
【0023】
また、オペレータOP1の近傍に配設されている投入監視装置PC1は、オペレータOP1に対して、目前の台車CDに搭載されている室外機EXの型式、配管の接続態様、および、配線の接続態様等を表示するためのものである。ここで、この表示のためのデータは、後述する機器情報処理装置に格納されている。
【0024】
また、オペレータOP2の近傍に配設されている総合判定装置PC2は、オペレータOP2に対して、目前の台車CDに搭載されている室外機EXに対して行った判定処理結果を表示して、オペレータOP2の判定作業を補助するためのものである。ここで、この表示のためのデータは、機器情報処理装置IDに格納されている。
【0025】
図3は、台車CDの構成の一例を示している。
【0026】
同図において、台車CDには、パレットPLに取り付けられている室外機EXが搭載され、配線配管装置PD、制御装置CC、および、検査ステーションST1〜ST6との間で必要な情報をやりとりするための無線部(後述)のアンテナATが設けられている。また、パレットPLには、室外機EXに固有な種々の情報を記憶するための機器情報処理装置ID(例えば、ICカードなどからなる)が設けられている。
【0027】
図4は、機器情報処理装置IDの構成の一例を示している。
【0028】
同図において、コントローラCCaは、この機器情報処理装置IDの動作を制御するものであり、メモリMMaは、パレットPLに取り付けられる室外機EXの固有情報を記憶するものである。ここで、固有情報は、室外機EXの種別情報、型式情報、機体識別情報、各検査ステーションST1〜ST6で参照される検査パターン、検査結果をあらわす検査データ、および、性能判定結果をあらわす判定値等からなる。このうち、検査データと判定値は、検査ステーションST2,ST3,ST6により、機器情報処理装置IDに書き込まれるものであり、他のデータは、パレットに室外機EXが搭載されたときにメモリMMaに記憶されるものである。
【0029】
また、無線部IOaは、検査ステーションST1〜ST6とコントローラCCaとの間で、固有情報、検査データ、および、判定値などの種々のデータをやりとりするためのものである。また、おのおのの検査ステーションST1〜ST6では、この固有情報に基づいて検査を行い、その結果を機器情報処理装置IDに対して書き込む。
【0030】
図5は、台車CDの制御装置CCの構成の一例を示している。
【0031】
同図において、コントローラCCbは、制御装置CCの動作を制御するものであり、無線部WRaは、検査ステーションST1〜ST6と種々の情報をやりとりするためのものである。また、この無線部WRaにはアンテナAT(図3参照)が接続される。なお、おのおのの検査ステーションST1〜ST6は、固有情報に基づいた検査あるいは動作を行うようにコントローラCCbに指令し、コントローラCCbは、その指令に基づいた検査あるいは動作を行い、必要に応じて検査結果を検査ステーションST1〜ST6に応答する。また、検査ステーションST1〜ST6は、コントローラCCbから得た検査結果を機器情報処理装置IDに書き込む。
【0032】
摺動部SDは、コンベアCVに付設されている電力線LLに接触して室外機EXに電力を供給するためのものであり、切換器SWaを介して、3つの配線L1,L2,L3のいずれかに適宜に接続される。また、配線L1,L2,L3は、配管配線装置PDを介して室外機EXに接続される。ここで、電力線LLは、複数系統の電力(2相交流(100(V),200(V))、3相交流(100(V),200(V))等)を供給しており、コントローラCCbは、切換器SWaにより、室外機EXに必要な電力を、検査ステーションST1〜ST6から得た固有情報に基づいた態様で配線L1,L2,L3に接続する。
【0033】
室外機インタフェース回路IFaは、室外機EXと種々のデータをやりとりするためのものであり、スイッチSWbを介して、配線L2,L3に接続されている。したがって、スイッチSWbがオンしている場合に限り、コントローラCCbは、室外機EXとの間でデータのやりとりを行うことができる。
【0034】
すなわち、このスイッチSWbは、例えば、搭載機種が室外機EX内にマイコンを有するインバータエアコン等であり、コントローラCCbが室外機EXとデータのやりとりを必要とする場合にオンされる。一方、例えば、搭載機種が室外機EXのコンプレッサMPの運転を電源の供給/遮断で制御する場合には、このスイッチSWbはオフされる。
【0035】
図6は、検査システムの処理系統の一例を示している。
【0036】
同図において、検査ステーションST1〜ST6、投入監視装置PC1、総合判定装置PC2、統括装置PC3、および、操作監視装置PC4は、バスSBを介して接続されており、これらの各要素間のデータのやりとりは、このバスSBを介してなされる。
【0037】
また、統括装置PC3は、この検査システムに用いられている検査ステーションST1〜ST6、投入監視装置PC1、および、総合判定装置PC2の動作を統括して制御するものであり、また、この検査システムにより検査が行われた室外機EXの全ての機種について、検査結果履歴情報を所定サンプル数ずつ記憶している。
【0038】
また、統括装置PC3には、バスSBに接続されている検査ステーションST1〜ST6、投入監視装置PC1、総合判定装置PC2、統括装置PC3、および、操作監視装置PC4の全ての装置から共通にアクセス可能な共有メモリが定義されており、この共有メモリを介して、各装置間の動作態様等を設定することができる。
【0039】
操作監視装置PC4は、例えば、品質管理部門のために設けられている事務所等に設置されて、検査システムに必要な種々の情報を入力するためのものである。また、この操作監視装置PC4が入力する情報を、上述した共有メモリに書き込むと、その情報を必要とする検査ステーションST1〜ST6、投入監視装置PC1、あるいは、総合判定装置PC2は、必要な情報を迅速に得ることができる。
【0040】
図7は、検査ステーションST1〜ST4の構成の一例を示している。
【0041】
同図において、コントローラCCcは、検査ステーションST1〜ST4の動作を制御するものであり、リミットスイッチLSaは、検査位置に台車CDがあることを検出するためのものであり、無線部WRbは、台車CDの制御装置CCの無線部WRaとの間で、無線伝送により種々のデータをやりとりするためのものである。
【0042】
また、無線部IObは、固有情報処理装置IDの無線部IOaとの間で、無線伝送により種々のデータをやりとりするためのものである。
【0043】
図8は、検査ステーションST5,ST6の構成の一例を示している。
【0044】
同図において、コントローラCCdは、検査ステーションST5,ST6の動作を制御するものであり、リミットスイッチLSbは、検査位置に台車CDがあることを検出するためのものであり、無線部WRcは、台車CDの制御装置CCの無線部WRaとの間で、無線伝送により種々のデータをやりとりするためのものである。
【0045】
また、無線部IOcは、固有情報処理装置IDの無線部IOaとの間で、無線伝送により種々のデータをやりとりするためのものである。また、冷媒回収ロボット部RBは、ダミーの室内機に流入した室外機EXの冷媒を回収するためものである。
【0046】
図8は、通常検査時に検査ステーションST1〜ST6のコントローラCCc,CCdが実施する検査処理の概略を示している。
【0047】
コントローラCCc,CCcは、コンベアCVにより移動されたいずれかの台車CDを、リミットスイッチLSa,LSbで検出すると(処理101)、固有情報処理装置IDから必要な検査パターン情報を読み出す(処理102)。ここで、検査パターン情報は、各検査ステーションST1〜ST6に対応した値が、おのおのの検査ステーションST1〜ST6について記憶されているので、コントローラCCc,CCdは、必要な検査ステーションST1〜ST6の検査パターン情報を読み出す。
【0048】
次いで、読み出した検査パターン情報に対応した起動手順情報などの検査用データを統括装置PC3より読み出して、その読み出した検査用データを台車CDの制御装置CCに通知する(処理103)。
【0049】
これにより、制御装置CCは、通知された検査用データに応じて、室外機EXを作動するので、各検査ステーションST1〜ST6は、対応する検査動作を行い(処理104)、検査データを得る。
【0050】
次いで、各検査ステーションST1〜ST6は、検査の結果得られた検査データを固有情報処理装置IDに書き込むとともに(処理105)、必要に応じ、その検査データを、検査対象の室外機EXの識別情報等とともに総合判定装置PC2に通知する。
【0051】
さて、本実施例では、暖房運転開始から冷凍サイクルが安定する前の過渡的期間中に得られるコンプレッサMPの消費電流と冷媒圧力により室外機EXの暖房能力を判定し、冷房運転開始から冷凍サイクルが安定する前の過渡的期間中に得られるコンプレッサの消費電流と冷媒圧力により室外機EXの冷房能力を判定している。
【0052】
このような室外機EXの暖房能力および冷房能力の判定原理について、次に説明する。
【0053】
まず、室外機EXをダミーの室内機DMに接続した状態での冷房運転時の冷凍サイクルの概略について図10に示す。
【0054】
コンプレッサMPより送り出された高圧高温のガス状冷媒は、パイプPP1を介して室外熱交換器MXに送り込まれ、ファンMM(図2参照)で冷却されて凝集し、液冷媒となって、パイプPP2に送り出される。
【0055】
この液冷媒は、パイプPP2を通り、減圧用のキャピラリチューブMCを通過して、パイプPP4へ至り、さらに、室内熱交換機MIに送り込まれ、蒸発し、外部から熱を吸収し、ガス冷媒となり、パイプPP5を通ってコンプレッサMPへと戻り、再び圧縮される。
【0056】
また、この場合のモリエル線図の一例を図11に示す。なお、同図において曲線SCは、飽和液線をあらわす。
【0057】
同図において、冷凍サイクルでは、点A、点B、点C、点Dの順に状態が変化する。また、点A、点B、点Fで囲まれた三角形(斜線で示す)の辺AFの長さが、コンプレッサMPの仕事熱当量に相当し、この仕事熱等量の大きさに基づいて、コンプレッサMPの冷凍サイクル時の能力判定(すなわち、冷房能力の判定)をすることができる。
【0058】
一方、コンプレッサMPを同一条件で作動したとき、コンプレッサMPに異常が発生してその吐出圧力が低い場合には、点Bの位置が絶対圧力座標値P1が点Aと点Bをつなぐ線上を下がり、その結果、辺AFの長さが変化する。
【0059】
同様にして、コンプレッサMPを同一条件で作動したときにおいて、点Aと点Fの距離は、コンプレッサMPの消費電流に応じて変化し、その結果、辺AFの長さが変化する。
【0060】
このようにして、冷凍サイクル中の低圧側の圧力の変化、および、消費電流の変化により、辺AFの長さが変化することから、冷凍サイクル中の低圧圧力すなわちD点の圧力およびコンプレッサMPの消費電流を測定することにより、コンプレッサMPの仕事熱当量、すなわち、冷凍サイクルが正常に作動しているときの能力を判定できるとの予測を立てることができる。なお、冷凍サイクル中の高圧側の圧力は、コンプレッサMPの吐出周期に応じて脈動するので、能力測定のためには用いられない。
【0061】
本発明者は、以上の点に注目し、実験を重ねたところ、冷凍サイクルの能力(低圧圧力と消費電流)と、異常時の変化が対応していることを見いだした。この対応関係の一例を図12に示す。ここで、同図において「上がる」とは、トレンドによる判定(後述)に吸収される程度にしか変化しないことも含まれる。よって、「上がる」、「下がる」、「少し」などは、NG(後述)として識別できないこともある。とくに、「1.」、「2.」については、現実として発生しやすい症状といえるが、これを2つの物理量(低圧圧力と消費電流)で測定していないとどちらかに抜けが出てしまう。
【0062】
以上のことから、室外機EXを冷房運転したときのコンプレッサMPの消費電流、および、冷凍サイクル中の低圧圧力を測定することで、室外機EXの冷房能力を判定することができ、また、同様に、暖房運転したときのコンプレッサMPの消費電流、および、冷凍サイクル中の低圧圧力を測定することで、室外機EXの暖房能力を判定することができる。
【0063】
ところで、室外機EXを運転したときに得られるコンプレッサMPの消費電流および圧力は、その運転時における環境温度等の環境変化あるいは運転時間の長短等に大きく左右されるために、上述した検査システムの環境温度等がばらつくと、ある室外機EXを判定する際に適用した判定基準値を、別の室外機EXを判定する際に単純に適用できなくなる。
【0064】
例えば、天候や室外の温度変化により、検査システムの設置された室内の温度や湿度は時々刻々と変化し、また、その変化態様は、日々異なるので、固定した判定基準値をそのまま適用することは、ほとんど現実的ではない。
【0065】
そこで、本発明者は、次のような判定方法を採用した。次に、これについて説明する。
【0066】
ある時間帯において連続して得られた電流値の複数サンプルの変化の一例を図13に示す。ここで、判定しようとしている対象機器の電流値のサンプル値を判定対象値Snとし、過去にさかのぼって得られた電流値のサンプル値を順次S(n−1)〜S(n−9)とする。この場合の方法では、参照データS(n−1)〜S(n−9)に基づいて、判定対象値Snの判定基準値を算出する。
【0067】
まず、参照データS(n−1)〜S(n−9)の最小値Siと、参照データS(n−1)〜S(n−9)の最大値Sxを求め、その最小値Siと最大値Sxの中間値Smを算出する。
【0068】
そして、(Sx−Si)/2に所定の係数K1を乗じた値を中間値Smから減じて得られた値GIを判定基準の最小値に設定し、また、(Sx−Si)/2に所定の係数K1を乗じた値を中間値Smに加えて得られた値GXを判定基準の最大値に設定する。
【0069】
このようにして、まず、判定対象値Snそのものについての判定基準幅を算出する。
【0070】
次に、直前サンプルの参照データS(n−1)からの変化分についての判定基準も定めた。
【0071】
参照データS(n−1)〜S(n−9)のそれぞれのサンプル間の変化分を算出し、その最大値(以下、最大変化分という)を抽出し、その最大変化分に所定の係数K2を乗じた値を、判定対象値Snと参照データS(n−1)の変化分についての判定基準として定める。
【0072】
このようにして、判定対象値Snそのものについての判定基準と、判定対象値Snの前回値からの変化分についての判定基準を定めることで、常に変動している検出値(コンプレッサMPの消費電流および圧力)が適切な値であるか否かを、かなり確実に判定することができる。
【0073】
なお、以下、このように過去に得た測定値(参照データ)に基づいて、判定基準を算出して行う判定処理を、トレンド判定という。
【0074】
さて、室外機EXの判定処理は、総合判定装置PC2によって実施され、その一例を図14に示す。
【0075】
まず、同一機種の判定動作の連続数を記憶するためのカウンタCの値を1つ増やす(処理201)。なお、このとき、機種が変更になった場合には、カウンタCの値は0に初期設定される。
【0076】
そして、そのときに、運転時間により判定基準値をシフトすることが指定されているか否かを調べる(判断202)。判断202の結果がYESになるときには、検査ステーションに移動するまでの暖房運転時間あるいは冷房運転時間が、規定値T1よりも長くなっているかどうかを調べる(判断203)。ここで、規定値T1は、例えば、検査ステーションST2から検査ステーションST3までの移動に要する基準時間の2倍の値である。
【0077】
判断203の結果がYESになるときには、そのときの暖房運転時間または冷房運転時間に応じて、トレンド判定処理(後述)で適用する判定基準値をシフトするオフセット値OFtを定めるための時間長さ分判定基準シフト処理(処理204)を実行して、オフセット値OFtを算出する。なお、判断202の結果がNOになるとき、または、判断203の結果がNOになるときには、処理204を実行しない。この場合、オフセット値OFtの値は「0」になる。
【0078】
次いで、環境条件により判定基準値をシフトすることが指定されているか否かを調べる(判断205)。判断205の結果がYESになるときには、環境条件が変化したかどうかを調べる(判断206)。この判断206では、コンプレッサMPの温度の前のサンプル値からの変化分が所定値を超えた場合、あるいは、乾球温度の変化分が所定値を超えた場合、あるいは、湿度が所定値を超えた場合に、環境条件が変化したと判定する。なお、この環境条件が変化したと判定する基準は、3つのうちの1つのみを用いることもでき、また、任意の2つあるいは3つ全てを用いることもできる。
【0079】
判断206の結果がYESになるときには、トレンド判定処理で適用する判定基準値に乗じる係数Ka,Kpを算出する環境変化分判定基準シフト処理(処理207)を実行して、係数Ka,Kpを得る。なお、判断205の結果がNOになるとき、または、判断206の結果がNOになるときには、処理206を実行しない。この場合、係数Ka,Kpの値は、ともに「1」になる。
【0080】
次いで、カウンタCの値が所定値XC(=9)以上であるかどうかを調べる(判断208)。検査機種の切り替わり時や、始業時などで、判断208の結果がNOになるときには、同一機種のデータが統括装置PC3に記憶されているかどうかを調べる(判断209)。判断209の結果がNOになるときには、そのときの検査対象の室外機EXの検査パターンに応じた初期判定基準値を統括装置PC3より得て、その初期判定基準値を用いて測定値を判定する初期判定処理(処理210)を行う。
【0081】
また、判断209の結果がYESになるときには、統括装置PC3より前回データを得て、その前回データを参照データとして用いて後述するトレンド判定処理を実施する(処理211)。
【0082】
また、判断208の結果がYESになるときには、参照データを用いて室外機EXを判定するトレンド判定処理(処理212)を実行する。
【0083】
環境変化分判定基準シフト処理(処理207)の一例を図13に示す。
【0084】
同図において、まず、判定対象となっている室外機EXのコンプレッサ温度Yc、乾球温度Yd、および、湿球温度Ywを入力し(処理221)、コンプレッサ温度Yc、乾球温度Yd、および、湿球温度Ywをそれぞれ正規化して、正規化コンプレッサ温度Yc’、正規化乾球温度Yd’、および、正規化湿球温度Yw’を得る(処理222)。
【0085】
次いで、正規化コンプレッサ温度Yc’、正規化乾球温度Yd’、および、正規化湿球温度Yw’について、1つ前のサンプルとの差分値dYc’,dYd’,dYw’を算出し(処理223)、それらの差分値dYc’,dYd’,dYw’について、所定のニューラルネットワーク演算を適用して(処理224)、係数Ka,Kpを得る(処理225)。
【0086】
ここで、この場合のニューラルネットワーク演算は、差分値dYc’,dYd’,dYw’の組に対応した係数Ka,Kpの組を算出するための演算処理である。例えば、差分値の組と係数の組との関係を多数求めておき、その多数の差分値の組と係数の組との関係を用いてニューラルネットワークの状態を収束させ、ニューラルネットワークが差分値の組に対応した係数の組を特定できるように設定しておく。それにより、差分値の組をニューラルネットワークに与えることで、必要な係数の組を得ることができる。
【0087】
トレンド判定処理(処理212)の一例を図16および図17に示す。
【0088】
まず、参照データ数を定める定数Rmに所定値「9」を代入し(処理301)、変化量判定用データD_gに所定値「1.5」を代入し(処理302)、参照データの最大/最小幅による判定用データH_gに所定値「1.2」を代入し(処理303)、所定のフィルタ演算を実施することを設定するフラグF_fをセットし(処理304)、最小幅を規定するデータH_wに所定値「0.5」を代入し(処理305)、参照データに残すデータ範囲を規定するためのデータX_fに所定値「1.5」を代入する(処理306)。
【0089】
このようにして、初期設定を終了すると、判定対象のデータDを入力し(処理307)、直前のサンプルの参照データと対象データDとの差分値dDを算出して保存する(処理308)。
【0090】
次いで、参照データ中の差分値を順次算出して、その差分値の最大値M_dを得る(処理309)。また、参照データ中の最大値X_aおよび最小値N_aを算出し(処理310)、次の式(i)に基づいて判定幅の最小値D_minおよび最大値D_maxを算出する(処理311)。
【0091】
Figure 0003609560
【0092】
次に、フラグF_fがセットされているかどうかを調べ(判断312)、判断312の結果がYESになるときには、次の式(ii)に基づいて判定幅を修正するフィルタ処理を行う(処理313)。
【0093】
Figure 0003609560
【0094】
ここで、D_min’は直前サンプル時に算出した判定幅の最小値をあらわし、また、D_max’は直前サンプル時に算出した判定幅の最大値をあらわす。また、Cfは、フィルタ処理の係数である。なお、判断312の結果がNOになるときには、処理313を実行しない。
【0095】
次に、算出した判定幅がデータM_wよりも小さくなっているかどうかを調べ(判断314)、判断314の結果がYESになるときには、判定幅が所定の最小値になるように、算出した判定幅の最小値D_minおよび最大値D_maxを修正する(処理315)。なお、判断314の結果がNOになるときには、処理315を実行しない。
【0096】
次いで、最小値D_minおよび最大値D_maxで定まる判定幅が係数Kaまたは係数Kpで規定される倍率で広がるように最小値D_minおよび最大値D_maxを修正し(処理316)、さらに、修正後の最小値D_minおよび最大値D_maxの値にそれぞれオフセット値OFtを加算して最小値D_minおよび最大値D_maxを再度修正し(処理317)、次の式(iii)に基づいて対象データDを判定する(処理318)。なお、この式が成立するときには、対象データDは、NGであると判定される。
【0097】
dD>Md×D_g
かつ
D_min>D
または
D_max<D (iii)
【0098】
そして、判定結果が「OK」であったかどうかを調べ(判断319)、判断319の結果がYESになるときには、そのときの判定対象の室外機EXについて判定結果が「OK」であったことを統括装置PC3に通知し(処理320)、判断319の結果がNOになるときには、そのときの判定対象の室外機EXについて判定結果が「NG」であったことを統括装置PC3に通知し(処理321)、また、その判定結果を表示してオペレータOP2に通知する(処理322)。
【0099】
次いで、そのときの対象データDを参照データとして保存するかどうかを判断する(判断323)。この判断323では、対象データDが、判定幅の中心から、最小値D_minおよび最大値D_maxまでの差分値にデータX_fを乗じた値の範囲を超えない値であれば、参照データを保存すると判定される。なお、このようにして、対象データDを参照データとして保存するか否かを判定しているのは、元々のデータが変動しているため、その変動の状況をなるべく参照データに反映したいという意図からである。
【0100】
判断323の結果がYESになるときには、当該機種の参照データを更新し(処理324)、この処理を終了する。なお、判断323の結果がNOになるときには、処理324を実行しない。
【0101】
また、以上の判定処理は、暖房運転時の電流値と圧力値、および、冷房運転時の電流値と圧力値についてそれぞれなされ、それぞれの測定値について、室外機EXの能力が適切なものであるか否かが、図12に示したような対応関係に基づいて判定される。
【0102】
本実施例では、このようにして、対象データDが適切であるか否かを判定しているので、環境変化に応じた適切な判定動作を行うことができる。
【0103】
ところで、昼休みなどで組み立てラインが停止されるとき、この検査ラインも同様にして停止される。停止された直後の状態を図18に示す。
【0104】
この場合、オペレータOP1,OP2,OP3はそれぞれ休憩にはいるので、別の場所に移動しており、したがって、ベルトコンベアCVの搬入口に位置する台車CDを含めてベルトコンベアCVの搬送方向に向かって3つの台車CDについては、オペレータOP1による配管配線装置PDの室外機EXへの接続が行われない。
【0105】
そのため、本実施例では、ラインの停止操作による停止直後に次のようなサイクル停止動作を行う。
【0106】
すなわち、配管配線が未接続のものは、検査を全く行わずに元の位置に戻す。また、一度検査したものは、同一の検査を行わない。また、総合判定は、サイクル時に行わずに、ライン始動時に検査終了したものについて、オペレータによりチェックし、次の工程へ回す。
【0107】
この場合の検査ステーションST1の処理例を図19に示す。
【0108】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断411の結果がYES)、カウンタCの値を1に初期設定する(処理412)。次いで、カウンタCの値が2,3,4のいずれかの値になっているかどうかを調べ(判断413)、判断413の結果がNOになるときには、配管配線が接続されている台車CDなので、所定の絶縁耐圧検査を行う(処理414)。また、判断413の結果がNOになるときには、そのときの台車CDについては処理414を実行しない。
【0109】
次いで、次の台車CDを検出するまで待ち(処理415)、次の台車CDを検出すると、カウンタCの値をインクリメントし(処理416)、そのカウンタCの値が25よりも大きくなったかどうかを調べる(判断417)。判断417の結果がNOになるときには、判断413に戻り、同様の処理を繰り返し行う。
【0110】
また、判断417の結果がYESになるときには、動作を終了する。
【0111】
この場合の検査ステーションST2の処理例を図20に示す。
【0112】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断421の結果がYES)、カウンタCの値を1に初期設定する(処理422)。次いで、カウンタCの値が4,5,6のいずれかの値になっているかどうかを調べ(判断423)、判断423の結果がNOになるときには、配管配線が接続されている台車CDなので、所定の低電圧起動試験を行う(処理424)。また、判断423の結果がNOになるときには、そのときの台車CDについては処理424を実行しない。
【0113】
次いで、次の台車CDを検出するまで待つ(処理425)。次の台車CDを検出すると、カウンタCの値をインクリメントし(処理426)、そのカウンタCの値が25よりも大きくなったかどうかを調べる(判断427)。判断427の結果がNOになるときには、判断423に戻り、同様の処理を繰り返し行う。
【0114】
また、判断427の結果がYESになるときには、動作を終了する。
【0115】
この場合の検査ステーションST3の処理例を図21に示す。
【0116】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断431の結果がYES)、カウンタCの値を1に初期設定する(処理432)。次いで、カウンタCの値が8,9,10のいずれかの値になっているかどうかを調べ(判断433)、判断433の結果がNOになるときには、配管配線が接続されている台車CDなので、所定の暖房能力収集処理を行う(処理434)。また、判断433の結果がNOになるときには、そのときの台車CDについては処理434を実行しない。
【0117】
次いで、次の台車CDを検出するまで待ち(処理435)、次の台車CDを検出すると、カウンタCの値をインクリメントし(処理436)、そのカウンタCの値が25よりも大きくなったかどうかを調べる(判断437)。判断437の結果がNOになるときには、判断433に戻り、同様の処理を繰り返し行う。
【0118】
また、判断437の結果がYESになるときには、動作を終了する。
【0119】
この場合の検査ステーションST4の処理例を図22に示す。
【0120】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断441の結果がYES)、カウンタCの値を1に初期設定する(処理442)。次いで、カウンタCの値が13,14,15のいずれかの値になっているかどうかを調べ(判断443)、判断443の結果がNOになるときには、配管配線が接続されている台車CDなので、所定の冷房能力収集処理を行う(処理444)。また、判断443の結果がNOになるときには、そのときの台車CDについては処理444を実行しない。
【0121】
次いで、次の台車CDを検出するまで待ち(処理445)、次の台車CDを検出すると、カウンタCの値をインクリメントし(処理446)、そのカウンタCの値が25よりも大きくなったかどうかを調べる(判断447)。判断447の結果がNOになるときには、判断443に戻り、同様の処理を繰り返し行う。
【0122】
また、判断447の結果がYESになるときには、動作を終了する。
【0123】
この場合の検査ステーションST5の処理例を図23に示す。
【0124】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断451の結果がYES)、カウンタCの値を1に初期設定する(処理452)。次いで、カウンタCの値が14,15,16のいずれかの値になっているかどうかを調べ(判断453)、判断453の結果がNOになるときには、配管配線が接続されている台車CDなので、所定の冷媒回収1の動作を行う(処理454)。また、判断453の結果がNOになるときには、そのときの台車CDについては処理454を実行しない。
【0125】
次いで、次の台車CDを検出するまで待ち(処理455)、次の台車CDを検出すると、カウンタCの値をインクリメントし(処理456)、そのカウンタCの値が25よりも大きくなったかどうかを調べる(判断457)。判断457の結果がNOになるときには、判断453に戻り、同様の処理を繰り返し行う。
【0126】
また、判断457の結果がYESになるときには、動作を終了する。
【0127】
この場合の検査ステーションST6の処理例を図24に示す。
【0128】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断461の結果がYES)、カウンタCの値を1に初期設定する(処理462)。次いで、カウンタCの値が17,18,19のいずれかの値になっているかどうかを調べ(判断463)、判断463の結果がNOになるときには、配管配線が接続されている台車CDなので、所定の冷媒回収2の動作を行う(処理464)。また、判断463の結果がNOになるときには、そのときの台車CDについては処理464を実行しない。
【0129】
次いで、次の台車CDを検出するまで待ち(処理465)、次の台車CDを検出すると、カウンタCの値をインクリメントし(処理466)、そのカウンタCの値が25よりも大きくなったかどうかを調べる(判断467)。判断467の結果がNOになるときには、判断463に戻り、同様の処理を繰り返し行う。
【0130】
また、判断467の結果がYESになるときには、動作を終了する。
【0131】
この場合の総合判定装置CP2の処理例を図25に示す。
【0132】
統括装置CP3からサイクル停止が通知されると(判断471の結果がYES)、統括装置CP3からサイクル停止解除が通知されるまで待ち(判断472のNOループ)、判定処理を実行しない。
【0133】
ところで、以上説明したように、室外機EXの運転を開始してから冷凍サイクルが安定した状態のコンプレッサの消費電流、および、冷凍サイクル中の低圧圧力により室外機EXの能力が示されるが、冷凍サイクルが安定するまでには、例えば、冷房運転で6分程度の時間を要する。
【0134】
また、検査工程を迅速に行おうとすると、冷凍サイクルが安定するまでの時間を確保することができないため、冷凍サイクルが安定するまでの過渡的期間中に室外機EXの能力判定を行えるようにする必要がある。
【0135】
一方、室外機EXの能力に異常が発生していれば、過渡的期間中のコンプレッサの消費電流および冷凍サイクル中の低圧圧力は、安定期の値と同様に変化することが実験的に確認できたので、過渡的期間中であっても、それらの消費電流および圧力を測定することで、室外機EXの能力を判定することができることになる。
【0136】
ここで、上述した実施例においては、冷房運転を開始してから78秒後、暖房運転を開始してから60秒後に、それぞれ消費電流および圧力を測定し、その測定値を用いてトレンド判定を行っているが、この測定までの時間は、適宜に設定することができる。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、組立ライン中に冷凍装置の検査ラインを組み込むことができるので、製品出荷に要する時間を大幅に短縮できるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる空調機器の検査システムの一例を示した概略図。
【図2】室外機EX、室内機、および、配管配線装置PDからなる空調機器の構成例を示したブロック図。
【図3】台車の構成の一例を示した概略図。
【図4】機器情報処理装置の構成の一例を示したブロック図。
【図5】台車の制御装置の構成の一例を示したブロック図。
【図6】検査システムの処理系統の一例を示したブロック図。
【図7】検査ステーションST1〜ST4の構成の一例を示したブロック図。
【図8】検査ステーションST5,ST6の構成の一例を示したブロック図。
【図9】通常検査時に検査ステーションのコントローラが実施する検査処理の概略を示したフローチャート。
【図10】室外機をダミーの室内機に接続した状態での冷房時の冷凍サイクルの概略を示した構成図。
【図11】室外機をダミーの室内機に接続した状態での冷房時の冷凍サイクル時におけるモリエル線図の一例を示したグラフ図。
【図12】冷凍サイクルの能力(低圧圧力と消費電流)と、異常時の変化の対応関係の一例を示した図表。
【図13】ある時間帯において連続して得られた電流値の複数サンプルの変化の一例を示したグラフ図。
【図14】判定処理の一例を示したフローチャート。
【図15】環境変化分判定基準シフト処理の一例を示したフローチャート。
【図16】トレンド判定処理の一例の一部を示したフローチャート。
【図17】トレンド判定処理の一例の残りの部分を示したフローチャート。
【図18】サイクル停止直後の検査ラインの状態を示した概略図。
【図19】サイクル停止時における検査ステーションST1の処理例を示したフローチャート。
【図20】サイクル停止時における検査ステーションST2の処理例を示したフローチャート。
【図21】サイクル停止時における検査ステーションST3の処理例を示したフローチャート。
【図22】サイクル停止時における検査ステーションST4の処理例を示したフローチャート。
【図23】サイクル停止時における検査ステーションST5の処理例を示したフローチャート。
【図24】サイクル停止時における検査ステーションST6の処理例を示したフローチャート。
【図25】サイクル停止時における総合判定装置の処理例を示したフローチャート。
【符号の説明】
CV コンベア
CD 台車
ST1〜ST6 検査ステーション
PC1 投入監視装置
PC2 総合判定装置
PC3 統括装置
PC4 操作監視装置

Claims (5)

  1. 冷媒圧縮機、凝集器、減圧装置、蒸発器を有する冷凍サイクルを備えた冷凍装置の検査装置において、
    上記冷凍サイクル中の低圧側の圧力を測定する圧力検出手段と、
    上記冷媒圧縮機に流れる電流を測定する電流検出手段と、
    上記冷凍サイクルを低電圧起動で運転開始させたときから一定時間後でかつ上記冷凍サイクルの冷媒圧力状態が安定する以前の圧力および電流をそれぞれ上記圧力検出手段および上記電流検出手段で検出させ、これらの検出値がそれぞれ先に測定された連続する所定数の検出値を元にして得られる所定範囲内か否かによって冷凍サイクルの異常を判断する判断手段を備えることを特徴とする冷凍装置の検査装置。
  2. 冷媒圧縮機、凝集器、減圧装置、蒸発器、および、冷媒の循環方向を暖房運転と冷房運転とで切換えるための冷媒流路切換弁を有する冷凍サイクルを備えた冷凍装置の検査装置において、
    上記冷凍サイクル中の低圧側の圧力を測定する圧力検出手段と、
    上記冷媒圧縮機に流れる電流を測定する電流検出手段と、
    上記冷凍サイクルを低電圧起動で運転開始させたときから一定時間後でかつ上記冷凍サイクルの冷媒圧力状態が安定する以前の圧力および電流をそれぞれ上記圧力検出手段および上記電流検出手段で検出させ、これらの検出値がそれぞれ先に測定された連続する所定数の検出値を元にして得られる所定範囲内か否かによって冷凍サイクルの異常を判断する判断手段と、
    暖房運転の異常を判断した後に冷房運転の異常を判断するように上記冷媒流路切換弁を制御する管理手段を備えることを特徴とする冷凍装置の検査装置。
  3. 前記所定の範囲には、所定の上限値および所定の下限値があらかじめ設定されていることを特徴とする請求項2に記載の冷凍装置の検査装置。
  4. 先に測定された連続する所定数の物理量の値には、否と判定された値を含まないことを特徴とする請求項3記載の冷凍装置の検査装置。
  5. 前記電気機器の動作開始から前記物理量の測定までの時間があらかじめ定めた時間を超える際に前記所定範囲を二次曲線関数を用いて補正することを特徴とする請求項4記載の冷凍装置の検査装置。
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