JP3609352B2 - 複合材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合材料に関し、さらに詳しくは、廃発泡ポリスチレンを有効利用することができる複合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発泡ポリスチレンは、食品容器や家屋における断熱材や保温材、緩衝材として多く利用されている。食品容器に用いられる発泡ポリスチレンは使用毎にゴミとして廃棄されるので、毎日大量の廃発泡ポリスチレンが発生する。廃発泡ポリスチレンは、不燃ゴミとして埋め立てられるが、埋め立て処理した廃発泡ポリスチレンは、分解しにくく土中に長く留まるので環境への悪影響が大きく、また削れた廃発泡ポリスチレンの粒子が飛散して公害問題となることもある。したがって、地球環境の保護や天然資源の枯渇を防ぐ目的で、廃発泡ポリスチレンも再利用の対象となっている。回収された発泡ポリスチレンは、熱処理により加熱収縮され、原料として再利用されているが、熱処理により加熱収縮されたポリスチレンは、物性が低下するという問題があった。また、発泡ポリスチレンは、その体積の95%以上を空気が占めており、かさばるので、回収するにもコストがかかり、集積した場合も場所をとるという問題があった。
【0003】
そこで、グリコールエーテル系化合物や脂肪酸ジアルキルエステル系化合物等の減容剤を用いて、発泡ポリスチレンの容積を減少させて回収する方法が開発されている。減容剤と共に回収された発泡ポリスチレンは、工場や集積所において、ポリスチレンが熱分解しない程度の温度で蒸留し、減容剤とポリスチレンとに分離した上で、ポリスチレン成形品の原料として再利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のポリスチレンの減容、回収、再利用方法においては、グリコールエーテル系化合物等の減容剤は、ポリスチレンの再生において不純物となり、再生品の物性に影響することや、減容剤自体が高価であることから、減容剤とポリスチレンとを分離する必要があり、また、分離の際に蒸留等の処理が必要となり、処理の手間がかかることや処理コストが高いという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明は上記の問題を解決することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、廃ポリスチレンを回収した処理液を利用した複合材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段である本発明は、(1)廃発泡ポリスチレンと、骨材と、前記骨材同士を結合させるスチレン系モノマーとを混合した混合物を硬化させたことを特徴とする複合材料であり、
また、(2) 前記混合物に、さらに充填材を混合することを特徴とする(1)に記載の複合材料であり、
また、(3) 前記混合物に、さらに架橋剤を混合することを特徴とする(1)又は(2)に記載の複合材料であり、
また、(4) 前記廃発泡ポリスチレンとスチレン系モノマーとの合計量に対する廃発泡ポリスチレン量が30〜40質量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載の複合材料である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における処理方法は、スチレン系モノマーに廃発泡ポリスチレンを溶解させる。本発明の廃発泡ポリスチレン処理液は、スチレン系モノマーと廃発泡ポリスチレンとを有する。本発明の複合材料は、廃発泡ポリスチレン処理液と骨材とを混合した混合物を硬化させてなる。
【0009】
本発明において使用することができる廃発泡ポリスチレンには、梱包材、食品トレー、インスタント食品容器、断熱材、及び防音材等として用いられた後に一般家庭、小売店、会社、建物の解体現場等から廃棄された発泡ポリスチレンの他、発泡ポリスチレン容器の製造工場等において容器成形等の際に生じ、未使用のまま廃棄される発泡ポリスチレン片等を含むことができ、廃棄される発泡ポリスチレンであれば、いずれの発泡ポリスチレンを使用することができる。廃発泡ポリスチレンは、ビーズ法により成形された発泡ポリスチレン、及び押し出し法により成形された発泡ポリスチレンのいずれもが含まれる。またその形状についても制限はなく、シート状でも特定形状の成形品の形状であってもよい。
【0010】
前記スチレン系モノマーとして、スチレンモノマーの他、以下の一般式に示すスチレンモノマーを挙げることができる。中でもスチレンが好ましい。
【0011】
【化1】
Figure 0003609352
【0012】
尚、一般式(1)において、Rは水素原子またはメチル基を示し、Zはハロゲン原子またはメチル基を示し、pは0または1〜3の整数である。
【0013】
スチレン系モノマーは単独で使用しても良いし、スチレン系モノマーと他の有機溶剤との混合物を使用することもできる。スチレン系モノマーと混合する有機溶剤としては、取り扱いが容易となるので引火点が高い有機化合物が好ましく、引火点が100℃以上のグリコールエーテル類が特に好ましい。また、廃発泡ポリスチレン(以下EPSと省略する場合あり)を溶解する時におけるスチレン系モノマーの重合を防止する目的で例えばp−t−ブチルカテコール等の重合防止剤や酸化防止剤を添加することもできる。スチレン系モノマーは、発泡ポリスチレンの減容剤として機能すると共に、廃発泡ポリスチレンを利用して複合材料を作る場合には複合材料の結合材として機能することとなる。また、スチレン系モノマーを使用すると、複合材料の重合時に複合材料の収縮が生じにくいという利点を有する。
【0014】
スチレン系モノマーへの廃発泡ポリスチレンの溶解処理は、スチレン系モノマー中に廃発泡ポリスチレンを添加することにより行われる。廃発泡ポリスチレン溶解時のスチレン系モノマーの温度は、5〜80℃であるのが好ましい、また温度範囲は25〜70℃であるのが特に好ましい。特に迅速に溶解させたい場合は50℃以上で行うのが好ましい。
【0015】
スチレンモノマーに溶解する廃発泡ポリスチレン量は、特に制限はないが、廃発泡ポリスチレン処理液を用いて複合材料を形成する場合には、前記廃発泡ポリスチレン処理液全量に対する廃発泡ポリスチレン量が10〜40質量%であるのが好ましい。特に30〜40質量%であるのが好ましい。前記廃発泡ポリスチレン処理液全量に対する廃発泡ポリスチレン量が40質量%以下であると、廃発泡ポリスチレン処理液と充填材及び骨材とを混ぜる場合に撹拌がしやすく、また廃発泡ポリスチレン処理液と骨材等とを混ぜた混合物を型枠で成形する場合に混合物にある程度の流動性が得られるので好ましい。廃発泡ポリスチレン処理液全量に対する廃発泡ポリスチレンが40質量%以下であるときは、JIS K 6901のブルックフィールド形粘度計法に従った20℃、50%(RH)条件における混合溶液粘度が約10mPa・s以下となる。
【0016】
また、前記混合溶液全量に対する廃発泡ポリスチレン量が10質量%以上であると、廃発泡ポリスチレンの減容率が約85vol%以上と高い値となり、廃発泡ポリスチレンの回収コストを低減できるので好ましい。ここでスチレンに対する廃発泡ポリスチレンの減容率は次の式で表される。
【0017】
【数1】
Figure 0003609352
【0018】
廃発泡ポリスチレンをスチレン系モノマー中に溶解する工程は、廃発泡ポリスチレンをそのままの形で回収し一箇所に集積させた後に、大型のスチレン系モノマー槽に回収した廃発泡ポリスチレンを添加することにより行うこともできるが、スチレン系モノマーの入ったタンクを備えた廃発泡ポリスチレン回収車によって、廃発泡ポリスチレン回収作業時に行うこともできる。廃発泡ポリスチレンを回収しながら、スチレン系モノマーに溶解させる方が、一度に多くの廃発泡ポリスチレン材を回収することができ、回収コストを低減できるので好ましい。尚、廃発泡ポリスチレン回収車によって回収されたスチレン系モノマーと廃発泡ポリスチレンとの混合溶液は、回収車毎に廃発泡ポリスチレンの溶解量が異なるので、スチレンを添加することにより、廃発泡ポリスチレンの溶解量の調整が行われる。
【0019】
回収した廃発泡ポリスチレンは、スチレン系モノマー槽に投入する前に粉砕して、溶解しやすくすることが望ましい。または廃発泡ポリスチレン回収車に廃発泡ポリスチレン粉砕装置を設けることが望ましい。また、スチレン系モノマー槽及び廃発泡ポリスチレン回収車に備えられたタンクにはスチレン系モノマーを加温するための加温装置及び撹拌装置が設けられる。加温により蒸発したスチレン系モノマーは冷却後回収され再度利用される。
【0020】
廃発泡ポリスチレンをスチレン系モノマーに溶解させた廃発泡ポリスチレン処理液は、嵩ばり、保管に場所をとり、一度に大量に輸送するのが困難な廃発泡ポリスチレンを効率よく移送し、保管することができるという特徴を有する。
【0021】
この廃発泡ポリスチレン処理液を用いて、ポリスチレン成形品の原料として再利用することができる。廃発泡ポリスチレン処理液には、ポリスチレン成形時に不純物となる成分が含まれていないので、従来のように減容剤を分離する必要がなく、分離するコストが低減される。
【0022】
さらに、廃発泡ポリスチレン処理液と、骨材等とを混合した混合物を硬化させることにより、複合材料が得られる。この複合材料は、骨材の種類を選択することにより、いろいろな機能が付与されるので、様々な用途に利用することができる。
【0023】
例えば、細骨材及び粗骨材を選択することにより、コンクリート材料に必要とされる強度を有する複合材料が得られ、木片、木材チップ、木毛、植物繊維、プラスチック、もみがら等の有機骨材を選択することにより、保温性、断熱性に優れた複合材料が得られ、また、不燃性の骨材を選択することにより、難燃性の複合材料が得られる。このため、本発明の複合材料は、構造材料、断熱材料、保温材料、難燃性材料等の様々な用途に使用することができる。
【0024】
前記骨材としては、砂、砂利、砕石、砕砂等の無機骨材、スラグ骨材等の工業副産物の骨材、木片、木材チップ、木毛、植物繊維、プラスチック粒、もみがら等の有機骨材、ケイ砂、再生骨材、及びこれらの混合骨材を挙げることができる。前記骨材は用途に応じて、細骨材及び粗骨材が組み合わされ、複数の骨材の種類が選択される。使用する骨材の大きさについて特に制限がなく、粗骨材、細骨材のいずれも使用することができる。植物繊維や木片等の不定形の骨材は、大きさを揃えて、複合材料中に均一に分散させるのが好ましい。
【0025】
また、これらの骨材についても廃材を利用することができる。例えば、道路工事において生ずる廃アスファルト、建物の解体時に生ずる廃コンクリート、廃木材、廃セッコウボード、排煙脱硫の副生物である排煙脱硫セッコウ、家庭や工場から廃棄されるゴミに含まれる廃プラスチック等が利用できる。廃材を骨材として使用することにより、家庭や、工場等から排出される廃棄物の有効利用を図ることができ、また産業廃棄物や一般廃棄物の量を減らす効果がある。
【0026】
結合材として作用する廃発泡ポリスチレン処理液に対する骨材の混合割合は特に制限はないが、結合材:骨材が質量比で1:0.1〜1:10の割合であるのが好ましい。また、この複合材料は、骨材を全く加えずに硬化させて使用することも可能である。
【0027】
廃発泡ポリスチレン処理液と骨材との混合は、公知の混練装置、混合装置を用いて行うことができる。
【0028】
さらに、本発明の複合材料の機能を害さない範囲において、前記廃発泡ポリスチレン処理液と骨材との混合物に充填材を加えることもできる。前記充填材としては、例えば、無機の粉状充填材を挙げることができる。無機の粉状充填材としては、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、セメント、及びセッコウ等を挙げることができる。これらの不燃性物を充填材として使用することにより、複合材料を難燃化させることができる。特にセッコウを使用することにより、軽量で断熱性、防音性のある複合材料を得ることができる。また酸化チタン等の光触媒材料も充填材として使用することができる。中でも繊維状酸化チタンが望ましい。光触媒材料を本発明の複合材料に適用することにより、複合材料表面に防汚効果が付与される。これらの充填材は単独でも、2種以上を混合して添加しても良い。また、これらの充填材も、廃材を利用することができる。充填材は、ほとんど含水していないものが望ましい。
【0029】
充填材の粒子径、形状、粒度分布等を特に制限しないが、平均粒子径が0.1μm〜1000μmのものが一般に用いられる。
【0030】
結合材である廃発泡ポリスチレン処理液に対する充填材の配合割合は特に制限はないが、結合材:充填材が質量比で1:0〜1:2の割合であるのが好ましい。
【0031】
さらに、前記混合物を硬化させる目的で、通常、硬化剤が添加される。硬化剤として、重合を開始させる開始剤と、重合を促進する促進剤とが用いられる。開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、フタル酸ジシクロヘキシル及びこれらの混合物等を挙げることができる。
【0032】
促進剤としては、例えば、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアニリン等の3級アミンを挙げることができる。
【0033】
硬化剤の使用量は、硬化温度によっても異なるが、一般に結合材100重量部に対してそれぞれ、0.1〜5重量部の割合である。また、本発明の複合材料を常温で硬化させる場合には、複合材料の可使時間が20分〜60分程度になるように硬化剤の種類、使用量を決定することが好ましい。
【0034】
その他にも、架橋剤、着色剤、発泡剤等を前記混合物に添加する事ができる。架橋剤としては、例えば3官能性モノマーであるトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)を使用することができる。架橋剤を添加することにより、複合材料の可使時間の調節や、複合材料の強度を高めることができる。
【0035】
廃発泡ポリスチレン処理液に対する架橋剤の配合量は、質量比で9:1〜5:5であることが好ましく、特に7:3〜5:5であることが好ましい。また廃発泡ポリスチレン処理液に含まれるスチレンに対する架橋剤の配合量は、質量比で1:0.1〜1:1.7であることが好ましい。特に1:0.6〜1:1.7であることが好ましい。
【0036】
本発明における複合材料がプレキャスト成形品である場合は、プレキャスト成形品の製造工場において廃発泡ポリスチレン処理液と、骨材との混合が行われるが、永久型枠のように複合材料が建築現場で成形される場合は、建築現場において前記処理液と骨材との混合を行うこともできる。さらに場合により、混合物に充填材、開始剤、促進剤、及び架橋剤が添加される。場合により、混合しながら加熱又は冷却を行う。
【0037】
廃発泡ポリスチレン処理液と骨材等との混合物は、混合後、注形、振動成形、遠心成形、圧縮成形、押出成形等の各種成形方法で成形される。成形方法は、複合材料の形状、寸法、生産量等によって適宜決定される。また、型枠を使って打ち込むときは、型枠に適当なシリコーン等の離型剤を塗布することもできる。混合物の硬化は、常温硬化法及び加熱硬化法を採用することができる。常温硬化法は、主に現場での打設の場合に行われる。加熱硬化法は、迅速に硬化させたい場合や圧縮成形及び押出成形の場合に行われる。
【0038】
【実施例】
(廃発泡ポリスチレン処理液の調製)
スチレンとしてJIS K6727に規定する工業用スチレンを用いた。恒温水槽にて70℃に加温した上記スチレン中に廃発泡ポリスチレンの模擬品として、JIS A9511に規定するビーズ法発泡ポリスチレンの「保温板4号」(密度17kg/m)を溶解した。前記発泡ポリスチレンを適当な大きさに切断してからスチレン中に浸漬し、ガラス棒で撹拌しながら溶解させた。発泡ポリスチレンが、スチレン及び発泡ポリスチレンの全量に対してそれぞれ10、20、30、40質量%となるようにスチレンに溶解させた。この廃発泡ポリスチレン処理液中の廃発泡ポリスチレン濃度と、廃発泡ポリスチレンの減容率との関係を図1に示した。
【0039】
(複合材料の調製)
表1に示す廃発泡ポリスチレン濃度の廃発泡ポリスチレン処理液中に、細骨材として粒子径0.05〜0.60mmのケイ砂を、充填材として粒子径2.5×10−3mm未満の重質炭酸カルシウムを、開始剤として過酸化ベンゾイルとフタル酸ジシクロヘキシルとの等量混合物を、促進剤としてN,N−ジメチル−p−トルイジンを、架橋剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレートをそれぞれ表1、表2に示す量だけ添加し、よく撹拌した。得られた混合物の組成を表1に示す。これらの混合物を寸法40×40×160mmの型に入れた後、加熱硬化法により、供試体を作製した。また比較対象として、廃発泡ポリスチレン処理液の代わりにスチレンを用いた点を除き実施例と同様に供試体を作製した。加熱硬化法は、20℃、50%(RH)で24時間養生した後、70℃に加熱して15時間養生した。
【0040】
得られた供試体はJIS A 1184及びJIS A 1183に準じて曲げ及び圧縮強さ試験を行った。それぞれの曲げ及び圧縮強さを図2、3に示した。
【0041】
【表1】
Figure 0003609352
【0042】
【表2】
Figure 0003609352
【0043】
図1に示すように、廃発泡ポリスチレンの減容率は最大96%に達するので、廃発泡ポリスチレンをスチレン中に溶解する方法は、かさばる廃発泡ポリスチレンの減容処理として極めて有効である。
【0044】
実施例1〜10の複合材料は、粗骨材を含まないにもかかわらず、いずれも一般供用級のコンクリートにおける耐久設計基準強度18MPaよりも高い圧縮強さを示した。また、廃発泡ポリスチレン処理液に対する廃発泡ポリスチレン濃度が40質量%の実施例6〜10の複合材料及び、廃発泡ポリスチレン処理液に対する廃発泡ポリスチレン濃度が30質量%であり、かつ廃発泡ポリスチレン処理液に対する架橋剤濃度30質量%以上である実施例3〜5の複合材料は、コンクリートにおける設計基準強度36MPaよりも高い圧縮強さを示した。特にTMPTMAの配合量が少ない場合において、比較対象である廃ポリスチレンを含まない複合材料よりも高い圧縮強さを示した。
【0045】
本発明における複合材料は、様々な用途に使用することができる。例えば、強度のある複合材料は、建材として使用することができる。その他にも、建築用の断熱材や永久型枠、断熱型枠、高速道路用の防音壁等に用いることができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明における廃発泡ポリスチレンの処理方法により、かさが大きく回収や保管が困難な廃発泡ポリスチレンを複合材料を減容させて回収、貯蔵することができる。
また、本発明における廃発泡ポリスチレン処理液は、減容剤としてスチレン系モノマーが用いられるので、特にスチレン系モノマーを分離しなくともそのままポリスチレンの再生原料として用いることができるので、従来は必要であった減容剤の分離、回収工程を省略することができる。
さらに、廃発泡ポリスチレンをスチレンに溶解した処理液と骨材等と混合し硬化させることにより様々な用途に使用できる複合材料を得ることができる。
また、本発明の複合材料は、結合材に廃発泡ポリスチレンを使用し、骨材や充填材に廃材を利用することができるので製造コストを低くすることができる。
また、骨材の種類や廃発泡ポリスチレンの量を選択することにより、強度、断熱性、防音性、耐火性等の物性に優れた複合材料が得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における廃発泡ポリスチレン処理液の発泡ポリスチレン濃度と減容率との関係を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例である複合材料の曲げ強さを示す図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例である複合材料の圧縮強さを示す図である。

Claims (4)

  1. 廃発泡ポリスチレンと、骨材と、前記骨材同士を結合させるスチレン系モノマーとを混合した混合物を硬化させたことを特徴とする複合材料。
  2. 前記混合物に、さらに充填材を混合することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。
  3. 前記混合物に、さらに架橋剤を混合することを特徴とする請求項1又は2に記載の複合材料。
  4. 前記廃発泡ポリスチレンとスチレン系モノマーとの合計量に対する廃発泡ポリスチレン量が30〜40質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合材料。
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