JP3608619B2 - 普段着として使用可能な介護用上着 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高齢者や身体障害者等が着用する介護用上着に関し、更に詳しくは、介護者が高齢者等を安定した状態で安全に背負うことを可能にし、しかも普段着として使用することができる介護用上着に関する。
【0002】
【従来の技術】
高齢者や身体障害者等(以下、被介護者という。)を介護していると、介護者が被介護者を担がなければならない場合(即ち抱き上げる場合や背負う場合)や、歩行に付き添うよりは被介護者を担いだ方が便利な場合がある。
例えば、車椅子の身体障害者を車椅子が入り込めない離れた場所に運ぶ場合や、高齢者が下り階段を歩いて下ろうとする場合などである。
【0003】
このような場合、介護者が被介護者を身体の正面で抱き上げて運ぶには、従来の胴着にベルト状の持ち手等が付いた介護用胴着(例えば特許文献1参照)を被介護者が着用していると、介護者が被介護者の身体を把持し易く便利である。
また、逆に、介護者がベルトや把持部等の付いた介護者用上着(例えば特許文献2又は3参照)を着用していれば、被介護者がそのベルト等を掴んだり、又は被介護者の身体をベルト等で固定したりすることができ、被介護者を安全に運ぶことができる。
【0004】
しかし、被介護者を身体の正面で抱き上げて運ぶと介護者の腕や肩、腰等に負担がかかり、長い距離を運んだり、それが度重なったりすると、介護者自身が身体を痛めてしまうことがある。
しかも、下り階段では、介護者は、被介護者のために自分の足元が見えないため必ずしも安全な運び方とは言えず、両手もふさがってしまうため、危険度が倍増する。
【0005】
こうしたケースでは、被介護者を抱きかかえるより、被介護者を背負ってしまった方が介護者にとって楽な場合もあり、身体全体で被介護者を支えるため、介護者の肩や腰痛への局所的な負担が軽減できる。
また、介護者が自分の足元を見ることができ、少なくとも片手が自由になるので、下り階段では手すりにつかまるなどして、より運搬移動時の安全性が増す。
【0006】
この際、介護者や被介護者が先述した従来の介護用胴着や介護者用上着を着用していると、介護者の背と背負われている被介護者の腹との間に持ち手やベルト等が介在する状態になり、双方に不快感を与えてしまう。
被介護者を背負うことを想定した場合、介護用の衣服は、むしろ持ち手等を取り除いて、介護者と被介護者とをより密着するように固定することができるようにした方が、介護者にとって運搬が楽になり、より安定した状態で被介護者を運ぶことができる。
【0007】
一方、被介護者の立場にたった場合、持ち手やベルト等が付いた上着を着用するのは、自分が介護されていることをわざわざ周囲の人にアピールするようで、必ずしも好感が持てない場合もある。
こうしたことを踏まえれば、上記の介護用の衣服においても、被介護者が背負われていないときは、通常の衣服と変わらない普段着として使用できるようにする配慮が必要である。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−279505号公報
【特許文献2】
特開平11−276533号公報
【特許文献3】
特開2002−4117号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる実状を背景に、上記の問題点を克服するためになされたものである。
すなわち、本発明の目的は、普段着として使用できる被介護者が着用する介護用上着であって、しかも、介護者が被介護者を安定した状態で安全に背負うことを可能にする介護用上着を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明者は、このような課題背景に対して、鋭意研究を重ねた結果、被介護者がずり落ちないようにその臀部を高い位置に保ち、しかも被介護者の脇下に帯体を通して介護者の背に引き付けることができるような介護用上着を形成することにより、被介護者の姿勢が安定して介護者の背に固定されること、更に、被介護者の臀部を支える臀部支持部や、脇下を通す帯体等を、普段は仕舞って隠すことができる介護用上着とすることにより、普段着としても使用可能にできることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0011】
即ち、本発明は、(1)、前身頃と後ろ身頃とよりなり被介護者が着用する介護用上着であって、該後ろ身頃は、被介護者の両脇下を通って介護者に渡せることができるように縫着された帯体と、該帯体を外側から覆い隠すための覆い部とを備え、更に該後ろ身頃の下端部が折り返し可能に延設されて臀部支持部を形成し、該臀部支持部の左右角部にそれぞれ帯体を通すための挿通部を設けた介護用上着に存する。
【0012】
そして、(2)、前記後ろ身頃は、帯体を収納するためのポケットを備えた介護用上着に存する。
【0013】
そしてまた、(3)、前記覆い部は、左右端がそれぞれ開放されている介護用上着に存する。
【0014】
そしてまた、(4)、前記前身頃及び後ろ身頃を、肩線より前方で肩縫いする介護用上着に存する。
【0015】
そしてまた、(5)、前記前身頃及び後ろ身頃を、別体の肩部を介して縫着する介護用上着に存する。
【0016】
そしてまた、(6)、前記介護用上着は、反射テープが縫い付けられている介護用上着に存する。
【0017】
そしてまた、(7)、前記挿通部は、紐体が輪状に形成されてなるものである介護用上着に存する。
【0018】
そしてまた、(8)、前身頃と後ろ身頃とよりなり被介護者が着用する介護用上着であって、該後ろ身頃は、被介護者の両脇下を通って介護者に渡せることができるように縫着された帯体と、該帯体を収納するためのポケットと、該帯体及びポケットを外側から覆い隠すための左右端がそれぞれ開放された覆い部とを備え、更に該後ろ身頃の下端部が折り返し可能に延設されて臀部支持部を形成し、該臀部支持部の左右角部にそれぞれ帯体を通すための輪状に形成された紐体を設け、前記前身頃と後ろ身頃を、肩線より前方で肩縫いした介護用上着に存する。
【0019】
本発明はこの目的に沿ったものであれば、上記1〜8の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成も当然採用可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の介護用上着の好適な実施の形態について述べる。
図1は、本発明の介護用上着の構成例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は背面図である。
図においては、後述する帯体31及び臀部支持部33を開いた状態を示している(それらが収納された状態については後述する図3等参照)。
【0021】
介護用上着1は、被介護者が着用するものであり、通常の上着と同様に、主として、前身頃2と後ろ身頃3とよりなる。
この構成例においては、前身頃2の前開き部21には止着手段であるファスナが設けられている。
また、本構成例では、前身頃2の左右に薄地の布でポケット22が形成されたものを示した。
【0022】
尚、上記ファスナに替えてボタン止め等の止着手段が適宜採用される場合もある。
その際、背負う介護者の背にボタンが当たって苦痛を与える可能性があるときは、例えば、ボタンを覆う比翼を備えるように形成するとよい。
【0023】
後ろ身頃3は、被介護者がこの介護用上着1を着用した際にその両脇下を通って介護者に渡せるように左右方向に縫着された帯体31を備えている。
また、この帯体31を外側から覆い隠すために、上端32a及び下端32bで縫着された覆い部32を備える。
帯体31は、後述するように覆い部32の内側で後ろ身頃3の表面に縫着され、覆い部32から、左右方向に取り出して引き出すことができる。
【0024】
後ろ身頃3の下端部は、下方に延設されて臀部支持部33を形成している。
臀部支持部33は、前身頃2の裾23とほぼ同じ高さ位置で内側に折り返すことができる。
その際、臀部支持部33は、内側に適宜取り付けられた仮止め具、例えば面ファスナ33aと、後ろ身頃3の内側(裏面)の対応する位置に取り付けられた仮止め具、例えば面ファスナ(図示しない)とで固定される。
【0025】
介護用上着1を普段着のように着用する場合は、上記のようにして臀部支持部33は内側に折り返して使用するとよい。
臀部支持部33の左右角部には、帯体31を通すための挿通部34がそれぞれ設けられている。
この挿通部34としては、紐体を輪状に形成したものが簡単で好ましい。
この挿通部34については後で詳しく述べる。
【0026】
図2は、本構成例において、仮に、図1(B)の状態の介護用上着から覆い部を取り除いた状態を示す背面図である。
帯体31は、後ろ身頃3に左右方向に縫着されて取り付けられ、本構成例では、後ろ身頃3の裏側から強度を有する薄手の布35〔図1(A)参照〕を当てて裏打ち補強している。
【0027】
帯体31の下方には、介護用上着を普段着として使用する際に帯体31を遊ばないように安定させておく意味から、該帯体31を収納するためのポケット36が設けられていることが好ましい。
ポケット36には、帯体31が折り畳まれて(図2の帯体の左側参照)収納されるが、本構成例では帯体31が強靭な薄手の布で形成されているため、ポケット36が大きく膨らむことはない。
覆い部32は、この帯体31を収納したポケット36全体を覆い隠すように設けられる。
【0028】
図3は、着用した状態の本構成例の介護用上着を斜め後ろから見た図である。
この場合、帯体は覆い部32の内側のポケットに収納され、臀部支持部33は内側に折り返されて面ファスナで固定されているので、外側からは見えない。
このように、本発明の介護用上着は、通常は、いわゆるノーホーク型のベストのように見え、通常の普段着と何ら変わりなく見えるのが最大の特徴である。
【0029】
また、覆い部32は、その左右端がそれぞれ大きく開放されていれば、被介護者が車両に乗車した際に、覆い部32と後ろ身頃3の間にシートベルトを通して被介護者を固定することが可能になり、好ましい。
特に、背が曲がり前傾した姿勢しかとれないような被介護者の胸前にシートベルトを通すと、シートベルトがずれて頸部に引っ掛かってしまう可能性が生じるが、上記のようにシートベルトを通すことにより、そうした事態を回避できる。
【0030】
本発明の介護用上着1は、十分な強度が保証されるならば、天然繊維又は合成繊維よりなる布帛、皮革、合成皮革等、衣服に通常使用される素材てあれば、適宜、使用可能である。
例えば、実験では、軽量で強い強度を有するポリエステル製の布帛をポリエステル50番の繊維で縫着した場合、大柄な被介護者を背負っても、ほつれや破損等を生じないことが確認されている。
【0031】
また、この構成例では、前身頃2と後ろ身頃3の肩縫いを、肩線上ではなく、その前方にやや下がった位置の縫着部4で行っている〔図1(A)参照〕。
通常の上着のように、肩線上で肩縫いを行うと、特に体力のない被介護者が肩こり感(圧痛)を感じる場合が多くあり、本構成例のように縫着部4を前方に設けると、こうした肩こり感が解消されより好ましい。
【0032】
更に、例えば、前身頃2と後ろ身頃3とは別体に肩部を裁断し、肩部を介して前身頃2と後ろ身頃3を縫製するようにすることも可能である。
つまり、例えば、肩部と前身頃2とを縫着部4で縫い合わせ、肩部と後ろ身頃3と覆い部32の3者を覆い部32の上端32a〔図1(B)参照〕の位置で縫い合わせるようにすれば、肩線上での肩縫いを回避することができる。
【0033】
ところで本構成例では、上記縫着部4、前身頃のポケット22の上端、後ろ身頃の覆い部32の上端32a及び下端32bの位置に、反射テープがそれぞれ縫い付けられている〔図1(A)及び(B)参照〕。
反射テープは、夜間、車両のライトを明るく反射するようなタイプのものが好ましい。
このような反射テープを前身頃2及び後ろ身頃3のそれぞれ上下位置に取り付ければ、夜間、車両の運転者が被介護者を発見し易くなる。
【0034】
次に、この介護用上着1の着用方法及びその機能について述べる。
図4は、介護用上着の帯体を引き出し臀部支持部を垂下させた状態を示す図である。
また、図5は、介護用上着を着用した被介護者が介護者に背負われている状態を示す図である。
【0035】
先ず、被介護者Aを背負う前に、被介護者Aが介護用上着1を着用した状態のまま、覆い部32の内側のポケットから収納されている帯体31を引き出して左右に伸ばす。
また、折り返されている後ろ身頃の臀部支持部33を、面ファスナの固定を外して下方に垂下させておく(図4参照)。
【0036】
そして、左右の帯体31を被介護者Aの両脇下を通すようにして前方に出し、その左右の帯体31が介護者Bの両肩の上を通るようにして、介護者は屈んで被介護者Aを背負う。
介護者Bは屈んだ状態のまま、背の上の被介護者Aの位置を調整し、被介護者Aの上体を背に適度に密着させた状態にして、左右の帯体31を身体の正面で襷がけにする。
【0037】
そして、左右の帯体31を介護用上着1の臀部支持部33の左右角部にある挿通部34にそれぞれ通す。
最後に、被介護者Aが介護者Bに適度に密着した状態を保ちながら、左右の挿通部34にて折り返された帯体31の両端部を、介護者Bの身体の正面で適宜引き締めて、蝶結び等にして図5で示すB1の位置で固定する。
【0038】
通常、背負われる人が下方にずり落ちると、背負う者には非常に重く感じられるものであり、そのため背負う者は必要以上に苦痛を感じて疲労し、また背負われる者も非常に不安定で危険な状態に陥る。
しかし、上記のように介護用上着1を着用すると、前身頃より下方まで延設されている臀部支持部33が被介護者Aの臀部を下から支えるように上方に持ち上げ、介護者Bの背で被介護者Aの身体を高い位置に支持することができる。
【0039】
また、帯体31も同様に被介護者Aの両脇を下から支え、更に、被介護者Aの両脇下を左右から支持して上体が必要以上に横ぶれするのを防止する。
更に、介護用上着1の後ろ身頃3が被介護者Aの背面全体を覆うため、被介護者Aの上体が適度に介護者Bの背に密着された状態を安定的に保持する。
このように、介護用上着1は、後ろ身頃3、帯体31、及び臀部支持部33のそれぞれの機能が有効に発揮されて有機的に結びつくことにより、介護者Bが被介護者Aを安定した状態で、しかも安全に背負うことを可能にしている。
【0040】
介護用上着1の上記機能が有効に発揮されると、被介護者Aは介護者Bにしがみつく必要はなくなり、逆に、介護者Bが、被介護者Aの足から多少手を離しても、被介護者Aがずり下がったり左右に揺れたりすることがなくなる。
そのため、例えば、被介護者Aを背負って下り階段を下る場合に、片手を被介護者Aの足から離して手すりを把持しながら下ること等も可能となる。
【0041】
このように、本発明の介護用上着は、普段の生活においては普段着として着用でき、しかも、介護者が被介護者を背負う場合には、被介護者のみならず介護者の安全をも的確に守ることを可能にする。
また、介護用上着の後ろ身頃等に先述した反射テープを取り付ければ、夜間でも、後方から来た車両のライトで反射テープが光るので、運転者に発見され易くなり、介護者も被介護者もともに事故に遭う危険を免れることができる。
【0042】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で、他の種々の変形例が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態においては、図を見やすくするようにベスト型の介護用上着について示したが、当然、袖付きのジャンバー型やジャケット型等に形成することも可能であり、その機能等は同様に説明される。
【0043】
また、例えば、この介護用上着の胴回りに、或いは介護用上着の内側(裏側)に、上記帯体とは別にベルト等を設けて、介護用上着を被介護者の身体に対して、より密着することができるように形成することも、当然可能である。
更に、介護用上着の後ろ身頃の表にベルト状の持ち手等を取り付けることも、必要に応じて適宜行われる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、普段は介護用上着を普段着として使用でき、しかも、この介護要上着を着たまま、介護者が被介護者を安定した状態で安全に背負うようにすることができる。
また、介護用上着の前身頃と後ろ身頃と肩線より前方で肩縫いする、又は前身頃及び後ろ身頃を別体の肩部を介して縫着することにより、被介護者が、肩こり感等の負担を感じることなく介護用上着を着用することができる。
【0045】
また、後ろ身頃に、ポケットを備えたことにより、帯体が遊ばずポケット内に収納される。
更に、介護用上着は、反射テープが縫い付けられていることにより、特に夜間において、車両の運転者に発見され易くなり事故等が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の介護用上着の構成例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図2】図2は、本構成例において、仮に、図1(B)の状態の介護用上着から覆い部を取り除いた状態を示す背面図である。
【図3】図3は、着用した状態の本構成例の介護用上着を斜め後ろから見た図である。
【図4】図4は、介護用上着の帯体を引き出し臀部支持部を垂下させた状態を示す図である。
【図5】図5は、介護用上着を着用した被介護者が介護者に背負われている状態を示す図である。
【符号の説明】
1…介護用上着
2…前身頃
21…前開き部
22…ポケット
23…裾
3…後ろ身頃
31…帯体
32…覆い部
32a…上端
32b…下端
33…臀部支持部
33a…面ファスナ
34…挿通部
35…布
36…ポケット
4…縫着部
A…被介護者
B…介護者
B1…帯体を結ぶ位置
Claims (8)
- 前身頃と後ろ身頃とよりなり被介護者が着用する介護用上着であって、該後ろ身頃は、被介護者の両脇下を通って介護者に渡せることができるように縫着された帯体と、該帯体を外側から覆い隠すための覆い部とを備え、更に該後ろ身頃の下端部が折り返し可能に延設されて臀部支持部を形成し、該臀部支持部の左右角部にそれぞれ帯体を通すための挿通部を設けたことを特徴とする介護用上着。
- 前記後ろ身頃は、帯体を収納するためのポケットを備えたことを特徴とする請求項1記載の介護用上着。
- 前記覆い部は、左右端がそれぞれ開放されていることを特徴とする請求項1記載の介護用上着。
- 前記前身頃及び後ろ身頃を、肩線より前方で肩縫いすることを特徴とする請求項1記載の介護用上着。
- 前記前身頃及び後ろ身頃を、別体の肩部を介して縫着することを特徴とする請求項1記載の介護用上着。
- 前記介護用上着は、反射テープが縫い付けられていることを特徴とする請求項1記載の介護用上着。
- 前記挿通部は、紐体が輪状に形成されてなるものであること特徴とする請求項1記載の介護用上着。
- 前身頃と後ろ身頃とよりなり被介護者が着用する介護用上着であって、該後ろ身頃は、被介護者の両脇下を通って介護者に渡せることができるように縫着された帯体と、該帯体を収納するためのポケットと、該帯体及びポケットを外側から覆い隠すための左右端がそれぞれ開放された覆い部とを備え、更に該後ろ身頃の下端部が折り返し可能に延設されて臀部支持部を形成し、該臀部支持部の左右角部にそれぞれ帯体を通すための輪状に形成された紐体を設け、前記前身頃と後ろ身頃を、肩線より前方で肩縫いしたことを特徴とする介護用上着。
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