JP3608250B2 - 動圧軸受を使用したディスク駆動装置 - Google Patents

動圧軸受を使用したディスク駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は光,磁気ディスク装置などに使用される動圧軸受を使用したディスク駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光,磁気ディスク装置は小型軽量化,高容量化へ進む傾向にある。ノートサイズのパソコンの普及にともなってスピンドルモータも小型化,薄型化への対応が避けられず、なおかつ耐衝撃性の向上,高精度化が要望され始めた。従来スピンドルモータに用いる軸受としてはボール軸受が多く採用されてきた。スピンドルモータの小外径化にともない、小型ボール軸受を使用すると十分な回転精度が得られず高容量化の実現が難しく、かつ耐衝撃性能が極端に低下しボール軸受を劣化させて騒音問題を発生させている。
【0003】
最近、ボール軸受の回転精度では高容量化が計れないということで、潤滑油を充満した動圧軸受の流体軸受スピンドルモータが使用され始めていて、オイルの飛散や流失による信頼性の低下をどう防止するかが課題となっている。
【0004】
従来のこの種の回転駆動装置としては、たとえば図10に示すようなものがある。
【0005】
以下に従来の磁気ディスク駆動装置について説明する。
図10は従来の動圧軸受の磁気ディスク駆動装置の断面図を示すものである。
【0006】
図10において、80は第1のシャフト、81は第2のシャフト、82はスリーブ部、83はハウジング、84はロータハブ部、85はマグネット、86はスラスト板、87はステータコア、88はコイル、89は第1の円筒部、90は第2の円筒部、91はロータフレーム、92は空間部、93はハウジングのシャフト締結円筒部、94はスリーブ部の上端面、95はスラスト補助板である。
【0007】
ハウジング83のシャフト締結円筒部93の外周面にはコイル88が巻配されたステータコア87が固着されて、前記シャフト締結円筒部93に第1のシャフト80が固定されている。前記第1のシャフト80と第2のシャフト81との間にスラスト板86が固定され、第1のシャフト80と第2のシャフト81とスラスト板86は固定側の軸受部を構成している。第2のシャフト81は第1のシャフト80に固定されていて、1つのシャフトとみなすことができるので従来例の説明におけるシャフトとは第1のシャフト80と第2のシャフト81が固定されたシャフトを意味する。
スリーブ部82にはスラスト板86をスリーブ部とで挟み込むようにスラスト補助板95が設置され、ロータハブ部84のスラスト方向の移動が規制されている。そのために、ロータハブ部84が衝撃などでスラスト方向に移動した場合、ロータハブ部84は抜けない構造になっている。
内径にヘリングボーン溝を有する第1および第2の円筒部89,90を有するスリーブ部82は第2のシャフト81に回転可能に挿入される。オイルはスリーブ部82と第2のシャフト81の微小間隙に介在しているが、スリーブ部の上端面94側にはオイルは存在していない。
【0008】
第2のシャフト81に対してスリーブ部82が回転するとスリーブ部82の第1の円筒部89,第2の円筒部90に設けられたヘリングボーン溝(図示略)の作用でオイルを介して動圧を発生しスリーブ部82は浮上し非接触で回転する。また、スラスト方向についてもスラスト板86のすべり面となる上下面にへリングボーン溝(図示略)があり、その作用で回転時動圧を発生し浮上し支承される。
【0009】
従来例の場合のロータ部は可動部材であり、スリーブ部82,ロータハブ部84,ロータフレーム91,マグネット85,スラスト補助板95から構成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、軸固定型の場合オイルがシャフトを伝わってモータ内部に溢れ出てくることもある。そのためオイルがモータ外部に飛散し軸受内のオイルは減少していき、動圧軸受が使用される機器を汚染するとともに著しく信頼性を損なうことになるという問題点を有していた。
そのため、潤滑剤の漏出を確実に防止するには磁性流体による方法が考えられるが、ロータハブ部の内部における中央に位置する動圧ラジアル軸受の近辺に磁性流体を注入するのは非常に困難なことである。そしてさらに、コスト上の問題が大きく装置の小型化にも課題があった。
【0011】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、動圧軸受内のオイルを安定的に保持し、低コストで薄型化を実現した動圧軸受を使用したディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明のディスク駆動装置に使用する動圧軸受は、シャフトとスリーブ部とからなりいずれか一方にヘリングボーン溝を有するラジアル軸受とシャフトの中央部付近に固定されたスラスト板とスリーブ部とスラスト補助板で構成されるスラスト軸受において、スラスト補助板が1つのスラスト軸受またはスラスト補助板が2つに分割されたスラスト軸受を有するオイル潤滑動圧軸受において、
(1)スラスト補助板外周面とそれに接するシャフト内周面のいずれか一方に一定角度をなす複数のスパイラル溝を有する構成とする。
(2)スラスト補助板の断面形状をL字型の構造をする。
(3)スラスト板外周面とそれに接するスリーブ部内周面において、スラスト板とそれに接するスリーブ部内周面において一部分が狭く、その部分から離れると径が大きくなる形状を有する動圧軸受を有する構成とする。
(4)スラスト板,スラスト補助板,シャフト部のスパイラル溝をエッチング加工により加工した構成とする。
(5)スラスト板の上下面またはスリーブ部のスラスト板すべり面、スラスト補助板上面に加工されたヘリングボーン溝において、スラスト板の下面側に位置するへリングボーン溝のセンターの位置を外周方向にずらした構成とする。つまり、スラスト板上面のへリングボーン溝のセンターの直径の値D1、スラスト板下面のへリングボーン溝のセンターの直径をD2とすると(数1) の関係となるように構成する。
【0013】
【数1】
Figure 0003608250
【0014】
(6)スラスト補助板が2つのパーツで構成される軸受装置を用いたオイル潤滑動圧軸受装置において、第1スラスト補助板下面,第2スラスト補助板上面のいずれか一方に複数のスパイラル溝を有する構成とする。
(7)スラスト補助板の内円周面の形状がシャフトに対し、上部からまず平行部分があり、そして漸近的に増大しある点から漸近的に減少していき下部で平行となる構造を有する構成とする。
【0015】
【作用】
この構成によって、シャフトに伝わりスラスト補助板下に流れ出ようとするオイルをシャフトまたはスラスト補助板内周面にある複数のスパイラル溝により上昇流を発生させ防止する。
また、第1スラスト補助板下部および、第2スラスト補助板上面のいずれか一方に複数のスパイラル溝をほどこすことにより第1スラスト補助板上下面のオイルの循環がスムーズに行われ、第2スラスト補助板下面にオイルが流れ出るのを防止する。
また、スラスト板外周面に接するスリーブ面の上端下端部分に動圧の発生しない空間を作る。こうすることにより、この空間にオイルが溜まりスラスト板上面,下面にそれぞれオイルが枯渇することなく供給できオイルの循環がスムーズ行われるためオイルの部分的劣化を防止する。
また、スラスト補助板の断面形状をL字型にすることにより、スラスト補助板を薄くしてもオイル漏れ防止効果が低減することがないためモータ自体の薄型化が図れる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は本発明の第1の実施例における動圧軸受を使用した磁気ディスク駆動装置の断面図である。
【0018】
図1において、1は第1のシャフト、2は第2のシャフト、3はスリーブ部、4はハウジング、5はロータハブ部、6はマグネット、7はスラスト板、8はステータコア、9はコイル、10は第1の円筒部、11は第2の円筒部、12はロータフレーム、13は空間部、14はハウジングのシャフト締結円筒部、15はスリーブ部の上端面、16はスラスト補助板である。
ハウジング4のシャフト締結円筒部14の外周面にはコイル9が巻配されたステータコア8が固着されて、前記シャフト締結円筒部14に第1のシャフト1が固定されている。前記第1のシャフト1と第2のシャフト2との間にスラスト板7が固定され固定側の軸受部を構成している。第2のシャフト2は第1のシャフト1に固定されていて、1つのシャフトとみなすことができるので実施例の説明におけるシャフトとは第1のシャフト1と第2のシャフト2が固定されたシャフトを意味する。
スリーブ部3にはスラスト板7をスリーブ部とで挟み込むようにスラスト補助板16が置かれスラスト板が固定されている。ロータハブ部5はスラスト方向の移動がそのスラスト板7を挟み込んだスラスト補助板16で規制されている。そのためにロータハブ部5が衝撃などでスラスト方向に移動した場合、ロータハブ部5は抜けない構造になっている。
内径にヘリングボーン溝を有する第1および第2の円筒部10,11を有するスリーブ部3は第2のシャフト2に回転可能に挿入される。第1の円筒部10と第2の円筒部11との間に径の大きな空間部13が構成されている。オイルが前記第1および第2の円筒部10,11と第2のシャフト2との微小間隙に介在しているが、スリーブ部の上端面15側にはオイルは存在していない。
第2のシャフト2に対してスリーブ部3が回転するとスリーブ部3の第1の円筒部10,第2の円筒部11に設けられたヘリングボーン溝の作用で、オイルを介して動圧を発生しスリーブ部3は浮上し非接触で回転する。また、スラスト方向についてもスラスト板7のすべり面となる上下面にへリングボーン溝(図示略)があり、その作用で回転時動圧を発生し浮上し支承される。
【0019】
実施例1の場合のロータ部は可動部材であり、スリーブ部3,ロータハブ部5,ロータフレーム12,マグネット6,スラスト補助板16から構成される。
第1のシャフト1に複数の一定方向に傾斜して形成しているスパイラル溝17によって、スリーブ部3が回転することによりスラスト補助板16と第1のシャフト1の間を流出しようとするオイルを上昇させるような流れが起こる。このことにより第1のシャフト1を伝わって流出しようとするオイル漏れを防止することができる。このスパイラル溝17はスラスト補助板16の内部円筒部に形成しても同様の効果を得ることができる。
さらに、スパイラル溝17,スラスト板7の上下面のへリングボーン溝をエッチング加工により形成することにより切削加工に比べ、高精度の部品が得られ部品製造のコストダウンも図れる。
【0020】
(実施例2)
実施例2では実施例1のスラスト補助板を、図2のようなL字型断面形状をもつL字型スラスト補助板18にすることによってオイル漏れを防止することを目的にしている。図2のようなL字型断面形状にすることによりL字型スラスト補助板18の第1のシャフト1と接する部分のみ幅を大きくでき、その他の部分が薄くなっているのでシャフトを伝わり流出しようとするオイルの漏れ防止能力を低減することなくスラスト補助板を薄くすることができ、モータ設計の幅が広がるとともにモータ全体の薄型化が図れる。また、L字型スラスト補助板の内周面かそれに接するシャフトの外周面のいずれか一方にスパイラル溝17を加工すると、一層オイルの流出が防止できるのはいうまでもない。
【0021】
(実施例3)
実施例3の図3は実施例1の図1や実施例2の図2に示してあるように、スラスト板7の側面と近接対向するスリーブ部3の内周面の形状を示しており、凸部19とスラスト板7の対向抗する位置が狭くその部分から離れると広くなる空間部20,21により構成されている。空間部20,21はこの部分にオイルが溜まりスラスト板7上下面にそれぞれオイルが枯渇することなく供給できる。そのため、オイルの循環がスムーズに行われオイルの部分的劣化を防止できる。このことは後に述べる2重構造のスラスト補助板の実施例についても同様な効果がある。
【0022】
(実施例4)
実施例1の図1のような構造のスラスト板のヘリングボーン溝について、実施例を説明する。部品符号の一部には図1の符号を用いて説明する。
【0023】
図4はスラスト板7の部品図を示しており、22はスラスト板上面、23はスラスト板下面である。前記スラスト板下面23に形成されているヘリングボーンをセンターの位置より外周よりに加工する。つまり、(数1)を満たす構成にする。こうすることにより圧力中心が外周よりに設定されスリーブ部3の傾きに対してモーメントが大きく作用するために安定すると考えられる。さらに、圧力中心が外周方向に移動することによりスラスト板7下面のオイルが外周側に集まることになり第1のシャフト1を伝わって下部に流出しようとするオイルが減少する。このことは以下に述べる(実施例6)についても同様である。
【0024】
(実施例5)
実施例の図5は実施例の図1のスラスト補助板形状のところに空間溝を設けてオイル漏れを防止するための説明図である。部品符号の一部には図1の符号を用いて説明する。
【0025】
図5において、スラスト補助板24の内周面の形状を第1のシャフト1に対し、上部からまず平行部25がありそして漸近的に増大し頂点26から漸近的に減少していき、下部で平行部27となる構成の空間溝部がスラスト補助板24に設けられている。動圧軸受から流出したオイルは第1のシャフト1とスラスト補助板24との間の空間溝において表面張力が作用して流出が抑制される。また、スラスト補助板24が二つに分割していてもいずれか一方が同様の構造をなしておれば同様な効果を示す。
【0026】
図6はL字型形状のスラスト補助板28を使用した例であるが、図5と同様にオイルの表面張力が作用して流出が抑制される。また、図6では第1のシャフト1とL字型スラスト補助板28との距離が最大となる頂点30がL字型スラスト補助板28の上端部29と下端部31間の中心点ではなく下端部31側に設けられている。オイルの表面張力でオイルが空間部に付着するとき、上側部の空間の方は隙間が狭くオイルを付着する量が多く表面張力が大きいので、オイル流出量が多くても流出を防止する抵抗が増える。
また、L字型スラスト補助板28が二つに分割していてもいずれか一方が同様の構造をなしておれば同様な効果を示す。
【0027】
(実施例6)
図7は本発明の第6の実施例における動圧軸受を使用した磁気ディスク駆動装置の断面図である。
【0028】
図7において、50は第1のシャフト、51は第2のシャフト、52はスリーブ部、53はハウジング、54はロータハブ部、55はマグネット、56はスラスト板、57はステータコア、58はコイル、59は第1の円筒部、60は第2の円筒部、61はロータフレーム、62は空間部、63はハウジングのシャフト締結円筒部、64はスリーブ部の上端面、65は第1スラスト補助板、66は第2スラスト補助板、67は第1スラスト補助板65に開けられた穴、68は第1スラスト補助板の内側から穴67に通じる溝である。
ハウジング53のシャフト締結円筒部63の外周面にはコイル58が巻配されたステータコア57が固着されて、前記シャフト締結円筒部63に第1のシャフト50が固定されている。前記第1のシャフト50と第2のシャフト51との間にスラスト板56が固定され固定側の軸受部を構成している。第2のシャフト51は第1のシャフト50に固定されていて、1つのシャフトとみなすことができるので実施例の説明におけるシャフトとは第1のシャフト50と第2のシャフト51が固定されたシャフトを意味する。
内径にヘリングボーン溝を有する第1および第2の円筒部59,60を有するスリーブ部52は第2のシャフト51に回転可能に挿入される。第1の円筒部59と第2の円筒部60との間に径の大きな空間部62が構成されている。オイルが前記第1および第2の円筒部59,60と第2のシャフト51との微小間隙に介在している。この時、スリーブ部の上端面64側にはオイルは存在していない。第2のシャフト51に対してスリーブ部52が回転するとスリーブ部52の第1の円筒部59,第2の円筒部60に設けられたヘリングボーン溝の作用で、オイルを介して動圧を発生しスリーブ部52は浮上し非接触で回転する。また、スラスト方向についてもスラスト板56のすべり面となる上下面にへリングボーン溝(図示略)があり、その作用で回転時動圧を発生し浮上し支承される。
スリーブ部52にはスラスト板56をスリーブ部とで挟み込むように第1スラスト補助板65が置かれ、第1スラスト補助板65がスリーブ部52から落ちないように第2スラスト補助板66でもって固定されている。ロータハブ部54はスラスト方向の移動がそのスラスト板56を挟み込んだスリーブ部52と第1スラスト補助板65で規制されている。そのためにモータのロータハブ部54が衝撃などでスラスト方向に移動した場合、ロータハブ部54は抜けない構造になっている。
【0029】
実施例6の場合のロータ部は可動部材であり、スリーブ部52,ロータハブ部54,ロータフレーム61,マグネット55,第1スラスト補助板65,第2スラスト補助板66から構成される。
第1スラスト補助板65側にもオイルが存在し、第1のシャフト50と第1スラスト補助板65の内径部の隙間,第1のシャフト50と第2スラスト補助板66の内径部との隙間が存在するので第1スラスト補助板65に穴67を設け、そして、第1スラスト補助板65の内径部から穴67まで溝68を設け、オイルが溝68,穴67を通ってスラスト板の外側部へ戻るようにしてオイルがその隙間から飛散しないようにしてある。
69は第1のシャフト50に形成したスパイラル溝であり、スリーブ部52が回転することにより第2スラスト補助板66と第1のシャフト50の間を流出しようとするオイルを上昇させるような流れが起こる。このことにより第1のシャフト50を伝わって流出しようとするオイル漏れを防止することができる。このスパイラル溝は第2スラスト補助板66の内部円筒部に形成しても同様の効果を得ることができる。
【0030】
図8は第2スラスト補助板66の部品図を示す。70は第2スラスト補助板66の上面に形成したスパイラル溝である。回転時には第2スラスト補助板66の上面に溜まったオイルは前記スパイラル溝70により外周に導かれ、穴67を通りスラスト板外部に戻る環流がスムーズに行われる。この処理を行うことにより第2スラスト補助板66の上面に溜まったオイルを第1のシャフト50を伝わって下部に流すのではなく、外周方向の流れにしてオイルの流出を防止する。また、このスパイラル溝70を第1スラスト補助板65下部に形成しても同様な効果を示す。さらに、第2スラスト補助板66の断面がL字型をしていても同様な効果を示す。
【0031】
図9はスラスト板56側面と近接対向するスリーブ部52の内周面の形状を示しており、凸部71とスラスト板56が対向する位置は狭く、その部分から離れるにともない広くなる空間部72,73により構成されている。空間部72,73はこの部分にオイルが溜まりスラスト板上下面にそれぞれオイルが枯渇することなく供給できる。そのためオイルの循環がスムーズに行われオイルの部分的劣化を防止できる。また図9において、第1スラスト補助板74の一部を欠落することにより第1スラスト補助板74の下面と空間部73をつないでおり、このような形状にしてもオイルを循環させことができる。
スラスト板56は実施例4で図4により説明したのと同様な効果を示している。さらに、第2スラスト補助板66のスパイラル溝,スラスト板56上下面のへリングボーン溝をエッチング加工により形成することにより切削加工に比べ、高精度の部品が得られ部品製造のコストダウンも図れる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明による動圧軸受は、動圧流体軸受の潤滑剤として使用するオイルの保持性を高めるため、
(1)スリーブ下部からのオイルの流出が低減しオイルの保持性が高まり、軸受の信頼性が高まる。
(2)オイルの保持性を磁性流体シールなどの高価な部品を使うことなく高めることができ、コストダウンおよび薄型化が図れる。
等々優れた動圧軸受を使用したディスク駆動装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるシャフトにオイル流出抑制スパイラル溝を有する磁気ディスク駆動装置の断面図
【図2】本発明の第2の実施例におけるL字型スラスト補助板を説明する図
【図3】本発明の第3の実施例におけるスラスト板外周面と接するスリーブ内周面の形状を説明する図
【図4】本発明の第4の実施例におけるスラスト板すべり上下面のへリングボーンのセンターの位置を説明する図
【図5】本発明の第5の実施例におけるスラスト補助板の内周面の形状を説明する図
【図6】本発明の第5の実施例におけるL字型スラスト補助板の内周面の形状を説明する図
【図7】本発明の第6の実施例におけるシャフトにオイル流出抑制スパイラル溝を有し2重スラスト補助板を有する磁気ディスク駆動装置の断面図
【図8】本発明の第6の実施例における第2スラスト補助板の上面のスパイラル溝を説明する図
【図9】本発明の第6の実施例における2重スラスト補助板を有する動圧軸受についてスラスト板側面に接するスリーブ内周面の形状を説明する図
【図10】従来の動圧軸受を有する磁気ディスク駆動装置の断面図
【符号の説明】
1,50,80 第1のシャフト
2,51,81 第2のシャフト
3,52,82 スリーブ部
4,53,83 ハウジング
5,54,84 ロータハブ部
6,55,85 マグネット
7,56,86 スラスト板
8,57,87 ステータコア
9,58,88 コイル
10,59,89 第1の円筒部
11,60,90 第2の円筒部
12,61,91 ロータフレーム
13,20,21,62,72,73,92 空間部
14,63,93 シャフト締結円筒部
15,64,94 スリーブ部の上端面
16,95 スラスト補助板
17,69,70 スパイラル溝
18,28 L字型スラスト補助板
19,71 凸部
22 スラスト板上面
23 スラスト板下面
24 スラスト補助板
25,27 平行部
26,30 頂点
29 上端部
31 下端部
65 第1スラスト補助板
66 第2スラスト補助板
67 穴
68 溝

Claims (9)

  1. ハウジング本体と、2部品で構成されたシャフトと、前記ハウジング本体に対して相対的に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に固定されたスリーブ部を備え、前記シャフトの2部品の間にスラスト板が固定され、前記スラスト板面と可動側部材で構成させてなる動圧スラスト軸受と、前記シャフトと前記スリーブ部とからなり、いずれか一方にヘリングボーン溝を有するラジアル軸受とを有し、前記スラスト板をスリーブ部とスラスト補助板で覆い固定した構造をもつ、オイル潤滑動圧軸受を使用したディスク駆動装置において、スラスト補助板内周面とそれに接するシャフトのいずれか一方に一定角度をもつ複数のスパイラル溝を有する動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  2. ハウジング本体と、2部品で構成されたシャフトと、前記ハウジング本体に対して相対的に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に固定されたスリーブ部を備え、前記シャフトの2部品の間にスラスト板が固定され、前記スラスト板面と可動側部材で構成させてなる動圧スラスト軸受と、前記シャフトと前記スリーブ部とからなり、いずれか一方にヘリングボーン溝を有するラジアル軸受とを有し、前記スラスト板をスリーブ部とスラスト補助板で覆い固定した構造をもつ、オイル潤滑動圧軸受を使用したディスク駆動装置において、スラスト補助板の断面形状がL字型の構造をもつ動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  3. スラスト補助板とそれに接するシャフトのいずれか一方に一定角度をもつ複数のスパイラル溝を有する請求項2記載の動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  4. ハウジング本体と、2部品で構成されたシャフトと、前記ハウジング本体に対して相対的に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に固定されたスリーブ部を備え、前記シャフトの2部品の間にスラスト板が固定され、前記スラスト板面と可動側部材で構成させてなる動圧スラスト軸受と、前記シャフトと前記スリーブ部とからなり、いずれか一方にヘリングボーン溝を有するラジアル軸受とを有し、前記スラスト板をスリーブ部と第1スラスト補助板で覆い、さらに第1スラスト補助板を第2スラスト補助板でスリーブ部固定した構造をもつ、オイル潤滑動圧軸受を使用したディスク駆動装置において、第2スラスト補助板とそれに接するシャフトのいずれか一方に一定角度をもつスパイラル溝を有する動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  5. ハウジング本体と、2部品で構成されたシャフトと、前記ハウジング本体に対して相対的に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に固定されたスリーブ部を備え、前記シャフトの2部品の間にスラスト板が固定され、前記スラスト板面と可動側部材で構成させてなる動圧スラスト軸受と、前記シャフトと前記スリーブ部とからなり、いずれか一方にヘリングボーン溝を有するラジアル軸受とを有し、前記スラスト板をスリーブ部と第1スラスト補助板で覆い、さらに第1スラスト補助板を第2スラスト補助板でスリーブ部固定した構造をもつ、オイル潤滑動圧軸受を使用したディスク駆動装置において、第1スラスト補助板下面,第2スラスト補助板上面のいずれか一方に一定角度をもつ複数のスパイラル溝を有した動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  6. スラスト板とそれに接するスリーブ部内周面において2部品間の一部分が狭く、その部分から離れると径が大きくなる形状を有する請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  7. スラスト部,スラスト補助板,シャフト部のスパイラル溝をエッチング加工により加工した請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  8. スラスト板とスリーブ部のすべり面についてスラスト板スリーブ部のいずれか一方に加工されたヘリングボーン溝、またスラスト板とスラスト補助板のすべり面についてスラスト板スラスト補助板のいずれか一方に加工されたへリングボーン溝において、前記スラスト板の下面側に位置するへリングボーン溝のセンターの位置を外周方向にずらした請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
  9. ハウジング本体と、2部品で構成されたシャフトと、前記ハウジング本体に対して相対的に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に固定されたスリーブ部を備え、前記シャフトの2部品の間にスラスト板が固定され、前記スラスト板面と可動側部材で構成させてなる動圧スラスト軸受と、前記シャフトと前記スリーブ部とからなり、いずれか一方にヘリングボーン溝を有するラジアル軸受とを有し、前記スラスト板をスリーブ部と一つまたは複数のスラスト補助板で覆い固定した構造をもつ、オイル潤滑動圧軸受を使用したディスク駆動装置において、スラスト補助板の内円周面の形状がシャフトに対し上部からまず平行部分があり、そして漸近的に増大しある点から漸近的に減少していき下部で平行となる構造をもつ動圧軸受を使用したディスク駆動装置。
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