JP3607817B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサ、HCセンサ、NOセンサなど、測定対象となるガス中の被検出成分を検出するためのガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車エンジン等の内燃機関において、その空燃比制御等に使用される酸素センサとして代表的なものには、ZrO等の酸素イオン伝導性固体電解質により先端部が閉じた中空軸状に形成された酸素検出素子を筒状のケーシング内に収容し、該酸素検出素子の先端外面を被検出雰囲気と接触させるとともに、その内側空間に基準ガスとしての大気を導入して、該検出素子に生ずる酸素濃淡電池起電力により被検出雰囲気中の酸素濃度を測定するようにした構造のものが広く使用されている。
【0003】
該酸素センサにおいては、酸素検出素子あるいはそれを加熱するための発熱体からのリード線をケーシングから取り出すための構造として、セラミックセパレータをケーシング内に配置し、その個別のリード線挿通孔に各リード線を通すようにしたものが一般的である。このようなセラミックセパレータを使用することにより、例えばリード線間あるいはリード線に続く端子部間で短絡が生じることが防止ないし抑制される。ここで、各リード線はケーシングの後方側開口部から外側に延伸するとともに、リード線とケーシングとの間は上記開口部に嵌め込まれるゴムグロメットにより密封される。
【0004】
ところで、セラミックセパレータとゴムグロメットとに形成されるリード線挿通孔は、いずれも各々その中心が仮想的な円周経路(ピッチ円)上に位置して配列される。この場合、ゴムグロメットのピッチ円は、リード線をケーブル状に束ねてセンサの外に取り出すために、弾性シール部材側のピッチ円よりも小さく設定したい場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような場合、ゴムグロメットとセラミックセパレータとが密着していると、そのピッチ円径の差によりリード線に強い屈曲が生じ、断線等の不具合が生じやすくなる問題がある。これを防止するためには、ゴムグロメットとセラミックセパレータとの間に隙間を形成して、ピッチ円の径差を該隙間にて吸収させることが有効である。しかしながら、セラミックセパレータとゴムグロメットとの間に隙間が形成されると、ゴムグロメットがセパレータ端面からいわば浮き上がった形で支持されるため不安定であり、例えば組付け後にゴムグロメットがセラミックセパレータ側に押し込まれたりすると、隙間が減じてリード線に屈曲が生じて、これを痛めてしまいやすい問題がある。また、隙間量の調整も面倒である。さらに、ケーシングの後端側へのゴムグロメットの固定は、ケーシングにゴムグロメットを嵌め込み、さらにケーシングを径方向に加締めることにより行われているが、上記のような隙間が形成されていると、セラミックセパレータの端面を利用してグロメットを位置決めすることができなくなるので、加締め時にゴムグロメットが隙間側へ逃げて、加締め不良を生じる場合がある。
【0006】
本発明の課題は、ゴムグロメット等の弾性シール部材とセラミックセパレータとの間に所定量の隙間を形成しつつも、ゴムグロメットを安定的に位置決めあるいは保持することができるガスセンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上述の課題を解決するために、本発明のガスセンサは、
軸状をなす検出素子と、
該検出素子を収容する筒状のケーシングと、
ケーシングの後端側内部に配置され、検出素子からのリード線がそれぞれ挿通される複数のセパレータ側リード線挿通孔が軸方向に貫通して形成されたセラミックセパレータと、
ケーシングの後端側開口部に対しその内側に弾性的に嵌め込まれ、各リード線を挿通するためのシール側リード線挿通孔を有するとともに、それらリード線外面とケーシング内面との間をシールする弾性シール部材とを備え、
弾性シール部材とセラミックセパレータとの間に所定量の隙間を形成するための隙間規定突出部が、セラミックセパレータの後端面に形成されていることを特徴とする。なお、本明細書においては、検出素子の軸方向においてその検出部に向かう側を「前方側」、これと反対方向に向かう側を「後方側」とする。
【0008】
上記構成によれば、セラミックセパレータの隙間規定突出部において弾性シール部材の端面が当接するので、該セラミックセパレータとの間に隙間を形成しつつも弾性シール部材を安定に固定することができる。また、弾性シール部材とセラミックセパレータとの間に所定量の隙間が形成されるので、例えば両者の間においてリード線挿通孔のピッチ円径に差が生ずる場合でも、その径差が隙間で吸収されてリード線に強い屈曲が生じにくく、ひいてはセンサ組立時等においてリード線の損傷や断線等が起こりにくい。また、形成されるべき隙間量も隙間規定突出部の高さに応じて自動的に定まるので面倒な隙間調整が不要であり、弾性シール部材組み付け後において隙間量が変化し、リード線に強い屈曲等が生じたりする心配もない。
【0009】
なお、ゴムグロメット側にも隙間規定突出部を設けることができるが、セラミックセパレータに設けた隙間規定突出部は、軸方向の圧縮力を受けても弾性変形しないので、隙間量を一定の値に保持する上での効果が大きい。また、ゴムグロメットは、例えば円柱形など、軸線方向において向きを反転させても使用可能な形状に構成しておくことが組立時等においては有利であるが、隙間規定突出部を形成したグロメットの場合、固定時において、その都度嵌込みの向きを確認しなければならなくなるから面倒である。
【0010】
次に、上記ガスセンサにおいては、ケーシングの後端部に、壁部に1ないし複数の気体導入孔が形成された筒状のフィルタ保持部と、該フィルタ保持部の気体導入孔を塞ぐように配置され、液体の透過は阻止し気体の透過は許容するフィルタとを有し、気体導入孔及びフィルタを経て外気をケーシング内に導入させる気体導入構造部を形成することができる。この場合、セラミックセパレータは、検出素子の軸方向において、その後方側がフィルタ保持部の内側に入り込み、同じくその前方側がケーシングの内側に入り込むように配置することができる。
【0011】
このように、液体の透過は阻止し気体の透過は許容するフィルタを用いて気体導入構造部を構成することで、ケーシング内に水滴等が侵入することは阻止しつつ、基準ガスとしての外気はケーシング内に十分に導入することができる。さらに、セラミックセパレータの後端面位置を気体導入孔よりも後方側に設定することで、気体導入孔から仮に気体導入構造部内に水滴等が侵入しても、セラミックセパレータが該水滴の進路を妨げる形となるので、ケーシング内へは該水滴等が一層流れ込みにくくなる。そして、セラミックセパレータは、後端面が気体導入孔よりも後方側に位置するようにフィルタ保持部内に入り込んで配置されるので、気体導入構造部に外部から強い衝撃が加わった場合でも、内側のセラミックセパレータがその衝撃を受ける役割を果たすのでフィルタ保持部は大きな変形を免れ、ひいてはフィルタのシール性が損なわれるといった問題も生じにくくなる。
【0012】
隙間規定突出部は、セラミックセパレータの後端面のうち、セパレータ側ピッチ円上に配列したセパレータ側リード線挿通孔よりも内側に形成する構成としてもよい。ここで、セパレータ側ピッチ円とは、セラミックセパレータにおける各リード線を挿通するための3以上のセパレータ側リード線挿通孔の、各中心が描く仮想的な円周経路のことである。また、弾性シール部材の先端面において、シール側リード線挿通孔の中心が描く円周経路についても同じくシール側ピッチ円とする。この場合も、隙間規定突出部が弾性シール部材の前端面のほぼ中央に形成されるので、セラミックセパレータと弾性シール部材との間の安定な当接状態を実現でき、ひいては弾性シール部材の軸方向の位置ずれや傾斜等も生じにくくなる。また、シール側ピッチ円の直径が、隙間規定突出部の外径よりも大きくなっていれば、弾性シール部材の後端面に対する隙間規定突出部の当接領域を、シール側リード線挿通孔に取り囲まれた位置に容易に確保できる。一方、隙間規定突出部についても、当接面の面積が大きいものほどセラミックセパレータと弾性シール部材の当接を安定化できるため、両者のピッチ円の直径及び隙間規定突出部の後端面の面積はできる限り大きい構成とするのがよい。
【0013】
次に、上記構成においてセラミックセパレータには、セパレータ側リード線挿通孔とは別に、隙間側からケーシング内側へ気体を導くための気体導入部が軸方向に形成されている。これにより、例えばフィルタを介して導入された基準ガスとしての外気が、セラミックセパレータの後端面側から気体導入部を経てケーシング内にスムーズに導かれるので、より安定なガスセンサの出力を得ることが可能となる。
【0014】
他方、セパレータ側リード線挿通孔の内面と、これに挿通されるリード線との間には気通用隙間を形成することができる。この構成では、気体導入孔から導入された外気は、該気通用隙間を通ってケーシング内の検出素子へ導かれる。この場合、別途気体導入部を設けなくとも、セパレータ側リード線挿通孔の孔径を大きくして気通用隙間を形成するだけで、基準ガスとしての外気が、セラミックセパレータの後端面側から該気通用隙間を経てケーシング内にスムーズに導かれる。よって、この構成の採用により気体導入部を形成する手間が省かれ、コストを削減できる利点がある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づき説明する。
図1は本発明のガスセンサの一実施例としての酸素センサ1を示している。該酸素センサ1は、先端が閉じた中空軸状の固体電解質部材である酸素検出素子2と、軸状のセラミックヒータである発熱体3とを備えて構成される。酸素検出素子2は酸素イオン伝導性を有する固体電解質により構成されている。そのような固体電解質としては、YないしCaOを固溶させたZrOが代表的なものであるが、それ以外のアルカリ土類金属ないし希土類金属の酸化物とZrOとの固溶体を使用してもよい。また、ベースとなるZrOにはHfOが含有されていてもよい。なお、以下においては、酸素検出素子2の軸方向においてその閉じた先端部に向かう側を「前方側(あるいは先端側)」、これと反対方向に向かう側を「後方側(あるいは後端側)」として説明を行う。
【0016】
この酸素検出素子2の中間部外側には、絶縁性セラミックから形成されたインシュレータ6,7、並びにタルクから形成されたセラミック粉末8を介して金属製のケーシング10が設けられ、酸素検出素子2はケーシング10と電気的に絶縁された状態で貫通している。ケーシング10は、酸素センサ1を排気管等の取付部に取り付けるためのねじ部9bを有する主体金具9、その主体金具9の一方の開口部に内側が連通するように結合された主筒14、該主筒14とは反対側から主体金具9に取り付けられたプロテクタ11等を備える。また、図2に示すように、酸素検出素子2の内面及び外面には、そのほぼ全面を覆うように一対の電極層2b,2cが設けられている。これら電極層2b,2cはいずれも、酸素分子の解離・再結合反応に対する可逆的な触媒機能(酸素解離触媒機能)を有する多孔質電極、例えばPt多孔質電極として構成されている。
【0017】
図1に戻って、主体金具9の前方側開口部には筒状のプロテクタ装着部9aが形成され、ここに、酸素検出素子2の先端側(検出部)を所定の空間を隔てて覆うようにキャップ状のプロテクタ11が装着されている。プロテクタ11には、複数のガス透過口12(本実施例では4つ)が貫通形態で形成されている。
【0018】
主体金具9の後方側の開口部には、前述の主筒14がインシュレータ6との間にリング15を介して加締められ、この主筒14に筒状のフィルタアセンブリ16が外側から嵌合・固定されている。このフィルタアセンブリ16の後端側の開口はゴム等で構成されたグロメット(弾性シール部材)17で封止され、またこれに続いてさらに内方にセラミックセパレータ18が設けられている。そして、それらセラミックセパレータ18及びグロメット17を貫通するように、酸素検出素子2用のリード線20,21及び発熱体3用のリード線(リード線20,21の影になって見えない)が配置されている。
【0019】
次に、図3に示すように、セラミックセパレータ18には、各リード線20,21を挿通するための複数のセパレータ側リード線挿通孔72が軸方向に貫通して形成されており、その軸方向中間位置には、外周面から突出する形態でフランジ状のセパレータ側支持部73が形成されている。そして、該セラミックセパレータ18は、セパレータ側支持部73よりも前方側に位置する部分を主筒14の後端部内側に入り込ませた状態で、該セパレータ側支持部73において主筒14の後端面に当接するとともに、セパレータ側支持部73よりも後方側に位置する部分を主筒14の外側に突出させた状態で配置される。
【0020】
図1に戻り、酸素検出素子2用の一方のリード線20は、固定金具23のコネクタ部24及びこれに続く引出し線部25、並びに固定金具23の内部電極接続部26を経て、前述の酸素検出素子2の内側の電極層2c(図2)と電気的に接続されている。一方、他方のリード線21は、別の固定金具33のコネクタ部34及びこれに続く引出し線部35並びに外部電極接続部35bを経て、酸素検出素子2の外側の電極層2b(図2)と電気的に接続されている。
【0021】
ここで、酸素検出素子2は、排気ガス温が十分高温となっている場合には当該排気ガスで加熱されて活性化されるが、エンジン始動時など排気ガス温が低温である場合には前述の発熱体3で強制的に加熱することで活性化される。発熱体3は例えばセラミックヒータであり、先端部内部に発熱部42が設けられ、ヒータ端子部40から延びるリード線を経て通電されるようになっている。該発熱体3は、固定金具23の発熱体把持部27により把持されて、酸素検出素子2の中空部内に保持される。他方、固定金具23の内部電極接続部26は、酸素検出素子2の中空部内壁面2a(図2)との間の摩擦力によって発熱体3を該中空部に対し軸線方向に位置決めする役割を果たすとともに、電極層2c(図2)と接触・導通するようになっている。
【0022】
次に、図3に示すように、フィルタアセンブリ16は、主筒14(ケーシング10)に対し後方外側からほぼ同軸的に連結される筒状形態をなすとともに、内部が主筒14の外部と連通し、かつ壁部に複数の気体導入孔52が形成されたフィルタ保持部51を備える。そして、そのフィルタ保持部51の外側には、上記気体導入孔52を塞ぐ筒状のフィルタ53が配置され、さらに、そのフィルタ53の外側には、壁部に1ないし複数の補助気体導入孔55が形成されるとともに、フィルタ53をフィルタ保持部51との間で挟み付けて保持する補助フィルタ保持部54が配置される。具体的には、気体導入孔52及び補助気体導入孔55は、フィルタ保持部51及び補助フィルタ保持部54に対し、各軸方向中間部において互いに対応する位置関係で周方向に沿って所定の間隔で形成されており、フィルタ53は、フィルタ保持部51を周方向に取り囲むように配置されている。
【0023】
フィルタ53は、例えばポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという)の未焼成成形体を、PTFEの融点よりも低い加熱温度で1軸以上の方向に延伸することにより得られる多孔質繊維構造体(商品名:例えばゴアテックス(ジャパンゴアテックス(株)))により、水滴等の水を主体とする液体の透過は阻止し、かつ空気及び/又は水蒸気などの気体の透過は許容する撥水性フィルタとして構成されている。これにより、補助気体導入孔55からフィルタ53を経て気体導入孔52より、基準ガスとしての大気(外気)が主筒14(ケーシング10)内に導入されるとともに、水滴等の液体状態の水は主筒14内に侵入することが阻止されるようになっている。
【0024】
図4に示すように、補助フィルタ保持部54には、補助気体導入孔55の列を挟んでその軸方向両側に、フィルタ53を介して該補助フィルタ保持部54をフィルタ保持部51に対して結合する環状のフィルタ加締め部56,57(以下、単に加締め部56,57ともいう)が形成されており、フィルタ保持部51の外面とフィルタ53との間には隙間58が形成されている。
【0025】
他方、フィルタ保持部51は、自身の軸方向中間部に形成された段付き部60により、該段付き部60に関して軸方向前方側を第一部分61、同じく軸方向後方側を第二部分62として、該第二部分62が第一部分61よりも径小となるように構成されており、気体導入孔52はその第二部分62の壁部に形成されている。さらに、補助フィルタ保持部54はフィルタ保持部51の第一部分61の外径よりも小さい内径を有する。
【0026】
図3に戻り、フィルタ保持部51は、セラミックセパレータ18の突出部分を第二部分62の内側まで進入させてこれを覆うとともに、段付き部60においてセパレータ側支持部73に対し、主筒14とは反対側から金属弾性部材74を介して当接するように配置される。他方、該フィルタ保持部51の先端側、すなわち第一部分61において主筒14(ケーシング10)に対し外側からこれに重なりを生じるように配置され、その重なり部には、フィルタ保持部51を主筒14に対し気密状態となるように連結するケーシング加締め部76が形成されている。
【0027】
補助フィルタ保持部54の外側には、筒状の防護カバー64がこれを覆うように設けられている。この防護カバー64は、図3に示すように気体滞留空間65を生じるように配置され、フィルタ保持部51に対し、加締め部66,67により接合されている。なお、図4に示すように、フィルタ保持部51の第一部分61の外周面には、外部連通部を形成する溝部69が周方向に沿って所定の間隔で複数形成されている。
【0028】
次に、図3に示すように、セラミックセパレータ18は、酸素検出素子2の軸方向において後方側がフィルタ保持部51の内側に入り込み、同じく前方側が主筒14(ケーシング10)の内側に入り込むように配置され、各リード線20,21等がセパレータ側リード線挿通孔72において軸方向に挿通される。一方、ゴムグロメット17は、フィルタ保持部51の後方側開口部51aに対しその内側に弾性的にはめ込まれ、各リード線20,21等を挿通するためのシール側リード線挿通孔91を有するとともに、それらリード線20,21等の外面とフィルタ保持部51の内面との間をシールする。
【0029】
セラミックセパレータ18の後端面は、軸方向において気体導入孔52よりも後方側に位置するとともに、その後端面中央に形成された隙間規定突出部96の頂面は、ゴムグロメット17の前端面と密着している。その隙間規定突出部96により、ゴムグロメット17とセラミックセパレータ18との間には所定量の隙間98が形成されている。また、フィルタ保持部51の内周面とセラミックセパレータ18の外周面との間にも隙間92が形成されている。そして、気体導入孔52からの気体は該隙間92内に供給され、さらにセラミックセパレータ18に形成された気体導入部93を通ってケーシング10内に導かれる。具体的には、セラミックセパレータ18には、セパレータ側リード線挿通孔72とは別に軸方向の気通用貫通孔95が形成されており、またその後端面には、一端が貫通孔95に連通し、他端側がセラミックセパレータ18の外周面に開放する気通用溝部94が形成されている。すなわち、これら気通用貫通孔95及び気通用溝部94が気体導入部93を形成している。
【0030】
図6(a)及び図8(a)に示すように、セラミックセパレータ18には、酸素検出素子2及び発熱体3からの各リード線を挿通するための4つのセパレータ側リード線挿通孔72が、各々その中心が仮想的な円周経路(以下、セパレータ側ピッチ円という)C1上に位置して配列するように形成されている。また、気通用貫通孔95は、セラミックセパレータ18の中央部において、それら4つのセパレータ側リード線挿通孔72により囲まれる領域に形成されている。さらに、気通用溝部94は、セラミックセパレータ18の後端面において、4つのセパレータ側リード線挿通孔72と干渉しない位置に十字形態で形成されている。なお、図6(e)に示すように、気通用溝部94には、その上面側において幅方向両縁に面取り部94aが形成されている。
【0031】
次に、図7に示すように、ゴムグロメット17においては、前述のシール側リード線挿通孔91が、各々その中心が仮想的な円周経路(以下、シール側ピッチ円という)C2上に位置して配列するように形成されており、前述のセパレータ側ピッチ円C1(図6:直径D1)とシール側ピッチ円C2(直径D2)とは、その一方が他方よりも直径が大きくなるように設定される。例えば図3においてはD1>D2となっており、図6(a)に示すように、隙間規定突出部96は、セパレータ側ピッチ円C1上に配列したセパレータ側リード線挿通孔72よりも内側に位置する領域に形成されている。
【0032】
なお、フィルタアセンブリ16の主筒14に対する組付け方法は、例えば以下のようにして行う。すなわち、図5(a)に示すように、セラミックセパレータ18に金属弾性部材74を外挿し、さらにそのセラミックセパレータ18の前端側を主筒14に挿入する。一方、フィルタアセンブリ16は図4に示すように予め組み立てておき、これを図5(a)に示すように、そのフィルタ保持部51においてセラミックセパレータ18及び主筒14の外側から被せる。なお、酸素検出素子2及び発熱体3等(図1)は主筒14内に予め組み付けておき、それらからのリード線20,21等はセラミックセパレータ18のセパレータ側リード線挿通孔72(図3)に通し、さらにフィルタ保持部51の後端側開口部から外側に延出した状態にしておく。
【0033】
続いて、図5(b)に示すように、主筒14とフィルタアセンブリ16とに軸方向の圧縮力を付加する。これにより、金属弾性部材74はフィルタ保持部51とセラミックセパレータ18のセパレータ側支持部73との間で圧縮変形し、セラミックセパレータ18を主筒14とフィルタ保持部51との間で挟み付けるための付勢力を発生する。そして、この状態を維持しつつ、図5(c)に示すように、フィルタ保持部51と主筒14とにケーシング加締め部76を形成し、両者を結合する。次いで、図5(d)に示すように、フィルタ保持部51の後端側開口部にゴムグロメット17を嵌め入れ、さらに防護カバー64を被せるとともに、同図(e)に示すように加締め部66及び67を形成して本発明に属する酸素センサの組立てが完了する。
【0034】
さて、上記構成のセンサ1においては、ゴムグロメット17及びセラミックセパレータ18に対し、互いに異なるピッチ円径で各リード線が挿通される構造となっているので、各リード線にはゴムグロメット17とセラミックセパレータ18との間で曲がりが生ずる。しかしながら、ゴムグロメット17とセラミックセパレータ18との間には、セラミックセパレータ18側の隙間規定突出部96により適度な隙間98が形成されており、この隙間98において各リード線を比較的緩やかに曲げることができる。これにより、センサ1の組立て時等にリード線が強く曲げられて痛んだり、断線したりするトラブルが生じにくくなる。また、ゴムグロメット17に軸方向の押込力が作用しても、隙間規定突出部96によりゴムグロメット17の移動が止められるので隙間量が変化しにくく、リード線に強い屈曲等が生じることが防止される。
【0035】
なお、図11(a)に示すように、フランジ状のセパレータ側支持部73(フランジ部)に、これを軸方向に貫通する気通用貫通部97を形成してもよい。本実施例では該気通用貫通部97は、セパレータ側支持部73の外周面に対し、所定の角度間隔で複数形成された溝部(あるいは切欠き部)とされている。この場合は、気通用溝部94と気通用貫通部97との2つの気通経路が形成されるので、基準ガスのケーシング10内への流通をより確実なものとすることができる。なお、気通用貫通部97を形成する場合は、(b)に示すように気通用溝部94を省略することができる。
【0036】
以下、上記酸素センサのセラミックセパレータの変形例について説明する。まず、図8(b)に示すセラミックセパレータ18は、同図(a)のような気通用溝部94あるいは気通用貫通孔95等を含む気体導入部93が形成されていない。また、セラミックセパレータ18の後端面の中央部に隙間規定突出部96が形成されている。この場合、図9に示すように、セパレータ側リード線挿通孔72と各リード線20,21等との間に、周方向に沿って気通用隙間99が形成されており、気体導入孔52から導入された外気が、隙間98から該気通用隙間99を通って検出素子2へ導かれる構成となっている。こうすれば、気体導入部93を形成する手間が省かれ、また、図8(a)のように隙間規定突出部96にまたがる溝部94等も形成されないので形状も単純であり、製造が容易である。
【0037】
なお、図8(b)に示したセラミックセパレータ18においては、図10に示すように、その後端面外周縁から各セパレータ側リード線挿通孔72に向けて気通用溝部94を形成してもよい。これにより、ケーシング内部の検出素子への外気の流通がより一層効果的に行われるようになる。
【0038】
一方、図11(b)は、図8(b)の態様において、セパレータ側支持部73(フランジ部)の外周面に、軸方向の気通用貫通部97を形成した例である。この場合も、図9と同様の気通用隙間99と気通用貫通部97との2つの気通経路が形成されるので、基準ガスとしての外気のケーシング10内への流通をより確実なものとすることができる。
【0039】
さらに、図12に示すように隙間規定突出部96は、セラミックセパレータ18の後端面の中央部でなく、つまりセパレータ側ピッチ円C1上あるいはそれよりも外側に、例えば所定の間隔で複数形成するようにしてもよい。図示の例では、図9と同様に、セパレータ側リード線挿通孔72と各リード線等との間の気通用隙間から外気を検出素子2へ導く構成となっている。他方、図13は、セラミックセパレータ18の中央を軸方向に貫く気体導入部95及び気通用貫通部97を形成した例である。
【0040】
以上説明した本発明のセンサの構造は、酸素センサ以外のガスセンサ、例えばHCセンサやNOセンサなどにも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスセンサの一実施例たる酸素センサを示す縦断面図。
【図2】その酸素検出素子部分を拡大して示す断面図。
【図3】図1の要部を拡大して示す断面図。
【図4】フィルタアセンブリの正面部分断面図。
【図5】フィルタアセンブリのケーシングへの組付け工程を示す説明図。
【図6】セラミックセパレータの説明図。
【図7】ゴムグロメットの説明図。
【図8】セラミックセパレータをいくつかの変形例とともに示す斜視図。
【図9】図8(b)のセラミックセパレータを用いた酸素センサの要部を示す縦断面図。
【図10】図8(b)に示したセラミックセパレータの更なる変形例を示す斜視図。
【図11】セラミックセパレータのいくつかの変形例を示す斜視図。
【図12】図11に続く変形例を示す斜視図及び断面図。
【図13】図12に続く変形例を示す斜視図及び断面図。
【符号の説明】
1 酸素センサ(ガスセンサ)
2 酸素検出素子(検出素子)
10 ケーシング
16 フィルタアセンブリ(気体導入構造部)
17 ゴムグロメット(弾性シール部材)
18 セラミックセパレータ
20,21 リード線
51 フィルタ保持部
52 気体導入孔
53 フィルタ
72 セパレータ側リード線挿通孔
91 シール側リード線挿通孔
93 気体導入部
96 隙間規定突出部
98 隙間
99 気通用隙間
C1 セパレータ側ピッチ円

Claims (5)

  1. 軸状をなす検出素子と、
    該検出素子を収容する筒状のケーシングと、
    前記ケーシングの後端側内部に配置され、前記検出素子からのリード線がそれぞれ挿通される複数のセパレータ側リード線挿通孔が軸方向に貫通して形成されたセラミックセパレータと、
    前記ケーシングの後端側開口部に対しその内側に弾性的に嵌め込まれ、前記各リード線を挿通するためのシール側リード線挿通孔を有するとともに、それらリード線外面と前記ケーシング内面との間をシールする弾性シール部材とを備え、
    前記弾性シール部材と前記セラミックセパレータとの間に所定量の隙間を形成するための隙間規定突出部が、前記セラミックセパレータの後端面に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記ケーシングの後端部には、壁部に1ないし複数の気体導入孔が形成された筒状のフィルタ保持部と、該フィルタ保持部の前記気体導入孔を塞ぐように配置され、液体の透過は阻止し気体の透過は許容するフィルタとを有し、前記気体導入孔及び前記フィルタを経て外気を前記ケーシング内に導入させる気体導入構造部が形成され、
    前記セラミックセパレータは、前記検出素子の軸方向において、その後方側が前記フィルタ保持部の内側に入り込み、同じくその前方側が前記ケーシングの内側に入り込むように配置されている請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記セラミックセパレータには、前記各リード線を挿通するための3以上の前記セパレータ側リード線挿通孔が、各々その中心が仮想的な円周経路(以下、セパレータ側ピッチ円という)上に位置して配列するように形成され、
    前記隙間規定突出部は、前記セラミックセパレータの後端面上において、前記セパレータ側ピッチ円上に配列した前記セパレータ側リード線挿通孔よりも内側に形成されている請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記セラミックセパレータには、前記セパレータ側リード線挿通孔とは別に、前記隙間側から前記ケーシングの内側へ気体を導くための気体導入部が軸方向に形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記セパレータ側リード線挿通孔の内面と、これに挿通される前記リード線との間には気通用隙間が形成されており、前記気体導入孔から導入された外気が該気通用隙間を通って前記検出素子へ導かれることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のガスセンサ。
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