JP3607134B2 - パワーシャベル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用や土木用等のパワーシャベルに関わり、特に、そのパワーシャベルのオペレータ室と走行体との位置関係等を確認することができるパワーシャベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10および図11は、従来の左右一対の駆動レバー48にて前後左右の車輪46を駆動して左右の走行体45を前後動かせる油圧式のパワーシャベル40を示す図である。このパワーシャベル40では、オペレータ室41に設けている操作卓47使用して、アーム43およびバケット44を制御しながら作業する。車体の移動は駆動レバー48を操作することより行われ前進、後退、回転等が実行できる。
【0003】
この駆動レバー48を共に前に倒した時に両側の車輪46が駆動され、車輪46と係合している左右の走行体45が前進駆動し、車体は前方向に進む。同じ原理で、駆動レバー48を共に後に倒した時に車体は後退する。また、駆動レバー48の右レバー48aだけを前に倒したとき、右の車輪46を駆動し、右の走行体45のみが動き(左の車輪46および左の走行体45は動かない)、車体は左へ回転する。逆に、左レバー48bのみを前に倒すときは車体は右へ回転する。
【0004】
普段の作業場ではパワーシャベル40の向きを回転をさせながら作業する必要があるため、回転部42とオペレータ室41およびアーム43、バケット44が一体になっているパワーシャベルの上部は、360度以上自由に水平回転できるようになっている。その回転は、回転部42の内部にある油圧駆動モータより駆動された駆動軸が駆動軸歯車を回転させ、この駆動軸歯車と噛み合う従動内歯車がパワーシャベル40の上部を回転させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
パワーシャベル40の上部が360度以上自由に回転するため、当該上部を回転させて作業する時、オペレータはこの上部を支持している走行体45の進行方向を体を乗り出して確認する必要がある。また、走行体45の方向はすぐに確認できるが、車体の前進または後進方向がどの方向であるのかは、判断しにくい。その為、通常、オペレータは駆動レバー48をちょっと動かしてみて、進む方向を確認する。この方向確認方法は、こつまたは経験が必要であり、初心者に向いてない。
【0006】
また、オペレータが駆動レバー48を動かしたとき、パワーシャベル40が前方向または後方向に進みすぎて事故に繋がりやすい。特に、作業現場に深い穴がある場合には、パワーシャベル40が穴に落ちてしまい人身事故を起こすおそれがある。
【0007】
一方、油圧式のパワーシャベル40の上部が回転するときにその回転方向を検出する技術が知られている(特開平8−158415)。この特開平8−158415で示される技術は、回転位置検出装置により回転部42の回転位置を検出し、該回転部42が前向き領域、後向き領域、左向き領域、右向き領域のどれかの領域に位置しているかを判定し、この回転部42の領域に対応して、左右一対操作レバーのノブ(駆動レバー48に相当)にそれぞれ1つずつ設けられた発光部を各領域毎に異なってオンオフさせる。
【0008】
回転部42が前向き領域にある場合には、左右両発光部とも緑色に点灯させる。回転部42が後向き領域にある場合には、左右両発光部とも赤色に点灯させる。左向き領域にある場合には、右の発光部を点灯させ、逆、右向き領域にある時、左の発光部を点灯させる。これによって、オペレータは、進行方向表示装置を見て、本体の進み方向を判断しながら作業することができる。
【0009】
このような方向指示装置の場合、前向きの場合も後向きの場合も共に、左右の発光部が同時に点灯する。異なる点は表示される色の違いのみとしている。万が一、オペレータが覚え間違いを起こしたら、誤操作するおそれがある。また、分解能は90度であり、精度の調整ができず、オペレータの向きと走行体45との間の角度を正確には表示できない。
【0010】
本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、オペレータ室と走行体との装置位置関係をどのような場合でも確実にかつ精度良く表示できるパワーシャベルを提供することを目的とする。また、オペレータの誤操作を確実に防止できたり、オペレータが誤操作しても事故とならないようにできたりして安全性が確保されたパワーシャベルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のパワーシャベルは、先端にバケットを有するアームと、このアームおよびバケットの動きを操作卓より制御する手段を有するオペレータ室と、アームおよびオペレータ室を一体的に360度以上自由に回転可能とする回転部と、この回転部を支持すると共に装置自体の場所位置を移動させる走行体と、回転部はオペレータ室に固定して設けられると共に油圧モータで回転する駆動軸歯車に噛み合う従動歯車とを有するパワーシャベルにおいて、オペレータ室の向き方向を基準として駆動軸歯車の回転数と回転方向を検出する検出手段と、該検出手段によって検出された回転数に基づいて走行体の前進または後進の少なくともいずれか一方の方角を相対回動位置関係として表示する表示手段とを設け、この表示手段は、回転部周辺に設置される検出手段が検知した検知信号に基づいて回転数を計算する電子回路システムを有し、装置の非動作時にはオペレータ室と走行体との位置関係がメカ的に固定されると共に電子回路システムが装置の非動作となる直前の計算結果を記憶することでオペレータ室または走行体の他方に対する絶対位置を割り出すものであり、オペレータ室内で移動設置可能に構成されるものとしている。
【0012】
このような構造とすることで、作業中のオペレータに対して、走行体の前進または後進方向が分かり易くなり、事故を避けることができる。また、作業途中で休憩したいとき、パワーシャベルの電子回路システムが、機械を止める直前の方向および計算結果を記憶できるため、休憩後の作業開始時に位置関係を再設定する必要がなくなり、操作が簡単になる。加えて、オペレータが見やすい位置に設置することができ、便利となる。
【0013】
他の発明のパワーシャベルは、先端にバケットを有するアームと、このアームおよびバケットの動きを操作卓より制御する手段を有するオペレータ室と、アームおよびオペレータ室を一体的に360度以上自由に回転可能とする回転部と、この回転部を支持すると共に装置自体の場所位置を移動させる走行体とを有するパワーシャベルにおいて、走行体の進行方向で危険方向または禁止された方向の少なくとも一方の進行方向を表示する表示手段を備えている。このため、オペレータは危険方向や進行禁止方向を視認できるので、作業を安全に行うことができる。
【0014】
また、他の発明のパワーシャベルは、先端にバケットを有するアームと、このアームおよびバケットの動きを操作卓より制御する手段を有するオペレータ室と、アームおよびオペレータ室を一体的に360度以上自由に回転可能とする回転部と、この回転部を支持すると共に装置自体の場所位置を移動させる走行体とを有するパワーシャベルにおいて、進行を禁止する方向を設定できるようにされている。このため、オペレータが誤操作しても危険方向には進行できないように設定でき、パワーシャベルが穴に落ちる等の事故を確実に防止することができる。
【0015】
さらに、他の発明は、上述の各発明のパワーシャベルに加え、回転部はオペレータ室に固定して設けられると共に油圧モータで回転する駆動軸歯車に噛み合う従動内歯車と、オペレータ室の向き方向を基準として前記駆動軸歯車の回転数と回転方向を検出する検出手段と、該検出手段によって検出された回転数に基づいて走行体の前進または後進の少なくともいずれか一方の方角を相対回動位置関係として表示する表示手段とを設け、この表示手段に走行体の進行方向で危険方向または禁止された方向の少なくとも一方の進行方向を表示させるようにしている。
【0016】
このため、表示手段は、走行体の前進または後進方向の少なくともいずれか一方の方角を相対回動位置関係として表示するだけではなく、走行体の進行方向で危険方向または禁止された方向の少なくとも一方の進行方向を表示することができる。これによって、作業効率のアップと作業の安全性の向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は、本発明のパワーシャベルの実施の形態を示す図で、パワーシャベルを上方から見た平面図である。図示されているように、オペレータ室1は、操作卓2が設置されている。このオペレータ室1内のオペレータは、操作卓2よりバケット3及びアーム4を制御して作業する。回転部5は、オペレータ室1および先端にバケット3が付いているアーム4と一体となり、走行体6に対し、360度以上自由に水平回転する。走行体6は、この回転部5を支持すると共に車体本体の場所位置を移動させる。
【0019】
回転部5の回転は、図2に示したように、回転部5に一体的に設けられる従動歯車9が回転することにより実行される。なお、駆動軸歯車7は、油圧モータ(図示省略)で動かされる駆動軸8と一体回転する。そして、この駆動軸歯車7と噛み合う従動歯車9が回転部5と一緒に回転する。また、表示手段となる方向表示器10は、オペレータ室1内の操作卓2に設置した電子回路システム21と繋がる。
【0020】
図3および図4は、駆動軸歯車7と従動歯車9との噛み合いの状態を拡大して示す図である。パワーシャベルの車体内の電子回路システム21と繋がる磁気センサー11は、車体の本体上でかつ両歯車7および9の上方に固定されている。4つの磁石12a〜12d(以下単に磁石12という)の配置は、原則的に磁気センサー11と同じ側で、駆動軸歯車7の表面または駆動軸8の上に設ける。本実施の形態では、磁石12は駆動軸歯車7の歯13の支持部の外縁近傍に固定されている。
【0021】
本実施の形態では、図3に示したように、磁石12の個数は4個(12a,12b,12c,12d)とされている。その4つの磁石12は、駆動軸歯車7の中心に対して、90度の回転位置毎で、かつ駆動軸歯車7の歯13の支持部の外縁近傍に配置されている。磁気センサー11は、磁石12の真上に配置される。このような配置とすることで、磁気センサー11の感知感度が良いものとなる。
【0022】
また、仮に一番強い磁気を感知した時、即ち、磁石12aがちょうど磁気センサー11の真下にある時、オペレータ室1の向きが走行体6の前進方向と一致する場合に、0度と設定する。駆動軸歯車7が回動し、磁石12bが磁気センサー11の真下に入ると、磁気がもう一度強くなる。これによって、駆動軸歯車7が90度を回転したことを認識する。磁石12aが磁気センサー11の下に再度戻った時、即ち、図5に示したように4回強い磁気を検知したとき、駆動軸歯車7は360度回転したこととなる。
【0023】
このように、磁気センサー11が駆動軸歯車7に設けられた磁石12a〜12dの磁気を次から次へと感知し、その感知結果を電子回路システム21に送る。
【0024】
図6に示したように、車体内の電子回路システム21は、データ収集用の入力ポート22と、中央演算処理部(CPU)23およびROM24、RAM25等と、方向表示器10を表示させる表示ドライバ26に出力する出力ポート27とを有する。この電子回路システム21をサポートする電源がパワーシャベル本体の電源と共用される。
【0025】
パワーシャベルの起動時、まず、回転部5の基準を設定する。即ち、回転部5およびアーム4およびオペレータ室1の向きが、走行体6の前進方向と一致したとき、その回転部5の位置を基準位置として設定する。この設定は基準位置の設定手段31を操作して行う。回転部5が回転し始めると、駆動軸8を駆動する油圧モータに配置された回転方向検知センサー32は、駆動軸8および駆動軸歯車7の回転方向を検出して入力ポート22に転送する。
【0026】
なお、パワーシャベルを操作する前に、オペレータは方向表示器10の表示角度の分解能を設定する(10度、15度、30度等を表示できるように選択する)。さらに、表示モード(点灯または点滅または警報音等)の設定を表示モードの設定手段34によって行う。この設定データは、電子回路システム21の入力ポート22に転送される。
【0027】
磁気センサー11は、駆動軸歯車7の磁石12の磁気を検出し、入力ポート22に送る。その入力ポート22は、磁気パルスをデジタル信号として処理すると共に転送されてきた各設定データおよびそのデジタル信号をCPU23に送る。CPU23は、送られてきたデジタル信号と、元のメカ的に設定された駆動軸歯車7と従動歯車9との回転比率とから、回転部5と一体回動する従動歯車9の回転角度を割り出す。
【0028】
また、CPU23で算出した回転部5の角度と入力した表示モードのデータおよび他のデータは、出力ポート27に転送され、表示ドライバ26より、オペレータ室1にある操作卓2に設置された方向表示器10に告知される。この告知データを受け取るで方向表示器10の針14(図9参照)が回転し、走行体6の前進方向を指す。設定を変えることによって、後進方向を表示することができる。なお、針14ではなく液晶やLED等を使用して表示するようにしても良い。
【0029】
図7に示したように、パワーシャベルの起動時に、基準位置Cを設定する(この基準位置は、回転部5およびオペレータ室1の向きが走行体6の前進方向と一致した状態とする)、即ち、走行体6の前進方向と回転部5の回転角度αは0度とする。そのとき、方向表示器10の針14が0°を指す。作業を始め、回転部5が右へ角度α分回転した時(C’の位置)、方向表示器10の針14が左へ角度αだけ回り、オペレータ室1から見て走行体6の前進方向がどの方向であるかを指すこととなる。
【0030】
建築作業場では、連続作業ではなく、途中で休憩する場合がよくある。一旦止まった機械は、その基準位置を記憶していない場合、再起動の時、その基準位置がなくなり、方向表示器10が誤指示したりして、事故が発生するおそれがある。そのため、電子回路システム21のRAM25に休憩する直前の計算結果を記憶させる。即ち、休憩直前の回転部5の方向を記憶させる。その場合、休憩後に再度パワーシャベルを起動される際、再設定または基準位置を探すことが不要となり、操作手順も簡単になる。また、再設定等を忘れパワーシャベルを動かしてしまい思わぬ方向にパワーシャベルが動き出してしまうという事態を防止することができる。
【0031】
なお、電子回路システム21の中にEEPROMを設け、回転部5の方向を記憶させる手段として、RAM25の代わりにそのEEPROMを使用しても良い。記憶手段としてEEPROMを使用する場合、パワーシャベルの電源が切られたことを検知する手段と、切られたことを検知したらCPU23がEEPROMに切られる直前の回転部5の方向を書き込む作業とが必要となる。このため、CPU23が電源が切られる直前のデータを書き込む作業時間分、CPU23を駆動させている必要があり、その機能を果たす手段がさらに必要となる。
【0032】
また、オペレータ室1に設置された方向表示器10は、オペレータの習慣、好みによって各種の設定をすることが可能となっている。即ち、設定に当たっては、方向表示器10に表示する角度の分解能の選択、表示モードの選択等が行える。加えて、作業場によって危険領域または進行禁止領域Sの設定を可能としても良い。また、この設定された危険領域または進行禁止領域Sの進行方向には進行できないようにパワーシャベルを制御することを可能としても良い。また、その方向表示器10は、オペレータ室1内移動設置可能となっているため、オペレータにとって、見やすく、作業の邪魔にならない位置に設置できることとなり、作業が楽となる。
【0033】
危険領域または進行禁止領域Sは、走行体6の位置が変わるとその走行体に対する表示位置関係が変わる。一方、走行体6の方向はが変わらなければ、その領域Sは走行体6の表示と一定の位置関係を維持する。走行体6の地面に対する位置関係はカーナビゲーションに使用されるものと同様な検知装置(ジャイロ装置)を採用することで容易に検知することができる。
【0034】
なお、駆動軸歯車7の磁石12と磁気センサー11の代わりに発光器と輝度センサーを設けるようにしても良い。この場合、回転部5に水平設置された駆動軸歯車7に発光器を設け、電子回路システム21と接続している輝度センサーが車体に固定される。このような構造でも、駆動軸歯車7の回転数を検知でき、駆動軸歯車7と従動歯車9の回転比に基づきで、電子回路システム21が計算し、方向表示器10に走行体6の前進または後退方向を示すことができる。
【0035】
上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限ることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、図8に示したように、駆動軸歯車7の磁石12と磁気センサー11の代わりに電子抵抗R(R1〜R6)と導電針15を設けるようにしても良い。
【0036】
この場合、回転部5の周辺にある駆動軸8が長く伸び、仮駆動歯車18を駆動する。仮駆動歯車18は、1つの仮従動歯車16と噛み合い、この仮従動歯車16を回転させる。仮従動歯車16の回転方向及び回転速度、回転数は回転部5の回転方向および回転数と同一となるように設置する。また、仮従動歯車16の中心に軸17が1本を設置され、軸17と仮従動歯車16とは一体的に回転する。
【0037】
軸17の端部に1本の導電針15を固定し、その導電針15が軸17の回転によって回転する。そして、仮従動歯車16とは別体に電子抵抗Rを固定配置し、導電針15はその電子抵抗Rと導通し、その抵抗の電位を計る。計った電位が電位差メータより、電子回路システム21に入力して処理され、表示ドライバ26に送られる。表示ドライバ26は、オペレータ室1に設置された方向表示器10に回転した角度αのデータを送る。この結果、方向表示器10の針14は、逆方向へ回転し、走行体6の前進方向を示す。
【0038】
仮従動歯車16に設置された電気抵抗Rの値は、仮従動歯車16の軸17の回転角度αによって、それぞれに決まっている。例えば、方向表示器10の角度分解能が60度毎を希望する場合には、電気抵抗Rを6個(R1〜R6)必要とする。電気抵抗Rは、仮従動歯車16の近辺で1つの円周状に平均配置される。なお、6個の電気抵抗R1〜R6の各抵抗値はそれぞれ違っている。
【0039】
その6個の電気抵抗R1〜R6は、一端に全部連通するように接続線を介し検知回路と繋ぐ。軸17の回転な導電針15を回転させ、例えば、電気抵抗R1と導通の接触区域M1とが接触したとする。仮に導電針15は電気抵抗R1と導通する時、図8中のIとIIとの間に定電流を流せば、この電気抵抗R1の抵抗値より電圧がわかる。導電針15が電子抵抗R2の接触区域M2と接触する時、電気抵抗R2の抵抗値が先の電気抵抗R1とは違うため、検知される電圧も違う。それによって、6個の電気抵抗R1〜R6の両端の電圧は異なることとなる。この6個電圧値は、それぞれに角度に対応する、この電圧値を電子回路システム21に入力させることで、表示ドライバ26を介して方向表示器10に、走 行体6の前進または後退方向を示すことができる。
【0040】
図8に示すポテンショメーターでは、接触区域M1,M2の間に隙間を設けないようにしている。即ち、導電針15が両接触区域M1,M2に同時に接触する範囲を設けている。この構成は、他の接触点でも同様としている。これによって、60度毎の境界を認識させることができると共に不検知領域が発生しないようになる。
【0041】
上述の各実施の形態では、アームの先端にバケットを有するパワーシャベルを例にして説明したが、走行体とオペレータ室とが相対回転するものであれば、本発明を適用することができる。例えば、アームの先端に岩を切削する器具が取り付けられている切削装置、荷物等を移動させるクレーン装置にも適用することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のパワーシャベルによれば、走行体の前進方向または後退方向を示すことができる表示手段と共に非動作となる直前の位置関係を記憶する電子回路システムが組み込まれているので、オペレータ室と走行体との相対位置関係を確実かつ精度良く表示できることとなる。このため、オペレータは作業がし易くなると共に事故が減少する。
【0043】
さらに、危険方向や進行禁止方向の設定表示や進行禁止制御によって、危険方向が分かり、また、危険方向への進行が禁止され、作業の安全度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のパワーシャベルの示す図で、上方から見た平面図である。
【図2】図1のパワーシャベルの回転部の構造を示すため一部を取り除いて歯車の噛み合う状態を示す図である。
【図3】図2の駆動軸歯車部分およびその周辺を拡大して示す図である。
【図4】図3を矢示A方向から見た図である。
【図5】図3および図4の磁石付き駆動軸歯車が回転したときの磁気センサーの感知磁気波形を示す図である。
【図6】図1のパワーシャベルに設けられた遠視回路システムとその周辺の回路図である。
【図7】図1のパワーシャベルの回転部の回転角度と表示手段なる方向表示器の針の位置との関係を説明するための図である。
【図8】本発明のパワーシャベルにおけるオペレータ室と走行体との位置関係を検知するための他の例で、電気抵抗の電圧差を検知して方向を表示するための構成を示す図である。
【図9】図1のパワーシャベルに用いられる方向表示器を示す図である。
【図10】従来のパワーシャベルの構造を示す図である。
【図11】図10のパワーシャベルのオペレータ室を示す図である。
【符号の説明】
1 オペレータ室
2 操作卓
3 バケット
4 アーム
5 回転部
6 走行体
7 駆動軸歯車
8 駆動軸
9 従動歯車
10 方向表示器(表示手段)
11 磁気センサー
12 磁石
16 仮従動歯車
21 電子回路システム
α 回転部の回転角度
R 電気抵抗
S 危険領域または進行禁止領域
Claims (4)
- 先端にバケットを有するアームと、このアームおよびバケットの動きを操作卓より制御する手段を有するオペレータ室と、上記アームおよび上記オペレータ室を一体的に360度以上自由に回転可能とする回転部と、この回転部を支持すると共に装置自体の場所位置を移動させる走行体と、上記回転部は上記オペレータ室に固定して設けられると共に油圧モータで回転する駆動軸歯車に噛み合う従動歯車とを有するパワーシャベルにおいて、上記オペレータ室の向き方向を基準として上記駆動軸歯車の回転数と回転方向を検出する検出手段と、該検出手段によって検出された回転数に基づいて上記走行体の前進または後進の少なくともいずれか一方の方角を相対回動位置関係として表示する表示手段とを設け、この表示手段は、上記回転部周辺に設置される上記検出手段が検知した検知信号に基づいて回転数を計算する電子回路システムを有し、装置の非動作時には上記オペレータ室と上記走行体との位置関係がメカ的に固定されると共に上記電子回路システムが装置の非動作となる直前の計算結果を記憶することで上記オペレータ室または上記走行体の他方に対する絶対位置を割り出すものであり、上記オペレータ室内で移動設置可能に構成されことを特徴とするパワーシャベル。
- 先端にバケットを有するアームと、このアームおよびバケットの動きを操作卓より制御する手段を有するオペレータ室と、上記アームおよび上記オペレータ室を一体的に360度以上自由に回転可能とする回転部と、この回転部を支持すると共に装置自体の場所位置を移動させる走行体とを有するパワーシャベルにおいて、上記走行体の進行方向で危険方向または禁止された方向の少なくとも一方の進行方向を表示する表示手段を備えたことを特徴とするパワーシャベル。
- 先端にバケットを有するアームと、このアームおよびバケットの動きを操作卓より制御する手段を有するオペレータ室と、上記アームおよび上記オペレータ室を一体的に360度以上自由に回転可能とする回転部と、この回転部を支持すると共に装置自体の場所位置を移動させる走行体とを有するパワーシャベルにおいて、進行を禁止する方向を設定できるようにされたことを特徴とするパワーシャベル。
- 前記回転部は上記オペレータ室に固定して設けられると共に油圧モータで回転する駆動軸歯車に噛み合う従動内歯車と、前記オペレータ室の向き方向を基準として前記駆動軸歯車の回転数と回転方向を検出する検出手段と、該検出手段によって検出された回転数に基づいて前記走行体の前進または後進の少なくともいずれか一方の方角を相対回動位置関係として表示する表示手段とを設け、この表示手段に前記走行体の進行方向で危険方向または禁止された方向の少なくとも一方の進行方向を表示させるようにしたことを特徴とする請求項2または3記載のパワーシャベル。
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