JP3605510B2 - 封緘具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、封緘具、詳しくは本来の封緘機能を確実に発揮させることができるような対策が講じられた封緘具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11に従来の封緘具を示してある。この封緘具は合成樹脂の一体成形体でなる。封緘具は断面円形のバンド部1を有し、このバンド部1は、並べて配備された多数の係止部3…を有していると共に、その先端部には細い先行ガイド部12が備わっており、その先行ガイド部12には、手の指でその先行ガイド部12を引張るときの便宜のために滑り止め用の膨出部13がリング状に備わっている。また、バンド部1の根元に設けられた筒状のヘッド部2の内部には、図12や図13のように、3つの爪片41を環状に配列してなる爪片群4が設けられており、その爪片群4によって囲まれた空間がバンド部1の挿通空間21として形成されている。また、図13のように、爪片群4を形成している個々の爪片41はその根元部41aだけがヘッド部2に連設されてそのヘッド部2から立ち上がった形に形成されている。
【0003】
このような封緘具において、図14のようにバンド部1をループ状に撓ませてその先行ガイド部12をヘッド部2に矢符aのように挿入すると、図15のように、先行する係止部3が上記爪片群4をすり抜けて挿入される。そして、バンド部1が同図の矢符bのようにヘッド部2からの引抜き方向に引張られたときには、爪片群4をすり抜けている所定の係止部3がその爪片群4に噛合してその引抜きが阻止され、本来の封緘機能が発揮される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この封緘具で荷物を封緘している通常の実使用時には、ヘッド部2の頂部2a側や基部2b側から細い針のような線材をヘッド部2の内部に差し込み、その線材で爪片群4を形成している個々の爪片41のうちの任意のものを横に押し倒したりして変形させることが不可能であるとは言えず、そのような操作が行われると、係止部3と爪片群4との噛合状態が解かれて本来の封緘機能が損なわれることがあり得る。また、衝撃力や折曲力が加わっても係止部3と爪片群4との噛合状態が解かれたりすることはないけれども、バンド部1が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしたときには、爪片群4に係止部3が非常に強く押しつけられてその爪片群4を形成している個々の爪片41の先端が圧潰したり変形したり、あるいは爪片41が横に押し倒されたりしてそれらの噛合状態が強制的に解かれて封緘機能の損なわれることがあり得る。
【0005】
したがって、これらのことを悪用し、荷物などに取り付けられた封緘具のバンド部1を大きな力で故意に引張ったり線材を用いて爪片41を横に押し倒したりすることによってその封緘機能を損なわせた後、その封緘具を荷物から取り外してその内容物を抜き出し、その後にバンド部1をヘッド部2に再び挿入して封緘が行われているように見せかけるといった不正行為の行われるおそれがある。
【0006】
本発明は以上の事態に鑑みてなされたものであり、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしたときに、爪片群を形成している個々の爪片が横に押し倒されることによって封緘機能が損なわれてしまうおそれを少なくして上述したような不正行為が行われないようにすることのできる合成樹脂製封緘具を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、細い針金のような線材を使って爪片群を形成している個々の爪片を横に押し倒すという操作ができないようにすることによって、上述したような不正行為が行われないようにすることのできる合成樹脂製封緘具を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明は、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしたときに、爪片群を形成している個々の爪片の先端の圧潰や変形により封緘機能が損なわれてしまうおそれを少なくして上述したような不正行為が行われないようにすることのできる合成樹脂製封緘具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の封緘具は、バンド部とこのバンド部の根元に設けられたヘッド部とを備え、上記バンド部に、外面がこのバンド部の根元側に向かって上り勾配になった多数の係止部が並べて配備され、上記ヘッド部が筒状に形成されていると共に、そのヘッド部の内側に、先端面が上記係止部の端面に対する噛合面に形成された複数の弾性を備えた爪片を環状に配列してなる爪片群が設けられ、その爪片群によって囲まれた空間が上記バンド部の挿通空間として形成されている封緘具であって、上記ヘッド部の内面に、上記爪片群を形成している個々の上記爪片の相互間の空間を埋める壁部が設けられている、というものである。
【0010】
この発明によれば、ヘッド部の内面に設けられている壁部が爪片群を形成している個々の爪片の相互間の空間を埋めているので、爪片が上記壁部に当たることによって爪片が横に押し倒されるという事態が未然に阻止される(横倒れ防止作用)。そのため、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしても、爪片が横に押し倒されて封緘機能が損なわれるという事態が起こらず、また、細い針金のような線材を使って爪片を横に押し倒すことによって封緘機能を損なわせるという操作を行うこともできなくなる。
【0011】
請求項2に係る発明の封緘具は、請求項1に記載したものにおいて、上記爪片群を形成している個々の上記爪片が、上記噛合面を形成している先端に近い位置から上記ヘッドに連設されている根元部に近付くほど幅広になった末拡がり形状を有している、というものである。
【0012】
この発明によれば、爪片の末拡がり形状が、その爪片を横に押し倒されにくくすることに役立つ。したがって、上記した壁部による横倒れ防止作用と爪片の末拡がり形状とが相まって、爪片が横に押し倒されるという事態を生じることがなくなる。
【0013】
請求項3に係る発明の封緘具は、請求項1又は請求項2に記載したものにおいて、上記爪片群を形成している個々の上記爪片の先端部内面が、その爪片群の軸線と平行なストレート面として形成されており、そのストレート面と上記爪片の根元部との間に位置する内面が上記爪片群の軸線に対して傾斜した傾斜面として形成されている、というものである。
【0014】
この発明によれば、爪片群を形成している個々の爪片の先端部内面が、その爪片群の軸線と平行なストレート面として形成されていることにより、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしても、爪片の先端に圧潰や変形が生じにくく、そのことによって封緘機能が損なわれてしまうおそれが少なくなる。また、ストレート面と爪片の根元部との間に位置する内面が爪片群の軸線に対して傾斜した傾斜面として形成されていることにより、爪片群によって形成されるバンド部の挿通空間が爪片群の先端側に近付くほど径小になり、そのことが、バンド部をその挿通空間に挿入しやすくすることに役立つ。
【0015】
請求項4に係る発明の封緘具は、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載したものにおいて、上記爪片群が、等角度おきに配列された4つの上記爪片でなる、というものである。
【0016】
この発明のように4つの爪片によっで爪片群が形成されていると、従来のように3つの爪片で爪片群が形成されているものに比べて爪片群の強度が向上する。そのため、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしても、爪片の先端に圧潰や変形、さらには横倒れが生じにくくなり、そのために封緘機能が損なわれにくくなる。
【0017】
請求項5に係る発明の封緘具は合成樹脂の一体成形体でなるというものである。この発明によれば、上記した各請求項に係る発明の封緘具を安価に製作することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る封緘具を一部省略した示した概略平面図、図2は同封緘具を一部省略した示した概略側面図、図3は使用手順説明図、図4は使用状態説明図、図5はヘッド部2を拡大した平面図、図6は図5のVI−VI線に沿う部分断面図、図7は図5のVII−VII線に沿う断面図、図8は図7のVIII矢視図、図9は封緘作用を説明するための断面図、図10は逆挿入防止部の作用を説明するための断面図である。
【0019】
図1及び図2に示した封緘具は合成樹脂の一体成形体でなる。この封緘具の成形に用いる合成樹脂としてナイロン66やポリプロピレンを用いると、バンド部1が大きな力で引張られてもそのバンド部1が延伸するだけで容易に引きちぎられてしまうという事態が起こりにくい。
【0020】
図1及び図2のように、バンド部1の根元部分14に板片状の表示札15が連設されており、この表示札15に名前などを表示することができるようになっている。また、バンド部1は、その先端部に細い先行ガイド部12を有している。さらに、バンド部1は、その根元部分14と先行ガイド部12との間の部分が断面円形に形成されていて、その部分に断面円形の多数の係止部3…が等間隔おきに並べて配備されている。これらの係止部3…のそれぞれは、その外面がバンド部1の根元側に向かって上り勾配になっている。そして、上記先行ガイド部12には、手の指でその先行ガイド部12を引張るときの便宜のために2条の滑り止め用の膨出部13がリング状に備わっていると共に、それらの膨出部13に並べてその先行ガイド部12の全周囲に張り出したフランジでなる逆挿入防止部5が備わっている。
【0021】
バンド部1の根元には、上記表示札15の端部近傍箇所から突出されたヘッド部2が設けられている。このヘッド部2は筒状で、その内部に爪片群4を有している。図5〜図8のように、爪片群4は4つの弾性を備えた爪片41を等角度おきの環状に配列してなり、それぞれの爪片41は、その根元部41aだけがヘッド部2に連設されてそのヘッド部2から立ち上がった形に形成されている。さらに、爪片41は、後述する噛合面43を形成している先端に近い位置からヘッド2に連設されている根元部41aに近付くほど幅広になった末拡がり形状を有している。また、図6に一部拡大して示したように、それぞれの爪片41は、その先端部内面が、その爪片群4の軸線と平行なストレート面42aとして形成されていると共に、そのストレート面42aと根元部41aとの間に位置する内面が爪片群4の軸線に対して傾斜した傾斜面42bとして形成されている。このため、4つの爪片41…によって形成されている爪片群4によって囲まれた空間は、爪片41の傾斜面42bに対応する部分が爪片群4の先端側に近付くほど径小になっており、また、爪片41のストレート面42aに対応する部分が軸方向のどの部分も同一の直径になっている。そして、この爪片群4によって囲まれたこの空間が、バンド部を挿通させるための挿通空間21として形成されている(図5及び図8参照)。挿通空間21がこのような形状になっていると、バンド部1をその挿通空間21に挿入しやすい。さらに、それぞれの爪片41の先端面は上記したバンド部1の係止部3の端面31(図10参照)に対する噛合面43として形成されている。
【0022】
爪片群4が上記のように構成されているのに対し、図6や図8に示したように、ヘッド部2の内面には等角度おきの4箇所に平面視略三角形の壁部22…が一体に設けられており、これらの壁部22…によって、爪片群4を形成している個々の爪片41の相互間の空間が埋められている。
【0023】
ここで、上記した先行ガイド部12の直径寸法は、爪片群4によって囲まれた上記挿通空間21の最径小部の直径寸法と同一又は略同一であり、その先行ガイド部12に設けられているフランジでなる逆挿入防止部5の直径寸法は上記挿通空間21の最径小部の直径寸法よりも大きい。したがって、逆挿入防止部5は、爪片群4を形成している個々の爪片41の噛合面43の相互間に跨がる大きさ及び形状を有していて、爪片群4の先端側からその内側に押し入れることが不可能で、爪片群4の基端側からその内側に挿入することが可能になっている。
【0024】
また、爪片群4を形成している個々の爪片41の噛合面43はその爪片群4の軸線に対して直交する平面として形成されており、同様に、フランジでなる逆挿入防止部5の端面によって形成されている係止面51は先行ガイド部12の軸線に対して直交する平面として形成されている。これに対し、滑り止め用の膨出部13の外面は断面円弧状に湾曲している。したがって、上記逆挿入防止部5は滑り止め用としても機能するけれども、この逆挿入防止部5と本来の滑り止め用の膨出部13とは、その外面形状によって明確に区別されている。
【0025】
以上説明した封緘具において、図3のようにバンド部1をループ状に撓ませてその先行ガイド部12をヘッド部2の頂部2a側から矢符aのようにその内側に挿入すると、最初に逆挿入防止部5が爪片群4を押し拡げながらその爪片群4によって囲まれた挿通空間21をすり抜けた後、係止部3が同様に爪片群4を押し拡げながら挿通空間21をすり抜けて図9に示した形になる。この挿入は順挿入である。この形では、バンド部1がヘッド部2からの引抜き方向bに引張られたときに、爪片群4をすり抜けている所定の係止部3の端面31が爪片群4を形成している個々の爪片41の噛合面43に噛合してその引抜きが阻止される。これにより、本来の封緘機能が発揮される。したがって、図4のようにバンド部1を荷物の例示でなる箱体100とその箱体100の蓋110との両方に亘って配設しておくと、封緘具を取り外さない限り蓋110を開けることができなくなって、箱体100に収容されている内容物が不正に抜き取られるといった事態が防止される。
【0026】
ところで、上記した封緘具によれば、ヘッド部2の内面に設けられている壁部22が爪片群4を形成している個々の爪片41の相互間の空間を埋めているので、爪片41が壁部22に当たることによって爪片41が横に押し倒されるという事態が未然に阻止される(横倒れ防止作用)。しかも、個々の爪片41が、先端に近い位置から根元部41aに近付くほど幅広になった末拡がり形状を有しているので、そのような爪片41の末拡がり形状が、その爪片41を横に押し倒されにくくすることに役立つ。このため、壁部22による横倒れ防止作用と爪片41の末拡がり形状とが相まって、爪片41が横に押し倒されるという事態を生じることがなくなる。したがって、図4に示したような使用状態において、ヘッド部2に挿入されているバンド部1が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたときに、図9のように係止部3の端面31が4つの爪片41の噛合面43を強く押し付けても、爪片41が横に押し倒されて封緘機能が損なわれるという事態が起こらない。また、細い針金のような線材(不図示)をヘッド部2とバンド部1との隙間から挿入し、その線材で爪片41を横に押し倒して封緘機能を故意に損なわせようとしても、爪片41を横に押し倒すことはできないので、そのようにして故意に封緘機能を損なわせる操作を行うこともできない。
【0027】
また、爪片群4を形成している個々の爪片41の先端部内面がストレート面42aとして形成されていることにより、ヘッド部2に挿入されているバンド部1が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしても、爪片41の先端に圧潰や変形が生じにくく、そのことによって封緘機能が損なわれてしまうおそれが少なくなる。その上、この封緘具では、爪片群4が、等角度おきに配列された4つの爪片41…を有していて、冒頭で説明した従来の封緘具よりも爪片41の数が多いので、それだけ爪片群4の強度が向上する。そのため、ヘッド部2に挿入されているバンド部1が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしても、爪片41の先端に圧潰や変形、さらには横倒れがいっそう生じにくくなって本来の封緘機能がいっそう損なわれにくくなる。
【0028】
以上説明したところから判るように、この封緘具によれば、図4に例示したような使用状態において、バンド部1を大きな力で故意に引張ったり線材を用いて爪片41を横に押し倒したりすることによってその封緘機能を損なわせるということ事態が防止されるので、そのようにして封緘機能を損なわせた後、その封緘具を荷物から取り外してその内容物を抜き出し、その後にバンド部1をヘッド部2に再び挿入して封緘が行われているように見せかけるといった不正行為の行われるおそれがない。
【0029】
上記では、ヘッド部2にバンド部1が順挿入されて本来の封緘機能が発揮される場合を説明したけれども、この封緘具は、ヘッド部2にバンド部1が逆挿入されて本来の封緘機能が発揮されなくなるというような事態を防止する機能を持っている。すなわち、バンド部1を図3に示したものとは反対向きに撓ませてその先行ガイド部12を図10のようにヘッド部2の基部2b側から矢符cのように挿入したとき、すなわち逆挿入したときには、同図のように、逆挿入防止部5が爪片群4を形成している個々の爪片41の噛合面43に当たってそれ以上は挿入が不可能になる。したがって、逆挿入が未然に防止されるようになり、当初は逆挿入により見掛けの上で封緘が行われているに過ぎない形で封緘具を荷物などに取り付けておき、事後的にバンド部1をヘッド部2から引き抜いて封緘具を取り外すことにより荷物などの内容物を抜き出し、その後にバンド部1をヘッド部2に順方向に挿入して本来の封緘機能が発揮されるようにしておくといった不正行為の行われるおそれをなくすることに役立つ。
【0030】
特に、この実施形態のように、逆挿入防止部5がフランジによって形成されており、爪片41の噛合面43が爪片群4の軸線に対して直交する平面として形成されており、逆挿入防止部5の係止面51が先行ガイド部12の軸線に対して直交する平面として形成されていると、逆挿入防止部5の係止面51が4つの爪片41の噛合面43に当たったときには、バンド部1が逆方向に挿入されようとしたときの力が4つの爪片41によリ分散して受け止められるようになって、爪片41の先端が圧潰されたり変形したりして逆挿入防止部5が爪片群4をすり抜けてしまうといった事態が起こりにくい。爪片41の先端の圧潰や変形を防ぐことには、爪片41の先端部内面がストレート面42aとして形成されていることも役立つ。その上、バンド部1が逆方向に挿入されようとしたときには、爪片41の噛合面43と逆挿入防止部5の係止面51とがバンド部1の軸線に対して平行な方向で押し合って爪片41を内側に押し倒すような力が発生するので、バンド部1が逆方向に挿入されようとしたときの力で逆挿入防止部5が爪片群4を押し拡げてすり抜けるといった事態が起こらず、上記した逆挿入が確実に防止される。
【0031】
以上説明した実施形態では、爪片群4が4つの爪片41によって形成されているけれども、爪片群4を形成する爪片41の数は4つに限定されず、3つであっても、5つ以上であってもよい。また、バンド部1や係止部3が断面円形に形成されているけれども、これに限らず、たとえば、バンド部1が偏平な帯状に形成されており、そのような形状のバンド部1の片面又は両面に係止部3が鋸歯状に形成されていてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る封緘具は、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られたりしたときに、爪片群を形成している個々の爪片が横に押し倒されることによって封緘機能が損なわれてしまうおそれがなくなるので、上述したような不正行為の行われるおそれがなくなる。また、細い針金のような線材を使って爪片群を形成している個々の爪片を横に押し倒すという操作ができないので、同様に、上述したような不正行為の行われるおそれがなくなる。
【0033】
さらに、本発明によれば、ヘッド部に挿入されているバンド部が大きな力で故意に引抜き方向に引張られても、爪片群を形成している個々の爪片の先端の圧潰や変形により封緘機能が損なわれてしまうおそれが少なくなるので、そのことからも上述したような不正行為の行われるおそれが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る封緘具を一部省略した示した概略平面図である。
【図2】同封緘具を一部省略した示した概略側面図である。
【図3】使用手順説明図である。
【図4】使用状態説明図である。
【図5】ヘッド部を拡大した平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う部分断面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図7のVIII矢視図である。
【図9】封緘作用を説明するための断面図である。
【図10】逆挿入防止部の作用を説明するための断面図である。
【図11】従来の封緘具を一部省略した示した概略平面図である。
【図12】従来の封緘具のヘッド部を拡大した平面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う拡大断面図である。
【図14】従来の封緘具の使用手順説明図である。
【図15】従来の封緘具の封緘作用を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 バンド部
2 ヘッド部
3 係止部
4 爪片群
21 挿通空間
22 壁部
31 係止部の端面
41 爪片
42a ストレート面
42b 傾斜面
43 噛合面
Claims (5)
- バンド部とこのバンド部の根元に設けられたヘッド部とを備え、上記バンド部に、外面がこのバンド部の根元側に向かって上り勾配になった多数の係止部が並べて配備され、上記ヘッド部が筒状に形成されていると共に、そのヘッド部の内側に、先端面が上記係止部の端面に対する噛合面に形成された複数の弾性を備えた爪片を環状に配列してなる爪片群が設けられ、その爪片群によって囲まれた空間が上記バンド部の挿通空間として形成されている封緘具であって、
上記ヘッド部の内面に、上記爪片群を形成している個々の上記爪片の相互間の空間を埋める壁部が設けられていることを特徴とする封緘具。 - 上記爪片群を形成している個々の上記爪片が、上記噛合面を形成している先端に近い位置から上記ヘッドに連設されている根元部に近付くほど幅広になった末拡がり形状を有している請求項1に記載した封緘具。
- 上記爪片群を形成している個々の上記爪片の先端部内面が、その爪片群の軸線と平行なストレート面として形成されており、そのストレート面と上記爪片の根元部との間に位置する内面が上記爪片群の軸線に対して傾斜した傾斜面として形成されている請求項1又は請求項2に記載した封緘具。
- 上記爪片群が、等角度おきに配列された4つの上記爪片でなる請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載した封緘具。
- 合成樹脂の一体成形体でなる請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載した封緘具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10148898A JP3605510B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 封緘具 |
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JP10148898A JP3605510B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 封緘具 |
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Family Applications (1)
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JP10148898A Expired - Lifetime JP3605510B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 封緘具 |
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- 1998-04-13 JP JP10148898A patent/JP3605510B2/ja not_active Expired - Lifetime
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