JP3605274B2 - 乾電池分類方法及び乾電池分類装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乾電池の主成分毎の分類を可能とする乾電池主成分用分類センサ、この分類センサを用いた乾電池分類方法及び乾電池分類装置に関し、乾電池を対象とする資源回収装置に適用して有用なものである。本発明では、一次電池と二次電池を問わず乾式の電池を乾電池という。
【0002】
【従来の技術】
図6に使用済み乾電池の分類方法の一従来例として、円柱状で大きさの異なる乾電池5を、大きさ毎に分類する方法を示す。図6において、乾電池5は分類装置内で一定の方向及び姿勢を与えられ、分類用センサ部を矢印7のように通過する。分類用センサとしては超音波、光、電磁誘導等の原理を応用した近接センサ25が使われ、近接センサ25で乾電池5の直径を測定する。この測定結果により、乾電池5を大きさの種類(例えば、単一形、単二形、単三形等)毎に分類する。
【0003】
この従来方法において、近接センサ25として超音波や光を応用した近接センサを用いる場合は、乾電池5の直径の差異が検出可能であり、これにより直径の違いによる乾電池5の分類が可能となる。
【0004】
また、近接センサ25として電磁誘導を応用した近接センサを用いる場合は、乾電池5の外装に金属円筒が用いられていることから、この外装金属を検出することにより、乾電池5の直径の差異が検出可能であり、これにより直径の違いによる乾電池5の分類が可能となる。
【0005】
しかしながら、上述の近接センサ25では、乾電池5の大きさ及び形状の差異しか検出できないため、資源回収上重要となる乾電池5の主成分毎の分類は困難ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は乾電池について、その主成分毎の分類を可能とする乾電池主成分用分類センサ及び乾電池分類方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明に係る乾電池分類方法においては、予め乾電池を所定の形状又は大きさに分類し、次に、所定の形状又は大きさに分類された乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する乾電池分類方法において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備え、前記信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び前記信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づいて前記乾電池を主成分毎に分類することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明に係る乾電池分類装置においては、異物が除去され、一定方向に並べられて供給される乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、大きさにより複数のグループに分類すると共に、大きさにより分類された特定グループの乾電池を主成分毎に分類する第1の分類機と、該第1の分類装置の下流側に設置され、前記第1の分類装置で分類されなかった他の大きさの乾電池を前記乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する少なくとも1以上の第2の分類機とを備えた乾電池分類装置において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備え、前記信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び前記信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づいて前記乾電池を主成分毎に分類することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
図1〜図5に基づいて、本発明の第一の実施例を説明する。図1は本実施例に係る乾電池主成分用分類センサの構成例を示し、図2は本実施例に係る乾電池主成分用分類センサの他の構成例を示し、図3はこれらの乾電池主成分用分類センサの分類毎の出力例を示し、図4は本実施例に係る乾電池分類装置の構成例を示し、図5は本実施例に係る乾電池分類装置の他の構成例を示す。
【0013】
[乾電池主成分用分類センサの構成例]
図1に示す乾電池主成分用分類センサ10は基本的な構成のものであり、静磁界発生用コイル1、電磁誘導型近接センサ2、直流電源装置3、及び、信号変換器4から構成されている。図1中、5は乾電池、6は非磁性体製円筒状のガイドを示す。
【0014】
この例では、静磁界発生用コイル1は円筒状である。この円筒状静磁界発生用コイル1は直流電源装置3から電流を供給されて励磁され、乾電池5の外装金属を磁気飽和させるに足りる強力な静磁界を内部に発生する。
【0015】
また、この例では、電磁誘導型近接センサ2は貫通コイル型であり、静磁界発生用コイル1に内挿されている。この電磁誘導型近接センサ2は渦電流発生用コイル21及び検出コイル22から構成されている。ガイド6はこれら各コイル1、21、22内を貫通して設置され、乾電池5はガイド6に案内されて各々のコイル内を矢印7の如く通される。
【0016】
電磁誘導型近接センサ2の渦電流発生用コイル21及び検出コイル22は信号変換器4に接続されており、渦電流発生用コイル21はコイル内を通過する乾電池5の外装金属及び内部に異なった複数種の渦電流を発生させる機能を持ち、検出コイル22はコイル内を通過する乾電池5に発生する渦電流の変化を検出し出力する機能を持つ。従って、電磁誘導型近接センサ2は渦電流型近接センサである。
【0017】
信号変換器4は電磁誘導型近接センサ2の出力を測定する。
【0018】
[乾電池主成分用分類センサの他の構成例]
静磁界発生用コイル1は円筒状のものに限られることなく、その形状は任意で良い。電磁誘導型近接センサ2も貫通コイル型のものに限られることなく、その形状は任意で良く、また、複数個の電磁誘導型近接センサ2を乾電池5の周囲に配置しても良い。図2に静磁界発生用コイル及び電磁誘導型近接センサの他の構成例を示す。
【0019】
図2に例示する乾電池主成分用分類センサ10では、略C字形状の磁極8に静磁界発生用コイル1を巻いて設けてある。この静磁界発生用コイル1は直流電源装置(図示省略)から電流を供給されて励磁され、乾電池5の外装金属を磁気飽和させるに足りる強力な静磁界を磁極8を介してその断面略円形状のギャップ部81に発生する。乾電池5はギャップ部81内を矢印7の如く通される。
【0020】
また、図2では、電磁誘導型近接センサ9は磁極8のギャップ部81近傍にて上下各1個配置してあり、それぞれ局部型の渦電流型近接センサである。各電磁誘導型近接センサ9は乾電池5の外装金属及び内部に渦電流を発生させる機能、及び、乾電池5に発生する渦電流の変化を検出し出力する機能を持ち、信号変換器(図示省略)に接続されている。局部型の各電磁誘導型近接センサ9の構造は、図1に示したものでも、そうでなくても良く、要は乾電池5の外装金属及び内部に渦電流を発生させる機能、及び、乾電池5に発生する渦電流の変化を検出し出力する機能を持てば良い。
【0021】
[乾電池主成分用分類センサの分類毎の出力例]
次に、図3を参照して、電磁誘導型近接センサ2又は9から出力される信号の例を説明する。
【0022】
図3(イ)は、形状及び大きさは或る同一の種類Aであるが、主成分がa、b、cと互いに異なる複数の乾電池が静磁界下の乾電池主成分用分類センサ10内を通過した場合の信号例を示す。この場合、乾電池の主成分a、b、cの差異により異なった信号P1、P2、P3が出力される。また、信号P1、P2、P3は、周波数により異なった大きさの関係を持つ。従って、信号の違いにより、乾電池の種類を主成分毎に分類することが可能である。
【0023】
図3(ロ)は大きさ及び形状の種類がA、B、Cと互いに異なり、且つ、主成分もa、b、cと互いに異なる複数の乾電池が乾電池主成分用分類センサ10内を通過した場合の信号例を示す。この場合、乾電池の大きさ及び形状A、B、Cの差異により異なった信号P4、P5 、P6が出力される。更に、これらの各信号P4、P5 、P6も乾電池の主成分a、b、cの差異により、斜線で示すように異なる。つまり、この場合は、乾電池の形状及び大きさの差異と、主成分の差異とによって異なって出力し、更に周波数により異なった関係を呈する。従って、出力信号の違いにより、乾電池の種類を主成分毎に、かつ、形状及び大きさ毎に分類することが可能である。
【0024】
図3(ハ)は静磁界が与えられない場合の乾電池主成分用分類センサ10の出力を示したものである。この場合、出力は乾電池の形状及び大きさが同一であれば、主成分の差異に関わらず、同一の信号を出力する。従って、乾電池主成分用分類センサ10の静磁界を止めることにより、出力信号の違いから乾電池の種類を形状及び大きさ毎に分類することが可能である。
【0025】
ここで動作原理について述べる。一般に、乾電池の外装金属は外部の静磁界により磁気飽和可能である。また、渦電流型近接センサにより乾電池に渦電流を発生する場合、外装金属が磁性体であるため、渦電流は静磁界がないと外装金属のみに流れるが、磁気飽和させることにより内部にも発生する。また、乾電池内部では、乾電池の主成分の差異により磁性及び導電性が異なるために、乾電池内部に流れる渦電流の大きさは乾電池により変化する。従って、渦電流型近接センサの出力を測定することにより、乾電池の主成分の差異による分類を可能とする分類情報が得られる。
【0026】
更に、図1又は図2に示した乾電池主成分用分類センサ10についていえば、強力な静磁界を発生する静磁界発生用コイル1と、この強力な静磁界下に置かれた電磁誘導型(渦電流型)近接センサ2又は9を用いているため、乾電池5が電磁誘導型近接センサ2又は9の検出範囲内に入ると、強力な静磁界で乾電池5の外装金属が磁気飽和されてその比透磁率が低下し、外装金属は非磁性体と見なせる。従って、電磁誘導型近接センサ2又は9により、乾電池5の外装金属のみならず乾電池内部の電極及び電解質部にも渦電流が発生する。この結果、電磁誘導型近接センサ2又は9の検出出力は乾電池5の形状及び大きさの差異のみならず、主成分の差異を含む信号となり、乾電池5の主成分毎の分類が可能である。
【0027】
一方、同じ電磁誘導型近接センサ2又は9でも、静磁界を与えない場合は、乾電池5の外装金属が磁気飽和されないため、渦電流は外装金属にのみ集中して流れ、電極及び電解質部に流れる渦電流は極めて少ない。このため、電磁誘導型近接センサ2又は9の検出出力は乾電池5の主成分には殆ど依存せず、形状及び大きさによる信号となる。これは、図6に示した従来の近接センサ25(超音波、光、電磁誘導等の原理を応用した近接センサ)と同様の検出特性といえる。
【0028】
従って、図1又は図2に示した乾電池分類センサ10を用いることにより、乾電池の外装を磁気飽和させた時の電磁誘導型近接センサ2又は9の出力を測定して乾電池の主成分の差異を検出し、また、乾電池の外装を磁気飽和させない場合に検出される電磁誘導型近接センサ2又は9の出力を測定して外装の形状や大きさを検出する装置あるいは方法が可能である。以下、図1又は図2に示した乾電池分類センサ10を用いた乾電池分類装置及び乾電池分類方法の例を、図4〜図5により説明する。
【0029】
[乾電池分類装置及び乾電池分類方法:その1]
まず、乾電池主成分用分類センサ10を複数個用いて構成した乾電池分類装置及び乾電池分類方法の例を、図4に基づいて説明する。
【0030】
図4に例示する乾電池分類装置は、形状又は大きさの種類がA(例えば、単一形)の乾電池51と、形状又は大きさの種類がB(例えば、単二形)の乾電池52と、形状又は大きさの種類がC(例えば、単三形)の乾電池53を主成分a、b、c毎に分類するものとしている。各乾電池51、52、53の主成分はa、b、c任意とされる。
【0031】
そこで、図4の乾電池分類装置は、形状又は大きさの分類を行うための分類センサ14と、この分類センサ14による形状及び大きさの分類数と同数の乾電池主成分用分類センサ11、12、13を備えている。
【0032】
分類センサ14としては、図1又は図2に示す乾電池主成分用分類センサ10から静磁界発生用コイル1を除外した場合あるいは同静磁界発生用コイル1の励磁を停止した場合の電磁誘導型近接センサ2又は9など静磁界を与えない電磁誘導型近接センサ、あるいは、超音波や光等の原理を応用した近接センサ等、形状又は大きさの分類を行うことが可能な任意の分類センサを用いることができる。このような分類センサ14を乾電池51、52、53が通過することにより乾電池の形状及び/又は大きさに関する分類情報(A、B、C、及び、その他)が得られる。
【0033】
各乾電池主成分用分類センサ11〜13は図1又は図2に示した乾電池主成分用分類センサ10と同じ構成であり、静磁界発生用コイル1が発生する静磁界下で動作し、各分類センサ11〜13を乾電池51、52、53が通過することにより乾電池の主成分に関する分類情報(a、b、c)が得られる。
【0034】
上記構成の乾電池分類装置においては、予め乾電池51、52、53を分類センサ14に通過させることにより、分類情報に応じて、一定の形状及び/又は大きさの種類A、B、Cに分類する。
【0035】
このように一定の形状及び/又は大きさに分類した乾電池を、次に、静磁界発生用コイル1を内蔵する乾電池主成分用分類センサ11〜13に通過させることによって、分類情報に応じて、乾電池の主成分a、b、cの違いによる分類を行う。そして、主成分a、b、cの違いにより分類された各種形状及び/又は大きさの乾電池は、主成分が同一なものについて集合され、資源回収処理が行われる。
【0036】
例えば、形状及び/又は大きさの種類がAの乾電池51は乾電池主成分用分類センサ11に、形状及び/又は大きさの種類がBの乾電池52は乾電池主成分用分類センサ12に、形状及び/又は大きさの種類がCの乾電池53は乾電池主成分用分類センサ13に送られるという如く、分類センサ14の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により、形状及び大きさに関する乾電池の仕分けが行われる。
【0037】
また、乾電池主成分用分類センサ11の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により形状及び/又は大きさの種類がAの乾電池51を主成分a、b、c毎に仕分けし、乾電池主成分用分類センサ12の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により形状及び/又は大きさの種類がBの乾電池52を主成分a、b、c毎に仕分けし、乾電池主成分用分類センサ13の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により形状及び/又は大きさの種類がCの乾電池53を主成分a、b、c毎に仕分けし、更に、主成分が同一な乾電池どうしを図示省略の集合装置により集合する。
【0038】
[乾電池分類装置及び乾電池分類方法:その2]
次に、静磁界発生用コイル1を内蔵する1個の乾電池主成分用分類センサ10を用いて構成した乾電池分類装置及び乾電池分類方法の例を、図5に基づいて説明する。
【0039】
図5に例示する乾電池分類装置も、形状及び/又は大きさの種類がA(例えば、単一形)の乾電池51、形状及び/又は大きさの種類がB(例えば、単二形)の乾電池52、及び、形状及び/又は大きさの種類がC(例えば、単三形)の乾電池53について、乾電池の形状及び大きさに関わらず、主成分a、b、cの違いを直接的に分類する。各乾電池51、52、53の主成分もa、b、c任意とされる。
【0040】
図5の乾電池分類装置では、図1又は図2に示した1個の乾電池主成分用分類センサ10及びそれの信号変換回路4に加えて、信号分類回路15を備えている。
【0041】
乾電池主成分用分類センサ10は静磁界発生用コイル1が発生する静磁界下で動作し、この分類センサ10を乾電池51、52、53が通過することにより乾電池の形状、大きさ及び主成分に関する分類情報が得られる。
【0042】
つまり、乾電池主成分用分類センサ10の出力は乾電池の形状、大きさ及び主成分によって変化し、この信号は信号分類回路15に入力される。
【0043】
信号分類回路15は、請求項5に関し、乾電池の形状、大きさ及び主成分の差異毎に異なった複数の基準信号を発生するように予め設定してあり、乾電池主成分用分類センサ10の出力をこれらの基準信号と比較し、特定の主成分の基準信号とセンサ出力の大きさ、形状が一致した場合にのみ、当該主成分に関する分類出力を出す。このような分類出力により、乾電池51、52、53が主成分毎に分類され、集合されて資源回収処理が行われる。
【0044】
例えば、信号分類回路15の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により、形状及び大きさの種類A、B、Cに関わらず、乾電池51〜53を主成分a、b、c毎に仕分けして主成分が同一の乾電池どうしを集合する。
このようにして、異物が除去された乾電池を請求項1記載の乾電池主成分分類センサにより、乾電池の形状、大きさを問わず、主成分毎に分類することができる。
【0045】
図5に示した乾電池分類装置及び乾電池分類方法は、図4の場合に比べ、1個の分類センサ10で分類を行えるという利点がある。
【0046】
なお、図4の例でも、乾電池主成分用分類センサ11〜13の信号変換回路4毎にその出力信号を図5のような信号分類回路15に与え、信号分類回路15の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により、形状及び/又は大きさの種類がA、B、Cの各乾電池51〜53について主成分a、b、c毎に仕分けするようにしても良い。この場合は、信号分類回路の基準信号は乾電池の形状及び大きさによらず、主成分の差異毎に異なった基準信号を発生すれば良い。
【0047】
〔実施例2〕
図7〜図9に基づいて、本発明の第二の実施例を説明する。図7は本実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示し、図8は上記乾電池分類装置を構成する分類機の構成を示し、図9は上記分類機を構成する電磁誘導センサの構成を示す。
【0048】
本実施例の適用対象となる乾電池101は、図7に示すように、a,b,c等の主成分を有し、A,B,C,D等の形状を有し、一般には、プラスチック片やガラス片等の異物Eと共に集積されている。
【0049】
これらの乾電池101は、選別機102に送られ、これにより異物Eを除去した後、整列機131により一定方向に並べられ、分類機141により大きさ(A,B)と大きさ(C,D)に分類されると共に、大きさ(A,B)の乾電池101については、大きさの影響を受けることなく、主成分a,b,cとして分類される。
【0050】
一方、分類機141により、大きさ(C,D)に分類された乾電池は、整列機32により並べられた後、分類機142により主成分a,b,cとして分類される。
分類機141,142の何れによっても主成分についての分類が出来ない乾電池は、各々w1,w2として分類される。
【0051】
図8は、分類機141,142の構成例を示したものである。
図8に示すように、分類機141は、電磁誘導センサ1411、信号処理装置1412及び分類アーム1413により構成されている。
電磁誘導センサ1411は、整列機131で整列した乾電池101が通過する際、乾電池101の大きさと主成分の差異によって異なる信号を信号処理装置1412へ出力する。
【0052】
信号処理装置1412は、電磁誘導センサ1411からの信号を増幅・処理し、分類アーム1413を駆動する。
分類アーム1413は、信号処理装置1412の指令に従って、大きさA,Bの乾電池については、主成分a,b,c毎に分類・排出する。また、大きさC,Dの乾電池101については、これを一群として分類して整列機132へ送る。
【0053】
分類機142は、図8に示すように、電磁誘導センサ1421、信号処理装置1422及び分類アーム1423により構成され、分類機141と同様な原理により、主成分a,b,c毎に分類・排出する。
分類機141,142の何れによっても分類されなかった乾電池101は、各々w1,w2として分類される。
【0054】
図9は、電磁誘導センサ1411,1421、信号処理装置144の構成例である。
電磁誘導センサ1411,1421は、三種類の周波数(fL,fM,fH)によって磁界を発生する円筒型の渦電流発生用コイル1431、このコイル431の内部に同軸に配置された検出コイル1432及びこれらのコイルの外部に設けられた円筒型の静電界発生用コイル1433で構成される。
【0055】
但し、電磁誘導センサ1421は、電磁誘導センサ1411に比較し、図9に示すコイル径Dが小さく設定されている。
信号処理装置144は、静電界発生用コイル1433に直流励磁電流を供給する直流電源装置1441及び検出コイルから出力される乾電池検出出力を増幅し、乾電池の種類に応じて分類アーム1413,1423を駆動する信号に変換して出力する。
【0056】
【表1】
【0057】
本実施例に係る分類対象である各種乾電池についての特性の一例を表−1に示す。表−1では、図8に示す電磁誘導センサ1411の出力を示した。
電磁誘導センサ1411の出力は、周波数によって変化し、表−1の例では、2kHz、20kHz、200kHzによる出力をそれぞれ、L,M,Hとして示した。
【0058】
表−1によると、乾電池は大きさで四種類に分離され、各大きさについては、概略二種類の重さに分離されることが判る。
即ち、乾電池の大きさと電磁誘導センサ1411の出力との間には、図10に示す関係が得られ、この関係から、乾電池はA,B及びCとDの3群に分離することができる。
【0059】
CとDについては、出力振幅が低下し、分離精度が低下するので、大きさC,Dに対応する性能を持たせた電磁誘導センサー1421よって大きさ、主成分の分類を行う。
電磁誘導センサー1411では、高周波による検出出力H、低周波による検出出力L及び高周波と低周波の中間の周波数による検出出力Mが同時に得られ、高周波による検出出力Hによっては大きさの分類が可能であった。
【0060】
しかしながら、高周波による検出出力Hによっては、図10及び図11(1)に示すように、主成分a,b,cを分離することは困難である。
即ち、大きさAの電池については、主成分a,b,c共に同一出力振幅の信号として検出され、大きさBの乾電池については、b,cが同一信号として検出され、aは差異が得られるが、この差異も少なく分離性能が低い。
一方、低周波による検出出力Lでは、図11(2)に示す検出特性が得られるが、この特性によっても、例えば、主成分a,bによる分類は困難である。
【0061】
また、図12に示すように、高周波による検出出力Hと低周波による検出出力Lの関係に着目しても、例えば、BaとBb或いはBcとAbの分類は困難である。
高周波と低周波の中間の周波数による検出出力Mと、高周波による検出出力Hとの関係を図13に示す。
【0062】
この結果によると、大きさA,Bの乾電池は、高周波と低周波の中間の周波数による検出出力Mと、高周波による検出出力Hについて、ANDをとることにより、前述の不具合を解決することができ、大きさA,Bの如何を問わず、主成分a,b,cとして各々を分類することが可能となる。
従って、前述の方法により、大きさA,Bの乾電池については、成分毎の分類が可能となり、同様方法により、大きさC,Dの乾電池についても電磁誘導センサ1421によって成分毎の分類が可能となる。
【0063】
このように説明したように、本実施例に係る乾電池分類装置によれば、以下の効果を奏する。
(イ)大きさの如何に係わらず、乾電池を主成分毎に分類することが可能となる。
(ロ)分類精度を高めることが同一原理に基づくセンサを複数個組み合わせる構成となるため、分類機の構成が単純となる。
(ハ)センサを非接触化できるため、装置の信頼性向上に有利となる。
【0064】
また、本実施例の乾電池分類装置は、各種大きさの乾電池を主成分毎に分類するために電磁誘導センサ1411,1421によって乾電池101を検出し、この出力によって乾電池101を主成分a,b,c毎に分離する装置であり、高、中、低の三種類の周波数fL,fM,fHにより同時に乾電池検出出力を得ることができる。
電磁誘導センサ1411,1421としては、乾電池101の大きさに対応した大きさの異なるものを複数個用いて分類機を構成できる。
更に、電磁誘導センサセンサ1411,1421に、静磁場発生用コイルを内蔵し、乾電池101の外装の影響を低減させる機能を有するようにしても良い。
【0065】
上述したように、先ず、第1の電磁誘導センサ1411の高周波による検出出力Hによって、主成分毎に分類する乾電池101の大きさを特定し、大きさが特定された乾電池101について、中周波数及び低周波数による検出出力M,Lの振幅から主成分毎に分類し、次に、第2の電磁誘導センサセンサ1421によって、第1の電磁誘導センサ1411によって大きさが特定出来なかった乾電池101について第1の電磁誘導センサ1411と同様な手順により大きさを特定し、主成分毎の分類を行ことができ、更に、必要に応じ、第3以降の電磁誘導センサを用いることも出来る。
【0066】
〔実施例3〕
図14〜図17に基づいて、本発明の第三の実施例を説明する。図14は本実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示し、図15、図16、図17は上記乾電池分類装置を構成する分類機の構成を示す。
【0067】
本実施例の適用対象となる乾電池201は、図14に示すように、a,b,c等の主成分を有し、A,B,C,D等の形状を有し、一般には、プラスチック片やガラス片等の異物Eと共に集積されている。
これらの乾電池201は、選別機202に送られ、これにより異物Eを除去した後、整列機203により一定方向に並べられ、分類機204により大きさ毎(A,B,C,D)に分類される。
【0068】
分類機204により特定の大きさAとして分類された乾電池201は、分類機205へ送られ、乾電池201の主成分a,b,cについて分類され、本実施例では、乾電池201の主成分aの乾電池がaとして分類される。
主成分b,cによる乾電池201は、分類機205によって分類することが出来ないため、分類機206へ送られ、主成分b及びcとして分類される。
【0069】
分類機204,205,206の何れによっても分類することの出来ない乾電池201は、w1,w2及びw3として分類される。
図14において、分類機205,206は、分類機204の後部に1個づつ配置されているが、これらは、分類機204によって分類される乾電池201の大きさA,B,C,D毎に複数配置される。また、整列機204は、必要に応じ、各分類機の直前に配置する。
【0070】
分類機204の構成例を図15に示す。
図15(1)は、機械的方法による乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法では、予め、乾電池201の大きさ(直径)に対応する大きさの複数の間隙241を設けた走行路242に乾電池201を通過させることにより、乾電池201の大きさに対応して分類するものである。
【0071】
図15(2)は、光、超音波、電磁気等の原理に基づく近接センサ243によって、乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法では、走行路242上で乾電池201を連続的に移動させ、走行路242の上部に固定された近接センサ243によって大きさが検出され、検出信号によって制御される分類アーム244によって、一定の大きさ毎に取り出され並べられる。
【0072】
図15(3)は、円筒型の電磁誘導型センサ245によって、乾電池201の大きさを分類する方法を示したものである。
この方法では、走行路242上を移動してきた乾電池201は円筒型の電磁誘導センサ245を通過するときに、乾電池201の直径と長さ(容積)と相関を有する信号を出力し、この信号によって制御される分類アーム244によって一定の大きさ毎に取り出される。
【0073】
分類機205の構成例を図16に示す。
図16に示すように、一定の大きさの乾電池201は、走行路242を走行する過程で重量センサ246によって、重さが検出され、このセンサ246の出力によって制御される分類アーム244によって一定の種類(主成分)毎に取り出される。
【0074】
分類機206の構成例を図17に示す。
図17(1)は、円筒型の電磁誘導センサ247により乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法では、走行路242の一部に円筒型の電磁誘導センサ247を設け、一定の大きさの乾電池201が通過するとき、乾電池201の種類(主成分)に対応した信号を出力する。この信号お大きさによって制御される分類アーム244によって、一定の種類毎に取り出される。
【0075】
図17(2)は、光学センサ248により乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法は、走行路242の一部に光学センサ248を組み込み、一定の大きさの乾電池201が通過するとき、乾電池201の外面の色の差異を検出し、この信号によって制御される分類アーム244によって主成分毎に取り出すものである。
【0076】
電磁誘導センサ247の構成例を図18に示す。
この電磁誘導センサ247は、図18に示すように、直流電源装置2471により励磁される円筒型の静磁界発生用コイル2472と、このコイル2472に内蔵される円筒型の渦電流発生用コイル2473、検出コイル2474及び信号変換器2475で構成される。
【0077】
信号変換器2475は、渦電流発生用コイル2473に低周波、高周波の電流を供給し、検出コイル2474に誘導する出力を低周波、高周波に分類し、各々の周波数に想到する成分の変化を出力する。
乾電池は、コイル2474を通過し、このときに乾電池の大きさと主成分によって異なる低周波、高周波に相当する成分の信号M,Hを出力する。
【0078】
【表2】
【0079】
本実施例に係る分類対象である乾電池に関しての分類の為の情報を表−2に示す。表−2によると、分類に利用し得る情報としては以下のものがある。
(イ)直径と長さ:大きさ(例えば、単1型、単2型等)の分類
(ロ)重さ :大きさの分類に利用が可能で、同一の大きさであれさは、主成分に基づく分類に利用できる場合がある。
(ハ)内部の材質:主成分に基づく分類に利用できる。
(ニ)外装の色 :主成分に基づく分類に利用できる場合がある。
また、図15(3)、図17(1)で示した円筒型電磁誘導センサ245,247は、その適用条件により、表−3に示す出力が得られる。
【0080】
【表3】
【0081】
表−3に示すように、例えば、単1型電池によるセンサ出力は、電池を静磁場で励磁し、高周波で検出すると、電池の容積によって変化する出力が得られ、低周波で検出すると、同じ大きさの電池では電池の主成分によって差異が得られる。
この場合、電磁誘導センサでは、静磁場で励磁し、低周波で検出することにより、ケースの影響が低減され、電池の内部構成材の影響が良く検出され、高周波で検出することにより、電池の容積(直径、長さ)による検出信号が得られる。
【0082】
前述した図15、図16、図17及び表−3で述べた分類機の出力から乾電池の主成分を特定する為の信号の種類と条件を特定することができる。
信号の種類としては、ここでは、表−3に示す7種類(D,L,W,C,M,H,R)を対象とし、外装色については、(赤又は黒)、(金又は白)、(空、黒、金、白を除く)の3条件のいずれかについて合致した場合に主成分を特定できるものとする。
【0083】
また、外装色を除く6種類の信号については、表中の値の±10%の範囲で測定された場合に主成分を特定できるものとすると、例えば、単1型及び単2型の電池については、W+Rの論理で3種類の主成分の差異を分類可能となる。
また、単3型、単4型の乾電池については、Cのみ、或いは、M+Rの論理によって3種類の主成分を分類可能となる。
【0084】
従って、乾電池の外装が汚染され、Cの情報が得られない場合であっても、表−3に示した12種類の乾電池については、大きさ如何に係わらず、最小の情報としてW,R,Mを検出することにより、その主成分の分類が可能である。
また、D,L,C,Hの情報については、これらを分類情報として取り扱うことにより、分類性能の信頼性向上に寄与し得る。
【0085】
このように説明したように、本実施例の乾電池分類装置は、大きさと主成分が異なる使用済みの乾電池について、乾電池の重さを検出することにより、主成分毎に分類可能である。
そして、大きさと主成分が異なる使用済みの乾電池について、乾電池の重さと電磁気的性質の差異を検出し、これらの検出値の関係から乾電池を主成分毎に分するすると分類性能が良くなる。
【0086】
更に、乾電池の外装の色の差異を検出し、重さと電磁気的性質の差異とから乾電池を主成分毎に分類できる。
また、乾電池の電磁気的性質の差異を検出する電磁誘導型センサにおいて、乾電池の外装金属ケースを直流磁化する静磁界発生コイルと、このコイルに電流を供給する電源装置と、2〜3種類の異なった周波数で励磁される渦電流発生コイルと検出コイル及び励磁周波数成分に対応した乾電池信号を出力する信号変換器から出力する2〜3種類の異なった周波数による信号を分類の為の情報とすることができる。
【0087】
尚、乾電池を主成分毎に分類する為に、乾電池の大きさの分類機と、重さの検出装置、電磁気的性質の検出装置、外装の色の検出装置を単独或いは複合して組み合わせ使用済み乾電池の主成分に基づく分類を行うようにすることもできる。
【0088】
【発明の効果】
請求項1に係る発明に係る乾電池分類方法においては、予め乾電池を所定の形状又は大きさに分類し、次に、所定の形状又は大きさに分類された乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する乾電池分類方法において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備えることにより、乾電池が電磁誘導型近接センサの検出範囲内に入ると、強力な静磁界で乾電池の外装金属が磁気飽和されてその比透磁率が低下し非磁性体と見なせるので、電磁誘導型近接センサにより外装金属のみならず乾電池内部の電極及び電解質部にも渦電流が発生し、乾電池の形状及び/又は大きさの差異のみならず主成分の差異を含む信号が得られる。更に、信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づくことにより、乾電池の形状、大きさを問わず、乾電池の主成分毎の分類が可能になる。
【0089】
請求項2に係る発明に係る乾電池分類装置においては、異物が除去され、一定方向に並べられて供給される乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、大きさにより複数のグループに分類すると共に、大きさにより分類された特定グループの乾電池を主成分毎に分類する第1の分類機と、該第1の分類装置の下流側に設置され、前記第1の分類装置で分類されなかった他の大きさの乾電池を前記乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する少なくとも1以上の第2の分類機とを備えた乾電池分類装置において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を備えることにより、乾電池が電磁誘導型近接センサの検出範囲内に入ると、強力な静磁界で乾電池の外装金属が磁気飽和されてその比透磁率が低下し非磁性体と見なせるので、電磁誘導型近接センサにより外装金属のみならず乾電池内部の電極及び電解質部にも渦電流が発生し、乾電池の形状及び/又は大きさの差異のみならず主成分の差異を含む信号が得られる。更に、信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づくことにより、乾電池の形状、大きさを問わず、乾電池の主成分毎の分類が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る乾電池主成分用分類センサの構成例を示す図。
【図2】乾電池主成分用分類センサの他の構成例を示す図。
【図3】これらの乾電池主成分用分類センサの分類毎の出力例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施例に係る乾電池分類装置の構成例を示す図。
【図5】本発明の第1の実施例に係る乾電池分類装置の他の構成例を示す図。
【図6】従来の乾電池分類方法の例を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示す図。
【図8】分類機の構成例を示す図。
【図9】電磁誘導センサの構成例を示す図。
【図10】乾電池の大きさと電磁誘導センサの出力との関係を示すグラフ。
【図11】乾電池の重さと電磁誘導センサの出力の変化を示すグラフ。
【図12】電磁誘導センサの適用周波数による乾電池の検出出力の変化を示すグラフ。
【図13】電磁誘導センサの適用周波数による乾電池の検出出力の変化を示すグラフ。
【図14】本発明の第3の実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示す図。
【図15】分類機の構成例を示す図。
【図16】分類機の構成例を示す図。
【図17】分類機の構成例を示す図。
【図18】電磁誘導センサの構成例を示す図。
【符号の説明】
A、B、C、D 乾電池の形状及び大きさの種類
a、b、c 乾電池の主成分の種類
1 静磁界発生用コイル
2 貫通コイル型の電磁誘導型近接センサ
21 電磁誘導型近接センサの渦電流発生用コイル
22 電磁誘導型近接センサの渦電流変化の検出コイル
3 直流電源装置
4 信号変換器
5 乾電池
51 形状及び大きさの種類がAで、主成分はa、b、c任意の乾電池
52 形状及び大きさの種類がBで、主成分はa、b、c任意の乾電池
53 形状及び大きさの種類がCで、主成分はa、b、c任意の乾電池
6 ガイド
7 乾電池の通過方向を示す矢印
8 磁極
81 磁極のギャップ部
9 局部型の電磁誘導型近接センサ
10、11、12、13 乾電池主成分用分類センサ
14 形状及び大きさ分類センサ
15 信号分類回路
P1、P2、P3 静磁界が有る場合での同一形状・大きさで主成分が違う乾電池に対する信号
P4、P5 、P6 静磁界が有る場合での形状・大きさと、主成分が異なる乾電池に対する信号
P7、P8、P9 静磁界が無い場合の信号
25 従来の乾電池分類用近接センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は乾電池の主成分毎の分類を可能とする乾電池主成分用分類センサ、この分類センサを用いた乾電池分類方法及び乾電池分類装置に関し、乾電池を対象とする資源回収装置に適用して有用なものである。本発明では、一次電池と二次電池を問わず乾式の電池を乾電池という。
【0002】
【従来の技術】
図6に使用済み乾電池の分類方法の一従来例として、円柱状で大きさの異なる乾電池5を、大きさ毎に分類する方法を示す。図6において、乾電池5は分類装置内で一定の方向及び姿勢を与えられ、分類用センサ部を矢印7のように通過する。分類用センサとしては超音波、光、電磁誘導等の原理を応用した近接センサ25が使われ、近接センサ25で乾電池5の直径を測定する。この測定結果により、乾電池5を大きさの種類(例えば、単一形、単二形、単三形等)毎に分類する。
【0003】
この従来方法において、近接センサ25として超音波や光を応用した近接センサを用いる場合は、乾電池5の直径の差異が検出可能であり、これにより直径の違いによる乾電池5の分類が可能となる。
【0004】
また、近接センサ25として電磁誘導を応用した近接センサを用いる場合は、乾電池5の外装に金属円筒が用いられていることから、この外装金属を検出することにより、乾電池5の直径の差異が検出可能であり、これにより直径の違いによる乾電池5の分類が可能となる。
【0005】
しかしながら、上述の近接センサ25では、乾電池5の大きさ及び形状の差異しか検出できないため、資源回収上重要となる乾電池5の主成分毎の分類は困難ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は乾電池について、その主成分毎の分類を可能とする乾電池主成分用分類センサ及び乾電池分類方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明に係る乾電池分類方法においては、予め乾電池を所定の形状又は大きさに分類し、次に、所定の形状又は大きさに分類された乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する乾電池分類方法において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備え、前記信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び前記信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づいて前記乾電池を主成分毎に分類することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明に係る乾電池分類装置においては、異物が除去され、一定方向に並べられて供給される乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、大きさにより複数のグループに分類すると共に、大きさにより分類された特定グループの乾電池を主成分毎に分類する第1の分類機と、該第1の分類装置の下流側に設置され、前記第1の分類装置で分類されなかった他の大きさの乾電池を前記乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する少なくとも1以上の第2の分類機とを備えた乾電池分類装置において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備え、前記信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び前記信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づいて前記乾電池を主成分毎に分類することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
図1〜図5に基づいて、本発明の第一の実施例を説明する。図1は本実施例に係る乾電池主成分用分類センサの構成例を示し、図2は本実施例に係る乾電池主成分用分類センサの他の構成例を示し、図3はこれらの乾電池主成分用分類センサの分類毎の出力例を示し、図4は本実施例に係る乾電池分類装置の構成例を示し、図5は本実施例に係る乾電池分類装置の他の構成例を示す。
【0013】
[乾電池主成分用分類センサの構成例]
図1に示す乾電池主成分用分類センサ10は基本的な構成のものであり、静磁界発生用コイル1、電磁誘導型近接センサ2、直流電源装置3、及び、信号変換器4から構成されている。図1中、5は乾電池、6は非磁性体製円筒状のガイドを示す。
【0014】
この例では、静磁界発生用コイル1は円筒状である。この円筒状静磁界発生用コイル1は直流電源装置3から電流を供給されて励磁され、乾電池5の外装金属を磁気飽和させるに足りる強力な静磁界を内部に発生する。
【0015】
また、この例では、電磁誘導型近接センサ2は貫通コイル型であり、静磁界発生用コイル1に内挿されている。この電磁誘導型近接センサ2は渦電流発生用コイル21及び検出コイル22から構成されている。ガイド6はこれら各コイル1、21、22内を貫通して設置され、乾電池5はガイド6に案内されて各々のコイル内を矢印7の如く通される。
【0016】
電磁誘導型近接センサ2の渦電流発生用コイル21及び検出コイル22は信号変換器4に接続されており、渦電流発生用コイル21はコイル内を通過する乾電池5の外装金属及び内部に異なった複数種の渦電流を発生させる機能を持ち、検出コイル22はコイル内を通過する乾電池5に発生する渦電流の変化を検出し出力する機能を持つ。従って、電磁誘導型近接センサ2は渦電流型近接センサである。
【0017】
信号変換器4は電磁誘導型近接センサ2の出力を測定する。
【0018】
[乾電池主成分用分類センサの他の構成例]
静磁界発生用コイル1は円筒状のものに限られることなく、その形状は任意で良い。電磁誘導型近接センサ2も貫通コイル型のものに限られることなく、その形状は任意で良く、また、複数個の電磁誘導型近接センサ2を乾電池5の周囲に配置しても良い。図2に静磁界発生用コイル及び電磁誘導型近接センサの他の構成例を示す。
【0019】
図2に例示する乾電池主成分用分類センサ10では、略C字形状の磁極8に静磁界発生用コイル1を巻いて設けてある。この静磁界発生用コイル1は直流電源装置(図示省略)から電流を供給されて励磁され、乾電池5の外装金属を磁気飽和させるに足りる強力な静磁界を磁極8を介してその断面略円形状のギャップ部81に発生する。乾電池5はギャップ部81内を矢印7の如く通される。
【0020】
また、図2では、電磁誘導型近接センサ9は磁極8のギャップ部81近傍にて上下各1個配置してあり、それぞれ局部型の渦電流型近接センサである。各電磁誘導型近接センサ9は乾電池5の外装金属及び内部に渦電流を発生させる機能、及び、乾電池5に発生する渦電流の変化を検出し出力する機能を持ち、信号変換器(図示省略)に接続されている。局部型の各電磁誘導型近接センサ9の構造は、図1に示したものでも、そうでなくても良く、要は乾電池5の外装金属及び内部に渦電流を発生させる機能、及び、乾電池5に発生する渦電流の変化を検出し出力する機能を持てば良い。
【0021】
[乾電池主成分用分類センサの分類毎の出力例]
次に、図3を参照して、電磁誘導型近接センサ2又は9から出力される信号の例を説明する。
【0022】
図3(イ)は、形状及び大きさは或る同一の種類Aであるが、主成分がa、b、cと互いに異なる複数の乾電池が静磁界下の乾電池主成分用分類センサ10内を通過した場合の信号例を示す。この場合、乾電池の主成分a、b、cの差異により異なった信号P1、P2、P3が出力される。また、信号P1、P2、P3は、周波数により異なった大きさの関係を持つ。従って、信号の違いにより、乾電池の種類を主成分毎に分類することが可能である。
【0023】
図3(ロ)は大きさ及び形状の種類がA、B、Cと互いに異なり、且つ、主成分もa、b、cと互いに異なる複数の乾電池が乾電池主成分用分類センサ10内を通過した場合の信号例を示す。この場合、乾電池の大きさ及び形状A、B、Cの差異により異なった信号P4、P5 、P6が出力される。更に、これらの各信号P4、P5 、P6も乾電池の主成分a、b、cの差異により、斜線で示すように異なる。つまり、この場合は、乾電池の形状及び大きさの差異と、主成分の差異とによって異なって出力し、更に周波数により異なった関係を呈する。従って、出力信号の違いにより、乾電池の種類を主成分毎に、かつ、形状及び大きさ毎に分類することが可能である。
【0024】
図3(ハ)は静磁界が与えられない場合の乾電池主成分用分類センサ10の出力を示したものである。この場合、出力は乾電池の形状及び大きさが同一であれば、主成分の差異に関わらず、同一の信号を出力する。従って、乾電池主成分用分類センサ10の静磁界を止めることにより、出力信号の違いから乾電池の種類を形状及び大きさ毎に分類することが可能である。
【0025】
ここで動作原理について述べる。一般に、乾電池の外装金属は外部の静磁界により磁気飽和可能である。また、渦電流型近接センサにより乾電池に渦電流を発生する場合、外装金属が磁性体であるため、渦電流は静磁界がないと外装金属のみに流れるが、磁気飽和させることにより内部にも発生する。また、乾電池内部では、乾電池の主成分の差異により磁性及び導電性が異なるために、乾電池内部に流れる渦電流の大きさは乾電池により変化する。従って、渦電流型近接センサの出力を測定することにより、乾電池の主成分の差異による分類を可能とする分類情報が得られる。
【0026】
更に、図1又は図2に示した乾電池主成分用分類センサ10についていえば、強力な静磁界を発生する静磁界発生用コイル1と、この強力な静磁界下に置かれた電磁誘導型(渦電流型)近接センサ2又は9を用いているため、乾電池5が電磁誘導型近接センサ2又は9の検出範囲内に入ると、強力な静磁界で乾電池5の外装金属が磁気飽和されてその比透磁率が低下し、外装金属は非磁性体と見なせる。従って、電磁誘導型近接センサ2又は9により、乾電池5の外装金属のみならず乾電池内部の電極及び電解質部にも渦電流が発生する。この結果、電磁誘導型近接センサ2又は9の検出出力は乾電池5の形状及び大きさの差異のみならず、主成分の差異を含む信号となり、乾電池5の主成分毎の分類が可能である。
【0027】
一方、同じ電磁誘導型近接センサ2又は9でも、静磁界を与えない場合は、乾電池5の外装金属が磁気飽和されないため、渦電流は外装金属にのみ集中して流れ、電極及び電解質部に流れる渦電流は極めて少ない。このため、電磁誘導型近接センサ2又は9の検出出力は乾電池5の主成分には殆ど依存せず、形状及び大きさによる信号となる。これは、図6に示した従来の近接センサ25(超音波、光、電磁誘導等の原理を応用した近接センサ)と同様の検出特性といえる。
【0028】
従って、図1又は図2に示した乾電池分類センサ10を用いることにより、乾電池の外装を磁気飽和させた時の電磁誘導型近接センサ2又は9の出力を測定して乾電池の主成分の差異を検出し、また、乾電池の外装を磁気飽和させない場合に検出される電磁誘導型近接センサ2又は9の出力を測定して外装の形状や大きさを検出する装置あるいは方法が可能である。以下、図1又は図2に示した乾電池分類センサ10を用いた乾電池分類装置及び乾電池分類方法の例を、図4〜図5により説明する。
【0029】
[乾電池分類装置及び乾電池分類方法:その1]
まず、乾電池主成分用分類センサ10を複数個用いて構成した乾電池分類装置及び乾電池分類方法の例を、図4に基づいて説明する。
【0030】
図4に例示する乾電池分類装置は、形状又は大きさの種類がA(例えば、単一形)の乾電池51と、形状又は大きさの種類がB(例えば、単二形)の乾電池52と、形状又は大きさの種類がC(例えば、単三形)の乾電池53を主成分a、b、c毎に分類するものとしている。各乾電池51、52、53の主成分はa、b、c任意とされる。
【0031】
そこで、図4の乾電池分類装置は、形状又は大きさの分類を行うための分類センサ14と、この分類センサ14による形状及び大きさの分類数と同数の乾電池主成分用分類センサ11、12、13を備えている。
【0032】
分類センサ14としては、図1又は図2に示す乾電池主成分用分類センサ10から静磁界発生用コイル1を除外した場合あるいは同静磁界発生用コイル1の励磁を停止した場合の電磁誘導型近接センサ2又は9など静磁界を与えない電磁誘導型近接センサ、あるいは、超音波や光等の原理を応用した近接センサ等、形状又は大きさの分類を行うことが可能な任意の分類センサを用いることができる。このような分類センサ14を乾電池51、52、53が通過することにより乾電池の形状及び/又は大きさに関する分類情報(A、B、C、及び、その他)が得られる。
【0033】
各乾電池主成分用分類センサ11〜13は図1又は図2に示した乾電池主成分用分類センサ10と同じ構成であり、静磁界発生用コイル1が発生する静磁界下で動作し、各分類センサ11〜13を乾電池51、52、53が通過することにより乾電池の主成分に関する分類情報(a、b、c)が得られる。
【0034】
上記構成の乾電池分類装置においては、予め乾電池51、52、53を分類センサ14に通過させることにより、分類情報に応じて、一定の形状及び/又は大きさの種類A、B、Cに分類する。
【0035】
このように一定の形状及び/又は大きさに分類した乾電池を、次に、静磁界発生用コイル1を内蔵する乾電池主成分用分類センサ11〜13に通過させることによって、分類情報に応じて、乾電池の主成分a、b、cの違いによる分類を行う。そして、主成分a、b、cの違いにより分類された各種形状及び/又は大きさの乾電池は、主成分が同一なものについて集合され、資源回収処理が行われる。
【0036】
例えば、形状及び/又は大きさの種類がAの乾電池51は乾電池主成分用分類センサ11に、形状及び/又は大きさの種類がBの乾電池52は乾電池主成分用分類センサ12に、形状及び/又は大きさの種類がCの乾電池53は乾電池主成分用分類センサ13に送られるという如く、分類センサ14の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により、形状及び大きさに関する乾電池の仕分けが行われる。
【0037】
また、乾電池主成分用分類センサ11の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により形状及び/又は大きさの種類がAの乾電池51を主成分a、b、c毎に仕分けし、乾電池主成分用分類センサ12の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により形状及び/又は大きさの種類がBの乾電池52を主成分a、b、c毎に仕分けし、乾電池主成分用分類センサ13の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により形状及び/又は大きさの種類がCの乾電池53を主成分a、b、c毎に仕分けし、更に、主成分が同一な乾電池どうしを図示省略の集合装置により集合する。
【0038】
[乾電池分類装置及び乾電池分類方法:その2]
次に、静磁界発生用コイル1を内蔵する1個の乾電池主成分用分類センサ10を用いて構成した乾電池分類装置及び乾電池分類方法の例を、図5に基づいて説明する。
【0039】
図5に例示する乾電池分類装置も、形状及び/又は大きさの種類がA(例えば、単一形)の乾電池51、形状及び/又は大きさの種類がB(例えば、単二形)の乾電池52、及び、形状及び/又は大きさの種類がC(例えば、単三形)の乾電池53について、乾電池の形状及び大きさに関わらず、主成分a、b、cの違いを直接的に分類する。各乾電池51、52、53の主成分もa、b、c任意とされる。
【0040】
図5の乾電池分類装置では、図1又は図2に示した1個の乾電池主成分用分類センサ10及びそれの信号変換回路4に加えて、信号分類回路15を備えている。
【0041】
乾電池主成分用分類センサ10は静磁界発生用コイル1が発生する静磁界下で動作し、この分類センサ10を乾電池51、52、53が通過することにより乾電池の形状、大きさ及び主成分に関する分類情報が得られる。
【0042】
つまり、乾電池主成分用分類センサ10の出力は乾電池の形状、大きさ及び主成分によって変化し、この信号は信号分類回路15に入力される。
【0043】
信号分類回路15は、請求項5に関し、乾電池の形状、大きさ及び主成分の差異毎に異なった複数の基準信号を発生するように予め設定してあり、乾電池主成分用分類センサ10の出力をこれらの基準信号と比較し、特定の主成分の基準信号とセンサ出力の大きさ、形状が一致した場合にのみ、当該主成分に関する分類出力を出す。このような分類出力により、乾電池51、52、53が主成分毎に分類され、集合されて資源回収処理が行われる。
【0044】
例えば、信号分類回路15の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により、形状及び大きさの種類A、B、Cに関わらず、乾電池51〜53を主成分a、b、c毎に仕分けして主成分が同一の乾電池どうしを集合する。
このようにして、異物が除去された乾電池を請求項1記載の乾電池主成分分類センサにより、乾電池の形状、大きさを問わず、主成分毎に分類することができる。
【0045】
図5に示した乾電池分類装置及び乾電池分類方法は、図4の場合に比べ、1個の分類センサ10で分類を行えるという利点がある。
【0046】
なお、図4の例でも、乾電池主成分用分類センサ11〜13の信号変換回路4毎にその出力信号を図5のような信号分類回路15に与え、信号分類回路15の分類出力に応じて図示省略の仕分け装置により、形状及び/又は大きさの種類がA、B、Cの各乾電池51〜53について主成分a、b、c毎に仕分けするようにしても良い。この場合は、信号分類回路の基準信号は乾電池の形状及び大きさによらず、主成分の差異毎に異なった基準信号を発生すれば良い。
【0047】
〔実施例2〕
図7〜図9に基づいて、本発明の第二の実施例を説明する。図7は本実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示し、図8は上記乾電池分類装置を構成する分類機の構成を示し、図9は上記分類機を構成する電磁誘導センサの構成を示す。
【0048】
本実施例の適用対象となる乾電池101は、図7に示すように、a,b,c等の主成分を有し、A,B,C,D等の形状を有し、一般には、プラスチック片やガラス片等の異物Eと共に集積されている。
【0049】
これらの乾電池101は、選別機102に送られ、これにより異物Eを除去した後、整列機131により一定方向に並べられ、分類機141により大きさ(A,B)と大きさ(C,D)に分類されると共に、大きさ(A,B)の乾電池101については、大きさの影響を受けることなく、主成分a,b,cとして分類される。
【0050】
一方、分類機141により、大きさ(C,D)に分類された乾電池は、整列機32により並べられた後、分類機142により主成分a,b,cとして分類される。
分類機141,142の何れによっても主成分についての分類が出来ない乾電池は、各々w1,w2として分類される。
【0051】
図8は、分類機141,142の構成例を示したものである。
図8に示すように、分類機141は、電磁誘導センサ1411、信号処理装置1412及び分類アーム1413により構成されている。
電磁誘導センサ1411は、整列機131で整列した乾電池101が通過する際、乾電池101の大きさと主成分の差異によって異なる信号を信号処理装置1412へ出力する。
【0052】
信号処理装置1412は、電磁誘導センサ1411からの信号を増幅・処理し、分類アーム1413を駆動する。
分類アーム1413は、信号処理装置1412の指令に従って、大きさA,Bの乾電池については、主成分a,b,c毎に分類・排出する。また、大きさC,Dの乾電池101については、これを一群として分類して整列機132へ送る。
【0053】
分類機142は、図8に示すように、電磁誘導センサ1421、信号処理装置1422及び分類アーム1423により構成され、分類機141と同様な原理により、主成分a,b,c毎に分類・排出する。
分類機141,142の何れによっても分類されなかった乾電池101は、各々w1,w2として分類される。
【0054】
図9は、電磁誘導センサ1411,1421、信号処理装置144の構成例である。
電磁誘導センサ1411,1421は、三種類の周波数(fL,fM,fH)によって磁界を発生する円筒型の渦電流発生用コイル1431、このコイル431の内部に同軸に配置された検出コイル1432及びこれらのコイルの外部に設けられた円筒型の静電界発生用コイル1433で構成される。
【0055】
但し、電磁誘導センサ1421は、電磁誘導センサ1411に比較し、図9に示すコイル径Dが小さく設定されている。
信号処理装置144は、静電界発生用コイル1433に直流励磁電流を供給する直流電源装置1441及び検出コイルから出力される乾電池検出出力を増幅し、乾電池の種類に応じて分類アーム1413,1423を駆動する信号に変換して出力する。
【0056】
【表1】
【0057】
本実施例に係る分類対象である各種乾電池についての特性の一例を表−1に示す。表−1では、図8に示す電磁誘導センサ1411の出力を示した。
電磁誘導センサ1411の出力は、周波数によって変化し、表−1の例では、2kHz、20kHz、200kHzによる出力をそれぞれ、L,M,Hとして示した。
【0058】
表−1によると、乾電池は大きさで四種類に分離され、各大きさについては、概略二種類の重さに分離されることが判る。
即ち、乾電池の大きさと電磁誘導センサ1411の出力との間には、図10に示す関係が得られ、この関係から、乾電池はA,B及びCとDの3群に分離することができる。
【0059】
CとDについては、出力振幅が低下し、分離精度が低下するので、大きさC,Dに対応する性能を持たせた電磁誘導センサー1421よって大きさ、主成分の分類を行う。
電磁誘導センサー1411では、高周波による検出出力H、低周波による検出出力L及び高周波と低周波の中間の周波数による検出出力Mが同時に得られ、高周波による検出出力Hによっては大きさの分類が可能であった。
【0060】
しかしながら、高周波による検出出力Hによっては、図10及び図11(1)に示すように、主成分a,b,cを分離することは困難である。
即ち、大きさAの電池については、主成分a,b,c共に同一出力振幅の信号として検出され、大きさBの乾電池については、b,cが同一信号として検出され、aは差異が得られるが、この差異も少なく分離性能が低い。
一方、低周波による検出出力Lでは、図11(2)に示す検出特性が得られるが、この特性によっても、例えば、主成分a,bによる分類は困難である。
【0061】
また、図12に示すように、高周波による検出出力Hと低周波による検出出力Lの関係に着目しても、例えば、BaとBb或いはBcとAbの分類は困難である。
高周波と低周波の中間の周波数による検出出力Mと、高周波による検出出力Hとの関係を図13に示す。
【0062】
この結果によると、大きさA,Bの乾電池は、高周波と低周波の中間の周波数による検出出力Mと、高周波による検出出力Hについて、ANDをとることにより、前述の不具合を解決することができ、大きさA,Bの如何を問わず、主成分a,b,cとして各々を分類することが可能となる。
従って、前述の方法により、大きさA,Bの乾電池については、成分毎の分類が可能となり、同様方法により、大きさC,Dの乾電池についても電磁誘導センサ1421によって成分毎の分類が可能となる。
【0063】
このように説明したように、本実施例に係る乾電池分類装置によれば、以下の効果を奏する。
(イ)大きさの如何に係わらず、乾電池を主成分毎に分類することが可能となる。
(ロ)分類精度を高めることが同一原理に基づくセンサを複数個組み合わせる構成となるため、分類機の構成が単純となる。
(ハ)センサを非接触化できるため、装置の信頼性向上に有利となる。
【0064】
また、本実施例の乾電池分類装置は、各種大きさの乾電池を主成分毎に分類するために電磁誘導センサ1411,1421によって乾電池101を検出し、この出力によって乾電池101を主成分a,b,c毎に分離する装置であり、高、中、低の三種類の周波数fL,fM,fHにより同時に乾電池検出出力を得ることができる。
電磁誘導センサ1411,1421としては、乾電池101の大きさに対応した大きさの異なるものを複数個用いて分類機を構成できる。
更に、電磁誘導センサセンサ1411,1421に、静磁場発生用コイルを内蔵し、乾電池101の外装の影響を低減させる機能を有するようにしても良い。
【0065】
上述したように、先ず、第1の電磁誘導センサ1411の高周波による検出出力Hによって、主成分毎に分類する乾電池101の大きさを特定し、大きさが特定された乾電池101について、中周波数及び低周波数による検出出力M,Lの振幅から主成分毎に分類し、次に、第2の電磁誘導センサセンサ1421によって、第1の電磁誘導センサ1411によって大きさが特定出来なかった乾電池101について第1の電磁誘導センサ1411と同様な手順により大きさを特定し、主成分毎の分類を行ことができ、更に、必要に応じ、第3以降の電磁誘導センサを用いることも出来る。
【0066】
〔実施例3〕
図14〜図17に基づいて、本発明の第三の実施例を説明する。図14は本実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示し、図15、図16、図17は上記乾電池分類装置を構成する分類機の構成を示す。
【0067】
本実施例の適用対象となる乾電池201は、図14に示すように、a,b,c等の主成分を有し、A,B,C,D等の形状を有し、一般には、プラスチック片やガラス片等の異物Eと共に集積されている。
これらの乾電池201は、選別機202に送られ、これにより異物Eを除去した後、整列機203により一定方向に並べられ、分類機204により大きさ毎(A,B,C,D)に分類される。
【0068】
分類機204により特定の大きさAとして分類された乾電池201は、分類機205へ送られ、乾電池201の主成分a,b,cについて分類され、本実施例では、乾電池201の主成分aの乾電池がaとして分類される。
主成分b,cによる乾電池201は、分類機205によって分類することが出来ないため、分類機206へ送られ、主成分b及びcとして分類される。
【0069】
分類機204,205,206の何れによっても分類することの出来ない乾電池201は、w1,w2及びw3として分類される。
図14において、分類機205,206は、分類機204の後部に1個づつ配置されているが、これらは、分類機204によって分類される乾電池201の大きさA,B,C,D毎に複数配置される。また、整列機204は、必要に応じ、各分類機の直前に配置する。
【0070】
分類機204の構成例を図15に示す。
図15(1)は、機械的方法による乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法では、予め、乾電池201の大きさ(直径)に対応する大きさの複数の間隙241を設けた走行路242に乾電池201を通過させることにより、乾電池201の大きさに対応して分類するものである。
【0071】
図15(2)は、光、超音波、電磁気等の原理に基づく近接センサ243によって、乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法では、走行路242上で乾電池201を連続的に移動させ、走行路242の上部に固定された近接センサ243によって大きさが検出され、検出信号によって制御される分類アーム244によって、一定の大きさ毎に取り出され並べられる。
【0072】
図15(3)は、円筒型の電磁誘導型センサ245によって、乾電池201の大きさを分類する方法を示したものである。
この方法では、走行路242上を移動してきた乾電池201は円筒型の電磁誘導センサ245を通過するときに、乾電池201の直径と長さ(容積)と相関を有する信号を出力し、この信号によって制御される分類アーム244によって一定の大きさ毎に取り出される。
【0073】
分類機205の構成例を図16に示す。
図16に示すように、一定の大きさの乾電池201は、走行路242を走行する過程で重量センサ246によって、重さが検出され、このセンサ246の出力によって制御される分類アーム244によって一定の種類(主成分)毎に取り出される。
【0074】
分類機206の構成例を図17に示す。
図17(1)は、円筒型の電磁誘導センサ247により乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法では、走行路242の一部に円筒型の電磁誘導センサ247を設け、一定の大きさの乾電池201が通過するとき、乾電池201の種類(主成分)に対応した信号を出力する。この信号お大きさによって制御される分類アーム244によって、一定の種類毎に取り出される。
【0075】
図17(2)は、光学センサ248により乾電池201を分類する方法を示したものである。
この方法は、走行路242の一部に光学センサ248を組み込み、一定の大きさの乾電池201が通過するとき、乾電池201の外面の色の差異を検出し、この信号によって制御される分類アーム244によって主成分毎に取り出すものである。
【0076】
電磁誘導センサ247の構成例を図18に示す。
この電磁誘導センサ247は、図18に示すように、直流電源装置2471により励磁される円筒型の静磁界発生用コイル2472と、このコイル2472に内蔵される円筒型の渦電流発生用コイル2473、検出コイル2474及び信号変換器2475で構成される。
【0077】
信号変換器2475は、渦電流発生用コイル2473に低周波、高周波の電流を供給し、検出コイル2474に誘導する出力を低周波、高周波に分類し、各々の周波数に想到する成分の変化を出力する。
乾電池は、コイル2474を通過し、このときに乾電池の大きさと主成分によって異なる低周波、高周波に相当する成分の信号M,Hを出力する。
【0078】
【表2】
【0079】
本実施例に係る分類対象である乾電池に関しての分類の為の情報を表−2に示す。表−2によると、分類に利用し得る情報としては以下のものがある。
(イ)直径と長さ:大きさ(例えば、単1型、単2型等)の分類
(ロ)重さ :大きさの分類に利用が可能で、同一の大きさであれさは、主成分に基づく分類に利用できる場合がある。
(ハ)内部の材質:主成分に基づく分類に利用できる。
(ニ)外装の色 :主成分に基づく分類に利用できる場合がある。
また、図15(3)、図17(1)で示した円筒型電磁誘導センサ245,247は、その適用条件により、表−3に示す出力が得られる。
【0080】
【表3】
【0081】
表−3に示すように、例えば、単1型電池によるセンサ出力は、電池を静磁場で励磁し、高周波で検出すると、電池の容積によって変化する出力が得られ、低周波で検出すると、同じ大きさの電池では電池の主成分によって差異が得られる。
この場合、電磁誘導センサでは、静磁場で励磁し、低周波で検出することにより、ケースの影響が低減され、電池の内部構成材の影響が良く検出され、高周波で検出することにより、電池の容積(直径、長さ)による検出信号が得られる。
【0082】
前述した図15、図16、図17及び表−3で述べた分類機の出力から乾電池の主成分を特定する為の信号の種類と条件を特定することができる。
信号の種類としては、ここでは、表−3に示す7種類(D,L,W,C,M,H,R)を対象とし、外装色については、(赤又は黒)、(金又は白)、(空、黒、金、白を除く)の3条件のいずれかについて合致した場合に主成分を特定できるものとする。
【0083】
また、外装色を除く6種類の信号については、表中の値の±10%の範囲で測定された場合に主成分を特定できるものとすると、例えば、単1型及び単2型の電池については、W+Rの論理で3種類の主成分の差異を分類可能となる。
また、単3型、単4型の乾電池については、Cのみ、或いは、M+Rの論理によって3種類の主成分を分類可能となる。
【0084】
従って、乾電池の外装が汚染され、Cの情報が得られない場合であっても、表−3に示した12種類の乾電池については、大きさ如何に係わらず、最小の情報としてW,R,Mを検出することにより、その主成分の分類が可能である。
また、D,L,C,Hの情報については、これらを分類情報として取り扱うことにより、分類性能の信頼性向上に寄与し得る。
【0085】
このように説明したように、本実施例の乾電池分類装置は、大きさと主成分が異なる使用済みの乾電池について、乾電池の重さを検出することにより、主成分毎に分類可能である。
そして、大きさと主成分が異なる使用済みの乾電池について、乾電池の重さと電磁気的性質の差異を検出し、これらの検出値の関係から乾電池を主成分毎に分するすると分類性能が良くなる。
【0086】
更に、乾電池の外装の色の差異を検出し、重さと電磁気的性質の差異とから乾電池を主成分毎に分類できる。
また、乾電池の電磁気的性質の差異を検出する電磁誘導型センサにおいて、乾電池の外装金属ケースを直流磁化する静磁界発生コイルと、このコイルに電流を供給する電源装置と、2〜3種類の異なった周波数で励磁される渦電流発生コイルと検出コイル及び励磁周波数成分に対応した乾電池信号を出力する信号変換器から出力する2〜3種類の異なった周波数による信号を分類の為の情報とすることができる。
【0087】
尚、乾電池を主成分毎に分類する為に、乾電池の大きさの分類機と、重さの検出装置、電磁気的性質の検出装置、外装の色の検出装置を単独或いは複合して組み合わせ使用済み乾電池の主成分に基づく分類を行うようにすることもできる。
【0088】
【発明の効果】
請求項1に係る発明に係る乾電池分類方法においては、予め乾電池を所定の形状又は大きさに分類し、次に、所定の形状又は大きさに分類された乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する乾電池分類方法において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備えることにより、乾電池が電磁誘導型近接センサの検出範囲内に入ると、強力な静磁界で乾電池の外装金属が磁気飽和されてその比透磁率が低下し非磁性体と見なせるので、電磁誘導型近接センサにより外装金属のみならず乾電池内部の電極及び電解質部にも渦電流が発生し、乾電池の形状及び/又は大きさの差異のみならず主成分の差異を含む信号が得られる。更に、信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づくことにより、乾電池の形状、大きさを問わず、乾電池の主成分毎の分類が可能になる。
【0089】
請求項2に係る発明に係る乾電池分類装置においては、異物が除去され、一定方向に並べられて供給される乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、大きさにより複数のグループに分類すると共に、大きさにより分類された特定グループの乾電池を主成分毎に分類する第1の分類機と、該第1の分類装置の下流側に設置され、前記第1の分類装置で分類されなかった他の大きさの乾電池を前記乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する少なくとも1以上の第2の分類機とを備えた乾電池分類装置において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を備えることにより、乾電池が電磁誘導型近接センサの検出範囲内に入ると、強力な静磁界で乾電池の外装金属が磁気飽和されてその比透磁率が低下し非磁性体と見なせるので、電磁誘導型近接センサにより外装金属のみならず乾電池内部の電極及び電解質部にも渦電流が発生し、乾電池の形状及び/又は大きさの差異のみならず主成分の差異を含む信号が得られる。更に、信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づくことにより、乾電池の形状、大きさを問わず、乾電池の主成分毎の分類が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る乾電池主成分用分類センサの構成例を示す図。
【図2】乾電池主成分用分類センサの他の構成例を示す図。
【図3】これらの乾電池主成分用分類センサの分類毎の出力例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施例に係る乾電池分類装置の構成例を示す図。
【図5】本発明の第1の実施例に係る乾電池分類装置の他の構成例を示す図。
【図6】従来の乾電池分類方法の例を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示す図。
【図8】分類機の構成例を示す図。
【図9】電磁誘導センサの構成例を示す図。
【図10】乾電池の大きさと電磁誘導センサの出力との関係を示すグラフ。
【図11】乾電池の重さと電磁誘導センサの出力の変化を示すグラフ。
【図12】電磁誘導センサの適用周波数による乾電池の検出出力の変化を示すグラフ。
【図13】電磁誘導センサの適用周波数による乾電池の検出出力の変化を示すグラフ。
【図14】本発明の第3の実施例に係る乾電池分類装置の全体構成を示す図。
【図15】分類機の構成例を示す図。
【図16】分類機の構成例を示す図。
【図17】分類機の構成例を示す図。
【図18】電磁誘導センサの構成例を示す図。
【符号の説明】
A、B、C、D 乾電池の形状及び大きさの種類
a、b、c 乾電池の主成分の種類
1 静磁界発生用コイル
2 貫通コイル型の電磁誘導型近接センサ
21 電磁誘導型近接センサの渦電流発生用コイル
22 電磁誘導型近接センサの渦電流変化の検出コイル
3 直流電源装置
4 信号変換器
5 乾電池
51 形状及び大きさの種類がAで、主成分はa、b、c任意の乾電池
52 形状及び大きさの種類がBで、主成分はa、b、c任意の乾電池
53 形状及び大きさの種類がCで、主成分はa、b、c任意の乾電池
6 ガイド
7 乾電池の通過方向を示す矢印
8 磁極
81 磁極のギャップ部
9 局部型の電磁誘導型近接センサ
10、11、12、13 乾電池主成分用分類センサ
14 形状及び大きさ分類センサ
15 信号分類回路
P1、P2、P3 静磁界が有る場合での同一形状・大きさで主成分が違う乾電池に対する信号
P4、P5 、P6 静磁界が有る場合での形状・大きさと、主成分が異なる乾電池に対する信号
P7、P8、P9 静磁界が無い場合の信号
25 従来の乾電池分類用近接センサ
Claims (2)
- 予め乾電池を所定の形状又は大きさに分類し、次に、所定の形状又は大きさに分類された乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する乾電池分類方法において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備え、前記信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び前記信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づいて前記乾電池を主成分毎に分類することを特徴とする乾電池分類方法。
- 異物が除去され、一定方向に並べられて供給される乾電池を乾電池主成分用分類センサにより、大きさにより複数のグループに分類すると共に、大きさにより分類された特定グループの乾電池を主成分毎に分類する第1の分類機と、該第1の分類装置の下流側に設置され、前記第1の分類装置で分類されなかった他の大きさの乾電池を前記乾電池主成分用分類センサにより、主成分毎に分類する少なくとも1以上の第2の分類機とを備えた乾電池分類装置において、前記乾電池主成分用分類センサは、乾電池の外装を磁気飽和させるための静磁界発生用コイル、この静磁界発生用コイルに電流を供給するための直流電源装置、乾電池の外装及び内部に複数の周波数による渦電流を同時に発生させ、この渦電流の変化を検出する機能を持つ電磁誘導型近接センサ、及び、この電磁誘導型近接センサの出力を測定するための信号変換器を1組又は複数組備え、前記信号変換器により測定された20kHzの検出出力及び前記信号変換器により測定された200kHzの検出出力の論理積に基づいて前記乾電池を主成分毎に分類することを特徴とする乾電池分類装置。
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