JP3605209B2 - 電子通貨保持装置及び銀行システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子通貨保持装置及び銀行システムに係り、特に、電子化された通貨の処理システムにおける電子化された通貨の保持装置及び銀行システムに関する。なお、電子化された通貨を本出願においては簡略化のため「電子通貨」と記載し、また電子化された通貨の処理システムを簡略化のため、「電子通貨システム」と記載する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子通貨を収納したICカード相互間の通信により、電子通貨のやりとりを行う電子通貨システムが提案されている。このシステムに使用するICカードは、その内部に通信機能を有するマイクロプロセッサと、処理プログラム及び電子通貨の残額を格納するEEPROM等によるメモリとを備えて構成される。そして、ICカードは、銀行、商店、個人の住宅等に備えられる端末を通信回線を介して任意に接続可能に構成される電子通貨システムを介して、また、専用の端末を使用することにより、他のICカードとの間で、電子通貨の出し入れが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述で提案されている電子通貨システムは、未だ、システムを構成する各機器がどのような機能、形態を備えるべきかが定められておらず、開発途上にあるものである。
【0004】
以下の本発明の実施例では、電子通貨の金額の情報を保持する記憶回路と該記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とが一つの対を構成し、上記対の記憶回路は上記対を構成する金額情報書き込み回路によりアクセスし書き換えることが可能であり、この対を構成する金額情報書き込み回路を介さないと書き換えできないことで、電子通貨の安全性を維持している。上記提案された電子通貨システムでは、電子通貨を保持する保持装置としてICカードが提案されている。本発明の以下の実施例では、ICカードが絶対的な必要条件ではない。上記対が必要条件である。但し上記対を維持するためには物理的に分離できないように、IC回路で構成することが好ましい実施形態である。また持ち運びを考えるとカードの形状にすることは使い易い一つの形状である。上記電子通貨の保持装置は本発明の保持装置に比べ比較的保持金額が小額の遣われ方が多いと思われるので、以下略称して小口電子通貨保持装置と記載する。
【0005】
本発明の目的は、前述した電子通貨システムにおいて、複数の電子通貨保持装置との間で同時に電子通貨の払い込みあるいは電子通貨の引き出しを可能とする電子通貨保持装置及び銀行システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される対を有し、前記構成を有する他の対との間で電子通貨のやり取りを行う電子通貨システムに使用される電子通貨保持装置であって、前記電子通貨保持装置内に複数の前記対を有し、前記電子通貨保持装置外の他の前記対からの電子通貨のやり取りの要求に応じ、前記複数のの中から前記要求に対応するを前記電子通貨保持装置内において選択する対選択回路とを有することにより達成される。
【0007】
上記目的を達成するための他の解決策は、以下の実施態様の説明の中で述べる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による電子通貨システムおよび電子通貨の保持装置の実施の一形態を図面により詳細に説明する。先ず理解を助けるために、使われ方の一事例をあげ具体的に説明する。銀行に預金している不特定多数の個人が銀行を利用する場合、上記個人が銀行の預金から現金を引き出したり、また手持ちの現金を銀行に預けることが通常行われている。電子通貨システムでは、現金の変わりに電子通貨が使用される。電子通貨の安全性を維持するためには、電子通貨の払い込みや払い出しを、例えば電子通貨の一つの保持装置と他の電子通貨の保持装置との間でのみ可能とし、電子通貨保持装置への電子通貨の出し入れは原則的には電子通貨保持装置以外からは行えないようにすることが考えられる。このような原則を設けると電子通貨の安全性を高めることができるが、個人が銀行から電子通貨で預金を引き出す場合、個人が所有している小口電子通貨保持装置(電子財布)に銀行の電子通貨保持装置から電子通貨を払い込んでいる間銀行の電子通貨保持装置を他の個人が使用することができなくなる。この問題は銀行への電子通貨払い込み時も同じである。
【0009】
銀行と個人の小口電子通貨保持装置(電子財布)の例で説明したが、比較的中規模以上の販売店を考えても問題が生じる。例えばデパートでは多数の(複数の)売り場があり、それぞれの売り場で個人から電子通貨の形で支払われた場合、その売上金をそれぞれの売り場から集金することが必要となる。上述のように、電子通貨の安全性を高めるために電子通貨保持装置間でのみ電子通貨の払い出しや払い込みを行うようにすると一箇所の集金を行っている場合たの所からの集金ができないことになる。本発明では、以下に実施例で説明する通り、このような問題を解決できる。
【0010】
図1は一実施形態としての電子通貨システムの構成を示す。1は銀行営業店でのシステム、2は卸し売り等も含めた広い意味での販売店でのシステム(以下簡略のため流通システムと記載する)、3は個人あるいは個人経営のごく小規模の商店(以下簡略のためエンドユーザシステムと記載する)、4は自動販売機用のシステム、5は銀行の各支店を管理する計算機センタ、6は電子通貨発行組織、7は公衆通信網、10は小口電子通貨保持装置(電子財布)で例えば携帯し易いようにしたICカード、11は外付けICカードのリーダ/ライタ、12は銀行支店の窓口端末、13は内部通信回線、14は現金自動預入支払機、15は本発明の一実施形態を示す電子通貨保持装置(以下簡略のため電子金庫と記載する)、16は電子通貨トランザクション制御端末、17はリレーコンピュータで公衆通信網を利用できるように情報を処理し送受信する。21は電子通貨用POS端末、22はPOS端末、23はストアコントローラー、24はセンタ装置でこの販売店の管理データを集計したり、通貨を保持管理する。25は情報制御システム、26はワークステーション、31は電子財布、32はパソコン、33はPCカード型カードリーダ/ライタ、34はICカード電話機、41は内蔵型ICカードリーダ/ライタ、42は自動販売機、51は勘定系システムホスト、52は外接系システム、53は外接系制御端末である。
【0011】
図1に示す電子通貨システムは、公衆通信網7に、銀行営業店システム1、百貨店、スーパーマーケット等の販売店のシステムを示す流通システム2、エンドユーザシステム3としてのパソコン32、ICカード電話機34が接続されて構成され、また、自動販売機システム4等を備えている。これは代表的なシステムがそれぞれ1システムずつ示したもので、実際には必要に応じ、多数のシステムが公衆通信網7に接続される。また、銀行営業店システムと銀行計算機センタ5との間は、公衆通信網の代わりに専用回線等により接続してもよい。上記銀行計算機センタ5には、電子通貨発行組織6が接続されている。
【0012】
ICカード10は、その内部に通信機能を有するマイクロプロセッサと、処理プログラム及び電子通貨の残額を格納するEEPROM等によるメモリとを備えて構成され、エンドユーザである個人が所持すると共に、電子通貨システムに参加する銀行、商店、自動販売機等により所持される。銀行営業店システム1は、窓口端末12、現金自動預入支払機14が内部通信回線13を介して接続され、さらに、リレーコンピュータ17を介して銀行計算機センタに接続されて構成されているが、電子通貨決済のために、窓口端末12にICカードリーダ/ライタ11が設けられ、現金自動預入支払機14には、ICカードリーダ/ライタが内蔵され、また、電子通貨トランザクション制御端末16を介して本発明による電子金庫15が接続されて構成される。 銀行計算機センタ5は、勘定系システムホスト51と、外接系システム52とにより構成され、外接系システム52は、外接系制御端末53、リレーコンピュータ、17本発明による電子金庫15が備えられて構成されている。
【0013】
流通システム2は、通常、POS端末が、内部通信回線13、ストアコントローラー23を介してセンタ装置24に接続されて構成される。電子通貨決済のために、通常のPOS端末22には外付けのICカードリーダ/ライタ11が設けられ、あるいは、電子通貨用POS端末21が接続されている。また、センタ装置24は、情報制御システム25、ワークステーション26が設けられ、さらに電子金庫15が備えられている。エンドユーザシステム3は、主に個人ユーザシステムであり、簡単にはICカード内の電子通貨の残高を表示することのできる電子財布31だけでも最低限の機能を発揮する。この電子財布31には、電卓等の機能を加えることも可能である。また、パソコン32は、個人が所有するものに、電子通貨決済のために、PCカード型カードリーダ/ライタ33を設けて、公衆通信網7と接続可能に構成される。また、通常の電話機に電子通貨を収納するICカード10に対する処理機能を備えたICカード電話機34を使用することもできる。
【0014】
前述のエンドユーザーシステム3におけるパソコン32、ICカード電話装置34は、その内部に2枚のICカードに対する2組のカードリーダ/ライタを設けることにより、2枚のICカード相互間で電子通貨のやり取りを行うことができる。これにより、例えば、ご主人のICカード内の電子通貨を、奥様のICカードに移す等の、通常の現金を取り扱う場合と同様な処理を行わせることができる。自動販売機システム4は、内蔵型のICカードリーダ/ライタ41が設けられた自動販売機42により構成される。
【0015】
次に、前述したように構成される本発明が適用される電子通貨システムの利用方法を説明する。システムに参加する銀行、商店、自動販売機、個人等には、電子通貨発行組織6からICカード10が配布され、また、銀行は、通常に流通している現金と交換に電子通貨を受け取り、外接系システム52内に設けられる電子金庫15内に格納する。この電子金庫15は、後述するように、その内部に多数のICカード10を格納しており、各カード10には、電子通貨発行組織から受け取った電子通貨が分配されて収納される。外接系システム52における電子金庫15内のICカードに収納される電子通貨は、各銀行営業店に設置されている銀行営業店システム1における電子金庫15内のICカード10に分配される。
【0016】
電子通貨システムに参加するエンドユーザーとしての個人は、配布されたICカード10を所持し、銀行営業店システム1の窓口端末12、現金自動預入支払機14により、銀行に持つ自己の口座の預金を電子通貨に交換して引き下して、自己のICカード10内に収納する。また、所有するPCカード型リーダ/ライタ33を有するパソコン32、または、ICカード電話機34を、公衆通信網7を介して銀行営業店システム1に接続して、前述の場合と同様に、銀行に持つ自己の口座の預金を電子通貨に交換して引き出し、自己のICカード10内に収納することができる。
【0017】
前述の電子通貨の引き出しの際、個人の所持するICカードは、自カード内に有する通信機能により、窓口端末12、現金自動預入支払機14、パソコン32、または、ICカード電話機34のリーダ/ライタを介して、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカードと接続される。そして、電子通貨トランザクション制御端末16の制御の下に、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカード10に収納されている電子通貨が、個人の所持するICカード10内に収納される。このとき、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカード10に収納されている電子通貨の残高は、個人の所持するICカード10内に収納した分だけ減額される。また、個人の口座からの預金の引き下しは、従来から行われていたと同様に行われる。前述では、個人が所持するICカードに、その個人の銀行口座の預金を引き降ろして収納するとして説明したが、現金を銀行の窓口または、電子通貨発行組織の窓口に持っていき、そこでICカードに収納してもらうこともできる。また、ICカード内の電子通貨は、前述とは逆に、窓口端末12、現金自動預入支払機14、パソコン32を介して、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカード内に返却し、同時に自己の口座に預入することができる。
【0018】
前述のようにして、電子通貨を自己のICカード10内に収納したユーザは、各種商店等において、そのICカードを現金と同様に使用して商品の買物を行い、また、各種のサービスを受けることが可能である。いま、電子通貨を自己のICカード10内に収納したユーザが、商店で買物を行い、支払のためPOS端末のカウンタに買い上げた商品を持ち込んだものとする。扱い者は、通常の取引の場合と同様に、バーコード等を読み込ませることにより、商品の売値をPOS端末21または22から入力し、その合計を演算させて顧客に請求する。
【0019】
顧客が現金の代りに電子通貨が収納されたICカードにより支払いを行う場合、顧客は、そのICカードを、電子通貨用POS端末12のカード挿入孔、または、通常のPOS端末22に接続されたICカードリーダ/ライタ11に挿入する。これにより、顧客のICカードとその商店のセンタ装置24に設置されている電子金庫15内のICカードの1枚とが、内部通信回線13、ワークステーション26とを介して接続され、顧客のICカード内の電子通貨がセンタ装置24に設置されている電子金庫15内のICカードの1枚に移され、POS端末からレシートが出力されて、買物による支払の処理が終了する。この場合、顧客のICカード内の電子通貨は、買物に使用された分だけ減額され、商店のICカードの電子通貨に加算される。
【0020】
前述では、多数のPOS端末と、センタ装置24に多数のICカードを格納した電子金庫を備える流通システムにおいて、商品の取引代金を支払うものとして説明を行ったが、個人商店等で、1台の入金機のみを備えるようなシステムの場合、入金機に顧客のICカードのためのICカードリーダ/ライタを設け、また、入金機の内部に、その商店が所持するICカードを持たせることにより、この商店が所持するICカードと、ICカードリーダ/ライタを介して接続される顧客のICカードとの間で、電子通貨による支払を行うことができる。そして、商店が所持するICカード内の電子通貨は、前述したように、銀行の口座に入金することができ、あるいは、銀行の窓口で現金化することもできる。
【0021】
さらに、前述したPOS端末を有する流通システムにおいて、システムの構築方法として、各POS端末にICカードを持たせ、顧客のICカードとの間の通貨授受を、一旦、このPOS端末内のICカードと顧客のICカードとの間で行い、必要に応じて、POS端末からセンタ装置24の電子金庫15内のICカードに移すようにすることができる。
【0022】
また、自動販売機42等が電子通貨システムに参加する場合、自動販売機42に内蔵型のICカードリーダ/ライタ41を設けると共に、自動販売機自身にICカードを備え、顧客がICカードリーダ/ライタ41に挿入したICカードとの間で通貨の授受を行うようにすればよい。
【0023】
次に、前述のように使用される電子通貨システムに使用される本発明の電子金庫の実施形態を図面により説明する。上でも説明したように、図1のシステムは電子通貨の安全性を確保する理由で、電子通貨の受け渡しは電子通貨の保持額等を記憶するメモリとこのメモリと対をなす書き込み回路とで構成される対と他の対との間においてのみ行えないことを原則とする。上記電子通貨の保持額等を記憶するメモリとこのメモリに保持額等を書き込む回路とで構成される対として、比較的使用し易い形態が上述したICカードである。このICカードは使用し易い上記対の一形態であってこれが絶対の条件となるものではない。上記対をIC回路で構成することにより、対が絶対的となり他の回路と新たな対を作り不正を行う可能性を防止できる。また、薄いカード形状とすることにより持ち運びつまり携帯が容易となる。これらの理由から以下の説明は一応ICカードとして説明するが、以下の説明においてもそれぞれ上記電子通貨の保持額等を記憶するメモリとこのメモリに保持額等を書き込む回路とで構成される対であれば良い。
【0024】
図2は本発明の第1の実施形態による電子金庫の外観を示す斜視図、図3は図2に示す電子金庫の扉を開いた状態を示す図である。図2、図3において、150は本体部、151は前面扉、151’はヒンジ、152は後面扉、153は扉ロック鍵、154、154’は動作表示器、155はICカードリーダ/ライタのICカード挿入口、155’はICカード動作表示器であり、他の符号は図1の場合と同一である。上記本体、ヒンジ、扉等は全て丈夫な金属で構成されている。
【0025】
本発明の第1の実施形態による電子金庫15は、図2にその外観を示すように、本体部150の前後に前面扉151、後面扉152が設けられて構成される。前面扉151には、必要に応じて安全確保のために扉ロック鍵153が設けられ、また、金庫全体の動作状態、特に、その金庫に障害等が発生し、保守を要することを示すための表示器154が設けられる。この表示器154は、例えば、LED等により構成され、電子金庫15が正常に動作しているときに青を、保守を要する状態のときに赤を発光表示させるように構成するとよい。
【0026】
また、後面扉152には、図示していないが、本体内部に設けられる多数のICカードリーダ/ライタに対する電源線が接続されると共に、多数のICカードリーダ/ライタと他のICカードリーダ/ライタとの間で授受される電子マネーに関する情報の伝送を行う通信回線が接続されている。そして、この後面扉152を開くことにより、内部機器の保守点検が可能とされている。また、接続される通信回線は、電子金庫15内に収納される全ICカードリーダ/ライタとの間で授受する信号を多重化した信号の伝送を行うことが可能なものであり、電子金庫15の内部には、信号多重化のための回路が組み込まれている。
【0027】
前面扉151は、ヒンジ151’により開くことが可能であり、この状態を示す第3図において、本体部150には、多数のICカードリーダ/ライタが格納され、本体部150の前面には、それらのICカードリーダ/ライタに対するICカード10のカード挿入口155が、上下2段に配列されて設けられており、個々に対応させてICカード動作表示器155’が設けられている。この表示器155’は、各ICカードリーダ/ライタの動作状態を、正常、異常を示すように前述した表示器154の場合と同様に表示するようにしてもよく、また、寿命が近づいた、寿命がきた、あるいは、障害となった等を、LEDの表示色を変えて表示するようにしてもよい。また、表示器154’は、前面扉151に設けられる表示器154と全く同一の機能を持つ表示器である。従って、この表示器154’に対応する位置の前面扉151の部分を透明窓とすれば、前面扉151に設けた表示器154を設ける必要はない。
【0028】
図4は本発明の第2の実施形態による電子金庫の外観を示す斜視図であり、図で、156は集中表示部、157は透明窓であり、他の符号は図2、図3の場合と同一である。図4に示す本発明第2の実施形態は、上下2段のICカード挿入口155の中間部に液晶表示装置等による集中表示部156を設けて構成したものである。この集中表示部156は、各ICカードの挿入口156に挿入されているICカードの動作状態の表示、そのICカードの寿命が近づいていることを示す表示、ICカード内の電子通貨の量がメモリの最大容量に近づいている表示、ICカードの障害を知らせる表示等を行うことができ、また、スイッチ等で切り換えることにより、ICカード内のメモリに対するアクセス回数を表示させるようにすることもできる。そして、この集中表示部156は、前面扉151の対向する位置に透明窓157を設けることにより、前面扉151が閉じられている場合にも、外部から見ることができる。
【0029】
前述で、ICカードの寿命、アクセス回数の表示を行うと説明したが、このように、ICカードの寿命、アクセス回数を監視するのは、ICカードに内蔵されるメモリ素子の性質上、ICカードに寿命があるからである。すなわち、ICカード10は、電子通貨の残高をその内部のメモリに記憶しておく必要があるが、カードとして持ち運ぶ必要があり、また、電池等を使用する場合、電池の保守、交換を行わなければならず実用的でないため、電池等の電源が不要で記憶を保持することができるメモリを使用して構成されている。このようなメモリとして、一般的には、EEPROMが使用されるが、このEEPROMは、一定数以上のアクセスが行われた場合に、その記憶保持動作が不安定になり、場合によっては、使用不能となる。
【0030】
このため、本実施形態では、セットされているICカードに対するアクセス回数をICカード毎にカウントし、その回数が一定数、例えば、3万回に達したときをそのICの寿命として、その回数に達すると、あるいは、少し前の状態で、ICカードの寿命を知らせる表示を行うと共に、警報を発するようにしている。また、電子金庫内15内に格納されるICカードは、銀行営業店システム1、流通システム2の中で使用されるような場合、不特定多数の他のICカードと接続されて使用されることになるため、電子金庫内15内に格納される複数のICカードが不均一に使用されると、ICカード毎に交換時期が異なることになり、保守作業を増加させることになる。このため、本発明の実施形態による電子金庫は、その内部に、外部からのアクセスに対して、格納している各ICカードを平均して使用するようにするための制御回路を備えている。
【0031】
図5は本発明の第3の実施形態による電子金庫の構成を示す図であり、158は引き出し機構、159はICカードリーダ/ライタ、15Aは制御回路、15Bは電源である。
【0032】
図5に示す本発明の第3の実施形態は、本体内部装置を引き出し可能に構成したものである。すなわち、前述までに説明した本発明の第1、第2の実施形態の電子金庫15は、本体部150内に、ICカードリーダ/ライタ、制御回路、電源等を収納しているとしているが、本発明の第3の実施形態は、図5に示すように、内部に収納されるICカードリーダ/ライタ159、制御回路15A、電源15Bを、引き出し機構158を設けて、本体部150から前面方向に引き出すことができるように構成したものである。このようにすることにより、電子金庫15の後側に保守用のスペースを用意することなく、電子金庫15の前面側から内部装置の保守点検を行うことができる。
【0033】
図6は本発明の第4の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図であり、図の符号は図2〜図5の場合と同一である。図6に示す本実施形態は、前述した本発明の第1〜第3の実施形態が、ICカードを本体部150の前面から挿入していたのに対して、本体内部装置を引き出して、その左右の側面からICカードを挿入するように、2段のカード挿入口156を設けたものである。この実施形態では、前面扉151をヒンジ151’により開くのではなく、引き出しの前面扉として構成している。また、この例の場合、集中表示部156を引き出された本体装置の上面に設けることができる。前述した第4の実施形態によっても、第1の実施形態の場合と同様な効果を得ることができ、同様な使い勝手により使用することができる。
【0034】
図7は本発明の第5の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図であり、図の符号は図2〜図5の場合と同一である。第5の実施形態は、前述した本発明の第1〜第3の実施形態が、ICカードを本体部150の前面から挿入していたのに対して、本体内部装置を引き出して、その上面からICカードを挿入するように、3列のカード挿入口156を設けたものである。この実施形態では、前面扉151をヒンジ151’により開くのではなく、引き出しの前面扉として構成している。
【0035】
図8は本発明の第5の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図である。図で15Cは集中表示器であり他の符号は図2〜図5の場合と同一である。第5の実施形態による電子金庫は、前面扉151に液晶等を使用した集中表示器を設けたものであり、前述で説明した第2実施形態以外の各実施形態と組み合わせて使用することができ、電子金庫の外部から、動作状態を容易に確認することができる。
【0036】
図9は本発明の各実施形態による電子金庫を複数台組み合わせて使用する場合の使用例を示す図である。前述したように構成される本発明の各実施形態による電子金庫15は、図9に示すように、上下に積み重ねて使用することが可能である。図5に示す例では、2台の電子金庫15を上下に重ねているが、さらに多数を積み重ねて使用することもでき、また、左右方向に並べて使用することもできる。この場合、電子金庫に、その電子金庫が積み重ねられ、あるいは、横に並べて使用される場合に、自動的に相互を接続するする機構をそなえると共に、内部に接続のためのインタフェースとを備えるようにすると、より使い勝手のよいものとすることができる。この場合、個々の金庫に、エラーの発生を表示する表示器を設けておくことができ、これにより、多数の金庫のどれがエラーを発生したかを、外部から即座に知ることができ、迅速な保守を行うことが可能となる。
【0037】
また、前述した実施形態では、電子金庫を必要とするシステムに、1個または1組の電子金庫を設けるとしているが、本発明は、マスター金庫とスレーブ金庫と(それぞれ1個または1組)を設け、マスター金庫が信号の多重伝送を制御するようにして、金庫を二重化することができる。また、金庫相互の接続を光ファイバーを介して、あるいは、光信号により接続するようにすることができる。これにより、電子通貨というエラーが生じることを極力避けなければならない金庫が適用されるシステムの信頼性の向上を図ることができる。
【0038】
なお、光ファイバによる信号の伝送は、金庫間だけでなく、システムの信頼性の向上のために、システムないのどこに使用してもよい。
【0039】
さらに、前述した本発明の各実施形態による電子金庫15は、その前面扉151が手前側に湾曲して形成され、また、上下方向の中心部が内側に凹んだ形状に形成されている。これにより、多数の電子金庫を積み重ね、左右方向に並べた場合に、前面扉151全体により形成される面を、視覚的、デザイン的に優れたものとすることができる。
【0040】
前述した本発明の各実施形態によれば、不特定多数のユーザが所持するICカードとの間で電子通貨の決済を行う複数のICカードを効率よく格納し、各ICカードの抜き差し、電源、回路基板等の部品の保守が容易な内部構造を有する電子通貨システムにおける電子金庫を提供することができ、また、格納されているICカードの寿命を知らせることを可能にすると共に、格納されているICカードの寿命を平均化させることのできる電子通貨システムにおける電子金庫を提供することができる。
【0041】
上記実施例によれば、電子通貨を収納した対例えばICカードを多数格納して、金庫の外部の他の対例えば他のICカードとの間で電子通貨の出し入れを行う電子通貨システムにおける電子金庫において、少なくとも、本体部と、前面扉とを有し、本体部内部に、制御回路、電源、及び、多数のICカードリーダ/ライタを収納し、前記本体部の前面に、前記ICカードリーダ/ライタの挿入口を配列する構成となっており、管理維持が容易である利点がある。また、上記実施例では、前記した本体部内部に収納される制御回路、電源、及び、多数のICカードリーダ/ライタを含む内部装置を、引き出し機構により前面側に引き出し可能に構成することにより、また、本体部から引き出し可能に構成した引き出し部の両側面または上面に前記ICカードリーダ/ライタの挿入口を配列する構成となり、維持や補修に優れている。
【0042】
さらに、上記実施例は、前記多数のICカードのぞれぞれに対するアクセス回数をカウントし、予め定められている回数に達したとき、あるいは、前記回数に近づいたとき、その旨を表示する表示部を備えることにより、また、このような表示を含む多数のICカードのそれぞれの動作状態を表示する集中表示部を、前面扉の前面、または、前記本体部の前面に備え、本体部の前面に前記集中表示部を設ける場合、前面扉の対応する位置を透明窓とすることにより達成される。また、前記目的は、本体内部に設けられる制御回路が、多数のICカードのぞれぞれに対するアクセス回数が平均化するように、ICカードに対するアクセスを制御することにより達成される。
【0043】
図10は、上述の電子金庫の制御回路を示すブロック図であり、上記実施形態の全ての形態において制御回路が設けられている。例えば図5の15Aで示される。図10で、入力端子502は例えば銀行営業店システム1の場合では、電子通貨トランザクション制御端末機16に繋がるラインで、この端末機16を介してシステム内部の通信回線等と接続される。また、リレーコンピュータを介して公衆通信回線のつながり、これを介して他のシステムの電子金庫15あるいは小口の電子通貨保持機であるICカード10と繋がる。入力端子502は、流通システム2においてはワークステーシュン26との接続ラインであり、銀行計算機システム5においてはリレーコンピュー17への接続ラインである。上記ワークステーシュン26は流通システム内部の通信ラインに電子金庫の情報を乗せたりあるいは通信ラインの情報を取り込電子金庫に送る働きをする。またリレーコンピュー17は公衆回線を使用してデータをやり取りする働きをする。電子金庫15内の制御回路はICカードりーダライタ520、522、524、・・・528を選択する選択制御回路504を有している。この選択制御回路は例えばマイクロプロセッサ506で構成されている。
【0044】
電子通貨は、不正行為を防止するため、上で述べた一方の対(この実施形態では一方のICカード)と他方の対(他方のICカード)との間においてのみ金銭の受け渡しが可能で、他の装置との間では原則として金銭の受け渡しは行えない。このため銀行営業店システム1の電子金庫15では、上で説明した如く、必要な額の電子通貨をICカードりーダライタ520、522、524、・・・528に挿入されているICカードに均等に配分して保持する。従ってICカード全部の保持金額の合計が上記必要な額となっている。例えばエンドユーザから電子通貨の引き出しの要求がくると、選択制御回路でICカードりーダライタ520が選択される。それはマイクロプロセツサ506によりICカードりーダライタ520のアドレスがアドレスバス507で選択され、データバス508を介してデータのやり取りが行われることで達成される。同時に次の要求が来ると、選択制御回路は次の522を選択する。以下このようにして金庫内の対(この実施形態ではICカード10)をあらかじめ定めた順に選定するので、同時にいくつかの要求が発生してもこれらに同時に対応することができる。従って銀行の場合、お金を引き出したりあるいは預けたりする顧客を待たせることなく、速やかに複数の顧客の対応を処理できる。これは銀行計算機センタ5の電子金庫でも同じである。また流通システム2においては販売窓口11や21からの要求に対し、同様に待たせることなく速やかに対応することが可能となる。
【0045】
また選択制御回路で所定の順番でICカードりーダライタを選択することにより、ICカードへの書き込み回数を均等にすることができ、ICカードの信頼性を維持できる。また全てのICカードの書き換え回数が略同じ値となるので、保守が行い易く、新しい物に置き換える場合経済的である。
【0046】
図11は他の実施形態を示す。選択制御回路504はマイクロプロセッサ506、各ICカードりーダライタの書き込み回数を記憶しておくアクセス回数メモリ512、エラーが発生した場合の状況や履歴を記憶するエラーグローメモリ513、各ICカードりーダライタが正常か異常かを表示するLED530、532、534、・・・538を駆動点灯させるためのLED駆動回路514が設けられている。
【0047】
図11の電子金庫に対し電子通貨の引出や払い込みの要求が来ると、選択制御回路504は、現在対応中のICカードりーダライタを見つけその次のICカードりーダライタが対応可能かどうかを判断する。例えば次のICカードりーダライタおよびそこに挿入されているICカードに異常がないかどうか、また電子通貨の引出要求の場合要求に応じることのできる通貨を保持しているか、等を調べその条件を満たしていればそのICカードりーダライタを選択する。もし条件を満たしていなければ、さらに次のICカードりーダライタを調べる。このようにして要求に対応するためのICカードりーダライタの選択を行う。また異常が検出されれば上記LEDを点灯してそれを表示する。
【0048】
この電子金庫では多額の公金を扱う場合が想定されるので、センサ516を設け、金庫の扉を開くと自動的にマイクロプロセッサ506は、各ICカードりーダライタを介してそこに挿入されているICカードに金額変更禁止のロックを掛ける。少なくともICカードからの金の支払いを禁止する。これにより各ICカードりーダライタのICカードを引き抜いてもそのICカードは電子通貨を引き出すことができなくなる。但し保持している金額を見ることは可能である。これにより安全性を高めることが可能となる。センサ516で金庫の開閉機構が開いたことを検出し、ICカードをロックする方法説明したが、他の方法でマイクロプロセッサが各ICカードりーダライタを選択したときその都度ICカードのロックを開き、要求に対する対応が終了したときICカードに電子通貨の引出を禁止するためのロックを行う方法を用いてもよい。またセンサ516は扉などの開閉機構の操作を検知してもよいが、その代わりに開閉機構に設けられている鍵の操作を検知しても同様の効果が達成できる。即ち鍵が開いたことを検知し、上記ICカードりーダライタは自動的にマイクロプロセッサ506は各ICカードりーダライタを介してそこに挿入されているICカードの内部のCPU104に命令を送り、その命令を受けたCPUはEEROM105に通貨払い出し禁止の記憶を行い、この記憶が消されるまで払い出しができなくなる。この記憶を消去は、暗証番号を入力し、その後支払いを可能とする「ロック解除」の指令をICカードりーダライタを介してICカードの内部のCPU104に命令することにより行われる。
【0049】
図12は、図10と11のICカードリーダ/ライタの構成を示すブロック図である。このプロック中、ICカード挿入口331とコネクタ3305と電源3318以外のブロックは1個のICで構成されており、このIC回路はICカード10の通貨の出し入れを制御する機能IC内のプログラムに有しているので、不正な方法でこのICカードリーダ/ライタを操作して、不正を行うことをぼうしできる。
【0050】
330はICカードリーダ/ライタの本体部、3304はローディング/アンローディング回路、3305はコネクタ、3306はICカード活性化制御回路、3307はクロック発生回路、3308はリーダ/ライタ回路、3309はリーダ/ライタ制御回路、3310はROM、3311はデータ波形成形&抽出回路、3312はI/Oポート、3313はメインプログラムROM、3314はRAM、3315はCPU、3316はICカードチェックデータ格納部、3318は電源発生回路、である。
【0051】
ICカードリーダ/ライタは、本体部330内に、ICカード10をICカードリーダ/ライタ本体に取り込むためのICカード挿入口331、ICカード10を駆動するためのローディング/アンローディング回路3304、ICカード10とのコネクタ3305、ICカード10に電源とクロック信号とを供給してICカード10を活性化するための活性化制御回路3306、クロック発生回路3307、ICカード10からデータを読み込み、また、書き込みを行うリーダ/ライタ回路3308、リーダ/ライタ3308の動作を制御するためのリーダ/ライタ制御回路3309、ISO規格に準拠したICカードの基本動作をCPU3315が制御するためのプログラムが格納されているROM3310、ICカード10から読み出されたデータの波形成形及びデータ抽出を行うためのデータ波形成形&抽出回路3311、リーダ/ライタ回路3308とCPU3315とのデータ入出力のためのI/Oポート3312、CPU3315がICカード10に格納された電子通貨を処理するための電子金庫の処理メインプログラムが格納されているROM3313、CPU3315がデータ処理するために利用するRAM3314、CPU3315、ICカード10に格納されている情報が電子通貨情報であるか否かチェックするためのIDデータが格納されているICカードチェックデータ格納部3316、PCMCIA規格に準拠したコネクタを通して供給される電力を各回路に供給するための電源発生回路3318を備えて構成される。
【0052】
いま、ICカード10をICカードリーダ/ライタ520・・・528の本体330のICカード挿入口331に差し込むとローディング/アンローディング回路3304の働きにより、ICカード10が自動的にローディングされ、コネクタ3305とICカード10のコンタクト部とが接触する。CPU3315は、これを認識し、ICカード10を活性化する制御回路3306に指示を与えてICカード10に電源、クロックを供給して活性化させる。
【0053】
CPU3315は、その後、ICカード10に格納されている情報種別を示すIDデータをICカード10からコネクタ3305、リーダ/ライタ3308等を通して読み出す。これらの動作は、ROM3310に格納されているプログラムによりISO規格に準じて行われる。ROM3310に格納されているプログラムは、例えば、ICカードとのデータ入出力フォーマットをICカードのプロトコルにあわせるためのフォーマット交換、ICカードの活性化手順、ICカードとのデータのリード/ライト手順等である。
【0054】
CPU3315は、前述でICカード10から読み出されたIDデータと、ICカードチェックデータ格納部3316の内容とを比較し、ICカード10に電子通貨情報が格納されているかどうかをチェックする。ICカード10に電子通貨情報が格納されていることが確認されると、ICカードリーダ/ライタは、ROM3313に格納されている電子通貨処理メインプログラムが動作可能となる。
【0055】
図13はICカード10の具体的な構成例を示すブロック図であり、このブロック図は電子通貨の不正使用を防止する目的から1個の独立したIC回路で構成されることが望ましい。このIC回路の外部との接続は外部とのコンタクト103で行われる。103は外部とのコンタクト部つまりICカードリーダ/ライタのコネクタ3305に接続する接続部、104はCPU、105はEEPROM、106はROMである。電子通貨が収納されたICカード10は、外部との間で、信号、電源、クロック、リセット信号等をやり取りする外部とのコンタクト部103と、ICカード10の動作を制御するCPU104と、CPU104のためのプログラムが格納されているROM106と、電子通貨等のデータを保持するための書き換え可能なメモリ、例えばEEPROM105等のメモリとを備えて構成されている。
【0056】
前述において、CPU104は、ISO規格に準じてデータを入出力するためのプロトコル制御、ROM106に格納されているプログラムに準じて暗号化等の処理を行う。また、電子金庫の構成要素として電子通貨を保持している内容である保持金額等の金額情報、通貨の払い込み払い出しの履歴情報などがEEPROM105に格納される。
【0057】
前述のように構成されるカードリーダ/ライタの基本的な動作は、前記ICカードリーダ/ライタの本体330に格納されているROM3313内の電子金庫用のメインプログラムによりICカード10内の電子通貨にアクセスすることにより行われる。
【0058】
このようにすることのメリットは、一般的に、プログラムソースにアクセスが容易なパーソナルコンピュータ等に、ICカード10内の電子通貨情報をアクセスする機能を搭載するよりも、専用デバイスにこれらの機能を封じ込めることにより、外部からの不正アクセスや不正操作に対する安全性を高めることができることにある。そこで、図1のワークステーション26や電子通貨トランザクション制御端末、パーソナルコンピュータ32等の内部に設けるサブプログラムは、ICカードリーダ/ライタにマネーの移動先、移動金額等の補助情報を与えるのみの機能だけに限定している。
【0059】
図14は、図1の銀行計算機センタが例えば個人の銀行顧客から電子通貨の引出あるいは払い込みの要求があった場合の対応について説明するものである。
【0060】
〔手順1〕例えばICカードの対応が可能な電話34から要求があったとする。なお電話34の代わりに預け入れ支払い機14から要求が発生した場合も同様である。公衆通信回線を介してリレーコンピュータ17が勘定系システムのホストコンピュータに接続する。
【0061】
〔手順2〕上記電話34から個人の暗証番号が入力され、それがリレーコンピュータ17を介してホストコンピュータに送られる。リレーコンピュータ17はホストコンピュータにIDの確認を行い、個人からの要求に応じて良いかどうかを確認する。
【0062】
〔手順3〕使用カードの情報や入力された暗証番号から正しいと判断すると、個人からの支払い要求金額、払い込みの場合も同じ、を入力させ、その金額をリレーコンピュータ17はホストコンピュータへ送られる。ホストコンピュータはデータベースから個人の講座を読み出し出金の処理を行う。
【0063】
〔手順4〕ホストコンピュータはその個人の銀行講座の残高等を確認し、リレーコンピュータ17に電子通貨の出金の許可を出す。
【0064】
〔手順5〕リレーコンピュータ17は電子金庫内の選択制御回路504へ支払い要求を出し、選択制御回路504はICカードリーダ/ライタ520・・・528から対応する一個を選択する。
【0065】
(手順6)選択されたICカードリーダ/ライタの内部のCPU3315はROM3313内の処理プログラムに従いICカード10内のCPUにアクセスする。またICカードリーダ/ライタのCPU3315は電話34に設けられているICカードリーダ/ライタを介してICカードにアクセスし、ICカードとICカードとがつながり、この間で電子通貨の払い出しと払い込みが行われる。
【0066】
電子金庫に対し払い出しと払い込みの要求が複数個同時に発生しても、電子金庫は上記要求に対応する対(この実施例では一つの具体例としてICカードが使用されている)をそれぞれ選択し割り当てるので、処理の遅れがなく速やかに対応できる。
【0067】
また電子通貨を保持するメモリのアクセスプログラムは金庫内の各リーダ/ライタにそれぞれ設けられているので、電子通貨の不正を防止でき、安全性を高めることができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の支払いや払い込みの要求に対し、遅れることなく処理できる電子通貨システムにおける電子金庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子金庫が適用される電子通貨システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による電子金庫の外観を示す斜視図である。
【図3】図2に示す電子金庫の扉を開いた状態を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図である。
【図8】本発明の第6の実施形態による電子金庫の構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の各実施形態による電子金庫を2段重ねた状態を示す図である。
【図10】本発明の各実施形態による電子金庫の制御回路を示すブロック図である。
【図11】図10に示す電子金庫の制御回路のブロック図の他の実施形態を示すブロック図である。
【図12】図10と11のICカードリーダ/ライタの構成を示すブロック図である。
【図13】ICカード10の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図14】電子通貨の引出あるいは払い込みの手順を説明する図である。
【符号の説明】
1 銀行営業店システム
2 流通システム
3 エンドユーザシステム
4 自動販売機システム
5 銀行計算機センタ
6 電子通貨発行組織
7 公衆通信網
10 ICカード
11 外付けICカードリーダ/ライタ
12 窓口端末
13 内部通信回線
14 現金自動預入支払機
15 電子金庫
16 電子通貨トランザクション制御端末
17 リレーコンピュータ
21 電子通貨用POS端末
22 POS端末
23 ストアコントローラー
24 センタ装置
25 情報制御システム
26 ワークステーション
31 電子財布
32 パソコン
33 PCカード型カードリーダ/ライタ
41 内蔵型ICカードリーダ/ライタ
42 自動販売機
51 勘定系システムホスト
52 外接系システム
53 外接系制御端末
150 本体部
151 前面扉
152 後面扉
153 扉ロック鍵
154 動作表示器
155 ICカードリーダ/ライタのICカード挿入口
156 集中表示部
157 透明窓
158 引き出し機構
159 ICカードリーダ/ライタ
15A 制御回路
15B 電源。

Claims (16)

  1. 電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される対を有し、前記構成を有する他の対との間で電子通貨のやり取りを行う電子通貨システムに使用される電子通貨保持装置であって、
    前記電子通貨保持装置内に複数の前記対を有し、前記電子通貨保持装置外の他の前記対からの電子通貨のやり取りの要求に応じ、前記複数のの中から前記要求に対応するを前記電子通貨保持装置内において選択する対選択回路とを有することを特徴とする電子通貨保持装置。
  2. 請求項1記載の電子通貨保持装置において、前記はIC回路で構成されることを特徴とする電子通貨保持装置。
  3. 請求項1または2記載の電子通貨保持装置において、前記情報のやり取りの要求は、電子通貨の支払い要求または受け取り要求であることを特徴とする電子通貨保持装置。
  4. 請求項1、2または3記載の電子通貨保持装置において、前記要求に対応する前記対は所定の順番で選択されることを特徴とする電子通貨保持装置。
  5. 請求項1ないし4のうちいずれか1記載の電子通貨保持装置において、前記他のは、窓口端末、現金自動預入れ支払機、パソコンまたはICカード電話機のカード挿入口に挿入されたICカード内のものであることを特徴とする電子通貨保持装置。
  6. 電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される対を有し、前記構成を有する他の対との間で電子通貨のやり取りを行う電子通貨システムに使用される電子通貨保持装置であって、
    施錠機構を有する扉を備えた筐体と、
    前記筐体内に配置される複数の前記対と
    前記筐体内に配置され、前記電子通貨保持装置外の他の前記対からの電子通貨のやり取りの要求に応じ、前記複数のの中から前記要求に対応するを前記電子通貨保持装置内において選択する対選択回路とを有することを特徴とする電子通貨保持装置。
  7. 請求項記載の電子通貨保持装置において、前記筐体は、前記電子通貨保持装置の動作状態を表示する表示装置を有することを特徴とする電子通貨保持装置。
  8. 電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される対を有し、前記構成を有する他の対との間で電子通貨のやり取りを行う電子通貨システムに使用される電子通貨保持装置であって、
    前記電子通貨保持装置内に複数の前記対を有し、
    前記電子通貨保持装置外の他の前記対と接続された状態で、要求に応じ、前記他のとの間で電子通貨のやり取りを行うを前記複数のの中から前記電子通貨保持装置内において選択する対選択回路を有することを特徴とする電子通貨保持装置。
  9. 電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される対を有し、前記構成を有する他の対との間で電子通貨のやり取りを行う電子通貨システムに使用される電子通貨保持装置であって、
    前記電子通貨保持装置内に複数の前記対を有し、
    前記電子通貨保持装置外の他のと前記複数ののうちの第1の電子通貨のやり取りをしている間に、前記電子通貨保持装置外のさらに他のからの電子通貨のやり取りの要求に対応する第2のを前記第1の以外の前記複数のの中から選択する対選択回路とを有することを特徴とする電子通貨保持装置。
  10. 請求項記載の電子通貨保持装置において、前記他のと前記第1のとの間の電子通貨のやり取りおよび前記さらに他のと前記第2のとの間の電子通貨のやり取りは、並行して行われることを特徴とする電子通貨保持装置。
  11. 請求項9または10記載の電子通貨保持装置において、前記は、IC回路で構成されることを特徴とする電子通貨保持装置。
  12. 請求項9ないし11のうちいずれか1記載の電子通貨保持装置において、前記電子通貨のやり取りは、電子通貨の支払いまたは受け取りであることを特徴とする電子通貨保持装置。
  13. 請求項9ないし12のうちいずれか1記載の電子通貨保持装置において、前記要求に対応するは、所定の順番で選択されることを特徴とする電子通貨保持装置。
  14. 請求項9ないし13のうちいずれか1記載の電子通貨保持装置において、前記他のは、窓口端末、現金自動預入れ支払機、パソコンまたはICカード電話機のカード挿入口に挿入されたICカード内のものであることを特徴とする電子通貨保持装置。
  15. 銀行システムであって、口座情報を記録している勘定系システムと、その内部に電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される複数の対を有する電子通貨保持装置を備えた外接系システムとを備え、要求に基づい情報が前記勘定系システムから前記外接系システムに送られ、前記複数のの中から前記電子通貨保持装置内で選択されたと前記電子通貨保持装置外部のとが接続された状態において、前記両での電子通貨のやり取りが行われることを特徴とする銀行システム。
  16. 銀行システムであって、口座情報を記録している勘定系システムと、その内部に電子通貨の保持額を記憶する記憶回路と前記記憶回路に金額情報を書き込む金額情報書き込み回路とで構成される複数の対を有する電子通貨保持装置を備えた外接系システムとを備え、要求に基づいて情報が前記勘定系システムから前期外接系システムに送られ、前記複数のの中から前記電子通貨保持装置内で選択された第1のと前記電子通貨保持装置外部のとが接続された状態において前記両対の間での第1の電子通貨のやり取りが行われ、前記第1の電子通貨のやり取りが行われている間に、前記複数のの中から前記電子通貨保持装置内で選択された第2のと前記電子通貨保持装置外部の他のとが接続された状態で、前記第2のと前記他のとの間で第2の電子通貨のやり取りが行われることを特徴とする銀行システム。
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