JP3602157B2 - 光送信機および光受信機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、高周波信号の出力段の入出力特性の非線形性をキャンセルするための歪を与え、出力されるアナログ信号を線形化する歪発生回路を含む光送信機および光受信機に関し、特に、CATV等の多重アナログ画像伝送において好適な光送信機および光受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
低周波においては増幅器の直線性の改善のために負帰還をかけることが通常行われるが、高周波においては、信号遅延による位相の回転のため、負帰還で直線性の改善をすることは通常できない。そのため、広帯域で高い直線性が要求される場合には、非直線性をキャンセルするような入出力特性を持つ回路(歪発生回路)を設けて直線性の改善がなされる。歪発生回路は、送信機の出力段や半導体レーザなどの前段に設けられ、ダイオードやトランジスタの非線形素子を有し、その非線形性によって歪みを発生させ、非直線性をもつ対象の回路の線形化を行っている。
【0003】
具体的な例として、「実公平2−30192」、「ELECTRONICS LETTERS Vol.28 No.20 1992 pp1875−1876 」に示されているものがある。これらの文献記載の回路では、非線形素子として2つのダイオードを用い、信号に対して互いに反対の向きにするとともに所定のバイアス点で非線形素子として動作させている。
【0004】
CATV等の多重アナログ画像伝送においては、良好な画質を得るために非常に低歪みな伝送特性が要求される。多重アナログ画像伝送における歪補正回路に要求される特性としては、▲1▼アナログ画像伝送において問題となる2次と3次の歪みを独立して補正できること、▲2▼広帯域伝送が要求されるため、非線形デバイスの周波数依存性をも補償して歪補正可能なこと、などが挙げられる。そのため、アナログ信号の歪み発生の原因となる送信デバイスなどの非線形性を補正する歪補正回路が開発され、例えば、「特開平3−179807」,「特開平4−267574」に記載されている回路がある。
【0005】
図27は、「特開平3−179807」記載の回路を模式的に示したものである。この回路では、回路901への信号を分配器910で2つの経路(パスpath)に分け、一方の経路に非線形デバイス915を、他方の経路に遅延回路(遅延線)925を設け、これらを結合器911で合波する、といういわば並列型の回路構成が採られている。この回路では、基本信号に影響を与えることなく歪成分に周波数特性を持たせることができ、非線形デバイスの歪みの周波数依存性をも補償することができる、という利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
「実公平2−30192」のように2つのダイオードを用いた回路では、所望の非直線性を得るためにダイオードのバイアス点を浅くするため、回路の周波数特性,リターンロスなど特性が大きく変動してしまう、という欠点がある。さらに、次段の回路をドライブするために大振幅の信号が入力されることが多く、このような場合、不用な高調波歪が発生してしまう、という欠点があった。
【0007】
これに対し、上述の並列型の回路構成を採ると、2次,3次の相互変調歪を補正できるのであるが、遅延線などが必要で回路の規模が大きくなるという欠点があり、装置の小型化に向かない。また、非線形デバイス915側のパスで時間遅延を生じ、これをもう一方のパスについてそろえるために、遅延線で位相補償を厳密に行わねばならない。そのため、調整が面倒で高周波特性が制限されるという欠点がある。この様に、回路規模が大きい、広帯域動作が困難、調整が複雑という欠点を有する。
【0008】
「特開平4−267574」の回路は、FETを適当なバイアス点で動作させ、その入出力の非直線性を利用して歪みを補正するものである。そのため、回路構成も簡単であるが、非線形デバイスの周波数依存性を補償することができず、広帯域で歪みを補正することがでぎないという欠点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の光送信機は、入力した周波数多重信号に非線形歪みを付与して駆動信号を出力する歪発生回路と、この歪発生回路から出力された駆動信号により駆動されて光信号を出力する半導体レーザダイオードと、を備える光送信機であって、この歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型又はショットキー型のダイオードと、このダイオードに並列に接続されたコンデンサと、を含むことを特徴とする。或いは、この歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型及びショットキー型の各ダイオードと、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の光送信機における歪発生回路では、外部から入力した周波数多重信号は、線形減衰器とダイオードとに分岐され、それぞれに与えられる。ダイオードを通った信号には、バイアス点に応じた歪みがそれぞれ与えられ、線形減衰器を通過した信号とダイオード通過した歪みをもつ信号とが加わった信号が出力される。この様に、周波数多重信号は線形減衰器に分岐した後、ダイオードからの信号と加えられて出力されることから、大振幅入力において、ダイオードで不要な高調波歪みが発生するのを抑えうる。したがって、半導体レーザダイオードにおいて生じる歪みが補償され、半導体レーザダイオードから出力される光信号は歪みが抑制されたものとなる。
歪発生回路がダイオードに並列に接続されたコンデンサを更に含む場合には、ダイオードを通る信号はコンデンサに分岐し、高周波側の信号がコンデンサに多く通るようになるので、高周波側の歪が抑えられるため、周波数依存性のある歪補正をより柔軟に行い得るようになる。
歪発生回路がPIN型ダイオード及びショットキー型ダイオードのいずれをも含む場合には、ショットキーバリアダイオードではその動作が多数キャリアが支配的なため、広帯域にわたって一様に歪が発生する。そのため、高周波側の歪が大きなPIN型ダイオードと広帯域にわたって一様な歪のショットキーバリアダイオードを併用することで、周波数依存性のある歪補正をより柔軟に行い得るようになる。
【0011】
また、本発明に係る光送信機において、歪発生回路は、ダイオードに直列に接続された抵抗を更に備え、ダイオードと抵抗との直列回路が線形減衰器に対して交流的に並列に接続されているのが好適である。
【0012】
また、本発明に係る光送信機において、歪発生回路は、ダイオードとして、線形減衰器に対して互いに逆極性に接続された1対以上のダイオードを含み、周波数多重信号に奇数次の歪みが付与された駆動信号を出力することを特徴とする。この場合には、第1及び第2のダイオードはそのバイアス点に応じた非線形特性を有し、これらの非線形特性は、等価的に周波数多重信号に対し逆の極性になっている。これらを通った信号には、第1及び第2のダイオードそれぞれのバイアス点に応じた歪みがそれぞれ与えられ、出力される信号は、第1及び第2のダイオードそれぞれのもつ非線形特性に応じた歪みをもつ信号となるので、柔軟な歪み補正を行うことが可能になる。
【0013】
また、本発明に係る光送信機において、歪発生回路は、ダイオードとして、線形減衰器に対して実質的に偶数次歪みを発生するダイオードを含み、周波数多重信号に偶数次の歪みが付与された駆動信号を出力するのが好適である。
【0018】
また、本発明の光受信機は、半導体レーザダイオードから送出される光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、この受光素子から出力された電気信号に非線形歪みを付与して周波数多重信号を出力する歪発生回路と、を備える光受信機であって、この歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型又はショットキー型のダイオードと、このダイオードに並列に接続されたコンデンサと、を含むことを特徴とする。或いは、この歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型及びショットキー型の各ダイオードと、を含むことを特徴とする。
【0019】
本発明の光受信機における歪発生回路では、半導体レーザダイオードから送出された光信号を受信した受光素子からの電気信号は、線形減衰器とダイオードとに分岐され、それぞれに与えられる。ダイオードを通った信号には、バイアス点に応じた歪みがそれぞれ与えられ、線形減衰器を通過した信号とダイオード通過した歪みをもつ信号とが加わった信号が出力される。この様に、電気信号は線形減衰器に分岐した後、ダイオードからの信号と加わえられて出力されることから、大振幅入力において、ダイオードで不要な高調波歪みが発生するのを抑えうる。したがって、半導体レーザダイオードから出力された光信号に歪みが存在し、この光信号を受信する受光素子から出力される電気信号にも歪みが存在しても、歪発生回路において補償されるので、光発生回路から出力される周波数多重信号は歪みが抑制されたものとなる。
【0031】
【実施例】
まず、本発明の第1の実施例を図面を参照して説明する。図1は、第1の実施例における歪発生回路の構成例を示したものである。この歪発生回路は、リターンロス,周波数特性ともに非常に良好な入出力インピーダンスマッチングのとれた抵抗減衰器にダイオードを逆極性で並列に挿入して歪みを発生させている点に特徴を有する。
【0032】
減衰器として抵抗R30,R32,R10,R20でπ型減衰器が構成されており、入力インピーダンスZi,出力インピーダンスZoを75Ωとして良好なインピーダンスマッチングがとられ、広い周波数領域においてほぼ一定の減衰率,入出力インピーダンスになっている。
【0033】
ダイオードD11は、入力端子INからの入力信号に対し交流的に減衰器に並列につながれ、そのバイアス回路が抵抗R10,R12,R30で構成され、バイアス点はバイアス電圧+Bにて調整される。電流−電圧特性が非直線性を有する点に直流的にバイアスされ、このダイオードD11を通過した信号には、バイアス点に応じた歪みが与えられる。ダイオードD21は、入力信号に対して、交流的に減衰器とは並列につながれるが、ダイオードD11とは逆極性に接続される。そのバイアス回路は抵抗R20,R22,R30で構成され、バイアス点はバイアス電圧−Bにて調整される。抵抗R10,R20,R30は減衰器の一部も兼ね、回路の簡素化が計られている。なお、抵抗R30には、ダイオードD11,D21の両方のバイアス電流が流れるが、抵抗値が小さく、バイアス電流も小さく済むので、相互の影響は無視できる程度である。
【0034】
コンデンサC11,C21,C31,C32,C12,C22は、直流をカットし、交流成分を通過させるためのものである。ダイオードD11,ダイオードD21及び減衰器210を通過した信号は合波して出力端子OUTから次段の回路に出力される。
【0035】
図2は、ダイオードD11,D21へのバイアス電源を1つの電源で済むように構成したものである。図1の場合は、ダイオードD11,D21それぞれを独立にバイアス点を調整できる、という利点がある。これに対し図2の場合、ダイオードD11,D21に特性の揃ったものを使う際、常に同じバイアス点で動作するようにバランスさせた状態でバイアス点を調節できることに利点がある。このほかの点に付いてはほぼ同様で、小型化がしやすい構成になっている。
【0036】
図3は、図1及び2の歪発生回路の動作の概要を等価的に表したものである。入力端子INからの入力信号は、ダイオードD11、ダイオードD21及び減衰器110に分配され、ダイオードD11,D21によりそれぞれのバイアス点に応じた歪み成分が与えられる。これらのダイオードD11,D21は逆極性につながれていることからいわゆるプッシュプル動作をすることになり、これらを通過した信号は、減衰器110を通過した信号と加えられて次段の回路に与えられる。
【0037】
図3の(a)はダイオードD11の側での電流−電圧特性の概略を示したものであり、これによって与えられる高次の歪み成分はダイオードのバイアス点によって異なったものになる。ダイオードD21の側でも同様であるが、逆極性に接続されていることからこれが分かりやすいように伝達特性を(b)のように示してある。そして、ダイオードD11,D21及び減衰器110からの信号は加算されて出力される。このことは、等価的に減衰器110のリニアな特性に図3の(a),(b)の特性を加算することになるので、図1の歪発生回路の入出力特性は図3の(c)の特性で模式的に示されることになる。ダイオードは比較的インピーダンスが大きく、抵抗R11,R21を介しているので、基本波成分は減衰器110を通過したものを多く含んだものになっている。このようにして、入力信号に高次の歪み成分が与えられ、また、ダイオードのバイアス点を変えると歪み成分が異なったものになる。
【0038】
ここで、図1の構成の場合は、ダイオードD11,D21それぞれを独立にバイアス点を調整できるため、図3の(a),(b)の特性はそのバイアス点に応じて違ったものになる。図3の(c)の特性は、ダイオードD11,D21のバイアス点それぞれに応じて変化することになる。図2の構成の場合は、ダイオードD11,D21の特性が同じであるとすると、図3の(a),(b)の特性は対称なものになるので、図3の(c)の特性は、バイアス点がかわると形状は変化するが点対称である。即ち、図2の構成の場合は、奇数波成分のみを与えるのに有効なものになる。
【0039】
図4は、図2と同等の構成の回路101についてその3次歪を測定するための測定系を示したものである。多チャンネル信号発生器(MSG)932からの80ch,38dBmVの信号に歪みを与え、アッテネータ935,バンドパスフィルタ936,プリアンプ937を介してスペクトラムアナライザ938で相互変調歪みを測定する、という構成をとっている。アッテネータ935は、バンドパスフィルタからの反射による歪を抑えるために使用し、10dBの一定にしている(バンドパスフィルタは通過帯域以外は全反射する)。図5は、547.25MHzの3次歪の測定結果を示したもので、歪発生回路のバイアス点を調整することによって相互変調3次歪CTBが変化しているのが明らかである。
【0040】
上述のように、減衰器110に逆極性のダイオードを並列に挿入し、基本波成分は減衰器110を通過したものを多く含んでいるので、非線形減衰器の周波数特性はほとんど減衰器110で決まることになる。減衰器110は、抵抗で構成されているので、広い範囲で平坦な周波数特性をもたせることができ、また良好なインピーダンスマッチングを持たせることも可能である。そのため、リターンロスを小さなものにすることができ、大幅に歪発生回路の特性を改善することができる。挿入損失についても、ダイオードD11,D21のバイアス点の影響が非常に少なく、減衰器110の減衰量で決定される。減衰器110の減衰量及び入出力インピーダンスは簡単に決めることが可能である。
【0041】
さらに、大振幅入力においても、ダイオード及び抵抗R11,R21を通過するのは入力信号の一部であるので、不用な高調波歪みの発生を抑えることが可能になる。また、減衰器110の減衰量を調節することで、発生させる歪み量及び駆動すべき信号の振幅に応じたものにすることができる。この場合、減衰器110の定数は、これらの条件に応じて容易に定めることができ、非常にフレキシビリティが大きく、回路の設計自由度が非常に大きいものになっている。
【0042】
このような回路構成をとることで、従来問題になっていた、挿入損失,周波数特性,大信号動作について特性の改善が可能である。特に、広帯域が要求される通信、例えば、周波数多重化通信,CATVなどにおいて高出力でリニアリティのよい高周波出力を得ることができ、中継の少ない長距離伝送を可能にすることができる。
【0043】
この第1の実施例は様々な変形が可能である。
【0044】
例えば、基本的な動作は図3で示されることから図6の回路構成もとることができ、減衰器110については図に示したπ型だけでなく、T型をも用い得る。なお、L11,L12は信号をブロックするためのチョークコイルである。また、これらについてはバイアス点を図2のように同時に調整するように構成してもよい。減衰器については、周波数特性を平坦にするために抵抗で減衰器を構成したが、減衰器に周波数依存性を持たせるならば、コンデンサやコイルを組み合わせても良い。
【0045】
次に、本発明の第2の実施例及びその変形例に付いて説明する。
【0046】
図7は、本発明の第2の実施例の最も基本的な構成例を示したものである。この図7の回路は、抵抗R71,R72,R73で構成された減衰器と、入力信号に対しこの減衰器と交流的に並列に接続されたダイオードD71とで構成され、ダイオードD71にPIN型ダイオードを用いた点に特徴がある。コンデンサC70,C71,C72は直流をブロックするためのものであり、入力信号に対して十分小さいインピーダンスとなる値にしてある。抵抗R74は入力信号に対するダイオードD71の動作点(インターセプトポイント)を調整するためのものであり、インターセプトポイントは外部からのバイアスによって設定される。そして、所望の大きさの歪を発生させることによって歪補正がなされる(抵抗R71,R73はダイオードD71のバイアス回路も兼ねる)。
【0047】
この回路の具体的な定数の例として、ダイオードD71に1SS241(東芝製)を用い、抵抗R71,R73を620Ω、抵抗R72を18Ω、抵抗R74を47Ω、コンデンサC70,C71,C72を0.01μFとすると、入出力のインピーダンスZO を75Ωの歪補正回路を構成し得る。図8に、π型減衰器およびT型減衰器を用いた歪発生回路の構成例を示す。
【0048】
この回路で発生させる歪は、入力信号のレベルとバイアス及び抵抗R74とで決まる。そのため、信号レベルが大きいときは妥当なインターセプトポイントを調整することができないような場合がある。このような場合は、図9に示すように、ダイオードD71,D72を直列接続することで調整可能になる。入力信号のレベルが大きいほどダイオード多く直列接続することになろう。同様に、入力信号のレベルが小さくなれば、図10に示すように、ダイオードD71,D72を並列接続することで調整可能になる。入力信号のレベルが小さいほどダイオード多く並列接続することになろう。
【0049】
また、図7のようにダイオードを1つだけ用いた歪補正回路では、安価で動作安定性に優れ、回路構成も簡単であるという利点を有する。しかし、非線形特性がダイオードのV−I特性に依存するために、2次歪を補正しようとすると、同時にそのV−I特性に依存した3次歪が発生するために、大きな2次歪を補正するのが困難となるような場合がある。特に3次歪に比べ、2次歪が大きい半導体レーザの非線形歪を補正するような場合には、2次歪の補正をすることによって、かえって3次歪が劣化してしまうという問題が生じ、補正可能な2次歪の量に制限が生じる場合がある。
【0050】
しかし、図10において同じダイオードを並列に接続することで、個々のダイオードにおいてはあまり大きな歪を発生しないようにすることでこの場合にも対処し得る。個々のタイオードにおいて発生する2次歪量を減らし、不要な3次歪の発生を抑さえることが可能になる。すなわち、増幅器などの一般的性質から発生する2次歪の量が1dB減れば3次歪の量は2dB減り、このとき図10の回路で発生する2次歪は2つのダイオードの和となるために、3次歪が相対的に小さくなり、必要な量の2次歪みを得ることができる。
【0051】
図11は、入力信号を35dBmという比較的大きなレベルにおいて、バイアスを変化させた場合の発生する2次歪(CSO)を示したものである。測定には、図9の回路を用い、抵抗R74を75Ωとし(他は図7と同じ)、入力信号には図5の測定の場合と同様、55.25MHz〜547MHzまでの80chの信号を用いた。そして、ダイオードに流すバイアス電流を0μAから増加させて、最大の周波数547.25MHz及び最小の周波数55.25MHzについて2次歪のレベル(dBc)を測定した。この結果から明らかなように、発生する歪は周波数が高い場合に大きなものになっている。
【0052】
このように周波数に依存した歪が発生するのは、バンドスイッチ等に利用される接合型ダイオード、特にPIN型ダイオードは、その動作に少数キャリアが寄与するために位相歪が支配的となり、低周波側に比べて高周波側の歪が大きくなるためである。そして、一般に増幅器や半導体レーザは高周波側の歪が大きいことから、これらの歪補正を行うのに、図7,9,10の歪補正回路ではPIN型ダイオードを用いることによって高周波側に大きな歪を発生させ、歪補正を行っている。
【0053】
高周波側に大きな歪を発生させる場合について説明したが、全帯域で一様な歪発生させるような場合もある。図12の歪補正回路102は、その場合の構成例である。この回路102は、図9の回路と同様の構成であるが、ダイオードD81,D82をショットキーダイオード(例えば、MA730(松下製)など)とした点に特徴がある。
【0054】
ショットキーダイオードにMA730を用い(抵抗R74は75Ω、他は図7と同じ)、上述したのと同様に図12の測定系でダイオードに流すバイアス電流を0μAから増加させて、最大の周波数547MHz及び最小の周波数55.25MHzについて2次歪のレベル(dBc)を測定した。図13はその結果を示したものであり、発生する歪は高周波側、低周波側で差がなく、全周波数帯域でほぼ同じレベルとなっている。
【0055】
この様に、発生する歪が全帯域でほぼ一様になるのは、ショットキーバリアダイオードではその動作が多数キャリアが支配的なことによるものと考えられる。したがって、図7,9,10の歪補正回路とは異なった仕様が要求される歪補正を行うのに適している。図7,10の歪補正回路でもショットキーバリアダイオードを用いて同様に構成し得る。
【0056】
図14は、より柔軟に歪補正を行う回路構成の他の例を示したものである。
【0057】
この回路は、前述した図7の回路に歪を発生させるためのデバイスとしてショットキーバリア型のダイオードD81(例えば、MA730など)を交流的に並列につないだ点に特徴がある(図12の回路102に並列にPINダイオードを接続したと考えても同じ)。抵抗R71とR81、抵抗R73とR83はそれぞれ交流的に並列に接続されており、抵抗R71,R72,R73,R81,R83でπ型減衰器を構成している。コンデンサC70,C71,C72,C80,C81,C82は直流をブロックするためのものであり、入力信号に対して十分小さいインピーダンスとなる値にしてある。抵抗R71,R73はPINダイオードD71のバイアス回路を、抵抗R81,R83はショットキーバリアダイオードD81のバイアス回路をも兼ねており、抵抗R74,R84は入力信号に対するダイオードD71,D81の動作点を調整する。抵抗R71〜R74,抵抗R81〜R84と外部からのバイアスVB1,VB2によって各ダイオードの動作点をそれぞれ別個に設定できるようにしている。
【0058】
前述したように、PINダイオードは低周波側に比べて高周波側の歪が大きく、一方、ショットキーバリアダイオードは広帯域にわたって一様に歪が発生する。この回路では、これらのダイオードで発生した歪みが加算されて出力されるのである。したがって、例えば、ショットキーバリアダイオードにおいて発生する歪が支配的になるようにバイアス点を設定すれば、全体的にわたってほぼ一様な大きさの歪を発生させることが可能である。その逆に、接合型ダイオードにおいて発生する歪を支配的にすれば、低周波側に比べて大きな高周波歪を得ることができる。
【0059】
この様に、この回路では、PINダイオードとショットキーバリアダイオードを併用し、それぞれのバイアス点を適当に調整することで、任意の周波数依存性を有する歪を発生させることが可能となっている。
【0060】
さらに、図15は、周波数依存性がある歪を発生させる回路構成例を示したものである。
【0061】
この回路は、前述の図7または図12の歪補正回路のダイオードに小容量のコンデンサC73(数pFの容量)を接続した構成になっており、この点に特徴がある。このコンデンサC73は、交流信号に対して歪発生用のダイオードD81とは並列に接続されており、ダイオードD81に流れる信号の高周波側の成分がコンデンサC73に分流するようになっている。そのため、高周波側で発生する歪み量や高次数の歪が少なくなり、高周波側で補正する歪が小さい場合や3次歪みを押さえる場合に有効である。この回路を用いることで、高周波側で少ない歪補正とするような周波数依存性を持たせることができる。
【0062】
この回路のダイオードD81にはPIN型,ショットキーバリア型のいずれをも用いることができ、また、図9,10のようにダイオードを直列に或いは並列につなぐように構成することもできる。図16はこの回路の定数の一例を示したものであり、ダイオードにMA730を二つ直列につないで構成している。図17は、3次歪み抑制用コンデンサC73がある場合と無い場合とについて測定結果の比較を示したものである。
【0063】
図17(a),(b)は、図12の測定と同様にして行い、ダイオードに流れるバイアス電流を変化させ、最も高い周波数547.25MHzでの2次歪み (CSO),3次歪み(CTB),混変調歪(XM)のレベルを示したものである。図17(a)は、図16のコンデンサC73が無い場合(図12の回路と同じ)、図17(b)は、図16の回路の場合についての測定結果である。この結果から明らかなように、図16の回路の場合では高次数の歪が抑えられている。これは、高周波における2次歪の発生は、主に低周波領域のキャリアによる和ビートに起因し、また、3次歪が近隣のビートに起因するものと考えられるからである。この様に、この回路では、高周波領域において2次歪発生量をそれほど損ねることなく3次歪発生量を抑制することができる。つまり、ダイオードと並列に容量を付加することにより、高周波領域でダイオードの非線形性の寄与を低減すれば、高周波側の2次歪発生量を減らすことなく、3次歪を抑制することができるのである。
【0064】
図15の回路は歪に周波数依存性を持たせるよりもむしろ、図17から分かるように2次歪発生時に不要な3次歪の発生を抑えるものである。その意味で図10の回路の目的は同じである。
【0065】
この回路は前述の図14のようにPINダイオードとショットキーバリアダイオードを併用した歪補正回路に適用することが可能である。図18の回路103は、その構成例を示したもので、PINダイオードD71,D72及びショットキーバリアダイオードD81,D82のカソードにコンデンサC73,C83を接続したものである。図は抵抗値の一例を示しており、単位はΩである(他の図も同じ)。また、コンデンサC73,C83は3pFであり、他のコンデンサは十分にちいさなインピーダンスとなる値(例えば0.01μF)としている。
【0066】
図19は、図18の回路103の場合と、PINダイオードまたはショットキーバリアダイオードのいずれか一方のみを利用した場合とについて、図18のように前述したのと同様にして測定を行い、CSOの比較を示したものである。三角のプロットは図18の回路103の場合を示す。四角のプロットは、図18においてPINダイオードD71,D72の側の回路だけにしたもの(図9の回路に相当)についての結果である。丸のプロットは、ショットキーバリアダイオードD81,D82の側の回路だけにしたもの(図16の回路に同じ)についての結果である。この結果から明らかなように、図18の回路103では、PINダイオードD71,D72及びショットキーバリアダイオードD81,D82で発生した歪を加算した歪を得ることができ、先に列挙した歪補正回路では十分でなかった歪補正に用いることができる。
【0067】
以上のとおり、ダイオードを歪発生デバイスとし、これと並列に抵抗減衰器を接続する構成の歪補正回路とすることによって、さらにこの回路のダイオードに、PINダイオードやショットキーダイオードと接合型ダイオードの併用し、ダイオードの並列接続し、あるいはダイオードと並列に容量を付加することによって、広帯域で歪補正が可能となる。また、半導体レーザを補正する場合にも、3次歪を劣化させることなく、大きな2次歪を補正することが可能となる。さらに、本発明における歪補正回路では、前述した従来例のように位相調整回路を必要としない非常に簡単な回路であり、歪の周波数依存性を任意に補償することが可能であり、かつ、大きな2次歪を補正することができるという利点がある。この回路を、例えば、広帯域にわたって低歪特性が要求されるCATVにおける周波数多重伝送装置の増幅器或いは半導体レーザのような光デバイスの歪を補正する回路に利用すると非常に効果的である。
【0068】
図22は、CATVにおける周波数多重伝送装置における簡単な第1の例を示したものである。この周波数多重伝送装置では、発光器において発生する歪が駆動信号に対して奇数次歪を発生する場合を想定する。
【0069】
この装置は光伝送によるものであり、通常の光通信装置と同様、信号源932,光送信段901,光ファイバ940,光受信機934を有するが、上記第1及び第2の実施例に示した歪補正回路101が設けられている点に特徴を有する。これらの各構成を簡単に説明すると次の通りである。信号源932は、数十チャンネルから百チャンネル程度のTV信号を多重化して出力するものであり、前述のMSGに相当する。光送信段901は、信号源932からの多重化信号を光信号に変換し、光ファイバ940に出力するものであり、内蔵のレーザダイオードLDで光信号の変換・出力がなされる。レーザダイオードLDを駆動するのに必要なレベルにするためにアンプがその前段に設けられることもある。光ファイバ940は、光信号を光受信機934に伝送する。光ファイバ940には、光カプラなどが設けられ、多数に信号が分配されるのであるが図では省略している。そして、光受信機934は光信号を電気信号に変換し、利用者側ではこうして受信した多重化信号の中から所望のチャンネルのTV信号を選択するのである。
【0070】
CATVシステムにおいてはTV信号を多重化して、各利用者に伝送するものであり、多重化するTV信号は数十チャンネルから百数十チャンネル程度におよぶ。そのため、伝送路上の素子の非線形性は多くの歪を発生させ、伝送品質を悪化させる。一方、伝送距離が長くして中継器を減らす必要があるが、素子の非線形性は大きくなり歪みを悪化させることになる。特に、レーザダイオードLDを大振幅で駆動すると、素子が持つ非線形性によって出力される光信号が歪み、また、この歪みには周波数依存性がある。
【0071】
しかし、本発明の歪補正回路は、適当にバイアス点を設定することにより、柔軟に非線形性を補正することが可能であり、周波数依存性がある場合でも歪補正をし得る。そのため、これを歪補正回路101として光送信段901の前段に用いることによって、光送信段901の出力を大きくしても、その奇数次の非線形性が補正され、歪の少ない信号を光受信機934で得ることができる。又、本発明の回路では大入出力動作が可能なことからアンプを介さずに半導体レーザの直前に回路を挿入してもよい。
【0072】
図23は、CATVにおける周波数多重伝送装置における簡単な第2の例を示したものである。この周波数多重伝送装置では、発光器において発生する光が駆動信号に対して偶数次(主に2次)歪および奇数次歪を発生する場合を想定する。
【0073】
図23に示す周波数多重伝送装置は、奇数次歪発生回路101の後段に、更に偶数次(主に2次歪)歪を発生する偶数次歪発生回路102を配置した点が図22の装置と異なる。図15あるいは図16に示したタイプの偶数次歪発生回路は、偶数次歪の発生にあたって多少ではあるが奇数次歪を発生する。したがって、こうした偶数次歪発生回路は入力(および出力)レベルがなるべく小さいところで使用することが望ましく、前段に奇数次歪発生回路101を、後段に偶数次歪発生回路102を配置することが好ましい。又、図22の装置と同様に本発明の回路では大入出力動作が可能なことからアンプを介さずに半導体レーザの直前に回路を挿入してもよい。
【0074】
上記では発光器の非線形性を補正したが、周波数多重伝送装置においては非線形歪の発生は、光伝送路、受光素子、または受光信号の増幅器においても発生する。図24は、こうした非線形歪を補正するにあたって上述の歪発生回路を使用して構成した光受信器の構成図である。この光受信器は、光を受光して電気信号に変換する受光素子951と、受光素子951から出力された電気信号を増幅する増幅器952と、増幅器952から出力された信号を入力して奇数次の歪を付与する奇数次歪発生回路101と、奇数次歪発生回路101から出力された信号を入力して偶数次歪を付与する偶数次歪発生回路102とから構成される。この装置においても、図23に装置と同様に、前段に奇数次歪発生回路101を、後段に偶数次歪発生回路102を配置することが好ましい。
【0075】
この光受信器では、光伝送路、受光素子、または受光信号の増幅器において発生する非線形歪を補正する非線形歪が奇数次歪発生回路101および偶数次歪発生回路102で順次付与されるので、光受信器の出力である偶数次歪発生回路102の出力信号は、光送信器の出力光の波形をほぼ忠実に再現したものとなる。
【0076】
なお、光伝送路、受光素子、または受光信号の増幅器において発生する非線形歪が実質的に偶数次歪のみであれば、上記の光受信器の奇数次歪発生回路101は不要であるし、実質的に奇数次歪のみであれば、上記の光受信器の偶数次歪発生回路102は不要である。
【0077】
図25は、本発明の歪発生回路と光外部変調器とを使用した光送信器の構成例を示す図である。この光送信器は、光を入力し、別途入力した変調信号に従って入力光を変調して出力するマッハツェンダー型光変調器961と、信号を入力して非線形歪を付与して出力し、光変調器961に変調信号を供給する歪発生回路101とを備える。マッハツェンダー型光変調器は、一般に入力と出力との間には正弦関数の相関がある。したがって、マッハツェンダー型光変調器で発生する非線形歪は奇数次歪である。この光送信器では、変調信号に予めマッハツェンダー型光変調器961で発生する奇数次歪を補正する奇数次歪を歪発生回路101によって付与する。この結果、マッハツェンダー型光変調器961から出力される変調光は、非線形歪が低減されたものとなる。なお、図25の装置では、光変調器をマッハツェンダー型光変調器としたが、他の種類の光変調器を採用する場合には、その光変調器固有の歪発生の性質に応じて、本発明の奇数次歪発生回路、偶数次歪発生回路、または双方の歪発生回路を使用すれば、同様に歪を低減した出力光を得ることができる。
【0078】
以上、光の発生あるいは光の受信にあたっての歪補正の例を説明したが、非線形歪は電気的な伝送あるいは回路においても発生する。図26は、本発明の歪発生回路を使用した、低歪増幅器の構成例を示す図である。この低歪増幅器は、増幅対象の信号を入力して奇数次の歪を付与する歪発生回路101と、歪発生回路101から出力された信号を増幅するプッシュプル型の増幅器971と、を備える。プッシュプル型の増幅器は、主に奇数次の歪を発生する。したがって、プッシュプル型の増幅器971で発生する歪を補正する奇数次歪を歪発生回路101によって付与する。この結果、プッシュプル型の増幅器971から出力される変調光は、非線形歪が低減されたものとなる。なお、図26の装置では、増幅器を奇数次歪を発生するプッシュプル型の増幅器としたが、他の種類の増幅器を採用する場合には、その増幅器固有の歪発生の性質に応じて、本発明の奇数次歪発生回路、偶数次歪発生回路、または双方の歪発生回路を使用すれば、同様に歪を低減した出力信号を得ることができる。一般に、増幅器は、消費電力が小さいと発生歪が大きくなる傾向があるが、こうして本発明の歪発生回路と併用すれば、低消費電力で低歪増幅器を実現することができる。
【0079】
この回路は上述の他に変形が可能である。例えば、先に列挙した回路においては、入力INと出力OUTを入れ替えて(逆に接続して)使用することが可能である。
【0080】
また、第1実施例と第2実施例を組み合わせても構成しうる。図20はその一例を示したものである。PINダイオードD71,D72(または、ショットキーバリアダイオードD81,D82)は互いに交流信号に対し逆方向になるように接続されており、この部分だけを見れば第1実施例と同等である。しかし、PINダイオードD71,D72と、ショットキーバリアダイオードD81,D82は交流信号に対し並列に接続されており、これは図14と同等である(なお、抵抗R83,R85,R73,R75はダイオードのバイアス回路と減衰機の一部をかねている)。このように構成することで、上述に実施例の利点を合わせて持つ回路を構成し得る。このように異なる種類のダイオードを用いた3次歪補正回路を構成すれば、任意の周波数依存性を有する3次歪補正回路も実現することができる。
【0081】
さらに、図21に示すように、上記実施例に示した歪補正回路104,105直列接続しても同様の効果は得られる。図では、図7の回路を直列につないだものを示しているが、これらはそれぞれ他の図に示したものを接続し、それぞれの回路に応じた特性を得られるようにし得る。
【0082】
【発明の効果】
以上の通り本発明の歪発生回路によれば、大振幅入力において信号が減衰器及び非線形素子に分配され、不要な高調波歪みの発生を抑えうるので、良好に所望の歪みを与えることができる。特に、回路構成を簡単にして実現することが可能であり、良好な動作をうることができる。
【0083】
また、本発明の歪発生回路を使用して光送信器、光受信器、または増幅器を構成すれば、歪を低減した信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図2】第1の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図3】第1の実施例の歪発生回路の動作を模式的に示した図。
【図4】第1の実施例の歪発生回路の歪み特性の測定系の構成例について示した図。
【図5】3次歪みの測定例を示した図。
【図6】第1の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図7】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図8】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路説明図。
【図9】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図10】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図11】図9の歪発生回路のCSOの電流依存性を示した図。
【図12】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図13】図12の歪発生回路のCSOの電流依存性を示した図。
【図14】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図15】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図16】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図17】図16の歪発生回路のCSO,CTB,XMの電流依存性を比較して示した図。
【図18】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図19】図18の歪発生回路のCSOを示した図。
【図20】本発明の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図21】本発明の歪発生回路の構成例についての回路図。
【図22】本発明の歪発生回路を用いたCATVシステムの構成例を示す図。
【図23】本発明の歪発生回路を用いた光送信器の構成例を示す図。
【図24】本発明の歪発生回路を用いた光受信器の構成例を示す図。
【図25】本発明の歪発生回路を用いた光送信器の構成例を示す図。
【図26】本発明の歪発生回路を用いた低歪増幅器の構成例を示す図。
【図27】従来例の構成図。
【符号の説明】
110…減衰器、D11,D21,D71,D72,D81,D81…ダイオード(D71,D72…PINダイオード,D81,D81…ショットキバリアダイオード)、R11〜R85…抵抗、C11〜C74…コンデンサ。
Claims (7)
- 入力した周波数多重信号に非線形歪みを付与して駆動信号を出力する歪発生回路と、この歪発生回路から出力された駆動信号により駆動されて光信号を出力する半導体レーザダイオードと、を備える光送信機であって、
前記歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、前記線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型又はショットキー型のダイオードと、前記ダイオードに並列に接続されたコンデンサと、を含む
ことを特徴とする光送信機。 - 入力した周波数多重信号に非線形歪みを付与して駆動信号を出力する歪発生回路と、この歪発生回路から出力された駆動信号により駆動されて光信号を出力する半導体レーザダイオードと、を備える光送信機であって、
前記歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、前記線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型及びショットキー型の各ダイオードと、を含む
ことを特徴とする光送信機。 - 前記歪発生回路は、前記ダイオードに直列に接続された抵抗を更に備え、前記ダイオードと前記抵抗との直列回路が前記線形減衰器に対して交流的に並列に接続されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の光送信機。
- 前記歪発生回路は、前記ダイオードとして前記線形減衰器に対して互いに逆極性に接続された1対以上のダイオードを含み、前記周波数多重信号に奇数次の歪みが付与された前記駆動信号を出力する、ことを特徴とする請求項1記載の光送信機。
- 前記歪発生回路は、前記ダイオードとして前記線形減衰器に対して実質的に偶数次歪みを発生するダイオードを含み、前記周波数多重信号に偶数次の歪みが付与された前記駆動信号を出力する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の光送信機。
- 半導体レーザダイオードから送出される光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、この受光素子から出力された電気信号に非線形歪みを付与して周波数多重信号を出力する歪発生回路と、を備える光受信機であって、
前記歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、前記線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型又はショットキー型のダイオードと、前記ダイオードに並列に接続されたコンデンサと、を含む
ことを特徴とする光受信機。 - 半導体レーザダイオードから送出される光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、この受光素子から出力された電気信号に非線形歪みを付与して周波数多重信号を出力する歪発生回路と、を備える光受信機であって、
前記歪発生回路は、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器と、前記線形減衰器に対して交流的に並列に接続されたPIN型及びショットキー型の各ダイオードと、を含む
ことを特徴とする光受信機。
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