JPH07193453A - 歪発生回路 - Google Patents

歪発生回路

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JPH07193453A
JPH07193453A JP5637194A JP5637194A JPH07193453A JP H07193453 A JPH07193453 A JP H07193453A JP 5637194 A JP5637194 A JP 5637194A JP 5637194 A JP5637194 A JP 5637194A JP H07193453 A JPH07193453 A JP H07193453A
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distortion generating
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F1/3241Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits
    • H03F1/3276Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits using the nonlinearity inherent to components, e.g. a diode
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/10Adaptations for transmission by electrical cable

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路構成を簡単にして、不要な高調波歪みの
発生を抑え、良好に所望の歪みを与えることができる回
路を構成する。 【構成】 本発明の歪発生回路は、入出力のインピーダ
ンスマッチングがとれた減衰器R10〜R30と、減衰器の
入力信号に対して減衰器と交流的に接続された少なくと
も1のダイオードD11,D12とを有する。この図に示し
た回路では、ダイオードは、入力信号に対して逆極性に
接続し、減衰器の一部がのダイオードのバイアス回路の
一部となるようにしている。そして、各ダイオードは、
それぞれ独立にそのバイアス点が調整可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波信号の出力段
(例えば、送信機の出力段といった非線形増幅器や半導
体レーザ等の非線形デバイス)の入出力特性の非線形性
をキャンセルするための歪を与え、出力されるアナログ
信号を線形化する歪発生回路に関し、特に、CATV等
の多重アナログ画像伝送において好適な歪発生回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】低周波においては増幅器の直線性の改善
のために負帰還をかけることが通常行われるが、高周波
においては、信号遅延による位相の回転のため、負帰還
で直線性の改善をすることは通常できない。そのため、
広帯域で高い直線性が要求される場合には、非直線性を
キャンセルするような入出力特性を持つ回路(歪発生回
路)を設けて直線性の改善がなされる。歪発生回路は、
送信機の出力段や半導体レーザなどの前段に設けられ、
ダイオードやトランジスタの非線形素子を有し、その非
線形性によって歪みを発生させ、非直線性をもつ対象の
回路の線形化を行っている。
【0003】具体的な例として、「実公平2−3019
2」、「ELECTRONICS LETTERS Vol.28 No.20 1992 pp18
75-1876 」に示されているものがある。これらの文献記
載の回路では、非線形素子として2つのダイオードを用
い、信号に対して互いに反対の向きにするとともに所定
のバイアス点で非線形素子として動作させている。
【0004】CATV等の多重アナログ画像伝送におい
ては、良好な画質を得るために非常に低歪みな伝送特性
が要求される。多重アナログ画像伝送における歪補正回
路に要求される特性としては、アナログ画像伝送にお
いて問題となる2次と3次の歪みを独立して補正できる
こと、広帯域伝送が要求されるため、非線形デバイス
の周波数依存性をも補償して歪補正可能なこと、などが
挙げられる。そのため、アナログ信号の歪み発生の原因
となる送信デバイスなどの非線形性を補正する歪補正回
路が開発され、例えば、「特開平3−179807」,
「特開平4−267574」に記載されている回路があ
る。
【0005】図27は、「特開平3−179807」記
載の回路を模式的に示したものである。この回路では、
回路901への信号を分配器910で2つの経路(パス
path)に分け、一方の経路に非線形デバイス915を、
他方の経路に遅延回路(遅延線)925を設け、これら
を結合器911で合波する、といういわば並列型の回路
構成が採られている。この回路では、基本信号に影響を
与えることなく歪成分に周波数特性を持たせることがで
き、非線形デバイスの歪みの周波数依存性をも補償する
ことができる、という利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】「実公平2−3019
2」のように2つのダイオードを用いた回路では、所望
の非直線性を得るためにダイオードのバイアス点を浅く
するため、回路の周波数特性,リターンロスなど特性が
大きく変動してしまう、という欠点がある。さらに、次
段の回路をドライブするために大振幅の信号が入力され
ることが多く、このような場合、不用な高調波歪が発生
してしまう、という欠点があった。
【0007】これに対し、上述の並列型の回路構成を採
ると、2次,3次の相互変調歪を補正できるのである
が、遅延線などが必要で回路の規模が大きくなるという
欠点があり、装置の小型化に向かない。また、非線形デ
バイス915側のパスで時間遅延を生じ、これをもう一
方のパスについてそろえるために、遅延線で位相補償を
厳密に行わねばならない。そのため、調整が面倒で高周
波特性が制限されるという欠点がある。この様に、回路
規模が大きい、広帯域動作が困難、調整が複雑という欠
点を有する。
【0008】「特開平4−267574」の回路は、F
ETを適当なバイアス点で動作させ、その入出力の非直
線性を利用して歪みを補正するものである。そのため、
回路構成も簡単であるが、非線形デバイスの周波数依存
性を補償することができず、広帯域で歪みを補正するこ
とがでぎないという欠点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の歪発生回路は、高周波信号の出力段の入出
力特性の非線形性をキャンセルする歪発生回路であっ
て、入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減
衰器と、線形減衰器の入力信号に対して線形減衰器と交
流的に並列に接続され、入力した入力信号の成分に対し
て非線形歪を発生する少なくとも1つのダイオードとを
備え、線形減衰器の出力とダイオードの出力との交流的
な和を出力することを特徴とする。
【0010】この少なくとも1つのダイオードの出力に
直列に接続された抵抗を更に備えるとともに、ダイオー
ドと抵抗との直列対が線形減衰器の入力信号に対して線
形減衰器と交流的に並列に接続されることを特徴として
もよい。
【0011】また、少なくとも1つのダイオードは、線
形減衰器の入力信号に対して互いに逆極性に接続された
1対以上のダイオードを備え、入力信号に奇数次の歪を
付与して出力することを特徴としてもよい。ここで、対
のダイオードは、それぞれ独立にそのバイアス点が調整
可能であること、さらに、そのバイアス電源に対し直流
的に直列に接続され、同時にそのバイアス点が調整可能
であることが好適である。
【0012】また、少なくとも1つのダイオードは、線
形減衰器の入力信号に対して実質的に2次以上の偶数次
歪を発生を発生する1つ以上のダイオードを備え、入力
信号に偶数次の歪を付与して出力することを特徴として
もよい。
【0013】線形減衰器は、複数の抵抗を含んで構成さ
れることを特徴としてもよい。そして、線形減衰器の抵
抗の一部が第1及び第2のダイオードのバイアス回路の
一部であることを特徴としてもよい。
【0014】ダイオードは、それぞれ独立にそのバイア
ス点が調整可能であることを特徴としてもよいし、その
バイアス電源に対し直流的に直列に接続され、同時にそ
のバイアス点が調整可能であることを特徴としてもよ
い。
【0015】また、ダイオードの少なくとも1つは、P
IN型あるいはショットキ型であることを特徴としても
よい。
【0016】ダイオードに並列に接続されたコンデンサ
をさらに有することを特徴としてもよい。
【0017】ダイオードは、入力信号に対して交流的に
並列に接続されていることを特徴としてもよい。
【0018】ダイオードは、PIN型及びショットキ型
のいずれをも含むことを特徴としてもよい。
【0019】本発明の光送信器は、入力信号に非線形歪
を付与する本発明の歪発生回路と、この歪発生回路から
出力された信号により駆動される光発生素子と、を備え
ることを特徴とする。ここで、入力信号に奇数次の歪を
付与して出力する本発明の第1の歪発生回路と、第1の
歪発生回路から出力された信号を入力し、偶数次の歪を
付与して出力する本発明の第2の歪発生回路と、第2の
歪発生回路から出力された信号により駆動される光発生
素子と、を備えることを特徴としてもよい。
【0020】本発明の他の光送信器は、入力光を外部か
ら入力した信号により変調して出力する光送信器であっ
て、変調信号を入力して非線形歪を付与して出力する本
発明の歪発生回路と、この歪発生回路から出力された信
号により入力光を変調して出力する光変調器とを備える
ことを特徴とする。ここで、この歪発生回路は、奇数次
の歪を付与して出力する本発明の第1の歪発生回路と、
第1の歪発生回路から出力された信号を入力して偶数次
の歪を付与して出力する本発明の第2の歪発生回路と、
を備えることを特徴としてもよい。
【0021】本発明の光受信器は、光を受信して電気信
号に変換する受光素子と、受光素子から出力された電気
信号を入力し、非線形歪を付与する本発明の歪発生回路
と、を備えることを特徴とする。ここで、光を受信して
電気信号に変換する受光素子と、受光素子から出力され
た電気信号を入力し、奇数次の歪を付与して出力する本
発明の第1の歪発生回路と、第1の歪発生回路から出力
された信号を入力し、偶数次の歪を付与して出力する本
発明の第2の歪発生回路と、を備えることを特徴として
もよい。
【0022】本発明の低歪増幅器は、入力信号に非線形
歪を付与する本発明の歪発生回路と、歪発生回路から出
力された信号を入力して増幅する増幅器と、を備えるこ
とを特徴とする。ここで、入力信号に奇数次の歪を付与
して出力する本発明の第1の歪発生回路と、第1の歪発
生回路から出力された信号を入力し、偶数次の歪を付与
して出力する本発明の第2の歪発生回路と、第2の歪発
生回路から出力された信号を入力して増幅する増幅器
と、を備えることを特徴としてもよい。
【0023】
【作用】本発明の歪発生回路では、外部からの入力信号
は、線形減衰器とダイオードとに分岐され、それぞれに
与えられる。ダイオードを通った信号には、バイアス点
に応じた歪みがそれぞれ与えられ、線形減衰器を通過し
た信号とダイオード通過した歪みをもつ信号とがが加わ
った信号が出力される。この様に、入力信号は線形減衰
器に分岐した後、ダイオードからの信号と加わえられて
出力されることから、大振幅入力において、ダイオード
で不要な高調波歪みが発生するのを抑えうる。
【0024】ここで、第1及び第2のダイオードが入力
信号に対し逆極性に接続されていると、第1及び第2の
ダイオードはそのバイアス点に応じた非線形特性を有
し、これらの非線形特性は、等価的に入力信号に対し逆
の極性になっている。これらを通った信号には、第1及
び第2のダイオードそれぞれのバイアス点に応じた歪み
がそれぞれ与えられ、出力される信号は、第1及び第2
のダイオードそれぞれのもつ非線形特性に応じた歪みを
もつ信号となるので、柔軟な歪み補正を行うことが可能
になる。
【0025】線形減衰器が抵抗による線形減衰器である
と、リターンロス,周波数特性ともに非常に良好なもの
になり、広帯域で良好なインピーダンスマッチングをと
りうる。そして、一部が第1及び第2のダイオードのバ
イアス回路の一部であると、回路のより簡素化が図れ
る。
【0026】また、ダイオードのバイアス点が独立に調
整可能であれば、第1及び第2のダイオードそれぞれの
もつ非線形特性を調整できる。そのため、これらのもつ
非線形特性を入力信号に対して対称にしたり、非対称に
したりするなど、歪みを与えるのに柔軟性がより高い。
そして、同時に調整可能であれば、調整がより簡単なも
のになる。
【0027】また、ダイオードの少なくとも1つは、P
IN型である場合、バンドスイッチ等に利用される接合
型ダイオード(特に、PIN型ダイオード)ではその動
作に少数キャリアが寄与するため、発生する歪は位相歪
が支配的となる。そのため、低周波側に比べて高周波側
の歪が大きくなり、本歪補正回路は、周波数依存性のあ
る歪補正を行い得る。
【0028】そして、ダイオードに並列に接続されたコ
ンデンサをさらに有する場合、ダイオードを通る信号は
コンデンサに分岐し、高周波側の信号がコンデンサに多
く通るようになるするので、高周波側の歪が抑えられる
ため、周波数依存性のある歪補正をより柔軟に行い得る
ようになる。
【0029】ダイオードは、PIN型及びショットキ型
のいずれをも含む場合、ショットキーバリアダイオード
ではその動作が多数キャリアが支配的なため、広帯域に
わたって一様に歪が発生する。そのため、高周波側の歪
が大きなPIN型ダイオードと広帯域にわたって一様な
歪のショットキーバリアダイオードを併用することで、
周波数依存性のある歪補正をより柔軟に行い得るように
なる。
【0030】また、本発明の歪発生回路を、発光素子、
受光素子、光変調器、あるいは増幅器と組み合わせて使
用すると、光送信器、光受信器、あるいは低歪増幅器の
入力信号経路または使用する能動素子などによって発生
する歪を低減して、出力信号を生成する。
【0031】
【実施例】まず、本発明の第1の実施例を図面を参照し
て説明する。図1は、第1の実施例における歪発生回路
の構成例を示したものである。この歪発生回路は、リタ
ーンロス,周波数特性ともに非常に良好な入出力インピ
ーダンスマッチングのとれた抵抗減衰器にダイオードを
逆極性で並列に挿入して歪みを発生させている点に特徴
を有する。
【0032】減衰器として抵抗R30,R32,R10,R20
でπ型減衰器が構成されており、入力インピーダンスZ
i,出力インピーダンスZoを75Ωとして良好なイン
ピーダンスマッチングがとられ、広い周波数領域におい
てほぼ一定の減衰率,入出力インピーダンスになってい
る。
【0033】ダイオードD11は、入力端子INからの入
力信号に対し交流的に減衰器に並列につながれ、そのバ
イアス回路が抵抗R10,R12,R30で構成され、バイア
ス点はバイアス電圧+Bにて調整される。電流−電圧特
性が非直線性を有する点に直流的にバイアスされ、この
ダイオードD11を通過した信号には、バイアス点に応じ
た歪みが与えられる。ダイオードD21は、入力信号に対
して、交流的に減衰器とは並列につながれるが、ダイオ
ードD11とは逆極性に接続される。そのバイアス回路は
抵抗R20,R22,R30で構成され、バイアス点はバイア
ス電圧−Bにて調整される。抵抗R10,R20,R30は減
衰器の一部も兼ね、回路の簡素化が計られている。な
お、抵抗R30には、ダイオードD11,D21の両方のバイ
アス電流が流れるが、抵抗値が小さく、バイアス電流も
小さく済むので、相互の影響は無視できる程度である。
【0034】コンデンサC11,C21,C31,C32,C1
2,C22は、直流をカットし、交流成分を通過させるた
めのものである。ダイオードD11,ダイオードD21及び
減衰器210を通過した信号は合波して出力端子OUT
から次段の回路に出力される。
【0035】図2は、ダイオードD11,D21へのバイア
ス電源を1つの電源で済むように構成したものである。
図1の場合は、ダイオードD11,D21それぞれを独立に
バイアス点を調整できる、という利点がある。これに対
し図2の場合、ダイオードD11,D21に特性の揃ったも
のを使う際、常に同じバイアス点で動作するようにバラ
ンスさせた状態でバイアス点を調節できることに利点が
ある。このほかの点に付いてはほぼ同様で、小型化がし
やすい構成になっている。
【0036】図3は、図1及び2の歪発生回路の動作の
概要を等価的に表したものである。入力端子INからの
入力信号は、ダイオードD11、ダイオードD21及び減衰
器110に分配され、ダイオードD11,D21によりそれ
ぞれのバイアス点に応じた歪み成分が与えられる。これ
らのダイオードD11,D21は逆極性につながれているこ
とからいわゆるプッシュプル動作をすることになり、こ
れらを通過した信号は、減衰器110を通過した信号と
加えられて次段の回路に与えられる。
【0037】図3の(a)はダイオードD11の側での電
流−電圧特性の概略を示したものであり、これによって
与えられる高次の歪み成分はダイオードのバイアス点に
よって異なったものになる。ダイオードD21の側でも同
様であるが、逆極性に接続されていることからこれが分
かりやすいように伝達特性を(b)のように示してあ
る。そして、ダイオードD11,D21及び減衰器110か
らの信号は加算されて出力される。このことは、等価的
に減衰器110のリニアな特性に図3の(a),(b)
の特性を加算することになるので、図1の歪発生回路の
入出力特性は図3の(c)の特性で模式的に示されるこ
とになる。ダイオードは比較的インピーダンスが大き
く、抵抗R11,R21を介しているので、基本波成分は減
衰器110を通過したものを多く含んだものになってい
る。このようにして、入力信号に高次の歪み成分が与え
られ、また、ダイオードのバイアス点を変えると歪み成
分が異なったものになる。
【0038】ここで、図1の構成の場合は、ダイオード
D11,D21それぞれを独立にバイアス点を調整できるた
め、図3の(a),(b)の特性はそのバイアス点に応
じて違ったものになる。図3の(c)の特性は、ダイオ
ードD11,D21のバイアス点それぞれに応じて変化する
ことになる。図2の構成の場合は、ダイオードD11,D
21の特性が同じであるとすると、図3の(a),(b)
の特性は対称なものになるので、図3の(c)の特性
は、バイアス点がかわると形状は変化するが点対称であ
る。即ち、図2の構成の場合は、奇数波成分のみを与え
るのに有効なものになる。
【0039】図4は、図2と同等の構成の回路101に
ついてその3次歪を測定するための測定系を示したもの
である。多チャンネル信号発生器(MSG)932から
の80ch,38dBmVの信号に歪みを与え、アッテネ
ータ935,バンドパスフィルタ936,プリアンプ9
37を介してスペクトラムアナライザ938で相互変調
歪みを測定する、という構成をとっている。アッテネー
タ935は、バンドパスフィルタからの反射による歪を
抑えるために使用し、10dBの一定にしている(バン
ドパスフィルタは通過帯域以外は全反射する)。図5
は、547.25MHzの3次歪の測定結果を示したも
ので、歪発生回路のバイアス点を調整することによって
相互変調3次歪CTBが変化しているのが明らかであ
る。
【0040】上述のように、減衰器110に逆極性のダ
イオードを並列に挿入し、基本波成分は減衰器110を
通過したものを多く含んでいるので、非線形減衰器の周
波数特性はほとんど減衰器110で決まることになる。
減衰器110は、抵抗で構成されているので、広い範囲
で平坦な周波数特性をもたせることができ、また良好な
インピーダンスマッチングを持たせることも可能であ
る。そのため、リターンロスを小さなものにすることが
でき、大幅に歪発生回路の特性を改善することができ
る。挿入損失についても、ダイオードD11,D21のバイ
アス点の影響が非常に少なく、減衰器110の減衰量で
決定される。減衰器110の減衰量及び入出力インピー
ダンスは簡単に決めることが可能である。
【0041】さらに、大振幅入力においても、ダイオー
ド及び抵抗R11,R21を通過するのは入力信号の一部で
あるので、不用な高調波歪みの発生を抑えることが可能
になる。また、減衰器110の減衰量を調節すること
で、発生させる歪み量及び駆動すべき信号の振幅に応じ
たものにすることができる。この場合、減衰器110の
定数は、これらの条件に応じて容易に定めることがで
き、非常にフレキシビリティが大きく、回路の設計自由
度が非常に大きいものになっている。
【0042】このような回路構成をとることで、従来問
題になっていた、挿入損失,周波数特性,大信号動作に
ついて特性の改善が可能である。特に、広帯域が要求さ
れる通信、例えば、周波数多重化通信,CATVなどに
おいて高出力でリニアリティのよい高周波出力を得るこ
とができ、中継の少ない長距離伝送を可能にすることが
できる。
【0043】この第1の実施例は様々な変形が可能であ
る。
【0044】例えば、基本的な動作は図3で示されるこ
とから図6の回路構成もとることができ、減衰器110
については図に示したπ型だけでなく、T型をも用い得
る。なお、L11,L12は信号をブロックするためのチョ
ークコイルである。また、これらについてはバイアス点
を図2のように同時に調整するように構成してもよい。
減衰器については、周波数特性を平坦にするために抵抗
で減衰器を構成したが、減衰器に周波数依存性を持たせ
るならば、コンデンサやコイルを組み合わせても良い。
【0045】次に、本発明の第2の実施例及びその変形
例に付いて説明する。
【0046】図7は、本発明の第2の実施例の最も基本
的な構成例を示したものである。この図7の回路は、抵
抗R71,R72,R73で構成された減衰器と、入力信号に
対しこの減衰器と交流的に並列に接続されたダイオード
D71とで構成され、ダイオードD71にPIN型ダイオー
ドを用いた点に特徴がある。コンデンサC70,C71,C
72は直流をブロックするためのものであり、入力信号に
対して十分小さいインピーダンスとなる値にしてある。
抵抗R74は入力信号に対するダイオードD71の動作点
(インターセプトポイント)を調整するためのものであ
り、インターセプトポイントは外部からのバイアスによ
って設定される。そして、所望の大きさの歪を発生させ
ることによって歪補正がなされる(抵抗R71,R73はダ
イオードD71のバイアス回路も兼ねる)。
【0047】この回路の具体的な定数の例として、ダイ
オードD71に1SS241(東芝製)を用い、抵抗R7
1,R73を620Ω、抵抗R72を18Ω、抵抗R74を4
7Ω、コンデンサC70,C71,C72を0.01μFとする
と、入出力のインピーダンスZOを75Ωの歪補正回路
を構成し得る。図8に、π型減衰器およびT型減衰器を
用いた歪発生回路の構成例を示す。
【0048】この回路で発生させる歪は、入力信号のレ
ベルとバイアス及び抵抗R74とで決まる。そのため、信
号レベルが大きいときは妥当なインターセプトポイント
を調整することができないような場合がある。このよう
な場合は、図9に示すように、ダイオードD71,D72を
直列接続することで調整可能になる。入力信号のレベル
が大きいほどダイオード多く直列接続することになろ
う。同様に、入力信号のレベルが小さくなれば、図10
に示すように、ダイオードD71,D72を並列接続するこ
とで調整可能になる。入力信号のレベルが小さいほどダ
イオード多く並列接続することになろう。
【0049】また、図7のようにダイオードを1つだけ
用いた歪補正回路では、安価で動作安定性に優れ、回路
構成も簡単であるという利点を有する。しかし、非線形
特性がダイオードのV−I特性に依存するために、2次
歪を補正しようとすると、同時にそのV−I特性に依存
した3次歪が発生するために、大きな2次歪を補正する
のが困難となるような場合がある。特に3次歪に比べ、
2次歪が大きい半導体レーザの非線形歪を補正するよう
な場合には、2次歪の補正をすることによって、かえっ
て3次歪が劣化してしまうという問題が生じ、補正可能
な2次歪の量に制限が生じる場合がある。
【0050】しかし、図10において同じダイオードを
並列に接続することで、個々のダイオードにおいてはあ
まり大きな歪を発生しないようにすることでこの場合に
も対処し得る。個々のタイオードにおいて発生する2次
歪量を減らし、不要な3次歪の発生を抑さえることが可
能になる。すなわち、増幅器などの一般的性質から発生
する2次歪の量が1dB減れば3次歪の量は2dB減
り、このとき図10の回路で発生する2次歪は2つのダ
イオードの和となるために、3次歪が相対的に小さくな
り、必要な量の2次歪みを得ることができる。
【0051】図11は、入力信号を35dBmという比
較的大きなレベルにおいて、バイアスを変化させた場合
の発生する2次歪(CSO)を示したものである。測定
には、図9の回路を用い、抵抗R74を75Ωとし(他は
図7と同じ)、入力信号には図5の測定の場合と同様、
55.25MHz〜547MHzまでの80chの信号を
用いた。そして、ダイオードに流すバイアス電流を0μ
Aから増加させて、最大の周波数547.25MHz及
び最小の周波数55.25MHzについて2次歪のレベ
ル(dBc)を測定した。この結果から明らかなよう
に、発生する歪は周波数が高い場合に大きなものになっ
ている。
【0052】このように周波数に依存した歪が発生する
のは、バンドスイッチ等に利用される接合型ダイオー
ド、特にPIN型ダイオードは、その動作に少数キャリ
アが寄与するために位相歪が支配的となり、低周波側に
比べて高周波側の歪が大きくなるためである。そして、
一般に増幅器や半導体レーザは高周波側の歪が大きいこ
とから、これらの歪補正を行うのに、図7,9,10の
歪補正回路ではPIN型ダイオードを用いることによっ
て高周波側に大きな歪を発生させ、歪補正を行ってい
る。
【0053】高周波側に大きな歪を発生させる場合につ
いて説明したが、全帯域で一様な歪発生させるような場
合もある。図12の歪補正回路102は、その場合の構
成例である。この回路102は、図9の回路と同様の構
成であるが、ダイオードD81,D82をショットキーダイ
オード(例えば、MA730(松下製)など)とした点
に特徴がある。
【0054】ショットキーダイオードにMA730を用
い(抵抗R74は75Ω、他は図7と同じ)、上述したの
と同様に図12の測定系でダイオードに流すバイアス電
流を0μAから増加させて、最大の周波数547MHz
及び最小の周波数55.25MHzについて2次歪のレ
ベル(dBc)を測定した。図13はその結果を示した
ものであり、発生する歪は高周波側、低周波側で差がな
く、全周波数帯域でほぼ同じレベルとなっている。
【0055】この様に、発生する歪が全帯域でほぼ一様
になるのは、ショットキーバリアダイオードではその動
作が多数キャリアが支配的なことによるものと考えられ
る。したがって、図7,9,10の歪補正回路とは異な
った仕様が要求される歪補正を行うのに適している。図
7,10の歪補正回路でもショットキーバリアダイオー
ドを用いて同様に構成し得る。
【0056】図14は、より柔軟に歪補正を行う回路構
成の他の例を示したものである。
【0057】この回路は、前述した図7の回路に歪を発
生させるためのデバイスとしてショットキーバリア型の
ダイオードD81(例えば、MA730など)を交流的に
並列につないだ点に特徴がある(図12の回路102に
並列にPINダイオードを接続したと考えても同じ)。
抵抗R71とR81、抵抗R73とR83はそれぞれ交流的に並
列に接続されており、抵抗R71,R72,R73,R81,R
83でπ型減衰器を構成している。コンデンサC70,C7
1,C72,C80,C81,C82は直流をブロックするため
のものであり、入力信号に対して十分小さいインピーダ
ンスとなる値にしてある。抵抗R71,R73はPINダイ
オードD71のバイアス回路を、抵抗R81,R83はショッ
トキーバリアダイオードD81のバイアス回路をも兼ねて
おり、抵抗R74,R84は入力信号に対するダイオードD
71,D81の動作点を調整する。抵抗R71〜R74,抵抗R
81〜R84と外部からのバイアスVB1,VB2によって各ダ
イオードの動作点をそれぞれ別個に設定できるようにし
ている。
【0058】前述したように、PINダイオードは低周
波側に比べて高周波側の歪が大きく、一方、ショットキ
ーバリアダイオードは広帯域にわたって一様に歪が発生
する。この回路では、これらのダイオードで発生した歪
みが加算されて出力されるのである。したがって、例え
ば、ショットキーバリアダイオードにおいて発生する歪
が支配的になるようにバイアス点を設定すれば、全体的
にわたってほぼ一様な大きさの歪を発生させることが可
能である。その逆に、接合型ダイオードにおいて発生す
る歪を支配的にすれば、低周波側に比べて大きな高周波
歪を得ることができる。
【0059】この様に、この回路では、PINダイオー
ドとショットキーバリアダイオードを併用し、それぞれ
のバイアス点を適当に調整することで、任意の周波数依
存性を有する歪を発生させることが可能となっている。
【0060】さらに、図15は、周波数依存性がある歪
を発生させる回路構成例を示したものである。
【0061】この回路は、前述の図7または図12の歪
補正回路のダイオードに小容量のコンデンサC73(数p
Fの容量)を接続した構成になっており、この点に特徴
がある。このコンデンサC73は、交流信号に対して歪発
生用のダイオードD81とは並列に接続されており、ダイ
オードD81に流れる信号の高周波側の成分がコンデンサ
C73に分流するようになっている。そのため、高周波側
で発生する歪み量や高次数の歪が少なくなり、高周波側
で補正する歪が小さい場合や3次歪みを押さえる場合に
有効である。この回路を用いることで、高周波側で少な
い歪補正とするような周波数依存性を持たせることがで
きる。
【0062】この回路のダイオードD81にはPIN型,
ショットキーバリア型のいずれをも用いることができ、
また、図9,10のようにダイオードを直列に或いは並
列につなぐように構成することもできる。図16はこの
回路の定数の一例を示したものであり、ダイオードにM
A730を二つ直列につないで構成している。図17
は、3次歪み抑制用コンデンサC73がある場合と無い場
合とについて測定結果の比較を示したものである。
【0063】図17(a),(b)は、図12の測定と
同様にして行い、ダイオードに流れるバイアス電流を変
化させ、最も高い周波数547.25MHzでの2次歪
み(CSO),3次歪み(CTB),混変調歪(XM)
のレベルを示したものである。図17(a)は、図16
のコンデンサC73が無い場合(図12の回路と同じ)、
図17(b)は、図16の回路の場合についての測定結
果である。この結果から明らかなように、図16の回路
の場合では高次数の歪が抑えられている。これは、高周
波における2次歪の発生は、主に低周波領域のキャリア
による和ビートに起因し、また、3次歪が近隣のビート
に起因するものと考えられるからである。この様に、こ
の回路では、高周波領域において2次歪発生量をそれほ
ど損ねることなく3次歪発生量を抑制することができ
る。つまり、ダイオードと並列に容量を付加することに
より、高周波領域でダイオードの非線形性の寄与を低減
すれば、高周波側の2次歪発生量を減らすことなく、3
次歪を抑制することができるのである。
【0064】図15の回路は歪に周波数依存性を持たせ
るよりもむしろ、図17から分かるように2次歪発生時
に不要な3次歪の発生を抑えるものである。その意味で
図10の回路の目的は同じである。
【0065】この回路は前述の図14のようにPINダ
イオードとショットキーバリアダイオードを併用した歪
補正回路に適用することが可能である。図18の回路1
03は、その構成例を示したもので、PINダイオード
D71,D72及びショットキーバリアダイオードD81,D
82のカソードにコンデンサC73,C83を接続したもので
ある。図は抵抗値の一例を示しており、単位はΩである
(他の図も同じ)。また、コンデンサC73,C83は3p
Fであり、他のコンデンサは十分にちいさなインピーダ
ンスとなる値(例えば0.01μF)としている。
【0066】図19は、図18の回路103の場合と、
PINダイオードまたはショットキーバリアダイオード
のいずれか一方のみを利用した場合とについて、図18
のように前述したのと同様にして測定を行い、CSOの
比較を示したものである。三角のプロットは図18の回
路103の場合を示す。四角のプロットは、図18にお
いてPINダイオードD71,D72の側の回路だけにした
もの(図9の回路に相当)についての結果である。丸の
プロットは、ショットキーバリアダイオードD81,D82
の側の回路だけにしたもの(図16の回路に同じ)につ
いての結果である。この結果から明らかなように、図1
8の回路103では、PINダイオードD71,D72及び
ショットキーバリアダイオードD81,D82で発生した歪
を加算した歪を得ることができ、先に列挙した歪補正回
路では十分でなかった歪補正に用いることができる。
【0067】以上のとおり、ダイオードを歪発生デバイ
スとし、これと並列に抵抗減衰器を接続する構成の歪補
正回路とすることによって、さらにこの回路のダイオー
ドに、PINダイオードやショットキーダイオードと接
合型ダイオードの併用し、ダイオードの並列接続し、あ
るいはダイオードと並列に容量を付加することによっ
て、広帯域で歪補正が可能となる。また、半導体レーザ
を補正する場合にも、3次歪を劣化させることなく、大
きな2次歪を補正することが可能となる。さらに、本発
明における歪補正回路では、前述した従来例のように位
相調整回路を必要としない非常に簡単な回路であり、歪
の周波数依存性を任意に補償することが可能であり、か
つ、大きな2次歪を補正することができるという利点が
ある。この回路を、例えば、広帯域にわたって低歪特性
が要求されるCATVにおける周波数多重伝送装置の増
幅器或いは半導体レーザのような光デバイスの歪を補正
する回路に利用すると非常に効果的である。
【0068】図22は、CATVにおける周波数多重伝
送装置における簡単な第1の例を示したものである。こ
の周波数多重伝送装置では、発光器において発生する歪
が駆動信号に対して奇数次歪を発生する場合を想定す
る。
【0069】この装置は光伝送によるものであり、通常
の光通信装置と同様、信号源932,光送信段901,
光ファイバ940,光受信機934を有するが、上記第
1及び第2の実施例に示した歪補正回路101が設けら
れている点に特徴を有する。これらの各構成を簡単に説
明すると次の通りである。信号源932は、数十チャン
ネルから百チャンネル程度のTV信号を多重化して出力
するものであり、前述のMSGに相当する。光送信段9
01は、信号源932からの多重化信号を光信号に変換
し、光ファイバ940に出力するものであり、内蔵のレ
ーザダイオードLDで光信号の変換・出力がなされる。
レーザダイオードLDを駆動するのに必要なレベルにす
るためにアンプがその前段に設けられることもある。光
ファイバ940は、光信号を光受信機934に伝送す
る。光ファイバ940には、光カプラなどが設けられ、
多数に信号が分配されるのであるが図では省略してい
る。そして、光受信機934は光信号を電気信号に変換
し、利用者側ではこうして受信した多重化信号の中から
所望のチャンネルのTV信号を選択するのである。
【0070】CATVシステムにおいてはTV信号を多
重化して、各利用者に伝送するものであり、多重化する
TV信号は数十チャンネルから百数十チャンネル程度に
およぶ。そのため、伝送路上の素子の非線形性は多くの
歪を発生させ、伝送品質を悪化させる。一方、伝送距離
が長くして中継器を減らす必要があるが、素子の非線形
性は大きくなり歪みを悪化させることになる。特に、レ
ーザダイオードLDを大振幅で駆動すると、素子が持つ
非線形性によって出力される光信号が歪み、また、この
歪みには周波数依存性がある。
【0071】しかし、本発明の歪補正回路は、適当にバ
イアス点を設定することにより、柔軟に非線形性を補正
することが可能であり、周波数依存性がある場合でも歪
補正をし得る。そのため、これを歪補正回路101とし
て光送信段901の前段に用いることによって、光送信
段901の出力を大きくしても、その奇数次の非線形性
が補正され、歪の少ない信号を光受信機934で得るこ
とができる。又、本発明の回路では大入出力動作が可能
なことからアンプを介さずに半導体レーザの直前に回路
を挿入してもよい。
【0072】図23は、CATVにおける周波数多重伝
送装置における簡単な第2の例を示したものである。こ
の周波数多重伝送装置では、発光器において発生する光
が駆動信号に対して偶数次(主に2次)歪および奇数次
歪を発生する場合を想定する。
【0073】図23に示す周波数多重伝送装置は、奇数
次歪発生回路101の後段に、更に偶数次(主に2次
歪)歪を発生する偶数次歪発生回路102を配置した点
が図22の装置と異なる。図15あるいは図16に示し
たタイプの偶数次歪発生回路は、偶数次歪の発生にあた
って多少ではあるが奇数次歪を発生する。したがって、
こうした偶数次歪発生回路は入力(および出力)レベル
がなるべく小さいところで使用することが望ましく、前
段に奇数次歪発生回路101を、後段に偶数次歪発生回
路102を配置することが好ましい。又、図22の装置
と同様に本発明の回路では大入出力動作が可能なことか
らアンプを介さずに半導体レーザの直前に回路を挿入し
てもよい。
【0074】上記では発光器の非線形性を補正したが、
周波数多重伝送装置においては非線形歪の発生は、光伝
送路、受光素子、または受光信号の増幅器においても発
生する。図24は、こうした非線形歪を補正するにあた
って上述の歪発生回路を使用して構成した光受信器の構
成図である。この光受信器は、光を受光して電気信号に
変換する受光素子951と、受光素子951から出力さ
れた電気信号を増幅する増幅器952と、増幅器952
から出力された信号を入力して奇数次の歪を付与する奇
数次歪発生回路101と、奇数次歪発生回路101から
出力された信号を入力して偶数次歪を付与する偶数次歪
発生回路102とから構成される。この装置において
も、図23に装置と同様に、前段に奇数次歪発生回路1
01を、後段に偶数次歪発生回路102を配置すること
が好ましい。
【0075】この光受信器では、光伝送路、受光素子、
または受光信号の増幅器において発生する非線形歪を補
正する非線形歪が奇数次歪発生回路101および偶数次
歪発生回路102で順次付与されるので、光受信器の出
力である偶数次歪発生回路102の出力信号は、光送信
器の出力光の波形をほぼ忠実に再現したものとなる。
【0076】なお、光伝送路、受光素子、または受光信
号の増幅器において発生する非線形歪が実質的に偶数次
歪のみであれば、上記の光受信器の奇数次歪発生回路1
01は不要であるし、実質的に奇数次歪のみであれば、
上記の光受信器の偶数次歪発生回路102は不要であ
る。
【0077】図25は、本発明の歪発生回路と光外部変
調器とを使用した光送信器の構成例を示す図である。こ
の光送信器は、光を入力し、別途入力した変調信号に従
って入力光を変調して出力するマッハツェンダー型光変
調器961と、信号を入力して非線形歪を付与して出力
し、光変調器961に変調信号を供給する歪発生回路1
01とを備える。マッハツェンダー型光変調器は、一般
に入力と出力との間には正弦関数の相関がある。したが
って、マッハツェンダー型光変調器で発生する非線形歪
は奇数次歪である。この光送信器では、変調信号に予め
マッハツェンダー型光変調器961で発生する奇数次歪
を補正する奇数次歪を歪発生回路101によって付与す
る。この結果、マッハツェンダー型光変調器961から
出力される変調光は、非線形歪が低減されたものとな
る。なお、図25の装置では、光変調器をマッハツェン
ダー型光変調器としたが、他の種類の光変調器を採用す
る場合には、その光変調器固有の歪発生の性質に応じ
て、本発明の奇数次歪発生回路、偶数次歪発生回路、ま
たは双方の歪発生回路を使用すれば、同様に歪を低減し
た出力光を得ることができる。
【0078】以上、光の発生あるいは光の受信にあたっ
ての歪補正の例を説明したが、非線形歪は電気的な伝送
あるいは回路においても発生する。図26は、本発明の
歪発生回路を使用した、低歪増幅器の構成例を示す図で
ある。この低歪増幅器は、増幅対象の信号を入力して奇
数次の歪を付与する歪発生回路101と、歪発生回路1
01から出力された信号を増幅するプッシュプル型の増
幅器971と、を備える。プッシュプル型の増幅器は、
主に奇数次の歪を発生する。したがって、プッシュプル
型の増幅器971で発生する歪を補正する奇数次歪を歪
発生回路101によって付与する。この結果、プッシュ
プル型の増幅器971から出力される変調光は、非線形
歪が低減されたものとなる。なお、図26の装置では、
増幅器を奇数次歪を発生するプッシュプル型の増幅器と
したが、他の種類の増幅器を採用する場合には、その増
幅器固有の歪発生の性質に応じて、本発明の奇数次歪発
生回路、偶数次歪発生回路、または双方の歪発生回路を
使用すれば、同様に歪を低減した出力信号を得ることが
できる。一般に、増幅器は、消費電力が小さいと発生歪
が大きくなる傾向があるが、こうして本発明の歪発生回
路と併用すれば、低消費電力で低歪増幅器を実現するこ
とができる。
【0079】この回路は上述の他に変形が可能である。
例えば、先に列挙した回路においては、入力INと出力
OUTを入れ替えて(逆に接続して)使用することが可
能である。
【0080】また、第1実施例と第2実施例を組み合わ
せても構成しうる。図20はその一例を示したものであ
る。PINダイオードD71,D72(または、ショットキ
ーバリアダイオードD81,D82)は互いに交流信号に対
し逆方向になるように接続されており、この部分だけを
見れば第1実施例と同等である。しかし、PINダイオ
ードD71,D72と、ショットキーバリアダイオードD8
1,D82は交流信号に対し並列に接続されており、これ
は図14と同等である(なお、抵抗R83,R85,R73,
R75はダイオードのバイアス回路と減衰機の一部をかね
ている)。このように構成することで、上述に実施例の
利点を合わせて持つ回路を構成し得る。このように異な
る種類のダイオードを用いた3次歪補正回路を構成すれ
ば、任意の周波数依存性を有する3次歪補正回路も実現
することができる。
【0081】さらに、図21に示すように、上記実施例
に示した歪補正回路104,105直列接続しても同様
の効果は得られる。図では、図7の回路を直列につない
だものを示しているが、これらはそれぞれ他の図に示し
たものを接続し、それぞれの回路に応じた特性を得られ
るようにし得る。
【0082】
【発明の効果】以上の通り本発明の歪発生回路によれ
ば、大振幅入力において信号が減衰器及び非線形素子に
分配され、不要な高調波歪みの発生を抑えうるので、良
好に所望の歪みを与えることができる。特に、回路構成
を簡単にして実現することが可能であり、良好な動作を
うることができる。
【0083】また、本発明の歪発生回路を使用して光送
信器、光受信器、または増幅器を構成すれば、歪を低減
した信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の歪発生回路の構成例についての
回路図。
【図2】第1の実施例の歪発生回路の構成例についての
回路図。
【図3】第1の実施例の歪発生回路の動作を模式的に示
した図。
【図4】第1の実施例の歪発生回路の歪み特性の測定系
の構成例について示した図。
【図5】3次歪みの測定例を示した図。
【図6】第1の実施例の歪発生回路の構成例についての
回路図。
【図7】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての
回路図。
【図8】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての
回路説明図。
【図9】第2の実施例の歪発生回路の構成例についての
回路図。
【図10】第2の実施例の歪発生回路の構成例について
の回路図。
【図11】図9の歪発生回路のCSOの電流依存性を示
した図。
【図12】第2の実施例の歪発生回路の構成例について
の回路図。
【図13】図12の歪発生回路のCSOの電流依存性を
示した図。
【図14】第2の実施例の歪発生回路の構成例について
の回路図。
【図15】第2の実施例の歪発生回路の構成例について
の回路図。
【図16】第2の実施例の歪発生回路の構成例について
の回路図。
【図17】図16の歪発生回路のCSO,CTB,XM
の電流依存性を比較して示した図。
【図18】第2の実施例の歪発生回路の構成例について
の回路図。
【図19】図18の歪発生回路のCSOを示した図。
【図20】本発明の歪発生回路の構成例についての回路
図。
【図21】本発明の歪発生回路の構成例についての回路
図。
【図22】本発明の歪発生回路を用いたCATVシステ
ムの構成例を示す図。
【図23】本発明の歪発生回路を用いた光送信器の構成
例を示す図。
【図24】本発明の歪発生回路を用いた光受信器の構成
例を示す図。
【図25】本発明の歪発生回路を用いた光送信器の構成
例を示す図。
【図26】本発明の歪発生回路を用いた低歪増幅器の構
成例を示す図。
【図27】従来例の構成図。
【符号の説明】 110…減衰器、D11,D21,D71,D72,D81,D81
…ダイオード(D71,D72…PINダイオード,D81,
D81…ショットキバリアダイオード)、R11〜R85…抵
抗、C11〜C74…コンデンサ。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号の出力段の入出力特性の非線
    形性をキャンセルする歪発生回路であって、 入出力のインピーダンスマッチングがとれた線形減衰器
    と、 前記線形減衰器の入力信号に対して線形減衰器と交流的
    に並列に接続され、非線形歪を発生する少なくとも1つ
    のダイオードと、 を備え、前記線形減衰器の出力と前記ダイオードの出力
    との交流的な和を出力することを特徴とする歪発生回
    路。
  2. 【請求項2】 前記ダイオードの出力に直列に接続され
    た抵抗を更に備えるとともに、前記ダイオードと前記抵
    抗との直列対が前記線形減衰器の入力信号に対して線形
    減衰器と交流的に並列に接続されることを特徴とする請
    求項1記載の歪発生回路。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1つのダイオードは、前
    記線形減衰器の入力信号に対して互いに逆極性に接続さ
    れた1対以上のダイオードを備え、前記入力信号に奇数
    次の歪を付与して出力することを特徴とする請求項1記
    載の歪発生回路。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つのダイオードは、前
    記線形減衰器の入力信号に対して実質的に2次以上の偶
    数次歪を発生を発生する1つ以上のダイオードを備え、
    前記入力信号に偶数次の歪を付与して出力することを特
    徴とする請求項1記載の歪発生回路。
  5. 【請求項5】 前記線形減衰器は、複数の抵抗を含んで
    構成されることを特徴とする請求項1記載の歪発生回
    路。
  6. 【請求項6】 前記線形減衰器の抵抗の一部が前記ダイ
    オードのバイアス回路の一部であることを特徴とする請
    求項5記載の歪発生回路。
  7. 【請求項7】 前記ダイオードは、それぞれ独立にその
    バイアス点が調整可能であることを特徴とする請求項3
    記載の歪発生回路。
  8. 【請求項8】 前記ダイオードは、そのバイアス電源に
    対し直流的に直列に接続され、同時にそのバイアス点が
    調整可能であることを特徴とする請求項3記載の歪発生
    回路。
  9. 【請求項9】 前記ダイオードの少なくとも1つは、P
    IN型であることを特徴とする請求項1記載の歪発生回
    路。
  10. 【請求項10】 前記ダイオードの少なくとも1つは、
    ショットキ型であることを特徴とする請求項1記載の歪
    発生回路。
  11. 【請求項11】 前記ダイオードに並列に接続されたコ
    ンデンサをさらに有することを特徴とする請求項1記載
    の歪発生回路。
  12. 【請求項12】 前記ダイオードは、入力信号に対して
    交流的に並列に接続されていることを特徴とする請求項
    1記載の歪発生回路。
  13. 【請求項13】 前記ダイオードは、PIN型及びショ
    ットキ型のいずれをも含むことを特徴とする請求項12
    記載の歪発生回路。
  14. 【請求項14】 入力信号に非線形歪を付与する請求項
    1記載の歪発生回路と、 前記歪発生回路から出力された信号により駆動される光
    発生素子と、 を備えることを特徴とする光送信器。
  15. 【請求項15】 入力信号に奇数次の歪を付与して出力
    する請求項3記載の第1の歪発生回路と、 前記第1の歪発生回路から出力された信号を入力し、偶
    数次の歪を付与して出力する請求項4記載の第2の歪発
    生回路と、 前記第2の歪発生回路から出力された信号により駆動さ
    れる光発生素子と、 を備えることを特徴とする請求項14記載の光送信器。
  16. 【請求項16】 前記光発生素子は半導体レーザダイオ
    ードであることを特徴とする請求項14記載の光送信
    器。
  17. 【請求項17】 光を受信して電気信号に変換する受光
    素子と、 前記受光素子から出力された電気信号を入力し、非線形
    歪を付与する請求項1記載の歪発生回路と、 を備えることを特徴とする光受信器。
  18. 【請求項18】 光を受信して電気信号に変換する受光
    素子と、 前記受光素子から出力された電気信号を入力し、奇数次
    の歪を付与して出力する請求項3記載の第1の歪発生回
    路と、 前記第1の歪発生回路から出力された信号を入力し、偶
    数次の歪を付与して出力する請求項4記載の第2の歪発
    生回路と、 を備えることを特徴とする請求項17記載の光受信器。
  19. 【請求項19】 入力光を外部から入力した信号により
    変調して出力する光送信器であって、 変調信号を入力して、非線形歪を付与して出力する請求
    項1記載の歪発生回路と、 前記歪発生回路から出力された信号により入力光を変調
    して出力する光変調器と、 を備えることを特徴とする光送信器。
  20. 【請求項20】 入力光を外部から入力した信号により
    変調して出力する光送信器であって、 変調信号を入力して、奇数次の歪を付与して出力する請
    求項3記載の第1の歪発生回路と、 前記第1の歪発生回路から出力された信号を入力し、偶
    数次の歪を付与して出力する請求項4記載の第2の歪発
    生回路と、 前記第2の歪発生回路から出力された信号により入力光
    を変調して出力する光変調器と、 を備えることを特徴とする請求項19記載の光送信器。
  21. 【請求項21】 入力信号に非線形歪を付与する請求項
    1記載の歪発生回路と、 前記歪発生回路から出力された信号を入力して増幅する
    増幅器と、 を備えることを特徴とする低歪増幅器。
  22. 【請求項22】 入力信号に奇数次の歪を付与して出力
    する請求項3記載の第1の歪発生回路と、 前記第1の歪発生回路から出力された信号を入力し、偶
    数次の歪を付与して出力する請求項4記載の第2の歪発
    生回路と、 前記第2の歪発生回路から出力された信号を入力して増
    幅する増幅器と、 を備えることを特徴とする請求項21記載の低歪増幅
    器。
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WO2002037719A1 (fr) * 2000-11-06 2002-05-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Circuit de compensation de distorsion pour transducteur electro-optique
JP2009188978A (ja) * 2007-10-17 2009-08-20 Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte Ltd 光ファイバリンク、光ファイバリンクで用いられるトランシーバ、および光ファイバリンクとトランシーバを設計し構築する方法

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