JP3601999B2 - 原子炉格納容器およびそのダイヤフラムフロアの建設工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に改良型沸騰水型原子炉(以下ABWRと称する。)の原子炉格納容器およびそのダイヤフラムフロアの建設工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉(BWR)においては、万一原子炉一次系が破損するような事象に際し、炉心から漏出した放射性物質を系内に封じ込め、外部に放射能を放出させないように、原子炉圧力容器を内包する原子炉格納容器を設けている。BWRの原子炉格納容器は圧力抑制式であり、ドライウェルとサプレッションチェンバ(圧力抑制室)とから構成されている。
【0003】
ドライウェルには原子炉圧力容器、再循環系機器配管、蒸気系配管、弁などの原子炉冷却材バウンダリに属する設備のほか、熱遮へい等の格納容器内部構造物、空調設備が収納されており、その大きさは、安全性に関わる要求に加え、機器、配管などの据付や保守点検に必要なスペースを確保するように設定される。また、サプレッションチェンバは内部に水を有し、ドライウェルとはベント系により連結している。
【0004】
また、ABWRの原子炉格納容器は鉄筋コンクリート製であり、地震などの際にかかりうる過大な応力に対しても耐えうる強固な構造とされている。図14はABWRの鉄筋コンクリート製原子炉格納容器(以下RCCVと称する。)の概略を示した断面図である。RCCV101の内部中央には鋼製の原子炉圧力容器基礎(RPVペデスタル)107が設けられ、この原子炉圧力容器基礎107の上部に原子炉圧力容器104が設置されている。原子炉圧力容器基礎107と原子炉圧力容器104の設置された空間を上下にドライウェル102とサプレッションチェンバ103に区画する鉄筋コンクリートスラブによるダイヤフラムフロア105が構成されている。
【0005】
また、原子炉格納容器のサプレッションチェンバ103の気相部には、作業員の足場となる回廊106が、RCCV壁のライナプレート側と原子炉圧力容器基礎台側それぞれに設置されている。
【0006】
回廊106は通常原子炉格納容器ダイヤフラムフロア105の構築に先立って構築され、回廊106の床面部材はライナプレートまたは原子炉圧力容器基礎台に対してほぼ直角に位置し、この床面部材はその下方でライナプレートまたは原子炉圧力容器基礎台に固着された回廊床面支持部材により支持されている。回廊106の床面部材は作業員の足場すなわち作業通路として使われ、通常は網目状のプレートにより構築されている。作業員は例えばライナプレートに設けられたハッチ及びこの回廊106を介してサプレッションチェンバ103内に立入ることができる。
【0007】
また、この回廊106は本設として設けられ、格納容器構築後に撤去する仮設部材には含まれない。これは、回廊106は原子炉格納容器構築時のみならず、例えば定検時においてもサプレッションチェンバ103内の目視点検のための足場として使用されるためである。
【0008】
以下、従来のダイヤフラムフロア105の建設工法の一例を説明する。図15は、この建設工法により構築されるダイヤフラムフロア105の要部を拡大して示した断面図である。
【0009】
このダイヤフラムフロア105の構築に際しては、まず、RCCV101の建設時において、RCCV101側からの片持ち形式の支持構造物118を配設し、原子炉圧力容器基礎(RPVペデスタル)107の上端外周に片持ち形式の支持構造物119を配設する。なお、RCCV101の内壁面にはライナプレート115が内張してあり、支持構造物118はライナプレート115側にスタッドボルト117にて固着される。
【0010】
このRPVペデスタル107とRCCV101の内周の間に配設される片持ち形式の支持構造物118,119の上に、放射状に鉄骨梁108を載置する。なお、符号109は鉄骨梁108の下方に設けられる逃し安全弁排気管サポート、符号116はサプレッションチェンバ103の気相部に設けられるプラットフォームであである。
【0011】
次に、この鉄骨梁108の上面に、あらかじめカットティー鋼を配設したシールプレート110を据付け、その上面にスタッドボルト111と鉄筋112とを配設する。この後、ダイヤフラムコンクリート113を打設して、鉄筋コンクリートスラブによるダイヤフラムフロア105を構築する。このダイヤフラムフロア105は単独で原子炉格納容器101と鋼製原子炉圧力容器基礎107により支持される構造となっている。このとき、ライナプレート115のダイヤフラムフロア105部分の内外には、それぞれシヤプレートが設置されている。
【0012】
この打設したダイヤフラムフロアコンクリート113の養生期間が終了すると、これまでコンクリ−ト打設のための仮設材として使用されてきた鉄骨梁108は、本来その設置の必要がなくなるが、この工法においては、そのまま放置し撤去作業を省略して建設作業を完了することとする。
【0013】
仮にこの鉄骨梁108を架設材として用いると、ダイヤフラムフロア105構築の際に必要となる鉄骨梁108の部材寸法が大きいため、部材を搬出可能な大きさに分断して撤去する必要があった。またこの鉄骨梁108の搬出の際には、ダイヤフラムフロア105を貫通して設置されている逃し安全弁排気管やマンホールとの干渉を避けるために鉄骨梁を切欠くなどの作業をする必要がある。
【0014】
しかし、上述したダイヤフラムフロア105の建設工程を採用し鉄骨梁の撤去作業を省略することで、コンクリート打設のための仮設材として鉄骨梁108を使用した後、本来必要はなくなった鉄骨梁108をそのまま放置し、その撤去作業を省略することにより、撤去作業に多大な作業量と期間を要しまた多量の仮設資材を必要とするという課題は解消された。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この建設工法を採用した場合でも、新たな課題が生じつつある。すなわち、この原子炉格納容器が原子力発電所として使用を開始した後は、サプレッションチェンバ103内には常時水が貯えられており、シールプレート110と鉄骨梁108のあるサプレッションチェンバ103の気相部は、ほぼ100%相対湿度の環境となる。
【0016】
シールプレート110と鉄骨梁108はいづれも炭素鋼であるため、事前に錆止め塗装を施しているものの、使用開始後の経年中にシールプレート110と鉄骨梁108の隙間に湿分が滞留し、錆が発生する可能性が高い。この錆が進展すると、シールプレート110において減肉により穴が貫通することにより、ドライウェル102とサプレッションチェンバ103の間で漏えいが発生した場合には、サプレッションチェンバの水による蒸気凝縮機能を十分に果たせなくなる可能性が出てくる。
【0017】
また、こうした機能上支障が出てくるような状態までに至らなくとも、錆の発生は美観上も好ましくないため、適切な頻度により、補修塗装を実施し、健全性を維持しておく必要がある。しかし、シールプレート110と鉄骨梁108とが接触した状態では、錆の発生や進展も早く、またかかる補修塗装の作業が煩雑であるという課題があった。
【0018】
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、
・ダイヤフラムフロアの構築工程の簡素化
・ダイヤフラムフロア建設後の作業性の向上
の2つが、ともに両立可能となるような、ダイヤフラムフロアの建設工法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、鉄骨梁とシールプレートの間にクリアランス(間隙)を設けることで、仮設部材を搬出可能な大きさに分断する等の多大な作業量と期間を必要とする鉄骨梁の撤去作業を不要とし、かつ、極力錆の発生を防止することで、必要とされる補修塗装作業を軽減することとする。すなわち、請求項1記載の発明では、原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを有する原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法において、前記原子炉格納容器の壁部に定着した第1の支持構造物および前記原子炉圧力容器基礎に定着した第2の支持構造物を配設する工程と、前記第1および第2の支持構造物に鉄骨梁を設置する工程と、前記鉄骨梁と固定される鉄骨小梁を前記鉄骨梁の上面より鉄骨小梁の上面を高く設定して設置する工程と、この鉄骨小梁の上にシールプレートを前記鉄骨梁との間に間隙を設けて敷設しこのシールプレートの上方に鉄筋を配筋する工程と、この配筋後に前記原子炉格納容器の壁部にコンクリートを打設する工程と、この後に前記シールプレート上にダイヤフラムフロアコンクリートを打設する工程と、このダイヤフラムフロアコンクリート打設後に前記鉄骨小梁を仮設構造物として解体撤去する工程と、からなることを特徴とする。
【0020】
上記の発明では、ダイヤフラムフロア構築後に残った鉄骨梁とシールプレートの間に、間隙(クリアランス)が設けられているため、錆の発生、進展が促進される鋼材のすきま腐食現象を防止することが可能であり、また補修塗装が必要となった場合でも作業性は良い。さらに、この構成によれば、ダイヤフラムフロア構築後の仮設部材の撤去作業を軽減し、サプレッションチェンバ内の作業が可能になり作業量の軽減と工期の短縮を図ることができるとともに、さらに、原子炉格納容器として使用開始後に行うべき作業量も軽減することができる。
【0021】
ここで、鉄骨梁は原子炉格納容器内で放射状に配置され、その鉄骨梁間に鉄骨小梁を円周状に配置される。その際、放射状の鉄骨梁はダイヤフラムフロア下面のシールプレートとの間に間隙を設けてなるから、円周状に配置する鉄骨小梁をシールプレートに接触させるように配置する。こうして、ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時の荷重は鉄骨小梁で一度受け、その荷重を鉄骨梁に伝達させて、支持する構造とする。ダイヤフラムフロアコンクリートが硬化した後、鉄骨小梁は撤去するが、部材寸法が大きく撤去の大変な鉄骨梁は撤去しない。この構成によれば、コンクリート打設時の荷重支持を行うとともに、打設後にはダイヤフラムフロア床下に間隙を設けることができる。また、鉄骨小梁のみを撤去するため、撤去に要する作業量を軽減することができる。
【0022】
また、請求項2記載の発明では、原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを有する原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法において、前記原子炉格納容器の壁部に定着した第1の支持構造物および前記原子炉圧力容器基礎に定着した第2の支持構造物を配設する工程と、前記第1および第2の支持構造物に鉄骨梁を設置する工程と、前記鉄骨梁と固定される鉄骨小梁を前記鉄骨梁の上面より鉄骨小梁の上面を高く設定して設置する工程と、この鉄骨小梁の上にシールプレートを前記鉄骨梁との間に間隙を設けて敷設しこのシールプレートの上方に鉄筋を配筋する工程と、この配筋後に前記原子炉格納容器の壁部にコンクリートを打設する工程と、この後に前記シールプレート上にダイヤフラムフロアコンクリートを打設する工程と、このダイヤフラムフロアコンクリート打設後に前記鉄骨小梁を下方に動作させる工程と、からなり、前記ダイヤフラムフロアの床下面と前記鉄骨梁の間に間隙を設けてなることを特徴とする。
【0023】
すなわち、鉄骨小梁を鉄骨梁に例えば長穴を有するガセットプレートを用いて接合し、ダイヤフラムフロアコンクリートが硬化した後、鉄骨小梁をこのガセットプレートに設けた長穴を用いて、下方向へずらし、鉄骨小梁とシールプレートの間にも間隙を設けることとする。この構成によれば、鉄骨梁に加えて鉄骨小梁の撤去も不要とすることができるから、仮設材の撤去作業に伴う作業工数をさらに低減することができる。
【0024】
また、請求項3記載の発明では、原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを有し、前記サプレッションチェンバ内に設けられ前記原子炉格納容器のコンクリート壁または前記原子炉圧力容器基礎に定着してなる回廊を具備する原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法において、前記回廊に支持部材を立設する工程と、前記支持部材上にシールプレートを敷設する工程と、このシールプレートの上方に鉄骨梁を設置する工程と、この鉄骨梁の上下に鉄筋を配筋する工程と、この配筋後に前記原子炉格納容器の壁部のコンクリートを打設する工程と、この後に前記シールプレート上にダイヤフラムフロアコンクリートを打設する工程と、このダイヤフラムフロアコンクリート打設後に前記支持部材を解体し撤去する工程と、からなることを特徴とする。
【0025】
すなわち、円周状に配置される鉄骨小梁として、例えば、放射状の鉄骨梁と上面が同一になった部材(上部鉄骨小梁)とダイヤフラムフロアとのクリアランスを確保するための部材(下部鉄骨小梁)の2部材から構成された分割鉄骨小梁を用いる。
【0026】
この構成により、ダイヤフラムフロアに近い側の上部鉄骨小梁の据付に際して、シールプレートの据付のための高さ位置を調整する作業が容易となる。さらに、ダイヤフラムフロア構築後には上部鉄骨小梁を撤去するものの、下部鉄骨小梁の撤去は不要であるから、この際の仮設部材の切断、撤去のための作業を容易に行うことができる。よって、鉄骨梁の据付作業とダイヤフラムフロア構築後の鉄骨梁の撤去作業を軽減し、サプレッションチェンバ内の作業が可能になるから、作業量と工期の短縮を図ることができ、さらに、原子炉格納容器として使用開始後に必要な作業量を軽減することができる。
【0027】
また、請求項7記載の発明では、原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを具備する原子炉格納容器において、前記原子炉格納容器の壁面に定着した第1の支持構造物と、前記原子炉圧力容器基礎の定着した第2の支持構造物と、この第1および第2の支持構造物によって支持され前記ダイヤフラムフロアと間隙を有して配設され前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時に鉄骨小梁を介してその荷重を支持する鉄骨梁とを具備し、前記鉄骨梁と前記第1および第2の支持構造物との設置面で、前記鉄骨梁が水平方向に微小範囲で移動する機構を有することを特徴とする。すなわち、例えば、かかる支持構造物と鉄骨梁の取合い部において、鉄骨梁に長穴を用いてボルト接合することとする。
【0028】
この構成により、サプレッションチェンバ内の温度が上昇し、鉄骨梁が伸びた場合に、上記接合部で鉄骨梁が支持構造物の上を微小範囲でスライドすることから、鉄骨の伸びによる荷重が、原子炉圧力容器基礎または原子炉格納容器コンクリ−ト部に直接作用しない構成が実現できる。
【0029】
また、請求項4記載の発明では、原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを具備する原子炉格納容器において、前記原子炉格納容器の壁面に定着した第1の支持構造物と、前記原子炉圧力容器基礎の定着した第2の支持構造物と、この第1および第2の支持構造物によって支持され前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時に鉄骨小梁を介してその荷重を支持する鉄骨梁とを具備し、前記タイヤフラムフロアと前記鉄骨梁との間のすべてに間隙を有することを特徴とする。
【0030】
また、請求項5記載の発明では、前記鉄骨梁に上下移動可能に設置された鉄骨小梁を有し、前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時にはこの鉄骨小梁を介して前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設の荷重を前記鉄骨梁が支持することを特徴とする。また、請求項6記載の発明では、前記ダイヤフラムフロアとの間隙を設けて鉄骨小梁が前記鉄骨梁に固定され、打設後に移動される前記鉄骨小梁は、前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時に、前記鉄骨梁に固定された前記鉄骨小梁と前記ダイヤフラムフロアとの間に設置され、前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設の荷重を打設後に移動される前記鉄骨小梁と前記鉄骨梁に固定された前記鉄骨小梁とを介して前記鉄骨梁が支持することを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態によって構築される原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図であり、図2はこの場合のダイヤフラムフロアの下に配置した鉄骨梁等を示す断面図である。また、図3は本実施の形態のダイヤフラムフロアの建設工法を時系列で示すチャートである。
【0032】
まず、RCCV101の内壁面には、スタッドボルト2を植設したライナプレート3を内張しておく(図3のステップS1に相等)。
【0033】
RCCV101の内部をドライウェル102とサプレッションチェンバ103とに区画するダイヤフラムフロア10を構築する際に、RPVペデスタル(原子炉圧力容器基礎)107の上端外周とRCCV101の内周の間に、RCCV101側からの片持ち形式の支持構造物12を配設し(S2)、またRPVペデスタル107側からの片持ち形式の支持構造物13を配設する(S2)。これらの支持構造物12,13は、ダイヤフラムフロアの床下位置高さをあわせるために略同一高さとなるように設置される。なお、図1の符号15は、サプレッションチェンバ103の気相部に設けられるプラットフォームである。
【0034】
次に、これらの支持構造物12,13上に、鉄骨梁4を設置する(S3)。なお、RCCV101側の支持構造物12は、後に打設されるRCCVコンクリート11への定着部を備えた鉄骨梁とするため、RCCV101の内壁面に予め内張されスタッドボルト2を植設したライナプレート3に鉄骨梁を溶接して設置することとする。
【0035】
また、ここで、鉄骨梁4の下面に逃し安全弁排気管サポート14を設ける。逃し安全弁とは原子炉圧力容器に連なる配管に設けられ、自然作動としての安全弁機能と強制作動としての逃し弁機能を併せもつものである。図2の符号17はこの逃し安全弁排気管の貫通孔を示している。
【0036】
本実施の形態では、この鉄骨梁4を設置する際に、鉄骨梁4の上面に一部が突出する鉄骨小梁16を設けることとする(S3)。図2に示すように、鉄骨小梁16は、鉄骨梁4より小さく、各鉄骨梁4に対して略垂直方向となるように、ダイヤフラムフロア10の床下位置に略円周状に配置する。なお、図2の符号18はマンホールを、符号19はRPVペデスタル107の縦リブを示している。
【0037】
図4は、鉄骨梁4と鉄骨小梁16との接合状態を拡大して示す横断面図である。鉄骨小梁16は、鉄骨梁4とガセットプレート20により接合されている。このとき、鉄骨小梁16の上面高さは鉄骨梁4の上面高さより高く設定されており、この両者の間隙が、後にダイヤフラムフロア10と鉄骨梁4との間隙(クリアランス;図1において符号1で示した。)となる。
【0038】
次に、鉄骨小梁16の上面に、スタッドボルト5を取付けたシールプレート6を敷設し(S4)、シールプレート6上に鉄筋7を配筋する(S5)。配筋後、RCCVコンクリート11(S6)を打設し、RCCV101側の支持構造物12がこのRCCVコンクリート11に定着させる。
【0039】
この支持構造物12が定着した後に、シールプレート6上にダイヤフラムフロアコンクリート8を打設して(S7)、ダイヤフラムフロア10を建設する。
【0040】
最後に、ガセットプレート20を外して、ダイヤフラムフロアの下方に位置する鉄骨小梁16を解体し、撤去する(S8)。
【0041】
以上のように構成されたダイヤフラムフロア建設工法によれば、ステップS8により、鉄骨梁4とダイヤフラムフロア10との間に間隙1を設けることにより、ここでの錆の発生や進展が促進される鋼材のすきま腐食現象を防止することができる。また、こうした間隙部分に対して補修塗装が必要となった場合でも、クリアランスを有するため、作業性は良い。
【0042】
さらに、工程の最後にステップS8で撤去する鉄骨小梁16は、仮設部材としての部材寸法が小さいため、この撤去作業は、工期上支障となることなく、容易に行うことができる。
【0043】
また、本実施の形態では、鉄骨梁4はダイヤフラムフロア10に設置されている逃し安全弁排気管貫通孔17について鉄骨梁4との干渉を回避した配置とし、かつ鉄骨梁4を逃し安全弁排気管サポート14の支持材として兼用したから、鉄骨梁4の撤去作業を不要とすることができる。よって、サプレッションチェンバ10の建築をウェットウェル内の他の地域での作業と並行して行うことが可能で、作業量と工期の短縮を図ることができる。
【0044】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態に係る原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を図面を参照して説明する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、鉄骨小梁16を、長穴を有するガセットプレ−トで取付け、ダイヤフラムフロア10のコンクリ−ト硬化後、鉄骨小梁16を撤去するのではなく下方向にずらすことで、ダイヤフラムフロア10との間にクリアランスを設ける点である。それ以外の点は上記第1の実施の形態と共通であり、説明を省略する。図5は、本実施の形態における鉄骨梁4と鉄骨小梁との接合状態を拡大して示した横断面図であり、(a)はダイヤフラムフロアのコンクリート打設時、(b)は打設してコンクリートが硬化した後の状態を示している。
【0045】
本実施の形態では、図5(a)に示すように、鉄骨梁4と鉄骨小梁16とを長穴21を有するガセットプレート20によって取付ける。この後ダイヤフラムフロアのコンクリ−トを打設し、これが硬化した後に、鉄骨小梁16を、図5(b)に示すように、鉄骨梁4の高さ位置を維持したまま、ガセットプレート20の長穴21の位置を移動することにより、鉄骨小梁16のみを下方向にずらすこととする。これにより、ダイヤフラムフロア10と鉄骨梁4との間にクリアランス1を設けることができる。
【0046】
本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の奏する作用効果に加えて、鉄骨小梁16を仮設でなく本設とすることにより、仮設物量の撤去作業に伴う作業工数を低減させることができる。
【0047】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を、図面を参照して説明する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、鉄骨小梁を、上部鉄骨小梁と下部鉄骨小梁とに上下2分割した点にある。その他の構成は同様であるから説明を省略する。図6は、本実施の形態における鉄骨梁4と鉄骨小梁との接合状態を拡大して示した横断面図である。
【0048】
すなわち、本実施形態においては、第1の実施の形態における鉄骨小梁16を、上部鉄骨小梁23と下部鉄骨小梁24とに上下2分割したものと置き換える。図6に示すように、鉄骨梁4と下部鉄骨小梁24とをガセットプレート20で接合し、この下部鉄骨小張24の上方に上部鉄骨小梁23が載置された構成をなす。このとき、鉄骨梁4と下部鉄骨小梁24の上部高さは略同一高さとなるように設定するのが好適である。この後の工程は上記第1の実施の形態と略同様である。
【0049】
本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、上部鉄骨小梁23を下部鉄骨小梁24の上に載置するとしたため、据付時の作業性が容易となるとともに、さらに、ダイヤフラムフロアコンクリートが硬化した後に上部鉄骨小梁23と下部鉄骨小梁24とを撤去する際も、各鉄骨の部材寸法が小さいため、簡易な作業ですむため、作業低減と工期の短縮を図ることができる。
【0050】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法について、図面を参照して説明する。本実施の形態は、上述の第1ないし第3の実施の形態の何れかと組合せて適用するものであり、RCCV101側の支持構造物12またはRPVペデスタル107側の支持構造物13の上に載置して鉄骨梁4を接合する場合に、鉄骨梁4に長穴を用いたボルトを使用して接合することを特徴とする。図7(a)は、本実施の形態における支持構造物13と鉄骨梁4との接合状態を拡大して示す縦断面図であり、図7(b)は(a)におけるA−A矢視方向断面図である。
【0051】
なお、図7においては支持構造物13についてのみ示したが、支持構造物12に対しても同様の構造を考えることができる。本実施の形態においては、鉄骨梁4とその下で支持する支持構造物12,13とを、長穴26を用いたボルト25によって接合することとする。他の構成は上述の第1ないし第3の実施の形態と同様であるから、説明は省略する。
【0052】
この構成により、鉄骨梁4は、サプレッションチェンバ103内の温度が上昇して鉄骨梁4が伸びることとなっても、このボルト25による接合部がスライドすることで、伸びを吸収することができる。こうして、熱変位を吸収することにより、RPVペデスタル107またはRCCVコンクリ−ト101に対して、直接鉄骨梁4の伸びが強制変位荷重として作用することを防止することができる。
【0053】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を、図面を参照して説明する。本実施の形態は、第1ないし第3の実施の形態の何れかと組合せて適用するものであり、RCCV101側の支持構造物12またはRPVペデスタル107側の支持構造物13に鉄骨梁4を接合する場合に、ガセットプレ−ト27を用いて接合を行うするものである。図8は、本実施の形態における支持構造物12,13と鉄骨梁4との接合状態を示す縦断面図である。他の構成は上述の第1ないし第3の実施の形態と同様であるから、説明は省略する。
【0054】
図8に示した場合では、支持構造物12については、第1の実施の形態と同様にその上に鉄骨梁4を載置する構成としているが、一方で支持構造物13については、鉄骨梁4の設置高さとほぼ同じ高さとなるようにRPVペデスタル107側に支持構造物13を配設し、この支持構造物の略同一高さに隣接して鉄骨梁4を配置し、この鉄骨梁4および支持構造物13とをガセットプレート27により接合することとする。こうして、鉄骨梁の接合に関しては、ガセットプレート27により支持構造物と横方向に隣接して接合する方法と、支持構造物の上に載置して接合する方法とを組合せて使用することができる。
【0055】
なお、ガセットプレート27は、支持構造物12のみ、あるいは両支持構造物12,13に対してその接合に用いることが可能であることはいうまでもない。
【0056】
従来は、鉄骨梁4の近傍に配管等が配置される場合、RCCV101側の支持構造物12またはRPVペデスタル107側の支持構造物13を避けて配置し直すか、干渉した支持構造物に係わる鉄骨梁107全体を撤去する必要があったが、本実施の形態によれば、支持構造物の設置を考慮してもなおかつ空間を広く確保することができるから、こうした配管等の配置の裕度を広げることが可能となる。
【0057】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を、図面を参照して説明する。図9は、本実施の形態によって構築される原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図であり、図10は本実施の形態のダイヤフラムフロアの建設工法を時系列で示すチャートである。
【0058】
サプレッションチェンバ103内の回廊30は、RCCV101の内壁に固着して設けられ、回廊31はRPVペデスタル107の外壁に固着して設けられている。各回廊30,31は、それぞれ回廊床面30a,31aと、床面支持部材30b,31bとで構成されている。
【0059】
本実施の形態においては、まず、この回廊床面30a,31a上に、それぞれ鉄骨梁支持部材28,29を立設する(図9におけるステップS2’に相当。)。この鉄骨梁支持部材28,29は、回廊床面30a,31aから鉄骨梁設置レベル(図中符号L1で示した。)までの高さを有する柱状建造からなるものであり、また、RCCV101のコンクリート壁及びRPVペデスタル107には接しておらず、すなわち横方向からの拘束を受けておらず、回廊床面30a,31a上に立設しているのみである。
【0060】
また、原子炉格納容器101の内壁に対してスタッドボルト2を植設したライナプレート3を配置する(S1)。
【0061】
次に、鉄骨梁支持部材28,29上で、鉄骨梁設置レベルL1のからその上方の高さL2の高さ位置に鉄骨梁4を放射状に設置する(S3)。このとき、鉄骨梁4をライナプレート3に溶接して、鉄骨梁4のRCCV101側面を固定する。また、鉄骨小梁16は、ここでは鉄骨梁4と略同一の高さあるいは低い位置にて円周状に設けることとし、第1の実施の形態におけるクリアランス1を設けないように設置する(S3)。また、図9に示すように、原子炉圧力容器基礎107の上面は段差L2,L3が設けられており、段差の下段の高さレベルL2は鉄骨梁4の上面レベルとほぼ一致するように設定されている。
【0062】
このとき、上記第1の実施の形態として図2に示したように、放射状に配置される鉄骨梁4を原子炉圧力容器基礎107の縦リブ19に沿うように設置するのが好適である。鉄骨梁4の設置位置を縦リブ19位置とすることにより、基礎の強度を十分に確保することができる。また、鉄骨梁4を繋ぐように原子炉格納容器から同心円を描くように鉄骨小梁16を設置し、ダイヤフラムフロアの基礎とする。
【0063】
この後、鉄骨梁4上にスタッドボルト5を植設し、鉄骨梁4の上面にシールプレート6を敷設する(S4)とともに、このシールプレート6上にダイヤフラムフロアコンクリート打設用の鉄筋7を、ライナプレート3を貫通して配筋する(S5)。こうして、鉄骨梁4は、ダイヤフラムフロア構築時のコンクリート打設荷重、シールプレート自重及び後述する逃し安全弁排気管サポート14の荷重を受け持つ構造となっている。
【0064】
次に、原子炉格納容器コンクリート(RCCVコンクリート)11の打設を行う(S6)。この打設により鉄骨梁4を、スタッドボルト2及びライナプレート3を介して原子炉格納容器コンクリート11に対して定着させる。なおこの打設工程は、鉄骨梁4をライナプレート3に溶接した後に行なう必要があることはいうまでもないが、鉄骨梁4上にスタッドボルト5、シールプレート6及び鉄筋7を設置する工程とは平行にあるいは前後して行なうことができる。
【0065】
打設された原子炉格納容器コンクリート11に鉄骨梁4が定着したことを確認した後、原子炉圧力容器基礎の高さレベルL2からL3にかけての高さ位置に、ダイヤフラムフロア10のコンクリート8を打設する(S7)。
【0066】
鉄骨梁4はその上面に設けられたスタッドボルト5を介してダイヤフラムフロアコンクリート8に定着し、その位置が完全に固定される。この定着を確認した後、これまで鉄骨梁4を下方より支持してきた鉄骨梁支持部材28,29を順次解体し撤去する(S8)ことで、ダイヤフラムフロアの建設を終了する。
【0067】
本実施の形態によれば、鉄骨梁4をサプレッションチェンバ103内の回廊30,31に設置された鉄骨梁支持部材28,29により支持したうえでダイヤフラムフロア10を構築することで、従来の建設工法と比較して、構築に必要とされる鉄骨のサイズを小さくすることができる。また、従来の方法ではダイヤフラムフロア構築後に鉄骨梁を撤去する工程が必要であったが、本実施の形態では鉄骨梁がダイヤフラムフロアと一体化しているためダイヤフラムフロア構築後の鉄骨梁の撤去の工程が不要である。よって従来の方法と比較して作業量を少なくし工期を短縮することができる。
【0068】
また、従来はダイヤフラムフロア10のシールプレート6上にカットティー鋼を設けることでカットティー鋼上のスタッドボルトの引抜き荷重等を線荷重にならす必要があったが、本実施の形態ではその必要がなく、鉄骨梁4上にスタッドボルト5を植設することによりカットティー鋼を削除し、ゆえに構築に要する物量を低減することができる。
【0069】
さらに、鉄骨梁支持部材28,29により鉄骨梁4を支持する構成とすることで、RCCVコンクリート11を打設する以前に鉄骨梁4を設けるという工程順の実現が可能となり、作業効率を向上させることができる。
【0070】
なお、本実施の形態において、鉄骨梁4の下面には、吊り治具32を設けることが好適である。吊り治具32を定検時の作業に供することで、定検時に適宜一定重量に満たない部材の荷重を吊り治具32を介して鉄骨梁4が受けもつことにより、定検時の作業性を向上させることができる。
【0071】
(第7の実施の形態)
以下、本発明の第7の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を、図面を参照して説明する。図11は、本実施の形態によって構築される原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図である。本実施の形態が上記第6の実施の形態と異なる点は、鉄骨梁4の少なくとも1ヶ所に鉛直方向のスリット33を設けたことにあり、その他の部分は第6の実施の形態と同様である。図11では、スリット33を鉄骨梁4の中央付近に設けた場合を示している。このスリット33の幅は、ダイヤフラムフロア10の構築時に発生する熱により鉄骨梁4が横方向に膨張する長さを考慮して、微小に設定する。
【0072】
本実施の形態によれば、上述の第6の実施の形態と同様の作用効果が得られるとともに、熱膨張変形をスリット部分が吸収するので、鉄骨梁4の熱膨張によるRCCVコンクリート壁あるいはPRVペデスタルに対する応力の発生を防止することができる。
【0073】
なお、このスリット33の代りに、鉄骨梁4を少なくとも2つに分割して部分的にボルトで接合した分割鉄骨梁とした場合でも、同様の作用効果を得ることができる。
【0074】
(第8の実施の形態)
以下、本発明の第8の実施の形態にかかる原子炉格納容器ダイヤフラムフロア建設工法を、図面を参照して説明する。図12は、本実施の形態によって構築される原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図であり、図13は本実施の形態のダイヤフラムフロアの建設工法を時系列で示すチャートである。
【0075】
本実施の形態が上記第6の実施の形態と異なる点は、鉄骨梁4をダイヤフラムフロア10内に内蔵した構成とした点にある。ダイヤフラムフロア10内に内蔵された鉄骨梁4の両端を、サプレッションチェンバ内の回廊に立設された仮設支持構造物によって支持することとする。
【0076】
図13に示すように、図10におけるステップS3の前にステップS4を行ない、その後ステップS3、S5の順に行う。すなわち、鉄骨梁支持部材28,29を立設(S2')した後に、この鉄骨梁支持部材28,29上にスタッドボルト5を植設したシールプレート6を敷設する(S4)。このスタッドボルト5上に鉄骨梁4を配置し(S3)、この鉄骨梁4上にダイヤフラムフロアコンクリート打設用の鉄筋7を配筋する(S5)。その後RCCVコンクリート11の打設を行い(S6)、最後にダイヤフラムフロア10のコンクリート8を打設する(S7)。このダイヤフラムフロアコンクリート8により鉄骨梁4をダイヤフラムフロア10内に完全に内蔵させて、その位置が完全に固定される。これを確認した後に鉄骨梁支持部材28,29を順次解体し撤去する(S8)。
【0077】
この構成によれば、上記第6の実施の形態と同様の作用効果を奏するとともに、ダイヤフラムフロア内に鉄骨梁を内蔵させることにより、鉄骨のサイズを小さくすることができる。
【0078】
すなわち、従来の方法では鉄骨梁は原子炉圧力容器基礎からの片持ち形式で支柱により支持されている構造であり、鉄骨梁の高さ(サイズ)を大きくすることで原子炉圧力容器基礎との接続部において鉄骨梁にかかる応力を抑える必要があった。これに対して本実施の形態では、片持ちではなく、両端で鉄骨梁を支えているので、従来と比較して鉄骨のサイズダウンを図ることができる。
【0079】
なお、本実施の形態では、第6の実施の形態におけるスタッドボルト2及びライナプレート3を設置する工程(ステップS2)を省略しているが、ライナプレート3については第6の実施の形態と同様に設置することとしてもよい。
【0080】
なお、本発明の第6ないし第8の実施の形態においては、工程の最後に回廊30,31上に立設した鉄骨梁支持部材28,29を最後に撤去している(ステップS8)。これは、鉄骨梁支持部材28,29を仮設支持構造物として捉えているためである。しかしながら、サプレッションプール103内での作業との干渉が少ない場合には、鉄骨梁支持部材28,29を仮設ではなく本設の支持構造物としてもよい。
【0081】
すなわち、このステップS8を省略し、ダイヤフラムフロアコンクリート8の打設をもってダイヤフラムフロアの建設を終了することとしてもよい。この場合には、仮設物量の撤去作業に伴う作業工数をさらに低減することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、ダイヤフラムフロアの構築に要する作業工程を短縮しまた工程に要する資材の量を低減するとともに、ダイヤフラムフロア構築後の仮設部材の撤去作業を容易にすることができる。さらに、原子力発電所の使用開始後に行なわれる補修塗装等の保守点検作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法によるダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図である。
【図2】図1におけるダイヤフラムフロアの下に配置した鉄骨梁等を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法を示すチャートである。
【図4】図1における鉄骨梁と鉄骨小梁の接合状態を拡大して示した横断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法における鉄骨梁と鉄骨小梁との接合状態を拡大して示した横断面図であり、(a)はダイヤフラムフロアのコンクリート打設時、(b)は打設してコンクリートが硬化した後の状態を示している。
【図6】本発明の第3の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法における鉄骨梁と鉄骨小梁との接合状態を拡大して示した横断面図である。
【図7】(a)は、本発明の第4の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法における支持構造物と鉄骨梁との接合状態を拡大して示す縦断面図であり、(b)は(a)におけるA−A矢視方向断面図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法における支持構造物と鉄骨梁との接合状態を拡大して示す縦断面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法によるダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法を示すチャートである。
【図11】本発明の第7の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法によるダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法によるダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図である。
【図13】本発明の第8の実施の形態にかかる原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法を示すチャートである。
【図14】従来の原子炉格納容器の縦断面図である。
【図15】従来の原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法によるダイヤフラムフロアの周辺を拡大して示した縦断面図である。
【符号の説明】
1…間隙、2…スタッドボルト、3,115…ライナプレート、4,108…鉄骨梁、5,111,117…スタッドボルト、6,110…シールプレート、7,112…鉄筋、8,113…ダイヤフラムフロアコンクリート、10,105…ダイヤフラムフロア、11,114…原子炉格納容器コンクリート、12,13,118,119…支持構造物、14,109…逃し安全弁排気管サポート、15,116…プラットフォーム、16…鉄骨小梁、17,109…逃し安全弁排気管貫通孔、18…マンホール、19…縦リブ、20,27…ガセットプレート、21,26…長穴、23…上部鉄骨小梁、24…下部鉄骨小梁、25…ボルト、28,29…支持部材、30,31,106…回廊、30a,31a…回廊床面、30b,31b…回廊床面支持部材、32…吊り治具、33…スリット、101…原子炉格納容器、102…ドライウェル、103…サプレッションチェンバ、104…原子炉圧力容器、107…原子炉圧力容器基礎(RPVペデスタル)。
Claims (7)
- 原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを有する原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法において、前記原子炉格納容器の壁部に定着した第1の支持構造物および前記原子炉圧力容器基礎に定着した第2の支持構造物を配設する工程と、前記第1および第2の支持構造物に鉄骨梁を設置する工程と、前記鉄骨梁と固定される鉄骨小梁を前記鉄骨梁の上面より鉄骨小梁の上面を高く設定して設置する工程と、この鉄骨小梁の上にシールプレートを前記鉄骨梁との間に間隙を設けて敷設しこのシールプレートの上方に鉄筋を配筋する工程と、この配筋後に前記原子炉格納容器の壁部にコンクリートを打設する工程と、この後に前記シールプレート上にダイヤフラムフロアコンクリートを打設する工程と、このダイヤフラムフロアコンクリート打設後に前記鉄骨小梁を仮設構造物として解体撤去する工程と、からなることを特徴とする原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法。
- 原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを有する原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法において、前記原子炉格納容器の壁部に定着した第1の支持構造物および前記原子炉圧力容器基礎に定着した第2の支持構造物を配設する工程と、前記第1および第2の支持構造物に鉄骨梁を設置する工程と、前記鉄骨梁と固定される鉄骨小梁を前記鉄骨梁の上面より鉄骨小梁の上面を高く設定して設置する工程と、この鉄骨小梁の上にシールプレートを前記鉄骨梁との間に間隙を設けて敷設しこのシールプレートの上方に鉄筋を配筋する工程と、この配筋後に前記原子炉格納容器の壁部にコンクリートを打設する工程と、この後に前記シールプレート上にダイヤフラムフロアコンクリートを打設する工程と、このダイヤフラムフロアコンクリート打設後に前記鉄骨小梁を下方に動作させる工程と、からなり、前記ダイヤフラムフロアの床下面と前記鉄骨梁の間に間隙を設けてなることを特徴とする原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法。
- 原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを有する原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法において、前記原子炉格納容器の壁部に定着した第1の支持構造物および前記原子炉圧力容器基礎に定着した第2の支持構造物を配設する工程と、前記第1および第2の支持構造物に鉄骨梁を設置する工程と、前記鉄骨梁と固定され上下方向に少なくとも2つに分割された分割鉄骨小梁を前記鉄骨梁の上面より分割鉄骨小梁の最上面を高く設定して設置する工程と、この分割鉄骨小梁の上にシールプレートを前記鉄骨梁との間に間隙を設けて敷設しこのシールプレートの上方に鉄筋を配筋する工程と、この配筋後に前記原子炉格納容器の壁部にコンクリートを打設する工程と、この後に前記シールプレート上にダイヤフラムフロアコンクリートを打設する工程と、このダイヤフラムフロアコンクリート打設後に複数の前記分割鉄骨小梁のうち少なくとも前記ダイヤフラムフロアの床に最近の位置にある分割鉄骨小梁を仮設構造物として解体撤去する工程と、からなることを特徴とする原子炉格納容器のダイヤフラムフロアの建設工法。
- 原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを具備する原子炉格納容器において、前記原子炉格納容器の壁面に定着した第1の支持構造物と、前記原子炉圧力容器基礎の定着した第2の支持構造物と、この第1および第2の支持構造物によって支持され前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時に鉄骨小梁を介してその荷重を支持する鉄骨梁とを具備し、前記コンクリート打設後に前記鉄骨小梁が移動されて前記タイヤフラムフロアと前記鉄骨梁との間のすべてに間隙を有することを特徴とする原子炉格納容器。
- 前記鉄骨梁に上下移動可能に設置された鉄骨小梁を有し、前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時にはこの鉄骨小梁を介して前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設の荷重を前記鉄骨梁が支持することを特徴とする請求項4に記載の原子炉格納容器。
- 前記ダイヤフラムフロアとの間隙を設けて鉄骨小梁が前記鉄骨梁に固定され、打設後に移動される前記鉄骨小梁は、前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時に、前記鉄骨梁に固定された前記鉄骨小梁と前記ダイヤフラムフロアとの間に設置され、前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設の荷重を打設後に移動される前記鉄骨小梁と前記鉄骨梁に固定された前記鉄骨小梁とを介して前記鉄骨梁が支持することを特徴とする請求項4に記載の原子炉格納容器。
- 原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器を支持する原子炉圧力容器基礎と、前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、水が貯えられたサプレッションチェンバと、このドライウェルおよびサプレッションチェンバを上下に区別するダイヤフラムフロアとを具備する原子炉格納容器において、前記原子炉格納容器の壁面に定着した第1の支持構造物と、前記原子炉圧力容器基礎の定着した第2の支持構造物と、この第1および第2の支持構造物によって支持され前記ダイヤフラムフロアと間隙を有して配設され前記ダイヤフラムフロアのコンクリート打設時に鉄骨小梁を介してその荷重を支持する鉄骨梁とを具備し、前記鉄骨梁と前記第1および第2の支持構造物との設置面で、前記鉄骨梁が水平方向に微小範囲で移動する機構を有することを特徴とする原子炉格納容器。
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