JP3601850B2 - 打揚げ煙火等における導火線等の接続構造 - Google Patents

打揚げ煙火等における導火線等の接続構造 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、速射連発(スターマイン)の打揚げ煙火等の仕掛けや組み立て作業に具合のよい導火線等の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、打揚げ煙火の速射連発の組み立て等においては、紐状の火薬紐に薄紙のカバーを施した20m/sec 程度の燃速で燃焼する速火線と、煙火の打揚げのタイミングを調整するために延時に使用される1cm/sec程度の燃速で燃焼する導火線の両者を確実に接続することが花火の演出において最も重要な要素の一つである。
【0003】
そこで、この速火線と導火線の接続は、すべて熟練の手作業で行われており、図4に示す如く、導火線1に孔をあけて薬紙のこより2をその孔に通して速火線3に結びつけて接続するか、図5に示す如く、導火線1の端部を切り割って薬紙のこより2をそこに挟み、先端を糸4で巻いて止めてこより2を速火線3に結びつけて接続していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような技術は、連続する多量の連結を行うものであり、それらに100%の信頼度が要求されるために大変な時間と労力が強いられ、そのために上記した如く、熟練の手作業で行われている作業となり、その作業の容易化と100%の信頼度が要求されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、通孔を介して表裏両面を連通させ、その両面の全部もしくは一部と通孔内に伝火薬を充填塗布してそれらすべての伝火薬が一体に連結するようにした伝火ディスクを導火線等の接続個所に介在させて導火線等を接続することを特徴とする。
【0006】
【作用】
以上の構成によると、伝火ディスクを介在させて導火線等を連結するために、連続する多量の導火線等の連結が確実となり、100%の信頼度が得られる連続した打揚げ煙火となる。
【0007】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1実施例
図1は伝火ディスクの断面図であり、図において、5は厚紙性の伝火ディスクであり、任意の個所に通孔6があけてあり、この表裏両面のそれぞれの全部もしくは一部と通孔6内に黒色火薬系による伝火薬7を充填塗布してすべての伝火薬7が一体に連結するようにしてある。
【0008】
図2は第1実施例の断面図である。8はケースであり、アルミニウム、真鍮その他の金属により形成されており、速火線9と上記伝火ディスク5を収納する収納部10に連続して一体に挟む爪11が対向して形成してあり、収納部10に連通して導火線12を嵌合連結する連通筒13が形成してあり、端部にかしめ用に切り割り14が形成してある。
【0009】
15は連結筒であり、両端にかしめ用の切り割り16が形成してある。
そこで、図2に示す如く、伝火ディスク5を収納部10内に納め、この伝火ディスク5の伝火薬7に密着するように速火線9を載せて爪11を曲げて速火線9を押さえ込んで一体にする。つぎに、連通筒13に導火線12の一端を差し込んで端面を伝火ディスク5の伝火薬7に密着させ、切り割り14をかしめて全一体にする。
【0010】
つぎに、連結筒15の一端に上記導火線12の他端を差し込んで端面を伝火ディスク5の伝火薬7に密着させて切り割り16をかしめて一体にし、連結筒15の他端にさらに点火のための速火線17の端部を差し込んで端面を伝火ディスク5の伝火薬7に密着させて切り割り16をかしめて全一体にする。
第2実施例
本実施例においても伝火ディスク5は上記実施例と同様のものを用いるものであり、ケースを合成樹脂製としたものである。
【0011】
図3は第2実施例の断面図である。18はケースであり、伝火ディスク5を収納する収納部19が形成してあり、この収納部19に連通して導火線12を嵌合連結する連通筒20が形成してある。
21は蓋体であり、両側に設けた係止壁22に下端に係止爪23が形成してあり、この係止爪23をケース18の収納部19の底部の外端に係止したときに収納部19と蓋体21との間に伝火ディスク5と速火線9が密着されて納まるように係止壁22の高さが設定されている。24はガス抜き孔である。
【0012】
25は連結筒であり、合成樹脂製の筒であり、導火線12および速火線17の端部が圧入できる程度の内径となっている。
そこで、図3に示す如く、伝火ディスク5を収納部19内に納め、この伝火ディスク5の伝火薬7に密着するように速火線9を載せて蓋体21を被せて係止爪23をケース18の収納部19の底部の外端に係止することにより速火線9を押さえ込んで伝火薬7と密着して一体となる。つぎに、連通筒20に導火線12の一端を圧入して端面を伝火ディスク5の伝火薬7に密着させて全一体にする。
【0013】
つぎに、連結筒25の一端に上記導火線12の他端を圧入して端面を伝火ディスク5の伝火薬7に密着させて一体にし、連結筒25の他端にさらに点火のための速火線17の端部を圧入して端面を伝火ディスク5の伝火薬7に密着させて全一体にする。
【0014】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によると、通孔を介して表裏両面を連通させ、その両面の全部もしくは一部と通孔内に伝火薬を充填塗布してそれらすべての伝火薬が一体に連結するようにした伝火ディスクを挟んで速火線と導火線等を連結するようにしたことにより、連続する多量の速火線と導火線等の連結が確実となり、100%の信頼度が得られる連続した打揚げ煙火等となる効果を有する。
【0015】
また、連結作業は連結個所に伝火ディスクを介在させるだけであるために容易であり、作業に熟練を要しないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】伝火ディスクの断面図である。
【図2】第1実施例の断面図である。
【図3】第2実施例の断面図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
5 伝火ディスク
6 通孔
7 伝火薬
8 ケース
9 速火線
12 導火線
15 連結筒
17 速火線
18 ケース
25 連結筒

Claims (1)

  1. 速火線と打揚げのタイミングを調整する導火線等を連結する連続する打揚げ煙火等における導火線等の接続構造において、
    通孔を介して表裏両面を連通させ、その両面の全部もしくは一部と通孔内に伝火薬を充填塗布してそれらすべての伝火薬が一体に連結するようにした伝火ディスクを導火線等の連結個所に介在させたことを特徴とする打揚げ煙火等における導火線等の接続構造。
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