JP3601827B2 - ソマトスタチン誘導体およびそれらの放射標識物 - Google Patents

ソマトスタチン誘導体およびそれらの放射標識物 Download PDF

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Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は、治療剤およびペプチド、放射線治療剤およびペプチド、放射線診断剤およびペプチド、ならびに、該標識放射線診断剤および放射線治療剤を製造する方法に関する。特に、本発明は、ソマトスタチンの線状ペプチド誘導体および類似体、ならびに、テクネチウム−99m(Tc−99m)などのガンマ線放射同位元素で標識された該ペプチドの具体例、ならびに、哺乳動物の体内部位をイメージする該ペプチドを製造、放射標識および使用する方法およびキットに関する。本発明はまた、レニウム−186(186Re)やレニウム−188(188Re)などの細胞毒性を有する放射性同位元素で標識されたソマトスタチンの線状ペプチド誘導体および類似体、ならびに、哺乳動物の体内で治療的に該ペプチドを製造、放射標識および使用する方法およびキットに関する。
2.従来技術の説明
ソマトスタチンは、ヒトおよび他の哺乳動物の視床下部および膵臓によって内因的に産生されるテトラデカペプチドである。このペプチドは以下の式を有する。
Figure 0003601827
(アミノ酸に関する1文字略号は、ジー・ズベイ(G.Zubay)、バイオケミストリー(Biochemistry)(第2版),1988年,(マクミラン・パブリシング(MacMillan Publishing):ニューヨーク)第33頁)に見い出すことができる)。このペプチドは、インビボで多種多様の生物学的影響を及ぼす。それは、中枢神経系、視床下部、膵臓および胃腸管に対して、生理学的に作用することが知られている。
ソマトスタチンは、膵臓からのインスリンおよびグルカゴンの放出を阻害し、視床下部からの成長ホルモン放出を阻害し、また、胃腺分泌を減少させる。かくして、ソマトスタチンは、ヒトおよび他の動物の両方における数多くの不快感および疾患を軽減するための臨床的および治療的な用途を有する。しかしながら、天然ソマトスタチンは、ペプチダーゼによって急速に減成され、インビボでの半減期が短いので、利用性が限られている。このため、従来の技術では、インビボでの安定性が改良されたソマトスタチン類似体が開発されてきた。
フレイジンガー(Freidinger)の米国特許第4,235,886号は、ヒトにおける数多くの疾患の治療に有用な環状ヘキサペプチドソマトスタチン誘導体を開示している。
コイ(Coy)およびマーフィ(Murphy)の米国特許第4,485,101号は、合成ドデカペプチドソマトスタチン類似体を開示している。
フレイジンガー(Freidinger)の米国特許4,611,054号は、ヒトにおける数多くの疾患の治療に有用な環状ヘキサペプチドソマトスタチン誘導体を開示している。
ナット(Nutt)の米国特許第4,612,366号は、ヒトにおける数多くの疾患の治療に有用な環状ヘキサペプチドソマトスタチン誘導体を開示している。
コイ(Coy)らの米国特許第4,853,371号は、合成オクタペプチドソマトスタチン類似体を開示している。
コイ(Coy)およびマーフィ(Murphy)の米国特許第4,871,717号は、合成ヘプタペプチドソマトスタチン類似体を開示している。
コイ(Coy)らの米国特許第4,904,642号は、合成オクタペプチドソマトスタチン類似体を開示している。
テイラー(Taylor)らの米国特許第5,073,541号は、小細胞肺癌を治療する方法を開示している。
ブラディ(Brady)の欧州特許出願第83111747.8号は、数多くのヒト疾患の治療に有用な二環式ヘキサペプチドソマトスタチン類似体を開示している。
バウアー(Bauer)らの欧州特許出願第85810617.2号は、数多くのヒト疾患の治療に有用なソマトスタチン類似体を開示している。
エック(Eck)およびモーロウ(Moreau)の欧州特許出願第90302760.5号は、治療用オクタペプチドソマトスタチン類似体を開示している。
コイ(Coy)およびマーフィ(Murphy)の欧州特許出願第90304551.6号は、線状ソマトスタチン類似体を開示している。
コイ(Coy)およびマーフィ(Murphy)の国際特許出願第PCT/US90/07074号は、治療用ソマトスタチン類似体を開示している。
シャリィ(Schally)らの欧州特許出願第911048445.2号は、治療用環状ペプチドを開示している。
ボウジェン(Bodgen)およびモーロウ(Moreau)の国際特許出願第PCT/US92/01027号は、増殖性皮膚疾患を治療するための組成物および方法を開示している。
ソマトスタチンは、中枢神経系、視床下部、膵臓および胃腸管を含む細胞の細胞表面に表現された特異的な受容体に結合することによって、その影響を及ぼす。これらの高親和性ソマトスタチン結合部位は、これらの組織から生じる大抵の内分泌活性腫瘍の細胞表面に多く表現されることが見い出されている。ソマトスタチンに対する高親和性結合部位の表現は、これらの腫瘍細胞に関する指標であり、ソマトスタチンとの特異的な結合を利用して、インビボで腫瘍細胞の位置を確認し、かつ、同定することができる。
従来の技術では、チロシンアミノ酸(TryまたはY)を含むように変性されたソマトスタチン類似体を放射標識する方法が知られている。
アルバート(Albert)らの英国特許出願第8927255.3号は、123Iで標識されたオクトレオチドなどのソマトスタチン誘導体を用いた放射線イメージングを開示している。
ベッカー(Bakker)ら、1990年,ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.)31巻:1501−1509頁は、ソマトスタチン類似体の放射性ヨウ素化およびインビボで腫瘍を検出する際におけるその有用性を記載している。
ベッカー(Bakker)ら、1991年,ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.)32巻:1184−1189頁は、インビボでの放射線イメージング用としての放射標識されたソマトスタチンの有用性を教示している。
ボマンジ(Bomanji)ら、1992年,ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.)33巻:1121−1124頁は、転移性癌様腫をイメージするためのヨウ素化された(Try−3)オクトレオチドの使用を記載している。
あるいは、従来の技術では、放射性核種にキレート化する基を含むようにペプチドを共有結合的に変性することによってソマトスタチンを放射標識する方法が開示されている。
アルバート(Albert)らの英国特許出願第8927255.3号は、アミノ末端に結合したキレート基を介して111Inで標識したオクトレオチドなどのソマトスタチン誘導体を用いた放射線イメージングを開示している。
アルバート(Albert)らの欧州特許出願第WO 91/01144号は、成長因子、ホルモン、インターフェロンおよびサイトカイニンに関連し、放射性核種キレート基に共有結合した特異的認識ペプチドからなる放射標識ペプチドを用いた放射線イメージングを開示している。
アルバート(Albert)らの欧州特許出願第92810381.1号は、アミノ末端に結合したキレート剤を有するソマトスタチンペプチドを開示している。
ファグリア(Faglia)ら、1991年,ジャーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム(J.Clin.Endocrinol.Metab.),73巻:850−856頁は、患者のソマトスタチン受容体の検出を記載している。
クウェッケブーム(Kwekkeboom)ら、1991年,ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.),32巻:981頁、要約#305は、ソマトスタチン類似体を111Inで放射標識することに関する。
アルバート(Albert)ら、1991年,要約LM10,第12回アメリカン・ペプチド・シンポジウム(American Peptide Symposium):1991年は、111In標識ジエチレン−トリアミノ五酢酸誘導体化ソマトスタチン類似体の使用を記載している。
クレニング(Krenning)ら、1992年,ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.),33巻:652−658頁は、(111In)(DTPA)オクトレオチドを用いた臨床的シンチグラフィーを記載している。
これらの方法は、腫瘍細胞上における対ソマトスタチン高親和性結合部位の表現に基づく放射線イメージングによって、インビボでの腫瘍細胞の検出を可能にするように容易に適応させることができる。ガンマ線を放射する放射性核種は、ヒトまたは動物への注射後に、シンチグラフィーによって、容易に検出することができる。67Ga、68Ga、99mTc(Tc−99m)、111In、123Iまたは125Iを含む様々な放射性核種が放射線イメージングに有用であることは公知である。放射性標識ペプチドを用いたイメージング方法の感度は、放射性ペプチドの特異的結合が、目的の細胞、例えば腫瘍細胞に放射性シグナルを集中させるので、当該分野で公知の他の技術に比べて非常に高い。これは、通常は小さく成長が緩慢で、従来の方法では検出が困難な内分泌活性な胃腸腫瘍にとって特に重要である。テクネチウム−99m(Tc−99m)による標識化は、この同位元素の核および放射性に関する特性がそれを理想的なシンチグラフィーによるイメージング剤にするので、有利である。Tc−99mは、単一フォトンエネルギーが140keVであり、放射性半減期が約6時間であり、99Mo−99mTc発生装置から容易に得ることができる。他の放射性核種は、有効な半減期が非常に長かったり(例えば、111Inは半減期が60〜70時間である)、毒性を有する(例えば、125I)。Tc−99mは、理想的な放射標識試薬であるが、本発明以前の当該分野において、広く用いられることはなかった(例えば、ランバーツ(Lamberts)、ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.),32巻:1189−1191頁(1991年)を参照)。
ソマトスタチンおよび放射標識ソマトスタチン類似体は、治療に用いることもできる。このような応用に対しては、スカンジウム−47、銅−67、ガリウム−72、イットリウム−90、ヨウ素−125、ヨウ素−131、サマリウム−153、ガドリニウム−159、ジスプロジウム−165、ホルミウム−166、イッテルビウム−175、ルテチウム−177、レニウム−186、レニウム−188、アスタチン−211およびビスマス−212などの細胞毒性を有する放射性同位元素が有利である。レニウムの同位元素186Reおよび188Reは、特に有利である。
タンパクを放射標識することへのキレート化剤の使用は、当該分野で公知であり、Tc−99mでペプチドを標識する方法は、同時係属中の米国特許出願第07/653,012号、第07/757,470号、第07/807,062号、第07/851,074号、第07/871,282号、第07/886,752号、第07/893,981号、第07/955,466号、第07/977,628号、第08/019,864号、第08/04,825号、第08/073,577号、第08/092,355号、第08/095,760号、第08/098,206号、第08/210,822号、第08/236,402号、第08/241,625号、第08/244,336号、第08/253,317号および第08/253,678号、ならびにPCT国際出願第PCT/US92/00757号、第PCT/US92/10716号、第PCT/US93/02320号、第PCT/US93/03687号、第PCT/US93/04794号、第PCT/US93/06029号、第PCT/US93/09387号、第PCT/US94/01894号、第PCT/US94/05895号および第PCT/US94/06274号(これらは出典を示すことによって明細書の一部とする)に開示されている。
フリッツバーグ(Fritzberg)の米国特許第4,444,690号は、2,3−ビス(メルカプトアセトアミド)プロパノエートに基づく一連のテクネチウム−キレート化剤を記載している。
ガンソウ(Gansow)らの米国特許第4,472,509号は、Tc−99mキレート結合モノクローナル抗体を製造し精製する方法を教示している。
レノ(Reno)およびボッティーノ(Bottino)の欧州特許出願第87300426.1号は、抗体をTc−99mで放射標識することを開示している。
パック(Pak)らの欧州特許出願第WO 88/07382号は、抗体をTc−99mで標識する方法を開示している。
コックス(Cox)の国際特許出願第PCT/US92/04559号は、2個のシステイン残基を含有する放射標識されたソマトスタチン誘導体を開示している。
ローデス(Rodes)、1974年,セミナーズ・イン・ヌクレアー・メディスン(Sem.Nucl.Med.),巻:281−293頁は、テクネチウム−99mによるヒト血清アルブミンの標識化を教示している。
カウ(Khaw)ら、1982年,ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディスン(J.Nucl.Med.),23巻:1011−1019頁は、生物学的に活性な高分子をTc−99mで標識化する方法を開示している。
バイルン(Byrne)およびトールマン(Tolman)(同上)は、Tc−99mを生体分子に結合させるための二官能性チオラクトンキレート化剤を開示している。
コックス(Cox)ら、1991年、要約、第7回放射線薬理学に関する国際シンポジウム、第16頁は、シンチグラフィーによりインビボでの内分泌系腫瘍の放射線局在化におけるTc−99m−、131I−および111In−標識ソマトスタチン類似体の使用を開示している。
ソマトスタチン、ソマトスタチン誘導体、ソマトスタチン類似体を直接標識する方法や、ソマトスタチン受容体に結合するペプチドであって、ジスルフィドを形成する(もしくは、このジスルフィドはスルフヒドリル体に還元される)少なくとも2個のシステイン残基を含有するペプチドを直接標識する方法が、同時係属中の米国特許出願第07/807,062号(現在では米国特許第5,225,180号(1993年7月6日付で発行);これは出典を示すことによって明細書の一部とする)に開示されている。
インビボで腫瘍をイメージするのに用いるためのTc−99mまたは他の検出可能な放射性同位元素で放射標識した場合にはシンチグラフィー用試剤として、また、レニウム−188などの細胞毒性を有する放射性同位元素で放射標識した場合には放射線治療剤として、インビボでの安定性が増大した合成ソマトスタチン類似体を治療に用いる必要性が残っている。この必要性を特に満足する小さい合成ソマトスタチン類似体は、本発明によって提供される。
発明の概要
本発明は、放射線治療への応用を含む治療用の、および、放射線診断への応用、特にシンチグラフィーによるイメージングへの応用を含む診断用の線状ペプチドであるソマトスタチン類似体を提供する。当該分野で公知の天然ソマトスタチンおよびソマトスタチン類似体と異なり、本発明の線状ペプチドは、環状構造内に束縛されない。本発明はまた、本発明の線状ペプチドソマトスタチン類似体(ここで、該ペプチドは放射標識結合部分に共有結合している)からなる線状ペプチド試薬を提供する。本発明は、シンチグラフィーによるイメージング剤、放射線診断剤および放射線治療剤であるような線状ペプチド、線状ペプチド試薬および放射標識線状ペプチド試薬を提供する。本発明のシンチグラフィーによるイメージング剤は、放射性同位元素、好ましくはテクネチウム−99mで放射標識された線状ペプチド試薬からなる。本発明の放射線治療剤は、細胞毒性を有する放射性同位元素、好ましくはレニウム−186またはレニウム−188で放射標識された線状ペプチド試薬からなる。このような線状ペプチド、線状ペプチド試薬およびそれらの放射標識された具体例を製造し使用する方法も提供される。
本発明はまた、ソマトスタチン類似体であり、ヨウ素−123、ヨウ素−125またはヨウ素−131で標識された線状ペプチドからなるシンチグラフィーによるイメージング剤を提供する。同様に、本発明は、治療剤として使用するためにヨウ素−125、ヨウ素−131またはアスタチン−211で放射標識された線状ソマトスタチンペプチド類似体の別の具体例を提供する。
本発明によって提供されるソマトスタチン類似体は、以下の式:
Figure 0003601827
[式中、X1は、式重量が1500ダルトン以下である親水性部分;A1、A2およびC1は、各々独立して、脂肪親和性のD−もしくはL−アミノ酸、S−アルキル化システイン、ペニシラミン(Pen)、ホモシステイン(Hcy)またはホモホモシステイン(Hhc;3−メルカプトプロピル)グリシン;B1は、D−もしくはL−PheまたはD−もしくはL−TyrまたはD−もしくはL−2−ナフチルアラニン(Nal)または2−アミノインダン−2−カルボン酸(Ain)またはそれらの置換誘導体;B2は、D−もしくはL−Trpまたはそれらの置換誘導体;B3は、D−もしくはL−Lysまたはホモリジン(Hly)、4−アミノ−シクロヘキシルアラニン(Achxa)、4−アミノメチルフェニルアラニン(Amf)、S−(2−アミノエチル)システイン(Aec)、S−(3−アミノプロピル)システイン(Apc)、O−(2−アミノエチル)セリン(Aes)、O−(3−アミノプロピル)セリン(Aps)またはそれらの置換誘導体;B4は、Thr、Ser、Val、Phe、Leu、Ile、2−アミノ−イソブチル酸(Aib)、2−アミノブチル酸(Abu)、ノルバリン(Nva)またはノルロイシン(Nle);C2は、D−もしくはL−Thr、Ser、Val、Phe、Ile、Abu、Nle、Leu、Nva、NalもしくはAibまたはそれらの置換誘導体;X2は、式重量が1500ダルトン以下の親水性部分]で示されるソマトスタチン受容体結合ペプチドである。好ましい具体例では、X1は、アミノ酸、または、10個以下の残基からなるアミノ酸配列を有するペプチド、または、10個もしくはそれ以下の糖単位からなる単糖類もしくは少糖類、または、ポリ(N−カルボキシアルキル)アミンもしくはポリ−オキシアニオンからなる親水性部分である。別の好ましい具体例では、X2は、ポリ(N−カルボキシアルキル)アミンもしくはポリ−オキシアニオン、または、アミノ酸、または、10個以下の残基からなるアミノ酸配列を有するペプチド(カルボキシル末端のアミノ酸のカルボキシル基がアルコールに還元されているペプチドを含む)、または、10個もしくはそれ以下の糖単位からなる単糖類もしくは少糖類からなる親水性部分である。別の好ましい具体例では、B1はフェニルアラニンまたはチロシン、B2はトリプトファン、最も好ましくはD−トリプトファン、B3はリジン、B4はスレオニンまたはバリンである。
本発明はまた、放射標識結合部分に共有結合した式IIで示される線状ペプチドからなる線状ペプチド試薬を提供する。式中、X1は、H、低級アルキルもしくは置換アルキル、アリールもしくは置換アリール、アルカノイルもしくは置換アルカノイル、アロイルもしくは置換アロイル、または、式重量が1500ダルトン以下の親水性部分;A1、A2およびC1は、各々独立して、脂肪親和性のD−もしくはL−アミノ酸、S−アルキル化システイン、ペニシルアミノ(Pen)、ホモシステイン(Hcy)またはホモホモシステイン(Hhc;3−メルカプトプロピル)グリシン;B1は、D−もしくはL−PheまたはD−もしくはL−TyrまたはD−もしくはL−2−ナフチルアラニン(Nal)または2−アミノインダン−2−カルボン酸(Ain)またはそれらの置換誘導体;B2は、D−もしくはL−Trpまたはそれらの置換誘導体;B3は、D−もしくはL−Lysまたはホモリジン(Hly)、4−アミノ−シクロヘキシルアラニン(Achxa)、4−アミノメチルフェニルアラニン(Amf)、S−(2−アミノエチル)システイン(Aec)、S−(3−アミノプロピル)システイン(Apc)、O−(2−アミノエチル)セリン(Aes)、O−(3−アミノプロピル)セリン(Aps)またはそれらの置換誘導体;B4は、Thr、Ser、Val、Phe、Leu、Ile、2−アミノ−イソブチル酸(Aib)、2−アミノブチル酸(Abu)、ノルバリン(Nva)またはノルロイシン(Nle);C2は、D−もしくはL−Thr、Ser、Val、Phe、Ile、Abu、Nle、Leu、Nva、NalもしくはAibまたはそれらの置換誘導体;X2は、−COOR9、−CH2OH、CH2COOR9または−CON(R9(ここで、各R9は、独立して、H、低級の線状もしくは環状アルキルもしくはその置換誘導体であるか、または、式重量が約1500ダルトン以下の親水性部分で置換されている。好ましい具体例では、X1部分が親水性部分である場合、その部分は、アミノ酸、または、10個以下の残基からなるアミノ酸配列を有するペプチド、または、10個もしくはそれ以下の糖単位からなる単糖類もしくは少糖類、または、ポリ(N−カルボキシアルキル)アミンもしくはポリ−オキシアニオンからなる。別の好ましい具体例では、X2が親水性部分である場合、その部分は、ポリ(N−カルボキシアルキル)アミンもしくはポリオキシアニオン、または、アミノ酸、または、10個以下の残基からなるアミノ酸配列を有するペプチド(カルボキシル末端のアミノ酸のカルボキシル基がアルコールに還元されているペプチドを含む)、または、10個もしくはそれ以下の糖単位からなる単糖類もしくは少糖類からなる。別の好ましい具体例では、B1はフェニルアラニンまたはチロシン、B2はトリプトファン、最も好ましくはD−トリプトファン、B3はリジン、B4はスレオニンまたはバリンである。
本発明は、天然のソマトスタチンに比べてインビボでの安定性が増大した、ここに記載の線状ソマトスタチンペプチド類似体であって、ヒトまたは他の哺乳動物における疾患または他の病気を軽減するのに治療的に有用であるペプチドを提供する。
本発明はまた、放射標識結合部位が放射性同位元素と安定な錯体を形成している本発明の線状ペプチド試薬からなるシンチグラフィーによるイメージング剤を提供する。そのある具体例では、本発明の線状ソマトスタチンペプチド類似体試薬がテクネチウム−99mで放射標識されたシンチグラフィーによるイメージング剤が提供される。本発明のシンチグラフィーによるイメージング剤の他の具体例では、放射性同位元素はインジウム−111またはガリウム−68である。さらに他の具体例では、本発明のシンチグラフィーによるイメージング剤はヨウ素−123またはヨウ素−125で放射標識された線状ペプチドである。
本発明はまた、スカンジウム−47、銅−67、ガリウム−72、イットリウム−90、ヨウ素−125、ヨウ素−131、サマリウム−153、ガドリニウム−159、ジスプロシウム−165、ホルミウム−166、イッテルビウム−175、ルテチウム−177、レニウム−186、レニウム−188、アスタチン−211およびビスマス−212からなる群から選択される細胞毒性の放射性同位元素で標識された本発明の線状ペプチド試薬である放射線治療剤を提供する。好ましい具体例では、放射性同位元素はレニウム−186またはレニウム−188である。別の好ましい具体例では、本発明の環状ペプチドはヨウ素−125、ヨウ素−131またはアスタチン−211で放射標識されている。
別の具体例では、本発明は、レニウムなどの非放射性金属と錯体を形成した本発明の線状ソマトスタチン類似体ペプチド試薬からなる治療剤を提供する。かかる錯体が、直接的に、または、放射標識結合部分を介して、やはり放射標識されているような組合せの具体例も本発明によって提供され、その範囲内にある。
本発明はまた、医薬上許容される担体中における本発明のソマトスタチン受容体結合ペプチドからなる医薬組成物を提供する。
本発明はまた、動物、好ましくはヒトにおけるソマトスタチン関連の疾患を軽減する方法を提供する。該方法は、治療有効量の本発明のソマトスタチン類似体を動物に投与することからなる。好ましい具体例では、投与されるソマトスタチン類似体の量は、約0.1〜約50mg/kg体重/日である。
本発明によって提供されるソマトスタチン類似体の利点は、ペプチドが、たとえ線状ペプチドであっても、ソマトスタチン受容体に対する高い親和性を保持していることである。好ましい具体例では、分子内ジスルフィド結合を欠いているので、本発明の線状ソマトスタチンペプチド類似体の有利な特徴は、それらの安定性が分子内ジスルフィド結合の形成または持続に依存しないことである。次に、本発明のペプチドの対ソマトスタチン受容体高親和性がジスルフィド結合など不安定な分子内架橋の完全性の関数ではないので、この特徴は有利である。さらに、本発明のペプチド試薬は、共有結合した放射標識結合部分を介した放射標識化を付した後でも、それらの対ソマトスタチン受容体高親和性を保持している。対照的に、例えば、天然のソマトスタチンまたはジスルフィド結合を有するソマトスタチン類似体に共有結合したTc−99m結合部分へのTc−99m結合は、生物学的活性の喪失を伴うジスルフィドの減少をもたらすことになる。このような生物学的活性の喪失は、天然のソマトスタチンを用いる場合や、ジスルフィド結合を有するソマトスタチン類似体に対して、インビボでも起こり得る。本発明のソマトスタチン類似体は線状ペプチドとして活性であるので、本発明は同じようなインビボでの生物学的活性の喪失を受けない。
本発明の放射標識試剤を調製するために本発明により提供される試薬の第一の態様は、各々、式:
C(pgp)−(aa)−C(pgp)
[式中、(pgp)はHまたはチオール保護基、(aa)は任意のα−またはβ−アミノ酸]で示される放射標識結合部位に共有結合したソマトスタチン類似体であるペプチドからなる試薬である。好ましい具体例では、該アミノ酸はグリシンである。別の好ましい具体例では、該試剤はシンチグラフィーによるイメージング剤である。さらに別の好ましい具体例では、該試剤は放射線治療剤である。
第二の態様では、本発明は、シンチグラフィーによるイメージング剤または放射線治療剤として用いるために放射標識することができる試薬を提供する。その各々は、式:
A−CZ(B)−{C(RaRb)}−X
[式中、Aは、H、HOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOCまたはR'''';Bは、H、SHまたは−NHR'''、−N(R''')−(アミノ酸もしくはペプチド)またはR'''';Xは、SHまたは−NHR'''、−N(R''')−(アミノ酸もしくはペプチド)またはR'''';Zは、HまたはR'''';R'、R''、R'''およびR''''は、独立して、Hまたは直鎖もしくは分岐鎖もしくは環状の低級アルキル;nは0、1または2;および、(1)Bが−NHR'''または−N(R''')−(アミノ酸もしくはペプチド)である場合、XはSH、nは1または2;(2)Xが−NHR'''または−N(R''')−(アミノ酸もしくはペプチド)である場合、BはSH、nは1または2;(3)BがHまたはR''''である場合、AはHOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOC、XはSH、nは0または1;(4)AがHまたはR''''である場合、BがSHであれば、Xは−NHR'''または−N(R''')−(アミノ酸もしくはペプチド)であり、XがSHであれば、Bは−NHR'''または−N(R''')−(アミノ酸もしくはペプチド);(5)XがHまたはR''''である場合、AはHOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOC、BはSH;(6)Zがメチルである場合、Xはメチル、AはHOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOC、BはSH、nは0;および(7)ZがSH、XがSHである場合、nは0ではない;および、チオール部分は還元形である]で示される放射標識結合部位に共有結合したソマトスタチン類似体からなる。
この放射標識結合部分の好ましい具体例は、化学式:
R1−CO−(アミノ酸)−(アミノ酸)−Z
[式中、(アミノ酸)および(アミノ酸)は、各々独立して、チオール基を含有しない任意の第一級α−またはβ−アミノ酸、Zはチオール含有部分であって、システイン、ホモシステイン、イソシステイン、ペニシルアミン、2−メルカプトエチルアミンまたは3−メルカプトプロピルアミンであり、R1は低級(C1−C4)アルキル、アミノ酸、または、2〜10個のアミノ酸からなるペプチド](Zがシステイン、ホモシステイン、イソシステインまたはペニシルアミンである場合、該部分のカルボニル基は、ヒドロキシル基、NR3R4基(ここで、R3およびR4の各々は、独立して、Hまたは低級(C1−C4)アルキル、アミノ酸、または、2〜10個のアミノ酸からなるペプチド)に結合している);あるいは、
Y−(アミノ酸)−(アミノ酸)−NHR2
[式中、Yはチオール含有部分であって、システイン、ホモシステイン、イソシステイン、ペニシルアミン、2−メルカプトアセテートまたは3−メプカプトプロピオネートであり、(アミノ酸)および(アミノ酸)は、各々独立して、チオール基を含有しない任意の第一級α−またはβ−アミノ酸、R2はHまたは低級(C1−C4)アルキル、アミノ酸、または、2〜10個のアミノ酸からなるペプチド](Yがシステイン、ホモシステイン、イソシステインまたはペニシルアミンである場合、該部分のアミノ基は、−H、アミノ酸、または、2〜10個のアミノ酸からなるペプチドに共有結合している);あるいは、
Figure 0003601827
または
Figure 0003601827
[式中、n、mおよびpは、各々独立して、0または1の整数;各R'は、独立して、H、低級アルキル、C2−C4ヒドロキシアルキル、またはC2−C4アルコキシアルキル、各Rは、独立して、HまたはR''(ここで、R''は、チオール基を含有しない置換または無置換の低級アルキルまたはフェニル)、RまたはR'の一方はL(ここで、Lはソマトスタチン受容体結合ペプチドに共有結合した官能基)]で示される。
本発明のこの態様の特定の具体例では、放射標識結合部分は、式:
−(アミノ酸)−(アミノ酸)−{A−CZ(B)−{C(R1R2)}−X}、
−{A−CZ(B)−{C(R1R2)}−X}−(アミノ酸)−(アミノ酸)
−(第一級α,ω−またはβ,ω−ジアミノ酸)−(アミノ酸)−{A−CZ(B)−
{C(R1R2)}−X}、または
−{A−CZ(B)−{C(R1R2)}−X}−(アミノ酸)−(第一級α,ω−またはβ,ω−ジアミノ酸)
[式中、(アミノ酸)および(アミノ酸)は、各々独立して、チオール基を含有しない任意の天然に存在する、修飾、置換または改変したα−またはβ−アミノ酸;Aは、H、HOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOCまたはR4;BはH、SHまたは−NHR3、−N(R3)−(アミノ酸もしくはペプチド)またはR4;ZはHまたはR4;XはSHまたは−NHR3、−N(R3)−(アミノ酸もしくはペプチド)またはR4;R1、R2、R3およびR4は、独立して、Hまたは直鎖もしくは分岐鎖もしくは環状の低級アルキル;nは0、1または2のいずれかの整数;(ペプチド)は2〜約10個のアミノ酸からなるペプチド;および(1)Bが−NHR3または−N(R3)−(アミノ酸もしくはペプチド)である場合、XはSH、nは1または2;(2)Xが−NHR3または−N(R3)−(アミノ酸もしくはペプチド)である場合、BはSH、nは1または2;(3)BがHまたはR4である場合、AはHOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOC、XはSH、nは0または1;(4)AがHまたはR4である場合、BがSHであれば、Xは−NHR3または−N(R3)−(アミノ酸もしくはペプチド)、XがSHであれば、Bは−NHR3または−N(R3)−(アミノ酸もしくはペプチド);(5)XがHまたはR4である場合、AはHOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOC、BはSH;(6)Zがメチルである場合、Xはメチル、AはHOOC、H2NOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−NHOC、(アミノ酸もしくはペプチド)−OOC、BがSH、nは0;および(7)ZがSH、XがSHである場合、nは0ではない;ここに、チオール基は還元形である]で示される。
別の好ましい具体例には、式:−Gly−Gly−Cys−、Cys−Gly−Gly−、Gly−Gly−Cys−、−(ε−Lys)−Gly−Cys−、(δ−Orn)−Gly−Cys−、−(γ−Dab)−Gly−Cys−および−(β−Dap)−Gly−Cys−で示される放射標識結合部位が含まれる。(これらの式において、ε−Lysとは、典型的なα−アミノ基よりむしろε−アミノ基が、隣接するアミノ酸のカルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成するリシン残基を表し;δ−Ornとは、典型的なα−アミノ基よりむしろδ−アミノ基が、隣接するアミノ酸のカルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成するオルニチン残基を表し;γ−Dabとは、γ−アミノ基が、隣接するアミノ酸のカルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成する2,4−ジアミノ酪酸残基を表し;β−Dapとは、β−アミノ酸が、隣接するアミノ酸のカルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成する1,3−ジアミノプロピオン酸残基を表すことは理解される。)
もう1つの具体例において、本発明は、式:
Figure 0003601827
(本発明の目的には、この構造を有する放射性同位体標識−結合性部位は、ピコリン酸(Pica)をベースとする部位という)
または
Figure 0003601827
[式中、XはHまたは保護基;(アミノ酸)はいずれかのアミノ酸であって、放射性同位体標識−結合性部位は該ペプチドに共有結合している](本発明の目的には、この構造を有する放射性同位体標識−結合性部位は、ピコリルアミン(Pica)をベースとする部位という)
で示される放射性同位体−結合性部位に共有結合したソマトスタチン・アナログよりなる、哺乳動物体内部位を放射線治療またはイメージするための、放射性同位体で標識できるペプチド試薬が提供される。好ましい具体例において、該アミノ酸はグリシンであって、Xはアセトアミドメチル保護基である。
なおもう1つの本発明の具体例により、哺乳動物体内部位をイメージするか、放射線治療剤として使用するための、放射性同位体で放射性同位体標識でき、各々、ビスアミノ−ビスチオール放射性同位体標識−結合性部位である放射性同位体標識−結合性部位に共有結合したソマトスタチン・アナログよりなるペプチド試薬が提供される。本発明のこの具体例のビスアミノ−ビスチオール放射性同位体標識−結合性部位は、式:
Figure 0003601827
[式中、各Rは、独立して、H、CH3またはC2H5とすることができ;各(pgp)は、独立して、チオール保護基またはHとすることができ;m、nおよびpは、独立して、2または3;Aは線状または環状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せまたは置換誘導体であって;Xはペプチド];あるいは、
Figure 0003601827
[式中、各Rは、独立して、H、CH3またはC2H5;m、nおよびpは、独立して、2または3;Aは線状または環状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せまたは置換誘導体;VはHまたはCO−ペプチド;R'はHまたはペプチド;但し、VがHである場合、R'はペプチドであって、R'がHである場合、Vはペプチドである]{本発明の目的には、これらの構造を有する放射性同位体標識−結合性部位は「BAT」部位という}を有する。
本発明は、in vitroでの化学合成によって本発明のペプチド試薬を製造する方法を提供する。好ましい具体例において、ペプチドは固相ペプチド合成法によって合成される。
本発明は、放射性同位体標識−結合性部位に共有結合した本発明のソマトスタチン受容体−結合性ペプチドよりなる放射性同位体標識ソマトスタチン受容体−結合性剤を調製するための試薬を提供する。好ましい具体例において、試薬はTc−99mで放射能標識されている。もう1つの好ましい具体例において、該試薬は186Reまたは188Reで放射能標識されている。
また、本発明は、本発明の線状ペプチド試薬と放射性同位体との錯体、ならびに本発明のペプチド試薬を放射性同位体標識する方法からなる。例えば、1つの具体例において、本発明により提供されるシンチグラフィー・イメージング剤は、還元剤の存在下にて、本発明のペプチド試薬とTc−99mとを反応させることによって形成されたTc−99m標識錯体よりなる。好ましい還元剤には、限定するものではないが、ジチオン酸イオン、第一スズイオンおよび第一鉄イオンが包含される。本発明のかかるTc−99m錯体は、本明細書中に記載するように、予め還元したTc−99m錯体のリガンド交換によって、本発明のペプチド試薬をTc−99mで標識することによっても形成される。
また、本発明は、本発明のペプチド試薬から放射性同位体標識線状ソマトスタチン・アナログペプチドを調製するためのキットも提供する。本発明のペプチド試薬を放射性同位体標識するキットは、所定量の本発明のペプチド試薬とそのペプチドを放射性同位体標識するのに十分な量の還元剤とを含有するシールしたバイアルよりなる。好ましい具体例において、放射性同位体標識ソマトスタチン・アナログは、シンチグラフィー・イメージング剤である。また、好ましくは、本発明のペプチド試薬はTc−99mで放射性同位体標識する。放射性治療剤を調製するキットも提供され、ここに、好ましい放射性同位体はレニウム−186およびレニウム−188である。
本発明は、本発明の放射性同位体標識ペプチド試薬を診断的および治療的に用いる方法を提供する。本発明の1つの具体例において、in vivoにてガンマ・シンチグラフィー・イメージを得ることによって、哺乳動物体内部位をイメージするためのTc−99m標識ペプチド試薬であるシンチグラフィー・イメージング剤を用いる方法が提供される。これらの方法は、有効診断量の本発明のTc−99m標識ペプチド試薬を投与し、次いで哺乳動物体内部位に局在化したTc−99m標識物により放射されるガンマ線を検出することよりなる。
また、本発明は、治療有効量の本発明の放射性同位体標識ソマトスタチン−結合性ペプチド試薬を動物に投与することよりなる、動物、好ましくはヒトにおけるソマトスタチン−関連病を緩和させる方法も提供する。好ましい具体例において、該試薬は、186Reまたは188Reで放射能標識されている。
本発明のペプチドおよびペプチド試薬はまた、多価連結部位を有していてもよい。本発明の多価連結部位は、ソマトスタチン・アナログペプチドまたはTc−99m結合性部位と共有結合できる少なくとも2個の同一リンカー官能基からなる。好ましいリンカー官能基は第一級または第二級アミン、ヒドロキシル基、カルボン酸基またはチオール反応基である。好ましい具体例において、多価連結部位はビス−スクシンイミジルメチルエーテル(BSME)、4−(2,2−ジメチルアセチル)安息香酸(DMBA)、N−{2−(N',N'−ビス(2−スクシンイミドエチル)アミノエチル)}−N6,N9−ビス(2−メチル−2−メルカプト−プロピル)−6,9−ジアザノナンアミド(BAT−BS)、トリス(スクシンイミジルエチル)アミン(TSEA)、ビス−スクシンイミドヘキサン(BSH)、4−(O−CH2CO−Gly−Gly−Cysアミド)−2−メチルプロピオフェノン(ETAC)、トリス(アセトアミドエチル)アミン、ビス−アセトアミドメチルエーテル、ビス−アセトアミドエチルエーテル、α,ε−ビス−アセチルリジン、リジンおよび1,8−ビス−アセトアミド−3,6−ジオキサ−オクタンまたはその誘導体よりなる。
本発明の特に好ましい具体例は、ある好ましい具体例について以下に示すより詳細な記載および請求の範囲から明らかになるであろう。
発明の詳細な記載
本発明は、放射線診断または放射線療法用途の放射性同位体標識剤を調製するための線状ペプチド試薬を提供する。本発明は、ソマトスタチン・アナログであって、それに環構造が含まれないソマトスタチン・アナログである線状ペプチドを提供する。そのため、このようなソマトスタチン・アナログは、天然のソマトスタチンと比較してin vivoにおける安定性が向上している。これらの線状ペプチドは、それ自体がヒトを包含する動物における疾患および他の病気を緩和するための治療薬である。
本発明はまた、放射性ヨード化または放射性アスタチン化できる線状ペプチドであって、それにより放射線療法および放射線診断の適用において有用である。
本発明が提供するこれらの線状ペプチドのもう一つ別の具体例は、本発明の線状ペプチドが放射標識結合性−部位に共有結合する線状ペプチド試薬である。かかる線状ペプチド試薬は、放射線標識能を有しており、放射性診断薬または放射性治療薬を提供する。本発明の放射線標識剤を用いる放射性診断用途の一例は、シンチグラフィー・イメージング法であり、その方法にてソマトスタチン受容体を有する腫瘍の位置および大きさを測定できる。
本発明の線状ペプチド試薬はまた、有利には、放射性治療の用途として、レニウム−186またはレニウム−188のような細胞毒性の放射性同位体で放射線標識することができる。本発明の線状ペプチド試薬はまた、非放射性金属との錯体を調製するのに有用であり、該錯体は治療的に有用である。
本発明は、本発明のソマトスタチン・アナログの使用法であり、動物、好ましくはヒトにおける疾患または他の病気を緩和する方法を提供する。これらの疾患および病気は、糖尿病および糖尿病関連の網膜症、肝硬変および感染性肝炎、出血性潰瘍および他の胃腸出血性潰瘍、膵臓炎、中枢神経系障害、内分泌腺障害、アルツハイマー病、in vivoにおける成長ホルモンの不適当なレベルの生成に関連する先端巨大症ならびに他の疾患および障害、および癌、特に増殖が成長ホルモン生成に依存するか影響を受ける癌を包含するが、これに限定されるものではない。本発明により提供されるソマトスタチン・アナログの投与量は、前記したまたは他の疾患の治療に慣用的に用いられる天然のソマトスタチンの投与量と同量じであるか、またはin vivoにおける半減期が長いためにより少量の本発明の化合物であってもよい。
シンチグラフィー・イメージング剤として有用な本発明の具体例において、Tc−99mでの標識が本発明の有利な点である。とうのは、この同位元素の核および放射活性により理想的なシンチグラフィー・イメージング剤が得られるからである。この同位元素は約140keVの単一の光子エネルギーを有し、放射能半減期が約6時間であり、99Mo−99mTcジェネレーターから容易に入手可能である。他の放射性核種もまた、本明細書にて開示するように、本発明の実施において用いることができる。
他方、本発明の放射線療法の具体例は、細胞毒性の放射性同位元素で標識化されるのが有利で有り、スカンジウム−47、銅−67、ガリウム−72、イットリウム−90、ヨード−125、ヨード−131、サマリウム−153、ガドリニウム−159、ジスプロシウム−165、ホルミウム−166、イッテルビウム−175、ルテニウム−177、レニウム−186、レニウム−188、アスタチン−211およびビスマス−212、好ましくは186Reまたは188Reを包含するが、これに限定されない。かかる具体例は、動物、好ましくはヒトにおける、ソマトスタチン関連疾患または他の病気(悪性または良性腫瘍からなる細胞の細胞表面上でのソマトスタチン受容体の発現を介してソマトスタチンまたはソマトスタチン・アナログとの結合能を有する悪性または良性腫瘍の増殖により特徴付けられる他の疾患を包含するが、これに限定されない)の治療にて有用である。
本発明によって提供されるチオール保護基{(pgp)}に共有結合するチオールを含有するそのような基に共有結合する放射同位体標識−結合性部位および線状ペプチドにて、チオール保護基は同一または異なっていてもよく、以下に示すが、これに限定されない:
−CH2−アリール(アリールはフェニルあるいはアルキルまたはアルキルオキシ置換フェニルである);
−CH−(アリール)(アリールはフェニルあるいはアルキルまたはアルキルオキシ置換フェニルである);
−C−(アリール)(アリールはフェニルあるいはアルキルまたはアルキルオキシ置換フェニルである);
−CH2−(4−メトキシフェニル);
−CH−(4−ピリジン)(フェニル)2;
−C(CH33;
−9−フェニルフルオレニル;
−CH2NHCOR(Rは非置換あるいは置換アルキルまたはアリールである);
−CH2NHCOOR(Rは非置換あるいは置換アルキルまたはアリールである);
−CONHR(Rは非置換あるいは置換アルキルまたはアリールである);
−CH2−S−CH2−フェニル。
好ましい保護基は、式:−CH2−NHCOR
(式中、Rは炭素数1〜8の低級アルキル、フェニルまたは低級アルキルで置換されたフェニル、ヒドロキシル、低級アルコキシ、カルボキシ、または低級アルコキシカルボニルを意味する)
で示される基である。最も好ましい保護基はアセトアミドメチル基である。
本発明のソマトスタチン受容体結合線状ペプチドを含有する具体例は、各々、一連のアミノ酸から構成される。本発明にて用いるアミノ酸なる語は、天然のものなど、すべてのL−およびD−アミノ酸を包含することを意図する。本発明により提供されるソマトスタチン受容体結合ペプチドからなる試薬は、以下に示す、本発明の具体例としてのペプチドからなるが、これに限定されない:
Figure 0003601827
Figure 0003601827
Figure 0003601827
本明細書にて用いる場合、次のアミノ酸およびアミノ酸アナログは、以下の省字により表されることを意図とする:Acはアセチル基;maはメルカプト酢酸基;Acaは6−アミノカプロン酸;Hcyはホモシステイン;Hhcはホモホモシステイン(3−メルカプトプロピル)グリシン;Penはペニシルアミン;Mobはスルフヒドリル保護基4−メトキシベンジル;Acmはスルフヒドリル保護基アセトアミドメチル;Aibはアミノイソ酪酸;Nalは2−ナフチルアラニン;Ainは2−アミノ−インダン−2−カルボン酸;Hlyはホモリジン;Achxaは4−アミノシクロヘキシルアラニン;Amfは4−アミノメチルフェニルアラニン;AecはS−(2−アミノエチル)システイン;ApcはS−(3−アミノプロピル)システイン;AesはO−(2−アミノエチル)セリン;ApsはO−(3−アミノプロピル)セリン;Abuは2−アミノ酪酸;Nvaはノルバリン;Acaは9−アミノカプロン酸;FDはD−フェニルアラニン;WDはD−トリプトファン;YDはD−チロシン;CpaはL−(4−クロロフェニル)アラニン;Thpは4−アミノテトラヒドロチオピラン−4−カルボン酸;D−NalはD−2−ナフチルアラニン;Dpgはジプロピルグリシン;Abuはα−アミノ酪酸;Trcはトリカルボアルキル酸;Hcaはヘキサカルボキシ−シクロヘキサン;およびNleはノルロイシンである。天然アミノ酸はすべて標準的な略字を用いて表す(ジー・ズベイ(G.Zubay)、バイオケミストリー(Biochemistry)(第2版)、1988(マックミレン・パブリッシング(MacMillen Publishing):ニューヨーク)p33参照のこと)。
本発明の目的のために、天然アミノ酸を親油性(アラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、トリプトファンおよびバリンならびにシステインのS−アルキル化誘導体)、親水性(アスパラギン、グルタミン、スレオニン、セリン)、酸性(グルタミン酸およびアスパラギン酸)、塩基性(アルギニン、ヒスチジンおよびリジン)として特徴付けられる。T(CH2OH)は、アミノ酸のカルボキシル基を第一級アルコールに還元し、ノイゲバウアー(Neugebauer)らの操作(1990,ペプチド:プロシーディングス・オブ・ザ・イレブンス・アメリカン・ペプチド・シンポジウム、1020−21頁)を用いてペプチドに組み入れたスレオニノール残基を表す。ε−Kはリジン残基の側鎖上にあるε−アミノ基を介する共有結合を表すものである。δ−Ornは、典型的なα−アミノ基よりもδ−アミノ基が隣接するアミノ酸のカルボニル基に共有結合し、ペプチド結合を形成するオルニチン残基を表す。γ−Dabは、γ−アミノ基が隣接するアミノ酸のカルボキシル基に共有結合し、ペプチド結合を形成する2,4−ジアミノ酪酸残基を表す。β−Dapは、β−アミノ基が隣接するアミノ酸のカルボキシル基に共有結合し、ペプチド結合を形成する1,3−ジアミノプロピオン酸残基を表す。Picはピコリノイル(ピリジン−2−カルボニル);Picaはピコリルアミン(2−(アミノメチル)ピリジン);(BAT)はN6,N9−ビス(2−メルカプト−2−メチル−プロピル)−6,9−ジアザノナン酸;K.(BAT)およびLys.(BAT)はアミノ酸側鎖上のε−アミノ基で(BAT)にアシル化された、アミノ酸リジンを表し;(BAM)はN1,N4−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−1,4,10−トリアザデカン;E.(BAM)およびGlu.(BAM)はグルタミン酸の側鎖カルボン酸基と(BAM)誘導の第一級アミノ基の間にγ−アミド結合を有するアミノ酸グルタミン酸を表し;
(BAT−BM)はN−{2−(N',N'−ビス(2−マレイミドエチル)アミノエチル}−N9−(t−ブトキシカルボニル)−N6,N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド;(BAT−BM)はN−{2−(N',N'−ビス(2−スクシンイミドエチル)アミノエチル)−N6,N9−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド;(BMME)はビス−マレイミドメチルエーテル;(BSME)はビス−スクシンイミドメチルエーテル;および(DTPA)はジエチレントリアミン五酢酸である。
本発明の目的のために、「ポリ(N−カルボキシアルキル)アミン」なる語は、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびジエチレン五酢酸(DTPA)で示される一連の化合物を記載するものである。
本発明の目的のために、「ポリオキシアニオン」なる語は、サルフェート、ホスフェート、スルホネート、ホスホネートなどの化合物を包含することを意図とする。
本発明の線状ソマトスタチン・アナログペプチドは、in vitroにて化学的に合成できる。本発明のペプチドは、一般に、有利には、ペプチド合成装置で調製できる。本発明のペプチドは、当該分野における当業者に周知の技法を用い、in vitroにおける化学合成の間に、放射性同位体標識−結合性部位をペプチドに共有結合させて合成できる。共有結合の特定部位を決定できるため、このような合成の間に放射性同位体標識−結合性部位に連結したかかるペプチドが有利である。
本発明の放射性同位体標識−結合性部位は、ペプチド合成の間に標的の線状ソマトスタチン・アナログペプチドに導入してもよい。ピコリン酸((Pic−);)からなる具体例(例えば、Pic−Gly−Cys(保護基)−)では、放射性同位体標識結合性部位を、合成にて最終(すなわち、アミノ末端)残基として合成できる。加えて、ピコリン酸含有の放射性同位体標識部位を、リジンのε−アミノ基に共有結合させ、例えば、αN(Fmoc)−Lys−εN{Pic−Gly−Cys(保護基)}を得てもよく、それをペプチド鎖のいずれか適当な位置で組み入れてもよい。この配列により標的とするソマトスタチン・アナログペプチドに組み入れる簡単な方法が得られるため、該配列が特に都合がよい。
同様に、ペプチド合成の間に、ペプチド鎖のカルボキシル末端で配列(−Cys(保護基)−Gly−)を組み入れることにより、ピコリルアミン(Pica)含有の放射性同位体標識−結合部位(−Cys(保護基)−Gly−Pica)を調製できる。樹脂からペプチドを切断した後、ペプチドのカルボキシル末端を活性化し、ピコリルアミンにカップリングする。この合成経路では、反応性側鎖官能基が遮断(保護)されたままであり、ピコリルアミンの結合の間中、反応しないことが必要である。
本発明はまた、ソマトスタチン・アナログであって、Tc−99mで標識されていてもよいビスアミンビスチオール(BAT)キレーターを組み入れる合成小ペプチドを提供する。
本発明は、本発明のキレート部位を前記したアミノ酸のアミノ酸側鎖B1、B2、B3またはB4からなる官能基に共有結合させないことを除いて、BATキレーターをペプチドのいずれか適当な官能基に共有結合させることによって、実質的にペプチドのいずれかの位置に組み入れたものを提供する。
放射能テクネチウムと本発明の試薬との錯体を形成するにおいて、テクネチウム錯体、好ましくは、Tc−99m過テクネチウム酸の塩を、還元剤の存在下、試薬と反応させる。好ましい還元剤はジチオン酸、スズおよび鉄イオン;最も好ましい還元剤は、塩化スズである。このような錯体の調製手段は、都合よくは、標識される所定量の試薬と、該試薬をTc−99mで標識するのに十分な量の還元剤を含有する密封したバイアルからなるキット形にて提供される。また、該錯体は、本発明の試薬を、テクネチウムと移動リガンドとして公知の別の化合物の予め形成されたラービル錯体と反応させることにより形成してもよい。この方法はリガンド交換法として知られており、当業者にとって周知である。このラービル錯体は、例えば、タートレート、シトレート、グルコネートまたはマンニトールのようなそのような移動リガンドを用いて形成してもよい。Tc−99m過テクネチウム酸塩のうち、本発明で有用なものは、ナトリウム塩のようなアルカリ金属塩あるいはアンモニウム塩または低級アルキルアンモニウム塩を包含する。
本発明の好ましい具体例において、テクネチウム標識ペプチドを調製するためのキットを提供する。適量のペプチド試薬を、該ペプチドをTc−99mで標識するのに十分な量の塩化スズのような還元剤を含有するバイアル中に入れる。さらに、前記した(例えば、タートレート、シトレート、グルコネートまたはマンニトールのような)適量の移動リガンドを含めることができる。該キットにまた、例えば、医薬上許容される塩のような従来の医薬付加物を入れ、浸透圧を調整してもよく、緩衝液、保存料他を入れてもよい。該キットの成分は、液状、凍結または乾燥形であってもよい。好ましい具体例において、キット成分を凍結乾燥形にて供給する。
本発明に係るテクネチウム−99m標識イメージング剤は、適量のTc−99mまたはTc−99m錯体を、以下、実施例2に記載する条件下、バイアルおよび反応物に加えることで調製してもよい。
本発明により提供される放射能−標識シンチグラフィー・イメージング剤は、適量の放射能を有して得られる。Tc−99m放射能錯体の形成において、一般に、放射能を約0.01ミリキュリー(mCi)ないし100mCi/mLの濃度で含有する溶液中にて形成するのが好ましい。
本発明により提供されるをイメージング剤は、これらの器官の障害および腫瘍を診断するために腎臓のごとき器官を可視化するのに使用することができ、特に、胃腸の腫瘍、ミエローマ、小胞肺癌腫および他のAPUDomas、延髄甲状腺癌腫ならびに下垂体腫瘍のごとき内分泌性腫瘍、髄膜炎ならびに星状細胞腫のごとき脳腫瘍、および前立腺、胸部、結腸ならびに卵巣の腫瘍もイメージできる。本発明によれば、Tc−99m標識ペプチド試薬を単一の注射可能な単位用量として投与する。本発明により提供されるTc−99m標識ペプチド試薬を、生理食塩水媒体のごとき静脈注射用のいずれの慣用的な媒体または血漿媒体に入れて静脈投与を行ってもよい。一般には、投与される単位用量は、約0.01mCiないし約100mCi、好ましくは1mCiないし20mCiの放射能を有する。単位用量として注射される溶液は約0.01mLないし約10mLである。静脈投与後、数分間でin vivoでのイメージが起こりうる。しかしながら、所望ならば、放射標識ペプチドを患者に注射した後数時間またはそれ以上でイメージを起こすこともできる。たいていの場合、1時間の約1/10以内に、十分な量の投与量がイメージすべき領域に蓄積し、シンチフォトを撮ることが可能となるであろう。本発明に関して、診断目的のための慣用的なシンチグラフィー・イメージ法を用いることができる。
本発明のソマトスタチン受容体結合性線状ペプチドおよび線状ペプチド試薬の非放射能金属錯体を臨床的に用い、ある種の腫瘍、特に、ソマトスタチン受容体を発現する腫瘍の後退を促進してもよい。さらに、本発明の線状ソマトスタチン・アナログペプチドを用いて、APUDomasのごときある種の癌をしばしば伴うホルモンの過剰分泌を減少させることもできる。治療薬として使用される本発明のペプチドを、いずれかの許容される医薬担体中、約0.1ないし約49mg/kg体重/日の用量範囲にて、静脈内、筋肉内もしくは経口を包含するいずれか適当な経路によって投与してもよい。
本発明はさらに、前記のようなある種の腫瘍の放射線療法に使用してもよいレニウム−186またはレニウム−188のごとき細胞毒性放射性同位体で標識したペプチドを提供する。この目的のために、約10mCiないし約200mCiの量の放射性同位体を、いずれか適当な臨床的経路を介して、好ましくは静脈内注射により投与してもよい。
これらの化合物の製造および標識方法を、以下の実施例においてさらに詳しく説明する。これらの実施例は、前記方法のある種の態様および有利な結果を説明するものであり、例示であって、何ら限定的なものはない。
実施例1
固相ペプチド合成
アプライド・バイオシステムズ・モデル431Aペプチド・シンセサイザー(Applied Biosystems Model 431A Peptide Synthesizer)を使用し、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)アミノ末端保護を使用し、ジシクロヘキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート/ヒドロキシベンゾトリアゾール(HBTU/HOBT)でカップリングし、カルボキシル末端酸にp−ヒドロキシメチルフェノキシ−メチルポリスチレン(HMP)樹脂を、またはカルボキシル末端アミドにリンク(Rink)アミド樹脂を使用して、0.25ミリモル(mmole)のスケールで固相ペプチド合成(SPPS)を行った。
適切ならば、以下のアミノ酸誘導体を合成した。L−ホモシステインラクトンのアルカリ加水分解によりホモシステインを調製した。該アミノ酸のカルボキシル基が一級アルコールに還元されているスレオニノール残基を、適切ならばノイゲバオアー(Neugebauer)ら(1990,Peptides:Poceedings of the 11th American Peptide Symposium,pp.1020−21)の方法を用いて本発明のペプチドに導入することができる。TFA中トリフェニルメタノールでトリチル化し、次いでアサートン(Atherton)ら(1989,Solid Phase Peptide Synthesis,IRL Press:Oxford)により記載されている通りFmocを誘導することにより、適当なアミノ酸からFmoc.Hcy(Trt)およびFmoc.Pen(Trt)を調製した。N,N−ビス−Boc−グルタミン酸−α−メチルエステルをボラン−THFで還元し、次いでメシル化し、トリチル−メルカプチドと反応させ、ついで酢酸中BF3OEtでBoc基を除去し、ついで上記のとおりFmocを誘導することにより、Fmoc.ホモホモシステイン(Trt)を調製した。フェニルアラニン(水およびTFAの溶液中/NaBrで飽和されている)を亜硝酸ナトリウムで処理し、ついで蒸留して純粋な生成物を回収することにより、PhCH2CHBrCOOHを調製した。
適切ならば、SPPSの間にカップリングされる最後の残基として適当な2−ハロ酸を使用するか、あるいは、樹脂に結合しているN−末端遊離アミノ酸ペプチドを2−ハロ酸/ジイソプロピルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミド/NMPまたは2−ハロ酸無水物/ジイソプロピルエチルアミン/NMPのいずれかで処理することにより、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチルおよび2−ブロモ−3−フェニルプロピオニル基を導入した。
適切ならば、所望により0.5〜1.0mMのEDTA、アセトニトリルまたはTHFを含有していてもよいリン酸塩または炭酸水素塩緩衝液または希水酸化アンモニウム(pH8.0)中の0.1〜1.0mg/mL溶液を1〜48時間撹拌し、ついで所望により酢酸で酸性化し、凍結乾燥し、HPLC精製することにより、HPLCで精製された2−ハロアシル化ペプチドを環化した。
適切ならば、まず核ペプチドカルボキラートをDMF、NMPまたは塩化メチレン中のジイソプロピルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミドまたはHBTU/HOBtの混合物で活性化し、ついでジイソプロピルエチルアミンの存在下にカップリングすることにより、(BAM)(N1,N4−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−1,4,10−トリアザデカン)を該ペプチドにコンジュゲートさせた。カップリング後、該コンジュゲートを上記のとおり脱保護した。
適切ならば、(BAT)(N6,N9−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−6,9−ジアザノナン酸)を、ペプチド合成中に、(Nα(Fmoc)−Nε(N−Boc)−S,S'−ビストリチル−BAT)リシン(出典明示により本明細書の一部とする共有され同時継続している米国特許出願第08/ の実施例2に記載のとおりNα(Fmoc)−リシンおよびNε(N−Boc)−S,S'−ビストリチル−BATから調製)としてペプチド中に取り込ませ、完全ペプチドを合成樹脂から切り離した後、脱保護した。
適切ならば、単一のチオール含有ペプチド(N−メチルモルホリンまたはN−エチル−モルホリンでpH7に緩衝化されたDMF、または所望により0.5mM EDTAまたはDMFまたはTHFまたはアセトニトリルを含有していてもよい50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7〜8)中5〜50mg/mL)を、アセトニトリルに前もって溶解された0.5モル当量のBMME(ビス−マレイミドメチルエーテル)と室温で約1〜18時間反応させることにより、BSME付加体を調製した。該溶液を濃縮し、生成物をHPLCで精製した。
適切ならば、単一のチオール含有ペプチド(N−メチルモルホリンまたはN−エチルモルホリンでpH7に緩衝化されたDMF中10〜100mg/mLペプチドまたは所望により0.5mM EDTAまたはDMFまたはTHFまたはアセトニトリルを含有していてもよい50mMリン酸ナトリウム(pH7〜8)5〜50mg/mLペプチドの濃度)を、室温で約1〜18時間、1モル当量のトリエタノールアミンと共にあるいはそれなしに、アセトニトリルまたはDMFに前もって溶解した0.33モル当量のTMEA(トリス−(2−マレイミドエチル)アミン)と反応させることにより、TSEA付加体を調製した。付加体を含有するかかる反応混合物を濃縮し、ついで該付加体をHPLCを用いて精製した。
適切ならば、単一のチオール含有ペプチド(N−メチルモルホリンまたはN−エチルモルホリンでpH7に緩衝化されたDMF中、または所望により0.5mM EDTAまたはDMFまたはTHFまたはアセトニトリルを含有していてもよい50mMリン酸ナトリウム(pH7〜8)中2〜50mg/mLペプチドの濃度)を、室温で約1〜18時間、アセトニトリルまたはTHFに前もって溶解した0.5モル当量のBAT−BM(N−(2−(N',N'−ビス(2−マレイミドエチル)アミノエチル))−N9−(t−ブトキシカルボニル)−N6,N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド)と反応させることにより、BAT−BS(N−(2−(N',N'−ビス(2−スクシンイミドエチル)アミノエチル))−N6,N9−ビス(2−メチル−2−メルカプトプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド)付加体を調製した。ついで、該溶液を蒸発乾固し、10mL TFAおよび0.2mLトリエチルシランで1時間処理することにより(BAT−BS)−ペプチドコンジュゲートを脱保護した。該溶液を濃縮し、該生成物付加体をエーテルで沈殿させ、ついでHPLCで精製した。
適切ならば、バッカー(Bakker)らの方法(ここに出典明示により本明細書の1部とする1991,Life Sci.49:1583−1591)を用いて、該(DTPA)部を導入することができる。
トリフルオロ酢酸またはトリフルオロ酢酸および塩化メチレンの溶液であって所望により水、チオアニソール、エタンジチオールおよびトリエチルシランを含有していてもよい溶液(100:5:5:2.5:2の割合で調製)を用いて、室温で0.5〜3時間、樹脂結合生成物を常法により切断した。ウォーターズ・デルタ・パック(Waters Delta Pack)C18カラムを使用し、アセトニトリルで修飾された水中の0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を用いて勾配溶出を行う、分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により粗ペプチドを精製した。溶出画分からアセトニトリルを蒸発させ、ついで凍結乾燥した。各生成物の同一性は、高速原子衝撃質量分析(FAMBS)またはエレクトロスプレー(electrospray)質量分析(ESMS)により確認した。
ここに提供されるとおりに合成されたソマトスタチンアナログおよびFAMBSにより同定されたかかる合成の生成物を以下の表Iに示す。
実施例2
放射能標識の一般的方法
実施例2のとおりに調製された0.1mgのペプチドを0.1mLの水または50/50エタノール/水またはリン酸塩緩衝液または50mMリン酸カリウム緩衝液(pH=5,6または7.4)に溶解した。グルコスカン(Glucoscan)バイアル(E.I.DuPont de Nemours,Inc.)を、200mGi以下を含有する1.0mLのTc−99mナトリウム ペルテクネタートで再構成することによりTc−99mグルセプタートを調製し、室温で15分間放置した。ついで、25μLのTc−99mグルセプタートを該ペプチドに加え、室温または100℃で約15〜30分間、反応を進行させ、ついで0.2μmフィルターで濾過した。
該Tc−99m標識ペプチドの純度は、以下の条件を用いるHPLCにより決定した。ウォーターズ・デルタ・パック(Waters Delta Pack)RP−18、5μ、4.6mm×220mm分析カラムに各放射能標識ペプチドを載せ、1mL/minに等しい溶媒流速で該ペプチドを溶出した。100%溶媒A(0.1%CF3COOH/H2O)で始め、100%溶媒B90(0.1%CF3COOH/90%CH3CN/H2O)で終了する勾配溶出を10〜20分かけて行った。
積算記録機に接続した直列放射能検出器を用いて、放射性成分を検出した。Tc−99mグルセプタートおよびTc−99mナトリウム ペルテクネタートは、これらの条件下では1分〜4分の間に溶出するが、以下の表Iに示すとおり、Tc−99m標識ペプチドはずっと後に溶出した。
Figure 0003601827
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Figure 0003601827
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アミノ酸の1文字略語は、ジー・ズベイ(G.Zubay)、バイオケミストリー(Biochemistry)(2nd.ed.),1988(MacMillen Publishing:New York)p.33に記載されている。Ac=アセチル;Acm=アセトアミドメチル;ma=メルカプト酢酸;Aca=6−アミノカプロン酸;Hly=ホモリシン;Apc=L−(S−(3−アミノプロピル)システイン;FD=D−フェニルアラニン;WD=D−トリプトファン;YD=D−チロシン;Cpa=L−(4−クロロフェニル)アラニン;D−Nal=D−2−ナフチルアラニン;Nle=ノルロイシン;Hcy=ホモシステイン;Hhc=ホモホモシステイン;Pen=ペニシラミン;Aib=アミノイソ酪酸;Nal=2−ナフチルアラニン;D−Nal=D−2−ナフチルアラニン;Ain=2−アミノインダン−2−カルボン酸;Achxa=4−アミノ−シクロヘキシルアラニン;Amf=4−アミノメチル−フェニルアラニン;Aec=S−(2−アミノエチル)システイン;Apc=S−(3−アミノプロピル)システイン;Aes=O−(2−アミノエチル)セリン;Aps=O−(3−アミノプロピル)セリン;Abu=2−アミノ酪酸;Trc=トリカルボアリル酸;Hca=ヘキサカルボキシシクロヘキサン;Nva=ノルバリン;T(CH3OH)=スレオニノール(そのカルボン酸部位が一級アルコールに還元されている);ε−K=ペプチド結合がリシン側鎖上にα−アミノ基でなくε−アミノ基を含むペプチド中のリシン残基;δ−Orn=典型的なα−アミノ基ではなくδ−アミノ基が、隣接アミノ酸のカルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成しているオルニチン残基;γ−Dab=γ−アミノ基が隣接アミノ酸カルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成している2,4−ジアミノ酪酸残基;β−Dap=β−アミノ基が隣接アミノ酸のカルボキシル基に共有結合してペプチド結合を形成している1,3−ジアミノプロピオン酸残基;Pic=ピコリノイル(ピリジン−2−カルボニル);Pica=ピコリルアミン(2−(アミノメチル)ピリジン);BAT=N6,N9−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−6,9−ジアザノナン酸;BAT酸(保護)=N9−(t−ブトキシカルボニル)−N6,N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)−6,9−ジアザノナン酸;BAM=N1,N4−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−1,4,10−トリアザデカン;BAM(保護)=N1−(t−ブトキシカルボニル)−N1,N4−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)−1,4,10−トリアザデカン;(BAT−BM)=N−(2−N',N'−ビス(2−マレイミドエチル)アミノエチル)−N9−(t−ブトキシカルボニル)−N6,N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド;(BAT−BS)=N−(2−N',N'−ビス(2−スクシンイミドエチル)アミノエチル)−N6,N9−ビス(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド;(BMME)=ビス−マレイミドメチルエーテル;(BSME)=ビス−スクシンイミドメチルエーテル;(DTPA)=ジエチレントリアミンペンタ酢酸。RCY(%)=放射化学的収率(HPLCによって測定した)。
本発明のペプチド試薬のそれぞれを、コットン(Cotton)ら(1966,Inorg,Chem.:9−16)により記載されているとおりに調製された、ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリル/水中の約1モル当量のテトラブチルアンモニウムオキソテトラ−ブロモレナート(+5)に同時溶解し、0.5〜5日間撹拌することにより、非放射性レニウム複合体を調製した。Tc−99m標識ペプチドについて上記したのと同様にして、該レニウム複合体を逆相HPLCにより単離し、FABMSまたはESMSで特徴づけした。
例えばRe−186またはRe−188を用いる放射性レニウム複合体を、Tc−99m標識と同じ方法を用い、あるいは該ペプチドおよびペルレナートの溶液に還元剤を加えることにより、あるいは所望によりクエン酸塩のような配位子転移剤を用い、該反応液を室温〜100℃の温度で5〜60分間インキュベートすることにより、適当なペルレナート塩から調製した。
実施例3
125 I−Tyr 11 )ソマトスタチン−14のAR42Jラット膵臓 腫瘍細胞膜への結合の阻害
本発明のソマトスタチンアナログの、放射能標識ソマトスタチンアナログがソマトスタチン受容体含有細胞膜へ結合するのを阻害する能力を検定することにより、本発明の種々のソマトスタチンアナログがソマトスタチン受容体にインビトロで結合する能力を実証した。ソマトスタチン受容体を発現する該ラット膵臓腫瘍細胞系AR42Jを、T−フラスコ中37℃で、湿らせた5%CO2雰囲気中、10%ウシ胎児血清(FBS)および8mMグルタミンで補足したダルベッコ最小必須培地(DMEM)中で培養した。収穫された細胞を冷50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.4)中でホモジナイズし、ついで該ホモジネートを4℃、39,000gで10分間遠心分離した。ペレットを緩衝液で1回洗浄し、ついで10mMトリス−HCl(ph7.4)の氷冷溶液に再懸濁した。この細胞膜調製物の同じアリコートを、(125I−Tyr11)ソマトスタチン−14(比活性2000Ci/mmolで、最終濃度0.5mMおよび750,000cpm/mL、アマシャム(Amersham)、Arlington Heights,IL)および1%ウシ血清アルブミン(BSA)、5mM MgCl2、トラシオール(Trasyol)(200,000国際単位)、バシトラシン(0.02mg/mL)およびフェニルメチルスルホニルフルオリド(0.02mg/mL)を含有する50mM HEPES(pH7.4)溶液中の最終濃度が10-11M〜10-6Mであるペプチドと、30℃で25分間インキュベートした。濾過マニホルドを用い、この混合物をポリエチレンイミン洗浄GC/Fフィルター(ワットマン(Whatman)、Maidstone,England)を介して濾過し、フィルター上に残った残渣を5mLの冷HEPES緩衝液で3回洗浄した。ついで、該フィルターおよびフィルター洗浄のサンプルをガンマカウンターで計数した。非特異的結合を評価するために、200mMにて非標識ソマトスタチン−14の存在下で該検定を行った。該データのヒルプロットを含むデータ分析から阻害定数を得た(バイルンド(Bylund)およびヤマムラ(Yamamura),"Methods of receptor binding",Methods in Neurotransmitter Receptor Analysis,ヤマムラら編、Raven Press:New York、1990を参照されたし)。
以下の表にこれらの結果を示す。該データは、本発明のペプチドがソマトスタチン受容体に対して高い結合親和性を有することを示す。
上記開示は本発明のある特定の具体例を強調するものであり、これと等価なすべての変形および変更は、添付請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲内に含まれるものと理解されるべきである。
Figure 0003601827
Figure 0003601827
Figure 0003601827

Claims (10)

  1. 式:
    X1−A1A2−B1B2B3B4−C1C2−X2
    [式中、
    X 1 およびX 2 は、独立して、アミノ酸または10個以下の残 基からなるアミノ酸配列を有するペプチド
    A1、A2およびC1は、各々独立して、親油性のD−もしくはL−アミノ酸、またはS−アルキル化システイン、ペニシラミン、ホモシステインまたはホモホモシステイン;
    B1はD−もしくはL−Phe、またはD−もしくはL−Tyr、またはD−もしくはL−Nal、またはAinあるいはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    B2はD−もしくはL−Trpまたはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    B3はD−もしくはL−Lys、またはHly、Achxa、Amf、Aec、Apc、Aes、Apsあるいはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    B4はD−もしくはL−Thr、Ser、Val、Phe、Ile、Abu、Nle、Leu、Nva、NalまたはAibあるいはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    C2はD−もしくはL−Thr、Ser、Val、Phe、Ile、Abu、Nle、Leu、Nva、NalまたはAibあるいはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体である。]
    で表されるペプチドを有するソマトスタチン受容体結合性ペプチド試薬。
  2. 該ペプチドが、B 1 、B 2 、B 3 またはB 4 以外に よって放射性同位体標識結合性部位に共有結合されてい る請求項1記載の該ソマトスタチン受容体結合性ペプチ ド試薬。
  3. 該放射性同位体標識結合性部位が:
    i) C(pgp)−(aa)−C(pgp)
    [式中、(pgp)はHまたはチオール保護基であって、(aa)はアミノ酸];
    ii)式:
    A−CZ(B)−{C(R'R'')}−X
    [式中、
    AはH、HOOC、H2NOC、(ペプチド)−NHOC、(ペプチド)−OOCまたはR'''';
    BはH、SH、−NHR'''、−N(R''')−(ペプチド)、またはR'''';
    XはH、SH、−NHR'''、−N(R''')−(ペプチド)またはR'''';
    ZはHまたはR'''';
    R'、R''、R'''およびR''''は、独立して、Hまたは低級の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル;
    nは0、1または2;および
    ここに、
    Bが−NHR'''または−N(R''')−(ペプチド)である場合、XはSHであって、nは1または2;
    Xが−NHR'''または−N(R''')−(ペプチド)である場合、BはSHであって、nは1または2;
    BがHまたはR''''である場合、AはHOOC、H2NOC、(ペプチド)−NHOCまたは(ペプチド)−OOCであり、XはSHであって、nは0または1;
    AがHまたはR''''である場合、BがSHであれば、Xは−NHR'''または−N(R''')−(ペプチド)であって、XがSHであれば、Bは−NHR''または−N(R''')−(ペプチド);
    XがHまたはR''''である場合、AはHOOC、H2NOC、(ペプチド)−NHCOまたは(ペプチド)−OOCであって、BはSH;
    Zがメチルである場合、Xはメチルであり、AはHOOC、H2NOC、(ペプチド)−NHOCまたは(ペプチド)−OOCであり、BはSHであって、nは0;
    および、ここに、該チオール部位は還元形態である]
    を有する単一のチオール部位を含むテクネチウム−99m錯体化部位;
    Figure 0003601827
    [式中、X=Hまたは保護基;
    (アミノ酸)=いずれかのアミノ酸];
    Figure 0003601827
    [式中、X=Hまたは保護基;
    (アミノ酸)=いずれかのアミノ酸];
    Figure 0003601827
    [式中、各R5は、独立して、H、CH3またはC2H5;
    各(pgp)は、独立して、チオール保護基またはH;
    m、nおよびpは、独立して、2または3;
    A=直鎖状アルキル、環状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せ];および
    Figure 0003601827
    [式中、各R5は、独立して、H、1ないし6個の炭素原子を有する低級アルキル、フェニル、低級アルキルもしくは低級アルコキシで置換されたフェニル;
    m、nおよびpは、独立して、1または2;
    A=直鎖状アルキル、環状の低級アルキル、アリール、複素環、またはそれらの組合せ;
    V=Hまたは−CO−ペプチド;
    R6=Hまたはペプチド;
    および、ここに、V=Hである場合、R6=ペプチドであって、R6=Hである場合、V=−CO−ペプチド]
    よりなる群から選択される式を有する請求項2記載の試薬。
  4. B1がフェニルアラニンまたはチロシン、B2がD−トリプトファン、B3がリジンであって、B4がスレオニンまたはバリンである請求項1ないし3いずれか1記載の試薬。
  5. 以下の:
    Figure 0003601827
    よりなる群から選択される式を有するソマトスタチン受容体結合性ペプチド試薬。
  6. 式:
    X1−A1A2−B1B2B3B4−C1C2−X2
    [式中、
    X1は、H、アミノ酸、または10個以下の残基からなるアミノ酸配列を有するペプチド;
    X2は、アミノ酸、または10個以下の残基からなるアミノ酸配列を有するペプチド;
    A1、A2およびC1は、各々独立して、親油性のD−もしくはL−アミノ酸、またはS−アルキル化システイン、ペニシラミン、ホモシステインまたはホモホモシステイン;
    B1はD−もしくはL−Phe、またはD−もしくはL−Tyr、またはD−もしくはL−Nal、またはAinまたはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    B2はD−もしくはL−Trpまたはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    B3はD−もしくはL−Lys、またはHly、Achxa、Amf、Aec、Apc、Aes、Apsまたはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    B4はD−もしくはL−Thr、Ser、Val、Phe、Ile、Abu、Nle、Leu、Nva、NalまたはAibまたはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    C2はD−もしくはL−Thr、Ser、Val、Phe、Ile、Abu、Nle、Leu、Nva、NalまたはAibあるいはそれらの低級(C1−C4)アルキル置換誘導体;
    ここに、該ソマトスタチン受容体結合性部位は放射性同位体標識結合性部位に共有結合しており、該放射性同位体標識結合性部位は該ペプチドの部位B1、B2、B3またはB4に共有結合していない。]
    で表されるペプチドを有するソマトスタチン受容体結合性ペプチド試薬。
  7. テクネチウム−99m、インジウム−111、ガリウム−67、ガリウム−68、ヨウ素−123、ヨウ素−125、スカンジウム−47、銅−67、ガリウム−72、イットリウム−90、サマリウム−153、ガドリニウム−159、ジスプロシウム−165、ホロニウム−166、イッテルビウム−175、ルテチウム−177、レニウム−186、レニウム−188、ビスマス−212、ヨウ素−131およびアスタチン−211よりなる群から選択される放射性同位体で放射能標識された請求項1ないし6いずれか1記載の試薬。
  8. 所定量の請求項1ないし6いずれか1記載のソマトスタチン受容体結合性ペプチド試薬および、テクネチウム−99m、レニウム−186またはレニウム−188で該試薬を標識するのに充分な量の還元剤を含有するシールされたバイアルを含む放射性医薬製剤を調製するためのキット。
  9. 請求項1ないし6いずれか1記載の試薬と非放射性活性金属との錯体。
  10. 該金属がレニウムである請求項9記載の錯体。
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