JP3601547B2 - レーザ記録装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はレーザビームを記録媒体上に走査するのに先だって、レーザビームが所定光強度で記録媒体上を走査するべくレーザビームの光強度を制御するレーザ記録装置に関する。
【0002】
また、本発明は画像信号に基づいて変調されたレーザビームを記録媒体上に走査させて連続階調画像を記録するレーザ記録装置、更に詳しくはレーザビームの光強度をアナログ的に強度変調して高階調の画像を記録できるようにしたレーザ記録装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来より、レーザビームを光偏向器により偏向して感光体上に走査させ、電子写真技術により、現像、転写、定着する事により、印刷物を得るレーザビームプリンタが広く実用に供されている。また、同様にレーザビームを感光材料上に直接走査させ、該感光材料に画像を記録する装置も実用化されている。
【0004】
このようなレーザビームによって記録を行うレーザビーム記録装置は、レーザビームを発生する手段として半導体レーザを用いている。この半導体レーザは、ガスレーザ等に比べれば小型、安価で消費電力も少なく、また駆動電流を変えれば光出力が直接制御できる等の長所を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その反面この半導体レーザは、図7に示すように駆動電流Iに対する光出力P0特性がしきい値電流Ithを境にして変わるので、レーザビームの光強度を強度変調し、自然画等の連続階調画像を記録するのがたいへん困難だという問題がある。例えば、図7の特性において、駆動電流対光出力特性が線形であるしきい値電流Ith以上の部分で強度変調を行うと、光出力のダイナミックレンジが高々2桁程度しかとれない。周知のように、この程度のダイナミックレンジでは高品位の連続階調画像を得る事は不可能である。
【0006】
また、レーザダイオードのしきい値電流Ithは、レーザダイオードの温度により変化(温度ドリフト)するので、レーザダイオードの温度を温度センサと発熱冷却体により制御しない限り、前記2桁のダイナミックレンジを確保するのも難しい。
【0007】
通常のレーザビームプリンタで、半導体レーザの温度制御をするのは、コスト的に見合わない。そこで、半導体レーザの駆動電流対光出力特性の非線形性と温度ドリフトを克服する為に、半導体レーザから出力されるフロントビームを記録媒体上に走査し、バックビームを光量検出回路で検出してレーザダイオード駆動回路に負帰還して制御する。
【0008】
一般に、負帰還回路においては、増幅回路の利得をμ、帰還回路の帰還率をβとすると、ループ利得はμβとなる。ループ利得は大きいほど負帰還回路の制御精度は高くなる。しかし、ループ利得が高すぎると負帰還回路が発振をする可能性があり、最適なループ利得の範囲は限られる。
【0009】
半導体レーザの駆動電流対光出力特性の非線形性を考慮して、半導体レーザを含む負帰還回路を考えると図7に示すように、ループ利得はしきい値電流Ithを境として変化する。すなわち、しきい値電流Ith以下ではループ利得が低く、しきい値電流Ith以上ではループ利得が高い。そのため半導体レーザを含む負帰還回路はしきい値電流Ith以下では制御精度が低く、しきい値電流Ith以上では発振をする可能性が高い。この傾向は、レーザ記録装置が高速化し、レーザビームのスイッチング周波数が高くなり、レーザダイオード駆動回路の周波数特性が広帯域化されるほど顕著となる。
【0010】
この技術課題を克服すれば、自然画等の連続階調画像を高速に記録できるレーザ記録装置が提供できる。
【0011】
そこで本発明の目的は、半導体レーザを制御する負帰還回路に注目し、ループ利得を半導体レーザの動作点に係わらず最適化して、連続階調のレーザビームを高精度で、高速に制御することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のレーザ記録装置は、
記録信号により変調されたビームを形成するビーム形成手段と、
前記ビーム形成手段で形成されたビーム光量を検出する光量検出手段と、
基準ビーム光量を規定する基準レベル設定手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号とを比較し、前記ビーム形成手段に負帰還する負帰還手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号との差の絶対値を求める絶対値検出手段と、
前記絶対値検出手段で検出した絶対値に応じて、前記負帰還手段の利得を制御する利得制御手段と、
を備え、
前記負帰還手段は、ビームの光量を増減調整し、調整結果を記憶する光量制御手段を含み、
前記光量制御手段は、ビームの光量の調整結果を記憶する保持コンデンサと前記保持コンデンサを充放電する定電流源を含み、
前記利得制御手段は、前記光量制御手段で行うビーム光量調整の単位時間あたりの増減変化量を制御すると共に、前記定電流源の電流値を増減制御する
事を特徴とするレーザ記録装置。
【0013】
また、本発明のレーザ記録装置は、
記録信号により変調されたビームを形成するビーム形成手段と、
前記ビーム形成手段で形成されたビーム光量を検出する光量検出手段と、
基準ビーム光量を規定する基準レベル設定手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号とを比較し、前記ビーム形成手段に負帰還する負帰還手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号との差の絶対値を求める絶対値検出手段と、
前記絶対値検出手段で検出した絶対値に応じて、前記負帰還手段の利得を制御する利得制御手段と、
を備え、
前記負帰還手段は、ビームの光量を増減調整し、調整結果を記憶する光量制御手段を含み、
前記光量制御手段は、ビームの光量の調整結果を記憶する縦列接続された複数アップダウンカウンタと、前記複数のアップダウンカウンタの出力が接続されたD/Aコンバータを含み、
前記利得制御手段は、前記光量制御手段で行うビーム光量調整の単位時間あたりの増減変化量を制御すると共に、前記複数のアップダウンカウンタの内の1つのアップダウンカウンタにクロック信号を与える切換手段と、クロック信号を発生する発振器を含む
事を特徴とする。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
図1は本発明のレーザ記録装置の回路図である。実施例1、2においては、レーザビームを記録媒体上に走査するのに先だって、レーザビームが所定光強度で記録媒体上を走査するべくレーザビームの光強度を制御するレーザ記録装置について説明する。以下、レーザ記録装置の光量制御動作を説明し、次に記録信号による記録動作を説明する。
【0017】
まず、光量制御動作を説明する。APC信号発生回路2は、頁毎の記録に先立って発生される信号、あるいは偏向されたビームが所定の位置に到来する毎に発生される信号に従って、光量制御手段の調整状態、あるいは調整結果保持状態を切り換えるAPC信号を発生する。APC信号はORゲート13を介してスイッチング回路10を強制的にオン状態にし、レーザダイオード11からはフロントビームFBとバックビームBBが出力される。また、APC信号はANDゲート14を能動にし、電圧制御発振器5で発生するクロック信号をアップダウンカウンタ7に与える。このことにより、レーザダイオード11、光量検出回路12、コンパレータ6、アップダウンカウンタ7、D/A変換回路8、電流増幅回路9、スイッチング回路10から成る負帰還ループが能動となり、光量制御の調整状態になる。
【0018】
調整状態では、バックビームBBの光量を検出する光量検出回路12の出力電圧と、基準ビーム光量を規定する電圧を発生する基準レベル設定回路3の出力電圧を、コンパレータ6で比較し、比較結果の大小に応じて、アップダウンカウンタ7のカウントアップ動作とカウントダウン動作を切り換える。アップダウンカウンタ7のカウント出力はD/A変換回路8に与えられ、アナログ信号に変換され、電流増幅回路9でレーザダイオードを駆動できる電流に増幅する。
【0019】
例えば、
▲1▼バックビームBBの光量が基準ビーム光量より少なかった場合に、コンパレータ6はアップダウンカウンタ7をカウントアップ動作に切り換えて、レーザダイオードの駆動電流を徐々に増加する。
【0020】
▲2▼徐々に駆動電流を増加すると、バックビームBBの光量が徐々に増加し、基準ビーム光量を越えると、コンパレータ6はアップダウンカウンタ7をカウントダウン動作に切り換えて、レーザダイオードの駆動電流を徐々に減少する。
【0021】
▲3▼徐々に駆動電流を減少すると、バックビームBBの光量が徐々に減少し、基準ビーム光量を下回ると、コンパレータ6はアップダウンカウンタ7をカウントアップ動作に切り換えて、レーザダイオードの駆動電流を徐々に増加する。以下この繰り返しとなる。
【0022】
要約すると、
▲1▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタ7は連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行っている。
【0023】
▲2▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタ7のカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは基準ビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す。
【0024】
以上が光量制御手段を含む、負帰還手段の説明である。
【0025】
ここで、本発明の特徴である絶対値検出手段と利得制御手段を説明する。絶対値増幅回路4は、バックビームBBの光量を検出する光量検出回路12の出力電圧と、基準ビーム光量を規定する電圧を発生する基準レベル設定回路3の出力電圧の差の絶対値を出力する。絶対値増幅回路4の出力は電圧制御発振器5に与えられる。図8の実線は絶対値増幅回路4の出力電圧に対する電圧制御発振器5の発振周波数の例を示している。バックビームBBの光量が基準ビーム光量から離れるほど発振周波数が高くなり、単位時間あたりのアップダウンカウンタ7のカウント量が多くなるのが望ましい。このことにより、バックビームBBの光量の単位時間あたりの制御量であるスルーレートが制御される。また、負帰還手段の利得が制御される。
【0026】
本発明の効果をより明らかにする為に、電圧制御発振器5の発振周波数が固定されていた場合について説明する。課題は光量制御の調整精度と調整速度が両立しない事である。
【0027】
まず、レーザダイオード11、光量検出回路12、コンパレータ6、アップダウンカウンタ7、D/A変換回路8、電流増幅回路9、スイッチング回路10から成る負帰還ループでは、信号伝達の遅れが生じると言う事実がある。このため、基準ビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなり、アップダウンカウンタ7のカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは基準ビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す状態に調整が収束した際に、前記光量の振動量が大きくなり、調整結果保持状態に切り替わるタイミングによって調整結果が大きくずれ、調整精度が得られず、結局アップダウンカウンタ7のクロック信号の周波数を低くせざるを得ないと言う課題がある。
【0028】
しかるに、クロック信号の周波数を低くすると、アップダウンカウンタ7及びD/Aコンバータ8のビット数nを大きくして単位変化幅を細かくし、精度を向上させようとすると、次のような場合に応答時間が遅くなると言う課題がある。すなわち、基準ビーム光量とバックビームBBの光量が離れており、アップダウンカウンタ7が連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行っている場合は応答時間がかなり遅くなる。
【0029】
本発明の特徴である絶対値検出手段と利得制御手段を有する構成では、前記の課題である、調整精度と調整速度を両立する。すなわち、
▲1▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタ7は連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行うが、その際のクロック信号は図8に示すように絶対値増幅回路4の出力電圧が大きいほど周波数が高く、単位時間あたりのカウント量を大きくでき、調整速度を速くできる。特に、この効果はレーザダイオードの駆動電流値がしきい値電流以下の場合に大きい。図7に示したようにしきい値電流Ith以下ではループ利得が小さくなるのを、クロック信号の周波数を高くする事によって結果的にループ利得を高め補う事が出来る。
【0030】
▲2▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタ7のカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは基準ビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示すが、その際のクロック信号は図8に示すように負帰還ループの応答遅れを見込んだ最低の周波数とでき、アップダウンカウンタ7のアップダウンカウントの振動は1ビット以内に出来るので、調整精度を高くできる。また、レーザダイオードの駆動電流がしきい値電流以上の場合は図7に示したようにループ利得が高まり、負帰還ループの応答遅れによって発振する可能性があるのを、クロック信号の周波数を低くする事によって結果的にループ利得を低くし、発振の可能性をなくす事が出来る。
【0031】
次に、記録信号による記録動作を説明する。APC信号はANDゲート14を非能動にし、電圧制御発振器5で発生するクロック信号をアップダウンカウンタ7に与えない。このことにより、レーザダイオード11、光量検出回路12、コンパレータ6、アップダウンカウンタ7、D/A変換回路8、電流増幅回路9、スイッチング回路10から成る負帰還ループが非能動となり、光量制御の調整結果保持状態になる。調整結果はアップダウンカウンタ7に保持されており、レーザダイオード11の駆動電流を固定する。記録信号発生回路1で発生された記録信号は、ORゲート13を介してスイッチング回路10に与えられる。スイッチング回路10はアップダウンカウンタ7に保持された駆動電流値に従ってレーザダイオード11を開閉駆動する。レーザダイオード11で発生されたフロントビームFBは図示しない光偏向器により偏向されて、記録媒体を走査し、記録を行う。
【0032】
(実施例2)
図2は本発明のレーザ記録装置の回路図である。実施例1においてアップダウンカウンタ7、D/A変換回路8を用いてデジタル的に行われていた光量制御をアナログ的に行うのが実施例2である。図1と同じ図番の構成要素は同じ機能を有しているので、説明を省略する。
【0033】
まず、光量制御動作を説明する。APC信号発生回路2から出力されたAPC信号はANDゲート21、22を能動にし、コンパレータ6、インバータ20から出力される信号で充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかをオンにする。このことにより、レーザダイオード11、光量検出回路12、コンパレータ6、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25、コンデンサ27、電流増幅回路9、スイッチング回路10から成る負帰還ループが能動となり、光量制御の調整状態になる。
【0034】
調整状態では、バックビームBBの光量を検出する光量検出回路12の出力電圧と、基準ビーム光量を規定する電圧を発生する基準レベル設定回路3の出力電圧を、コンパレータ6で比較し、比較結果の大小に応じて、充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかをオンにし、充電用定電流源23あるいは放電用定電流源26でコンデンサ27を充電あるいは放電する。コンデンサ27の端子電圧は電流増幅回路9に与えられ、電流増幅回路9でレーザダイオードを駆動できる電流に増幅する。
【0035】
例えば、
▲1▼バックビームBBの光量が基準ビーム光量より少なかった場合に、コンパレータ6は充電用スイッチ24をオンに切り換えて、充電用定電流源23でコンデンサ27を徐々に充電し、レーザダイオードの駆動電流を徐々に増加する。
【0036】
▲2▼徐々に駆動電流を増加すると、バックビームBBの光量が徐々に増加し、基準ビーム光量を越えると、コンパレータ6は充電用スイッチ24をオフに、放電用スイッチ25をオンに切り換えて、放電用定電流源26でコンデンサ27を徐々に放電し、レーザダイオードの駆動電流を徐々に減少する。
【0037】
▲3▼徐々に駆動電流を減少すると、バックビームBBの光量が徐々に減少し、基準ビーム光量を下回ると、コンパレータ6は放電用スイッチ25をオフに、充電用スイッチ24をオンに切り換えて、充電用定電流源23でコンデンサ27を徐々に充電し、レーザダイオードの駆動電流を徐々に増加する。以下この繰り返しとなる。
【0038】
要約すると、
▲1▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかは連続的にオンであり、コンデンサ27は充電用定電流源23あるいは放電用定電流源26で連続的に充電あるいは放電されている。
【0039】
▲2▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25は交互に開閉され、コンデンサ27は充電用定電流源23、放電用定電流源26で交互に充電あるいは放電され、バックビームBBは基準ビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す。以上が光量制御手段を含む、負帰還手段の説明である。
【0040】
ここで、本発明の特徴である絶対値検出手段と利得制御手段を説明する。絶対値増幅回路4は、バックビームBBの光量を検出する光量検出回路12の出力電圧と、基準ビーム光量を規定する電圧を発生する基準レベル設定回路3の出力電圧の差の絶対値を出力する。絶対値増幅回路4の出力は充電用定電流源23と放電用定電流源26に与えられる。充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値は絶対値増幅回路4の出力電圧に従う。充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値を変えるとコンデンサ27の単位時間あたりの電圧変化量、スルーレート(V/μ秒)を変える事が出来る。図8の実線は絶対値増幅回路4の出力電圧に対する前記スルーレートの制御特性の例を示している。バックビームBBの光量が基準ビーム光量から離れるほど、充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値が大きくなり、スルーレートが大きくなるのが望ましい。このことにより、バックビームBBの光量の単位時間あたりの制御量であるスルーレートが制御される。また、負帰還手段の利得が制御される。
【0041】
本発明の効果をより明らかにする為に、充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値が固定されていた場合について説明する。課題は光量制御の調整精度と調整速度が両立しない事である。
【0042】
まず、レーザダイオード11、光量検出回路12、コンパレータ6、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25、コンデンサ27、電流増幅回路9、スイッチング回路10から成る負帰還ループでは、信号伝達の遅れが生じると言う事実がある。このため、基準ビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなり、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25は交互に開閉され、コンデンサ27は充電用定電流源23、放電用定電流源26で交互に充電あるいは放電され、バックビームBBは基準ビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す状態に調整が収束した際に、前記光量の振動量が大きくなり、調整結果保持状態に切り替わるタイミングによって調整結果が大きくずれ、調整精度が得られず、結局バックビームBBの光量の単位時間あたりの制御量であるスルーレートを低くせざるを得ないと言う課題がある。
【0043】
しかるに、スルーレートを低くすると、次のような場合に応答時間が遅くなると言う課題がある。すなわち、基準ビーム光量とバックビームBBの光量が離れており、充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかが連続的にオンで、コンデンサ27が充電用定電流源23あるいは放電用定電流源26で連続的に充電あるいは放電されている場合は、応答時間がかなり遅くなる。
【0044】
本発明の特徴である絶対値検出手段と利得制御手段を有する構成では、前記の課題である、調整精度と調整速度を両立する。すなわち、
▲1▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかは連続的にオンであり、コンデンサ27は充電用定電流源23あるいは放電用定電流源26で連続的に充電あるいは放電されているが、その際のスルーレートは図8に示すように絶対値増幅回路4の出力電圧が大きいほど充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値が大きく、スルーレートが大きくなり、調整速度を速くできる。特に、この効果はレーザダイオードの駆動電流値がしきい値電流以下の場合に大きい。図7に示したようにしきい値電流Ith以下ではループ利得が小さくなるのを、充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値を大きくする事によって結果的にループ利得を高め補う事が出来る。
【0045】
▲2▼基準ビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25は交互に開閉され、コンデンサ27は充電用定電流源23、放電用定電流源26で交互に充電あるいは放電され、バックビームBBは基準ビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示すが、その際のスルーレートは図8に示すように負帰還ループの応答遅れを見込んだ最低のスルーレートにでき、微小な光量の振動を小さく出来るので、調整精度を高くできる。また、レーザダイオードの駆動電流がしきい値電流以上の場合は図7に示したようにループ利得が高まり、負帰還ループの応答遅れによって発振する可能性があるのを、スルーレートを低くする事によって結果的にループ利得を低くし、発振の可能性をなくす事が出来る。
【0046】
次に、記録信号による記録動作を説明する。APC信号はANDゲート21、22を非能動にし、充電用スイッチ24と放電用スイッチ25を両方ともオフにする。このことにより、レーザダイオード11、光量検出回路12、コンパレータ6、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25、コンデンサ27、電流増幅回路9、スイッチング回路10から成る負帰還ループが非能動となり、光量制御の調整結果保持状態になる。調整結果はコンデンサ27に保持されており、レーザダイオード11の駆動電流を固定する。記録信号発生回路1で発生された記録信号は、ORゲート13を介してスイッチング回路10に与えられる。スイッチング回路10はコンデンサ27に保持された駆動電流値に従ってレーザダイオード11を開閉駆動する。レーザダイオード11で発生されたフロントビームFBは図示しない光偏向器により偏向されて、記録媒体を走査し、記録を行う。
【0047】
(実施例3)
図3は本発明のレーザ記録装置の回路図である。実施例3、4、5、6においては画像信号に基づいて変調されたレーザビームを記録媒体上に走査させて連続階調画像を記録するレーザ記録装置、更に詳しくはレーザビームの光強度をアナログ的に強度変調して高階調の画像を記録できるようにしたレーザ記録装置について説明する。実施例3は実施例1と同じくアップダウンカウンタ7、D/A変換回路8を用いてデジタル的に光量制御を行う。図1と同じ図番の構成要素は同じ機能を有しているので、説明を省略する。
【0048】
記録信号発生回路1で発生された階調を有する記録信号は、D/A変換回路30を介してコンパレータ6、及び絶対値増幅回路4に与えられる。実施例3は、実施例1における基準レベル設定回路3を記録信号発生回路1とD/Aコンバータ30に置き換えた構成となっている。実施例1では、頁毎の記録に先立って発生される信号、あるいは偏向されたビームが所定の位置に到来する毎に発生される信号に従って光量制御手段の調整状態、あるいは調整結果保持状態を切り換えていたが、実施例3は記録信号の階調が切り替わる度に、実施例1と同様に、レーザダイオードの駆動電流が調整される。すなわち、実施例1における基準ビーム光量を記録信号の階調に対応したビーム光量に置き換えれば実施例3の説明になる。例えば、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタ7は連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行っている。
【0049】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタ7のカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す。
【0050】
また、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタ7は連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行うが、その際のクロック信号は図8に示すように絶対値増幅回路4の出力電圧が大きいほど周波数が高く、単位時間あたりのカウント量を大きくでき、調整速度を速くできる。特に、この効果はレーザダイオードの駆動電流値がしきい値電流以下の場合に大きい。また、実施例3は記録信号の階調が切り替わる度に、レーザダイオードの駆動電流が調整されるので、調整速度高速化の効果は特に大きい。図7に示したようにしきい値電流Ith以下ではループ利得が小さくなるのを、クロック信号の周波数を高くする事によって結果的にループ利得を高め補う事が出来る。
【0051】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタ7のカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示すが、その際のクロック信号は図8に示すように負帰還ループの応答遅れを見込んだ最低の周波数とでき、アップダウンカウンタ7のアップダウンカウントの振動は1ビット以内に出来るので、調整精度を高くできる。また、レーザダイオードの駆動電流がしきい値電流以上の場合は図7に示したようにループ利得が高まり、負帰還ループの応答遅れによって発振する可能性があるのを、クロック信号の周波数を低くする事によって結果的にループ利得を低くし、発振の可能性をなくす事が出来る。
【0052】
(実施例4)
図4は本発明のレーザ記録装置の回路図である。実施例3においてアップダウンカウンタ7、D/A変換回路8を用いてデジタル的に行われていた光量制御をアナログ的に行うのが実施例4である。図1、2、3と同じ図番の構成要素は同じ機能を有しているので、説明を省略する。
【0053】
記録信号発生回路1で発生された階調を有する記録信号は、D/A変換回路30を介してコンパレータ6、及び絶対値増幅回路4に与えられる。実施例4は、実施例2における基準レベル設定回路3を記録信号発生回路1とD/Aコンバータ30に置き換えた構成となっている。実施例2では、頁毎の記録に先立って発生される信号、あるいは偏向されたビームが所定の位置に到来する毎に発生される信号に従って光量制御制御手段の調整状態、あるいは調整結果保持状態を切り換えていたが、実施例4は記録信号の階調が切り替わる度に、実施例2と同様に、レーザダイオードの駆動電流が調整される。すなわち、実施例2における基準ビーム光量を記録信号の階調に対応したビーム光量に置き換えれば実施例4の説明になる。例えば、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかは連続的にオンであり、コンデンサ27は充電用定電流源23あるいは放電用定電流源26で連続的に充電あるいは放電されている。
【0054】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25は交互に開閉され、コンデンサ27は充電用定電流源23、放電用定電流源26で交互に充電あるいは放電され、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す。
【0055】
また、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、充電用スイッチ24あるいは放電用スイッチ25のどちらかは連続的にオンであり、コンデンサ27は充電用定電流源23あるいは放電用定電流源26で連続的に充電あるいは放電されているが、その際のスルーレートは図8に示すように絶対値増幅回路4の出力電圧が大きいほど充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値が大きく、スルーレートが大きくなり、調整速度を速くできる。特に、この効果はレーザダイオードの駆動電流値がしきい値電流以下の場合に大きい。また、実施例4は記録信号の階調が切り替わる度に、レーザダイオードの駆動電流が調整されるので、調整速度高速化の効果は特に大きい。図7に示したようにしきい値電流Ith以下ではループ利得が小さくなるのを、充電用定電流源23と放電用定電流源26の電流値を大きくする事によって結果的にループ利得を高め補う事が出来る。
【0056】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、充電用スイッチ24、放電用スイッチ25は交互に開閉され、コンデンサ27は充電用定電流源23、放電用定電流源26で交互に充電あるいは放電され、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示すが、その際のスルーレートは図8に示すように負帰還ループの応答遅れを見込んだ最低のスルーレートにでき、微小な光量の振動を小さく出来るので、調整精度を高くできる。また、レーザダイオードの駆動電流がしきい値電流以上の場合は図7に示したようにループ利得が高まり、負帰還ループの応答遅れによって発振する可能性があるのを、スルーレートを低くする事によって結果的にループ利得を低くし、発振の可能性をなくす事が出来る。
【0057】
(実施例5)
図5は本発明のレーザ記録装置の回路図である。実施例5は実施例3と同じくアップダウンカウンタ53、54、55、56、D/A変換回路8を用いてデジタル的に光量制御を行う。図1、3と同じ図番の構成要素は同じ機能を有しているので、説明を省略する。
【0058】
実施例1、3において電圧制御発振器5を用いていたのを、発振周波数が固定された発振器50を用いるべく構成したのが実施例5である。すなわち、ビームの光量の調整結果を記憶する縦列接続されたアップダウンカウンタ53、54、55、56と、アップダウンカウンタ53、54、55、56の出力が接続されたD/Aコンバータ8と、アップダウンカウンタ53、54、55、56の内の1つのアップダウンカウンタにクロック信号を与える切換スイッチ530、540、550、560と、クロック信号を発生する発振器50を有する。
【0059】
図3において電圧制御発振器5の働きを有するものとして、A/D変換回路51、デコード回路52、発振器50、切換スイッチ530、531、540、541、550、551、560、561を用いている。実施例5はアップダウンカウンタのクロック周波数を上下する代わりに、縦列接続されたアップダウンカウンタの、どの桁のアップダウンカウンタにクロック信号を与えるか、切換スイッチ530、540、550、560で切り換える。切換スイッチ530、540、550、560の切り換え動作は、絶対値増幅回路4の出力をA/D変換回路51でA/D変換し、デコード回路52でデコードして制御される。その際の制御特性を図8の点線に例示する。
【0060】
図8の点線の制御特性によれば、
▲1▼絶対値増幅回路出力電圧がV1以下では、切換スイッチ530、531のみ切り換わり、アップダウンカウンタ53(LSB)にクロック信号が与えられ、スルーレートは最も小さい。
【0061】
▲2▼絶対値増幅回路出力電圧がV1以上、V2以下では、切換スイッチ540、541のみ切り換わり、アップダウンカウンタ54にクロック信号が与えられる。
【0062】
▲3▼絶対値増幅回路出力電圧がV2以上、V3以下では、切換スイッチ550、551のみ切り換わり、アップダウンカウンタ55にクロック信号が与えられる。
【0063】
▲4▼絶対値増幅回路出力電圧がV3以上では、切換スイッチ560、561のみ切り換わり、アップダウンカウンタ56(MSB)にクロック信号が与えられ、スルーレートは最も大きい。
【0064】
また、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタは連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行っている。
【0065】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタのカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す。
【0066】
さらに、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタは連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行うが、その際のクロック信号は図8に示すように絶対値増幅回路4の出力電圧が大きいほど上位の桁(MSB)のアップダウンカウンタに与えられ、単位時間あたりのカウント量を大きくでき、調整速度を速くできる。特に、この効果はレーザダイオードの駆動電流値がしきい値電流以下の場合に大きい。また、実施例5は記録信号の階調が切り替わる度に、レーザダイオードの駆動電流が調整されるので、調整速度高速化の効果は特に大きい。図7に示したようにしきい値電流Ith以下ではループ利得が小さくなるのを、クロック信号を上位の桁(MSB)のアップダウンカウンタに与える事によって結果的にループ利得を高め補う事が出来る。
【0067】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタのカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示すが、その際のクロック信号は図8に示すように負帰還ループの応答遅れを見込んで下位の桁(LSB)のアップダウンカウンタに与えられ、アップダウンカウンタのアップダウンカウントの振動は1ビット(1LSB)以内に出来るので、調整精度を高くできる。また、レーザダイオードの駆動電流がしきい値電流以上の場合は図7に示したようにループ利得が高まり、負帰還ループの応答遅れによって発振する可能性があるのを、クロック信号を下位の桁(LSB)のアップダウンカウンタに与える事によって結果的にループ利得を低くし、発振の可能性をなくす事が出来る。
【0068】
(実施例6)
図6は本発明のレーザ記録装置の回路図である。実施例6は実施例3と同じくアップダウンカウンタ61、D/A変換回路8を用いてデジタル的に光量制御を行う。図1、3と同じ図番の構成要素は同じ機能を有しているので、説明を省略する。
【0069】
階調を有する記録信号では、記録信号の階調が切り換わる度に、レーザダイオードの駆動電流を調整しなければならない。最悪、隣接する画素で最低階調(白)と最高階調(黒)であった場合には、駆動電流の調整高速化は最も大きな課題となる。実施例1から5で説明したように、絶対値増幅手段と利得制御手段による調整高速化は、かなりの効果を有するが、実施例6はさらなるレーザダイオード駆動電流の調整高速化を目的とする実施例である。
【0070】
すなわち、
頁毎の記録に先立って発生される信号に従って、各階調の試験画像信号を光量制御手段に与え、ビームの光量を増減調整し、アップダウンカウンタ61に記憶された調整結果を、各階調の画像信号レベルに対応して、保存する補正テーブル60を有し、
画像信号に応じた強度でビームを変調して記録する時は、画像信号を補正テーブル60に与え、補正テーブル60に記憶された調整結果を、アップダウンカウンタ61に、画像信号レベルの切換タイミングに同期して書き込み、その後ビームの光量を増減調整する事を特徴とする。
【0071】
以下、実施例6の動作を説明する。
【0072】
まず、頁毎の記録に先立って発生される信号、あるいは偏向されたビームが所定の位置に到来する毎に発生される信号に従って、各階調の試験画像信号を光量制御手段に与える。具体的には、記録信号発生回路1で最低階調(白)から最高階調(黒)に至る各階調の試験画像信号を順次D/A変換回路30に与える。レーザダイオード駆動電流の調整が終了すると、各階調の試験画像信号に対応するレーザダイオード駆動電流の調整結果をアップダウンカウンタ61から補正テーブル60に順次書き込む。補正テーブル60には最低階調(白)から最高階調(黒)に対応したレーザダイオード駆動電流の調整結果が保存される。
【0073】
次に、画像信号に応じた強度でビームを変調して記録するときは、記録信号発生回路1で発生された階調を有する記録信号は、D/A変換回路30を介してコンパレータ6、及び絶対値増幅回路4に与えられる。同時に、前記階調を有する記録信号は補正テーブル60に与えられ、記録信号の階調に対応したレーザダイオードの駆動電流値に相当するデータ(DATA)が、アップダウンカウンタ61に、記録信号の階調の切換タイミングに同期して書き込み(LOAD)される。アップダウンカウンタ61にデータの書き込みが終了すると、実施例3と同様にレーザダイオードの駆動電流が再調整される。
【0074】
すなわち、
▲1▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量が離れている時は、アップダウンカウンタ61は連続的にカウントアップ動作あるいはカウントダウン動作を行っている。
【0075】
▲2▼記録信号の階調に対応したビーム光量とバックビームBBの光量がほぼ等しくなると、アップダウンカウンタ61のカウントアップ動作とカウントダウン動作が頻繁に切り替わり、バックビームBBは記録信号の階調に対応したビーム光量を平均値とする微少な光量の振動を示す。
【0076】
ただし、調整データ(DATA)を書き込み(LOAD)するので、前記▲2▼の状態の時間は短く、速やかに前記▲1▼の状態にいたり、すみやかにレーザダイオードの駆動電流の調整が終了する。
【0077】
実施例6に特有な効果を示す。実施例6では、階調を有する記録信号の階調が切り換わる度に、レーザダイオードの駆動電流を調整しなければならない課題に対して、頁毎の記録に先立って発生される信号に従って、レーザダイオード駆動電流の調整データを事前に作成保存し、次に、画像信号に応じた強度でビームを変調して記録するときは、前記保存した調整データを読み出し、その調整データを開始点として再調整する。このことにより、最悪、隣接する画素で最低階調(白)と最高階調(黒)であった場合にも、最低階調に対応する駆動電流データ、あるいは最高階調に対応する駆動電流データを開始点として、レーザダイオード駆動電流を再調整するので、駆動電流の調整が高速化できる。また、事前に作成した調整データをそのまま用いず、記録時に再調整するので、調整データ作成時と記録時でレーザダイオードの特性が温度あるいは経時変化により変化しても、レーザダイオードの出力ビーム光量が高精度に再調整される。加えて、レーザダイオードの駆動電流の調整結果をROM化したり、調整データの作成頻度を頁毎ではなく、2頁に1度にするなど減らす事も可能であり、装置構成や制御プログラムの自由度が広がる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のレーザ記録装置は、ループ利得を半導体レーザの動作点に係わらず最適化する事により、連続階調のレーザビームを高精度で、高速に制御することができる。
【0079】
請求項1、2の構成によれば、ビーム光量検出値と基準ビーム光量の差の絶対値に応じ、ループ利得を最適化する事により、レーザビームを高精度で、高速に制御可能なレーザ記録装置を提供できる。
また、請求項1、2の構成によれば、ビーム光量検出値と、基準ビーム光量の差の絶対値に応じ、ビーム光量調整の単位時間あたりの増減変化量を最適化する事により、(画像信号に基づいて変調される)レーザビームを高精度で、高速に制御可能なレーザ記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ記録装置における実施例1(デジタル光量制御)の回路図。
【図2】本発明の実施例2(アナログ光量制御)の回路図。
【図3】本発明の実施例3(強度変調、デジタル光量制御)の回路図。
【図4】本発明の実施例4(強度変調、アナログ光量制御)の回路図。
【図5】本発明の実施例5(強度変調、デジタル光量制御)の回路図。
【図6】本発明の実施例6(強度変調、デジタル光量制御)の回路図。
【図7】レーザダイオードの駆動電流に対する光出力の特性図。
【図8】本発明のレーザ記録装置の制御特性説明図。
【符号の説明】
1 記録信号発生回路
2 APC信号発生回路
3 基準レベル設定回路
4 絶対値増幅回路
5 電圧制御発振器
6 コンパレータ
7 アップダウンカウンタ
8 D/A変換回路
9 電流増幅回路
10 スイッチング回路
11 レーザダイオード
12 光量検出回路
13 ORゲート
14 ANDゲート
FB フロントビーム
BB バックビーム
20 インバータ
21、22 ANDゲート
23 充電用定電流源
24 充電用スイッチ
25 放電用スイッチ
26 放電用定電流源
27 コンデンサ
30 D/A変換回路
50 発振器
51 A/D変換回路
52 デコード回路
53、54、55、56 アップダウンカウンタ
530、531、540、541 切換スイッチ
550、551、560、561 切換スイッチ
60 補正テーブル
61 アップダウンカウンタ
Claims (2)
- 記録信号により変調されたビームを形成するビーム形成手段と、
前記ビーム形成手段で形成されたビーム光量を検出する光量検出手段と、
基準ビーム光量を規定する基準レベル設定手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号とを比較し、前記ビーム形成手段に負帰還する負帰還手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号との差の絶対値を求める絶対値検出手段と、
前記絶対値検出手段で検出した絶対値に応じて、前記負帰還手段の利得を制御する利得制御手段と、
を備え、
前記負帰還手段は、ビームの光量を増減調整し、調整結果を記憶する光量制御手段を含み、
前記光量制御手段は、ビームの光量の調整結果を記憶する保持コンデンサと前記保持コンデンサを充放電する定電流源を含み、
前記利得制御手段は、前記光量制御手段で行うビーム光量調整の単位時間あたりの増減変化量を制御すると共に、前記定電流源の電流値を増減制御する
事を特徴とするレーザ記録装置。 - 記録信号により変調されたビームを形成するビーム形成手段と、
前記ビーム形成手段で形成されたビーム光量を検出する光量検出手段と、
基準ビーム光量を規定する基準レベル設定手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号とを比較し、前記ビーム形成手段に負帰還する負帰還手段と、
前記光量検出手段で検出した信号と、前記基準レベル設定手段で規定した信号との差の絶対値を求める絶対値検出手段と、
前記絶対値検出手段で検出した絶対値に応じて、前記負帰還手段の利得を制御する利得制御手段と、
を備え、
前記負帰還手段は、ビームの光量を増減調整し、調整結果を記憶する光量制御手段を含み、
前記光量制御手段は、ビームの光量の調整結果を記憶する縦列接続された複数アップダウンカウンタと、前記複数のアップダウンカウンタの出力が接続されたD/Aコンバータを含み、
前記利得制御手段は、前記光量制御手段で行うビーム光量調整の単位時間あたりの増減変化量を制御すると共に、前記複数のアップダウンカウンタの内の1つのアップダウンカウンタにクロック信号を与える切換手段と、クロック信号を発生する発振器を含む
事を特徴とするレーザ記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09867995A JP3601547B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | レーザ記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09867995A JP3601547B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | レーザ記録装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08290612A JPH08290612A (ja) | 1996-11-05 |
JP3601547B2 true JP3601547B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=14226206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09867995A Expired - Lifetime JP3601547B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | レーザ記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3601547B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4879783B2 (ja) * | 2007-03-09 | 2012-02-22 | パナソニック株式会社 | 自動利得制御回路 |
-
1995
- 1995-04-24 JP JP09867995A patent/JP3601547B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08290612A (ja) | 1996-11-05 |
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