JP3601207B2 - 回転体の速度検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体の速度を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回転体の速度を検出する回転速度検出機構は、回転体と一体に回転するシグナルロータを備え、その回転により電磁ピックアップ等からパルス信号が連続して多数発生するようになっている。回転体の速度は電子制御装置(ECU)がパルス信号を入力として単位時間あたりのパルス信号数やパルス信号周期に基づいて演算するが、パルス信号はシグナルロータの加工誤差や腐食、走行中の変形等の非規格要素により一定ではない。そこで非規格要素によるパルス信号の検出誤差を各パルス信号ごとに補正する必要がある。非規格要素によるパルス信号の検出誤差を補正するようにした回転体の速度検出装置としては本願出願人が特開平6−308139号により提案している。この回転体の速度検出装置では、パルス信号の周期を、最新の1回転分について記憶し、記憶したパルス信号周期に基づいてパルス信号周期の平均値を逐次、算出するとともに、平均値を学習基準値としてパルス信号周期を補正する補正係数を更新し、非規格要素による検出誤差をなくすようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記特開平6−308139号公報記載の回転体の速度検出装置では非規格要素による検出誤差はほぼ無くすことができるものの、ECUにおける演算規模が大きいためECUに高い処理能力のものが要求される。このためECUに記憶容量が大きいものや高速処理が可能なものが必要である。
【0004】
そこで本発明は、大きな記憶容量や速い処理速度が不要で、コストの低減が図ることができるとともに検出精度のよい回転体の速度検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における、上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正する補正係数を更新する補正係数更新手段が学習基準値算出手段および偏差依存値算出手段を備えることで、上記パルス信号の周期の平均に依存する学習基準値と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期との偏差に依存した値が算出され、補正係数算出手段により偏差依存値と前回算出された補正係数とが加算されて今回の補正係数が算出される。かつ上記学習基準値算出手段は積算手段、記憶手段および平均演算手段とを備え、これらを次のように構成する。積算手段により、所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列ごとにパルス信号周期が順次、積算され、パルス信号列のすべてのパルス信号周期が積算されると積算値が記憶手段に書き込まれ、記憶手段が常に最新の上記被測定回転体の1回転分の積算値を記憶する。平均演算手段が積算値の合計値よりパルス信号周期の平均値を算出する。上記所定数は被測定回転体の1回転のパルス信号の数を整数で除した除数値とする。
【0006】
上記記憶手段には上記被測定回転体の1回転分のパルス信号列の数の積算値が記憶されるから、被測定回転体の1回転のパルス信号の周期を一つずつ記憶するのにくらべて記憶手段の容量を小さくできる。したがってコストの低減が図られる。しかも上記学習基準値が被測定回転体の1回転についてのパルス信号周期の平均値として得られるからノイズ等の影響が抑えられ検出精度がよい。
【0007】
請求項2記載の発明では、被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における、上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正する補正係数を更新する補正係数更新手段が平均依存値算出手段および偏差依存値算出手段を備えることで、上記パルス信号の周期の平均依存値と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期との偏差に依存した値が算出され、補正係数算出手段により偏差依存値と前回算出された補正係数とが加算されて今回の補正係数が算出される。上記学習基準値算出手段は、上記パルス信号が入力するごとにそのパルス信号周期が記憶手段に書き込まれて記憶手段には常に最新の所定数のパルス信号周期が記憶され、記憶手段に記憶された最新の所定数のパルス信号周期から平均演算手段がパルス信号周期を算出するように構成する。かつ上記所定数は上記被測定回転体の非規格要素の周期性に基づいて設定した数とする。
【0008】
上記記憶手段に記憶されるパルス信号数が、上記被測定回転体の非規格要素の周期性に基づいて設定されるから、被測定回転体の1回転のパルス信号の周期を全部記憶するのにくらべて記憶手段を小さくできる。したがってコストの低減が図られる。しかも所定数のパルス信号周期の平均値として得られる学習基準値は、所定数が上記被測定回転体の非規格要素の周期性に基づいて設定され、被測定回転体の1回転分のパルス信号周期の平均値とみなせるから検出精度がよい。
【0009】
請求項3記載の発明では、略同一の回転速度で回転する複数の被測定回転体の各々の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正する補正係数を更新する補正係数更新手段が、学習基準値算出手段および偏差依存値算出手段を備えることで、これらが上記パルス信号の周期の平均に依存する学習基準値と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期との偏差に依存した値が算出され、補正係数算出手段により偏差依存値と前回算出された補正係数とが加算されて今回の補正係数が算出する。上記学習基準値算出手段は、前回算出された上記被測定回転体の速度の、被測定回転体間の平均値を算出する平均速度算出手段と、上記平均値をパルス信号の周期の代表値に換算する換算手段とを具備する。上記代表値を上記学習基準値とする。
【0010】
算出した上記被測定回転体の速度より学習基準値を得ることにより、過去のパルス信号の周期を記憶する必要がない。したがってコストの低減が図られる。しかも学習基準値は複数の被測定回転体の速度を平均することにより非規格要素が除去されるから検出精度がよい。
【0011】
請求項4記載の発明では、被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における、上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正する補正係数を更新する補正係数更新手段が学習基準値算出手段および偏差依存値算出手段を備えることで、上記パルス信号の周期の平均に依存する学習基準値と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期との偏差に依存した値が算出され、補正係数算出手段により偏差依存値と前回算出された補正係数とが加算されて今回の補正係数が算出される。かつ所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列同士がパルス信号を補正する補正係数の組を共用し、上記補正係数更新手段は補正係数の更新が補正係数を共用するパルス信号が入力するごとに行われるように構成する。上記所定数は被測定回転体の1回転のパルス信号の数を整数で除した除数値とする。
【0012】
パルス信号列が補正係数の組を他のパルス信号列と共用することにより、補正係数がパルス信号に対して1対1に割り当てられる構成に比して、記憶する補正係数の数を少なくできる。したがってコストの低減が図られる。しかも所定数が被測定回転体の非規格要素の周期性に基づいて設定されるから検出精度がよい。
【0013】
請求項5記載の発明では、被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における、上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正する補正係数を更新する補正係数更新手段が学習基準値算出手段および偏差依存値算出手段を備えることで、上記パルス信号の周期の学習基準値と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期との偏差に依存した値が算出され、補正係数算出手段により偏差依存値と前回算出された補正係数とが加算されて今回の補正係数が算出される。上記補正係数更新手段は、所定数ごとのパルス信号の周期もしくは所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列の周期をパルス信号周期として用いるように設定する。上記所定数は被測定回転体の1回転のパルス信号の数を2以上の整数で除した除数値とする。
【0014】
所定数ごとのパルス信号の周期もしくは所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列の周期の平均値を学習基準値として用いることにより、被測定回転体の1回転あたりの、過剰なパルス信号が実質的に減るから、演算負荷が減少し、速い処理速度が不要となる。したがってコストの低減が図られる。しかも過剰なパルス信号が減っても検出精度に悪影響はない。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明を適用した車輪速度検出装置を示す。ここで車輪速度検出機構11は車両の車輪とともに回転するシグナルロータ12を備えているもので、各車輪ごとに設けられる。このシグナルロータ12は周囲に磁性材料によって構成された多数(本実施形態では48)個の歯を規格上、等間隔で有する歯車にて構成されている。シグナルロータ12の外周部に、歯により形成される凹凸が回転検出部となる。このシグナルロータ12の外周に近接するようにして電磁ピックアップ13が固定的に設定される。電磁ピックアップ13は、車輪とともに回転するシグナルロータの、一つの歯が通過することにともなう磁界の変化を検出し、例えば歯の一つが通過するごとに1つの正弦波状の検出信号が出力する。すなわち車輪とともにシグナルロータ12が回転することによって、電磁ピックアップ13からシグナルロータ12の各歯の通過にともなってこの歯を計数するようになる正弦波信号が出力されるもので、この正弦波状のピックアップ信号はECU14に入力する。ECU14は、正弦波状ピックアップ信号が入力される波形整形回路141、および波形整形回路141からの出力が入力されるマイクロコンピュータ142を含み構成されるもので、正弦波状のピックアップ信号を整形した波形整形回路141からの、各車輪ごとの矩形波状のパルス信号がECU14に入力する。
【0016】
図2はこの波形整形回路からマイクロコンピュータに入力されるパルス信号の状態を示している。マイクロコンピュータ142では、パルス信号の立ち下がりに対応して、これを割り込み信号として車速パルス割り込み処理が実行される。またマイクロコンピュータ142では、定時割り込み処理がS1,S2,・・・で示す時刻において実行される。
【0017】
図3は車速パルス割り込み処理の流れを示すもので、まずステップ110ではパルス信号の周期Δtを計測する。パルス信号周期Δtは図2に示すように前後するパルス信号の、割り込み信号となる立ち下がり部の間隔を演算して得る。ステップ120では各パルス信号に各回転検出部に対応した回転検出部番号を付ける。回転検出部番号とは、シグナルロータの歯に1から歯数の最高値(本実施形態においては48)まで付けたシグナルロータの歯の番号である。すなわち各パルス信号に1,2,3・・・46,47,48、1、2・・・のように各回転検出部に対応した1〜48の数字を繰り返し付ける。
【0018】
シグナルロータの歯の加工誤差や腐食等による回転検出部の変形や、車輪の偏磨耗や走行中の変形等による回転体の変形等の非規格要素により信号周期Δtにずれが生じている。ステップ130、140は非規格要素による信号周期Δtのずれを補正するための後述する補正係数を更新する手順である。ステップ130においては、補正係数ωn,m の更新許可を判定する。添え字nは上記回転検出部番号で、補正係数ωn,m はシグナルロータの回転検出部と一対一に対応している。添え字mはシグナルロータの回転数で、ωn,m−1 が1回転前の補正係数であることを示している。ここで補正係数ωn,m の更新条件は、最新連続48個のパルス信号が定時割り込み区間に途切れることなく入力した場合である(図4(a)更新可、図4(b)更新不可)。
【0019】
ステップ140においては補正係数ωn,m の更新を行う。図5は補正係数ωn,m の更新の手順を示すもので、ステップ141では以下のステップで使用する、学習基準値たるパルス信号周期の平均値Sの更新についての許可判定を行う。更新の許可は回転検出部番号12,24,36,48のパルス信号における車速パルス割り込み処理が終了後に発行される。
【0020】
パルス信号周期平均値Sの更新について許可されている場合はステップ142に進む。ステップ142は平均演算手段としての作動で、まず記憶手段たるブロックメモリからパルス信号列ごとのパルス信号周期Δtの積算値S(g=0,1,2,3)を読み出す。ここでパルス信号列は所定数(本実施形態では12)の連続するパルス信号のことで、積算値Sは回転検出部番号n=g×12+1〜g×12+12の連続するパルス信号よりなるパルス信号列のパルス信号周期Δtの積算値である。なお積算値は後述するステップ150で算出される(図3)。
【0021】
次いで読み出された4つ積算値Sよりシグナルロータの1回転にあたる48個のパルス信号周期の平均値Sを式(1)により算出する。すなわちパルス信号周期の平均値Sは、積算値Sの合計を求め、合計をシグナルロータ1回転のパルス信号の数48で除して得られる。
【0022】
【数1】
Figure 0003601207
【0023】
続くステップ143,144は偏差依存値算出手段としての作動で、先ずステップ143では、式(2)により偏差依存値Δtを算出する。すなわちパルス信号周期平均値Sと前回の補正係数ωn,m−1 により補正した各回転検出部のパルス信号周期Δtとの偏差を算出し(式(2)における分子参照)、上記偏差の速度依存性をなくすために上記偏差をパルス信号周期の平均値Sにより規格化する。
Δt=(S−ωn,m−1 Δt)/S・・・・(2)
【0024】
偏差依存値Δtは、シグナルロータ12の非規格要素による各回転検出部のパルス信号周期のずれを示していると考えられる。ところが実際に車両が道路を走行した場合、路面の振動により車輪速度はランダムに変動するため、Δtもパルス信号入力ごとにランダムに変動し各回転検出部におけるシグナルロータの特徴を示す値とはなり得ない。そこでステップ144において、補正係数ωn,m の収束速度を調整する補正感度係数kをΔtにかける(kΔt)ことによって、1回のパルス信号入力に対するΔtの補正係数ωn,m への影響度合いを調整する。例えば補正感度係数kの値を小さくすれば補正係数ωn,m の変動量を小さくすることができる。この手段によって路面振動による車輪速度のランダム変動が補正係数ωn,m に及ぼす影響を無くすことが可能となる。
【0025】
ステップ145は補正係数算出手段としての作動で、偏差依存値Δtを補正感度係数kにより調整した値kΔtを用いて補正係数ωn,m を式(3)により更新する。すなわちkΔtを各回転検出部の補正係数の前回値ωn,m−1 に加算する。ここで補正係数ωn,m の初期値は1とする。
ωn,m =ωn,m−1 +kΔt・・・・(3)
【0026】
上記各式は、各回転検出部が被回転検出部を通過するごとに各回転検出部に対応する補正係数ωn,m を更新し、任意の速度で各回転検出部に対応する非規格要素による誤差を補正し得る補正係数収束値を求めることを意味する。また収束値は回転体が非規格要素を含む場合のパルス信号周期の、回転体が非規格要素を含まないパルス信号に対する割合を表す。回転体が1回転する時間は微小であるので、回転体が1回転する間の回転速度を一定速度であると仮定する。その場合本来ならば回転体の1回転における48のパルス信号周期は一定となる筈である。ところが実際はシグナルロータ12の回転検出部の加工誤差やタイヤの偏磨耗や走行中の変形等の非規格要素により、パルス信号周期にばらつきが発生しており(図6(a)参照)、上記補正係数を用いてパルス信号周期の補正を行うことにより、48パルス信号周期の平均値と各回転検出部のパルス信号周期との偏差Hを0に近づける(図6(b)参照)。
【0027】
図7(a),(b)はそれぞれ補正感度係数kが大きい場合と小さい場合における補正係数ωn,m の時間変化を示す。補正感度係数kが大きい場合は補正係数ωn,m の収束速度は速いが路面振動の影響を受けやすく変動が大きい。補正感度係数kが小さい場合は補正係数ωn,m の収束速度は遅いが路面振動の影響を受けにくく振動が小さい。本願発明者が実験したところ、k=0.008としてほぼ一定速度で車輪を回転した場合、タイヤが約500回転したとき(100km/h走行では約35秒、50km/h走行では約70秒)、補正係数ωn,m がほぼ一定値に収束した。
【0028】
ステップ150では、シグナルロータにおける非規格要素の、パルス信号周期Δtに対する算出誤差を補正する。図8は、ステップ150におけるパルス信号周期Δtの補正の流れを示すものである。ステップ151は積算手段としての作動で、式(4)により積算値Sを求める。すなわちパルス信号列の先頭のパルス信号となる検出部番号No.1,13,25,37のパルス信号の周期Δtから車速パルス割り込み処理ごとに順次、積算する。そしてパルス信号列の最後尾のパルス信号となる検出部番号No.12,24,36,48のパルス信号の周期Δtが積算されると、積算値Sはブロックメモリの最も古いデータが書き込まれた領域に上書きされ、最新の4つの積算値S(g=0〜3)が記憶される。式中、jはパルス信号列のパルス信号数で、本実施形態では12である。
【0029】
【数2】
Figure 0003601207
【0030】
ステップ152ではパルス信号周期Δtを式(5)により補正してシグナルロータ12の非規格要素による誤差を除去する。式中、Δt’は補正したパルス信号周期である。
Δt’=Δt×ωn,m ・・・・(5)
【0031】
ステップ153では前回の定時割り込み処理の直後のパルス信号周期から最新のパルス信号周期までの、補正したパルス信号周期Δt’の積算値Δtを式(6)により求める。なお式中、jは最新の定時割り込み区間の最初の回転検出部番号であり、pは最新の回転検出部番号である。ただし回転検出部番号nは1〜48の数字が繰り返されるのでj>pとなることもあり得る。
【0032】
【数3】
Figure 0003601207
【0033】
図9は定時割り込み処理の流れを示すもので、この処理はマイクロコンピュータの定時割り込み信号ごとに実行される。まず車輪速度の演算を実行する(ステップ210)。図10は車輪速度演算の流れを示すもので、車輪速度Vを、最新の定時割り込み区間における、補正したパルス信号周期の積算値Δt、最新の定時割り込み区間の入力パルス信号数N(図2参照)、シグナルロータの歯数(ここでは48)と車輪半径によって決まる速度定数aとに基づいて式(7)により算出する(ステップ211)。
=a(N/Δt)・・・・(7)
【0034】
図9のステップ210に続くステップ220では車輪加速度の演算を実行する。図11は車輪加速度演算の流れを示すもので、車輪加速度DV(Dは微分を示す)を、前回および今回算出された車輪速度をVx0およびVx1、前回および今回算出された定時割り込み区間の補正したパルス信号周期の積算値をΔts0およびΔts1として、式(8)により算出する(ステップ221)。
DV=(Vx1−Vx0)/((Δts0+Δts1)/2)・・・・(8)
【0035】
なお本実施形態ではパルス信号列のパルス信号数を12としたが、パルス信号周期の平均値Sの要求される更新頻度やメモリ容量の縮小量に応じて適宜設定し得る。例えばパルス信号列のパルス信号数を6とすればパルス信号周期の平均値Sの更新頻度は多くなるがメモリのブロックが48/6=8必要となる。逆に1パルス信号列あたりのパルス信号数を、シグナルロータの歯数である48とすればパルス信号周期の平均値Sの更新頻度はシグナルロータ1回転に1回となるが、パルス信号列ごとにパルス信号周期を積算する必要がないのでブロックメモリが節約できる。
【0036】
(第2実施形態)
シグナルロータの非規格要素は、製造方法等の要因により周期性があり、このため実際に車両が走行したときのパルス信号周期にも数歯周期で同じ傾向が繰り返される。図12はパルス信号周期の実測例で、この場合、6歯周期の傾向が認められる。したがって任意の連続する6k(k=1,2,・・,7)歯についてのパルス信号周期の平均はシグナルロータ1回転分のパルス信号周期の平均と同じとみなすことができる。そこで第1実施形態ではシグナルロータ1回転分の、48歯すべてについてパルス信号周期を平均した値Sを補正係数の更新時における学習基準値としたが、シグナルロータの非規格要素の周期性に基づいた所定数のパルス信号周期の平均値Sを、学習基準値とした。なお、以下の説明では上記実測例に基づいて所定数を6とする。
【0037】
本実施形態の車輪速度検出装置は、構成が図1に示したものと基本的には同じで、主にECU14で実行されるソフトウェア等が異なっている。本実施形態ではブロックメモリが最新の、所定数たる6つの連続するパルス信号周期Δt(i=最新の6つの検出部番号)が記憶されるように設定されている。図13には車速パルス割り込み処理の流れを示し、図14には、図13におけるステップ140Aの詳細手順を、図15には、図13におけるステップ150Aの詳細手順を示す。図中、第1実施形態に説明で示した図3,5,8と同一番号を付したステップについては実質的に同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。また定時割り込み処理については実質的に同じであるので説明を省略する。
【0038】
図14のステップ142Aでは上記ブロックメモリからパルス信号周期Δtを読み出し式(9)によりパルス信号周期Δtの平均値Sを求める。
【0039】
【数4】
Figure 0003601207
【0040】
以降のステップでは第1実施形態と同様に平均値Sを学習基準値として補正係数を更新する。すなわち第1実施形態では1つのパルス信号列に対して1回ずつ学習基準値が更新されていたが、本実施形態ではパルス信号が入力するごとに更新される。
【0041】
図15において、ステップ151Aではブロックメモリに記憶された最も古いパルス信号周期のデータを最新のパルス信号周期のデータに書き換え、ブロックメモリには更新された、最新の6つのパルス信号周期Δtが記憶される。
【0042】
本実施形態では、シグナルロータ1回転におけるパルス信号周期の平均値を非規格要素の周期性に基づいて数個のパルス信号周期の平均値で代表させることにより、ブロックメモリが従来技術のようにシグナルロータの1回転分のパルス信号周期を記憶しなくともよく、その何分の1(本実施形態の例では6/48=1/8)のパルス信号周期を記憶するだけでよい。したがってメモリの容量が小さくて済みコストが低減する。
【0043】
(第3実施形態)
本実施形態の車輪速度検出装置は構成が図1に示したものと基本的には同じで、主にECU14で実行されるソフトウェア等が異なっている。本実施形態ではブロックメモリが省略されている。図16には車速パルス割り込み処理の流れを示し、図17には、図16におけるステップ140Bの詳細手順を、図18には、図16におけるステップ150Bの詳細手順を示す。また定時割り込み処理の流れを図19に示す。図中、第1実施形態に説明で示した図3,5,8,9と同一番号を付したステップについては実質的に同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では上記各実施形態のようにパルス信号周期から学習基準値を求めるのではなく、4つの各車輪について算出した車輪速度の、車輪間の平均値より学習基準値を得るようにしたものである。
【0044】
図17のステップ142Bでは学習基準値であるパルス信号周期代表値Sを読み出す。以降のステップでは第1実施形態と同様に式(2)および(3)により補正係数を更新する。
【0045】
図18に示すΔt補正の流れは図8においてステップ151を省略したものである。
【0046】
図19において、車輪加速度演算(ステップ220)に続くステップ230は平均速度算出手段および換算手段としての作動で、式(10)により、ステップ210において算出した各車輪速度Vについての、4の車輪間の平均値Vxav を算出する。
【0047】
【数5】
Figure 0003601207
【0048】
次いで車輪速度平均値Vxav を式(11)により1歯相当のパルス信号周期に換算して換算値Sをパルス信号周期代表値Sとする。式中、aは式(7)における速度定数である。
S=Vxav /a・・・・(11)
【0049】
パルス信号周期代表値Sが以降の割り込み処理における学習基準値となる。4輪の車輪速度はそれぞれ独立のシグナルロータの回転に対して発生するパルス信号から計算される。したがって上記のごとく学習基準値の更新が繰り返し行われることにより、学習基準値から非規格要素によるパルス信号の検出誤差が除去される。
【0050】
本実施形態では、学習基準値を定時割り込み処理において算出した車輪速度より得ることにより、学習基準値を更新するためのブロックメモリが省略できる。
【0051】
(第4実施形態)
本実施形態の回転速度検出装置は構成が図1に示したものと基本的には同じで、主にECU14で実行されるソフトウェア等が異なっている。本実施形態ではブロックメモリが最新の48の連続するパルス信号周期が記憶されるように設定されている。図20には車速パルス割り込み処理の流れを示し、図21には、図20におけるステップ140Cの詳細手順を、図22には、図20におけるステップ150Cの詳細手順を示す。図中、第1実施形態に説明で示した図3,5,8と同一番号を付したステップについては実質的に同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。また定時割り込み処理については実質的に同じであるので説明を省略する。
【0052】
上記各実施形態では48の回転検出部に対して1対1に補正係数が割り当てられていたが本実施形態ではシグナルロータの1回転分の48のパルス信号を所定数の連続するパルス信号よりなる複数のパルス信号列について、一のパルス信号列を構成するパルス信号の補正係数を他のパルス信号列において共用するようにしたものである。上記所定数は、第2実施形態において説明したようにシグナルロータの非規格要素の周期性に基づいて設定すればよい。若しくはシグナルロータの回転における除去すべき最高次の次数をシグナルロータ1回転あたりのパルス信号列の数として、これより1パルス信号列あたりのパルス信号数を換算すればよい。車輪速度の解析において対象となる周波数帯以上のノイズ成分は除去の必要がないからである。なお本実施形態では、第2実施形態と同様に上記所定数を6として説明する。
【0053】
補正係数は6つの補正係数ωr,m (r=1,2,・・・,6)が設定してあり、補正係数ωr,m は、回転検出部番号nの6についての剰余がrであるパルス信号に対応する。例えばn=1,7,13,・・・のパルス信号については補正係数ω1,m である。すなわち6の連続するパルス信号よりなるパルス信号列が補正係数の組{ωr,m (r=1〜6)}を他のパルス信号列と共用する。
【0054】
ステップ130Cにおいて補正係数ωr,m の更新許可がされていれば、ステップ140Cに進む。図21のステップ142Cでは上記ブロックメモリからパルス信号周期Δt(k=n−48、n−47,・・,n−2、n−1)を読み出し式(12)によりパルス信号周期Δtの平均値Sを求め、平均値Sを学習基準値とする。
【0055】
【数6】
Figure 0003601207
【0056】
続くステップ143Cは偏差依存値算出手段としての作動で、式(13)により偏差依存値Δtを算出する。
Δt=(S−ωr,m−1 Δt)/S・・・・(13)
すなわちパルス信号周期平均値Sと前回の補正係数ωr,m−1 により補正した各回転検出部のパルス信号周期Δtとの偏差を算出し(式13における分子参照)、上記偏差の速度依存性をなくすために上記偏差をパルス信号周期の平均値Sで規格化する。
【0057】
ステップ144Cでは補正係数ωr,m の収束速度を調整する補正感度係数kをΔtにかける(kΔt)ことによって、1回のパルス信号入力に対するΔtの補正係数ωr,m への影響度合いを調整する。
【0058】
ステップ145Cでは偏差依存値Δtを補正感度係数kにより調整した値kΔtを用いて補正係数ωr,m を式(14)により更新する。すなわちkΔtを各回転検出部の補正係数の前回値ωr,m−1 に加算する。
ωr,m =ωr,m−1 +kΔt・・・・(14)
【0059】
図22において、ステップ151Cではブロックメモリの最も古いパルス信号周期データをステップ110(図20)で計測した最新のパルス信号周期に書き換える。
【0060】
ステップ152Cではパルス信号周期Δtを式(15)により補正してシグナルロータの非規格要素による誤差を除去する。式中、Δt’は補正したパルス信号周期である。
Δt’=Δt×ωr,m ・・・・(15)
【0061】
本実施形態ではパルス信号列が補正係数の組を他のパルス信号列と共用することにより、従来技術のようにすべての回転検出部に対して1対1に補正係数を割り当てる場合に比して、補正係数を記憶するメモリの容量を格段に減らすことができる。例えば本実施形態の例では、補正係数の組が6の補正係数よりなるので、8分の1(=6/48)でよい。なお上記第1〜3実施形態のいずれかと組み合わせてブロックメモリの容量を減らすことにより、メモリの容量を大幅に減らすことができる。
【0062】
(第5実施形態)
本実施形態の回転速度検出装置は構成が図1に示したものと基本的には同じで、主にECU14で実行されるソフトウェア等が異なっている。本実施形態ではブロックメモリが最新の48の連続するパルス信号周期が記憶されるように設定されている。図23には車速パルス割り込み処理の流れを示す。図中、第1および第2実施形態に説明で示した図3,13と同一番号を付したステップについては実質的に同じ作動をするので第1および2実施形態との相違点を中心に説明する。また定時割り込み処理では車輪速度Vの平均値を算出して、平均値が予め設定したしきい値と比較してこれより大きければ高速と判定して車速パルス割り込み処理が高速モードに切り換わるようになっている。その他は上記各実施形態の定時割り込み処理と実質的に同じであるので説明を省略する。
【0063】
図24はパルス信号の状態を示すもので、車輪速度が高速になるとパルス信号周期が短くなってECU14の演算負荷が大きくなってくる。そこで本実施形態では、高速時にはパルス信号を一つおきに無視する。図例ではパルス信号周期Δt,Δti+2 ,Δti+4 ,・・・が車輪速度の演算で有効に用いられ、パルス信号周期Δti+1 ,Δti+3 ,Δti+5 が無視される。また定時割り込み区間の入力パルス信号数Nについても有効なパルス信号に基づいてカウントされる。図例ではN=2となる。このようにECU14の演算負荷が軽減するようになっている。
【0064】
図23のステップ120Dでは、パルス信号に回転検出部番号を付けるとともに、付けられた回転検出部番号の偶奇を判定し、予め設定した偶奇いずれかの場合、例えば奇数の場合、ステップ130には進まず車速パルス割り込み処理を終了する。すなわちパルス信号は一つおきに無視され車輪速度の演算にはシグナルロータの1回転に対して発生する48のパルス信号のうち一つおきの24のパルス信号が有効に用いられる。
【0065】
また車輪速度がしきい値を越えない低速時にはシグナルロータ12の歯の数が48であるとして演算が行われる。
【0066】
本実施形態では高速時にシグナルロータの回転検出部の数を実質的に半分にすることができるので、ECUの演算負荷が半減する。したがってECUには高い処理能力が不要となり装置のコスト低減が図られる。また上記各実施形態と組み合わせることにより、メモリの容量を大幅に減らすことができる。
【0067】
なお本実施形態ではシグナルロータの1回転に対して発生する48のパルス信号のうち一つおきの24のパルス信号が有効に用いられるようにしたが、図25に示すようにパルス信号周期に代えて、複数(図例では2)の連続するパルス信号よりなるパルス信号列の周期を用いてもよい。この場合、図23のステップ110をパルス信号列の周期を計測するように設定するとともに、定時割り込み処理における車輪速度の演算において、式(7)中の速度定数aは低速時の2分の1に変更する。
【0068】
車輪速度を高低二値判定して高速時には有効なパルス信号の数が半分に切り換わるように設定したが、車輪速度をさらに細かく分類して、車輪速度に応じて有効パルス信号数を、シグナルロータ1回転分のパルス信号数の2分の1、3分の1というように段階的に減らしていってもよい。また高速域における速度の検出に適用する装置では、速度による切り換えを行わずに常に上記高速モードだけで作動させてもよい。この場合、被測定回転体の速度範囲に応じて有効パルス信号数を設定すればよく、ECUの演算負荷低減とともに、シグナルロータの標準部品化とを図ることができる。
【0069】
本実施形態は上記第1〜第4実施形態と組み合わせて実施することができる。
【0070】
なお上記各実施形態は、本発明を車両の車輪速度の検出に適用した例を示したが、振動等を受ける場所に設置されている回転体の速度検出装置であれば適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の構成図である。
【図2】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第1の模式図である。
【図3】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第1のフローチャートである。
【図4】(a)は本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第2の模式図であり、(b)は本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第3の模式図である。
【図5】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第2のフローチャートである。
【図6】(a)は本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第1のグラフであり、(b)は本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第2のグラフである。
【図7】(a)は本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第3のグラフであり、(b)は本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第4のグラフである。
【図8】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第3のフローチャートである。
【図9】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第4のフローチャートである。
【図10】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第5のフローチャートである。
【図11】本発明を適用した第1の車輪速度検出装置の作動を説明する第6のフローチャートである。
【図12】本発明を適用した第2の車輪速度検出装置の作動を説明するグラフである。
【図13】本発明を適用した第2の車輪速度検出装置の作動を説明する第1のフローチャートである。
【図14】本発明を適用した第2の車輪速度検出装置の作動を説明する第2のフローチャートである。
【図15】本発明を適用した第2の車輪速度検出装置の作動を説明する第3のフローチャートである。
【図16】本発明を適用した第3の車輪速度検出装置の作動を説明する第1のフローチャートである。
【図17】本発明を適用した第3の車輪速度検出装置の作動を説明する第2のフローチャートである。
【図18】本発明を適用した第3の車輪速度検出装置の作動を説明する第3のフローチャートである。
【図19】本発明を適用した第3の車輪速度検出装置の作動を説明する第4のフローチャートである。
【図20】本発明を適用した第4の車輪速度検出装置の作動を説明する第1のフローチャートである。
【図21】本発明を適用した第4の車輪速度検出装置の作動を説明する第2のフローチャートである。
【図22】本発明を適用した第4の車輪速度検出装置の作動を説明する第3のフローチャートである。
【図23】本発明を適用した第5の車輪速度検出装置の作動を説明する第1のフローチャートである。
【図24】本発明を適用した第5の車輪速度検出装置の作動を説明する模式図である。
【図25】本発明を適用した第5の車輪速度検出装置の別の態様を説明する模式図である。
【符号の説明】
11 車輪速度検出機構
12 シグナルロータ
13 電磁ピックアップ
14 電子制御ユニット
141 波形整形回路
142 マイクロコンピュータ(補正係数更新手段、学習基準値算出手段、偏差依存値算出手段、補正係数算出手段、積算手段、記憶手段、平均演算手段、平均速度算出手段、換算手段)

Claims (5)

  1. 被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正係数を用いて補正し、補正したパルス信号に基づき被測定回転体の速度を算出する回転体の速度検出装置であって、上記補正係数を更新する補正係数更新手段を備え、この補正係数更新手段は、上記パルス信号の周期の平均に依存した学習基準値を算出する学習基準値算出手段と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期と上記学習基準値との偏差に依存した値を算出する偏差依存値算出手段と、該偏差依存値算出手段によって算出された偏差依存値と前回算出された補正係数とを加算することにより今回の補正係数を算出する補正係数算出手段とを具備する回転体の速度検出装置において、上記学習基準値算出手段は、所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列ごとにパルス信号周期を順次、積算する積算手段と、該積算手段においてパルス信号列のすべてのパルス信号周期が積算されると積算値が書き込まれて常に上記被測定回転体の1回転分の、最新の上記積算値が記憶される記憶手段と、該記憶手段に記憶された上記積算値を合計してその合計値よりパルス信号周期の平均値を算出する平均演算手段とを具備し、かつ上記所定数はこれを被測定回転体の1回転のパルス信号の数を2以上の整数で除した除数値としたことを特徴とする回転体の速度検出装置。
  2. 被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正係数を用いて補正し、補正したパルス信号に基づき被測定回転体の速度を算出する回転体の速度検出装置であって、上記補正係数を更新する補正係数更新手段を備え、この補正係数更新手段は、上記パルス信号の周期の平均に依存した学習基準値を算出する学習基準値算出手段と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期と上記学習基準値との偏差に依存した値を算出する偏差依存値算出手段と、該偏差依存値算出手段によって算出された偏差依存値と前回算出された補正係数とを加算することにより今回の補正係数を算出する補正係数算出手段とを具備する回転体の速度検出装置において、上記学習基準値算出手段は、上記パルス信号が入力するごとにそのパルス信号周期が書き込まれて常に最新の所定数のパルス信号周期が記憶される記憶手段と、該記憶手段に記憶された所定数のパルス信号周期の平均値を算出する平均演算手段とを具備し、かつ上記所定数は、これを上記被測定回転体の非規格要素の周期性に基づいて設定した数としたことを特徴とする回転体の速度検出装置。
  3. 略同一の回転速度で回転する複数の被測定回転体の各々の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正係数を用いて補正し、補正したパルス信号に基づき各被測定回転体の速度を算出する回転体の速度検出装置であって、上記補正係数を更新する補正係数更新手段を備え、この補正係数更新手段は、上記パルス信号の周期の平均に依存した学習基準値を算出する学習基準値算出手段と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期と上記学習基準値との偏差に依存した値を算出する偏差依存値算出手段と、該偏差依存値算出手段によって算出された偏差依存値と前回算出された補正係数とを加算することにより今回の補正係数を算出する補正係数算出手段とを具備する回転体の速度検出装置において、上記学習基準値算出手段は、前回算出された上記被測定回転体の速度の、被測定回転体間の平均値を算出する平均速度算出手段と、該平均速度算出手段で算出された平均値からパルス信号の周期の代表値を換算する換算手段とを具備し、上記代表値を上記学習基準値としたことを特徴とする回転体の速度検出装置。
  4. 被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正係数を用いて補正し、補正したパルス信号に基づき被測定回転体の速度を算出する回転体の速度検出装置であって、上記補正係数を更新する補正係数更新手段を備え、この補正係数更新手段は、上記パルス信号の周期の平均に依存した学習基準値を算出する学習基準値算出手段と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期と上記学習基準値との偏差に依存した値を算出する偏差依存値算出手段と、該偏差依存値算出手段によって算出された偏差依存値と前回算出された補正係数とを加算することにより今回の補正係数を算出する補正係数算出手段とを具備する回転体の速度検出装置において、所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列は、一のパルス信号列がそのパルス信号を補正する補正係数の組を他のパルス信号列と共用し、上記補正係数更新手段は、これを補正係数の更新が補正係数を共用するパルス信号が入力するごとに行われるように設定し、かつ上記所定数はこれを被測定回転体の1回転のパルス信号の数を2以上の整数で除した除数値としたことを特徴とする回転体の速度検出装置。
  5. 被測定回転体の1回転に対して連続的に複数個発生するパルス信号における上記被測定回転体の非規格要素による検出誤差を補正係数を用いて補正し、補正したパルス信号に基づき被測定回転体の速度を算出する回転体の速度検出装置であって、上記補正係数を更新する更新手段を備え、この補正係数更新手段は、上記パルス信号の周期の平均に依存した学習基準値を算出する学習基準値算出手段と、前回算出された補正係数により補正された上記各々のパルス信号周期と上記学習基準値との偏差に依存した値を算出する偏差依存値算出手段と、該偏差依存値算出手段によって算出された偏差依存値と前回算出された補正係数とを加算することにより今回の補正係数を算出する補正係数算出手段とを具備する回転体の速度検出装置において、上記補正係数更新手段は、所定数ごとのパルス信号の周期もしくは所定数の連続するパルス信号よりなるパルス信号列の周期の平均に依存する値を学習基準値として用いるように設定し、かつ上記所定数は、これを被測定回転体の1回転のパルス信号の数を整数で除した除数値としたことを特徴とする回転体の速度検出装置。
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