JP3600109B2 - デジタルテレビ放送受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルテレビ放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする問題点】
BSデジタル放送では、”速報ニュース”、”編成ことわり”、”時報”等をユーザに知らせる”文字スーパー”というデータ放送が運用される。BSデジタル放送を受信する受信機は、ユーザが録画予約を行なう際に、文字スーパーを録画するかどうかをユーザに選択させる機能を備えている。
【0003】
文字スーパーには、その地域で起きた災害などの情報が含まれているので、ユーザは予約録画中に放送された文字スーパーの情報をも録画しておきたいと考える場合が多い。このように、文字スーパーをも録画した場合には、再生時に、文字スーパーが表示されるので、文字スーパー情報を認識できるが、本来の録画番組画面に文字スーパーが表示されるため、本来の録画番組の雰囲気を壊すことにもなりかねない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、録画中に放送された文字スーパーの情報を確認することができるとともに、本来の録画番組のみを再生することが可能となるデジタルテレビ放送受信機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明によるデジタルテレビ放送受信機は、録画中において、文字スーパー情報を受信した場合には、受信した文字スーパー情報を記憶手段に記憶していく第1手段、および録画終了時刻の所定時間前になったときに、記憶手段に記憶されている文字スーパー情報に対応する文字スーパー画像信号を録画出力端子に出力させる第2手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
第2手段としては、たとえば、録画終了時刻の所定時間前になったときに、録画番組に対する映像信号の録画出力端子への出力を停止させ、記憶手段に記憶されている文字スーパー情報に対応する文字スーパー画像信号を録画出力端子に出力させるものが用いられる。
【0007】
第2手段としては、たとえば、録画終了時刻の所定時間前になったときに、録画番組に対する映像信号と、記憶手段に記憶されている文字スーパー情報に対応する文字スーパー画像信号とを合成し、得られた合成信号を録画出力端子に出力させるものが用いられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
【0009】
図1は、デジタルテレビ放送受信機の電気的構成を示している。
【0010】
放送波は、アンテナ1を介してチューナ部2に送られ、高周波処理および復調が行われる。チューナ部2からの出力はトランスポートストリーム分離部(以下、TS分離部という)3に送られる。
【0011】
TS分離部3では、ユーザが指定したチャンネルの映像、音声、番組情報などを取得するためのフィルタリングが行なわれる。フィルタリングされた音声は音声処理部4に送られる。フィルタリングされた映像は映像処理部5に送られる。フィルタリングされた番組情報はOSD部6に送られる。
【0012】
音声処理部4、映像処理部5およびOSD部6に送られた情報は図示しないメモリに蓄積される。メモリに蓄積された音声データと映像データとは、そのデータに付属している時間情報が、システムで計時されている時刻に一致すると、出力される。番組情報はアプリケーションによって出力制御される。
【0013】
文字スーパーの情報もTS分離部3でフィルタリングされ、OSD部6に送られる。OSD部6は、取得した文字スーパーの情報を映像に合成してモニタに出力する。
【0014】
チューナ部2およびTS分離部3は、CPU10によって制御される。CPU10はメモリ11を備えている。また、CPU10には、リモコン受光器14を介して、リモコン送信20からのリモコン信号が入力される。
【0015】
従来の録画モードには、文字スーパー情報を録画しないで録画番組のみを録画する第1録画モードと、録画番組と文字スーパー情報とを録画する第2録画モードとがある。この実施の形態では、第1録画モードおよび第2録画モード以外に、第3録画モードが設けられている。
【0016】
この第3録画モードでは、録画番組のみを録画していき、録画時において文字スーパーが放送された場合には、文字スーパー情報をメモリ11に格納する。そして、録画終了時刻の所定時間前になると、録画番組の録画を停止し、メモリ11に格納されている文字スーパー情報のみを録画する。
【0017】
非録画時および第1録画モードによる録画時には、ビデオ専用出力端子には、映像処理部5の出力のみ送られる。第2録画モードによる録画時において、文字スーパーが存在しない場合には、ビデオ専用出力端子に映像処理部5の出力が送られ、文字スーパーがある場合には、OSD部6の出力を映像処理部5で録画番組の映像と合成した映像がビデオ専用出力端子に送られる。
【0018】
第3録画モードによる録画時には、まず、映像処理部5の出力のみがビデオ専用出力端子に送られ、録画終了時刻の所定時間前になると、メモリ11に格納されている文字スーパー情報からなる文字スーパー画面のみまたは文字スーパー画面と録画番組の映像との合成画像がビデオ専用出力端子に送られる。
【0019】
この実施の形態では、録画時において文字スーパーが放送された場合には、文字スーパー情報をメモリ11に格納しておき、録画終了時刻の直前に、メモリ11に格納されている文字スーパーのみを録画する。
【0020】
図2は、第3録画モード時の文字スーパーの録画処理手順を示している。図2では、説明に便宜上、ECMによるスクランブル解除処理を省略している。
【0021】
録画開始時刻になると、まず、録画対象チャンネル番号に対応するトランスポンダにチューニングを行なう(ステップ1)。
【0022】
次に、PAT(Program Association Table) を取得する(ステップ2)。PATには、PATが伝送されているトランスポンダでの、チャンネル番号とそれに関係するPMT(Program Map Table) のPID(パケット識別子)との対応情報が含まれている。取得したPATに基づいて、録画対象チャンネル番号に対応するPMT(Program Map Table) のPIDを取得する。
【0023】
取得したPMTのPIDに基づいて、録画対象チャンネル番号に対応するPMTのフィルタリングを開始する。これにより、録画対象チャンネル番号に対応するPMTを取得する(ステップ3)。PMTには、番組を構成する音声、映像、データを特定するためのES(Elementary Stream) のPIDが含まれている。
【0024】
録画番組に対する音声、映像は、録画番組に対する音声、映像のESのPIDを取得し、音声、映像をフィルタリングすることにより得られる。得られた録画番組に対する音声、映像は映像処理部5を介してビデオ出力端子から出力される。
【0025】
上記ステップ3で取得したPMTのコンポーネントタグを見て、文字スーパー情報が含まれているか否かを判別する(ステップ4)。文字スーパー情報が含まれており、かつ対象地域情報がユーザが設定している地域情報に一致している場合には(ステップ5でYES)、取得したPMTから文字スーパーのPIDを取得し、文字スーパーのフィルタリングを開始する。これにより、文字スーパー情報および表示情報(表示時刻、表示位置情報等)を取得し、取得したメモリ11に格納する(ステップ6)。そして、ステップ7に移行する。
【0026】
上記ステップ4で文字スーパー情報が含まれていないと判定された場合または上記ステップ5で対象地域情報がユーザが設定している地域情報と一致していないと判定された場合には、ステップ7に移行する。
【0027】
ステップ7では、録画終了時刻の所定時間前であるか否かを判別する。所定時間としては、たとえば、1〜2分の間の時間が設定される。録画終了時刻の所定時間前でなければ、ステップ3に戻る。そして、ステップ3以降の処理が再度実行される。なお、この場合、ステップ3では、最初にステップ2で取得したPMTのPIDに基づいて、録画対象チャンネル番号に対応するPMTが取得される。
【0028】
上記ステップ7において、録画終了時刻の所定時間前であると判定された場合には、メモリ11に格納されている文字スーパー情報および表示情報(表示時刻、表示位置情報等)に基づいて、これらの文字スーパー情報のみを表示する場合の頁数を算出するとともに、録画終了時刻までの残り時間に基づいて各頁の表示時間を算出する(ステップ8)。
【0029】
そして、算出された表示時間毎に、1頁分ずつ文字スーパー画像をOSD部6に生成させ、映像処理部5を介して録画出力端子に出力させる(ステップ9)。この際、録画番組の映像信号を録画出力端子から出力されないようにしてもよいし、録画番組の映像信号に文字スーパー画像を合成(スーパーインポーズ処理)したものを録画出力端子から出力させてもよい。
【0030】
第3録画モードによって予約録画が行なわれた場合において、録画時間中に文字スーパーが放送されていた場合には、この後にTVの電源が入れられたときに、文字スーパーが録画された旨をモニタに表示させることが好ましい。
【0031】
第3録画モードによる録画終了後において、ユーザがビデオテープを少し巻き戻した後に再生を開始させることによって、録画時間中に放送された文字スーパーの情報をまとめてみることができる。図3に、再生された文字スーパー画面の一例を示しておく。
【0032】
第3録画モードで録画を行なった場合には、文字スーパーの情報は、録画番組とは別に録画されているので、録画番組を再生した場合に、録画番組に文字スーパーが表示されなくなる。このため、録画番組の雰囲気が文字スーパーによって壊されるといったことがなくなる。
【0033】
なお、文字スーパー情報には”時報”も含まれている場合があるが、この”時報”を表す文字スーパー情報をメモリ11に格納しないようにしてもよい。”時報”を表す文字スーパー情報をメモリ11に記憶させないようにするには、PMTのデータ符号記述子内に、文字スーパーが番組に対して同期するか同期しないか(非同期)の指定があるので、番組に同期しない文字スーパーをメモリ11に記憶する対象から外せばよい。
【0034】
【発明の効果】
この発明によれば、録画中に放送された文字スーパーの情報を確認することができるとともに、本来の録画番組のみを再生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルテレビ放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】第3録画モードによる文字スーパーの録画処理手順を示すフローチャートである。
【図3】第3録画モードによって録画された文字スーパー画面の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 チューナ部
3 トランスポートストリーム分離部
4 音声処理部
5 映像処理部
6 OSD部
10 CPU
Claims (3)
- 録画中において、文字スーパー情報を受信した場合には、受信した文字スーパー情報を記憶手段に記憶していく第1手段、および
録画終了時刻の所定時間前になったときに、記憶手段に記憶されている文字スーパー情報に対応する文字スーパー画像信号を録画出力端子に出力させる第2手段、
を備えているデジタルテレビ放送受信機。 - 第2手段は、録画終了時刻の所定時間前になったときに、録画番組に対する映像信号の録画出力端子への出力を停止させ、記憶手段に記憶されている文字スーパー情報に対応する文字スーパー画像信号を録画出力端子に出力させるものである請求項1に記載のデジタルテレビ放送受信機。
- 第2手段は、録画終了時刻の所定時間前になったときに、録画番組に対する映像信号と、記憶手段に記憶されている文字スーパー情報に対応する文字スーパー画像信号とを合成し、得られた合成信号を録画出力端子に出力させるものである請求項1に記載のデジタルテレビ放送受信機。
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