JP3598637B2 - バイオセンサの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイオセンサの製造法に関する。更に詳しくは、作用極上に酸化還元酵素および電子受容体の混合物層を形成せしめたバイオセンサの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁性基板上に少なくとも作用極および対極の2電極を設け、この作用極上に酸化還元酵素、電子受容体およびCMC等の親水性高分子からなる酵素反応層を設けたバイオセンサが知られている(特開平3−202764号公報)。しかるに、このような構成のバイオセンサにあっては、測定液のpH変化に対するバラツキが大きいという問題がみられた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、作用極上に酸化還元酵素および電子受容体を含む酵素反応層を設けたバイオセンサであって、測定液のpH変化に対するバラツキの小さいものの製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、少なくとも作用極および対極の2電極が設けられた絶縁性基板の作用極上に、酸化還元酵素、電子受容体およびアルブミンの3成分を緩衝液に溶解させた溶液として滴下し、それを乾燥させてこれらの混合物層を形成せしめたバイオセンサを製造することによって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
セラミックス、ガラス、プラスチック、紙、生分解性材料(例えば、微生物生産ポリエステル等)などの絶縁性基板上には、作用極および対極あるいは作用極、対極および参照極が設けられる。作用極、対極および参照極リードは、スクリーン印刷法、蒸着法、スパッタリング法などによって白金、金、カーボン等から形成され、参照極は参照極リード上にスクリーン印刷法、蒸着法、スパッタリング法などによって一旦銀電極を形成させた後、定電流電解する方法あるいは塩化第2鉄水溶液中に浸漬する方法、更にはスクリーン印刷法によって塩化銀を塗布、積層させる方法などによって形成される。その後、各電極の中央部分が樹脂製絶縁膜などによって被覆される。なお、参照極を設けない2電極構造のものとすることもできる。
【0006】
そして、作用極上には酸化還元酵素および酸化還元酵素、電子受容体およびアルブミンの3成分の混合物層の形成が行われる。酸化還元酵素としてはグルコースオキシダーゼ(GOD)、乳酸オキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ等が、また電子受容体としてはフェリシアン化カリウム、パラベンゾキノン等が一般に用いられる。
【0007】
グルコースがGODの作用により酵素の存在下で酸化されてグルコノラクトンを生成させ、そのとき発生するHを作用極上で酸化し、その際の酸化電流値を測定することにより、グルコース濃度を間接的に求める方法は周知である。しかしながら、測定液が水で希釈されない原液サンプルの場合には、酸化反応が溶存酸素濃度に律速されるため、グルコース濃度が約100mg/dl程度迄しか直線検量範囲を示さない。
【0008】
そこで、溶液中濃度が有限である酸素の代わりに、電子受容体(メディエータ)がGOD等と共に用いられる。メディエータがフェリシアン化カリウムKFe(CN)の場合、この反応は次のように進行する。
Figure 0003598637
この際発生したフェロシアンイオンは、作用極で酸化されて酸化電流を生ずる。
Figure 0003598637
【0009】
また、メディエータとしてフェリシアン化カリウムの代わりにパラベンゾキノンを用いた場合には、GOD存在下でのグルコースとパラベンゾキノンとの反応でヒドロキノンが生成し、この際生成したヒドロキノンは作用極で酸化され、酸化電流を生ずるのでその値が測定される。
Figure 0003598637
【0010】
作用極上への混合物層の形成は、酸化還元酵素、電子受容体およびアルブミンの3成分を緩衝液に溶解させ、その溶液を作用極上に滴下し、それを乾燥させることによって行われる。緩衝液としては、KH2PO4、K2HPO4、NaH2PO4、Na2HPO4、マレイン酸、ピロリン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等を主成分とするものが好んで用いられる。
【0011】
これらの緩衝液を用いての混合物層の形成は、緩衝液1ml当りGOD約1〜50mg、好ましくは約1〜20mg(165800単位の場合)、パラベンゾキノン約1〜200mg、好ましくは約100〜200mgまたはフェリシアン化カリウム約1〜100mg、好ましくは約40〜60mgおよび牛血清アルブミン約1〜100mg、好ましくは約1〜20mgを溶解させた溶液約0.5〜10μl、好ましくは約0.5〜3μlを滴下法、スピンコート法などによって作用極上に滴下することによって行われ、そこに約0.05〜10μm、好ましくは約0.1〜2μmの膜厚の混合物層を室温条件下で形成させる。
【0012】
グルコース濃度の測定は、このようにして作製されたグルコースバイオセンサに所定濃度のグルコース水溶液を滴下して約1〜60秒間程度反応させた後、そこに約0.05〜0.8V、好ましくは約0.5〜0.7Vの電圧を印加し、例えば印加20秒後の電流値を測定することによって行われる。測定には、ポテンショガルバノスタットおよびファンクションジェネレータが用いられる。
【0013】
【発明の効果】
作用極上にグルコースオキシダーゼによって代表される酸化還元酵素および電子受容体の混合物層を形成させたバイオセンサは、溶存酸素に律速されることなく、広い検量範囲(0〜1000mg/dlまたはそれ以上)でグルコース水溶液などの濃度をそれのpHに左右されることなく測定することができ、混合物層に更にアルブミンを添加した場合には、出力のバラツキをより少なくすることができる。
【0014】
このような混合物層を形成させる際、緩衝液の溶液として作用極上に滴下すると、乾燥後も緩衝液主成分が混合物と共に作用極上に残留することになるため、被測定液中に再び溶解してそこに緩衝作用を与える。
【0015】
酵素を用いる反応では、その反応速度が溶液のpHによって大きく影響されるのが一般的であり、酵素反応に基づくバイオセンサにあっても、被測定液のpHが変化するとグルコースオキシダーゼ等の酵素の反応速度も変化し、その結果として出力の変動がみられるようになるが、上記の如き被測定液のpHへの緩衝作用は、出力を安定化させるという好ましい結果を与える。
【0016】
本発明に係るバイオセンサは、原液サンプルが測定液とされる使い捨てバイオセンサとして、例えば食品製造工程中のグルコース管理に用いられ、あるいは家庭内健康診断(セルフケァ)、特に血糖、尿糖の測定による糖尿病の自己管理、糖尿病の予防および早期発見などに効果的に用いることができるなど、幅広い用途を期待することができる。
【0017】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0018】
実施例、比較例
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ0.25mm)上に、スクリーン印刷法によって、いずれもカーボン製の対極、作用極および参照極リードを作用極を中心として、膜厚5μmで形成させた。次いで、参照極リード上に、銀ペーストをスクリーン印刷法によって5μmの厚さで印刷し、焼成して銀電極とした。これらの各電極の中央部分を厚さ15μmのポリエステル樹脂製絶縁膜で覆った後、銀電極部分を0.1M塩酸中に浸漬し、0.6mA/cm2の電流密度で20分間の定電流電解を行い、その表面を塩化銀化して、銀/塩化銀参照極を形成させた。この定電流電解には、ポテンショガルバノスタット(北斗電工製HA501)が用いられた。
【0019】
このような構成の各電極の内の作用極上(面積0.16cm)に、グルコースオキシダーゼ(165800単位)10mg、フェリシアン化カリウム48mgおよび牛血清アルブミン10mgをリン酸緩衝液(NaHPO・2HO 15.6gおよびKCl 3.7gを水に溶解させて調製した1Lの水溶液のpHを、1N NaOHで7.0に調整したもの)1mlに溶解させて調製した溶液1.5μlを滴下して室温条件下で乾燥させ、グルコースバイオセンサを作製した。
【0020】
このようにして作製されたグルコースバイオセンサに、100mg/dl濃度でpHが4.0、7.0または9.0の各種グルコース水溶液40μlを滴下して5秒間反応を進行させた後、0.6Vの電圧を印加し、印加20秒後の電流値を測定した。測定には、ポテンショガルバノスタット(HA501)およびファンクションジェネレータ(北斗電工製HB−104)が用いられた。
【0021】
測定は、参照極を形成させたもの(3電極構造)および形成させないもの(2電極構造)のそれぞれについて行われ、各センサは1サンプル測定毎に使い捨てとし、次の表に示されるような出力結果(単位:μA)を得た。この結果から、測定出力は被測定液のpHによって殆んど左右されないことが判る。なお、緩衝液の代わりに水を用いた場合に得られた測定結果が、比較例としてに併記されている。
Figure 0003598637

Claims (2)

  1. 少なくとも作用極および対極の2電極が設けられた絶縁性基板の作用極上に、酸化還元酵素、電子受容体およびアルブミンを緩衝液に溶解させた溶液として滴下し、それを乾燥させてこれらの混合物層を形成させることを特徴とするバイオセンサの製造法。
  2. 請求項1記載の方法で製造されたバイオセンサ。
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