JP3598620B2 - シャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラットカーテンが風圧などによってガイドレールから抜け出すのを防止するシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シャッターのスラットカーテンが、例えば台風などによる風圧によって撓み、スラットカーテンの昇降を案内するガイドレールから、その側端部が抜け出て外れるのを防止するため、従来より、以下に説明するようなスラットカーテンの抜止構造が知られている。
【0003】
従来のスラットカーテンの抜止構造は、図4に示すように、ガイドレール103がスラットカーテン102の対応する側端部をそれぞれ上下方向に案内する略断面コ字状の案内溝104を有している。
このガイドレール103は、建物などの構造物に対して固定されるガイドレール本体113と、ガイドレール本体113に対して回動自在に取り付けられた一対の内壁部材123,133とからなる。内壁部材123,133の回動中心105,105はその中間部に上下方向に設けられたものであって、内壁部材123,133の回動範囲は、案内溝104の自由端に対応する側端部123a,133aが所定位置を越えてそれぞれ外側(互いに遠のく方向)には開かないようにガイドレール本体103によって規制されている。また、各内壁部材123,133の対向内面には消音用のモヘヤ106,106が設けられている。
【0004】
そして、風圧によって、図4に一点鎖線で示すの如く厚さtのスラットカーテン102が図中下方に撓んだ場合、これによって一対のもののうち一方(図中上側)の内壁部材123がスラットカーテン102の対応する側端部の変位に従って、対応する回動中心105を中心として反時計方向に角度θ分だけ回動する。しかし、他方の内壁部材133は図示した状態から反時計方向へは回動できないように規制されているので、一方の内壁部材123の自由端123aと他方の内壁部材133の自由端133aとの距離が近付くこととなる。
【0005】
これによって、裏表一対の内壁部材123,133で設定される案内溝104の当初の溝幅sがスラットカーテン102の厚みtと等しくなるまで狭まり、モヘヤ106も押しつぶされて、スラットカーテン102の側端部は対応する案内溝104に掴まれることとなりスラットカーテン102が抜け止めされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のスラットカーテンの抜止構造では、風圧によってスラットカーテン102が湾曲して撓んだ際に、一方の内壁部材123が角度θ回動して、その自由端123aと他方の内壁部材133の自由端133aとの距離がスラットカーテン102の厚みtと等しくなるまで狭まり、スラットカーテン102の側端部を掴むように構成されているが、この場合、スラットカーテン102を掴む部分は、内壁部材123の内面と、内壁部材133の自由端133aとの間であり、スラットカーテン102がさらに撓もうとした時には、スラットカーテン102が内壁部材133の自由端133aを支点として屈曲するおそれがあった。
【0007】
また、内壁部材123が角度θ分だけしか回動しないように規制され、案内溝104の溝幅sがスラットカーテン102の厚みtと等しくなるまでしか狭まらないため、スラットカーテン102を掴む力がそれ以上期待できず、スラットカーテン102がさらなる風圧によって撓もうとした時には、スラットカーテン102がガイドレール103から抜けてしまうという問題が生じる。
【0008】
そこで本発明は、上記課題を解消するために、風圧などによってスラットカーテンが撓んだ際に、スラットカーテンのガイドレールからの抜け出しを確実に防止することができるシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明によるシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造は、複数のスラットが上下に連続して構成されたスラットカーテン1と、該スラットカーテン1の左右の側端部において上下方向に長手垂直に立設され、前記スラットカーテン1の昇降を案内すべき開口溝2aが設けられたガイドレール2とを有したシャッターにおいて、
前記左右のガイドレール2,2に配設され、前記スラットカーテン1の側端部1aの表裏面にそれぞれ接触し得るように対向する内壁面5a,5aを有し、ガイドレール2に沿った垂直な軸線をそれぞれ中心として前記スラットカーテン1の表裏方向に回動自在な一対の抜止部材5,5を具備し、前記一対の抜止部材5,5は、スラットカーテン1が撓んだ時に、スラットカーテン1の撓みに沿って、該一対の抜止部材5,5の内壁面5a,5a間の幅が狭くなるように夫々回動し、スラットカ−テン1の側端部の表裏を各内壁面5a,5aの間で挟持するようにしたことを特徴としている。
【0010】
なお、前記シャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造には、スラットカーテン1を昇降させる通常使用時において、各抜止部材5,5の内壁面5a,5aをスラットカーテン1の表裏面と平行となるように位置決め付勢する位置決手段7を設けてもよい。
【0011】
スラットカーテン1が強風を受けて湾曲して撓んだ際には、スラットカーテン1の側端部1aが各抜止部材5,5の内壁面5a,5aと接触し、各抜止部材5,5がスラットカーテン1の撓みに添ってそれぞれ回動する。これにより、スラットカーテン1の表裏面と対向する内壁面5a,5aの間隔が狭くなって、スラットカーテン1の側端部1aを挟持するようになり、スラットカーテン1の抜け出しが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明のシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を示す平断面図である。
【0013】
始めに、シャッターは、複数の横長略短冊状のスラットが上下に連続するように構成されたスラットカーテン1を有している。このスラットカーテン1は、上下方向に長手垂直に立設された左右一対のガイドレール2,2に対し、左右の側端部1aが挿入されて、その昇降が案内されている。
本発明のスラットカーテンの抜止構造は、スラットカーテン1を案内すべく設けられたガイドレール2を主として構成されており、以下の説明では、左右一対のガイドレール2,2の内、一方のガイドレール側を図示して説明する。
【0014】
図1(a)に示すように、ガイドレール2は、左右の互いに向き合う一側が開口する開口溝2aを有して略断面コ字状に形成されている。
そして、開口溝2aの各開口縁部には、それぞれガイドレール2の長手方向に沿って連続するとともに、互いに対向する支持片3,3が一体あるいは別体に形成されている。
また、対向する各支持片3,3の先端部には、ガイドレール2に沿った垂直な軸線をなす略円柱状の回動軸4,4が一体に形成されている。そして、各回動軸4,4には、それぞれ抜止部材5,5が配設される。
【0015】
抜止部材5は、ガイドレール2の長手方向に沿って連続するように形成された一対の板状体であって、それぞれ支持片3の回動軸4に対応する軸受6を有してスラットカーテン1の表裏方向に回動自在に嵌め込まれている。そして、各抜止部材5,5の互いに対向する各内壁面5a,5aの間には、スラットカーテン1の対応する側端部1aが挿入されて、その表裏面が各内壁面5a,5aと対向するようにして上下方向に昇降自在に案内される。
【0016】
このような構成のスラットカーテンの抜止構造を備えたシャッターにおいて、スラットカーテン1が強風を受けた際には、図1(b)に示すように、スラットカーテン1が風圧によって図中下方に撓む。
そして、スラットカーテン1の側端部1aの表裏面が各抜止部材5,5の内壁面5a,5aと接触し、各抜止部材5,5がスラットカーテン1の撓みに添ってそれぞれ回動する。これにより、図1(a)で示すスラットカーテン1が撓んでいない通常使用時における各抜止部材5,5の内壁面5a,5aの間の幅t1が、図1(b)で示す幅t2のごとく狭くなるので、スラットカーテン1の側端部1aの表裏を各抜止部材5,5の内壁面5a,5aの間で挟持するようになり、スラットカーテン1の抜け出しが防止される。
【0017】
また、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした際には、スラットカーテン1に添って各抜止部材5,5がさらに回動し、各内壁面5a,5aの間の幅t2がさらに狭くなって挟持力が更に大きくなるので、ガイドレール2からスラットカーテン1が抜け出すことがない。
【0018】
なお、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした時には、各抜止部材5,5の内壁面5a,5aでスラットカーテン1を挟持したままさらに回動することになり、スラットカーテン1の側端部1aの所定位置に集中応力が係らないので、従来例のようにスラットカーテン1を屈曲させるようなことがない。
【0019】
したがって、このように構成されたシャッターにおけるスラットカーンの抜止構造では、ガイドレール2の開口溝2a内において、スラットカーテン1の表裏方向に回動自在となるように対で設けられるとともに、互いに対向する各内壁面5a,5aの間にスラットカーテン1の側端部1aが案内挿入される抜止部材5,5を設けたことによって、スラットカーテン1が風圧によって撓んだ際に、スラットカーテン1の撓みに添って各抜止部材5,5が回動して内壁面5a,5aの間隔が狭くなり、その間でスラットカーテン1の側端部1aを挟持するのでスラットカーテン1のガイドレール2からの抜け出しを防止することができる。
【0020】
また、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした際には、スラットカーテン1に添って各抜止部材5,5がさらに回動し、各内壁面5a,5aの間隔がさらに狭くなって挟持力が更に大きくなるので、確実にスラットカーテン1の抜け出しを防止することができる。
【0021】
ところで、図2に示すように、ガイドレール2の開口溝2a内において、上述した各抜止部材5,5の外側面5b,5bにコイルバネ等よりなる位置決手段7を設けてもよい。
この位置決手段7によれば、スラットカーテン1が撓んでいない通常使用時において、各抜止部材5,5がスラットカーテン1と平行に位置決め付勢されるので、スラットカーテン1の昇降の際にスラットカーテン1に対して抜止部材5,5の各内壁面5a,5aが不意に接触しないようになる。さらに、スラットカーテン1が撓んだ際には、各抜止部材5,5を介してスラットカーテン1を通常使用時の位置に戻そうとする付勢力が働く。
なお、位置決手段7は、図示したコイルバネに限らず、板バネや軟質性弾性部材等、種々の構成が考えられる。
【0022】
また、図3に示すように、ガイドレール2の開口溝2a内における各抜止部材5,5の端部5c,5cを連結して、図中一点鎖線で示すような平行四辺形をなすリンク機構8を構成してもよい。
これによれば、各抜止部材5,5が常に平行な位置関係となるので、各抜止部材5,5が不意にハの字あるいは逆ハの字とならず、スラットカーテン1の表裏に対して各抜止部材5,5の端部5c,5cが不意に接触しないようになる。
さらに、位置決手段7とリンク機構8とを兼ね備えた構成としてもよい。
【0023】
なお、上述した実施の形態では、支持片3がガイドレール2の長手方向に沿って連続して形成され、この支持片3の一体形成された回動軸4に対して、抜止部材5が長手方向に連続して設けられていると説明したが、この限りでなく、抜止部材5を回動軸4の長手方向の所望位置に断続して設けたり、回動軸4をガイドレール2の長手方向の所望位置に断続して形成して、その部分に抜止部材5を設けるようにしてもよい。
ただし、この場合、断続して設けられた全ての抜止部材5がシャッタースラットの昇降(特に下降)を邪魔しないように、前述した位置決手段7等を用いて通常使用時の位置となるようにするとよい。
【0024】
また、各抜止部材5,5の対向する内壁面5a,5aに、例えば合成ゴムあるいは塩化ビニルなどよりなる摩擦係数の大きい部材を設けることにより、スラットカーテン1が撓んだ際の挟持力が大きくなるので、より確実にスラットカーテン1の抜け出しを防止することができる。
【0025】
さらに、上述した実施の形態では、スラットカーテン1が下方に撓んだ場合を説明したが、その逆にスラットカーテン1が上方に撓んだ場合であっても、各抜止部材5,5が同様に作用して、スラットカーテン1の抜け出しを防止することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるスラットカーテンの抜止構造は、ガイドレールにおいて、スラットカーテンの表裏方向に回動自在となるように対で設けられるとともに、対向する各内壁面がスラットカーテンの側端部の表裏面にそれぞれ接触し得る抜止部材を設けたことによって、スラットカーテンが風圧によって撓んだ際に、スラットカーテンの撓みに添って各抜止部材が回動し、これにより各内壁面の間隔が狭くなり、その間でスラットカーテンの側端部を挟持するので、スラットカーテンのガイドレールからの抜け出しを防止することができる。
【0027】
また、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした際には、スラットカーテンに添って各抜止部材がさらに回動し、各内壁面の間隔がさらに狭くなるので、挟持力が更に大きくなり、確実にスラットカーテンの抜け出しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明のシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を示す平断面図。
(b)図1(a)における動作を示す平断面図。
【図2】他の構成を示す平断面図。
【図3】他の構成を示す平断面図。
【図4】従来のシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を示す平断面図。
【符号の説明】
1…スラットカーテン、1a…側端部、2…ガイドレール、2a…開口溝、5…抜止部材、5a…内壁面。
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラットカーテンが風圧などによってガイドレールから抜け出すのを防止するシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シャッターのスラットカーテンが、例えば台風などによる風圧によって撓み、スラットカーテンの昇降を案内するガイドレールから、その側端部が抜け出て外れるのを防止するため、従来より、以下に説明するようなスラットカーテンの抜止構造が知られている。
【0003】
従来のスラットカーテンの抜止構造は、図4に示すように、ガイドレール103がスラットカーテン102の対応する側端部をそれぞれ上下方向に案内する略断面コ字状の案内溝104を有している。
このガイドレール103は、建物などの構造物に対して固定されるガイドレール本体113と、ガイドレール本体113に対して回動自在に取り付けられた一対の内壁部材123,133とからなる。内壁部材123,133の回動中心105,105はその中間部に上下方向に設けられたものであって、内壁部材123,133の回動範囲は、案内溝104の自由端に対応する側端部123a,133aが所定位置を越えてそれぞれ外側(互いに遠のく方向)には開かないようにガイドレール本体103によって規制されている。また、各内壁部材123,133の対向内面には消音用のモヘヤ106,106が設けられている。
【0004】
そして、風圧によって、図4に一点鎖線で示すの如く厚さtのスラットカーテン102が図中下方に撓んだ場合、これによって一対のもののうち一方(図中上側)の内壁部材123がスラットカーテン102の対応する側端部の変位に従って、対応する回動中心105を中心として反時計方向に角度θ分だけ回動する。しかし、他方の内壁部材133は図示した状態から反時計方向へは回動できないように規制されているので、一方の内壁部材123の自由端123aと他方の内壁部材133の自由端133aとの距離が近付くこととなる。
【0005】
これによって、裏表一対の内壁部材123,133で設定される案内溝104の当初の溝幅sがスラットカーテン102の厚みtと等しくなるまで狭まり、モヘヤ106も押しつぶされて、スラットカーテン102の側端部は対応する案内溝104に掴まれることとなりスラットカーテン102が抜け止めされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のスラットカーテンの抜止構造では、風圧によってスラットカーテン102が湾曲して撓んだ際に、一方の内壁部材123が角度θ回動して、その自由端123aと他方の内壁部材133の自由端133aとの距離がスラットカーテン102の厚みtと等しくなるまで狭まり、スラットカーテン102の側端部を掴むように構成されているが、この場合、スラットカーテン102を掴む部分は、内壁部材123の内面と、内壁部材133の自由端133aとの間であり、スラットカーテン102がさらに撓もうとした時には、スラットカーテン102が内壁部材133の自由端133aを支点として屈曲するおそれがあった。
【0007】
また、内壁部材123が角度θ分だけしか回動しないように規制され、案内溝104の溝幅sがスラットカーテン102の厚みtと等しくなるまでしか狭まらないため、スラットカーテン102を掴む力がそれ以上期待できず、スラットカーテン102がさらなる風圧によって撓もうとした時には、スラットカーテン102がガイドレール103から抜けてしまうという問題が生じる。
【0008】
そこで本発明は、上記課題を解消するために、風圧などによってスラットカーテンが撓んだ際に、スラットカーテンのガイドレールからの抜け出しを確実に防止することができるシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明によるシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造は、複数のスラットが上下に連続して構成されたスラットカーテン1と、該スラットカーテン1の左右の側端部において上下方向に長手垂直に立設され、前記スラットカーテン1の昇降を案内すべき開口溝2aが設けられたガイドレール2とを有したシャッターにおいて、
前記左右のガイドレール2,2に配設され、前記スラットカーテン1の側端部1aの表裏面にそれぞれ接触し得るように対向する内壁面5a,5aを有し、ガイドレール2に沿った垂直な軸線をそれぞれ中心として前記スラットカーテン1の表裏方向に回動自在な一対の抜止部材5,5を具備し、前記一対の抜止部材5,5は、スラットカーテン1が撓んだ時に、スラットカーテン1の撓みに沿って、該一対の抜止部材5,5の内壁面5a,5a間の幅が狭くなるように夫々回動し、スラットカ−テン1の側端部の表裏を各内壁面5a,5aの間で挟持するようにしたことを特徴としている。
【0010】
なお、前記シャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造には、スラットカーテン1を昇降させる通常使用時において、各抜止部材5,5の内壁面5a,5aをスラットカーテン1の表裏面と平行となるように位置決め付勢する位置決手段7を設けてもよい。
【0011】
スラットカーテン1が強風を受けて湾曲して撓んだ際には、スラットカーテン1の側端部1aが各抜止部材5,5の内壁面5a,5aと接触し、各抜止部材5,5がスラットカーテン1の撓みに添ってそれぞれ回動する。これにより、スラットカーテン1の表裏面と対向する内壁面5a,5aの間隔が狭くなって、スラットカーテン1の側端部1aを挟持するようになり、スラットカーテン1の抜け出しが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明のシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を示す平断面図である。
【0013】
始めに、シャッターは、複数の横長略短冊状のスラットが上下に連続するように構成されたスラットカーテン1を有している。このスラットカーテン1は、上下方向に長手垂直に立設された左右一対のガイドレール2,2に対し、左右の側端部1aが挿入されて、その昇降が案内されている。
本発明のスラットカーテンの抜止構造は、スラットカーテン1を案内すべく設けられたガイドレール2を主として構成されており、以下の説明では、左右一対のガイドレール2,2の内、一方のガイドレール側を図示して説明する。
【0014】
図1(a)に示すように、ガイドレール2は、左右の互いに向き合う一側が開口する開口溝2aを有して略断面コ字状に形成されている。
そして、開口溝2aの各開口縁部には、それぞれガイドレール2の長手方向に沿って連続するとともに、互いに対向する支持片3,3が一体あるいは別体に形成されている。
また、対向する各支持片3,3の先端部には、ガイドレール2に沿った垂直な軸線をなす略円柱状の回動軸4,4が一体に形成されている。そして、各回動軸4,4には、それぞれ抜止部材5,5が配設される。
【0015】
抜止部材5は、ガイドレール2の長手方向に沿って連続するように形成された一対の板状体であって、それぞれ支持片3の回動軸4に対応する軸受6を有してスラットカーテン1の表裏方向に回動自在に嵌め込まれている。そして、各抜止部材5,5の互いに対向する各内壁面5a,5aの間には、スラットカーテン1の対応する側端部1aが挿入されて、その表裏面が各内壁面5a,5aと対向するようにして上下方向に昇降自在に案内される。
【0016】
このような構成のスラットカーテンの抜止構造を備えたシャッターにおいて、スラットカーテン1が強風を受けた際には、図1(b)に示すように、スラットカーテン1が風圧によって図中下方に撓む。
そして、スラットカーテン1の側端部1aの表裏面が各抜止部材5,5の内壁面5a,5aと接触し、各抜止部材5,5がスラットカーテン1の撓みに添ってそれぞれ回動する。これにより、図1(a)で示すスラットカーテン1が撓んでいない通常使用時における各抜止部材5,5の内壁面5a,5aの間の幅t1が、図1(b)で示す幅t2のごとく狭くなるので、スラットカーテン1の側端部1aの表裏を各抜止部材5,5の内壁面5a,5aの間で挟持するようになり、スラットカーテン1の抜け出しが防止される。
【0017】
また、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした際には、スラットカーテン1に添って各抜止部材5,5がさらに回動し、各内壁面5a,5aの間の幅t2がさらに狭くなって挟持力が更に大きくなるので、ガイドレール2からスラットカーテン1が抜け出すことがない。
【0018】
なお、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした時には、各抜止部材5,5の内壁面5a,5aでスラットカーテン1を挟持したままさらに回動することになり、スラットカーテン1の側端部1aの所定位置に集中応力が係らないので、従来例のようにスラットカーテン1を屈曲させるようなことがない。
【0019】
したがって、このように構成されたシャッターにおけるスラットカーンの抜止構造では、ガイドレール2の開口溝2a内において、スラットカーテン1の表裏方向に回動自在となるように対で設けられるとともに、互いに対向する各内壁面5a,5aの間にスラットカーテン1の側端部1aが案内挿入される抜止部材5,5を設けたことによって、スラットカーテン1が風圧によって撓んだ際に、スラットカーテン1の撓みに添って各抜止部材5,5が回動して内壁面5a,5aの間隔が狭くなり、その間でスラットカーテン1の側端部1aを挟持するのでスラットカーテン1のガイドレール2からの抜け出しを防止することができる。
【0020】
また、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした際には、スラットカーテン1に添って各抜止部材5,5がさらに回動し、各内壁面5a,5aの間隔がさらに狭くなって挟持力が更に大きくなるので、確実にスラットカーテン1の抜け出しを防止することができる。
【0021】
ところで、図2に示すように、ガイドレール2の開口溝2a内において、上述した各抜止部材5,5の外側面5b,5bにコイルバネ等よりなる位置決手段7を設けてもよい。
この位置決手段7によれば、スラットカーテン1が撓んでいない通常使用時において、各抜止部材5,5がスラットカーテン1と平行に位置決め付勢されるので、スラットカーテン1の昇降の際にスラットカーテン1に対して抜止部材5,5の各内壁面5a,5aが不意に接触しないようになる。さらに、スラットカーテン1が撓んだ際には、各抜止部材5,5を介してスラットカーテン1を通常使用時の位置に戻そうとする付勢力が働く。
なお、位置決手段7は、図示したコイルバネに限らず、板バネや軟質性弾性部材等、種々の構成が考えられる。
【0022】
また、図3に示すように、ガイドレール2の開口溝2a内における各抜止部材5,5の端部5c,5cを連結して、図中一点鎖線で示すような平行四辺形をなすリンク機構8を構成してもよい。
これによれば、各抜止部材5,5が常に平行な位置関係となるので、各抜止部材5,5が不意にハの字あるいは逆ハの字とならず、スラットカーテン1の表裏に対して各抜止部材5,5の端部5c,5cが不意に接触しないようになる。
さらに、位置決手段7とリンク機構8とを兼ね備えた構成としてもよい。
【0023】
なお、上述した実施の形態では、支持片3がガイドレール2の長手方向に沿って連続して形成され、この支持片3の一体形成された回動軸4に対して、抜止部材5が長手方向に連続して設けられていると説明したが、この限りでなく、抜止部材5を回動軸4の長手方向の所望位置に断続して設けたり、回動軸4をガイドレール2の長手方向の所望位置に断続して形成して、その部分に抜止部材5を設けるようにしてもよい。
ただし、この場合、断続して設けられた全ての抜止部材5がシャッタースラットの昇降(特に下降)を邪魔しないように、前述した位置決手段7等を用いて通常使用時の位置となるようにするとよい。
【0024】
また、各抜止部材5,5の対向する内壁面5a,5aに、例えば合成ゴムあるいは塩化ビニルなどよりなる摩擦係数の大きい部材を設けることにより、スラットカーテン1が撓んだ際の挟持力が大きくなるので、より確実にスラットカーテン1の抜け出しを防止することができる。
【0025】
さらに、上述した実施の形態では、スラットカーテン1が下方に撓んだ場合を説明したが、その逆にスラットカーテン1が上方に撓んだ場合であっても、各抜止部材5,5が同様に作用して、スラットカーテン1の抜け出しを防止することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるスラットカーテンの抜止構造は、ガイドレールにおいて、スラットカーテンの表裏方向に回動自在となるように対で設けられるとともに、対向する各内壁面がスラットカーテンの側端部の表裏面にそれぞれ接触し得る抜止部材を設けたことによって、スラットカーテンが風圧によって撓んだ際に、スラットカーテンの撓みに添って各抜止部材が回動し、これにより各内壁面の間隔が狭くなり、その間でスラットカーテンの側端部を挟持するので、スラットカーテンのガイドレールからの抜け出しを防止することができる。
【0027】
また、スラットカーテン1がさらなる風圧によって撓もうとした際には、スラットカーテンに添って各抜止部材がさらに回動し、各内壁面の間隔がさらに狭くなるので、挟持力が更に大きくなり、確実にスラットカーテンの抜け出しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明のシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を示す平断面図。
(b)図1(a)における動作を示す平断面図。
【図2】他の構成を示す平断面図。
【図3】他の構成を示す平断面図。
【図4】従来のシャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造を示す平断面図。
【符号の説明】
1…スラットカーテン、1a…側端部、2…ガイドレール、2a…開口溝、5…抜止部材、5a…内壁面。
Claims (1)
- 複数のスラットが上下に連続して構成されたスラットカーテンと、該スラットカーテンの左右の側端部において上下方向に長手垂直に立設され、前記スラットカーテンの昇降を案内すべき開口溝が設けられたガイドレールとを有したシャッターにおいて、
前記左右のガイドレールに配設され、前記スラットカーテンの側端部の表裏面にそれぞれ接触し得るように対向する内壁面を有し、ガイドレールに沿った垂直な軸線をそれぞれ中心として前記スラットカーテンの表裏方向に回動自在な一対の抜止部材を具備し、前記一対の抜止部材は、スラットカーテンが撓んだ時に、スラットカーテンの撓みに沿って、該一対の抜止部材の内壁面間の幅が狭くなるように夫々回動し、スラットカ−テンの側端部の表裏を各内壁面の間で挟持するようにしたことを特徴とするスラットカーテンの抜止構造。
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JP30934895A JP3598620B2 (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | シャッターにおけるスラットカーテンの抜止構造 |
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-
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