JP3598194B2 - 核酸塩基配列決定方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、核酸塩基配列決定方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、核酸の塩基配列決定方法としては、Sangerらのジデオキシチェーンターミネーター法 及びMaxam−Glibertの化学分解法の2つが実用化されている。いずれも塩基配列を決定される核酸(被検核酸、又は被検DNA)のいろいろの長さの断片の末端塩基の種類が同定できるように放射性同位元素や蛍光色素等でラベルされるようにして合成もしくは分解した後、ゲル電気泳動することにより、各断片を短い順に分離し短い方から順番に末端の塩基の種類を読み取って行くことにより配列を推測する方法である。これらの方法は改良されて現在に至っているが、いずれも、各断片の再クローニングや、電気泳動による分離操作が必要とされ、時間的、精度的な制約がある。
【0003】
他の方法の1つとしてSBH法(sequencing by hybrization)と称される方法がある。この方法は、連続するk塩基数の長さの全てのオリゴヌクレオチドの組合せ(組成FKとし、4k個ある)からなるオリゴヌクレオチドプローブの群(セット)のそれぞれと被検核酸をハイブリダイズさせることにより被検体核酸の塩基配列を決定する方法である。この方法では、例えばk個の塩基配列からなる上記のプローブ群を使用することにより4k種類のプローブを用いることとなり、係るプローブ群の使用により決定され得る被検体の塩基配列数は約2k塩基数となる。
【0004】
しかし、上記SBH法は、ハイブリダイズする際のミスマッチの問題があり、完全に相補的でないプローブでも被検核酸とハイブリダイズし得ることであり、このことは被検体の塩基配列の正確で迅速な決定の上で問題となる。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は、上記SBH法においてハイブリダイズに伴う上記ミスマッチの問題を解決し、高感度でかつ迅速な被検体核酸の塩基配列を決定する方法を提供するものである。
【0006】
さらに、本発明に係る方法を使用した、高感度迅速塩基配列決定装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、被検体核酸(DNA)たる一重鎖の核酸塩基配列の決定方法を対象とするものであり、一重鎖の被検核酸の塩基配列決定方法において、複数の各領域に種類ごとに配置された一群のオリゴヌクレオチドプローブ(プライマー)と、前記被検核酸とをハイブリダイズさせ、ハイブリダイズ体を形成し、係るハイブリダイズ体の前記プローブをプライマーとして前記被検核酸を鋳型とする伸張反応を行い、前記伸張した量を検出して被検体核酸の塩基配列を決定するものである。
【0008】
より詳しくは、本発明は、核酸塩基配列の決定方法に関するものであり、
k個の塩基配列の全ての組合せからなる4K個のオリゴヌクレオチドプローブをプライマーとして、分離して(例えばマトリックス状の場所、それぞれの場所を以下ウエルとする)配置するステップと、上記各ウェルに被検体たる一重鎖の核酸を加え、適当なハイブリダイズ条件とし、前記プライマーと前記被検核酸とのハイブリダイズ体を形成するステップと、さらに上記各ウェルにおいて、前記プライマーの前記被検核酸を鋳型とする伸長反応を行うステップと、前記伸長反応により伸長した量を検出するステップと、前記各プライマーの伸長量に基づき前記被検体の塩基配列を決定するステップとを含む方法である。
【0009】
また、本発明は、核酸塩基配列の決定方法に関するものであり、前記各プライマーの伸張量に基づき前記被検体の塩基配列を決定するステップが、さらにつぎの特徴を有するものである。
【0010】
(A) 検出に伴う測定誤差を考慮しなくてもよい場合:
(A−1)同一の前記伸張量(Ii)を示す前記プライマーをグループGiとし、前記グループGi毎に、
任意のプライマーを選択し、
前記プライマーの塩基配列と、1塩基のみ異なるプライマー、2塩基のみ異なるプライマー、3塩基のみ異なるプライマー、さらに4以上異なるプライマーにそれぞれ分ける。
【0011】
(1) 前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較し、各プライマーの各位置(5’末端から数えて1、2、・・・番目)毎に塩基(A,T,G,C)が最も共通する塩基を選択し、得られる塩基配列を真の配列とする。
【0012】
(2) さらに、前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列、前記2塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較し、各プライマーの各位置(5’末端から数えて1、2、・・・番目)毎に塩基(A,T,G,C)が最も共通する塩基を選択し、得られる塩基配列を真の配列とする。
【0013】
(3) 必要ならば、さらに3塩基のみ異なるプライマー、さらに4以上異なるプライマーの塩基配列も考慮する。
【0014】
上記の方法にて、同一の前記伸張量(Ii)を示すグループGiの真の塩基配列としてSiを決定する。
【0015】
(A−2) 同様にして各Iiを有するGiから真の塩基配列Siを決定する。
【0016】
(A−3) 得られたSiを、Iiの大きいものから小さいものへと並べる。最も大きい値のものをS1とし順次S2、S3、・・・、S(最も小さい値)とする。
【0017】
(A−4) 得られた塩基配列のそれぞれの5’末端及び3’末端近辺の塩基配列が重なるようにS1、S2、S3、・・・、S(最も小さい値)を比較して並べて塩基配列を決定する。得られた塩基配列は、被検体の塩基配列の相補的塩基配列であり、これから被検体の塩基配列が決定される。
【0018】
(B) 検出に伴う測定誤差を考慮する場合:
この場合は、(A)の場合と異なり、同一の前記伸張量(Ii)を示すプライマーグループGiのみならず同様の伸張量(Iiと測定誤差に基づきお互いに区別できない2以上の伸張量Ii’、Ii’’、Ii’’’、・・・)を示すプライマーのグループGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・からなるグループとし、
(B−1) 任意の1つのプライマーを選択し、
前記プライマーの塩基配列と、1塩基のみ異なるプライマー、2塩基のみ異なるプライマー、3塩基のみ異なるプライマー、さらに4以上異なるプライマーにそれぞれ分け、係る選択により選択されなかったプライマーと区別する。
【0019】
(B−2) (B−1)で選択されなかったプライマーのうちでさらに、任意のプライマーを選択し、(B−1)と同様の操作を行う。
【0020】
(B−3) 上記(B−1)および(B−2)を繰返し、前記プライマーのグループGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・が決定される。
【0021】
(B−4) 得られたそれぞれのグループGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・内で、(A)で記載した方法によりそれぞれのグループの真の塩基配列(Si’、Si’’、Si’’’、・・・)が決定される。
【0022】
(B−5) 得られたSi’、Si’’、Si’’’、・・・のそれぞれの塩基配列のそれぞれの5’末端及び3’末端近辺の塩基配列が重なるように並べて塩基配列Siを決定する。
【0023】
(B−6) 得られたSiから(A)と同様の方法で被検体の塩基配列の相補的塩基配列であり、これから被検体の塩基配列が決定される。
【0024】
本発明はさらに、前記伸長反応が、前記各プライマーとポリメラーゼによる伸長反応であり、前記伸長量の検出が、前記反応に伴って遊離するピロリン酸の量を測定することにより行うことを特徴とする核酸塩基配列の決定方法である。
【0025】
本発明はさらに、前記伸長反応が、前記各プライマーとポリメラーゼによる伸長反応であり、前記伸長量の検出が、前記反応で取り込まれる蛍光標識ヌクレオチドの蛍光を測定することにより行うことを特徴とする核酸塩基配列の決定方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、被検体核酸(DNA)たる一重鎖の核酸塩基配列の決定方法を対象とするものであり、k個の塩基配列(A,T,G,Cからなる)の全ての組合せからなる4K個のオリゴヌクレオチドプローブをプライマーとして使用し、分離して(例えばマトリックス状の場所、それぞれの場所を以下ウエルとする)配置し、上記各ウェルに被検体たる一重鎖の核酸を加え、適当なハイブリダイズ条件で前記プライマーと前記被検核酸とのハイブリダイズ体を形成させ、さらに、前記プライマーの前記被検核酸を鋳型とする伸長反応を行い伸長した量を検出して前記被検体の塩基配列を決定するものである。
【0027】
従って、係る複数のプライマーと被検体核酸とのハイブリダイズ体の形成において、完全に相補性のないプライマーともハイブリダイズするというミスマッチの可能性がある。
【0028】
さらに、被検体が長い場合に、それぞれの伸張反応により伸張した量の測定手段に応じて測定誤差が生じ、係る測定誤差に基づき、本来なら、個々区別されるべき各プライマーが、区別できなくなるという可能性がある。
【0029】
従って、本発明に係る前記伸張反応に基づき検出された伸張量の測定値は、通常はこれらの可能性がともに生じて得られたものであると考えられ、かかる伸張量の測定値からは被検体の塩基配列を一義的に決定することは困難となる。
【0030】
この場合、本発明に係る方法を使用することで、前記のプローブと被検体のミスマッチハイブリダイズが生じ、さらに、前記伸張量の測定が測定誤差を有する場合においても、被検体の塩基配列を決定可能とするものである。以下より詳しく説明する。
【0031】
(ミスマッチハイブリダイズ)
上記説明したように、SBH法はハイブリダイズする際のミスマッチの問題があり、完全に相補的な塩基配列を有するプローブのみを被検核酸とハイブリダイズさせるハイブリダイズ条件を設定することは極めて困難である。一方、前記ハイブリダイズに伴うミスマッチを減少させるための条件として、種々の要因が考えられるが特に、ハイブリダイズの温度、及び被検体、プローブのGC含量の制御が重要である。一般には、ハイブリダイズの温度が低い程ミスマッチの確率は高くなる傾向にあり、ある程度高い温度でハイブリダイズする必要があるが、あまり高い温度では、ハイブリダイズ体が不安定となる。従って、ミスマッチを抑制し、かつハイブリダイズ体を安定させる適当な温度幅がある。さらに、GC含量が多いほどハイブリダイズ体の安定性は増加することが知られている。従って、本発明に係る方法においては、本発明に係るプローブと被検体核酸とが完全にミスマッチなくハイブリダイズさせる条件を必要とするものではないが、できるがけミスマッチが少なくなるハイブリダイズ条件を設定することが好ましい。
【0032】
特定の塩基配列の組合せによるミスマッチの生じる確率は、種々の方法で見積りが可能であり、それに基づき最適のハイブリダイズ条件を決定することが可能である。係る条件下では、ほとんどが完全ハイブリダイズし、1塩基配列が異なるプローブがわずかにミスマッチハイブリダイズし、さらにごくわずかな2塩基配列が異なるプローブがミスマッチハイブリダイズする。上記GC含量及びハイブリダイズ温度を考慮に入れてハイブリダイズ条件を設定する際には、プローブのGC含量に応じて温度が異なる条件を設定することも好ましい。以下説明するように本発明に係る方法においては、係るミスマッチが存在することは何等制限とはならないが、ミスマッチが少ないことはより好ましい。
【0033】
(測定誤差)
本発明において測定する伸張量は、その測定手段に応じて測定誤差が伴う。従って、被検体が長い場合においては、各プローブに基づく伸張反応の伸張量の差は小さくなり、前記誤差と区別できなくなる場合が生じ得る。係る場合には、各プローブを個々区別することができず、同程度の伸張量を示す複数のプローブがそれぞれグループに分けられるのみである。この際、それぞれのグループはしかし、有意の差の伸張量を示すものである。本発明に係る方法は、係る測定誤差の存在に何等制限されず、上記のグループ化可能な場合には、被検体の塩基配列を決定することを可能とするものである。
【0034】
(被検体核酸の塩基数及びプローブ塩基数)
本発明に係る方法で決定可能な一重鎖の被検核酸の塩基配列については制限されず、A、T、G、Cの4種類の塩基からなる通常のオリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチドであればよい。決定可能な塩基数については、プローブを形成する塩基数に依存する。
【0035】
一般に、SBH法ではプローブを形成するヌクレオチドの数がk個の場合には、すべての組合せは4k個となり、これを用いて決定可能な被検体核酸の塩基数の最大値は2k個となる。例えば、プローブが8〜12ヌクレオチドからなる場合は以下の表に示した。本発明に係る方法では全てのプローブにハイブリダイズしても伸張反応に従って整列できるのでシーケンス可能であり、最大値は以下右端の数値になる。
【0036】
(プローブ)
前記k個の塩基配列の全ての組合せからなる4K個のオリゴヌクレオチドプローブをプライマーとして用いる場合に、上の表で示すように極めて多数の分離した場所(ウエル)が必要となるが、本発明はその形状、装置には特に制限はない(例えば、特開平7−203998参照のこと)。具体的には、適当なサイズの反応試験管(ガラス製等の)を必要量並べる方法や、さらに、ガラス製もしくはシリコン製の材料から構成されるキャピラリープレート等が好ましく使用される。より具体的には係るキャピラリープレート形状としては、被検核酸のシーケンシングの観点からはコラムがマトリックス状に配列しており、方形状のが有用であるが、本発明ではこの形状として円形や三角形のものでも適用される。また、このようなキャピラリープレートのコラムは、一般的には直径数ないし数百μm程度の円筒穴で規定されるので、コラム内にプライマーや被検核酸などの液体を導入する際には、表面張力を考慮してキャピラリープレートの厚み方向への電気泳動を用いることも望ましい。また、DNAチップも本発明において好ましく用いることもできる(SCIENCE 1991年9月27日 RESEARCH NEWS 1489)。
【0037】
さらに、操作の容易性からは、本発明に係るプライマーが、前記ウエル内に固定されるほうが望ましいが、磁気ビーズに結合したプライマーをそれぞれのウエル内に設けてもよい。前記ウエル内に固定する方法についても特に制限はなく通常の公知の化学反応による処理、蛋白質蛋白質相互作用による結合等が好ましく使用される。
【0038】
(ハイブリダイズ条件)
本発明に係る方法は、前記プローブと被検体核酸とのハイブリダイズが必要であるが、その条件についても特に制限はない。被検体核酸の大体の長さ(塩基数)、GC含量等の推定に基づき、プローブの塩基数を決定し、通常公知のハイブリダイズ条件を設定することは容易である。本発明においては、ミスマッチによるハイブリダイズ体の存在は問題としないが、少ない方が好ましい。従って、あらかじめ適当な手段にてハイブリダイズ条件を設定することは好ましい。例えば、各プローブをGC含量に応じてハイブリダイズ温度を設定することが好ましい。これにより、よりミスマッチの少ないハイブリダイズ体を得ることが可能となる。
【0039】
具体的には、PCR反応を利用して、鋳型DNAと完全相補的プライマーのみならず、任意(塩基の種類と位置および数を変えた)のミスマッチさせた不完全相補的プライマーを用いて条件の最適化を行うことも可能である。
【0040】
(プローブをプライマーとして前記被検核酸を鋳型とする伸張反応)
本発明に係る方法では、プローブとハイブリダイズした被検体核酸を鋳型として、前記プローブをプライマーとするポリメラーゼ反応により伸張反応させるものであるが、使用可能なポリメラーゼの種類、その反応条件についても特に制限はない。被検体核酸の長さは、例えばプライマーとして10個の塩基からなる場合には被検体の決定可能な塩基数は約1000000となり、この場合、完全に伸張反応が起こることが必要であるが、係るポリメラーゼ反応条件、又はポリメラーゼの種類の選択は当業者にとって可能である(具体的にはエキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼを使用する等)。
(伸張量の測定)
本発明に係る方法では、前記伸張反応による伸張量をできるだけ正確に検出することが必要であるが、その方法には特に制限はない。具体的には、伸張反応に伴って遊離するピロリン酸をAPS(アデノシン5’−ホスホ硫酸)と反応させてATP(アデノシン5’−三リン酸)を生成し、このATPのルシフェラーゼ反応に伴う発光量を検出することにより行うことが可能である。この場合測定される発光量は伸張量に比例する。または、伸張反応に蛍光ラベル化デオキシリボヌクレオチド三リン酸(dNTP)を用いて行い、蛍光ラベルからの発光量を検出することにより行うことも可能である。この場合測定される傾向量は伸張量に比例する。さらには、伸張反応が終了した後に、TOTO、YOYO等のインターカレータ型の色素で染色し、その蛍光量を測定する方法も好ましく使用可能である。
【0041】
(伸張量から被検体核酸の塩基配列決定)
本発明に係る方法は、上記説明した、各プローブについて測定された伸張量に基づき被検体の塩基配列を決定するものである。ここでミスマッチなく、完全相補的なプローブのみが被検体とハイブリダイズ体を形成する場合には、各プローブはそれぞれ異なる伸張量を有し、同じ伸張量を示すプローブが複数存在することはない。図1に模式的に示されるように、この場合には各完全に相補的なプローブのみがハイブリダイズ可能であり、従って、伸張反応による伸張量は単一の値を示す。被検体核酸がN個の塩基数からなる場合、k塩基数のプライマーにより最も大きな伸張量は(N−k)であり、次に大きな伸張量は(N−k−1)と順に1ずつ小さな伸張量を示す。一方ミスマッチが生じた場合には、図2、又は3に示すように、数塩基が異なるプローブであるにも拘らず完全相補的プローブと同様にハイブリダイズし、従って、同じ伸張量を示すことになる。通常のハイブリダイズ条件、及びポリメラーゼ伸張反応条件下では、上記のミスマッチに基づくハイブリダイズ体の形成は完全には避けることが困難である。図2に示すようにミスマッチ塩基が1つある場合には同じ伸張量を示すプローブ数はkx3通りあり、この場合特定の位置の塩基がミスマッチである確率は(1/k)となる。同様に図3には2つの塩基がミスマッチする場合を示す。この場合には同じ伸張量を示すプローブの数はkC2x32通りあり、この場合特定の位置の塩基がミスマッチである確率は(2/k)となる。図には示されていないが、k塩基のプローブのi個がミスマッチの場合において、特定の位置の塩基がミスマッチである確率は(i/k)となる。
【0042】
本発明に係る方法では、上記ミスマッチによるハイブリダイズが各塩基の種類に大きく依存せずにランダムに生じ、また、伸張反応の条件を適当に設定することにより、上記ミスマッチを抑制し、3個以上のミスマッチが実質的に生じない条件とすることは容易である。従って、プローブ塩基数が8〜12個程度であれば、特定の位置でのミスマッチする確率は、最も悪い場合でも3/8であり、最も低い場合には1/12となる。この程度の確率であれば、最も確からしい塩基を選択することは極めて容易となる。すなわち、被検体の核酸塩基配列を決定可能とする。
【0043】
さらに、上記説明した伸張量の測定に伴う測定誤差が存在する場合においても、係る誤差内で同じ伸張量と判断されるプローブが存在する。すなわち、伸張量が極めて大きくなると、それぞれのプローブの伸張量の差が、測定誤差に比較して有意差と判別不可能となる場合がある。係る場合には、区別不可能な複数のプローブが同一の伸張量を示すものとして取り扱わなければならない。本発明に係る方法を使用すると、係る場合においても被検体核酸の塩基配列を決定することが可能となる。
【0044】
以下、(A)前記測定誤差がない場合、及び(B)測定誤差がある場合の本発明に係る方法について説明する。
【0045】
(A) 検出に伴う測定誤差を考慮しなくてもよい場合:この場合においてはミスマッチに基づく同じ伸張量を示す複数のプライマーが存在するが、それぞれの伸張量の値自体には誤差は含まれていない。この場合、本発明において好ましく使用可能な被検体核酸の塩基配列決定方法の一例を以下に示す。
【0046】
(A−1)まず、図4に示すように、同一の前記伸張量(Ii)を示す前記プライマーが複数ある場合にそのプライマーからなるグループをGiとし、前記グループGi毎に以下の手順を行う。ここで同一の伸張量を示すことは、被検体核酸の同一の部分にハイブリダイズしたことを意味する。
【0047】
すなわち、そのグループに属する任意のプライマーを選択し、選択されてプライマーの塩基配列と、そのグループに属する他の全てのプライマーの塩基配列を比較して、1塩基のみ異なるプライマー、2塩基のみ異なるプライマー、3塩基のみ異なるプライマー、さらに4以上異なるプライマーにそれぞれ分ける。この際、本発明においてはハイブリダイズ条件を選択することにより、ミスマッチの確率を低くすることが可能であり、上記の分け方は任意である。
【0048】
例えば、前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較すると、各プライマーの各位置(5’末端から数えて1、2、・・・番目)毎に塩基(A,T,G,C)が共通するプライマーと、その共通する塩基とは異なる塩基であるプライマーが存在する。従って、最も共通する塩基を選択することは容易である。この操作を続けることで最も確からしい塩基配列を有するプライマー、すなわち、完全相補的プローブを見出すことが可能となる。係る塩基配列を真の配列とする。
【0049】
同様の手順を、前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列及び前記2塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較し、各プライマーの各位置(5’末端から数えて1、2、・・・番目)毎に塩基(A,T,G,C)が最も共通する塩基を真の塩基とすることも可能である。また、必要ならば、さらに3塩基のみ異なるプライマー、さらに4以上異なるプライマーの塩基配列も考慮することで、上記得られた配列を確認することが可能となる。実際には、前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較することで充分完全相補的塩基配列に到達可能である。
【0050】
上記の方法にて、同一の前記伸張量(Ii)を示すグループGiの真の塩基配列としてSiを決定することが可能となる。
【0051】
(A−2) 同様にして他のIiを有するGiから真の塩基配列Siを決定可能である。
【0052】
(A−3) 得られたSiを、Iiの大きいものから小さいものへと並べ、最も大きい値のものをS1とし順次S2、S3、・・・、S(最も小さい値)とする。
【0053】
(A−4) 図5に示されるように、得られた塩基配列のそれぞれの5’末端及び3’末端近辺の塩基配列が重なるようにS1、S2、S3、・・・、S(最も小さい値)を比較して並べて塩基配列を決定する。この場合、S2はS1に比較して1塩基分ずれていることになり、また、S3はS2に比較して1塩基分ずれていることになり、以下順に1塩基ずつずれた配列となっているのでこれらから塩基配列を決定することが可能となる。得られた塩基配列は被検体の塩基配列の相補的塩基配列であり、これから被検体の塩基配列が決定される。
【0054】
実際には、種々の原因で、いくつかのプライマーの伸張反応が起こらず、その部分の塩基配列が1塩基以上離れた形で連続することも有り得る。この場合には、少なくとも適当な数の塩基配列が重なり合うようにすべての配列を並べることで決定することが可能となる。
【0055】
(B) 検出に伴う測定誤差も考慮する場合:
係る測定誤差の本発明において許容される程度は特に制限はないが、当該測定方法及び、その繰返し測定回数、測定時間に依存するが、CV値で5%以下が好ましくより好ましくは1%以下である。ここで1%のCV値を有する測定条件では最大の測定値が任意単位で1000の場合には10〜30程度の測定値は有意差なしとして同じ値のグループに分けられることとなる。上で説明したように遊離リン酸を用いて測定する場合、CV値は約1〜5%程度になる。
【0056】
この場合は、(A)の場合と異なり、図6に示すように、同一の前記伸張量(Ii)を示すプライマーグループGiのみならず同様の伸張量と判断される伸張量(Iiと測定誤差に基づきお互いに区別できない2以上の伸張量Ii’、Ii’’、Ii’’’、・・・)を示す複数のプライマーのグループGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・からなるグループを、他のプライマーから選別することが可能となる。
【0057】
(B−1) 得られるGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・からなるグループGiを構成するすべてのプライマーについて、任意の1つのプライマーを選択し、そのプライマーの塩基配列と、1塩基のみ異なるプライマー、2塩基のみ異なるプライマー、3塩基のみ異なるプライマー、さらに4以上異なるプライマーにそれぞれ分け、係る選択により選択されなかったプライマーと区別する。
【0058】
(B−2) さらに、(B−1)で選択されなかったプライマーのうちでさらに、任意のプライマーを選択し、(B−1)と同様の操作を行う。
【0059】
(B−3) 上記(B−1)および(B−2)の操作を繰返すことで、プライマーのグループGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・が決定される。
【0060】
(B−4) 上記の操作で得られたそれぞれのグループGi’、Gi’’、Gi’’’、・・・においては、すでに説明した上記(A)で説明した方法により真の塩基配列(Si’、Si’’、Si’’’、・・・)が決定されることになる。
【0061】
(B−5) 得られたSi’、Si’’、Si’’’、・・・のそれぞれの塩基配列のそれぞれの5’末端及び3’末端近辺の塩基配列が重なるように並べて塩基配列Siを決定する。
【0062】
(B−6) 得られたSiから(A)と同様の方法で被検体の塩基配列の相補的塩基配列であり、これから被検体の塩基配列が決定される。
【0063】
前記測定に伴う誤差は、測定方法に依存する。例えば、測定方法として上で説明したピロリン酸法を用いた場合、被検体核酸が1000塩基からなり、またプローブの塩基数が10個とすると、ピロリン酸は最大で990個放出される。従って、測定方法がいま5%程度とすると50個程度の差のピロリン酸の放出の差は区別されず、同じ数の放出と判断される。従って、この場合には、50個ずつの差を持ったグループに分けるとすると、990−940個のプローブを1グループ、940−890個のプローブを1グループ、・・・と分けることとなる。この各グループ内にはさらにミスマッチによるプローブも含まれる。
【0064】
(実施例)PCR法によるミスマッチの発生率測定
被検体核酸と完全には相補的でないオリゴヌクレオチドプローブが、特定の条件下でもハイブリダイズするし伸張反応する確率を推定するために、PCR法を用いた以下の測定を行った。すなわち、被検体核酸としてpBluescriptIIを鋳型として使用し、12塩基配列からなるPCRReverseプライマー(5’−TAAGGCGCAGCG−3’)、及びForwardプライマーとして完全相補的な12塩基プライマー及び種々の塩基置換されたミスマッチプライマー(下表)を合成して用いた。この場合PCR反応の増幅物は777塩基数を有する核酸であり、この産物生成は電気泳動法に基づいて確認した。
【0065】
ミスマッチプライマーを使用しても前記増幅産物を得られた場合は、当該プライマーは被検体核酸とミスマッチにも拘らずハイブリダイズしPCR反応が進行したことを意味する。PCR反応の反応温度に依存してミスマッチプライマーによるPCR増幅反応の増加減少を観察することで、ハイブリダイズ温度とミスマッチの頻度を推定できる。
【0066】
PCR増幅反応条件:
10xPCR buffer 5μl
dNTPミックス 5μl
実験プライマ(10pmol/μl) 5μl
共通プライマ(10pmol/μl) 5μl
テンプレート(0.5ng/μl) 10μl
AmpliTaqポリメラーゼ 0.3U
全量 50μl
温度サイクルは、94℃、1分;アニーリング温度(パラメータ)、1分;72℃、1分を30サイクル行った。
【0067】
表は、完全塩基配列のうち1塩基のみミスマッチさせた塩基配列を有するプローブを用いた結果(F−Primer を5’側から1塩基ずつ、他の3種の塩基に変える,Reverse Primer : pBS R12 5’−ATACCGTCGACC−3、Forward Primer : pBS800−7 5’−TAAGGCGCAGCG−3’、PCR Product : 777bp)を示す。
【0068】
得られた結果は、一般的に、低温であるほどミスマッチに基づくハイブリダイズが生じていることを示す。さらに、通常のPCR反応温度条件では1塩基ミスマッチプローブは高い確率で被検体核酸にハイブリダイズ可能であることを示す。
【0069】
さらに、表は、完全塩基配列のうち2塩基のをミスマッチさせた塩基配列のいくつかを有するプローブを用いた結果(5’側から1,2 or 2,3 or 3,4 or 4,5 or 8,9 or 9,10 or 10,11 番目の2塩基ずつがミスマッチになるようにプライマーを作製。
【0070】
,Reverse Primer : pBS R12 5’−ATACCGTCGACC−3’、Forward Primer : pBS800−7 5’−TAAGGCGCAGCG−3’、PCR Product : 777bp)を示す。
【0071】
得られた結果は、一般的に、低温であるほどミスマッチに基づくハイブリダイズが増加する傾向が同じく見られ、さらに3’末端部近辺ミスマッチがあるプライマが5’末端部近辺にミスマッチがあるプライマーよりもPCR反応が進行しないのは、ミスマッチハイブリダイズにみならず、ポリメラーゼ反応が進行しないことも原因と考えられる。5’末端部近辺にミスマッチのあるプローブは高い確率でハイブリダイズ可能であることを示す。シーケンス可能なアニーリング温度は、当プローブでは61.4℃が限界だと考えられる。GC含量によりこの温度は変化する。
【0072】
さらに、表は、完全塩基配列のうち3塩基をミスマッチさせた塩基配列のいくつかを有するプローブを用いた結果(F−Primer の5’末端側から3つの塩基を各々、ミスマッチに変えたプライマーを使用した)を示す。
【0073】
得られた結果は、一般的に、低温であるほどミスマッチに基づくハイブリダイズが増加する傾向が同じく見られ、さらに12塩基のうち3塩基ミスマッチがあるプライマでさえもPCR反応が進行することは、3塩基ミスマッチがあるプローブでさえも被検体核酸とハイブリダイズ可能であることを示す。
【0074】
以上の結果に基づき、被検体核酸と通常のハイブリダイズ条件でミスマッチハイブリダイズする可能性があるのは、1塩基のみならず、2塩基、さらには条件により3塩基のミスマッチプローブでも可能であることが示される。さらに、ミスマッチハイブリダイズは、ハイブリダイズ条件、特に温度に大きく依存することが見出される。さらに、ハイブリダイズ体の安定性は、GC含量にも依存することは知られている。
【0075】
(実施例)
本発明に係る方法に基づいて、最も確からしい塩基配列情報から、被検体核酸の塩基配列決定を、pBluescriptII(Stratagene社)の一部を用いて実施した。
【0076】
使用した、被検体核酸のプローブ側の塩基配列は、
5’−ACCggATAAggCgCAgCggTCgggCTgAACggggggTTCgTgCACACAgCCCAgCTTggAgCgAACgA−3’ であり、これに対し1塩基ずつずれた12塩基配列プローブを以下のように合成して用いた。これらのプライマー及び約750塩基下流部分に対するリバースプライマ(以下表中に示す)を使用することで約730〜780塩基の伸張反応を起こす。得られたPCR増幅産物はABIシーケンサーのゲル電気泳動し、バンド位置を標準マーカの位置を規準に測定した。
【0077】
伸張反応の結果を以下の表に、計算値とともに示した。いくつかのプライマーはPCR反応を全く示さないことが見出されたが、PCR反応条件、またはプローブの構造に基づくものと考えられる。計算値との差は測定誤差とするとCVとして約2.7%となる。
【0078】
上で得られた伸張量の順に各プライマーを並べると以下の表に示す結果となる。
【0079】
前記伸張反応が完全でありかつその測定誤差が無い場合には、上記の順は各プライマー1から50になることとなるが、実際は上で見られるように伸張反応が不完全でありまた、その測定誤差もあることに基づくものである。
【0080】
さらに、上記の各プローブを、その塩基のうち6塩基数以上が重なるものであり、かつ前記測定誤差以内という条件で並べると配列が決定される。
【0081】
さらに、10塩基が重なり、かつ測定誤差以内いう条件で並べたものが以下に示されている。
【0082】
表から、全てがつながってはいないが、つながったものをグループ化すると目視にて被検体核酸を決定することが明らかである。この際、ハイブリダイズせずに伸張量が測定できなかったプローブが存在しても充分他のプローブからの情報に基づいて決定することが可能であることを示す。
【0083】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】ミスマッチなく、完全相補的なプローブのみが被検体とハイブリダイズ体を形成する場合における本発明に係る方法を示す模式図である。
【図2】1塩基のみミスマッチが生じたにもかかわらず被検体とハイブリダイズ体を形成する場合における本発明に係る方法を示す模式図である。
【図3】2塩基ミスマッチが生じたにもかかわらず被検体とハイブリダイズ体を形成する場合における本発明に係る方法を示す模式図である。
【図4】ミスマッチ、及び測定誤差がある場合に、被検体とハイブリダイズ体を形成する場合における本発明に係る方法を示す模式図である。
【図5】ミスマッチがある場合に、本発明に係る方法により最も確からしい配列の順が決定されることを示す模式図である。
【図6】ミスマッチ、及び測定誤差がある場合に、本発明に係る方法により最も確からしい配列の順が決定されることを示す模式図である。
Claims (4)
- 一重鎖の被検核酸の塩基配列決定方法において、
k個の塩基配列の全ての組合せからなるプライマーとしての4k個のオリゴヌクレオチドプローブを分離して配置する第1のステップと、
前記プローブと前記被検核酸とをハイブリダイズしてハイブリダイズ体を形成する第2のステップと、
前記被検核酸を鋳型とし、前記プローブをプライマーとする伸長反応を行う第3のステップと、
前記伸長反応により前記プライマーの伸長量を測定する第4のステップと、
同一の前記伸張量(Ii)を有する前記プライマーからなるグループGiに属する任意のプライマーを選択し、前記選択されたプライマーの塩基配列と、前記グループGiに属する他の全てのプライマーの塩基配列とを比較して、1塩基のみ異なるプライマーを選択し、前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較して、対応する各位置で最も出現頻度の高い塩基(A,T,G,又はC)を選択して、前記グループGiの真の塩基配列を決定するステップと、前記決定されたGiの真の塩基配列を、前記伸張量の順に並べることにより被検体核酸の塩基配列を決定する第5のステップと、
を含む方法。 - 一重鎖の被検核酸の塩基配列決定方法において、
k個の塩基配列の全ての組合せからなるプライマーとしての4k個のオリゴヌクレオチドプローブを分離して配置する第1のステップと、
前記プローブと前記被検核酸とをハイブリダイズしてハイブリダイズ体を形成する第2のステップと、
前記被検核酸を鋳型とし、前記プローブをプライマーとする伸長反応を行う第3のステップと、
前記伸長反応により前記プライマーの伸長量を測定する第4のステップと、
同一の前記伸張量(Ii)を有する前記プライマーからなるグループGiにおいて、前記Giに属する任意の1つのプライマーの塩基配列と、前記グループGiに属する他の全てのプライマーの塩基配列とを比較して、1塩基のみ異なるプライマーを選別し、前記任意のプライマーの塩基配列および前記1塩基のみ異なるプライマーの塩基配列を比較して、対応する各位置で最も出現頻度の高い塩基(A,T,G,又はC)を選択して決定された真の塩基配列を有するプライマーを見出す第5のステップと、
前記第5のステップで選別されなかった全てのプライマーについて前記第5のステップを繰りかえすことにより、前記グループGiに属するプライマーの真の塩基配列を有するプライマーを選択する第6のステップと、
前記第6のステップで選択されたプライマーの塩基配列が最も重なるように並べて前記グループGiの真の塩基配列を決定する第7のステップと、
前記第7のステップで得られた各グループGiの真の塩基配列を塩基配列が最も重なるように並べて被検体核酸の塩基配列を決定する第8のステップと、
を含む方法。 - 前記第4のステップにおけるプライマーの伸長量の測定を、前記第3のステップの伸長反応に伴う遊離ピロリン酸と、APSとの反応に基づくATPのルシフェラーゼ反応に伴う発光量を検出することにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の核酸塩基配列決定方法。
- 前記第4のステップにおけるプライマーの伸長量の測定を、前記伸長反応に伴い取り込まれた蛍光ラベルしたデオキシリボヌクレオチド三リン酸(dNTP)の蛍光発光量を検出することにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の核酸塩基配列決定方法。
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