JP3598023B2 - 断糸処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を製造する際の紡糸工程において、断糸が発生した場合の断糸処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維の紡糸工程において、糸条の処理速度が3000m/分以上と高速化され、更には、紡糸速度が6000m/分を超えることも一般的となってきた。また、紡糸口金から紡出される糸条のフィラメント数が、例えば、100フィラメント以上の多フィラメント化も行われたりする。このように処理速度が高速化したり、糸条の多フィラメント化が図られたりすると、紡出された糸条が受ける空気抵抗が増大し、紡糸張力が増大する。この結果として、紡出糸条の張力が上昇すると糸条に大きな歪みが加わるために、巻取後の糸条パッケージの巻姿の悪化や得られる巻取糸条の品質にバラツキが発生すると言う問題を生じる。
【0003】
その際、このような紡糸設備において、紡出糸条が何らかの原因によって断糸すると言う事態が発生すると、下記のような問題を惹起する。
【0004】
すなわち、断糸した糸条が紡糸筒内に蓄積して紡糸筒を詰まらせるばかりか、紡糸口金から吐出された溶融ポリマーによって口金吐出面が汚されたり、紡糸口金の下流域の雰囲気温度を一定に維持するために設けられたシャッターや紡出糸条に冷却風を整流しながら吹出させる整流板を破損させるといった問題を惹起する。更に、紡出糸条の単繊維デニールが0.5デニール以下のような極細糸になると、給油ガイドが各走行糸条の糸道上に突出しているために、該給油ガイドに糸条が引っ掛かって糸条が切れ易くなるために、再糸掛け自体が困難となるといった問題も惹起する。
【0005】
また、近年において、生産効率を上げるため、紡糸機は多錘取りの傾向にあり、6錘取り、8錘取りの紡糸機が一般的になりつつある。その際、これらの紡糸巻取機において製糸中に断糸が発生した場合において、従来の断糸処理装置では多錘の走行糸条群を集束ガイドで一旦吸引ノズル上に集束する。そして、このように糸条群を吸引ノズルに吸引捕捉できる態勢を調えた後、吸引ノズルの下流側で糸条群を切断することによって糸条群の糸端群を吸引捕捉し、次々と上流から供給される糸条群を系外に連続排出するような方式が一般的である(特公昭51−46176号公報参照)。
【0006】
しかしながら、このような方式では、前述のような紡糸張力が高くなる紡糸速度が3000m/分を超えるような条件下では、吸引ノズル、糸条集束ガイド、カッターなどを含んで構成される断糸処理装置が給油ガイドの下方位置(下流位置)に配置されていると、次に延べるような問題を惹起する。すなわち、前述のような紡糸条件下においては、断糸に際して強制的に走行糸条群を切断すると、その衝撃で糸条群が上方に飛び上がって給油ガイドに絡みついたり、切断した糸条群の捕捉吸引に失敗してしまうという現象を惹起したりする。また、給油ガイド群への再糸掛けに際して、各錘毎に給油ガイドや糸道規制ガイドにそれぞれ糸掛けをしなければならないという問題があり、作業が煩雑になり、しかも一人作業も難しいという問題を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来の断糸処理方法が有する諸問題を解決するためになされたものであって、「紡糸速度の高速化、紡出される糸条の多フィラメント化、単繊維の細デニール化などの近年の製糸ニーズに呼応して、紡糸工程に断糸が発生した場合においても、断糸処理が迅速にでき、かつ断糸処理を従来の方法に比較して極めて簡略化して糸条の処理方法を提供すること」にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ここに、本発明によれば、「紡出された多錘の糸条群が走行する上流側から下流側に向かって順に、計量油剤付与ガイド群、糸道規制ガイド群、糸条吸引手段、糸条切断手段、糸条集束ガイド、及び断糸検知器群が配設され、該断糸検知器群からの断糸信号に基いて多錘の糸条群を集束し、集束した糸条群を該糸条切断手段によって切断して、該糸条吸引手段によって切断した糸端群を吸引捕捉するための断糸処理装置において、
前記の断糸検知器によって検出された断糸検知信号に基き、前記の紡出された糸条群のそれぞれを糸条走行域から、該計量油剤付与ガイド群と糸道規制ガイド群とを後退移動させるために、前記の計量油剤付与ガイド群と糸道規制ガイド群とに前進後退自在の移動手段を付設したことを特徴とする断糸処理装置」が提供される。
【0009】
その際、該断糸処理装置において、「紡出された糸条群の各糸道上へ前進移動時に、前記の計量油剤付与ガイド群及び/又は糸道規制ガイド群のそれぞれの直上及び/又は直下に各錘の糸条を案内するための案内ガイド群を設けること」が断糸後の再糸掛け作業を容易かつ簡易にする」ため好ましく、更には、該案内ガイド群としては、「紡出された糸条群の各糸道上へ前進移動方向へ末広がりの開口形状を有すること」が好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の糸条処理装置を適用するための紡糸工程を模式的に例示した正面略線図、そして、図2は側面略線図である。該図において、Yは紡出糸条群、1は並列して直線状に配置された多錘(図では6錘を例示)の紡糸口金群、2は横吹き冷却装置、3は冷却風の整流吹出し部、4は吹出された冷却風の整流部、5は計量油剤付与ガイド(以下、「給油ガイド」と称する)群、6は糸条の糸道規制ガイド群、7は計量油剤付与ガイドの移動装置、8は糸道規制ガイドの移動装置、9は糸条吸引手段、10は糸条切断手段、11は糸条の集束ガイド、そして、12は糸分けガイド群をそれぞれ示す。
【0011】
なお、前記の給油ガイド群5としては、実公平7−7330号公報に提案されているようにV字状の糸条集束ガイド形状を有するものが好ましい。更に、該給油ガイド群5には、給油ガイド群5の移動装置7が付設されており、これによって給油ガイド群5は、糸条が走行する糸道上に突出できるように前進後退自在に移動できるように構成されている。また、糸条群Yのそれぞれの糸道を所定の各位置に維持するための糸道規制ガイド群6に関しても、給油ガイド群5と同様に糸条が走行する糸道上に突出できるように前進後退自在に移動できるように構成されている。このとき、該移動装置7及び/又は8としては、例えば、空気圧力や油圧などによって作動する流体圧シリンダーを好適に使用することができる。
【0012】
以上のように構成される紡糸工程において、多錘の紡糸口金群1から紡出された糸条群Yは、冷却風を吹き出す横吹き冷却装置2の整流吹出し部3から吹き出された冷却風によって、吹出された冷却風の整流部4との協働作用によって整流された横吹きの冷却風によって冷却される。そして、給油ガイド5によって油剤を付与された後、糸条引取りローラ群(図示せず)、糸条交絡処理装置(図示せず)などを介して巻取機(図示せず)によって巻き取られる。その際、本発明においては、断糸検知器(図示せず)は紡糸工程の最下流に設けられる巻取機の直上流部に設けられている。何故ならば、例えば紡糸速度が3000m/分以上の高速となると、紡糸工程のどのような位置で断糸が発生したとしても、断糸検知器が設けられる位置に関係なく、糸条走行速度が高速であるため、断糸の検出時間に殆ど時間差を生じないからである。このため、通常、断糸検知器(図示せず)は、紡糸工程の最下流に設けられる巻取機(図示せず)の直上流部に設けられることが多い。
【0013】
以上のように構成される紡糸工程において、紡糸速度の高速化、紡出される糸条の多フィラメント化に伴う、紡出糸条が受ける空気抵抗を低減させることが必要である。したがって、本発明の紡糸工程においては、紡出された糸条Yの張力を低下させるために、従来の油剤付与方式であるオイリングローラにる油剤付与方式に代わって、給油ガイド方式を採用すると共に、紡出糸条Yへの油剤付与位置を可能な限り、紡糸口金群1に近づけて、紡出された糸条Yが受ける空気抵抗をできるだけ減少させている。このような紡糸工程において、何らかの原因で断糸が発生すると、断糸した糸条は、殆どの場合、高速で回転する前述の引取りローラ群(図示せず)に巻付く。このため、引取りローラ群(図示せず)より下流側には、断糸糸条が走行しなくなることとなり、直ちに断糸検知器(図示せず)によって断糸が検知されることとなる。
【0014】
以上に述べたようにして断糸が検知されると、糸条群Yがそれぞれ走行する各糸道上に突出された給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とが、移動装置7と8とが作動して糸条群Yが走行する糸条走行域から一斉に後退移動させられる。このように、糸条群Yがそれぞれ走行する各糸道上に突出する給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とを糸条走行域から後退移動させることによって、次工程で糸条群Yを強制的に切断した場合に、糸条群Yが飛び跳ねて、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とに引っ掛からないように予め備えておく。つまり、前述のように高張力下で走行する糸条群Yが切断されると、その緊張状態が一気に開放されて、糸条群Yが糸道上に突出した状態にある給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とに引っ掛かることを、予め回避しておく。さらに、切断した糸条の糸端群を吸引捕捉して系外へ排出するために、これと同時にもしくはこの直後に連動して、糸条吸引手段9の圧空弁(図示せず)に信号が送られ、この弁を開口し、糸条吸引手段9に圧空を供給して糸条群Yを吸引可能な状態とする。
【0015】
前述のように断糸した糸条群Yの処理が可能な状態が整うと、例えば、特開平8−108975号公報に記載の集束ガイドと同様に、走行糸条群Yを挟んで左右一対に設けられた集束ガイド11がそれぞれ図1の矢印方向へ、一列に並んで走行する糸条群Yを中央部に集束するように移動する。そして、これによって走行する多錘の糸条群Yが中央に集束されると、集束された糸条群Yを切断するために、前進後退自在に設けられた糸条切断手段10が前進移動して糸条群Yを切断する。通常、糸条切断手段としては、鋏状の切断刃を移行させて切断する機械方式が使用されるが、この方式に限定されず、ヒータ方式や熱風方式、その他の公知の方式も利用できる。
【0016】
その際、該糸条切断手段10に対応して、糸条群Yの走行路に面した位置に糸条吸引口が開口した前記の糸条吸引手段9が配設されている。しかも、その配設位置は、集束ガイド11が走行糸条群Yを集束させるために作動したときに、該糸条群Yが糸条吸引手段9の糸条吸引口のほぼ中心線上に集束されるように配されている。なお、この糸条吸引口の先端と糸条群Yとの距離は短い方がよいが、短かすぎると糸条群Yとの接触などのトラブルを起こすので、このようなトラブルを生じることがなく確実な吸引を行う点から5〜15mmの距離とするのが好ましい。更には、該糸条吸引手段9は、糸条群Yが高速で走行していため、断糸処理はできる限り迅速に行う必要があり、この点において、糸条吸引手段9を固定する方が吸引動作が迅速に行われるので好ましいが、糸条吸引手段9を固定配置する代わりに、糸条群Yが走行する糸道位置まで迅速に前進移動可能に配置することも好ましい態様である。
【0017】
次いで、集束ガイド11によって、糸条吸引手段9の糸条吸引口の直上に集束された糸条群Yは、糸条切断手段10によって切断されると、直ちにその切断された糸端群は糸条吸引手段9に吸引され、系外へと排出される。この場合、既に述べたように、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6は、糸条の走行域外へ後退移動させられているため、切断時の衝撃で糸条群Yが跳ね上がり、給油ガイド群5や糸道規制ガイド群6に絡みつくことがない。ここで、給油ガイド群5及び糸道規制ガイド群6の後退移動距離としては、糸条切断手段10によって断糸した糸条群を強制的に切断した際に、糸条の跳びはねがおこっても、後述する図3において符号Dで示す糸条走行域(破線によって矩形状に囲んだ領域)において給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とに引っ掛かることがない後退距離を適宜選択すれば良いことは言うまでもない。
【0018】
以上のようにして、上流から次々に供給される切断糸条群Yは、糸条吸引手段9に吸引され、系外へと排出される一方で、引取りローラ(図示せず)や巻取機(図示せず)の小巻ボビンを新たなボビンに取り替えるなどの処置を行って、再糸掛けが可能な状態とする。なお、この時、当然の事ながら、糸条吸引手段9、糸条切断手段10、集束ガイド11は、断糸が発生する以前の状態へと復帰させられていることは言うまでもない。
【0019】
以下、このような再糸掛け可能な状態から、再糸掛けを実施する手順について説明する。
この場合、紡出された糸条群Yは、全て糸条吸引手段9に吸引捕捉されており、しかも、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とは、糸条走行域から後退移動させられているために、糸条群Yは該給油ガイド群5と該糸道規制ガイド群6とから外れた状態にある。このために、先ず走行糸条群Yを糸条吸引手段9の上流側に公知のサクションガンのような携帯式糸条吸引手段(図示せず)によって作業員が、該糸条吸引手段9と携帯式糸条吸引手段(図示せず)との間で該糸条吸引手段9に吸引されている糸条群を切断し、糸条吸引手段9から携帯式糸条吸引手段(図示せず)へと切断した糸条群Yを移すことから始める。次いで、携帯式糸条吸引手段(図示せず)に吸引した糸条群を糸分けガイド12に各錘糸条毎にそれぞれ糸分けする。
【0020】
これに引き続いて、糸条走行域から待避(後退移動)させていた給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6を前進移動させて糸条群が走行する糸道上に突出させる。この場合、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6は同時に糸道上に突出させても、或いは時間を置いてそれぞれ突出させても良いが、断糸処理時間を短縮すると言う観点からは、同時に突出させることが好ましい。その際、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6の各錘糸条のそれぞれの糸道上への突出によって、自動的に給油ガイド群5及び糸道規制ガイド群6のそれぞれに各錘糸条が糸掛けされる。この点に関して、以下に図面(図3及び図4)を参照しながら詳細に説明する。なお、図3は、給油ガイド部と糸道規制ガイド部とを抜き出して例示した模式平面図である。また、図4において、図(a)は前者の給油ガイド部を模式的に例示した側面図、図(b)は後者の糸道規制ガイド部を模式的に例示した平面図である。
【0021】
ここで、前記の図3に例示した給油ガイド部では、糸条案内ガイド5aのみを示してあり、給油ガイド本体群5bは、図示を省略してある。しかしながら、実際には図4−(a)に例示したように、糸条案内ガイド群5aの直下及び/又は直上には、例えば実公平7−7330号公報に提案されているような糸条集束ガイドを兼ねた給油ガイド本体5aがそれぞれ固設されている。更に、前記の図3に例示した糸道規制ガイド部では、糸道規制ガイド本体群6bの直上及び/又は直下に糸条案内ガイド群6aが固設されている。
【0022】
その際、該図3及び4から明らかなように、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とがそれぞれ前進移動する方向へと、前記の糸条案内ガイド群5aと6aとが末広がりに開口した形状を有している。このため、給油ガイド群5及び糸道規制ガイド群6が図3の白抜き矢印方向へ前進移動すると、自動的に糸条案内ガイド群5aと6aとによって捕捉される。また、それと同時に、該ガイド群5aと6aとに接触して給油ガイド本体群5bのそれぞれと、糸道規制ガイド本体群6bのそれぞれへと案内され、これらに糸掛けされる。
【0023】
この場合、該糸条案内ガイド群5aと6aとは、図3及び4に図示されているように、糸条の単繊維が0.6デニール以下の極細で、かつ100フィラメント以上であっても、その接触時の摩擦抵抗が少なくなるように、接糸長を小さくできるように、φ3mm程度、或いはそれ以下の小径のパイプで形成し、その接触面に関しては、その表面粗さがRa0.04程度の梨地とし、耐摩耗性に優れた材質とすることが好ましい。
【0024】
したがって、再糸掛けに際して、わざわざ各錘毎に各給油ガイドや各糸道規制ガイドのそれぞれに糸掛けする必要がなく、移動手段7及び8を作動させるだけで、例えば一人作業でも、極めて簡単に再糸掛けが完了する。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明のごとく、本発明によれば、簡単な装置構成で多錘からなる未集束状態の糸条群の断糸処理が可能となる。また、紡糸速度の高速化、紡出される糸条の多フィラメント化、単繊維の細デニール化などの近年の製糸ニーズに呼応して、紡糸工程に断糸が発生した場合においても、断糸処理が迅速にでき、かつ断糸処理を従来の方法に比較して極めて簡略化して糸条の処理方法を提供でき、高張力下の走行糸条群も容易に吸引補足し、断糸処理できる。このように、近年の高速紡糸や多錘化といった生産効率を追及した工程に最適な断糸処理装置を提供でき、糸通し作業も一人作業で可能な程度に容易化かつ簡略化でき、人的、物的、及び、時間的損失を最小限に抑制する事ができるという極めて大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断糸処理装置を適用する紡糸工程の主要部を模式的に例示した正面略線図である。
【図2】本発明の断糸処理装置を適用する紡糸工程の主要部を模式的に例示した側面略線図である。
【図3】給油ガイド部と糸道規制ガイド部とを抜き出して例示した模式平面図である。
【図4】図(a)は給油ガイド部を模式的に例示した側面図、図(b)は糸道規制ガイド部を模式的に例示した平面図である。
【符号の説明】
1 紡糸口金
2 横吹き冷却装置
3 冷却風の整流吹出し部
4 吹出された冷却風の整流部
5 計量油剤付与ガイド
6 糸道規制ガイド群
7 計量油剤付与ガイドの移動装置
8 糸道規制ガイドの移動装置
9 糸条吸引手段
10 糸条切断手段
11 糸条の集束ガイド
12 糸分けガイド群
Y 紡出糸条群
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を製造する際の紡糸工程において、断糸が発生した場合の断糸処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維の紡糸工程において、糸条の処理速度が3000m/分以上と高速化され、更には、紡糸速度が6000m/分を超えることも一般的となってきた。また、紡糸口金から紡出される糸条のフィラメント数が、例えば、100フィラメント以上の多フィラメント化も行われたりする。このように処理速度が高速化したり、糸条の多フィラメント化が図られたりすると、紡出された糸条が受ける空気抵抗が増大し、紡糸張力が増大する。この結果として、紡出糸条の張力が上昇すると糸条に大きな歪みが加わるために、巻取後の糸条パッケージの巻姿の悪化や得られる巻取糸条の品質にバラツキが発生すると言う問題を生じる。
【0003】
その際、このような紡糸設備において、紡出糸条が何らかの原因によって断糸すると言う事態が発生すると、下記のような問題を惹起する。
【0004】
すなわち、断糸した糸条が紡糸筒内に蓄積して紡糸筒を詰まらせるばかりか、紡糸口金から吐出された溶融ポリマーによって口金吐出面が汚されたり、紡糸口金の下流域の雰囲気温度を一定に維持するために設けられたシャッターや紡出糸条に冷却風を整流しながら吹出させる整流板を破損させるといった問題を惹起する。更に、紡出糸条の単繊維デニールが0.5デニール以下のような極細糸になると、給油ガイドが各走行糸条の糸道上に突出しているために、該給油ガイドに糸条が引っ掛かって糸条が切れ易くなるために、再糸掛け自体が困難となるといった問題も惹起する。
【0005】
また、近年において、生産効率を上げるため、紡糸機は多錘取りの傾向にあり、6錘取り、8錘取りの紡糸機が一般的になりつつある。その際、これらの紡糸巻取機において製糸中に断糸が発生した場合において、従来の断糸処理装置では多錘の走行糸条群を集束ガイドで一旦吸引ノズル上に集束する。そして、このように糸条群を吸引ノズルに吸引捕捉できる態勢を調えた後、吸引ノズルの下流側で糸条群を切断することによって糸条群の糸端群を吸引捕捉し、次々と上流から供給される糸条群を系外に連続排出するような方式が一般的である(特公昭51−46176号公報参照)。
【0006】
しかしながら、このような方式では、前述のような紡糸張力が高くなる紡糸速度が3000m/分を超えるような条件下では、吸引ノズル、糸条集束ガイド、カッターなどを含んで構成される断糸処理装置が給油ガイドの下方位置(下流位置)に配置されていると、次に延べるような問題を惹起する。すなわち、前述のような紡糸条件下においては、断糸に際して強制的に走行糸条群を切断すると、その衝撃で糸条群が上方に飛び上がって給油ガイドに絡みついたり、切断した糸条群の捕捉吸引に失敗してしまうという現象を惹起したりする。また、給油ガイド群への再糸掛けに際して、各錘毎に給油ガイドや糸道規制ガイドにそれぞれ糸掛けをしなければならないという問題があり、作業が煩雑になり、しかも一人作業も難しいという問題を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来の断糸処理方法が有する諸問題を解決するためになされたものであって、「紡糸速度の高速化、紡出される糸条の多フィラメント化、単繊維の細デニール化などの近年の製糸ニーズに呼応して、紡糸工程に断糸が発生した場合においても、断糸処理が迅速にでき、かつ断糸処理を従来の方法に比較して極めて簡略化して糸条の処理方法を提供すること」にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ここに、本発明によれば、「紡出された多錘の糸条群が走行する上流側から下流側に向かって順に、計量油剤付与ガイド群、糸道規制ガイド群、糸条吸引手段、糸条切断手段、糸条集束ガイド、及び断糸検知器群が配設され、該断糸検知器群からの断糸信号に基いて多錘の糸条群を集束し、集束した糸条群を該糸条切断手段によって切断して、該糸条吸引手段によって切断した糸端群を吸引捕捉するための断糸処理装置において、
前記の断糸検知器によって検出された断糸検知信号に基き、前記の紡出された糸条群のそれぞれを糸条走行域から、該計量油剤付与ガイド群と糸道規制ガイド群とを後退移動させるために、前記の計量油剤付与ガイド群と糸道規制ガイド群とに前進後退自在の移動手段を付設したことを特徴とする断糸処理装置」が提供される。
【0009】
その際、該断糸処理装置において、「紡出された糸条群の各糸道上へ前進移動時に、前記の計量油剤付与ガイド群及び/又は糸道規制ガイド群のそれぞれの直上及び/又は直下に各錘の糸条を案内するための案内ガイド群を設けること」が断糸後の再糸掛け作業を容易かつ簡易にする」ため好ましく、更には、該案内ガイド群としては、「紡出された糸条群の各糸道上へ前進移動方向へ末広がりの開口形状を有すること」が好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の糸条処理装置を適用するための紡糸工程を模式的に例示した正面略線図、そして、図2は側面略線図である。該図において、Yは紡出糸条群、1は並列して直線状に配置された多錘(図では6錘を例示)の紡糸口金群、2は横吹き冷却装置、3は冷却風の整流吹出し部、4は吹出された冷却風の整流部、5は計量油剤付与ガイド(以下、「給油ガイド」と称する)群、6は糸条の糸道規制ガイド群、7は計量油剤付与ガイドの移動装置、8は糸道規制ガイドの移動装置、9は糸条吸引手段、10は糸条切断手段、11は糸条の集束ガイド、そして、12は糸分けガイド群をそれぞれ示す。
【0011】
なお、前記の給油ガイド群5としては、実公平7−7330号公報に提案されているようにV字状の糸条集束ガイド形状を有するものが好ましい。更に、該給油ガイド群5には、給油ガイド群5の移動装置7が付設されており、これによって給油ガイド群5は、糸条が走行する糸道上に突出できるように前進後退自在に移動できるように構成されている。また、糸条群Yのそれぞれの糸道を所定の各位置に維持するための糸道規制ガイド群6に関しても、給油ガイド群5と同様に糸条が走行する糸道上に突出できるように前進後退自在に移動できるように構成されている。このとき、該移動装置7及び/又は8としては、例えば、空気圧力や油圧などによって作動する流体圧シリンダーを好適に使用することができる。
【0012】
以上のように構成される紡糸工程において、多錘の紡糸口金群1から紡出された糸条群Yは、冷却風を吹き出す横吹き冷却装置2の整流吹出し部3から吹き出された冷却風によって、吹出された冷却風の整流部4との協働作用によって整流された横吹きの冷却風によって冷却される。そして、給油ガイド5によって油剤を付与された後、糸条引取りローラ群(図示せず)、糸条交絡処理装置(図示せず)などを介して巻取機(図示せず)によって巻き取られる。その際、本発明においては、断糸検知器(図示せず)は紡糸工程の最下流に設けられる巻取機の直上流部に設けられている。何故ならば、例えば紡糸速度が3000m/分以上の高速となると、紡糸工程のどのような位置で断糸が発生したとしても、断糸検知器が設けられる位置に関係なく、糸条走行速度が高速であるため、断糸の検出時間に殆ど時間差を生じないからである。このため、通常、断糸検知器(図示せず)は、紡糸工程の最下流に設けられる巻取機(図示せず)の直上流部に設けられることが多い。
【0013】
以上のように構成される紡糸工程において、紡糸速度の高速化、紡出される糸条の多フィラメント化に伴う、紡出糸条が受ける空気抵抗を低減させることが必要である。したがって、本発明の紡糸工程においては、紡出された糸条Yの張力を低下させるために、従来の油剤付与方式であるオイリングローラにる油剤付与方式に代わって、給油ガイド方式を採用すると共に、紡出糸条Yへの油剤付与位置を可能な限り、紡糸口金群1に近づけて、紡出された糸条Yが受ける空気抵抗をできるだけ減少させている。このような紡糸工程において、何らかの原因で断糸が発生すると、断糸した糸条は、殆どの場合、高速で回転する前述の引取りローラ群(図示せず)に巻付く。このため、引取りローラ群(図示せず)より下流側には、断糸糸条が走行しなくなることとなり、直ちに断糸検知器(図示せず)によって断糸が検知されることとなる。
【0014】
以上に述べたようにして断糸が検知されると、糸条群Yがそれぞれ走行する各糸道上に突出された給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とが、移動装置7と8とが作動して糸条群Yが走行する糸条走行域から一斉に後退移動させられる。このように、糸条群Yがそれぞれ走行する各糸道上に突出する給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とを糸条走行域から後退移動させることによって、次工程で糸条群Yを強制的に切断した場合に、糸条群Yが飛び跳ねて、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とに引っ掛からないように予め備えておく。つまり、前述のように高張力下で走行する糸条群Yが切断されると、その緊張状態が一気に開放されて、糸条群Yが糸道上に突出した状態にある給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とに引っ掛かることを、予め回避しておく。さらに、切断した糸条の糸端群を吸引捕捉して系外へ排出するために、これと同時にもしくはこの直後に連動して、糸条吸引手段9の圧空弁(図示せず)に信号が送られ、この弁を開口し、糸条吸引手段9に圧空を供給して糸条群Yを吸引可能な状態とする。
【0015】
前述のように断糸した糸条群Yの処理が可能な状態が整うと、例えば、特開平8−108975号公報に記載の集束ガイドと同様に、走行糸条群Yを挟んで左右一対に設けられた集束ガイド11がそれぞれ図1の矢印方向へ、一列に並んで走行する糸条群Yを中央部に集束するように移動する。そして、これによって走行する多錘の糸条群Yが中央に集束されると、集束された糸条群Yを切断するために、前進後退自在に設けられた糸条切断手段10が前進移動して糸条群Yを切断する。通常、糸条切断手段としては、鋏状の切断刃を移行させて切断する機械方式が使用されるが、この方式に限定されず、ヒータ方式や熱風方式、その他の公知の方式も利用できる。
【0016】
その際、該糸条切断手段10に対応して、糸条群Yの走行路に面した位置に糸条吸引口が開口した前記の糸条吸引手段9が配設されている。しかも、その配設位置は、集束ガイド11が走行糸条群Yを集束させるために作動したときに、該糸条群Yが糸条吸引手段9の糸条吸引口のほぼ中心線上に集束されるように配されている。なお、この糸条吸引口の先端と糸条群Yとの距離は短い方がよいが、短かすぎると糸条群Yとの接触などのトラブルを起こすので、このようなトラブルを生じることがなく確実な吸引を行う点から5〜15mmの距離とするのが好ましい。更には、該糸条吸引手段9は、糸条群Yが高速で走行していため、断糸処理はできる限り迅速に行う必要があり、この点において、糸条吸引手段9を固定する方が吸引動作が迅速に行われるので好ましいが、糸条吸引手段9を固定配置する代わりに、糸条群Yが走行する糸道位置まで迅速に前進移動可能に配置することも好ましい態様である。
【0017】
次いで、集束ガイド11によって、糸条吸引手段9の糸条吸引口の直上に集束された糸条群Yは、糸条切断手段10によって切断されると、直ちにその切断された糸端群は糸条吸引手段9に吸引され、系外へと排出される。この場合、既に述べたように、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6は、糸条の走行域外へ後退移動させられているため、切断時の衝撃で糸条群Yが跳ね上がり、給油ガイド群5や糸道規制ガイド群6に絡みつくことがない。ここで、給油ガイド群5及び糸道規制ガイド群6の後退移動距離としては、糸条切断手段10によって断糸した糸条群を強制的に切断した際に、糸条の跳びはねがおこっても、後述する図3において符号Dで示す糸条走行域(破線によって矩形状に囲んだ領域)において給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とに引っ掛かることがない後退距離を適宜選択すれば良いことは言うまでもない。
【0018】
以上のようにして、上流から次々に供給される切断糸条群Yは、糸条吸引手段9に吸引され、系外へと排出される一方で、引取りローラ(図示せず)や巻取機(図示せず)の小巻ボビンを新たなボビンに取り替えるなどの処置を行って、再糸掛けが可能な状態とする。なお、この時、当然の事ながら、糸条吸引手段9、糸条切断手段10、集束ガイド11は、断糸が発生する以前の状態へと復帰させられていることは言うまでもない。
【0019】
以下、このような再糸掛け可能な状態から、再糸掛けを実施する手順について説明する。
この場合、紡出された糸条群Yは、全て糸条吸引手段9に吸引捕捉されており、しかも、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とは、糸条走行域から後退移動させられているために、糸条群Yは該給油ガイド群5と該糸道規制ガイド群6とから外れた状態にある。このために、先ず走行糸条群Yを糸条吸引手段9の上流側に公知のサクションガンのような携帯式糸条吸引手段(図示せず)によって作業員が、該糸条吸引手段9と携帯式糸条吸引手段(図示せず)との間で該糸条吸引手段9に吸引されている糸条群を切断し、糸条吸引手段9から携帯式糸条吸引手段(図示せず)へと切断した糸条群Yを移すことから始める。次いで、携帯式糸条吸引手段(図示せず)に吸引した糸条群を糸分けガイド12に各錘糸条毎にそれぞれ糸分けする。
【0020】
これに引き続いて、糸条走行域から待避(後退移動)させていた給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6を前進移動させて糸条群が走行する糸道上に突出させる。この場合、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6は同時に糸道上に突出させても、或いは時間を置いてそれぞれ突出させても良いが、断糸処理時間を短縮すると言う観点からは、同時に突出させることが好ましい。その際、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6の各錘糸条のそれぞれの糸道上への突出によって、自動的に給油ガイド群5及び糸道規制ガイド群6のそれぞれに各錘糸条が糸掛けされる。この点に関して、以下に図面(図3及び図4)を参照しながら詳細に説明する。なお、図3は、給油ガイド部と糸道規制ガイド部とを抜き出して例示した模式平面図である。また、図4において、図(a)は前者の給油ガイド部を模式的に例示した側面図、図(b)は後者の糸道規制ガイド部を模式的に例示した平面図である。
【0021】
ここで、前記の図3に例示した給油ガイド部では、糸条案内ガイド5aのみを示してあり、給油ガイド本体群5bは、図示を省略してある。しかしながら、実際には図4−(a)に例示したように、糸条案内ガイド群5aの直下及び/又は直上には、例えば実公平7−7330号公報に提案されているような糸条集束ガイドを兼ねた給油ガイド本体5aがそれぞれ固設されている。更に、前記の図3に例示した糸道規制ガイド部では、糸道規制ガイド本体群6bの直上及び/又は直下に糸条案内ガイド群6aが固設されている。
【0022】
その際、該図3及び4から明らかなように、給油ガイド群5と糸道規制ガイド群6とがそれぞれ前進移動する方向へと、前記の糸条案内ガイド群5aと6aとが末広がりに開口した形状を有している。このため、給油ガイド群5及び糸道規制ガイド群6が図3の白抜き矢印方向へ前進移動すると、自動的に糸条案内ガイド群5aと6aとによって捕捉される。また、それと同時に、該ガイド群5aと6aとに接触して給油ガイド本体群5bのそれぞれと、糸道規制ガイド本体群6bのそれぞれへと案内され、これらに糸掛けされる。
【0023】
この場合、該糸条案内ガイド群5aと6aとは、図3及び4に図示されているように、糸条の単繊維が0.6デニール以下の極細で、かつ100フィラメント以上であっても、その接触時の摩擦抵抗が少なくなるように、接糸長を小さくできるように、φ3mm程度、或いはそれ以下の小径のパイプで形成し、その接触面に関しては、その表面粗さがRa0.04程度の梨地とし、耐摩耗性に優れた材質とすることが好ましい。
【0024】
したがって、再糸掛けに際して、わざわざ各錘毎に各給油ガイドや各糸道規制ガイドのそれぞれに糸掛けする必要がなく、移動手段7及び8を作動させるだけで、例えば一人作業でも、極めて簡単に再糸掛けが完了する。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明のごとく、本発明によれば、簡単な装置構成で多錘からなる未集束状態の糸条群の断糸処理が可能となる。また、紡糸速度の高速化、紡出される糸条の多フィラメント化、単繊維の細デニール化などの近年の製糸ニーズに呼応して、紡糸工程に断糸が発生した場合においても、断糸処理が迅速にでき、かつ断糸処理を従来の方法に比較して極めて簡略化して糸条の処理方法を提供でき、高張力下の走行糸条群も容易に吸引補足し、断糸処理できる。このように、近年の高速紡糸や多錘化といった生産効率を追及した工程に最適な断糸処理装置を提供でき、糸通し作業も一人作業で可能な程度に容易化かつ簡略化でき、人的、物的、及び、時間的損失を最小限に抑制する事ができるという極めて大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断糸処理装置を適用する紡糸工程の主要部を模式的に例示した正面略線図である。
【図2】本発明の断糸処理装置を適用する紡糸工程の主要部を模式的に例示した側面略線図である。
【図3】給油ガイド部と糸道規制ガイド部とを抜き出して例示した模式平面図である。
【図4】図(a)は給油ガイド部を模式的に例示した側面図、図(b)は糸道規制ガイド部を模式的に例示した平面図である。
【符号の説明】
1 紡糸口金
2 横吹き冷却装置
3 冷却風の整流吹出し部
4 吹出された冷却風の整流部
5 計量油剤付与ガイド
6 糸道規制ガイド群
7 計量油剤付与ガイドの移動装置
8 糸道規制ガイドの移動装置
9 糸条吸引手段
10 糸条切断手段
11 糸条の集束ガイド
12 糸分けガイド群
Y 紡出糸条群
Claims (3)
- 紡出された多錘の糸条群が走行する上流側から下流側に向かって順に、計量油剤付与ガイド群、糸道規制ガイド群、糸条吸引手段、糸条切断手段、糸条集束ガイド、及び断糸検知器群が配設され、該断糸検知器群からの断糸信号に基いて多錘の糸条群を集束し、集束した糸条群を該糸条切断手段によって切断して、該糸条吸引手段によって切断した糸端群を吸引捕捉するための断糸処理装置において、
前記の断糸検知器によって検出された断糸検知信号に基き、前記の紡出された糸条群のそれぞれを糸条走行域から、該計量油剤付与ガイド群と糸道規制ガイド群とを後退移動させるために、前記の計量油剤付与ガイド群と糸道規制ガイド群とに前進後退自在の移動手段を付設したことを特徴とする断糸処理装置。 - 請求項1記載の断糸処理装置において、紡出された糸条群の各糸道上へ前進移動時に、前記の計量油剤付与ガイド群及び/又は糸道規制ガイド群のそれぞれの直上及び/又は直下に各錘の糸条を案内するための案内ガイド群を設けたことを特徴とする断糸処理装置。
- 請求項2記載の断糸処理装置において、前記の案内ガイド群が紡出された糸条群の各糸道上へ前進移動方向へ末広がりの開口形状を有することを特徴とする断糸処理装置。
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