JP3596797B2 - 粉体プラズマ溶接方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体プラズマ溶接方法及び装置に係り、詳しくはパウダー・フィーダから溶接トーチに供給される粉体の送給量のばらつき・異常の有無をリアルタイムに検出し、溶接終了後の溶接品質の検査を効率的に行うことができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
パイプの内・外面の肉盛溶接等に適用される粉体プラズマ溶接は、パウダー・フィーダに貯留された粉体を所定の送給量で溶接トーチに連続的に送給することにより行われる。図4において、(1)はパウダー・フィーダ,(2)は溶接トーチである。パウダー・フィーダ(1)の粉体貯留タンク(11)は下端に粉体流出ノズル(12)を備えている。(13)は水平回転ディスクであり、ディスク(13)は、その盤面が上記ノズル(12)の開口端面に対し微少の隙間をなして対抗するように配置されている。ディスク(13)は軸(14)を軸受部(15)に支承され、電動モータなどの回転駆動装置(16)により軸(14)を中心とする回転運動を行う。前記ノズル(12)のディスク盤面に対する位置はディスク(13)の回転中心から適当な距離だけ偏心している。
【0003】
粉体貯留タンク(11)の粉体(P)は、ディスク(13)の回転運動に伴ってノズル(12)からディスク(13)の盤面上に流出する。流出量はディスク(13)の回転速度の制御により、その回転速度に比例して増減調節される。ディスク盤面に流出した粉体は盤面に当接する刷毛部材(17)により、下方のホッパ(18)内に掃き落とされる。ホッパ(18)内に落下した粉体は、下端のノズル部(19)に接続された配管(20)から噴射供給されるキャリヤーガスにより、ノズル(21)から溶接トーチ(2)へ送給される。溶接トーチ(2)は所定の速度で移行しながら、溶接母材(M)にビード(B)を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
粉体プラズマ溶接の溶接品質を確保するには、溶接トーチ(2)への粉体送給量を適切に設定することを要する。このため溶接施工に際して、ディスク回転速度と粉体送給量との相関に基づくカリブレーションにより、ディスク回転速度を一定の値に設定するようにしている。しかし、溶接開始から終了に到るまで、当初設定した一定の粉体送給量が安定に維持されるとは限らない。従来の溶接装置では、溶接途中で生じた粉体送給量のばらつきや送給量の異常発生の有無を知ることができず、このため粉体送給量の変動に起因する溶接品質の異常の有無を検出するには、溶接終了後に溶接ビードの全体に亘って検査するほかなく、多大のコスト・労力の負担を余儀なくされる。
本発明は上記問題を解決するものであり、粉体プラズマ溶接における粉体送給量のばらつき・異常の有無をリアルタイムに検出し、溶接終了後は、粉体送給量が変動した溶接部分を直ちに特定して効率的に溶接品質を検査することができるようにした粉体プラズマ溶接方法及び溶接装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第 1 の発明は、パウダー・フィーダの粉体貯留タンクに充填した粉体をパウダー・フィーダから設定された粉体送給量でプラズマ溶接トーチに送給しながら、該溶接トーチを所定の速度で移行させることにより溶接母材に溶接ビードを形成する粉体プラズマ溶接方法において、
パウダー・フィーダを電子秤量計の上に設置してパウダー・フィーダの重量とパウダー・フィーダ内の粉体重量との合計量であるパウダー・フィーダ全重量が溶接施工中、常時検出されるようにしておき、 パウダー・フィーダから溶接トーチに粉体が送給される溶接施工中のパウダー・フィーダ全重量の経時変化からパウダー・フィーダ内の粉体減少速度、すなわち溶接トーチへの粉体送給量を溶接施工の全長に亘って検出すると共に、 検出される粉体送給量を溶接施工位置と対応させて出力し、 溶接施工後の溶接品質検査において、前記検出される粉体送給量が設定された粉体送給量からはずれたときの溶接施工位置を、前記出力された粉体送給量と溶接施工位置との対応関係に基づいて特定することを特徴としている(請求項1)。
本発明に係る第2の発明は、パウダー・フィーダの粉体貯留タンクに充填された粉体をパウダー・フィーダから設定された粉体送給量でプラズマ溶接トーチに送給しながら、該溶接トーチを所定の速度で移行させることにより溶接母材に溶接ビードを形成する粉体プラズマ溶接装置において、
パウダー・フィーダを、パウダー・フィーダの重量とパウダー・フィーダ内の粉体重量との合計量であるパウダー・フィーダ全重量が溶接施工中常時検出されるように電子秤量計の上に設置し、パウダー・フィーダから溶接トーチに粉体が送給される溶接施工中のパウダー・フィーダ全重量の経時変化からパウダー・フィーダ内の粉体減少速度、すなわち溶接トーチへの粉体送給量を溶接施工の全長に亘って検出すると共に、 検出される粉体送給量を溶接施工位置と対応させて出力する手段を備えたことを特徴としている(請求項2)。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の粉体プラズマ溶接装置のパウダー・フィーダ部を示している。(3)は電子秤量計であり、パウダー・フィーダ(1)は電子秤量計(3)上に固定されている。電子秤量計(3)の底部には、ゴム,スプリング等の弾性防振部材(31)を介装して振動等による影響を抑制防止するようにしている。
電子秤量計(3)により、パウダー・フィーダ(1)の全重量(=パウダー・フィーダの構成機器部材重量とタンク内の粉末充填量の和)が秤量される。パウダー・フィーダ(1)の構成機器および付属部材の重量は一定不変であるので、溶接施工中に測定される電子秤量計(3)によるパウダー・フィーダ(1)の全重量の経時変化から、タンク内の粉末重量(WP ) の減少速度,すなわち溶接トーチ(2)への粉体送給量(ΔWP / Δt) が出力される。
【0007】
また、溶接速度(溶接トーチの移動速度)は、形成しようとする溶接肉盛層の層厚その他の溶接条件に基づく一定の値に設定されるので、電子秤量計により検出される粉体送給量を、例えば図2に示すように溶接施工位置(管軸方向位置など)と対応させてグラフ化し、溶接施工全長に亘って各溶接施工位置における粉体送給状態をリアルタイムに出力することができる。これより、粉体送給量の異常(E)の有無および異常を生じた時の溶接施工位置を直ちに確認することができる。
【0008】
本発明の粉体プラズマ溶接装置は、粉体送給量の制御回路により、粉体送給量に異常が生じた場合の送給量の自動制御を電子秤量計(3)の検出信号に基づいて行うことができる。図3の送給量制御回路は、設定器(a),メモリ(b),比較器(c),演算器(d)等からなり、メモリ(a)には溶接条件に対応する粉体送給量等が記憶されており、比較器(c)には設定器(a)により所定の溶接条件に対応する粉体送給量が設定される。電子秤量計(3)の粉体送給量の検出信号は、比較器(c)に入力されて設定値と比較され、検出値が設定値から変位している場合は、その変位量に応じて粉体送給量を修正する信号を演算器(d)に出力する。演算器(d)は、粉体送給量の修正に必要なパウダー・フィーダのディスク回転速度を算出してディスク回転速度制御装置(e)に指令信号を出力し、ディスク回転駆動装置(16)のディスク回転速度を制御することにより粉体送給量を所定の値に調節する。
【0009】
【発明の効果】
本発明によれば、粉体プラズマ溶接の施工過程における溶接トーチへの粉体供給状態,粉体送給量の異常発生の有無および異常発生時の溶接施工位置をリアルタイムで検出確認することができ、従って溶接施工終了後は、検査を要する溶接部位を直ちに特定し効率よく検査を済ませることが可能となり、従来に比し検査に要するコスト・労力を大幅に低減することができる。また、溶接施工途中における粉体送給量の検出信号に基づいて送給量を速やかに修正することも可能であり、粉体送給量の異常による溶接欠陥の発生を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体プラズマ溶接装置の要部を示す正面図である。
【図2】電子秤量計により検出される粉体送給量をグラフ化した例を示す図である。
【図3】粉体送給量の電気的制御構成の例を示す図である。
【図4】粉体プラズマ溶接装置を示す図(同図(1)はパウダー・フィーダ部の断面図,同図(2)は溶接トーチ部の正面図)である。
【符号の説明】
1: パウダー・フィーダ
11: 粉体貯留タンク
12: 粉体流出ノズル
13: ディスク
14: 軸
16: ディスク回転駆動装置
17: 刷毛
20: キャリヤーガス供給配管
21: ノズル
2: 溶接トーチ
3: 電子秤量計
31: 弾性防振部材
P: 粉体
M: 被溶接材
B: 溶接ビード
Claims (2)
- パウダー・フィーダの粉体貯留タンクに充填した粉体をパウダー・フィーダから設定された粉体送給量でプラズマ溶接トーチに送給しながら、該溶接トーチを所定の速度で移行させることにより溶接母材に溶接ビードを形成する粉体プラズマ溶接方法において、
パウダー・フィーダを電子秤量計の上に設置してパウダー・フィーダの重量とパウダー・フィーダ内の粉体重量との合計量であるパウダー・フィーダ全重量が溶接施工中、常時検出されるようにしておき、
パウダー・フィーダから溶接トーチに粉体が送給される溶接施工中のパウダー・フィーダ全重量の経時変化からパウダー・フィーダ内の粉体減少速度、すなわち溶接トーチへの粉体送給量を溶接施工の全長に亘って検出すると共に、検出される粉体送給量を溶接施工位置と対応させて出力し、
溶接施工後の溶接品質検査において、前記検出される粉体送給量が設定された粉体送給量からはずれたときの溶接施工位置を、前記出力された粉体送給量と溶接施工位置との対応関係に基づいて特定することを特徴とする粉体プラズマ溶接方法。 - パウダー・フィーダの粉体貯留タンクに充填された粉体をパウダー・フィーダから設定された粉体送給量でプラズマ溶接トーチに送給しながら、該溶接トーチを所定の速度で移行させることにより溶接母材に溶接ビードを形成する粉体プラズマ溶接装置において、
パウダー・フィーダを、パウダー・フィーダの重量とパウダー・フィーダ内の粉体重量との合計量であるパウダー・フィーダ全重量が溶接施工中常時検出されるように電子秤量計の上に設置し、
パウダー・フィーダから溶接トーチに粉体が送給される溶接施工中のパウダー・フィーダ全重量の経時変化からパウダー・フィーダ内の粉体減少速度、すなわち溶接トーチへの粉体送給量を溶接施工の全長に亘って検出すると共に、検出される粉体送給量を溶接施工位置と対応させて出力する手段を備えたことを特徴とする粉体プラズマ溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22778097A JP3596797B2 (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 粉体プラズマ溶接方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22778097A JP3596797B2 (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 粉体プラズマ溶接方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1158022A JPH1158022A (ja) | 1999-03-02 |
JP3596797B2 true JP3596797B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=16866274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22778097A Expired - Lifetime JP3596797B2 (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 粉体プラズマ溶接方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3596797B2 (ja) |
-
1997
- 1997-08-25 JP JP22778097A patent/JP3596797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1158022A (ja) | 1999-03-02 |
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