JP3596772B2 - 食肉から抽出されたブイヨンを原料としたアルコール飲料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業の属する技術分野】
本発明は、食肉から抽出したエキスを利用したアルコール醗酵食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
市販されているアルコール飲料としてはビール、日本酒、焼酎、ウイスキー、ブランデー、ワイン等があるが、いずれも穀類や果物を醗酵して生産され原料は異なっておりアルコール含有量も製造上決められてしまう。
【0003】
近年の健康食品のブームにより、乳を乳酸菌で醗酵させたヨーグルト類の消費は著しく増大している。また豆乳の乳酸菌による醗酵物も市販されている。また、台湾、東南アジア等では濃縮した食肉エキス(チキンエキス)が健康飲料として市販されている。さらに欧米では醗酵食肉製品として醗酵ソーセージが広く流通しているが、あくまで加工肉として食するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のとおり、食肉および/またはその骨より抽出したブイヨンを乳酸菌と酵母で醗酵させた食品の試みはこれまで全く無かった。すなわち、今日まで牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨン(煮汁、だし、フォン、スープ、スープストック、湯、エキス等を含む、以下単に「ブイヨン」と記載する。)を原料として乳酸醗酵、酵母醗酵を行い、アルコール飲料を作ろうとする試みは無かった。したがって食肉および/またはその骨を抽出して得られたブイヨンを原料とするアルコール醗酵飲料はこれまで存在しなかった。
【0005】
本発明は食肉および/またはその骨から抽出したブイヨンを原料に乳酸醗酵と酵母醗酵を行い、高品質で飲料としての用途も広く、製造上安定、安全性があり、工業生産も可能な経済効果を有する新しいアルコール醗酵飲料を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造されたアルコール飲料であって、生産工程で含有量を調整したアルコールを含有する醗酵飲料を要旨としている。
【0007】
牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料としており、その場合、本発明は、牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造されたアルコール飲料であって、生産工程で含有量を調整したアルコールを含有する醗酵飲料である。
【0008】
乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整したものであり、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造され、乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整したアルコール飲料であって、生産工程で含有量を調整したアルコールを含有する醗酵飲料である。
【0009】
また、本発明は、上記のアルコール醗酵飲料をさらに熟成させることにより得られる醗酵飲料であり、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造された、必要に応じ乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整した、アルコール飲料であって、生産工程で含有量を調整したアルコールを含有する醗酵飲料をさらに熟成させることにより得られる醗酵飲料である。
【0010】
さらにまた、本発明は、上記のアルコール醗酵飲料にさらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加えた醗酵飲料であり、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造された、必要に応じ乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整した、アルコール飲料であって、生産工程で含有量を調整したアルコールを含有する醗酵飲料、必要に応じさらに熟成させることにより得られる醗酵飲料、をさらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加えた醗酵飲料である。
【0011】
また、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整することを特徴とする醗酵飲料の製造方法を要旨としている。
【0012】
牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料としており、その場合、本発明は、牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整することを特徴とする醗酵飲料の製造方法である。
【0013】
乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整しており、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整すること、ならびに、乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整することを特徴とする醗酵飲料の製造方法である。
【0014】
乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌の液体培養菌や凍結乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行い、酵母醗酵は、通常、食品に使用される酵母の液体培養菌や乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行われており、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整すること、ならびに、乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌の液体培養菌や凍結乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行い、酵母醗酵は、通常、食品に使用される酵母の液体培養菌や乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行われること、必要に応じ乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整すること、を特徴とする醗酵飲料の製造方法である。
【0015】
さらに熟成工程を設けており、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整すること、より具体的には乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌の液体培養菌や凍結乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行い、酵母醗酵は、通常、食品に使用される酵母の液体培養菌や乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行われること、必要に応じ乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整すること、ならびに、熟成工程を設けること、を特徴とする醗酵飲料の製造方法である。
【0016】
得られたアルコール醗酵飲料にさらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加えており、その場合、本発明は、食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、より具体的には牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整すること、より具体的には乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌の液体培養菌や凍結乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行い、酵母醗酵は、通常、食品に使用される酵母の液体培養菌や乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行われること、必要に応じ乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整すること、必要に応じさらに熟成工程を設けること、ならびに、得られたアルコール醗酵飲料にさらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加えること、を特徴とする醗酵飲料の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
まず、食肉および/またはその骨からブイヨンを取る。具体的には鶏肉、鶏ガラ、牛肉、牛骨、豚肉、豚骨、その他食肉用生産動物の肉や骨を熱湯で抽出したものを指す。通常の「だし」「ブイヨン」「フォン」「湯」「エキス」等の抽出に基づく。
【0018】
ブイヨンと抽出残渣を分けても良いし、また分けずに醗酵に用いても良い。
ブイヨンの成分に糖分が少ない場合は補糖を行う。補糖の糖類としては、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、マルトース、スクロース(砂糖)、蜂蜜、米の加水分解物等がある。これらの糖類において酵母による醗酵が可能であることが確認され、表1に示されている。
【0019】
【表1】
【0020】
砂糖20%添加したチキンブイヨン中での酵母の生育性を図1に示す。その結果、チキンブイヨン中での旺盛な生育が確認された。
【0021】
乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌の液体培養菌や凍結乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行われる。より具体的には、上記の乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌を用いて、醗酵条件として10〜40℃、12〜48時間を採用し、凍結乾燥菌体で0.01〜0.1%、液体培養菌で1〜10%の添加量の条件下で行われる。
以下に、乳酸菌、その添加量、その他乳酸醗酵の条件に付いて説明する。
乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌を用いる。醗酵に用いる乳酸菌として、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus casei、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus sakei subsp. sakei、Lactobacillus curvatus、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus pentosus、Lactobacillus paracasei subsp. paracasei、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus jugurti、Lactococcus lactis subsp. lactis、Lactococcus lactis subsp. cremoris、Pediococcus pentosaceus、Streptococcus thermophilus、Enterococcus faecium、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium longum等が挙げられる。
【0022】
乳酸菌の添加量は、通常は、凍結乾燥菌体で0.01〜0.1%、液体培養菌で1〜10%の範囲である。しかし、この範囲に限定されるわけではなく、使用原料や目的とする醗酵飲料によっては、これより高いあるいは低い濃度で使用される可能性がある。
【0023】
例として丸鶏エキス中の乳酸菌の生育を図2に、鶏骨エキス中の乳酸菌の生育を図3に示す。
【0024】
乳酸菌の生育に必要な糖源としてグルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ラクトース、スクロース(砂糖)等を利用することが可能である。また、適切な糖濃度で醗酵させることにより醗酵後の乳酸量、およびpHのコントロールが可能である。
丸鶏エキス中の糖濃度と乳酸量(滴定酸度)の増加を表2に、pHの変化を表3に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
また、乳酸菌の醗酵時間によっても醗酵後の乳酸量、およびpHのコントロールが可能である。丸鶏エキス中の醗酵時間と乳酸量の変化を図4に、pHの変化を図5に示す。乳酸菌スターターとして前培養を行った菌液以外に、醗酵乳、チーズ、醗酵ソーセージ等の製造用に市販されている凍結または凍結乾燥スターターを用いることもできる。
【0028】
乳酸醗酵条件としては、通常10〜40℃、好ましくはそのスターターの生育至適温度で醗酵を行うことができる。乳酸醗酵時間は、12〜48時間が一般的であるが、図2、図3に示すとおり24時間程度でほぼ生育の定常期を迎えるため経済的見地から醗酵時間は12〜24時間にすることができる。
【0029】
また、生育時間は菌種により相違があり、原料あるいは好みの生成乳酸量・風味等の条件により変化させることができる。また、醗酵基質の濃度を調節することにより生成乳酸量の調整を行うこともできる。
【0030】
乳酸醗酵をそれ以上進めなくする方法として、加熱等による乳酸菌の殺菌、フィルター除菌等の方法を取ることができる。醗酵終了後、透明な液を要求する場合は遠心分離、フィルター濾過等の処理により、菌体・濁りを除去することが可能である。その様にして調製した乳酸醗酵産物をアルコール醗酵の原料とする。
【0031】
次に、アルコール醗酵について説明する。
アルコール醗酵における酵母類は、一般に日本酒酵母、焼酎酵母、ワイン酵母の様々な菌種が選べる。具体的にはSaccharomyces cerevisiae、Saccharomyces capensis、Saccharomyces chevalieri、Saccharomyces italicus、Saccharomyces bayanus、Saccharomyces heterogenius、Saccharomyces uvarum 等が挙げられる。
酵母の添加量は、通常は、乾燥菌体で0.01〜0.1%、液体培養菌で0.5〜5%の範囲である。しかし、この範囲に限定されるわけではなく、使用原料や目的とする醗酵飲料によっては、これより高いあるいは低い濃度で使用される可能性がある。
【0032】
アルコール醗酵時における糖濃度は、その各々において最終の醗酵産物のアルコール濃度、および香気成分の生成をコントロールすることが可能である。チキンブイヨンの初発糖濃度と生成アルコール濃度の関係を図6に、および初発糖濃度と香気成分の生成GC−MS分析結果を図7にそれぞれ示す。
この結果により、初発糖濃度が高い方が多くのエタノール、香気成分を豊富に生成することが確認された。
また、初発糖濃度を30%とした時の経時的香気成分のGC−MS分析結果を図8に示す。
これらの結果により、香気成分が経時的に生成されていることが確認された。その香気成分はワインや吟醸酒等から検出されるものと同じ成分を含んでいることが確認された。そのことを示すGC−MS分析結果とその成分を図9に示す。
【0033】
アルコール醗酵時における醗酵温度は、最終の醗酵産物のアルコール生成時間、および香気成分の生成をコントロールすることが可能である。醗酵温度とアルコール生成時間の関係を図10、および醗酵温度と香気成分の生成を図11に示す。
【0034】
通常、酵母の至的生育温度は25℃であり、香気成分の生成には酵母の生育温度帯の範囲内でできるだけ低い温度が良いとされる。そのようにしてできた醗酵産物は、遠心分離処理、膜濾過等により清澄化する。また、熟成が必要な場合は、樽等に詰め低温での熟成を行うことにより、微妙なフレーバーを加え、複雑味、円熟味、滑らかさを加えることもできる。その後、容器包装を行い製品とする。
【0035】
本発明は、食肉およびその骨を湯で抽出した各種ブイヨンを原料とし乳酸菌と酵母で醗酵し芳香性豊かな風味とアルコール分を有する新しいアルコール醗酵飲料であり、原料の組み合わせや加える果汁(ブルーベリー,ラズベリー,りんご,オレンジ)などの量、野菜の種類、醗酵条件により風味,色(赤,白,ロゼ等)、アルコール含有量を自由に調整できる。すなわち、乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整する。
例えば、乳酸醗酵時に、ぶどう果汁、りんご果汁、みかん果汁、いちご果汁を加えて醗酵させることにより、それぞれ風味の異なる醗酵産物ができることが確認されている。同様に酵母醗酵時についても同様のことがいえることが確認されている。香りについては、例えば香りを強めるには、図7に示したように、酵母醗酵の最初に加える糖の濃度によって強弱がつけられる。また、図8に示したように、酵母醗酵の醗酵期間でも強弱の調整が可能である。また、色については、ブイヨンの抽出時にビーツ(甜菜)を一緒に炊き出すことで赤ワイン風の色をつけることができる。また、野菜で色をつける場合はビーツのほか、赤キャベツ、紫玉葱なども利用できる。さらに、クランベリーを最初から、または酵母醗酵時に添加することでも利用できる。また、必要に応じ熟成工程を設ける。さらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加えることができる。
以上例示したとおり、製品の味、香、色および/またはアルコール含量は任意に調整可能であり、人の嗜好に合わせて如何様にでも作ることができ、またブイヨンに含まれるアンセリン、カルノシン等のペプチドを含み抗ストレス、生体成分を破壊する活性酸素に対する抗酸化作用、発癌,老化を防ぐ等の働きがある。この醗酵飲料はさらに乳酸醗酵生成物が健康維持に貢献する効果が認められている。乳酸醗酵は、まろやかな風味を発生させる以外に醗酵中にpHが下がり汚染菌の増殖を防止し工程の安全な工業化を可能にする。
【0036】
【作用】
食肉および/またはその骨から抽出したブイヨンを原料として乳酸醗酵、酵母醗酵を行うことにより、まろやかな味、香りを有する新しいアルコール飲料を提供することができ、同時にその醗酵条件を自由に調整することにより、恣意的にアルコール含有量を調整できる。成分的には、ブイヨン原料由来の生体機能を安定化するペプチド、アミノ酸を含み、乳酸醗酵による健康維持に貢献する効果が認められている乳酸醗酵生成物を含んでおり、また、酵母醗酵による適度なアルコールは食欲を増加させる働きがあり健康に良い。含まれるアンセリン、カルノシン等のペプチドは、抗ストレス、生体成分を破壊する活性酸素に対する抗酸化作用、発癌,老化を防ぐ等の働きがある。
【0037】
食肉および/またはその骨を抽出して得られるブイヨンを原料として、乳酸醗酵と酵母醗酵とを行いアルコール飲料を得る方法は、これまでに例がなかった。しかし、本発明により、従来にない、まろやかな味と香りを有する新しいアルコール飲料が提供できるようになった。酵母の醗酵条件を恣意的に変えることでアルコール含有量が自由に調整でき、また食肉原料とともに様々な野菜を加えて抽出したり、異なる種類の果汁を加えて醗酵することで、従来のアルコール飲料に無い、幅広く人の嗜好に応じた風味、色、アルコール含有量を如何様にでも提供できる。
食肉および/またはその骨を湯で抽出した各種ブイヨンを原料とし乳酸菌と酵母で醗酵し芳香性豊かな風味とアルコール分を有する新しいアルコール醗酵飲料で、原料の組み合わせや加える果汁(ブルーベリー,ラズベリー,りんご,オレンジ)などの量、野菜の種類、醗酵条件により風味,色(赤,白,ロゼ等)、アルコール含有量を自由に調整できる。このため、人の嗜好に合わせて如何様にでも作ることができる。
【0038】
また原料となるブイヨンは濃度が薄く食塩を含まないので工程中に汚染菌が増殖する可能性があるが、乳酸醗酵により醗酵中のpHが低下し、バイオプリザベーションの応用により製造工程中の汚染菌の増殖を防止でき安全な生産が可能となる。乳酸醗酵は、まろやかな風味を発生させる以外に醗酵中にpHが下がり細菌の汚染を防止し工程の安全な工業化を可能にする。食肉および/またはその骨の原料から抽出したブイヨンなどを原料として製造する際、従来は細菌汚染とその増殖の問題があったが、工程中の乳酸菌の醗酵作用によってpHの低下が起こり食品の保存性を高める効果を応用し、この汚染菌の増殖を防止でき安全かつ安定な生産を可能とした。すなわち、製造工程中での汚染菌の増殖は、乳酸醗酵させることにより原料のpHが低下し、雑菌増殖が抑制され工程が安定化すると同時に管理、設備の簡素化を実現でき、産業上の利点も極めて大である。
【0039】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0040】
実施例
丸鶏6kgに対して、水14L、ニンジン250g、玉葱700g、ポワロ葱300g、セロリ250g、ロリエ1枚、ブラックペッパー6粒、タラゴン20gを用いた。丸鶏はモモ肉と胸肉に分け、皮を剥ぎ、骨を取り、強火で蒸上げ冷水で洗浄を行った。寸胴に水を入れ丸鶏を入れ一煮立ちさせ、アク、脂を取り香辛野菜、香辛料をいれた。その後、95℃で2.5時間炊出した。その後、香付けにハーブを加えさらに1時間抽出し、濾過を行ったものをチキンブイヨンとした。
【0041】
チキンブイヨン1kgに対し、砂糖を1%量加え殺菌のため沸騰水中で30分間殺菌を行った。殺菌後37℃まで冷却を行い、前培養を行ったLactobacillus gasseriの培養物を1%量接種した。接種後37℃にて24時間乳酸醗酵を行わせた。乳酸醗酵後砂糖を20%量添加し殺菌のため沸騰水中で30分間殺菌を行った。
殺菌後15℃まで冷却を行い、前培養を行ったワイン酵母Saccharomyces
cerevisiaeの培養物を1%量接種した。接種後15℃にて2週間のアルコール醗酵を行わせた。その後、70℃20分の殺菌処理を行い、遠心分離4,000×gで20分間行うことで清澄化を行い、醗酵飲料を得た。
【0042】
香辛野菜、ハーブの添加効果を調べる試験として、香辛野菜、ハーブを全く加えずに抽出したチキンブイヨンと、上記方法により抽出したチキンブイヨンを同様の醗酵を行ったもののGC−MS分析結果を図12に示す。
このことから、香辛野菜、ハーブを添加して抽出したチキンスープを醗酵させた醗酵飲料の高沸点側の香気成分が明らかに豊かであることが確認された。
【0043】
【発明の効果】
今日まで、食肉および/またはその骨から抽出したブイヨンを原料とし、乳酸醗酵、酵母醗酵させた風味豊かなアルコール醗酵飲料は無かった。本発明により、食肉およびその骨から抽出したブイヨンに乳酸菌と酵母を作用させることで、健康によく風味豊かなアルコール醗酵飲料を提供できかつ原料の組み合わせや醗酵条件によるアルコール含有量や種々の風味の調整も可能である。
製造方法も安定することで工業的にも生産でき十分な経済効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】砂糖20%添加したチキンブイヨン中での酵母の生育性を示す図面である。
【図2】丸鶏エキス中の乳酸菌の生育を示す図面である。
【図3】鶏骨エキス中の乳酸菌の生育を示す図面である。
【図4】丸鶏エキス中の醗酵時間と酸度(乳酸量%)の変化を示す図面である。
【図5】丸鶏エキス中の醗酵時間とpHの変化を示す図面である。
【図6】チキンブイヨンの初発糖濃度と生成アルコール濃度の関係を示す図面である。
【図7】初発糖濃度と生成香気成分のGC−MS分析結果を示す図面である。
【図8】初発糖濃度を30%とした時の経時的香気成分のGC−MS分析結果を示す図面である。
【図9】経時的に生成されている香気成分がワインや吟醸酒等から検出されるものと同じ成分を含んでいることを示すGC−MS分析結果とその成分を示す図面である。
【図10】醗酵温度とアルコール生成時間の関係を示す図面である。
【図11】醗酵温度と香気成分の生成を示す図面である。
【図12】香辛野菜、ハーブを加えて抽出したチキンブイヨンと全く加えずに抽出したチキンブイヨンとを同様の醗酵を行ったもののGC−MS分析結果を示す図面である。
Claims (11)
- 食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造されたアルコール飲料であって、生産工程で含有量を調整したアルコールを含有する醗酵飲料。
- 牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とする請求項1の醗酵飲料。
- 乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整したものである請求項1または2の醗酵飲料。
- 請求項1、2または3の醗酵飲料をさらに熟成させることにより得られる醗酵飲料。
- 請求項1ないし4のいずれかの醗酵飲料にさらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加えた醗酵飲料。
- 食肉および/またはその骨から抽出されたブイヨンを原料とし、乳酸醗酵と酵母醗酵とで製造するアルコール飲料の製造方法であって、生産工程でアルコール含有量を調整することを特徴とする醗酵飲料の製造方法。
- 牛、豚、羊,鶏、鴨、七面鳥などの肉や骨から抽出した各種ブイヨンを原料とする請求項6の醗酵飲料の製造方法。
- 乳酸醗酵および/または酵母醗酵時に、果汁、野菜および/または糖類を加え、醗酵条件を変えることにより、製品の味、香、色および/またはアルコール含量を任意に調整する請求項6または7の醗酵飲料の製造方法。
- 乳酸醗酵は、通常、食品に使用される乳酸菌の液体培養菌や凍結乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行い、酵母醗酵は、通常、食品に使用される酵母の液体培養菌や乾燥菌体を接種して、その菌に適当な温度と時間培養して行われることを特徴とする請求項6、7または8の醗酵飲料の製造方法。
- さらに熟成工程を設ける6ないし9のいずれかの醗酵飲料の製造方法。
- 得られたアルコール醗酵飲料にさらに炭酸水、果汁、蜂蜜などの味付けを加える請求項6ないし10のいずれかの醗酵飲料の製造方法。
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