JP3596668B2 - 屋根又は屋上緑化用植生基材、植生構造体及びそれを用いた緑化方法又は雨水再利用システム - Google Patents

屋根又は屋上緑化用植生基材、植生構造体及びそれを用いた緑化方法又は雨水再利用システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は屋根、屋上などの緑化をおこなうための緑化用植生基材及びそれを用いた緑化用植生構造体とそれらを用いた緑化方法又は雨水再利用システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のビル屋上或いは一般家屋における屋根緑化方法としては、防水シートの上に保水材を含んだドレイン層、さらに土の流出を防ぐ不織布層があり、その上に軽量土と泥炭の混合土が存在する。これらの表層に細根性の植物(セダム類など)の種が蒔かれて植生、緑化される。しかしながら日本の一般家屋においては傾斜がついた屋根が多く、これらの屋根においては雨の日に雨水により土砂が崩れてしまうことが多い。そのため泥炭などの粘度質の土が多く含まれた土が使用され、雨水により土砂が崩れるのを防いでいる。これらの比較的粘度質の土は重量が重く、家などの建築物に大きな重量の負担を強いる結果になっている。
【0003】
また、従来のビル屋上或いは一般家屋における雨水浄化システムとしては貯水タンクに浄化設備をつけて再利用していた。あるいは緑化シートと併用して排水層から取り込んだ雨水を貯水タンクで浄化を行っていた。しかしながら浄化設備等が多くのスペースを取ってしまうし、費用も掛かってしまい一般住宅に拡大しないのが現状である。
【0004】
また現状の屋根や屋上での緑化施工方法は、土を屋上や屋根に運び、そこで土を敷設して植物の種を蒔いている。土を運搬或いは敷設するには労力と費用がかかり、緑化施工費のコスト高を招いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術の背景に鑑み、雨水による土砂の崩れを防ぐとともに、建築物に最小限の重量負担で緑化ができ、しかも敷設が簡便で、低コストで緑化施工できる屋根又は屋上の緑化用植生基材及びそれを用いた屋根又は屋上の緑化方法を提供しようとするものである。
【0006】
また、雨水の再利用を安価で省スペースで行うことが可能となる緑化用植生基構造体を用いた雨水の再利用システムを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために次の様な手段を採用するものである。即ち、空隙率90%以上、見掛密度5〜100kg/m、厚さ20〜100mmの熱可塑性エラストマー樹脂繊維構造体よりなる植生基材であり、該植生基材が、連続した線条がループを形成し、互いの接触部の半数以上が融着又は接着により接合されている三次元網状構造であることを特徴とする屋根又は屋上緑化用植生基材である。
【0008】
また、植生基材に泥炭と軽量土を体積比で(4/6〜1/9)の割合で混合した混合土を含有させて植物を育成した植生構造体であり、更には、緑化しようとする面上に植生基材を敷設し、該植生基材に泥炭と軽量土の混合土を含有せしめた後、細根性植物を育成することを特徴とする屋根又は屋上の緑化方法である。
【0009】
また、建物の屋根及び屋上に降った雨は前記植生構造体を通過して浄化され、保水、雨水濾過層、導水多孔管を通過し、さらに雨水貯溜タンク内に貯水される雨水の再利用システム、即ち建物の屋根または屋上に降った雨を浄化貯水して使用することを特徴とする雨水利用システムである。
【0010】
前記雨水貯水タンク内に貯水した水を、揚水手段によって屋根又は屋上の前記緑化用植生構造体に送水し、植物の乾燥を防ぐようにし、或いは貯水した水を生活用水または防火用水として利用することを特徴とする雨水の再利用システムである。
【0011】
【発明の実施の形態】
従って、本発明は、屋上や屋根の緑化、特に傾斜のついた日本の家屋の屋根において、雨水による土砂崩れを起こさず、かつ軽量で建築物への重量負担を最小限に押さえることができるものであり、更に土の敷設が簡便にできるので、低コストで屋上や屋根の緑化を可能にするものであり、さらに又、低コスト、省スペースで雨水の再利用も可能になるものである。以下、本発明を、詳細に説明する。
【0012】
まず、本発明における植生基材は、空隙率が90%以上である。空隙率が90%未満になると、植物の基材内での根の広がりが悪くなり、基材に対する根の固着力が弱くなる。空隙率が90%以上になると基材内での根の広がり良くなり基材に対する根の固着力が強くなる。好ましくは空隙率は95〜99.9%である。
【0013】
なお、空隙率は以下の式により求められるものである。
空隙率(%)=(1−Pf/Ps)×100
Pf:見掛け密度 Ps:材料の比重
見掛け密度(kg/m) = 重量/体積
【0014】
植生基材の見掛密度は、5(好ましくは10)〜100kg/mである。見掛密度が10kg/m未満になると、雨水により土砂の崩れが発生する。見掛密度が100kg/mを超えると、軽量土を基材である繊維構造体に入れる際に、軽量土の通過性が悪くなり、軽量土を細かく砕いてから入れる、又は上から圧力をかけるなどと、さらに手間を要することになる。さらに好ましくは見掛密度は20〜50kg/mである。
【0015】
また、植生基材である繊維構造体の底面及び側面を密化して、上から投入した混合土をその部分で止めることができるようにしたものは、通常用いられている土止めシートが不要になり、更にコストダウン化できるので好ましい。
【0016】
植生基材の厚さは、20〜100mmである。厚さが20mm未満になると、植物の支持体への固着が弱くなる。厚さが100mmを超えると、細根性植物では根が縦方向で基材の底面まで到達できなくなり、根の広がりが阻害されて成長が衰える。好ましくは基材の厚さは30〜80mmである。
【0017】
本発明における繊維構造体とは、繊維(線条)で構成されるが、本発明における繊維とは、連続した線条体であり、繊維径(線径)は、特に限定されないが、0.01〜5mm程度が好ましい。
【0018】
繊維構造体の好ましい構造は、熱可塑性樹脂からなる線条体が融着あるいは接着されて構成された構造であり、さらに好ましい構造は、連続した線条がループを形成し、互いの接触部の半数以上が融着又は接着により接合されている三次元網状構造である。
【0019】
本発明における繊維構造体の素材は、熱可塑性樹脂であり、かかる熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ナイロン、ポリエステル樹脂等のエンジニアプラスチック、ビニル系の軟質プラスチック、ポリオレフィン系、ポリエステル系の熱可塑性エラストマー樹脂、生分解性熱可塑性樹脂などである。
【0020】
熱可塑性エラストマー樹脂は、使用後に、植物と植生基材との分離が容易であり、リサイクルなど使用後の取り扱い易さの点で好ましい。
【0021】
生分解性熱可塑性樹脂は、リサイクルせずに廃棄する場合は環境に悪影響与えないと言う点で好ましい。
【0022】
使用される生分解性熱可塑性樹脂としては、ポリ−β−ヒドロキシ酢酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸などが好ましい。
【0023】
本発明で使用される植物は、ポテンチラ、ヘビイチゴ、スーパーヘビリアンブルー、原種チューリップ、マルバストラム、野芝、芝桜、タンポポ、セダム類等の乾燥に強い細根性植物で有ることが好ましい。乾燥に弱い植物または深根性植物を選択すると、夏の日照りが続くとすぐに枯れてしまい、また深根性植物であると横に根が拡がりにくく根が拡大しない。より好ましい植物は、日本の環境に適しているタンポポ、芝類である。
【0024】
泥炭と軽量土の体積比が4/6〜1/9であることが好ましい。泥炭の使用量が多く、体積比が4/6を超えると建築物に重量負担をかけてしまう。泥炭の使用量が少なく、1/9未満になると雨水で土砂の崩れが発生する。より好ましくは、体積比が3/7〜2/8である。
【0025】
雨水濾過層で使用される素材は多孔質のセラミック石等が好ましい。土中或いは多孔質のセラミック石中にバクテリアが寄生して、層を通過する水を浄化する事ができる。
【0026】
参考例1平均繊維(線条)径が約0.4mmの連続した線条からなり、空隙率99.8%、見掛密度15kg/m3、厚さ30mmで、サイズ1mx1mのポリプロピレン樹脂繊維構造体に、体積比2/8(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土100L(リットル)を入れた。傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、次に前記植生構造体を50枚敷設した。敷設には約3時間を要し、その面にタンポポの種を蒔いた。その後一日雨が降ったが土の崩れは発生せず、数週間後にタンポポの芽が出ていた。
【0027】
実施例2
平均繊維(線条)径が約0.4mmの連続した線条からなり、空隙率99.5%、見掛密度40kg/ m、厚さ60mm、サイズ1mx1mのポリエステルエラストマー樹脂繊維構造体に、体積比2/8(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、次に前記植生構造体を50枚敷設した。敷設には約3時間を要した。その後一日雨が降ったが土の崩れは発生せず、その面に芝の種を蒔き、数週間後芝の芽が出ていた。
【0028】
比較例1
平均繊維(線条)径が約0.4mmの連続した線条からなり、空隙率99.8%、見掛密度3kg/ m、厚さ20mmで、サイズ1mx1mのナイロン樹脂繊維構造体に、体積比3/7(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、次に植生構造体を50枚敷設した。敷設には約3時間を要した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでるまでに、雨水によって土が崩れ、セダムもろとも屋根から土が落下している部分が認められた。
【0029】
比較例2
傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、体積比3/7(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土50袋(200L/袋)を敷設した敷設には6時間を要した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでるまでに、雨水によって土が崩れ、セダムもろとも屋根から土が落下しているのが認められた。
【0030】
比較例3
平均繊維(線条)径が約0.4mmの連続した線条からなり、空隙率98.7%、見掛密度120kg/ m、厚さ120mmで、サイズ1mx1mのポリプロピレン樹脂繊維構造体に、体積比8/2(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。しかし土の通過性が悪いために土を入れるのに大変手間がかかり、100Lしか入れることができなかった。次いで傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、植生構造体を50枚敷設した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでるまでに、雨水によって土が崩れセダムもろとも屋根から土が落下している部分が認められた。
【0031】
比較例4
空隙率78.3%、見掛け密度300kg/ m、厚さ20mm、サイズ1mx1mのポリエステル繊維構造体に体積比8/2(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。しかしほとんど土は通過しなかった。次いで傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、さらに植生構造体を50枚敷設した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでても根の固着力が弱く、雨が降った後に、セダムは根ごと抜けてしまった。
【0032】
これらの結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
Figure 0003596668
【0034】
参考例3平均繊維(線条)径が約1.5mmの連続した線条からなり、空隙率99.8%、見掛密度40kg/m3、厚さ50mmで、サイズ1mx1mのポリプロピレン樹脂繊維構造体に、体積比2/8(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。傾斜のついた屋根一面に保水、雨水濾過層、導水多孔管を含んだ層を敷設し、次に前記植生構造体を50枚敷設した。敷設には約3時間を要し、その面にタンポポの種を蒔いた。その後一日雨が降ったが土の崩れは発生せず、数週間後にタンポポの芽が出ていた。雨水は浄化され雨水タンクに貯水された。浄化貯水した雨水は生活用水として使用された。
【0035】
参考例4平均繊維(線条)径が約1.5mmの連続した線条からなり、空隙率99.5%、見掛密度40kg/ m3、厚さ30mm、サイズ1mx1mのポリ乳酸樹脂繊維構造体に、体積比2/8(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土100Lを入れた。傾斜のついた屋根一面に傾斜のついた屋根一面に保水、雨水濾過層、導水多孔管を含んだ層を敷設し、次に前記植生構造体を50枚敷設した。敷設には約3時間を要した。その後一日雨が降ったが土の崩れは発生せず、その面に芝の種を蒔き、数週間後芝の芽が出ていた。雨水は浄化され雨水タンクに貯水された。浄化貯水された水は揚水されて乾燥しすぎた芝に散水された。
【0036】
比較例5
平均繊維(線条)径が約1.3mmの連続した線条からなり、空隙率99.8%、見掛密度3kg/ m、厚さ20mmで、サイズ1mx1mのナイロン樹脂繊維構造体に、体積比3/7(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、次に植生構造体を50枚敷設した。敷設には約3時間を要した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでるまでに、雨水によって土が崩れ、セダムもろとも屋根から土が落下している部分が認められた。雨水は濁ったままタンクに貯水され生活用水としては利用できなかった。
【0037】
比較例6
傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、体積比3/7(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土50袋(200L/袋)を敷設した敷設には6時間を要した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでるまでに、雨水によって土が崩れ、セダムもろとも屋根から土が落下しているのが認められた。雨水は濁ったままタンクに貯水され生活用水としては利用できなかった。
【0038】
比較例7
平均繊維(線条)径が約0.4mmの連続した線条からなり、空隙率98.7%、見掛密度120kg/ m、厚さ120mmで、サイズ1mx1mのポリプロピレン樹脂繊維構造体に、体積比8/2(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。しかし土の通過性が悪いために土を入れるのに大変手間がかかり、100Lしか入れることができなかった。次いで傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、植生構造体を50枚敷設した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでるまでに、雨水によって土が崩れセダムもろとも屋根から土が落下している部分が認められた。雨水は濁ったままタンクに貯水され生活用水としては利用できなかった。
【0039】
比較例8
空隙率78.3%、見掛け密度300kg/ m、厚さ 20mm サイズ1mx1mのポリエステル繊維構造体に体積比8/2(泥炭/軽量土(ビオソイルLARVA製))の土200Lを入れた。しかしほとんど土は通過しなかった。次いで傾斜のついた屋根一面に保水剤を含んだドレイン層を敷設し、さらに植生構造体を50枚敷設した。その面にセダムの種を蒔いた。セダムの芽がでても根の固着力が弱く、雨が降った後に、セダムは根ごと抜けてしまった。雨水は濁ったままタンクに貯水され生活用水としては利用できなかった。
【0040】
これらの結果を表2に示した。
【0041】
【表2】
Figure 0003596668
【0042】
【発明の効果】
本発明の植生基材を用いた植生構造体は、軽量土を多く用いていながら雨水による土砂崩れを防ぐことができ、最小限の重量負担で屋根や屋上の緑化ができる。さらに本発明の植生構造体は、簡便に屋根や屋上に敷設することができるので、低コストで屋根や屋上の緑化が可能である。さらに、本発明によれば、雨水の再利用を安価で省スペースで行い、敷設が簡便で、低コストで緑化施工できる屋根又は屋上の緑化用植生基構造体を用いた雨水の再利用システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって緑化させた屋根を有する家屋の一例である。
【図2】本発明によって緑化させた屋根構造の一例の断面を示す概略図である。
【符号の説明】
ア 傾斜のついた屋根緑化面
イ 雨水貯水タンク
1 植物
2 植生基材
3 導水用多孔管
4 雨水濾過層(多孔質セラミック)
5 フィルター層
6 保水、通気層
7 耐根シート
8 防水層
9 泥炭/軽量土

Claims (7)

  1. 空隙率90%以上、見掛密度5〜100kg/m、厚さ20〜100mmの熱可塑性エラストマー樹脂繊維構造体よりなる植生基材であり、該植生基材が、連続した線条がループを形成し、互いの接触部の半数以上が融着又は接着により接合されている三次元網状構造であることを特徴とする屋根又は屋上緑化用植生基材。
  2. 請求項1の植生基材に泥炭と軽量土を体積比で(4/6〜1/9)の割合で混合した混合土を含有させて植物を育成したことを特徴とする植生構造体。
  3. 緑化しようとする面上に請求項1の植生基材を敷設し、該植生基材に泥炭と軽量土の混合土を含有せしめた後、細根性植物を育成することを特徴とする屋根又は屋上の緑化方法。
  4. 屋根又は屋上に降った雨を請求項2の植物が植生された前記植生構造体層を通過させて浄化し、保水、雨水濾過層、導水多孔管を通過させ、さらに雨水貯溜タンク内に貯水して利用することを特徴とする雨水利用システム。
  5. 前記雨水貯溜タンク内に貯水した水を、揚水手段によって屋根又は屋上の緑化用植生構造体に送水し、植物の乾燥を防ぐようにしたことを特徴とする請求項4記載の雨水再利用システム。
  6. 前記雨水タンク内に貯水した水を生活用水として利用することを特徴とする請求項4記載の雨水再利用システム。
  7. 前記植生構造体が、空隙率90%以上、見掛密度5〜100kg/m の熱可塑性エラストマー樹脂の連続線条網状体を植生支持体とし、該植生支持体に泥炭と軽量土体積比(4/6〜1/9)の割合で混合した混合土を含有させて植生したものであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の雨水再利用システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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